JP3277853B2 - 編組機 - Google Patents

編組機

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は編組機に関するもの
である。更に詳述すれば本発明は電気ケーブルの表面上
にシールドワイヤを編組する編組機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブル、通信ケーブル、制御ケー
ブル等の電気ケーブルではこれらの外周上に電気遮蔽、
補強等のためにシールドワイヤ、補強用繊維等を編組す
ることが行われている。シールドワイヤや補強用繊維等
の編組作業は周知の編組機で行われている。この編組機
による編組作業は複数本のシールドワイヤ、補強用繊維
等の素線を編組するようになっている。
【0003】従来、この編組機による編組作業は編組作
業者が常について作業していたが、近年では夜間や深夜
に無人運転しようとする気運になってきている。
【0004】このような夜間や深夜における無人運転で
は編組機への注油とトラブル発生時の停止とが重要な問
題である。
【0005】まず、編組機の注油作業では駆動箇所に定
期的に注油する必要がある。即ち、編組機の注油作業は
次のような理由で行う必要がある。
【0006】(1)編組機の寿命延長 編組機の駆動箇所へ注油することにより、それらの駆動
箇所を円滑に駆動できるようにすると共に錆の発生を抑
止し、それらにより編組機の使用寿命を延長する。
【0007】(2)編組性の向上 編組機では複数本のシールドワイヤ、補強用繊維等の素
線を伸び不良を発生させることなく、均一な張力で送り
出して編組する必要がある。
【0008】複数本のシールドワイヤ、補強用繊維等の
素線を伸び不良を発生させることなく、均一な張力で送
り出すには、編組機にあるフライヤーやボビン駆動装置
等を均一な力で駆動させる必要がある。このためそれら
の駆動箇所に定期的に注油する必要がある。
【0009】さて、従来の編組機への注油作業は、編組
作業者が編組機の運転前に停止させた状態で行うように
なっていた。
【0010】しかしこの編組作業者による注油作業では
次のような難点があった。
【0011】(1)注油量のばらつき 従来の編組作業者による注油作業では、作業者、駆動箇
所、注油日等により注油量がばらつくという難点が避け
られなかった。
【0012】(2)編組機の稼動率低下 従来の編組機への注油作業は、安全上停止した状態で注
油することから、その停止時間に対応する分だけ稼動率
が低下することが避けられなかった。
【0013】ここにおいて編組機は運転した状態で注油
することも可能であるが、その場合には編組機に巻き込
まれる人身事故の危険があり、現実的でない。
【0014】(3)編組機の無人運転の制約 注油は定期的に行う必要があることから、夜間や休日の
無人運転ができなかった。
【0015】一方、編組機のトラブル事故には次のよう
なものがある。
【0016】(1)編組機の駆動モーターの駆動トラブ
ル 編組機の駆動箇所の潤滑油切れに伴い駆動モーターに高
負荷がかかり、そのために駆動モーターが焼損したりす
ることがある。
【0017】このようなときに駆動モーターは焼損前に
電源を自動的に切ることが望まれていたができなかっ
た。
【0018】(2)編組機の駆動箇所の異常振動トラブ
ル 編組機では駆動箇所の異常やシールドワイヤ等の素線の
飛び出し等のトラブルで激しく振動したりすることがあ
る。
【0019】このようなときに編組機の電源を自動的に
切ることが望まれていたができなかった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる点に立
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、注油量のばらつきがな
く且つ定期的に注油でき、しかも駆動モーターの異常時
や駆動箇所の異常振動時にも注油でき、その上そのよう
なとき注油しても駆動モーターの異常や駆動箇所の異常
振動がなお継続するときには電源を自動的に切ることが
でき、それらにより優れた耐久性と無人運転が可能な編
組機を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、送出機構と、
編組機構と、巻取機構とから成る編組機において、前記
編組機構のフライヤー駆動モーターの電源回路には該フ
ライヤー駆動モーターの稼働時間を累積カウントできる
接点付稼動タイマーを接続し、該接点付稼動タイマーが
予め設定した稼動時間だけ運転したときその接点を閉じ
て強制的に一定時間だけ注油タンク装置を介して注油ノ
ズルから一定量の潤滑油を注油できるように構成されて
成るものである。
【0022】更に、本発明においては編組機構のフライ
ヤー駆動モーターの電源回路には、フライヤー駆動モー
ターの過電流を検出できる接点付電流計接続される。
この接点付電流計はフライヤー駆動モーターの過電流を
検出したときにも、強制的に一定時間だけ注油タンク装
置を介して注油ノズルから一定量の潤滑油を注油でき、
しかもこの注油後においても接点付電流計がフライヤー
駆動モーターの過電流を継続して検出したときにはフラ
イヤー駆動モーターを停止することができる。
【0023】更に、編組機構のフライヤーの下側に振動
センサーを架設し且つその振動センサーに振動コントロ
ーラを接続し、しかもその振動センサーが異常振動を検
知したとき振動コントローラが作動して強制的に一定時
間だけ注油タンク装置を介して注油ノズルから一定量の
潤滑油を注油でき、その上この注油後においても振動セ
ンサーがフライヤーの異常振動を継続して検出したとき
にはフライヤー駆動モーターを停止できる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の編組機の一実施例
を図面により説明する。
【0025】図1は本発明の編組機の一実施例を示した
正面説明図である。
【0026】図1において1は送出装置、2はコアーケ
ーブル巻取ドラム、3はコアーケーブル、4は送出ガイ
ドプーリー、5はギヤーボックス、6はフライヤー駆動
モーター、7はフライヤー、8はシールドワイヤ巻取ボ
ビン、9はシールドワイヤ、10は編組ケーブル、11
は巻取ガイドプーリー、12は編組ケーブル巻取ドラ
ム、13は巻取装置、14は巻取装置駆動モーター、1
5は注油ノズル、16は注油タンク装置、17は接点付
電流計、18は接点付稼動タイマー、19は起動装置、
20は電源、21は振動センサー、22は振動コントロ
ーラである。
【0027】本発明の編組機の一実施例は、送出機構
と、編組機構と、巻取機構とから成っている。
【0028】まず、送出機構は、送出装置1と送出ガイ
ドプーリー4とから成っている。そして送出装置1には
コアーケーブル巻取ドラム2が装着される。即ち、送出
機構は、送出装置1にコアーケーブル巻取ドラム2を装
着し、それからそのコアーケーブル巻取ドラム2から送
出ガイドプーリー4を介してコアーケーブル3を送り出
すようになっている。
【0029】次に、編組機構は、フライヤー駆動モータ
ーとそのフライヤー駆動モーターで駆動するフライヤー
と、そのフライヤー上に設置された複数個のシールドワ
イヤ巻取ボビン送出装置とから成る。
【0030】送出機構から送り出されたコアーケーブル
3は、編組機構のフライヤー7の中心部の開口部の下側
より上方へ送り出されるようになっている。
【0031】ここにおいてフライヤー7は、フライヤー
駆動モーター6により周方向に回転するようになってい
る。そしてこのフライヤー7の上部には複数個のシール
ドワイヤ巻取ボビン8が図示しない送り出し装置に回転
自在で且つジグザクに移動できるように装着されてい
る。そしてフライヤー7の周方向回転と複数個のシール
ドワイヤ巻取ボビン8の回転、移動とによりそれら複数
個のシールドワイヤ巻取ボビン8からそれぞれシールド
ワイヤ8を送り出しながらコアーケーブル3上へ編組す
るようになっている。
【0032】また、巻取機構は、巻取ガイドプーリー1
1、巻取装置13、その巻取装置13を駆動する巻取装
置駆動モーター14とから成っている。
【0033】即ち、編組ケーブル19は巻取ガイドプー
リー11を介して巻取装置駆動モーター14で駆動する
巻取装置13により12はコアーケーブル巻取ドラム1
2へ巻き取られるようになっている。
【0034】次に、本発明の一実施例の編組機の特徴点
について説明する。
【0035】まず、定期注油について説明する。
【0036】図1から分かるように本発明の一実施例の
編組機では、フライヤー7のフライヤー駆動モーター6
は、電源20に電気的に接続されている起動装置19を
介して駆動するようになっている。そしてこのフライヤ
ー駆動モーター6と起動装置19との間には、フライヤ
ー駆動モーター6の稼動時間を累積カウントできる接点
付稼動タイマー18と、フライヤー駆動モーター6の過
電流を検出できる接点付電流計17とが接続されてい
る。
【0037】そしてフライヤー駆動モーター6を予め設
定した稼動時間だけ運転すると、接点付稼動タイマー1
8の接点が閉じ、強制的に一定時間の間注油タンク装置
16を介して注油ノズル15から図示しない潤滑油を一
定量が注油できるようになっている。
【0038】その後接点付稼動タイマー18は自動的に
リセットされ、最初から稼動時間のがカウントされるよ
うになる。
【0039】そして再びフライヤー駆動モーター6を予
め設定した稼動時間だけ運転すると、接点付稼動タイマ
ー18の接点が閉じ、強制的に一定時間の間注油タンク
装置16を介して注油ノズル15から図示しない潤滑油
を一定量が注油できるようになる。
【0040】以下、これらを繰り返すことにより、予め
設定された稼動時間毎に一定量ずつ無人で注油されるこ
とになる。
【0041】また、本発明の一実施例の編組機では、接
点付電流計17がフライヤー駆動モーター6の過電流を
検出したときにおいても強制的に一定時間の間注油タン
ク装置16を介して注油ノズル15から図示しない潤滑
油を一定量が注油できるようになっている。そしてこの
注油後においても接点付電流計17がフライヤー駆動モ
ーター6の過電流が続くときには、接点付電流計17は
起動装置19を介してフライヤー駆動モーター6を停止
できるようになっている。
【0042】次に、異常振動に発生時の注油について説
明する。
【0043】図1から分かるように本発明の一実施例の
編組機では、フライヤー7の下側に振動センサー21を
架設してあり、そしてその振動センサー21には振動コ
ントローラ22が接続されている。この振動センサー2
1は、潤滑油不足等により発生するフライヤー7の異常
振動を検知し、更にその検知信号を振動制御機構22に
送信する。そして振動コントローラ22はフライヤー7
の異常振動信号を受けると、強制的に一定時間の間注油
タンク装置16を介して注油ノズル15から図示しない
潤滑油を一定量が注油できるようになっている。そして
この注油後においても振動センサー21がフライヤー7
の異常振動が続くときには、接点付電流計17は起動装
置19を介してフライヤー駆動モーター6を停止できる
ようになっている。
【0044】なお、本発明においてはこの外のセンサー
として騒音センサーや温度センサー等を取り付けること
もできる。
【0045】
【発明の効果】本発明の編組機は注油量のばらつきがな
く且つ定期的に自動注油でき、しかも駆動モーターの異
常時や駆動箇所の異常振動時にも注油でき、その上その
ようなとき注油しても駆動モーターの異常や駆動箇所の
異常振動がなお継続するときには電源を自動的に切るこ
とができ、それらにより優れた耐久性と無人運転が可能
であり、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の編組機の一実施例を示した正面説明図
である。
【符号の説明】
1 送出装置 2 コアーケーブル巻取ドラム 3 コアーケーブル 4 送出ガイドプーリー 5 ギヤーボックス 6 フライヤー駆動モーター 7 フライヤー 8 シールドワイヤ巻取ボビン 9 シールドワイヤ 10 編組ケーブル 11 巻取ガイドプーリー 12 編組ケーブル巻取ドラム 13 巻取装置 14 巻取装置駆動モーター 15 注油ノズル 16 注油タンク装置 17 接点付電流計 18 接点付稼動タイマー 19 起動装置 20 電源 21 振動センサー 22 振動コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−9098(JP,A) 特開 平7−137795(JP,A) 特開 平3−130519(JP,A) 特開 平7−145935(JP,A) 実開 平4−10150(JP,U) 特表 昭57−501635(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D07B 1/00 - 9/00 D04C 1/00 - 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送出装置と送出ガイドプーリーとから成る
    送出機構と、フライヤー駆動モーターと該フライヤー駆
    動モーターで駆動するフライヤーと該フライヤー上に設
    置された複数個のシールドワイヤ巻取ボビン送出装置と
    から成る編組機構と、巻取ガイドプーリーと巻取装置と
    該巻取装置を駆動させる巻取装置駆動モーターとから成
    る巻取機構とを具備して成る編組機において、 前記編組機構のフライヤー駆動モーターの電源回路には
    該フライヤー駆動モーターの稼動時間を累積カウントで
    きる接点付稼動タイマーが接続してあり、該接点付稼動
    タイマーが予め設定した時間だけ経過したときその接点
    が閉じて一定時間だけ注油ノズルから一定量の潤滑油を
    注油できるように構成して成り、 前記編組機構のフライヤー駆動モーターの電源回路には
    前記フライヤー駆動モーターの過電流を検出できる接点
    付電流計が接続してあり、該接点付電流計が前記フライ
    ヤー駆動モーターの過電流を検出したときにも一定時間
    だけ注油ノズルから一定量の潤滑油を注油でき、しかも
    この注油後においても前記接点付電流計が前記フライヤ
    ー駆動モーターの過電流を継続して検出したときには前
    記フライヤー駆動モーターを停止できるように構成して
    成り、 前記編組機構のフライヤーの下側に振動センサーを架設
    し且つ該振動センサーには振動コントローラを接続し、
    しかも前記振動センサーが異常振動を検知したとき前記
    振動コントローラが作動して一定時間だけ注油ノズルか
    ら一定量の潤滑油を注油でき、しかもこの注油後におい
    ても前記振動センサーが前記フライヤーの異常振動を継
    続して検出したときには前記フライヤー駆動モーターを
    停止できるように構成して成る ことを特徴とする編組
    機。
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