JP3279963B2 - 低温晶析安定性を有するエチレンビスジチオカルバミン酸塩を含む濃厚水溶液 - Google Patents
低温晶析安定性を有するエチレンビスジチオカルバミン酸塩を含む濃厚水溶液Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム用加硫促進
剤、農園芸用殺菌剤、防カビ剤、金属表面処理剤、飛灰
処理剤及び潤滑油の極圧添加剤等に好適なジチオカルバ
ミン酸塩含有水溶液に関するものである。
剤、農園芸用殺菌剤、防カビ剤、金属表面処理剤、飛灰
処理剤及び潤滑油の極圧添加剤等に好適なジチオカルバ
ミン酸塩含有水溶液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジチオカルバミン酸塩は、従来からゴム
用加硫促進剤、農園芸用殺菌剤、防カビ剤、金属表面処
理剤、飛灰処理剤及び潤滑油の極圧添加剤等に使用され
ている。
用加硫促進剤、農園芸用殺菌剤、防カビ剤、金属表面処
理剤、飛灰処理剤及び潤滑油の極圧添加剤等に使用され
ている。
【0003】ジチオカルバミン酸塩の1種であるエチレ
ンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩の水溶液は、農
園芸用殺菌剤であるとともに、植物の重要な栄養素の1
つであるカルシウムを含有していることから植物活性剤
としても需要が見込まれ、更にスライムコントロール剤
としても期待されている。これらの需要に対して輸送や
貯蔵等の経済上の理由から濃厚溶液とされるのが一般的
である。ところが、最近、特に寒冷地での低温において
も晶析しない安定な濃厚溶液であるとともに、低価格品
が該業界から強く求められている。
ンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩の水溶液は、農
園芸用殺菌剤であるとともに、植物の重要な栄養素の1
つであるカルシウムを含有していることから植物活性剤
としても需要が見込まれ、更にスライムコントロール剤
としても期待されている。これらの需要に対して輸送や
貯蔵等の経済上の理由から濃厚溶液とされるのが一般的
である。ところが、最近、特に寒冷地での低温において
も晶析しない安定な濃厚溶液であるとともに、低価格品
が該業界から強く求められている。
【0004】しかしながら、本発明者らの知見による
と、農園芸用殺菌剤やスライムコントロール剤として従
来から一般的に使用されているエチレンビスジチオカル
バミン酸ナトリウム塩水溶液は、後述の表1に示されて
いるように、0℃以下の低温条件下では、32重量部以
上の水溶液として結晶を析出しない安定な状態で維持す
ることが非常に困難である。
と、農園芸用殺菌剤やスライムコントロール剤として従
来から一般的に使用されているエチレンビスジチオカル
バミン酸ナトリウム塩水溶液は、後述の表1に示されて
いるように、0℃以下の低温条件下では、32重量部以
上の水溶液として結晶を析出しない安定な状態で維持す
ることが非常に困難である。
【0005】更に、エチレンビスジチオカルバミン酸カ
ルシウム塩及びそのナトリウム塩を30〜50重量部含
有する水溶液は、冬期、低温下において結晶が析出する
場合もあるという欠点を有している。
ルシウム塩及びそのナトリウム塩を30〜50重量部含
有する水溶液は、冬期、低温下において結晶が析出する
場合もあるという欠点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、10℃以
下の低温下においても結晶析出の抑制が図られたエチレ
ンビスジチオカルバミン酸塩含有濃厚水溶液を提供する
ことを目的とするものである。
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、10℃以
下の低温下においても結晶析出の抑制が図られたエチレ
ンビスジチオカルバミン酸塩含有濃厚水溶液を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述下従
来技術の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、エチレ
ンビスジチオカルバミン酸のカルシウム塩とナトリウム
塩とを併用的に含有し、かつ、少量の界面活性剤を添加
することによって、上述した課題を達成できることを見
出した。本発明は上記知見に基づいてなされたものであ
り、より詳しくは、下記の点を要旨とするものである。
来技術の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、エチレ
ンビスジチオカルバミン酸のカルシウム塩とナトリウム
塩とを併用的に含有し、かつ、少量の界面活性剤を添加
することによって、上述した課題を達成できることを見
出した。本発明は上記知見に基づいてなされたものであ
り、より詳しくは、下記の点を要旨とするものである。
【0008】すなわち、本発明によるエチレンビスジチ
オカルバミン酸塩を含む濃厚水溶液は、下記の成分、 エチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩 15〜25重量部 エチレンビスジチオカルバミン酸ナトリウム塩 15〜25重量部 界面活性剤 0.05〜5重量部 を含んでなり、残部が実質的に水からなり、10℃以下
の低温条件下においても晶析安定性を有することを特徴
とするものである。
オカルバミン酸塩を含む濃厚水溶液は、下記の成分、 エチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩 15〜25重量部 エチレンビスジチオカルバミン酸ナトリウム塩 15〜25重量部 界面活性剤 0.05〜5重量部 を含んでなり、残部が実質的に水からなり、10℃以下
の低温条件下においても晶析安定性を有することを特徴
とするものである。
【0009】上記のように、本発明に係る界面活性剤を
添加したエチレンビスジチオカルバミン酸塩含有濃厚水
溶液は、エチレンビスジチオカルバミン酸のカルシウム
塩とナトリウム塩とを併用的に含有し、かつ、少量の界
面活性剤を添加してなることを特徴しており、これによ
り10℃以下の低温領域における結晶析出温度を著しく
低減させることができるのである。
添加したエチレンビスジチオカルバミン酸塩含有濃厚水
溶液は、エチレンビスジチオカルバミン酸のカルシウム
塩とナトリウム塩とを併用的に含有し、かつ、少量の界
面活性剤を添加してなることを特徴しており、これによ
り10℃以下の低温領域における結晶析出温度を著しく
低減させることができるのである。
【0010】本発明の好ましい態様においては、上記添
加量範囲において、エチレンビスジチオカルバミン酸の
カルシウム塩対ナトリウム塩の含有量比が、重量比で、
好ましくは1:1に設定することにより、上記結晶析出
温度の低減化効果をさらにすぐれたものとすることがで
きる。
加量範囲において、エチレンビスジチオカルバミン酸の
カルシウム塩対ナトリウム塩の含有量比が、重量比で、
好ましくは1:1に設定することにより、上記結晶析出
温度の低減化効果をさらにすぐれたものとすることがで
きる。
【0011】本発明に係るエチレンビスジチオカルバミ
ン酸カルシウム塩及びそのナトリウム塩は、エチレンビ
スジチオカルバミン酸金属塩を合成する公知の方法を用
いて、その反応系内で原料として水酸化カルシウムと水
酸化ナトリウムの混合アルカリ系で、そのカルシウム塩
とナトリウム塩を同時に調製する方法と、その公知の方
法を用いてそのカルシウム塩とナトリウム塩を別々に調
製し、その後それらのカルシウム塩とナトリウム塩を混
合する方法で調製することができる。
ン酸カルシウム塩及びそのナトリウム塩は、エチレンビ
スジチオカルバミン酸金属塩を合成する公知の方法を用
いて、その反応系内で原料として水酸化カルシウムと水
酸化ナトリウムの混合アルカリ系で、そのカルシウム塩
とナトリウム塩を同時に調製する方法と、その公知の方
法を用いてそのカルシウム塩とナトリウム塩を別々に調
製し、その後それらのカルシウム塩とナトリウム塩を混
合する方法で調製することができる。
【0012】該調製した水溶液に対して界面活性剤を
0.05〜5重量部の割合で混合することで目的の水溶
液が得られる。
0.05〜5重量部の割合で混合することで目的の水溶
液が得られる。
【0013】本発明において使用し得る界面活性剤とし
ては、一般に界面活性剤として用いられるもののほか
に、界面活性剤に含まれるが分散剤として分類されるも
のの両方を含むものである。その例としては、非イオン
性界面活性剤(たとえば、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリ
オキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ソルビタ
ンアルキルエステル、ポリビニルアルコール、ノニルフ
ェノールホルマリン縮合物のエチレンオキサイド付加
物、陰イオン性界面活性剤(たとえば、アルキルベンゼ
ンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキ
ルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルサルフェ
ート、アリールスルホネート、リグニンスルホン酸塩、
ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ポリスチ
レンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸ソー
ダ/メタクリル酸ヒドロキシエチルエステル共重合体、
アクリル酸ソーダ/ヒドロキシプロパンスルホン酸ソー
ダアリルエーテル共重合体、ビニル化合物とカルボン酸
系単量体との共重合物の塩(例えば、ジイソブチレンと
マレイン酸との共重合物の塩、カルボキシメチルセルロ
ースなど)、陽イオン性界面活性剤(たとえば、アルキ
ルアミン塩[ラウリルアミン、ステアリルトリメチルア
ンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアン
モニウムクロライド]など)、両性界面活性剤(たとえ
ば、カルボン酸[ベタイン型]、硫酸エステルなど)等
が例示されるが、これらに限定されるものではない。上
記に例示した界面活性剤のうち、ポリスチレンスルホン
酸系のポリスチレンスルホン酸ナトリウムが低温領域で
の晶析安定性にすぐれ特に好ましい。
ては、一般に界面活性剤として用いられるもののほか
に、界面活性剤に含まれるが分散剤として分類されるも
のの両方を含むものである。その例としては、非イオン
性界面活性剤(たとえば、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリ
オキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ソルビタ
ンアルキルエステル、ポリビニルアルコール、ノニルフ
ェノールホルマリン縮合物のエチレンオキサイド付加
物、陰イオン性界面活性剤(たとえば、アルキルベンゼ
ンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキ
ルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルサルフェ
ート、アリールスルホネート、リグニンスルホン酸塩、
ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ポリスチ
レンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸ソー
ダ/メタクリル酸ヒドロキシエチルエステル共重合体、
アクリル酸ソーダ/ヒドロキシプロパンスルホン酸ソー
ダアリルエーテル共重合体、ビニル化合物とカルボン酸
系単量体との共重合物の塩(例えば、ジイソブチレンと
マレイン酸との共重合物の塩、カルボキシメチルセルロ
ースなど)、陽イオン性界面活性剤(たとえば、アルキ
ルアミン塩[ラウリルアミン、ステアリルトリメチルア
ンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアン
モニウムクロライド]など)、両性界面活性剤(たとえ
ば、カルボン酸[ベタイン型]、硫酸エステルなど)等
が例示されるが、これらに限定されるものではない。上
記に例示した界面活性剤のうち、ポリスチレンスルホン
酸系のポリスチレンスルホン酸ナトリウムが低温領域で
の晶析安定性にすぐれ特に好ましい。
【0014】本発明に係る界面活性剤を添加したエチレ
ンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及びそのナトリ
ウム塩の合計量が30重量部未満では、輸送や貯蔵等に
おける経済性に不利であり、一方、その濃度が50重量
部を超えると、10℃以上でもエチレンビスジチオカル
バミン酸カルシウム塩及びそのナトリウム塩が晶析する
傾向が増大し、使用上問題が生じるため好ましくない。
ンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及びそのナトリ
ウム塩の合計量が30重量部未満では、輸送や貯蔵等に
おける経済性に不利であり、一方、その濃度が50重量
部を超えると、10℃以上でもエチレンビスジチオカル
バミン酸カルシウム塩及びそのナトリウム塩が晶析する
傾向が増大し、使用上問題が生じるため好ましくない。
【0015】界面活性剤の含有量が0.05重量部未満
では、上述した低温領域における析出防止効果は充分で
はなく、一方、5重量部を超えて添加すると、その効果
が飽和して経済的にも不利となるので好ましくない。
では、上述した低温領域における析出防止効果は充分で
はなく、一方、5重量部を超えて添加すると、その効果
が飽和して経済的にも不利となるので好ましくない。
【0016】残部は実質的に水からなるが、本発明にお
いては、本発明の目的から逸脱しない範囲で、他の追加
成分を添加することも可能である。
いては、本発明の目的から逸脱しない範囲で、他の追加
成分を添加することも可能である。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明
は、下記の実施例の態様に限定されるものではない。実施例1 本発明例のエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム
塩及びそのナトリウム塩を含む濃厚水溶液、比較例のエ
チレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及びそのナ
トリウム塩を含む水溶液、及びエチレンビスジチオカル
バミン酸ナトリウム塩水溶液は、公知の方法で合成し、
その後本発明例のみにポリティPS1900(37%ポ
リスチレンスルホン酸ナトリウム水溶液)を0.5重量
部添加した。次いでそれぞれの濃度を農薬取締法に基づ
く農業公定検査法 −ジチオカーバメート剤(昭和27
年11月告示)−に準拠して測定した。
は、下記の実施例の態様に限定されるものではない。実施例1 本発明例のエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム
塩及びそのナトリウム塩を含む濃厚水溶液、比較例のエ
チレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及びそのナ
トリウム塩を含む水溶液、及びエチレンビスジチオカル
バミン酸ナトリウム塩水溶液は、公知の方法で合成し、
その後本発明例のみにポリティPS1900(37%ポ
リスチレンスルホン酸ナトリウム水溶液)を0.5重量
部添加した。次いでそれぞれの濃度を農薬取締法に基づ
く農業公定検査法 −ジチオカーバメート剤(昭和27
年11月告示)−に準拠して測定した。
【0018】表1に示す結晶析出温度は、本発明例の界
面活性剤を添加したエチレンビスジチオカルバミン酸カ
ルシウム塩及びそのナトリウム塩を含む濃厚水溶液、比
較例のエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及
びそのナトリウム塩を含む水溶液、及びエチレンビスジ
チオカルバミン酸ナトリウム塩水溶液、それぞれ30m
l、それらの試料を入れる試験管(サイズ:直径25m
m、長さ280mm)を用いて、JIS K 0065
−1992(化学製品の凝固点測定方法)に準拠して測
定した。
面活性剤を添加したエチレンビスジチオカルバミン酸カ
ルシウム塩及びそのナトリウム塩を含む濃厚水溶液、比
較例のエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及
びそのナトリウム塩を含む水溶液、及びエチレンビスジ
チオカルバミン酸ナトリウム塩水溶液、それぞれ30m
l、それらの試料を入れる試験管(サイズ:直径25m
m、長さ280mm)を用いて、JIS K 0065
−1992(化学製品の凝固点測定方法)に準拠して測
定した。
【0019】過冷却にて試料が晶析せず、安定化するこ
とを避けるため、この試験の開始時から終了まで試料を
時々攪拌しながら行った。この理由として、過冷却で安
定化した試料をパイプ等で輸送時、刺激を受けて晶析す
る恐れがあるためである。
とを避けるため、この試験の開始時から終了まで試料を
時々攪拌しながら行った。この理由として、過冷却で安
定化した試料をパイプ等で輸送時、刺激を受けて晶析す
る恐れがあるためである。
【0020】上記の測定結果を表1に示した。
【0021】
【表1】 *1)CaEDC/SEDC(SA):界面活性剤を添加
したエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及び
そのナトリウム塩を含む濃厚水溶液 *2)CaEDC/SEDC:エチレンビスジチオカルバ
ミン酸カルシウム塩及びそのナトリウム塩を含む水溶液 *3)SEDC:エチレンビスジチオカルバミン酸ナトリ
ウム塩水溶液 *4):エチレンビスジチオカルバミン酸ナトリウム塩の
濃度 上記表1より10℃以下の結晶析出温度を有するために
は、比較例のエチレンビスジチオカルバミン酸ナトリウ
ム塩水溶液で35重量部以下の濃度である。更に、比較
例のエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及び
そのナトリウム塩を含む水溶液は、濃度40重量部の場
合、結晶析出温度が2℃であることから、冬期の0℃の
低温では結晶が析出する。一方、本発明例の界面活性剤
を添加したエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム
塩及びそのナトリウム塩を含む濃厚水溶液は、そのカル
シウム塩とそのナトリウム塩の濃度比が1対1で、その
濃度40重量部の場合、結晶析出温度が−1℃であるこ
とから、冬期の0℃の低温でも結晶が全く析出せず、輸
送・貯蔵等で経済的に有利に取り扱うことができるもの
である。
したエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及び
そのナトリウム塩を含む濃厚水溶液 *2)CaEDC/SEDC:エチレンビスジチオカルバ
ミン酸カルシウム塩及びそのナトリウム塩を含む水溶液 *3)SEDC:エチレンビスジチオカルバミン酸ナトリ
ウム塩水溶液 *4):エチレンビスジチオカルバミン酸ナトリウム塩の
濃度 上記表1より10℃以下の結晶析出温度を有するために
は、比較例のエチレンビスジチオカルバミン酸ナトリウ
ム塩水溶液で35重量部以下の濃度である。更に、比較
例のエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩及び
そのナトリウム塩を含む水溶液は、濃度40重量部の場
合、結晶析出温度が2℃であることから、冬期の0℃の
低温では結晶が析出する。一方、本発明例の界面活性剤
を添加したエチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム
塩及びそのナトリウム塩を含む濃厚水溶液は、そのカル
シウム塩とそのナトリウム塩の濃度比が1対1で、その
濃度40重量部の場合、結晶析出温度が−1℃であるこ
とから、冬期の0℃の低温でも結晶が全く析出せず、輸
送・貯蔵等で経済的に有利に取り扱うことができるもの
である。
【0022】
【発明の効果】本発明においては、エチレンビスジチオ
カルバミン酸のカルシウム塩とナトリウム塩とを併用的
に含有し、かつ、少量の界面活性剤を添加してなること
を特徴しており、これにより10℃以下の低温領域にお
ける結晶析出温度を著しく低減させることができるとい
うすぐれた効果を奏する。
カルバミン酸のカルシウム塩とナトリウム塩とを併用的
に含有し、かつ、少量の界面活性剤を添加してなること
を特徴しており、これにより10℃以下の低温領域にお
ける結晶析出温度を著しく低減させることができるとい
うすぐれた効果を奏する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 3/00 102 C09K 3/00 102 (72)発明者 谷 宏 市 東京都中央区日本橋小舟町7番4号 大 内新興化学工業株式会社内 (72)発明者 安 斉 邦 與 福島県須賀川市下宿前111番地 大内新 興化学工業株式会社 須賀川工場内 (72)発明者 高 橋 芳 彦 福島県須賀川市下宿前111番地 大内新 興化学工業株式会社 須賀川工場内 (72)発明者 渡 辺 国 雄 福島県須賀川市下宿前111番地 大内新 興化学工業株式会社 須賀川工場内 (56)参考文献 特開 平8−41017(JP,A) 特表 平6−502386(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 333/00 A01N 25/00 A01N 47/00 C07B 63/00 C09K 3/00 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】下記の成分、 エチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩 15〜25重量部 エチレンビスジチオカルバミン酸ナトリウム塩 15〜25重量部 界面活性剤 0.05〜5重量部 を含んでなり、残部が実質的に水からなる、10℃以下
の低温条件下においても晶析安定性を有することを特徴
とする、エチレンビスジチオカルバミン酸塩を含む濃厚
水溶液。 - 【請求項2】前記界面活性剤が、ポリスチレンスルホン
酸系界面活性剤である、請求項1に記載の濃厚水溶液。 - 【請求項3】前記エチレンビスジチオカルバミン酸カル
シウム塩対エチレンビスジチオカルバミン酸ナトリウム
塩の含有量比が、重量比で、1:1である、請求項1に
記載の濃厚水溶液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20624797A JP3279963B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 低温晶析安定性を有するエチレンビスジチオカルバミン酸塩を含む濃厚水溶液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20624797A JP3279963B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 低温晶析安定性を有するエチレンビスジチオカルバミン酸塩を含む濃厚水溶液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1149746A JPH1149746A (ja) | 1999-02-23 |
JP3279963B2 true JP3279963B2 (ja) | 2002-04-30 |
Family
ID=16520182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20624797A Expired - Fee Related JP3279963B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 低温晶析安定性を有するエチレンビスジチオカルバミン酸塩を含む濃厚水溶液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3279963B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8067629B2 (en) * | 2008-11-19 | 2011-11-29 | Nalco Company | Dispersant antifoulant for acrylonitrile |
-
1997
- 1997-07-31 JP JP20624797A patent/JP3279963B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1149746A (ja) | 1999-02-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |