JP3283052B2 - 次亜塩素酸塩の製造方法 - Google Patents
次亜塩素酸塩の製造方法Info
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Description
る製造方法に関し、とくに高濃度の次亜塩素酸塩を製造
する方法に関する。
塩素酸塩類は、漂白剤、殺菌剤として、上下水の処理、
排水の処理から家庭の台所用あるいは洗濯用等の各方面
で用いられている。次亜塩素酸塩の製造は、食塩水等の
アルカリ金属塩化物の水溶液の電気分解によって得られ
たアルカリ金属水酸化物と塩素とを反応させて製造する
方法あるいは、アルカリ金属塩化物を無隔膜電解槽にお
いて電気分解を行って、電解槽中で次亜塩素酸塩を直接
製造する方法で行われている。
方法は、高濃度の次亜塩素酸塩を得ることができるの
で、次亜塩素酸塩を販売する目的で製造する場合にはこ
の方法で行われているが、アルカリ金属水酸化物と塩素
を製造する電解設備が必要となるので、食塩水などの電
解工場において水酸化ナトリウムあるいは塩素の製造に
付随して大規模に行われている。
水酸化ナトリウム水溶液と塩素とを反応させて次亜塩素
酸塩を製造する方法を示したものである。陽極室21に
は陽極22が設けられており、陰極室23には陰極24
が設けられており、陽極室と陰極室が陽イオン交換膜2
5によって区画されたイオン交換膜電解槽26の陽極室
には食塩水を供給し、陽極室21からは濃度の低下した
食塩水を取り出して脱塩素塔27において、溶存してい
る塩素を分離した後に食塩調整工程26において食塩を
溶解するとともに食塩水を精製して陽極室に循環してい
る。
液の水酸化ナトリウム水溶液の濃度を一定に保持しなが
ら陰極液貯槽30との間を循環している。そして、陰極
液貯槽の水酸化ナトリウム水溶液を吸収塔31において
電解槽の陽極室で発生した塩素32と反応させて次亜塩
素酸ナトリウム水溶液を製造している。
おいて電気分解する方法では、生成する次亜塩素酸塩の
濃度は比較的低いが、水の浄化や殺菌に直接利用するこ
とが可能な濃度のものを製造することができ、製造設備
も水酸化アルカリと塩素を製造する電解設備に比べて簡
単であるので、次亜塩素酸塩を必要とする現場において
製造されている。しかも、次亜塩素酸塩の電解製造は、
次亜塩素酸塩の必要量に応じて通電する電流を加減する
ことが可能であり、殺菌などに有効な塩素分がすべて水
中に溶解しているという特徴を有している。したがっ
て、これまで液体塩素の貯蔵設備を設けて気体状の塩素
を使用していた設備あるいは濃厚な次亜塩素酸塩を貯蔵
して使用していた設備においても、貯蔵や運搬の必要が
ない現場での電気分解によって次亜塩素酸を製造が行わ
れるようになっている。
おいて得られたアルカリ金属水酸化物と塩素とを反応さ
せて得られる次亜塩素酸塩は高濃度のものが得られる
が、電解設備およびその保守面が複雑である。また、通
常は食塩などの塩化アルカリの水溶液を、無隔膜電解槽
を使用して電気分解を行う方法の場合には、電解液とし
て供給する塩水の濃度は2%ないし4%の濃度のもので
ある。食塩濃度が高いほど陽極での塩素の発生効率は高
いが、電解で製造した次亜塩素酸を含む塩水をそのまま
水処理等に使用するために濃厚な塩水を使用すれば、高
濃度の塩水が被処理水に混合するために、好ましくない
ので、通常は海水の食塩濃度程度のものを使用してい
る。
カリとの反応によって次亜塩素酸塩を生じるが、次亜塩
素塩は電解槽中において更に電解を続けていると塩素酸
へと変化する。したがって、無隔膜電解槽において高濃
度の次亜塩素酸塩を製造しようとして、電解液の滞留時
間を長くしても塩素酸塩の生成量が多くなるのみで、次
亜塩素酸塩の生成効率は低下する。
するためには、単位電解槽での電気分解率を高くせず
に、陽極と陰極を備えた複数の電解槽を仕切板を介して
多段式に設置した電解槽が提案されている(例えば、特
公昭52−28104号、特公昭61−44956
号)。
る次亜塩素酸の濃度は十分なものではなく、高効率で高
濃度の次亜塩素酸塩を電解で製造する方法が求められて
いた。
電解による製造方法は、陽イオン交換膜によって区画し
た電解槽の陽極室において得られる濃度の低下したアル
カリ金属塩化物水溶液を陰極室に加えて得られた次亜塩
素酸塩を含有したアルカリ水溶液と陽極室で得られた塩
素を反応させることによって高濃度の次亜塩素酸塩水溶
液を得る方法である。
して、食塩水を使用する場合について説明すると、食塩
水を陽極室に供給し、電解の進行に伴って濃度の低下し
た食塩水を陰極室へ供給するので、濃度の低下した戻り
食塩水の処理工程は必要ではなく、また陰極液へ陽極室
の濃度の低下した戻り食塩水を添加しているので、陰極
液の濃度調整のために水を添加することも不要となる。
ので、陽極液中に溶存している塩素を次亜塩素酸塩の製
造に有効に利用することができる。また、戻り食塩水を
添加した陰極液には陽極で発生した塩素をそのまま吸収
させて次亜塩素酸塩を製造する。その結果、食塩水の直
接電解によって得られる次亜塩素酸塩に比べて、はるか
に高濃度の次亜塩素酸塩を得ることが可能となり、また
食塩のイオン交換膜法電解によって塩素と高濃度の水酸
化ナトリウム水溶液とを製造した後に両者を反応させて
次亜塩素酸塩を得る方法に比べて製造工程および製造設
備面において簡単となり、製造設備の運転管理が容易と
なるので、次亜塩素酸塩の消費場所においても設置する
ことが容易となる。
使用した電解槽の陽極室に供給して電気分解し、陽極室
の濃度の低下したアルカリ金属塩化物水溶液を陰極室に
供給するとともに、陰極室から取り出した陰極液と陽極
室で発生する塩素を反応させることにより高濃度の次亜
塩素酸塩を製造することができる。
図1は、本発明の次亜塩素酸塩の製造方法の1実施例を
示す図である。
ン交換膜電解槽2の陽極室3にはチタン等の金属基体上
に白金族の金属の酸化物を含む電極触媒物質の被覆が形
成された陽極4が設けられており、陰極室5には、ニッ
ケル、ステンレスあるいはこれらの金属に水素過電圧を
低下させる陰極活性物質の被覆を形成した陰極6が設け
られている。陽極室3には食塩水調整工程7において食
塩の溶解と精製を行った食塩水を供給しながら電気分解
を行い、陽極室3からは濃度の低下した食塩水を取り出
して陰極室へ供給し陰極室の水酸化ナトリウム水溶液の
濃度を一定に保持するとともに、陰極液を反応室8にお
いて陽極室で発生した塩素9と反応させて次亜塩素酸ナ
トリウムを製造する。反応室には、下部に次亜塩素酸ナ
トリウム水溶液の貯槽部10があり、循環ポンプ11に
よって反応室の上部から次亜塩素酸ナトリウムと水酸化
ナトリウムの混合溶液をシャワー状に供給し、陽極室で
得られた塩素と反応させている。反応室に供給する陰極
液、塩素、および反応室内はそれぞれ冷却水等によって
冷却し、生成する次亜塩素酸塩が分解しないようにする
ことが必要である。
膜電解槽の陽イオン交換膜には、フッ素樹脂系の陽イオ
ン交換膜を用いることができるが、陰極で生成する水酸
化ナトリウム水溶液の濃度をとくに高濃度とする必要は
ないので、陽極液として供給する食塩水中に不純物が比
較的多く含まれていても電気分解の特性に悪影響を及ぼ
さない陽イオン交換膜を用いることができるので、食塩
水の調整工程を簡素化することができ、電解槽の運転も
容易となる。
有する電極触媒物質を被覆した陽極(ペルメレック電極
(株)製)とニッケル陰極を有する電極室ユニット、お
よびフッ素樹脂系の陽イオン交換膜であるナフィオン3
24を4枚使用して複極式の電解槽を組み立てた。
したところ、槽電圧は14.2Vであった。陽極室には
300g/lの食塩水を12リットル/時間の流量で供
給し、陽極室から流出する94g/lの戻り食塩水を陰
極室に供給し、陰極室からは陰極液を取り出して反応室
に供給し、陰極液と陽極室で得られた塩素とを反応させ
て13重量%(158g/l)の次亜塩素酸ナトリウム
水溶液が11.4リットル/時の流量で得られた。次亜
塩素酸塩の製造の電流効率は85%であった。
換膜を使用した電解槽の陽極室に供給して電気分解し、
陽極室の濃度の低下したアルカリ金属塩化物水溶液を陰
極室に供給するとともに、陰極室から取り出した陰極液
に陽極室で発生する塩素を反応させたもので、陰極液の
濃度調整手段、陽極液の脱塩素工程等が必要でなくな
り、高濃度の次亜塩素酸塩を次亜塩素酸塩の消費場所に
おいて容易に製造することができる。
塩の製造方法を説明する図である。
極室、4…陽極、5…陰極室、6…陰極、7…食塩水調
整工程、8…反応室、9…塩素、10…貯槽部、11…
循環ポンプ、21…陽極室、22…陽極、23…陰極
室、24…陰極、25…陽イオン交換膜、26…イオン
交換膜電解槽、27…脱塩素塔、28…食塩水調整工
程、29…水、30…陰極液貯槽、31…吸収塔、32
…塩素
Claims (1)
- 【請求項1】 次亜塩素酸塩の製造方法において、イオ
ン交換膜によって陽極室と陰極室に区画したイオン交換
膜電解槽の陽極室に陽極液としてアルカリ金属塩化物水
溶液を供給して電気分解を行い、陰極室には電気分解に
よって濃度の低下した陽極室液のみを供給し、陰極液を
反応室に陰極液中のアルカリ金属水酸化物の濃度を一定
に保持した状態で電気分解を行うとともに、陰極液を反
応室へ導入して陽極室で発生する塩素とを反応室の液体
を循環させながら反応させることを特徴とする次亜塩素
酸塩の製造方法。
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JP00135592A JP3283052B2 (ja) | 1992-01-08 | 1992-01-08 | 次亜塩素酸塩の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP00135592A JP3283052B2 (ja) | 1992-01-08 | 1992-01-08 | 次亜塩素酸塩の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05179475A JPH05179475A (ja) | 1993-07-20 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP00135592A Expired - Lifetime JP3283052B2 (ja) | 1992-01-08 | 1992-01-08 | 次亜塩素酸塩の製造方法 |
Country Status (1)
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-
1992
- 1992-01-08 JP JP00135592A patent/JP3283052B2/ja not_active Expired - Lifetime
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