JP3281762B2 - スタ−リング冷凍装置 - Google Patents

スタ−リング冷凍装置

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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2400/00General features of, or devices for refrigerators, cold rooms, ice-boxes, or for cooling or freezing apparatus not covered by any other subclass
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  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍ボックスの冷凍機
にスターリング機関を用いたスターリング冷凍装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、従来のスターリング冷凍装置が
特公平4−71138号公報に提案されている。
【0003】以下図2を参照して上記スターリング冷凍
装置についてその概要を説明すると、1はヘリウム、窒
素、空気等の作動ガスを封入したシリンダ、2,3はこ
のシリンダ1内を原動機によって往復運動し膨張室5と
圧縮室6とを形成するデイスプレーサーピストン(以下
デイスプレーサーと略称する)およびピストン、7はこ
の膨張室5と連結された膨張時に周囲のガス溜め部8か
ら吸熱する冷却器、9はこの冷却器7からの作動ガスの
冷熱を蓄え圧縮室6から膨張室5へ逆流時に作動ガスを
冷却する蓄冷器、10はこの蓄冷器9と圧縮室6との間
に介在され圧縮時に作動ガスを冷却する放熱器である。
【0004】11はピストン3を貫通したデイスプレー
サー2の駆動用ロッドで、リンク15,16と、互いに
噛み合いながら実線矢印の如く逆方向に回転する一対の
タイミングギア17a,17bと、一方のタイミングギ
ア17aの中心から後方へ延びた駆動軸18とからなる
連動機構によってデイスプレーサー2およびピストン3
は上述の如く往復運動するもので、これらよりスターリ
ング機関19が構成されている。
【0005】20は冷却器7を囲んだガス溜め部8を断
熱室21内に収納した断熱容器、22は断熱材で包囲さ
れ血液、薬品等の被冷凍品を把手23付きの蓋24から
収納して保存する冷凍ボックス、25はガス溜め部8の
ユニオン26とフレアナット27とからなる媒体取り出
し口を介して接続され冷凍ボックス22の内壁面に張り
めぐらされたヒートパイプ、28はこのヒートパイプ2
5内にメタン、エタン、液体窒素等の封入媒体29を充
填するチヤージ用バルブである。
【0006】この構成で、原動機を駆動してピストン3
とデイスプレーサー2とを上下方向に往復運動させる
と、まず、上限に達したデイスプレーサー2が下降に転
じ、かつ、ピストン3が上昇して圧縮室6内の作動ガス
を圧縮し、この圧縮時の発熱を放熱器10で抑える等温
圧縮行程と、圧縮室6から押し出される作動ガスが蓄冷
器9で冷やされながら膨張室5へ導かれる等容放熱行程
と、デイスプレーサー2の下降により膨張室5内の作動
ガスが膨張して冷却器7が約−200℃と超低温度まで
冷却されこの冷却作用によってガス溜め部8を冷やす等
温膨張行程と、デイスプレーサー2が下限に達して上昇
すると共に、ピストン3が下降を続けて膨張室5から押
し出される低温の作動ガスが蓄冷器9を冷やしながら圧
縮室6へ導かれる等容受熱行程を順次繰り返す。
【0007】この繰り返しにより等温膨張時、前述の如
く冷却器7で冷やされたガス溜め部8でヒートパイプ2
5の内部の封入媒体29の熱を奪ってこれを液化させ
る。液化した封入媒体29はヒートパイプ25内をウイ
ックの毛細管現象により移動し冷凍ボックス22内の熱
を奪って気化する。気化した封入媒体29は圧力差によ
り再びガス溜め部8に戻り、以下これを繰り返して冷凍
ボックス22内を約−200℃の超低温度まで冷やし、
血液、薬品等の被冷凍品を冷凍保存する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図2に
示す従来のスターリング冷凍装置は、冷凍ボックス22
内を超低温に冷やせるのに長時間を要するという問題が
ある。
【0009】具体的に運転の初期段階から説明すると、
まず、前記した等温膨張行程時になると、冷却器7によ
って繰り返しガス溜め部8内の封入媒体29が少しづつ
冷却される。
【0010】ところが、ガス溜め部8は、図示するよう
に初期段階の高圧状態の気体のガスを貯えるため大きな
ガス溜めを設けている。従って、冷却器7によってガス
溜め部8内全体を冷却することになり、ガス溜め部8が
ある程度冷却され、その後に封入媒体29が冷却され大
量のガスが少しづつ液化されるまでにかなり時間を要す
る。
【0011】そして、液化された封入媒体29がヒート
パイプ25を循環してガス溜め部8へ戻るが、ガス溜め
部8が大きいために上部に大量のガスが充満しており、
封入媒体29の温度が上昇しやすく再び冷却器7によっ
て液化させるのにかなりの時間を待たざるを得ない。ま
た、初期段階でなくても蓋24を開けて冷凍ボックス2
2の温度が上昇したときも回復時間が遅いという欠点が
ある。
【0012】そこで、本発明は、冷凍ボックス内の温度
を比較的早く必要な超低温とすることができるスターリ
ング冷凍装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、圧縮
シリンダ部の先方部に形成される圧縮室から膨張シリン
ダ部の先方部に形成される膨張室へ導かれる作動ガスの
膨張行程を少なくとも含む熱サイクル行程によって冷熱
を発生するスターリング機関と、膨張シリンダ部の先方
部に形成され膨張室で発生した冷熱を熱伝導する熱伝導
部と、内壁が熱伝導板で形成されて冷凍負荷を収納する
冷凍室を形成する内箱と、該内箱の外壁を被覆する断熱
部とを有する冷凍ボックスと、熱伝導部と冷凍ボックス
の内箱とを伝導部で液化され前記冷凍ボックスでガス化
する封入媒体の循環によって熱交換させて冷凍室を冷凍
温度とする循環冷却管と、該循環冷却管の一部に接続さ
れ循環冷却管内の圧力を調節するガス溜め部とを設ける
ようにしたものである。
【0014】請求項2の発明は、熱伝導部側からの循環
冷却管の往路では重力によって液化された封入媒体を冷
凍室側に流し、冷凍室側からの復路では熱交換された封
入媒体が熱伝導部側に戻り循環するように熱伝導部に対
して冷凍ボックスの冷凍室を横設し、冷凍室の上部から
下部に循環冷却管を巻回すると共に、往路に対して復路
の循環冷却管の管径を大きくしたものである。
【0015】
【作用】請求項1の発明によれば、当初循環冷却管内の
封入媒体の多くが気体のために高圧となるが、ガス溜め
部へ封入媒体が流入して圧力調節されており、循環冷却
管の容積を必要最小限としておくことができる。従っ
て、従来のようにガス溜め自体を冷却する必要がないか
ら冷凍室を極めて早く冷凍温度とすることができる。
【0016】請求項2の発明によれば、熱伝導部の冷凍
熱によって循環冷却管内の封入媒体が冷却され液化され
た封入媒体が循環冷却管内を流れて冷凍室内を冷却し、
熱交換された封入媒体が熱伝導部の循環冷却管へ戻って
くる。この場合に、当初循環冷却管内の封入媒体の多く
が気体のために高圧となるが、ガス溜め部へ封入媒体が
流入して圧力調節されており、循環冷却管の容積を必要
最小限としておくことができる。これによって、循環冷
却管内の気体の封入媒体が直ちに熱伝導部の冷凍熱によ
り冷却され液化され冷凍室内を冷却し、これを繰り返し
て冷凍室内を所要の冷凍温度とする。この状態では、循
環冷却管内の封入媒体が液化される量が多く、循環冷却
管の圧力が低下し、圧力低下を補充するようにガス溜め
部から少しづつ封入媒体が循環冷却管へ流入する。従っ
て、従来のようにガス溜め自体を冷却する必要がないか
ら冷凍室を極めて早く冷凍温度とすることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0018】図1は、スターリング冷凍装置の内部を示
す部分断面図であって、スターリング機関31は、圧縮
シリンダ部32aに嵌装される第1ピストン32の前方
に作動ガスを圧縮する圧縮室33を有する一方、膨張シ
リンダ部34aに嵌装される第2ピストン34の前方に
作動ガスを膨張させる膨張室35とを有して圧縮室33
と膨張室35とは、図示省略する熱再生器と放熱器とを
介在させてガス流路で連通しており、第1ピストン32
と第2ピストン34とは、ある位相差をもって原動機を
動力とするクランク機構37によって往復運動をするよ
うに構成されている。さらに、スターリング機関31の
上方には冷熱を熱伝導するコールドヘッドである熱伝導
部38を有し、熱伝導部38は膨張シリンダ部34aの
先端に接続している。
【0019】一方、冷凍ボックス39は、スターリング
機関31の横に併設され、箱状の外箱40と内箱41と
の間にウレタン等の断熱材42を充填し、内箱41の内
周壁には、熱伝導良好な熱伝導板43を張り付けてお
り、熱伝導板43により包囲される内側には、冷凍負荷
としての被冷凍品を収納する冷凍室45が形成され、冷
凍室45の上部の間口部には被冷凍品を出し入れする蓋
46が設けられている。
【0020】スターリング機関31の上部の断熱材47
が充填された熱伝導部38には、循環冷却管48の一端
側がスパイラルに所定数巻回されて一端部48a1から
降下して往路を形成するように延びて他端部48b1か
ら冷凍ボックス39の熱伝導板43の上部の外周壁をス
パイラルに巻回している。そして、循環冷却管48は次
第に熱伝導板43の下部へ巻回して最下段の一端部48
b2から再び立上がって復路を形成するように、熱伝導
部38に巻回される一端部48a2に接続して窒素ガス
等の封入媒体の循環経路を形成している。また、循環冷
却管48の一部分48a3がキャピラリチューブ49を
介してガス溜め部50に接続している。なお、循環冷却
管48は、熱伝導板43に巻回される下部から復路にか
けての管径は、往路より大きくすることが好ましい。
【0021】まず、第1ピストン32が移動して圧縮室
33に充満するヘリウム等の作動ガスを圧縮し、この圧
縮され発熱した作動ガスは、図示しない放熱器で放熱さ
れて図示しない熱再生器でさらに冷やされてから膨張室
35へ導かれる。その後に第2ピストン34の降下によ
って膨張室35の作動ガスが膨張する膨張行程となり、
作動ガスの膨張により作動ガスが低温となって、熱伝導
部38を冷却し、続いて、第2ピストン34の上昇によ
って膨張室35の低温の作動ガスが押し出されて熱再生
器を冷やしながら圧縮室33へ導かれる。
【0022】以上の行程が順次繰り返されて、膨張室3
5の作動ガスが膨張時に膨張シリンダ部34aの熱伝導
部38を冷却する。
【0023】次に、熱伝導部38の冷凍熱によって循環
冷却管48内の封入媒体29が冷却され液化された封入
媒体が重力によって徐々に端部48a1から循環冷却管
48内を流れて下方の冷凍室45内の端部48b1へ達
し、封入媒体がスパイラルに降下して気体となった封入
媒体が端部48b2から再び熱伝導部38の循環冷却管
48の端部48a2へ戻ってくる。
【0024】この場合に、当初循環冷却管48内の封入
媒体29の多くが気体のために高圧となるが、ガス溜め
部50へ封入媒体29が流入して圧力調節されており、
循環冷却管48の容積を必要最小限としておくことがで
きる。このために、循環冷却管48内の気体の封入媒体
が直ちに熱伝導部38の冷凍熱により冷却され液化され
循環冷却管48を介して循環する封入媒体によって熱交
換され冷凍室45内の冷却を繰り返して冷凍室45内を
所要の冷凍温度とする。この状態では、循環冷却管48
内の封入媒体が液化される量が多く、循環冷却管48の
圧力が低下し、圧力低下を補充するようにガス溜め部5
0から少しづつ封入媒体が循環冷却管48へ流入する。
【0025】この場合にも、熱伝導部38によって冷却
される循環冷却管48の容積が小さいから封入媒体が迅
速に冷却され液化された封入媒体が冷凍室を所要の冷凍
温度とする。従って、比較的小さな冷凍能力のスターリ
ング機関31によって迅速に冷凍ボックス39を冷凍温
度とすることができ、従来のようにガス溜め自体を冷却
する必要がなく効率的である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、循環冷却管内の圧力を調節するガス溜め部を別に
設け、循環冷却管の容積を必要最小限として封入媒体を
熱伝導部の冷凍熱により冷却するようにしたために封入
媒体を迅速に冷却することができ、従来のようにガス溜
め自体を冷却する必要がないから冷凍室を極めて早く冷
凍温度とすることができる。
【0027】また、請求項2の発明によれば、循環冷却
管内を封入媒体が重力によって循環するようにしたため
に熱伝導部の冷凍熱が冷凍室に迅速に伝えられ、また、
従来のようにガス溜め自体を冷却する必要がないから冷
凍室を極めて早く冷凍温度とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すスターリング冷凍装置
の断面図。
【図2】従来例を示すスターリング冷凍装置の断面図。
【符号の説明】
31 スターリング機関 32 第1ピストン 32a 圧縮シリンダ部 33 圧縮室 34 第2ピストン 34a 膨張シリンダ部 35 膨張室 37 クランク機構 38 熱伝導部 39 冷凍ボックス 40 外箱 41 内箱 42,47 断熱材 43 熱伝導板 45 冷凍室 46 蓋 48 循環冷却管 49 キャピラリチューブ 50 ガス溜め部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 9/14 520 F25B 9/00 F25D 17/00 301

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮シリンダ部の先方部に形成される圧
    縮室から膨張シリンダ部の先方部に形成される膨張室へ
    導かれる作動ガスの膨張行程を少なくとも含む熱サイク
    ル行程によって冷熱を発生するスターリング機関と、 前記膨張シリンダ部の先方部に形成され前記膨張室で発
    生した冷熱を熱伝導する熱伝導部と、 内壁が熱伝導板で形成されて冷凍負荷を収納する冷凍室
    を形成する内箱と、該内箱の外壁を被覆する断熱部とを
    有する冷凍ボックスと、 前記熱伝導部と前記冷凍ボックスの内箱とを前記伝導部
    で液化され前記冷凍ボックスでガス化する封入媒体の循
    環によって熱交換させて前記冷凍室を冷凍温度とする循
    環冷却管と、 該循環冷却管の一部に接続され前記循環冷却管内の圧力
    を調節するガス溜め部とを備えることを特徴とするスタ
    ーリング冷凍装置。
  2. 【請求項2】前記熱伝導部側からの前記循環冷却管の往
    路では重力によって液化された封入媒体を冷凍室側に流
    し、冷凍室側からの復路では熱交換された封入媒体が前
    記熱伝導部側に戻り循環するように前記熱伝導部に対し
    て前記冷凍ボックスの冷凍室を横設し、前記冷凍室の上
    部から下部に前記循環冷却管を巻回すると共に、前記往
    路に対して前記復路の循環冷却管の管径を大きくしたこ
    とを特徴とする請求項1記載のスタ−リング冷凍装置。
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