JP3283282B2 - 光増幅器の測定システム、光増幅器の雑音特性測定装置、光増幅器の測定方法、及び光ファイバ増幅器の雑音特性測定装置 - Google Patents

光増幅器の測定システム、光増幅器の雑音特性測定装置、光増幅器の測定方法、及び光ファイバ増幅器の雑音特性測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光増幅器の測定システ
ム、光増幅器の雑音特性測定装置、光増幅器の測定方
法、及び光ファイバ増幅器の雑音特性測定装置に関する
ものである。
【0002】本発明は、例えば、光電力増幅器のように
大きな出力信号光を出力する光増幅器における雑音特性
の測定を可能にするものである。近年、光通信システム
の研究開発が精力的に進められているが、光増幅技術を
利用したブースターアンプ、リピーター、プリアンプの
重要性が明らかになっており、光通信システムを設計す
る上でこれら光増幅器の雑音特性を把握することは必要
不可欠となっている。
【0003】
【従来の技術】光増幅器としては、半導体レーザの端面
を無反射コートして発振を抑制した半導体レーザ増幅器
と、エルビウム等の希土類元素をドープした光ファイバ
を利用した光ファイバ増幅器とが研究されている。この
ような光ファイバ増幅器では、希土類元素がドープされ
た光ファイバに信号光とともに励起光源からの励起光が
入力され、光ファイバ中で誘導放出が行われて、光増幅
作用が実現される。
【0004】光増幅器の雑音特性測定法の一つとして
の、増幅された信号光と自然放出光を光バンドパスフィ
ルタを通した後に受光器(PIN−Photo Dio
de)で受光して、その雑音電力を測定する方法(直接
検波法と呼ぶことにする)がある。この方法では、光増
幅器に入射する信号光をPi 、光増幅器の利得(ゲイ
ン)をG、自然放出光係数をnsp 、光フィルタの帯域
幅をΔνASE 、出力側の結合損失をηL 、受光素子の
量子効率をηとすると、受光された光電流は、
【0005】
【数1】 i=ηL η(e/hν)[GPi +2nsphν(G−1)ΔνASE ] ・・・(1) となる。ここでeは電子の電荷量、hはプランクの定
数、νは信号光の周波数である。また、2乗平均雑音電
流、即ち雑音スペクトル密度は、
【0006】
【数2】 〈in2 〉=2eηL η(e/hν) [GPi +2nsphν(G−1)ΔνASE ] +4ηL η(e/hν)2 [nsphν(G−1)GPi +(nsphν(G−1))2 ΔνASE-ASE ] ・・・(2) となる。ここでΔνASE とΔνASE-ASE はそれぞれAS
E(自然放出光)ショット雑音の等価雑音帯域幅とAS
E間のビート雑音(ASE−ASEビート雑音)の等価
雑音帯域である。光増幅器の雑音指数は入力信号光のシ
ョット雑音によるSNRと出力側のSNRとの比で与え
られ、雑音指数NF〔dB〕は以下の式より求めること
ができる。
【0007】
【数3】 SNRin=Pi /(2hνBe ) ・・・(3) SNRout =(ηL ηGPi e/hν)2 /(〈in2 〉Be ) ・・・(4) NF=10log [(SNRin)/(SNRout )](dB) ・・・(5) ここで、Be は受信機の帯域幅である。通常、光増幅器
は利得15dB以上で使用し、ηηL も1に近い場合は
測定された全雑音をビート雑音で近似できる。特に、ゲ
インGが20dB程度以上となると、
【0008】
【数4】 G2 =G(G−1)=(G−1)2 ・・・(6) という近似も良く成り立つので〈in2 〉は次の様に近
似できる。
【0009】
【数5】 〈in2 〉=4(ηL ηe/hν)22 [nsphνPi +(nsphν)2 ΔνASE-ASE ] ・・・(7) したがって、NFは、
【0010】
【数6】 NF=10log[〈in2 〉/(2ηL 2 η222i /hν)](dB) ・・・(8) =10log[2nsp +(2nsp 2 ΔνASE-ASE hν/Pi )](dB) ・・・(9) で与えられる。即ち、光増幅器の雑音指数NFは、信号
光−ASE間のビート雑音(Sig−ASEビート雑
音:(9)式右辺第一項)とASE間のビート雑音(A
SE−ASEビート雑音:(9)式右辺第二項)により
表すことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】(9)式からも明らか
なように、光増幅器の雑音指数NFは、入力信号光Pi
が大きい、または、ΔνASE-ASE が小さい(光フィルタ
の帯域幅が非常に狭い)場合、(9)式右辺第2項のA
SE間のビート雑音の寄与は小さくなるため、光フィル
タの帯域に依存しない第1項で近似できる信号−ASE
間ビート雑音で決定される。即ち、光増幅器の雑音指数
NFは、自然放出光係数nspで決定される。
【0012】ここで、自然放出光係数nspは次式によっ
ても求められる。 2nsp=PASE /〔ηhν(G−1)Δf〕 ・・・(10) 即ち、光増幅器のゲインGと光フィルタの等価帯域幅Δ
fが分かっていれば、自然放出光係数nspを光増幅器が
出力する自然放出光パワーPASE に基づいて測定でき
る。従って、自然放出光係数nspによって定まる光増幅
器の雑音指数NFを測定することができる。
【0013】なお、以上の理論的解析は、Amnon Yariv
著 Optical Electronics(Fourth Edition,1991), pp.4
49-458, "11.11 Optical Amplification in Fiber Link
s"の章に詳しく記載されている。
【0014】しかし、例えば、光電力増幅器の様な大き
な出力信号光を出力する場合に、その雑音指数を測定す
るのは困難であった。なぜなら、光増幅器から出力され
る増幅された信号光と自然放出光を受光器で受光して雑
音指数を測定する直接検波法では、光増幅器により増幅
する際に生じる雑音には信号光源の相対強度雑音(RI
N)も加わる。そして、光増幅器の出力光に含まれる相
対強度雑音(信号光源の固有の雑音)が大きくなること
によって、光増幅器自体が出力する雑音(自然放出光)
を正確に測定できなくなるとういう問題があった。結
局、自然放出光係数nspは、上記(9)、(10)式に
より求めることはできても、入力光パワーが大きい場
合、そのような入力光パワーに対応して光増幅器自体が
出力する雑音(自然放出光)を正確に測定することは困
難であった。
【0015】一方、受光器の最大入力光パワーには上限
があり、PIN−PDでは0dBm程度である。例え
ば、Gが10dBで出力光パワーが+10dBmの光増
幅器の雑音特性を測定することを考える。PDの最大入
力パワーの上限を守るため実効的な量子効率ηL ηを
0.1とすると、ショット雑音電力はηL ηGに比例
し、ビート雑音電力は(ηL ηG)2 に比例するので両
者はほぼ同じ電力レベルになってしまう。このため、
(9)式で説明した信号光−ASE間ビート雑音電力だ
けの近似は成立せず、ショット雑音成分も考慮する必要
が生じる。さらに、相対強度雑音の雑音電力もビート雑
音電力と同様に(ηLηG)2に比例する。
【0016】この様に、光電力増幅器の出力光パワーが
+10dBm程度以上の場合、ビート雑音電力、相対強
度雑音電力およびショット雑音電力が皆ほぼ同じ大きさ
となるため、所定の信号光を入力した場合における光増
幅器自体の雑音(自然放出光)を測定することが困難と
なり、測定精度を高めるのが難しいという問題点があっ
た。
【0017】本発明は、入力された所定の信号光を増幅
して出力する光増幅器において、入力される信号光パワ
ーが大きくなり、その出力光に含まれる相対強度雑音
(信号光源の固有の雑音)が大きくなった場合でも、光
増幅器自体が出力する雑音(自然放出光)を正確に測定
することを可能にし、これにより、光増幅器の雑音指数
NFや自然放出係数nsp等の雑音特性測定を可能にする
ものである。即ち、信号光源の雑音と光増幅器自体の雑
音が同程度となる場合、または信号光源の雑音の方が光
増幅器自体の雑音より大きくなる場合においても、光増
幅器の雑音特性測定を可能とすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下のように構成する。
【0019】請求項1に記載の発明は、所定の波長の光
を増幅する光増幅器の測定システムにおいて、光が有る
状態に対応する第一の光パワーレベルを有する第一の状
態と、光が無い状態に対応する第二の光パワーレベルを
有する第二の状態とが繰り返えすように光を変調し、変
調された光信号を前記光増幅器に入力する手段と、該光
信号の第一の状態に対応した該光増幅器の出力光と、該
光信号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光とを
分離して出力する手段と、該光信号の第二の状態に対応
した該光増幅器の出力光に基づいて、該光増幅器の該光
信号に対応する光パワーレベルを有する光を増幅する際
の雑音特性を測定する手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0020】請求項2に記載の発明は、所定の波長の光
を増幅する光増幅器の測定システムにおいて、光が有る
状態に対応する第一の光パワーレベルを有する第一の状
態と、光が無い状態に対応する第二の光パワーレベルを
有する第二の状態とが繰り返えすように光を変調し、変
調された光信号を前記光増幅器に入力する手段と、該光
信号の第一の状態と第二の状態に応答して、該光信号の
第二の状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光増幅
器の該光信号に対応する光パワーレベルを有する光を増
幅する際の雑音特性の測定対象として選択的に出力する
手段と、該出力光を受信し、該光増幅器の雑音特性を測
定する手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載された光増幅器の測定システムにおい
て、前記光が無い状態に対応する第二の光パワーレベル
が、前記光増幅器の雑音指数が最小となる該光増幅器へ
の光入力レベルに対応していることを特徴とする。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載された光増幅器の測定システムにおい
て、前記光信号の第一の状態と第二の状態とが、一定周
期で繰り返えされることを特徴とする。
【0023】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
された光増幅器の測定システムにおいて、前記光増幅器
が、光ファイバに添加された希土類元素を励起して反転
分布を形成することによって、入力された前記光信号を
増幅する光ファイバ増幅器であり、前記一定周期が、該
希土類元素の反転分布寿命より短いことを特徴とする。
【0024】請求項6に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載された光増幅器の測定システムにおい
て、前記光信号に対応した光パワーレベルの光が、前記
光信号の平均パワーレベルに対応した光であることを特
徴とする。
【0025】請求項7に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の光増幅器の測定システムにおいて、前
記入力する手段が、前記光信号の第一の光パワーレベル
と第二の光パワーレベルとの値の差を変化可能に構成さ
れ、前記出力する手段が、該光信号の第二の状態に対応
した該光増幅器の出力光を、該光増幅器の該光信号の平
均パワーレベルに対応する光を増幅する際の雑音特性の
測定対象として出力することを特徴とする。
【0026】請求項8に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の光増幅器の測定システムにおいて、前
記入力する手段が、前記第一の状態と第二の状態とが一
定周期で繰り返されるように光を変調するとともに、各
周期における第一の状態と第二の状態の時間的割合を変
化可能に構成され、前記出力する手段が、該光信号の第
二の状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光増幅器
の該光信号の平均パワーレベルに対応する光を増幅する
際の雑音特性の測定対象として出力することを特徴とす
る。
【0027】請求項9に記載の発明は、被測定光増幅器
の入力に接続する入力部と、被測定光増幅器の出力に接
続する出力部と、被測定光増幅器の反転分布寿命より十
分に短い周期で強度変調された繰り返し光パルス信号を
前記入力部に与える光信号供給手段と、この光パルス信
号の有る時間領域に同期して前記出力部に現れる出力光
電力およびこの光パルス信号の無い時間領域に同期して
前記出力部に現れる出力光電力を分離して検出する検出
手段と、この光パルス信号の無い時間領域に同期した被
測定光増幅器の出力光電力に基づいて被測定光増幅器の
雑音特性を測定する手段とを備えたことを特徴とする光
増幅器の測定システムである。
【0028】請求項10に記載の発明は、所定の波長の
光を増幅する光増幅器の雑音特性測定装置において、光
が有る状態に対応する第一の光パワーレベルを有する第
一の状態と、光が無い状態に対応する第二の光パワーレ
ベルを有する第二の状態とを繰り返えす光信号を前記光
増幅器に入力する手段と、該光信号の第一の状態に対応
した該光増幅器の出力光と、該光信号の第二の状態に対
応した該光増幅器の出力光と分離し、該光信号の第二の
状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光増幅器の該
光信号に対応する光パワーレベルを有する光を増幅する
際の雑音特性の測定対象として出力する手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0029】請求項11に記載の発明は、所定の波長の
光を増幅する光増幅器の雑音特性測定装置において、光
が有る状態に対応する第一の光パワーレベルを有する第
一の状態と、光が無い状態に対応する第二の光パワーレ
ベルを有する第二の状態とを繰り返す光信号を前記光増
幅器に入力する手段と、該光信号の第一の状態と第二の
状態とに応答して、該光信号の第二の状態に対応した該
光増幅器の出力光を、該光増幅器の該光信号に対応する
光パワーレベルを有する光を増幅する際の雑音特性の測
定対象として選択的に出力する手段とを備えたことを特
徴とする。
【0030】請求項12に記載の発明は、請求項1また
は請求項2に記載の光増幅器の測定システムにおいて、
前記光が無い状態に対応する第二の光パワーレベルが、
前記光増幅器の雑音指数が最小となる該光増幅器への光
入力レベルに対応していることを特徴とする。
【0031】請求項13に記載の発明は、請求項10ま
たは請求項11に記載された光増幅器の雑音特性測定装
置において、前記光信号に対応した光パワーレベルの光
が、前記光信号の平均パワーレベルに対応した光である
ことを特徴とする。
【0032】請求項14に記載の発明は、請求項10ま
たは請求項11に記載された光増幅器の雑音特性測定装
置において、前記光信号の第一の状態と第二の状態と
が、一定周期で繰り返えされることを特徴とする。
【0033】請求項15に記載の発明は、請求項14に
記載された光増幅器の雑音特性測定装置において、前記
光増幅器が、光ファイバに添加された希土類元素を励起
して反転分布を形成することによって、入力された前記
光信号を増幅する光ファイバ増幅器であり、前記一定周
期が、該希土類元素の反転分布寿命より短いことを特徴
とする。
【0034】請求項16に記載の発明は、請求項10ま
たは請求項11に記載の光増幅器の雑音特性測定装置に
おいて、前記入力する手段が、前記光信号の第一の光パ
ワーレベルと第二の光パワーレベルとの値の差を変化可
能に構成され、前記出力する手段が、該光信号の第二の
状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光増幅器の該
光信号の平均パワーレベルに対応する光を増幅する際の
雑音特性の測定対象として出力することを特徴とする。
【0035】請求項17に記載の発明は、請求項10ま
たは請求項11に記載の光増幅器の雑音特性測定装置に
おいて、前記入力する手段が、前記第一の状態と第二の
状態とが一定周期で繰り返されるように光を変調すると
ともに、各周期における第一の状態と第二の状態の時間
的割合を変化可能に構成され、前記出力する手段が、該
光信号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光を、
該光増幅器の該光信号の平均パワーレベルに対応する光
を増幅する際の雑音特性の測定対象として出力すること
を特徴とする。
【0036】請求項18に記載の発明は、所定の波長の
光を増幅する光増幅器の測定方法において、光が有る状
態に対応する第一の光パワーレベルを有する第一の状態
と、光が無い状態に対応する第二の光パワーレベルを有
する第二の状態とを繰り返えすように光を変調し、変調
した光信号を前記光増幅器に入力し、該光信号の第一の
状態に対応した該光増幅器の出力光と、該光信号の第二
の状態に対応した該光増幅器の出力光と分離し、該光信
号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光
増幅器の該光信号に対応する光パワーレベルを有する光
を増幅する際の雑音特性の測定対象として出力すること
を特徴とする。
【0037】請求項19に記載の発明は、所定の波長の
光を増幅する光増幅器の測定方法において、光が、光が
有る状態に対応する第一の光パワーレベルを有する第一
の状態と、光が無い状態に対応する第二の光パワーレベ
ルを有する第二の状態とを繰り返えすように変調して光
信号を生成し、該光信号を光増幅器に入力し、該光信号
の第一の状態と第二の状態に応答して、該光信号の第二
の状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光増幅器の
該光信号に対応する光パワーレベルを有する光を増幅す
る際の雑音特性の測定対象として選択的に出力し、該出
力光に基づいて該光増幅器の雑音特性を分析することを
特徴とする。
【0038】請求項20に記載の発明は、請求項18ま
たは請求項19に記載された光増幅器の測定方法におい
て、前記光が無い状態に対応する第二の光パワーレベル
が、前記光増幅器の雑音指数が最小となる該光増幅器へ
の光入力レベルに対応していることを特徴とする。
【0039】請求項21に記載の発明は、請求項18ま
たは請求項19に記載された光増幅器の測定方法におい
て、前記光信号に対応した光パワーレベルの光が、前記
光信号の平均パワーレベルに対応した光であることを特
徴とする。
【0040】請求項22に記載の発明は、被測定光増幅
器の反転分布寿命より十分に短い周期で強度変調された
繰り返し光パルス信号を被測定光増幅器の入力に与え、
この光パルス信号の有る時間領域に同期した被測定光増
幅器の出力光電力およびこの光パルス信号の無い時間領
域に同期した被測定光増幅器の出力光電力を分離して検
出し、この光パルス信号の無い時間領域に同期した被測
定光増幅器の出力光電力を測定することによって被測定
光増幅器の雑音特性を測定することを特徴とする光増幅
器の測定方法である。
【0041】請求項23に記載の発明は、希土類元素が
添加された光ファイバを備え、該希土類元素を励起して
反転分布を形成することによって、所定の波長の入力光
を増幅して出力する光ファイバ増幅器の雑音特性測定装
置において、前記光ファイバ増幅器の入力ポートから、
入力光が有る状態に対応する第一の光パワーレベルを有
する第一の状態と、入力光が無い状態に対応する第二の
光パワーレベルを有する第二の状態とが繰り返されるよ
うに変調された光信号を入力する手段と、前記光ファイ
バ増幅器の出力ポートから、増幅された該光信号が出力
され、該光信号の第一の状態と第二の状態に応答して、
該光信号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光
を、該光増幅器の該光信号に対応する光パワーレベルを
有する光を増幅する際の雑音特性の測定対象として選択
的に出力する手段とを備えたことを特徴とする。
【0042】
【0043】
【作用】エルビウム等の希土類元素をドープした光ファ
イバを利用した光ファイバ増幅器では、ファイバに信号
光とともに励起光源からの励起光が入力され、希土類元
素の反転光分布が形成される。これにより、光ファイバ
中で誘導放出が行われて、光増幅作用が実現される。例
えば、エルビウム(Er)をドープしたファイバを用い
る場合にはErイオンの反転分布寿命が数10milli-se
c(msec)程度と長いため、この反転分布寿命より充分
短い時間で信号光が変化した場合、増幅された信号光
は、その変化には追従しない。即ち、光信号が、光が有
る状態に対応する第一の光パワーレベルを有する第一の
状態から、光が無い状態に対応する第二の光パワーレベ
ルを有する第二の状態に急速に変化した場合、光ファイ
バ増幅器の利得及び自然放出係数はその変化に追従でき
ず、第一の状態を維持することになる。従って、第二の
状態における光ファイバ増幅器の雑音(自然放出光AS
E)レベルは、第一の状態における雑音レベルを維持す
ることになる。
【0044】光信号の第二の状態では、光信号が光ファ
イバ増幅器に入力されていない状態であり、光ファイバ
増幅器は、信号光源の固有の雑音としての相対強度雑音
の影響を受けない。従って、この第二の状態における光
ファイバ増幅器の出力光を測定することにより、光ファ
イバ増幅器自体の雑音特性を測定することが可能にな
る。
【0045】光信号が、第一の状態と第二の状態を一定
周期で繰り返すように変調する場合は、ドープされる希
土類元素の反転分布寿命(Erイオンの場合は数10ms
ec程度)より充分短い周期で変調することによって、第
二の状態における光ファイバ増幅器の雑音(ASE(自
然放出光))レベルは、第一の状態における雑音レベル
を維持することができる。
【0046】エルビウム以外の他の希土類元素をドーブ
した光ファイバ増幅器においても、ドープした希土類元
素の反転分布寿命は、半導体光増幅器の反転分布寿命
(数nano-sec)より長く、エルビウムと同様の作用・効
果が期待できる。例えば、ネオジウム(Nd)の場合
は、数100・sec程度の反転分布寿命があることが上
記文献のpp.235-237, "7.4 Neodymium-Glass Laser" の
章に記載されている。
【0047】また、半導体光増幅器の場合は、その反転
分布寿命が数nano-sec(n-sec) であり、Erドープ光フ
ァイバの場合より106 倍高速であるが、例えば、入力
信号光の変調速度を数n-sec の周期より十分高速、すな
わち数十GHz 以上とすれば、同様の作用・効果が期待で
きる。
【0048】
【実施例】以下の実施例の説明では、光増幅器としてエ
ルビウムをドープした光ファイバを用いた光ファイバ増
幅器を例に説明する。
【0049】以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例
を説明する。図1は本発明の第一実施例を示す図面であ
る。同図において、変調手段3は信号光源1から出力さ
れる信号光に、光ファイバ増幅器2のゲインと自然放出
光係数とが変調信号光の平均パワーで決定される範囲の
変調速度でパルス変調をかけるものである。この変調速
度は、例えば光ファイバ増幅器2としてエルビウム(E
r)ドープファイバを用いる場合にはErドープファイ
バの反転分布寿命(数10 mili-second程度)より充分
短い周期の変調速度に設定する。図1の場合は、数十MH
z 程度の変調速度を採用している。この程度の変調周波
数で光信号を変調すれば、光ファイバ増幅器のゲインお
よび自然放出光係数は変調された光信号の変化に追従せ
ず、平均光パワーによって決定されることになる。光信
号の変調速度は、このようにドープされた希土類元素の
反転分布寿命に基づいて決定される。
【0050】また光遮断手段4は、例えば光シャッタで
あり、変調手段3の制御によって変調信号光がHレベル
(ハイレベル:第一の状態)の状態の時には光ファイバ
増幅器2による増幅出力を遮断し、変調信号光がLレベ
ル(ローレベル:第二の状態)の状態の時には透過させ
るように光シャッタがON/OFFされる。この光遮断
手段4の出力を光/電気変換器16によって電気信号に
変換し、雑音電力測定器17、例えばRFスペクトラム
アナライザを用いて雑音電力を測定する。以上の構成に
より、入力信号光がLレベルの状態の時の光ファイバ増
幅器2の出力光である雑音(自然放出光)レベルが測定
される。
【0051】図2は本発明の第二実施例を示す図面であ
る。光受信器18は光ファイバ増幅器2の出力する光信
号を受信して、その光信号を電気信号に変換して出力す
る。また電気信号遮断手段19は例えば電気スイッチ、
またはゲート回路であり、変調手段3の制御によって、
光受信器18の出力する電気信号を変調信号光がHレベ
ルの状態の時に遮断し、Lレベルの状態の時にそのまま
出力し、その出力は雑音電力測定器17によって測定さ
れる。
【0052】図1の実施例においては、光ファイバ増幅
器2の増幅出力を、変調信号光がLレベルまたはHレベ
ルの時に光遮断手段4によって透過させ、その光を電気
信号に変換して雑音電力を測定したが、この実施例で
は、光ファイバ増幅器2の出力を光受信器18によって
電気信号に変換した後、電気的なスイッチ19を通過さ
せる。電気的スイッチ19は、変調手段3の制御によっ
て変調信号光がHレベル(ハイレベル:第一の状態)の
状態の時には光ファイバ増幅器2による増幅出力に対応
する電気信号を遮断し、変調信号光がLレベル(ローレ
ベル:第二の状態)の状態の時にはこの電気信号を通過
させるようにON/OFFされる。そして、電気的スイ
ッチ19を通過した電気信号は、入力信号光がLレベル
状態の時の光ファイバ増幅器2の出力光に対応している
ため、この電気信号を測定することにより、光ファイバ
増幅器の雑音(自然放出光)レベルが測定される。
【0053】図1の実施例では、光遮断手段4を構成す
る光シャッタによって光ファイバ増幅器2の出力光のう
ちでパルス変調された結果としてのローレベルの出力
光、即ち、所定の信号光を増幅する際の光ファイハ増幅
器自体の雑音(自然放出光)のみが、例えば光受信器に
入力され、雑音電力が測定される。このようにして、光
ファイバ増幅器2のゲイン等を決定する平均的な入力光
パワーと、出力光のハイレベルとローレベルの差とを別
々に設定し、測定することが可能になる。そして例えば
雑音電力として測定されるローレベルの光パワーをビー
ト雑音限界となるレベルに設定しておけば、信号光源1
の固有雑音としての相対強度雑音の影響を受けることな
く、簡単に自然放出光係数を測定することが可能とな
る。
【0054】図2の実施例においては、図1の実施例に
おける光遮断手段4によって光ファイバ増幅器2から出
力されるHレベルまたはLレベルの光を直接遮断する代
わりに、電気信号遮断手段19、例えばゲート回路を通
過した電気信号に変換された変調信号光を対象として雑
音電力の測定が行われる。光増幅器2のゲイン等を決定
する平均的な入力光パワーと、出力光のハイレベルとロ
ーレベルの差との設定等については、図1に示す実施例
と同様である。
【0055】図3は図1に示す実施例の詳細説明図であ
る。同図(a)は実施例の構成ブロック図であり、同図
において信号光源21から出力される信号光に対して変
調器22によって変調がかけられる。この入力光信号の
変調・変調速度について図4〜図6を用いて説明する。
【0056】図4はエルビウム(Er)ドープ光ファイ
バ増幅器のゲインおよび雑音指数(NF)特性グラフを
示し、横軸は光ファイバ増幅器への入力光パワーP(d
Bm)であり、縦軸は雑音指数NF(dB)である。ま
た、図5はその実測例を示している。図1、図2の実施
例と同様、光ファイバ増幅器として主としてエルビウム
をドープした光ファイバに励起光源からの励起光を信号
光とともに入力し、誘導放出によって信号光を増幅する
場合を説明する。図4(b)、および図5(b)におい
て雑音指数NFが最小、すなわちビート雑音限界となる
小さい光入力パワーPB においては、信号光源の固有雑
音としての相対強度雑音の影響を受けることなく、雑音
指数を測定することはできる。しかし、光入力パワーが
大きくなると、もはや、ビート雑音限界ではなくなる。
従って、(9)式右辺第1項で近似できる状態(信号−
ASE間ビート雑音で決定される自然放出光係数nsp
支配的となる状態)ではなくなる。
【0057】そこで、図6に示すように入力信号光を変
調する。すなわち変調された入力光信号のローレベルの
パワーの値を図4(b)に示したPB の値(ビート雑音
限界の入力信号光パワー)に設定し、入力信号光パワー
の平均値をPave に設定する。変調速度としては、ハイ
レベルおよびローレベルの時間を例えばそれぞれ0.1
μsとして、繰り返し周波数5MHz (1/(0.1×2
×10-6))とすれば、Erイオンの反転分布寿命に比
べ、充分短い周期とすることができ、Erドープ光ファ
イバ増幅器のゲインGおよび自然放出光係数nspは、光
信号の変化(変調速度)に追従できない状態となる。従
って、Erドープファイバ光増幅器のゲインGおよび自
然放出光係数nspが、光パワーの平均値Pave によって
決定されるようになる。そして、このようにして変調さ
れた入力光信号を光ファイバ増幅器に入力し、光ファイ
バ増幅器の出力光が入力信号光のローレベルの状態に対
応した時の出力光を測定するようにする。そうすると、
光入力パワーがPB(ビート雑音限界の入力信号光パワ
ー)でありながら、入力光パワーの平均値Pave の信号
光を増幅する時に光ファイバ増幅器が出力する自然放出
光を測定することができる。この場合、入力光パワー平
均値Pave を大きく設定しても、光入力パワーがP
B(ビート雑音限界の入力信号光パワー)の時の光ファ
イバ増幅器の出力光を測定することになるので、信号光
源固有の相対強度雑音の影響がない状態での雑音測定が
可能となる。
【0058】ここでビート雑音限界とは(9)式で説明
した雑音指数の対数の真数が第1項“2nsp”のみとな
った場合に対応し、ビート雑音限界で雑音測定を行うこ
とにより、自然放出光係数nspの測定も容易となり、ま
た精度も高くなる。
【0059】図3(b)は、図3(a)におけるRFス
ペクトラムアナライザ26によって測定される電力スペ
クトル(光パワーの平均値Pave の信号光を増幅する時
に光ファイバ増幅器23が出力する自然放出光と周波数
との関係)を示す。例えば、変調された入力信号光の一
周期τの1/2がローレベルの時間幅の場合、光ファイ
バ増幅器から出力される光信号電力のスペクトルは、2
/τ,4/τ,6/τ・・・の周波数成分が0となり、
図3(b)に示すように、光ファイバ増幅器23による
信号−ASE(Sig.−ASE)ビート雑音分だけオ
フセットが加わった状態で、電力スペクトルが測定され
る。従って、周波数2/τ,4/τ,6/τ・・・の雑
音電力を測定することで、光信号電力の周波数成分を含
まない信号−ASEビート雑音で雑音指数を近似するこ
とが可能となり、入力光パワー平均値Pave が大きい場
合でも、信号光源固有の相対強度雑音の影響がない状態
での雑音測定が可能となる。
【0060】通常、相対強度雑音は、入力光パワーに比
例して大きくなり、正確に雑音指数NF、自然放出光係
数nsp等の雑音特性の測定が困難であったが、入力光パ
ワーによらず常にビート雑音限界での測定が行われるた
め、そのような困難が克服される。従って、光ファイバ
増幅器のゲインGと光フィルタの帯域幅Δfは容易に知
ることができるので、(9)、(10)式を用いて雑音
指数NF、自然放出光係数nspを光ファイバ増幅器が出
力する自然放出光パワーPASEに基づいて正確に測定で
きる。
【0061】図3において、上述のようにして変調され
た信号光源21の出力光は光ファイバ増幅器23によっ
て増幅され、光バンドパスフィルタ(BPF)24を介
して光シャッタ25に入力される。光シャッタ25は変
調器22の制御により、光ファイバ増幅器23の出力光
が入力信号光のローレベルの状態に対応した時の出力
(光パワーの平均値Pave の信号光を増幅する時に光フ
ァイバ増幅器が出力する自然放出光に対応)の時にのみ
シャッタを開く。RFスペクトラムアナライザ26に
は、光ファイバ増幅器23により増幅された信号光は入
力されず、光パワーの平均値Pave の信号光を増幅する
時に光ファイバ増幅器が出力する自然放出光のみが入力
される。なお、変調器22によって、入力信号光の
‘H’レベルと‘L’レベルとの値の差またはデューテ
ィーを変化させ、光ファイバ増幅器23への入力信号光
の平均値Paveを変化させることができ、所望の入力信
号光の平均値Paveを設定することができる。
【0062】なお図3(a)における光バンドパスフィ
ルタBPF24は光ファイバ増幅器23の出力に含まれ
る自然放出光成分を除去してビート雑音限界での雑音測
定を容易もしくは可能とするものである。その作用につ
いて図7、8を用いて説明する。
【0063】図7は図1または図3(a)における光フ
ァイバ増幅器の入力、出力の説明図である。同図(a)
は入力を示し、入力はその平均値としてPave を持ち、
入力信号光の波長は、例えばレーザ光の波長である。
【0064】これに対して、出力は図7(b)に破線で
示すように、広い範囲の波長を持つ自然放出光(AS
E)を含んでおり、この出力を光BPF24に入力させ
ることにより、信号光成分に影響を与えることなく、自
然放出光成分をフィルタの帯域幅Δfの範囲のみに抑制
することが可能になる。
【0065】図8は雑音指数に対する自然放出光(AS
E)成分の影響を示す図である。同図に示すようにフィ
ルタを通過するASEが大きいとビート雑音限界が達成
されないことになるため、この場合は光BPF24によ
ってASE成分を除去して信号光を光シャッタ25に入
力させる必要がある。
【0066】図2に示す実施例については、図3(a)
の実施例において、光バントパスフィルタ24の後段に
光信号を電気信号に変換するための光受信器が挿入さ
れ、光シャッタ25が電気スイッチ、またはゲート回路
に置き換えられ、その電気スイッチまたはゲート回路の
出力が雑音電力測定器、例えばRFスペクトラムアナラ
イザによって測定される点を除いては、図3(a)に示
す実施例と同様に、図3〜図8によって説明される。
【0067】図2に示す実施例においては、図1に示す
実施例とは異なり、光遮断手段4、例えば光スイッチの
代わりに電気的なスイッチ、またはゲート回路が用いら
れるが、この場合の利点と欠点を比較すると、光スイッ
チより電気スイッチの方が高速動作可能であり、スイッ
チ部での信号損失も少ないという利点がある。ただし、
高・低両レベルの光が図2の光受信器18で受信される
ために、光ファイバ増幅器2の出力のHレベルの値を光
受信器18の許容最大入力光パワー以下に設定しなけれ
ばならないという制限もある。
【0068】図9は、自然放出光係数nspの測定を説明
するためのブロック図である。同図においては、光ファ
イバ増幅器23の出力側に光ファイバ増幅器23の出力
光から信号光を抑圧する光バンドパスフィルタBPF3
5が設けられ、パワーメータ38により光BPFが出力
する自然放出光パワーの測定が行われる。そして測定さ
れた自然放出光パワーPASE を用いて、例えば、Erド
ープファイバ光増幅器の自然放出光係数nspが次式によ
って求められる。
【0069】 2nsp=PASE /〔ηhν(G−1)Δf〕 ・・・(10) 上式によってゲインGと光バンドパスフィルタ35の帯
域幅Δfが分かっていれば、自然放出光係数が測定でき
る。なおηは光増幅器23の出力端から光パワーメータ
38までの結合損失である。
【0070】以上のとおり、単位周波数当たりの自然放
出光パワーとして雑音電力が測定され、所望の入力信号
光レベルにおけるnspを自然放出光パワーから決定でき
る。なお、ゲインGは事前に従来の方法により求めるこ
とができる。なお、図9の実施例においても、図1、図
2、図3(a)のブロック図を参照して説明した実施例
を適用できることは言うまでもない。
【0071】上記実施例では、エルビウムをドープした
光ファイバ増幅器の例を用いて説明したが、エルビウム
以外の他の希土類元素をドーブした光ファイバ増幅器に
おいても、ドープした希土類元素の反転分布寿命は、半
導体光増幅器の反転分布寿命(数nano-sec)より充分長
く、エルビウムと同様の作用・効果が期待できる。例え
ば、ネオジウム(Nd)の場合は、数100・sec程度
の反転分布寿命がある。
【0072】また、半導体光増幅器の場合は、その反転
分布寿命が数nano-sec(n-sec)であり、Erドープ光フ
ァイバの場合より106 倍高速であるが、図3の変調器
22の変調速度を数n-secの 周期より十分高速、すなわ
ち数十GHz 以上とすれば、光ファイバ増幅器と同様の作
用・効果が期待できる。
【0073】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば信号光の固有の雑音としての相対強度雑音に影響さ
れることなく、光増幅器の雑音特性の測定が可能とな
る。そして特に相対強度雑音の低い信号光源を用意する
ことなく、簡単に+10dBm以上の高い信号光レベル
において正確な雑音特性の測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を説明するためのブロック図であ
る。
【図2】第2の実施例を説明するためのブロック図であ
る。
【図3】第3の実施例を説明する図である。
【図4】Erドープ光ファイバ増幅器のゲインおよび雑
音指数特性を示す図である。
【図5】Erドープ光ファイバ増幅器のゲインおよび雑
音指数特性の測定結果の例を示す図である。
【図6】信号光の変調パターンの実施例を示す図であ
る。
【図7】図1または図3(a)における光ファイバ増幅
器の入力、出力の説明図である。
【図8】雑音指数に対する自然放出成分の影響を説明す
る図である。
【図9】第4の実施例を説明するためのブロック図であ
る。
【符号の説明】
1、21 信号光源 2、23 光増幅器 3 変調手段 4 光遮断手段 12 光透過手段 16 光/電気変換器 17 雑音電力測定器 18 光受信器 19 電気信号遮断手段 22 変調器 24 光バンドパスフィルタ 25 光シャッタ

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の波長の光を増幅する光増幅器の測
    定システムにおいて、 光が有る状態に対応する 第一の光パワーレベルを有する
    第一の状態と、光が無い状態に対応する第二の光パワー
    レベルを有する第二の状態とが繰り返えすように光を変
    調し、変調された光信号を前記光増幅器に入力する手段
    と、該光信号の第一の状態に対応した該光増幅器の出力光
    と、 該光信号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力
    とを分離して出力する手段と、該光信号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光に
    基づいて、該光増幅器の該光信号に対応する光パワーレ
    ベルを有する光を増幅する際の 雑音特性を測定する手段
    とを備えたことを特徴とする光増幅器の測定システム。
  2. 【請求項2】 所定の波長の光を増幅する光増幅器の測
    定システムにおいて、 光が有る状態に対応する 第一の光パワーレベルを有する
    第一の状態と、光が無い状態に対応する第二の光パワー
    レベルを有する第二の状態とが繰り返えすように光を変
    調し、変調された光信号を前記光増幅器に入力する手段
    と、 該光信号の第一の状態と第二の状態に応答して、該光信
    号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光
    増幅器の該光信号に対応する光パワーレベルを有する光
    を増幅する際の雑音特性の測定対象として選択的に出力
    する手段と、 該出力光を受信し、該光増幅器の雑音特性を測定する手
    段とを備えたことを特徴とする光増幅器の測定システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記光が無い状態に対応する第二の光パ
    ワーレベルは、前記光増幅器の雑音指数が最小となる該
    光増幅器への光入力レベルに対応していることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載された光増幅器の
    定システム
  4. 【請求項4】 前記光信号の第一の状態と第二の状態と
    は、一定周期で繰り返えされることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載された光増幅器の測定システ
  5. 【請求項5】 前記光増幅器は、光ファイバに添加され
    た希土類元素を励起して反転分布を形成することによっ
    て、入力された前記光信号を増幅する光ファイバ増幅器
    であり、前記一定周期は、該希土類元素の反転分布寿命
    より短いことを特徴とする請求項4に記載された光増幅
    器の測定システム
  6. 【請求項6】 前記光信号に対応した光パワーレベルの
    光は、前記光信号の平均パワーレベルに対応した光であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載され
    た光増幅器の測定システム。
  7. 【請求項7】 前記入力する手段は、前記光信号の第一
    の光パワーレベルと第二の光パワーレベルとの値の差を
    変化可能に構成され、 前記出力する手段は、該光信号の第二の状態に対応した
    該光増幅器の出力光を、該光増幅器の該光信号の平均パ
    ワーレベルに対応する光を増幅する際の雑音特性の測定
    対象として出力することを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の光増幅器の測定システム。
  8. 【請求項8】 前記入力する手段は、前記第一の状態と
    第二の状態とが一定周期で繰り返されるように光を変調
    するとともに、各周期における第一の状態と第二の状態
    の時間的割合を変化可能に構成され、 前記出力する手段は、該光信号の第二の状態に対応した
    該光増幅器の出力光を、該光増幅器の該光信号の平均パ
    ワーレベルに対応する光を増幅する際の雑音特性の測定
    対象として出力することを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の光増幅器の測定システム。
  9. 【請求項9】 被測定光増幅器の入力に接続する入力部
    と、 被測定光増幅器の出力に接続する出力部と、 被測定光増幅器の反転分布寿命より十分に短い周期で強
    度変調された繰り返し光パルス信号を前記入力部に与え
    る光信号供給手段と、 この光パルス信号の有る時間領域に同期して前記出力部
    に現れる出力光電力およびこの光パルス信号の無い時間
    領域に同期して前記出力部に現れる出力光電力を分離し
    て検出する検出手段と、 この光パルス信号の無い時間領域に同期した被測定光増
    幅器の出力光電力に基づいて被測定光増幅器の雑音特性
    を測定する手段とを備えたことを特徴とする光増幅器の
    測定システム。
  10. 【請求項10】 所定の波長の光を増幅する光増幅器の
    雑音特性測定装置に おいて、 光が有る状態に対応する 第一の光パワーレベルを有する
    第一の状態と、光が無い状態に対応する第二の光パワー
    レベルを有する第二の状態とを繰り返えす光信号を前記
    光増幅器に入力する手段と、該光信号の第一の状態に対応した該光増幅器の出力光
    と、該光信号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力
    光と分離し、 該光信号の第二の状態に対応した該光増幅
    器の出力光を、該光増幅器の該光信号に対応する光パワ
    ーレベルを有する光を増幅する際の雑音特性の測定対象
    として出力する手段とを備えたことを特徴とする光増幅
    器の雑音特性測定装置。
  11. 【請求項11】 所定の波長の光を増幅する光増幅器の
    雑音特性測定装置において、 光が有る状態に対応する 第一の光パワーレベルを有する
    第一の状態と、光が無い状態に対応する第二の光パワー
    レベルを有する第二の状態とを繰り返す光信号を前記
    増幅器に入力する手段と、 該光信号の第一の状態と第二の状態とに応答して、該光
    信号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光を、該
    光増幅器の該光信号に対応する光パワーレベルを有する
    光を増幅する際の雑音特性の測定対象として選択的に出
    力する手段とを備えたことを特徴とする光増幅器の雑音
    特性測定装置。
  12. 【請求項12】 前記光が無い状態に対応する第二の光
    パワーレベルは、前記光増幅器の雑音指数が最小となる
    該光増幅器への光入力レベルに対応していることを特徴
    とする請求項10または請求項11に記載された光増幅
    器の雑音特性測定装置。
  13. 【請求項13】 前記光信号に対応した光パワーレベル
    の光は、前記光信号の平均パワーレベルに対応した光で
    あることを特徴とする請求項10または請求項11に記
    載された光増幅器の雑音特性測定装置。
  14. 【請求項14】 前記光信号の第一の状態と第二の状態
    とは、一定周期で繰り返えされることを特徴とする請求
    項10または請求項11に記載された光増幅器の雑音特
    性測定装置。
  15. 【請求項15】 前記光増幅器は、光ファイバに添加さ
    れた希土類元素を励 起して反転分布を形成することによ
    って、入力された前記光信号を増幅する光ファイバ増幅
    器であり、前記一定周期は、該希土類元素の反転分布寿
    命より短いことを特徴とする請求項14に記載された光
    増幅器の雑音特性測定装置。
  16. 【請求項16】 前記入力する手段は、前記光信号の第
    一の光パワーレベルと第二の光パワーレベルとの値の差
    を変化可能に構成され、 前記出力する手段は、該光信号の第二の状態に対応した
    該光増幅器の出力光を、該光増幅器の該光信号の平均パ
    ワーレベルに対応する光を増幅する際の雑音特性の測定
    対象として出力することを特徴とする請求項10または
    請求項11に記載の光増幅器の雑音特性測定装置。
  17. 【請求項17】 前記入力する手段は、前記第一の状態
    と第二の状態とが一定周期で繰り返されるように光を変
    調するとともに、各周期における第一の状態と第二の状
    態の時間的割合を変化可能に構成され、 前記出力する手段は、該光信号の第二の状態に対応した
    該光増幅器の出力光を、該光増幅器の該光信号の平均パ
    ワーレベルに対応する光を増幅する際の雑音特性の測定
    対象として出力することを特徴とする請求項10または
    請求項11に記載の光増幅器の雑音特性測定装置。
  18. 【請求項18】 所定の波長の光を増幅する光増幅器の
    測定方法において、 光が有る状態に対応する 第一の光パワーレベルを有する
    第一の状態と、光が無い状態に対応する第二の光パワー
    レベルを有する第二の状態とを繰り返えすように光を
    調し 変調し た光信号を前記光増幅器に入力し、 該光信号の第一の状態に対応した該光増幅器の出力光
    と、該光信号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力
    光と分離し、該光信号の第二の状態に対応した該光増幅
    器の出力光を、該光増幅器の該光信号に対応する光パワ
    ーレベルを有する光を増幅する際の雑音特性の測定対象
    として出力する ことを特徴とする光増幅器の測定方法。
  19. 【請求項19】 所定の波長の光を増幅する光増幅器の
    測定方法において、 光が光が有る状態に対応する第一の光パワーレベルを
    有する第一の状態と、光が無い状態に対応する第二の光
    パワーレベルを有する第二の状態と繰り返えすように
    変調して光信号を生成し、 該光信号を光増幅器に入力し、 該光信号の第一の状態と第二の状態に応答して、該光信
    号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光
    増幅器の該光信号に対応する光パワーレベルを有する光
    を増幅する際の雑音特性の測定対象として選択的に出力
    し、 該出力光に基づいて該光増幅器の雑音特性を分析するこ
    とを特徴とする光増幅器の測定方法。
  20. 【請求項20】 前記光が無い状態に対応する第二の光
    パワーレベルは、前記光増幅器の雑音指数が最小となる
    該光増幅器への光入力レベルに対応していることを特徴
    とする請求項18または請求項19に記載された光増幅
    器の測定方法。
  21. 【請求項21】 前記光信号に対応した光パワーレベル
    の光は、前記光信号の平均パワーレベルに対応した光で
    あることを特徴とする請求項18または請求項19に記
    載された光増幅器の測定方法。
  22. 【請求項22】 被測定光増幅器の反転分布寿命より十
    分に短い周期で強度変調された繰り返し光パルス信号を
    被測定光増幅器の入力に与え、 この光パルス信号の有る時間領域に同期した被測定光増
    幅器の出力光電力およびこの光パルス信号の無い時間領
    域に同期した被測定光増幅器の出力光電力を分離して検
    出し、 この光パルス信号の無い時間領域に同期した被測定光増
    幅器の出力光電力を測定することによって被測定光増幅
    器の雑音特性を測定することを特徴とする光増幅器の測
    定方法。
  23. 【請求項23】 希土類元素が添加された光ファイバを
    備え、該希土類元素を励起して反転分布を形成すること
    によって、所定の波長の入力光を増幅して出力する光フ
    ァイバ増幅器の雑音特性測定装置において、前記光ファイバ増幅器の 入力ポートから、入力光が有る
    状態に対応する第一の光パワーレベルを有する第一の状
    態と、入力光が無い状態に対応する第二の光パワーレベ
    ルを有する第二の状態とが繰り返されるように変調され
    た光信号入力する手段と前記光ファイバ増幅器の 出力ポートから、増幅された該
    光信号が出力され、 該光信号の第一の状態と第二の状態に応答して、該光信
    号の第二の状態に対応した該光増幅器の出力光を、該光
    増幅器の該光信号に対応する光パワーレベルを有する光
    を増幅する際の雑音特性の測定対象として選択的に出力
    する手段とを備えたことを特徴とする光ファイバ増幅器
    の雑音特性測定装置
JP05825992A 1992-03-16 1992-03-16 光増幅器の測定システム、光増幅器の雑音特性測定装置、光増幅器の測定方法、及び光ファイバ増幅器の雑音特性測定装置 Expired - Fee Related JP3283282B2 (ja)

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