JP3276715B2 - 平板状導体の接続端子およびそれを用いる接続装置 - Google Patents

平板状導体の接続端子およびそれを用いる接続装置

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JP3276715B2
JP3276715B2 JP12255093A JP12255093A JP3276715B2 JP 3276715 B2 JP3276715 B2 JP 3276715B2 JP 12255093 A JP12255093 A JP 12255093A JP 12255093 A JP12255093 A JP 12255093A JP 3276715 B2 JP3276715 B2 JP 3276715B2
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラットケーブルなど
装着された平板状導体の端末または中間に、他の電気機
器あるいは電子機器などに接続するための接続端子およ
びそれを用いた接続装置に関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、例えば、OA
機器、自動車部品、ロボット等の産業機器、家庭用電気
製品などにおいて、部品間や機器間の接続に可撓性フラ
ットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable )を用
いる場合、FFCの端末に、プリント配線基板などの部
品や、機器の端末、あるいは電線を接続するため際に用
い、接続が容易に行えて、確実な接続が得られる電気接
続端子およびそれを用いる接続装置に関する。
【0003】
【従来の技術】FFCの接続方法としては、半田付けに
よる接続方法、溶接による接続方法、導電性接着剤によ
る接続方法など、10指に余るが、最も接続作業性が良
く、一般に広く使われている接続方法は、コネクタによ
る接続方法である。
【0004】このコネクタに使用する電気接続端子も数
多く知られている。たとえば、接続端子をコネクタハウ
ジングの中に予め設置し、次にFFCの端末を挿入し、
接続端子のバネ片により電気的接触を得る接続端子や、
カシメや溶接によりFFCの導体接続端末に接続端子を
接続し、それをハウジングに挿入してコネクタを形成す
る接続端子が知られている。
【0005】作業性に優れ、FFCのみでなく、フレキ
シブルプリント配線板(FPC:Flexible Printed C
ircuit)などに広く使用されている接続端子としては、
FFCやFPC(以下、「FFCなど」と総称すること
もある)の端末を挿入し、接続端子に形成された一対の
バネ片で挟み込んで電気的接触を得る雌型構造の接続端
子が知られている。この接続端子を用いて、FFCなど
の端末を接続する場合、接続の信頼性を上げて充分な接
触圧力を得るには、バネ片の弾力を強くしなけばなら
ず、FFCなどの挿入力が重くなり、一般に薄い導体を
使用しているFFCなどの導体端末の挿入が困難となる
という課題を有している。
【0006】そこで、図8に示すように、一対のバネ片
2,2で挟み込んでFFC6などとの電気的接触を得る
雌型構造の接続端子4を用いる場合には、FFC6の端
末部分の絶縁被覆部分を除去し、導体端末8を露出させ
た後、その端末部分に、補強板10を張り付け、導体端
末8を補強板10と共に、バネ片2,2間に挟み込み、
接続の信頼性を向上させている。または、図9(A)に
示すように、接続端子12のバネ片14,14間の隙間
を大きめに設定しておき、比較的弱い挿入力、あるいは
ゼロの挿入力で、FFC6の端末に形成された導体端末
8を雌型接続端子のバネ片14,14間に挿入し、その
後、テーパーキー16を図9(B)に示す状態にスライ
ド移動させ、テーパーキー16の押圧で接続端子12の
バネ片14,14を、さらに強く導体端末8に押し付け
て充分な接触圧力を得る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来例に係
る補強板10を用いてFPC6と接続端子4との良好な
電気的接続を得る方法では、以下に示す課題を有してい
る。 a)補強板10をFFC6などの端末に貼り付ける費用
が必要になる。
【0008】b)補強板10がFFC6などの接続端末
の片面に張り付けられるので、導体端末と接続端子との
接触は、片面のみに限定され、接続の信頼性に不安が残
る。 c)接触が2点からなる挟み込みのために、その挟み込
みの寸法精度が必要になり、そのために、導体端末8の
厚みや、補強板10の厚みにも寸法精度が要求され、複
数の種類のFFC6などには対応できず、接続できるF
FCなどの種類が限定されてしまう。
【0009】d)補強板10としては、一般にポリエス
テルに代表されるプラスチックフィルムが使用されるた
めに、高温に晒されると変形する。また、補強板10の
厚み方向に窪みができると、接触圧が減少し、補強板が
波打つと、接触点が移動して導体端末8が接続端子4か
ら外れてしまう。
【0010】e)プラスチックフィルムで構成される補
強板10が、高温と低温に繰り返し晒されると、プラス
チックフィルムの膨張と収縮により接触点が繰り返し移
動し、接触点の磨耗、酸化が促進され、接触抵抗の増加
が発生するおそれもある。上記d)およびe)の課題を
解消するために、ガラス入りエポキシやポリイミドなど
の耐熱材料で、補強板10を形成することも考えられる
が、その場合には、製造コストが増大するという課題を
有している。
【0011】また、図9(B),(C)に示すテーパー
キー16により、FPC6と接続端子12との良好な電
気的接続を得る方法では、以下に示す課題を有してい
る。 a)テーパーキー16は、一般的にPBT、PPS、ポ
リアミドなどのプラスチック成形品であるために、高温
に長時間晒されたり、高温、低温に繰り返し晒される
と、やはり接触圧の安定が保てない。
【0012】b)テーパーキー16で押し込む寸法精度
が悪いと、過剰に接続端子12を変形させたり、接触圧
力が不足したりするので、接続端子12の設計、材質の
選定、および部品の製造に、高度な技術を必要とし、結
果として高価なコネクタになる。
【0013】c)図8に示す例でも同様であるが、接触
が2点からなる挟み込みのために、その挟み込みの寸法
精度が必要になり、そのために、導体端末8の厚みにも
寸法精度が要求され、複数の種類のFFC6などには対
応できず、接続できるFFCなどの種類が限定されてし
まう。
【0014】本発明は、上述した実情に鑑みてなされ、
プラスチックの特性や、寸法精度に左右されず、安定し
た接触を得ることができ、厚みが異なる複数種類の平板
状導体の接続が可能で、接続の信頼性が高く、安価な接
続端子およびそれを用いた接続装置を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の観点に係る接続端子は、平板状導体
の幅よりも狭い所定の間隙で、しかも平板状導体の幅方
向に弾性変形するように立設された導電性を有する少な
くとも一対の弾性片と、これら弾性片の先端部上に置か
れた平板状導体を、前記弾性片間の間隙に曲折させつつ
押し込むための導電性を持つ押し込み部とを有する。
【0016】前記一対の弾性片の基端部は、第1湾曲部
により一体的に連結してあり、湾曲部の湾曲構造によ
り、弾性片の弾力性が補助されていることが好ましい。
前記押し込み部の基端部は、第2湾曲部に一体的に連結
してあり、これら押し込み部、第2湾曲部、前記第1湾
曲部および弾性片が、同一の板材を曲折することにより
形成されていることが好ましい。
【0017】前記弾性片の先端部内側には、前記平板状
導体の押し込みを案内する傾斜面および/または曲面が
形成してあることが好ましい。前記弾性片間の間隙は、
板状の押し込み部の肉厚よりも小さく設定されているこ
とが好ましい。
【0018】前記弾性片を、接続ピンの上部に形成され
た導電性円筒状片で構成し、前記押し込み部を、前記円
筒状片の内周側に、平板状導体と共に挿入される導電性
ピンで構成することもできる。前記平板状導体を押し込
む力と、それを保持する力は、テーパーキーや梃子の原
理を応用したコネクタのケーシング、またはその他の接
続装置や工具により与えることができる。
【0019】前記押し込み部は、キーまたはケーシング
を取り外した後には、そのまま弾性片間に保持される様
にしておくことも、適度な弾力を持たせて復元させるこ
とも可能である。押し込み部を復元可能に構成すると、
平板状導体の取り外しが容易となる。
【0020】本発明の第2の観点に係る接続端子は、フ
ラットケーブルなどに装着された平板状導体の端末また
は中間に、他の部品との電気的接続を得るために装着さ
れる接続端子であって、前記平板状導体の裏面が設置さ
れ、この平板状導体が折り曲げられて押し込まれる凹部
を有する導電性の第1端子部分と、前記平板状導体の表
面に当接し、この平板状導体を前記凹部内に折り曲げな
がら押し込むことが可能なように、凹部の幅方向に弾力
性を有する導電性の第2端子部分とを有する。
【0021】本発明の第1の観点に係る接続装置は、平
板状導体の幅よりも狭い所定の間隙で、しかも平板状導
体の幅方向に弾性変形するように立設された導電性を有
する一対の弾性片と、これら弾性片の先端部上に置かれ
た平板状導体を、前記弾性片間の間隙に曲折させつつ押
し込むための導電性を持つ押し込み部とを有する接続端
子と、この接続端子が収容されるコネクタケーシング
と、このコネクタケーシング内にスライド移動自在に収
容され、このケーシング内に挿入移動させることによ
り、前記押し込み部を前記弾性片間の間隙内に押し下げ
る挿入キーとを有する。
【0022】本発明の第2の観点に係る接続装置は、外
周に広がるように弾性変形し、接続ピンの上部に形成さ
れた少なくとも一対の導電性円筒状片と、これら弾円筒
状片の先端部上に置かれた平板状導体を、前記円筒状片
の内周に曲折させつつ押し込むための導電性ピンと、前
記導電性円筒状片が接続される第1部品と、前記導電性
ピンが接続される第2部品とを有する。
【0023】
【作用】本発明の第1の観点に係る接続端子では、弾性
片の先端部上に置かれた平板状導体を、押し込み部によ
り、弾性片間の間隙に曲折させつつ押し込むので、この
平板状導体と接続端子とは、少なくとも三点以上の点
で、電気的に接続される。しかも接続部分は、弾性片に
作用する弾性力により押圧されているので、接続の信頼
性は向上する。
【0024】また、この接続端子では、平板状導体を押
し込む方向が、対向した弾性片の接触圧の力の方向とは
略直角方向に設定してあるので、押し込み力や押し込み
深さが、導体と接続端子との接続状態に直接影響を与え
ない。したがって、押し込み力や押し込み深さを決める
寸法精度が悪くても、導体と接続端子との接触圧力には
何ら影響が無く、万が一にも、キーやコネクタケーシン
グが外れても、接触を良好に保つことが可能になる。
【0025】本発明の第2の観点に係る接続端子では、
第1端子部分上に設置された平板状導体を、凹部の幅方
向に弾力性を有する導電性の第2端子部分を用い、凹部
内に折り曲げながら押し込む。そのため、この平板状導
体と接続端子とは、少なくとも三点以上の点で、電気的
に接続される。しかも接続部分は、第2端子部分に作用
する弾性力により押圧されているので、接続の信頼性は
向上する。
【0026】また、この接続端子では、平板状導体を押
し込む方向が、第2端子部分と導体との接触圧の力の方
向とは略直角方向に設定してあるので、押し込み力や押
し込み深さが、導体と接続端子との接続状態に直接影響
を与えない。したがって、押し込み力や押し込み深さを
決める寸法精度が悪くても、導体と接続端子との接触圧
力には何ら影響が無く、万が一にも、キーやコネクタケ
ーシングが外れても、接触を良好に保つことが可能にな
る。
【0027】本発明の第1の観点に係る接続装置では、
コネクタケーシング内にスライド移動自在に収容され、
このケーシング内に挿入移動させることにより、押し込
み部を前記弾性片間の間隙内に押し下げる挿入キーを有
するので、平板状導体と接続端子とは、コネクタケーシ
ング内で、確実に接続され、その接続作業も容易であ
る。
【0028】本発明の第2の観点に係る接続装置では、
導電性円筒状片を第1部品に接続し、導電性ピンを第2
部品に接続することで、平板状導体を同時に二つの部品
に接続することが可能になり、その接続の信頼性も向上
する。総括して説明すると、本発明では、以下の作用を
有する。
【0029】a)プラスチックを介在させた接触の場合
における、高温や急激な温度変化による電気的接触の劣
化を防止することができる。 b)プラスチック部品には過酷と思える、寸法精度、耐
熱性、耐久性の要求に対して、特殊な材料や製造方法を
必要とすることなく、一般的な材料と寸法精度で充分な
信頼性を得ることができ、結果として安価な接続装置を
実現できる。
【0030】c)平板状導体の厚みが異なる、複数の種
類のFFCなどにも、一つの種類の接続端子で十分に対
応でき、部品の共通化、標準化が可能となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づき詳
細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る接続端子
の斜視図、図2(A),(B)は図1に示すii−ii線に
沿う使用状態を示す断面図、図3は図1に示すiii −ii
i 線に沿う断面図、図4(A),(B)は本発明の実施
例に係る接続装置の要部断面図、図5は本発明の他の実
施例に係る接続端子の側面図、図6は本発明のその他の
実施例に係る接続端子の要部斜視図、図7は本発明の他
の実施例に係る接続装置の要部断面図である。
【0032】図1に示す本発明の一実施例に係る接続端
子20は、たとえばフラットケーブル6の接続端末に露
出した平板状導体8を、それぞれの電線22に接続する
ための端子である。フラットケーブル6には、一以上の
平板状導体8が装着してあり、各平板状導体8に対して
接続端子20が接続される。以下の説明では、単一の平
板状導体8と接続端子20との接続について説明する。
【0033】本実施例に係る接続端子20は、金属板な
どの導電性板材を曲折して形成され、平板状導体8の幅
よりも狭い所定の間隙で、しかも平板状導体8の幅方向
に弾性変形するように立設された一対の弾性片26,2
6を有する。弾性片26,26の基端部は、第1湾曲部
28で一体的に連結してあり、この第1湾曲部28によ
り、弾性片26,26が、平板状導体8の幅方向Xに弾
性変形することを補助している。
【0034】これら弾性片26,26の先端側上部に
は、図2(A)に示すように、押し込み部としての押し
込み片30が位置する。押し込み片30は、図1に示す
ように、可撓片31を介して第2湾曲部32に一体的に
連結してある。第2湾曲部32は、端子本体33を介し
て第1湾曲部および弾性片26,26に一体的に連結し
てある。端子本体33の後端側には、電線22を保持す
るための電線保持部24が一体的に形成してある。電線
22の端末と端子20とは電気的に接続してある。
【0035】上述した電線保持部24、弾性片26,2
6、第1湾曲部28、第2湾曲部32、押し込み片3
0、可撓片31および端子本体33は、一枚の金属板
を、図1〜図3に示す形状に曲折することにより形成す
ることができる。図2(A)に示すように、弾性片2
6,26は、その先端側に向けて間隙が狭くなるように
テーパ状とすることが好ましい。そして、弾性片26,
26の先端側間隙bは、少なくとも導体8の幅以下に設
定され、弾性片26の弾力性などに応じて決定される
が、押し込み片30の厚さtと同等以下に設定すること
が好ましい。また、図2(A),(B)に示すように、
弾性片26,26の先端部内側には、平板状導体8の押
し込みを案内する傾斜面34および/または曲面を形成
することが好ましい。また、これに対応して、押し込み
片30の先端部両側にも、傾斜面および/または曲面を
形成しても良い。
【0036】本実施例の接続端子20を用いて、フラッ
トケーブル6の平板状導体8と電線22とを接続するに
は、まず、図1,2(A)に示す弾性片26,26の先
端部上に、平板状導体8を設置する。その後、テーパー
キーや梃子の原理を応用したコネクタのケーシング、ま
たはその他の接続装置や工具により、2(B)に示すよ
うに、押し込み片30を弾性片26,26間に押し下げ
(矢印Y方向)、平板状導体8を曲折しつつ、弾性片2
6,26間の間隙に押し込む。弾性片26,26は、押
し広げられる。
【0037】その結果、この平板状導体8と接続端子2
0とは、各弾性片26の先端部内側点と、押し込み片の
先端部両側点との少なくとも4点以上の点で、電気的に
接続される。しかも導体8と接続端子20との接続部分
は、導体8の厚みによらず、押し広げられた弾性片2
6,26に作用する弾性力により押圧されているので、
接続の信頼性は向上する。
【0038】これら導体8と接続端子20と電気的接触
に必要な接触圧力は、間隙bの設定と、弾性片26およ
び第1湾曲部28の弾力性と、導体8の押し込み後の変
形量とに依存することから、導体8の押し込み深さは、
何等接触圧に影響を与えない。したがって、押し込み片
30を導体8と共に、深く押し込めば良いので、押し込
む方法は、テーパーキーであれ、コネクタのケーシング
であれ、何等かの工具や装置であって良く、その寸法精
度は要求されない。
【0039】また、この接続端子20では、平板状導体
8を押し込む方向Yが、対向した弾性片26,26の接
触圧の力の方向Xとは略直角方向に設定してあるので、
押し込み力や押し込み深さが、導体8と接続端子20と
の接続状態に直接影響を与えない。したがって、押し込
み力や押し込み深さを決める寸法精度が悪くても、導体
8と接続端子20との接触圧力には何ら影響が無く、万
が一にも、キーやコネクタケーシングが外れても、接触
を良好に保つことが可能になる。
【0040】挿入、離脱を繰り返さない接続端子20の
場合には、押し込み片30に作用するの弾力を、弾性片
26,26に作用する弾力に比較して弱くしておけば、
いったん押し込み片30を弾性片26,26間に挿入し
た後は、仮にキーやコネクタケーシングが破損したり、
外れたりしても、導体8と端子20との接触には何等影
響を及ぼさないように設定できる。
【0041】また、押し込み片30は、第2湾曲部32
に連結された可撓片31により支持されていることか
ら、第1湾曲部28の弾力に対して第2湾曲部32の弾
力を強くすれば、押し込み片30に作用する押し込み力
を解除すれば、端子20による接続は解除され、図2
(A)に示す状態に復帰する。
【0042】押し込み片30は、図1,3に示すよう
に、可撓片31を介して第2湾曲部32に一体的に連結
してあることから、押し込み片30が、図2(A)に示
す状態から図2(B)に示す状態に移動する際に、端子
20を構成する構造材料には曲げの作用のみで無く、捩
じりの応力も作用し、2つの作用が組み合わされ、押し
込み片30の大きな変位移動を可能にする。
【0043】このことは、寸法精度に大きな許容範囲を
持ち、安価に製造できる接続端子20を得るためには重
要な点であるばかりでなく、押し込み片30が適切な弾
力を得ることや、温度変化に対して許容範囲の広い接続
端子20を得ることにとっても、重要な点ことである。
【0044】次に、図1〜3に示す接続端子20を、図
4(A),(B)に示すように、接続装置としてのコネ
クタ35内部で接続する具体例について説明する。図4
(A),(B)に示すように、このコネクタ35は、コ
ネクタケーシング36を有する。このケーシング36内
には、電線22が接続された接続端子20が装着してあ
る。接続を行なう際には、フラットケーブル6の端末部
に形成された平板状導体8を、コネクタケーシング36
内に先端側から挿入し、弾性片26,26と押し込み片
30との間に位置させる。その際に、弾性片26,26
と押し込み片30との間には、適度な隙間が形成してあ
ることから、導体8をコネクタ35内に滑らかに差し込
むことができる。
【0045】次に、コネクタケーシング36の先端側に
スライド移動自在に装着された挿入キー38を、図4
(B)に示すように、ケーシング36内に挿入移動させ
る。挿入キー38の後端部には、ストッパ用フランジ4
2が形成してあるので、挿入キー38は、ケーシング3
6内に所定の挿入位置で停止する。また、挿入キー38
には、テーパ状段部40が形成してあるので、そのテー
パ段部40が押し込み片30を、弾性片26,26間に
押し下げる。
【0046】その結果、図1〜3に示す実施例と同様に
して、導体8は、弾性片26間に曲折されつつ押し込ま
れる。したがって、導体8と接続端子20との電気的接
続は著しく容易になる。また、挿入キー42をコネクタ
ケーシング36から引き抜けば、可撓片31および第2
湾曲部32の弾性力を第1湾曲部28の弾性力よりも大
きく設定することにより、押し込み片30が上方位置に
戻り、ケーブル6を引き抜くことで、導体8と接続端子
20との接続を容易に解除することもできる。
【0047】本実施例では、導体8と接続端子20との
接続状態は、押し込み片30が弾性片26,26間に所
定以上押し込まれることを条件として、その押し込み量
に依存しない。したがって、挿入キー38およびケーシ
ング36の寸法精度が厳しく要求されることはなく、こ
れらの製造コストを低減することができる。
【0048】もちろん本実施例では、図1〜3に示す接
続端子20を用いているので、この実施例と同様な作用
も有する。しかも、本実施例では、挿入キー38やケー
シング36が高温に晒されて変形、劣化しても、接続端
子20と導体8との接続には直接関与せず、接続の信頼
性が向上する。
【0049】本発明は、上述した実施例に限定されず、
本発明の範囲内で種々に改変することができる。たとえ
ば、本発明では、押し込み部側に弾力性を持たせるか、
押し込み部を受ける部材側に弾力性を持たせるかは自由
であり、図5に示すように、凹部内に押し込まれる突起
部側に弾力性を持たせた接続端子50も本発明の範囲内
である。図5に示す接続端子50は、導電性を有する第
1端子部分52と、これに後端部が接続された導電性を
有する第2端子部分56とを有する。第1端子部分52
には、平板状導体8の裏面が設置され、この平板状導体
8が折り曲げられて押し込まれる凹部54が形成してあ
る。この凹部54は、必ずしも弾性変形する必要はな
い。第1端子部分の後端側には、他の部品との接続部5
9が形成してある。
【0050】第2端子部分56には、平板状導体8の表
面に当接し、この平板状導体8を凹部54内に折り曲げ
ながら押し込むことが可能なように、凹部54の幅方向
に弾力性を有する曲折突起部58が形成してある。さら
に本発明では、押し込み部およびそれを受ける弾性片の
具体的形状および個数は特に限定されず、図6に示すよ
うに構成することも可能である。図6に示す実施例に係
る接続端子60では、弾性片が、接続ピン63の上部に
形成された導電性円筒部に切込み62,62を入れて形
成された円筒状片61,61で構成してある。また、押
し込み部は、円筒状片61,61の内周開口部65に、
平板状導体8と共に挿入される導電性ピン64で構成し
てある。導電性ピン64は、柱状のみでなく筒状であっ
ても良い。
【0051】この実施例でも前記実施例と同様な作用を
有すると共に、導体8と接続端子60との接続点がさら
に増大するので、接続の信頼性が増大する。また、この
接続端子60を応用し、図7に示すように、接続ピン6
3と導電性ピン64とを、それぞれ別のプリント配線板
78,80などの電子部品に接続すれば、ケーブル6を
同時に2つの部品と接続できる。なお、図7中、符号7
0,72は、絶縁性アダプタ、74,76は半田付け部
を示す。
【0052】また、図1に示す実施例では、電線22を
接続端子20に対してカシメて接続しているが、電線2
2の代わりに、コネクタのプラグ側の雄端子であって
も、または図7に示すプリント配線板78または80へ
接続するための半田付け用ピン端子、あるいはその他の
接続部品であっても良い。
【0053】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、以下の効果を有する。 a)弾性片を金属で構成することができ、高い温度や高
低温の繰り返しによる接触圧力の変化が極めて少ない。
【0054】b)接続端子以外のプラスチック部品が、
接続部の接触圧力に直接関与していないので、FFCな
どの金属平板状導体と接続端子のみの接触であり、接続
部では温度による膨張係数の違いが少なく、高低温の繰
り返しによる接点の移動が無く、電気的接触の劣化が少
ない。
【0055】c)2点の挟み込みではなく、多点による
各方向からの接触が図られ、FFCなどに装着された平
板状導体を、周囲から強固に接続保持し、機械的接続も
安定している。 d)万が一に、テーパーキーや、コネクタケーシングが
破損したり、変形したり、摩損しても、接続端子の電気
的接続を保つこともできる。
【0056】e)テーパーキーまたはコネクタケーシン
グは、最初の押し込み力を得るためのものであり、その
後の接触は、端子のみで受け持ち、かつ押し込み方向
は、端子の接触圧力とは略直角の方向に設定してあるの
で、テーパーキーやコネクタケーシングの寸法精度や押
し込み力は、接触圧力に直接関与せず、その設計、材
質、製造方法に特別の技術を必要としない。したがっ
て、比較的に安価なFFC用コネクタなどの接続装置を
製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る接続端子の斜視
図である。
【図2】図2(A),(B)は図1に示すii−ii線に沿
う使用状態を示す断面図である。
【図3】図3は図1に示すiii −iii 線に沿う断面図で
ある。
【図4】図4(A),(B)は本発明の実施例に係る接
続装置の要部断面図である。
【図5】図5は本発明の他の実施例に係る接続端子の側
面図である。
【図6】図6は本発明のその他の実施例に係る接続端子
の要部斜視図である。
【図7】図7は本発明の他の実施例に係る接続装置の要
部断面図である。
【図8】図8は従来例に係る接続端子の側面図である。
【図9】図9(A),(B)はその他の従来例に係る接
続端子の側面図である。
【符号の説明】
6… フラットケーブル 8… 平板状導体 20… 接続端子 22… 電線 26… 弾性片 28… 第1湾曲部 30… 押し込み片 31… 可撓片 32… 第2湾曲片 33… 端子本体 34… 傾斜面 35… コネクタ(接続装置) 36… コネクタケーシング 38… 挿入キー 40… テーパ段部 50… 接続端子 52… 第1端子部品 54… 凹部 56… 第2端子部品 58… 曲折突起 60… 接続端子 61… 円筒状片 63… 接続ピン 64… 導電性ピン 78,80… プリント配線板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 9/07 H01B 7/08 H01R 4/48

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラットケーブルなどに装着された平板
    状導体の端末または中間に、他の部品との電気的接続を
    得るために装着される接続端子であって、 前記平板状導体の幅よりも狭い所定の間隙で、しかも平
    板状導体の幅方向に弾性変形するように立設された導電
    性を有する少なくとも一対の弾性片と、 これら弾性片の先端部上に置かれた平板状導体を、前記
    弾性片間の間隙に曲折させつつ押し込むための導電性を
    持つ押し込み部とを有する平板状導体の接続端子。
  2. 【請求項2】 前記一対の弾性片の基端部は、第1湾曲
    部により一体的に連結してあり、湾曲部の湾曲構造によ
    り、弾性片の弾力性が補助されている請求項1に記載の
    平板状導体の接続端子。
  3. 【請求項3】 前記押し込み部の基端部は、第2湾曲部
    に一体的に連結してあり、これら押し込み部、第2湾曲
    部、前記第1湾曲部および弾性片が、同一の板材を曲折
    することにより形成されている請求項2に記載の平板状
    導体の接続端子。
  4. 【請求項4】 前記弾性片の先端部内側には、前記平板
    状導体の押し込みを案内する傾斜面および/または曲面
    が形成してある請求項1〜3のいずれかに記載の平板状
    導体の接続端子。
  5. 【請求項5】 前記弾性片間の間隙は、板状の押し込み
    部の肉厚よりも小さく設定されている請求項1〜4のい
    ずれかに記載の平板状導体の接続端子。
  6. 【請求項6】 前記弾性片が、接続ピンの上部に形成さ
    れた導電性円筒状片であり、前記押し込み部が、前記円
    筒状片の内周側に、平板状導体と共に挿入される導電性
    ピンである請求項1に記載の平板状導体の接続端子。
  7. 【請求項7】 フラットケーブルなどに装着された平板
    状導体の端末または中間に、他の部品との電気的接続を
    得るために装着される接続端子であって、 前記平板状導体の裏面が設置され、この平板状導体が折
    り曲げられて押し込まれる凹部を有する導電性の第1端
    子部分と、 前記平板状導体の表面に当接し、この平板状導体を前記
    凹部内に折り曲げながら押し込むことが可能なように、
    凹部の幅方向に弾力性を有する導電性の第2端子部分と
    を有する平板状導体の接続端子。
  8. 【請求項8】 フラットケーブルなどに装着された平板
    状導体の端末と、他の部品との電気的接続を得るために
    用いる接続装置であって、 前記平板状導体の幅よりも狭い所定の間隙で、しかも平
    板状導体の幅方向に弾性変形するように立設された導電
    性を有する一対の弾性片と、これら弾性片の先端部上に
    置かれた平板状導体を、前記弾性片間の間隙に曲折させ
    つつ押し込むための導電性を持つ押し込み部とを有する
    接続端子と、 この接続端子が収容されるコネクタケーシングと、 このコネクタケーシング内にスライド移動自在に収容さ
    れ、このケーシング内に挿入移動させることにより、前
    記押し込み部を前記弾性片間の間隙内に押し下げる挿入
    キーとを有する接続装置。
  9. 【請求項9】 フラットケーブルなどに装着された平板
    状導体の端末と、他の部品との電気的接続を得るために
    用いる接続装置であって、 外周に広がるように弾性変形し、接続ピンの上部に形成
    された少なくとも一対の導電性円筒状片と、 これら弾円筒状片の先端部上に置かれた平板状導体を、
    前記円筒状片の内周に曲折させつつ押し込むための導電
    性ピンと、 前記導電性円筒状片が接続される第1部品と、 前記導電性ピンが接続される第2部品とを有する接続装
    置。
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