JP3274644B2 - 通信方法 - Google Patents

通信方法

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    • H04L25/4917Transmitting circuits; Receiving circuits using code conversion at the transmitter; using predistortion; using insertion of idle bits for obtaining a desired frequency spectrum; using three or more amplitude levels ; Baseband coding techniques specific to data transmission systems using multilevel codes
    • H04L25/4927Transmitting circuits; Receiving circuits using code conversion at the transmitter; using predistortion; using insertion of idle bits for obtaining a desired frequency spectrum; using three or more amplitude levels ; Baseband coding techniques specific to data transmission systems using multilevel codes using levels matched to the quantisation levels of the channel

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  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠隔通信網上のデ
ータ伝送に関する。
【0002】
【従来の技術】現在までに市場へ導入された音声バンド
モデムの実質全ての設計は、端から端までアナログチャ
ネルとして公衆交換電話網のチャネルのモデルに基づい
ている。このようなモデルにおいては、重大な雑音源
が、いわゆるPCMボコーダー(パルス符号変調音声符
号化器)により導入されてしまっている。特に、発信側
の交換局では、PCMボコーダーは音声信号やアナログ
音声バンドデータ信号(QAM信号等)のような入力ア
ナログ信号をディジタル形態に変換し、網のコア部分の
ディジタル施設を通って伝送する。終端交換局では、整
合するボコーダーがこれらの信号をアナログ形態へと再
び変換し直す。入力信号が量子化の直前でサンプリング
されたときにその振幅はボコーダーの所定の量子化レベ
ルのいずれにも正確に等しくなることはまずないので、
量子化雑音が発生する。従って、実際の信号の振幅に最
も近い量子化レベル(実際はそのレベルを表すディジタ
ルワード)により伝送される。実際の振幅とその振幅の
送信された表現の間の相違は、量子化雑音と呼ばれる雑
音の形で受信モデムで現れる。
【0003】チャネルにおける雑音は、モデムの設計、
特に、そのシグナリング及び変調フォーマットの設計に
おいて重要な問題である。なぜなら、網による信号に課
されるパワーの制限は、想定される最悪レベルの雑音と
共に、想定される最悪な信号対雑音比(SNR)を発生
させてしまう。SNRはデータがチャネル上を伝送する
速度を制限してしまう主な2つの因子のうちの1つであ
り、バンド幅がもう1つの因子である。
【0004】直交振幅変調、トレリス符号化、エコーキ
ャンセル、適応等化のような多くの技術が最近20年の
間に開発され、網のSNRやバンド幅の制約にもかかわ
らずモデムのデータ速度は向上している(1980年代
初頭には約2.4kbps、今日50kbpsを超えて
いる)。更に、米国特許第5406583(発明者:N.
Dagdeviren、発行:1995年4月11日)は、チャ
ネル全体の悪化源であるボコーダーの量子化雑音を完全
に排除でき、これにより、送信するデータビットをボコ
ーダーの量子化レベルを表す符号を用いて符号化し、こ
れらの符号をそれらのディジタル形態で網へと配信する
ことによって、公衆交換電話網のチャネルのデータ速度
を更に向上することを教示する。このようにして、送信
信号の振幅(実際には、8ビットのワードにより表され
る)をボコーダーの所定の量子化レベルに整合させるこ
とによって、受信ボコーダーのアナログ出力振幅は入力
振幅の表現の近似ではなくこれに正確に再現される。こ
のように、このアプローチは、ボコーダーの量子化レベ
ルから導出(派生)した信号ポイント群のコンステレー
ション(constellation:配列集合系)に基づいて変調シ
グナリング方法を用いている。このようなコンステレー
ションを本明細書では「PCM導出コンステレーション
(PCM derived constellation)」と呼ぶ。
【0005】もし実装上の複雑さと伝送遅延を受けるよ
うな場合、いわゆる符号化利得を得てこれにより高デー
タ速度での伝送を同等な性能レベルで達成するために、
トレリス符号化変調(TCM)のようなチャネル符号化
技術を現シグナリング方法へと適用することができる。
実際に、本発明者が発明した米国特許出願第08/75
3351(出願日:1996年11月25日)(以下、
「351特許出願」と呼ぶ)は、トレリス符号化変調を
PCM導出コンステレーションにより、相当な符号化利
得を達成している。特に、PCM導出コンステレーショ
ンからの信号ポイント群は、異なるレベルの冗長符号化
(冗長符号化をしない場合も含めて)を用いる変調技術
によっての伝送のために、PCM導出コンステレーショ
ン全体の対応する異なるサブコンステレーションに対し
て選択される。1以上のサブコンステレーションに用い
られている符号化は他のサブコンステレーションのいず
れにも用いられているいずれの符号化からも独立して導
き出されている。好ましい実施例では、サブコンステレ
ーションはPCM導出コンステレーション全体の非重な
り部分であり、冗長符号は、トレリス符号であり、信号
ポイント間の最小距離が小さくなる一方であるサブコン
ステレーションでも用いられるトレリス符号は、ますま
す小さくなる最小距離を補償するために最小距離におい
てデシベル利得の量を上げる。
【0006】351特許出願で明示された実施例では、
PCM導出コンステレーションは、2つのサブコンステ
レーションへと分割される。即ち、内側及び外側サブコ
ンステレーションへと分割され、内側サブコンステレー
ションの最小距離は、外側サブコンステレーションの最
小距離よりも小さい。選択されたトレリス符号が内側サ
ブコンステレーションに用いられ、外側サブコンステレ
ーションにはトレリス符号化は用いられない。
【0007】上述のアプローチの全ては、PCM導出コ
ンステレーションの信号ポイントの間のいわゆる有効最
小距離を与えられたデータ速度及び平均パワー制約に対
して全体として増加させ、従って、以前は達成できなか
ったようなデータ速度まで増加させることを可能にし、
同時に同等な性能レベルを維持することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の欠
点を解決し、遠隔通信網上のデータ伝送において、低エ
ラー、高速伝送を達成するPCM導出コンステレーショ
ンを用いる確率的トレリス符号化変調の技術を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記米国特許出願で示唆
した符号化変調へと従来技術の考えを適用すると、内側
サブコンステレーションの全体の最小距離によってお互
い分離された信号ポイント群のみを内側コンステレーシ
ョンへと包含させることを試みることになる。従って、
その総最小距離が「4」であれば、従来技術の考えに基
づくと、距離が「8」(標準的なPCMボコーダー量子
化レベルの間の次に大きな距離)である信号ポイント群
を包含させようとはしない。なぜなら、内側サブコンス
テレーションの性能は、最小距離「4」により支配さ
れ、従って、距離「8」のポイントを包含させることは
実装上の複雑さを増してしまい(少ない程度ではあ
る)、性能を増加させないものとして教示されている。
前記米国特許出願で示した符号化方式では、内側サブコ
ンステレーションは、例えば、記載された「ステアリン
グビット(steering bit)」機構の実装を単純化させる多
くの内側サブコンステレーション信号ポイント群を提供
するために、このようなより高い距離のポイントを包含
する。しかし、内側サブコンステレーションに包含され
るこのようなより高い距離のポイントの数は、実装上の
目標に整合させて最小限に抑えられている。
【0010】しかし、本発明に従って、発明者は、最小
距離よりも大きい距離を有する多くの信号ポイント群を
内側サブコンステレーションへと包含させることが優れ
ていることを認識した。後述するように、このアプロー
チは、内側サブコンステレーションの有効最小距離に関
するいわゆるエラー係数をかなり減少させるという事実
の結果として、エラーレート性能を改善することができ
る。また、受信器の復号遅延を減少させることができ
る。PCM導出コンステレーションの内側及び外側サブ
コンステレーションの間の境界を、パワー制約、データ
速度要件及び符号の特性により起こる内側コンステレー
ションの大きさの制約(例えば、内側サブコンステレー
ションのいわゆるサブセットのそれぞれにおいて信号ポ
イントの数が等しいという要件)に整合させながら、可
能な限り高い振幅位置へと位置させることが有利である
ということを認識した。同時に、さもなければ外側サブ
コンステレーションにおいて信号ポイント群として利用
されないが現在は内側サブコンステレーションの境界内
にいる量子化レベルの少なくとも一部(全部であっても
よい)はここで、内側サブコンステレーションの信号ポ
イント群となる。
【0011】内側サブコンステレーションの最小距離と
外側サブコンステレーションの最小距離の間の中間であ
る間隔を有する多くの量子化レベルがある。もし中間量
子化レベルの少なくとも半分が境界よりも下であるよう
に境界を設定したならば、本発明の利益はかなり大きく
なる。実際に好ましい実施例では、これらの中間間隔の
量子化レベル全てが内側サブコンステレーション境界へ
と導入される。
【0012】PCM導出コンステレーションが内側及び
外側サブコンステレーションのみからなるものとして、
上述の議論は進んできた。しかし上述のように、351
特許出願にて示した原理に続いてPCM導出コンステレ
ーションは、2以上のサブコンステレーションからなる
ことができる。上述の基準をサブコンステレーションの
隣接対の間の境界を確立するのに用いることができ、上
の議論において各対のより低い(より高い)振幅サブコ
ンステレーションが内側(外側)サブコンステレーショ
ンに対応するので、本発明の原理はこのようなコンステ
レーションに実際に適用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1の遠隔通信システムにおい
て、コンピュータサーバー10によって線15へ供給さ
れたデータビットは、エンドユーザー端末70へと56
kbpsの速度で転送される。またデータビットは別の
方向、エンドユーザー端末70からサーバー10へとか
なり低い速度でワールドワイドウェブ(WWW)のよう
なアプリケーションと整合させながら伝送される。ここ
で、グラフィカルな情報を送信するためにサーバー/ユ
ーザーの通信は、比較的高速を要するが、非連続の文字
キャラクターやマウスクリック等を送るユーザー/サー
バーの通信はかなり低速でもよい。後者の「アップスト
リーム」通信は説明の簡明さのため、図1には示してい
ない。アップストリーム通信は最後の方で説明する。
【0014】サーバー10の56kbps出力は、送信
モデム20(通常、サーバーと共に配置される)へと供
給される。次にモデム20の出力は近端交換局30へと
供給される。従来の音声バンドモデムとは違い、モデム
20の出力は変調された搬送信号ではなく、ディジタル
線25上で交換局30と通信するディジタル信号であ
る。この線2上のディジタル信号は、8ビットワードの
シーケンスであって、8ビットワードの異なる組合せの
それぞれが所定の信号コンステレーションの対応する信
号ポイントを表すものからなる。前記米国特許の教示に
より、そのコンステレーションの信号ポイント群は、従
来のμ則又はA則ボコーダーの量子化レベルの選択され
たサブセットからなる。このようなコンステレーション
を本明細書では「PCM導出コンステレーション」と呼
び、図2に示し、以下に詳しく説明する。コンピュータ
ーサーバー10の出力データ速度は56kbpsである
が、モデム20の出力データ速度は64kbpsであ
り、従来のPCMディジタル信号フォーマットと整合し
ている。56kbps信号が64kbps信号になる方
法は下の説明により明らかになる。
【0015】交換局30が受信した64kbps信号が
既にPCMフォーマットであるので、量子化や他の処理
をして、例えば、アナログ音声信号(これも交換局30
により受信される)へと供給しなくてもよい。代わり
に、線25から受信したPCMフォーマットの信号は、
トランク35、電話網40、トランク45、遠端交換局
50へとPCM形態で送信される。
【0016】モデム20によって生成される信号はディ
ジタル信号であるが、サーバー10とエンドユーザー端
末70の間の全体の接続は、完全なディジタルではな
い。代わりに、遠端交換局50に供給される信号は、遠
端交換局50の見地から、また、遠端交換局50と通信
する他の64kbpsPCM符号化信号からは識別不能
であり、例えば、符号化音声信号や従来の音声バンドモ
デム信号である。即ち、近端交換局30はモデム20が
生成した信号を従来のPCMチャネルへと供給する。従
って、その信号が遠端交換局50に到達すると、遠端交
換局50に到達する他のPCM符号化信号と同様に、そ
の信号はPCMボコーダー55へ供給される。(ここ
で、図1に示したディジタル減衰器54はないものとし
て扱い、これについては後に詳細に説明する。)
【0017】ユーザー位置では、受信モデム60は受信
した音声バンドアナログ信号(送信されたPCM導出コ
ンステレーションの信号ポイント群を表す)を信号ポイ
ント群が送信モデム20にて生成された方法と整合する
ように、復調及び復号する。リード69上に得られる5
6kbps出力ビットストリームは次に、エンドユーザ
ー端末70(加入者のパーソナルコンピュータ)へと供
給される。
【0018】このようなPCM導出信号コンステレーシ
ョンのふるまいは、351特許出願の原理に従って設計
されたPCM導出コンステレーションを示す図2から理
解できる。実際に、本発明の図2は351特許出願の図
2と同じである。
【0019】従来のPCM符号化に用いられるμ則又は
A則量子化は、255又は256量子化レベルを用い、
図2に示したものは、μ則符号化器の128の負でない
量子化レベルであり、破線にて示してある。これらの量
子化レベルは、8つのセグメントへと分割され、おのお
のは、「セグメント境界」として長い横線にて示した1
6の等しく間隔をあけている量子化レベルを有する。8
つのセグメントそれぞれの振幅レンジは、「振幅が次に
低い」セグメントの振幅レンジよりもほぼ2倍である。
従って、一セグメント内の量子化レベルの間の距離はそ
れぞれ、続くセグメントの2倍になる。このように、こ
の方式により、量子化されるアナログ信号を対数的に圧
縮することができる。上述の2倍化、そしてこれによ
り、より高い振幅のセグメントの量子化レベルの間の間
隔が広くなることにより、図において128の量子化レ
ベルを全て寸法通りに示すとわかりやすくなくなってし
まう。従って、図2では、最初の4つのセグメントのみ
に対して全ての量子化レベルを示し、他の量子化レベル
には少ししか示してない。また、μ則符号化器は127
の負の量子化レベルを含有し、これらは正の量子化レベ
ルのものの鏡像関係に構成される。
【0020】PCM導出信号コンステレーションの信号
ポイント群は、PCM量子化レベルの選択されたものか
らなり、従って、上述のようにシステム全体の雑音源と
してPCM量子化雑音を除去することができる。モデム
20、60により用いられるPCM導出信号コンステレ
ーションからなる特定の信号ポイント群を図2において
幾つかのポイントとして示した。80の正値の信号ポイ
ント群があるが、上述の広いか区画のおかげで図2に8
0の信号ポイント群を正確に示すことは実際的ではな
い。また、PCM導出コンステレーションは、80の負
値の信号ポイント群を鏡像構成で含有している。この図
示したPCM導出コンステレーションの160の信号ポ
イント群全ての正確な振幅レベルは、付録Iに示してあ
る(後に述べるようにこれらの信号ポイントにより符号
化されるデータが表される方式と共に)。また、図2に
は、標準的なμ則符号化により異なる量子化レベルそれ
ぞれに割り当てられる上述の8ビットワードの値を示
す。
【0021】PCM導出コンステレーションの信号ポイ
ント群の選択に従来の設計原理を適用すると(所望の全
体のデータビット速度を達成するために信号コンステレ
ーションにおいて所定のポイントの数を仮定して)、以
下の量子化レベルの1つを選択することになる。即ち、
(a)可能な限り等しく間隔をあけられた量子化レベ
ル、及び(b)電話網のピークと平均パワー制約と整合
しながら、レベル間の最小距離が可能な限り大きい量子
化レベル、である。最小距離の基準は特にクリティカル
(重要)な設計のパラメーターである。なぜなら、送信
される信号ポイントの幾つかは、ローカルループ58を
移動する際、チャネル雑音や他のチャネル劣化要素によ
り信号空間において排除されるからである。従って、送
信信号ポイントが受信モデム60にてエラーで検出され
る度合いは、PCM導出コンステレーションにおけるそ
の送信信号ポイントとその際近隣のものの距離がどの程
度「遠いか」に依存する。このような方式はエラーレー
ト性能において一定の期待レベルを達成することができ
る。即ち、Yビットの送信毎に受信器において平均Xビ
ットエラーを達成し、特定のアプリケーションには適用
できる。もし、より高いレベルのエラーレート性能が求
められれば、信号ポイント間の実際の最小ユークリッド
距離よりも大きいコンステレーション信号ポイントの間
の有効最小距離を達成するために、現存するシグナリン
グ方式にトレリス符号化変調(TCM)のようなチャネ
ル符号化技術を適用させることが知られている。実際
に、351特許出願ではPCM導出コンステレーション
においてトレリス符号化変調を用いて有効最小距離を相
当に増加させることに成功している。
【0022】特に、図2のようにPCM導出コンステレ
ーションをサブコンステレーション群に分割することに
よって達成できる(この例では、内側サブコンステレー
ション及び外側サブコンステレーションと呼ぶ2つのサ
ブコンステレーション)。内側サブコンステレーション
は実(実際の)最小距離が「4」の64信号ポイントか
らなり、この最小距離は、例えば、振幅が「−2」及び
「+2」である信号ポイントの間の距離である。(ここ
で、PCMボコーダー量子化レベルの間の最小距離は正
規化された値「1」である。)外側サブコンステレーシ
ョンは96のポイントからなり、このコンステレーショ
ンの実最小距離は「16」(例えば、振幅が「163.
5」と「179.5」のポイントの間の距離)である。
内側サブコンステレーションの実最小距離は、外側サブ
コンステレーションのものより小さく、もし他に何もさ
れなければ、全体のコンステレーションの最小距離は
「4」になり、これによりこのコンステレーションの全
体の性能を決める。(なぜならば、このような信号ポイ
ントにより、チャネル雑音や他の劣化要素が信号ポイン
トをその元の振幅から除去されるようにするときに、他
と間違えやすいからである。)しかし、選択されたトレ
リス符号が内側サブコンステレーションと共に用いら
れ、より少ないレベルのトレリス符号化(この例ではト
レリス符号化なし)が外側サブコンステレーションに対
して用いられる。従って、外側サブコンステレーション
の最小距離は「16」にとどまるが、このトレリス符号
化は内側サブコンステレーションの有効最小距離(従っ
て、コンステレーション全体としての有効最小距離)を
「4」に増加させる。
【0023】より詳細に説明すると、コンステレーショ
ン(この場合、サブコンステレーション)の「有効最小
距離」は、いずれの2つの有効信号ポイントシーケンス
の信号ポイントの対それぞれの間のユークリッド距離の
二乗の和の最小値の平方根で与えられる。信号ポイント
のシーケンス全てがトレリス符号化システムにおいて有
効ではなく、これにより、雑音や他のチャネル劣化要素
を増大させることになる。これに反し、典型的な符号化
されていないシステムでは、信号ポイントのシーケンス
の全てが有効であり、この場合コンステレーションの有
効最小距離はその実最小距離(コンステレーションのい
ずれの2つの信号転換の最小ユークリッド距離)と同じ
である。文献、"Trellis-Coded Modulation with Multi
dimensional Constellations" IEEE Trans. on Informa
tion Theory, pp. 483-501, July1987 を参照するとよ
く、「有効最小距離」と本明細書で呼んでいるパラメー
ターは、この文献において「いずれの2つの信号ポイン
トの有効シーケンスの間の最小二乗ユークリッド距離」
と同じである。
【0024】サブコンステレーションの最小距離のその
実際値からその有効最小距離への増加は、20log
10(有効最小距離/実最小距離)により与えられる公称
デシベル利得により表され、このパラメーターは、トレ
リス符号の利用によるエラー抑制の改善度を表す。(符
号に通常関連づけられたより大きいエラー係数の影響に
より、真のデシベル利得は公称デシベル利得よりも小さ
い。本実施例では、例として、公称デシベル利得と真の
デシベル利得の間には0.5dBの差がある。本明細書
では、用語「デシベル利得」は、真又は公称の両方のデ
シベル利得を表すものとする。)
【0025】図2のコンステレーションでは、実最小距
離が「4」で公称デシベル利得11.5dBを発生する
ことと比較して、内側サブコンステレーションの有効最
小距離は、「15」である。
【0026】好ましい実施例では、内側サブコンステレ
ーションの有効最小距離は、外側サブコンステレーショ
ンの有効最小距離と等しく、又は実際上ほぼ等しくされ
る。この実施例において特定のトレリス符号を用いて後
に述べるように、内側サブコンステレーションの有効最
小距離「15」を、外側サブコンステレーションの有効
最小距離(=実最小距離)「16」と比較される。これ
はいずれのトレリス符号化変調を用いない場合の従来技
術、又は従来技術で用いられているようにPCM導出コ
ンステレーション全体に渡ってトレリス符号化変調を用
いた場合の従来技術で得られる結果よりも良い。
【0027】ここで実装技術においては、サブコンステ
レーションの間の最小距離は理想的に多くのサブコンス
テレーションの有効最小距離の最小のもの以上でなけれ
ばならない。これは、ここで究極的に性能を決定するも
のは、(i)多くのサブコンステレーションの信号ポイ
ントの間の有効最小距離、及び(ii)多くのサブコン
ステレーション自身の間の最小距離、の中の最小の方で
あるPCM導出コンステレーション全体の有効最小距離
である。この基準はこの実施例において満足し、内側及
び外側サブコンステレーションの間の最小距離は、振幅
が「147.5」と「163.5」であるポイントの間
の距離、即ち、「16」(>「15」)である。
【0028】351特許出願の発明に従って、任意の数
のサブコンステレーションを用いてもよく、好ましく
は、重複しないのがよい。即ち、サブコンステレーショ
ンのいずれも、振幅が他のいずれのサブコンステレーシ
ョンの信号ポイントの対の振幅の間に落ち着くような信
号ポイントを持たない。代わりに、2つのサブコンステ
レーションの場合に述べたように、第1のサブコンステ
レーションの信号ポイント全ては、第2のサブコンステ
レーションの信号ポイントのいずれよりも小さい振幅で
ある。異なるレベルの冗長符号化(冗長符号化を用いな
い場合を含む)がPCM導出コンステレーション全体の
対応する異なるサブコンステレーションに対して用いら
れる。冗長符号化は、実施例においてはトレリス符号化
である。ますます小さくなる信号ポイント間の最小距離
を有するサブコンステレーションと共に用いられるトレ
リス符号化は、そのますます小さくなっている最小距離
を相殺するために対応する大きくなっているデシベル利
得の量を提供し、これにより各サブコンステレーション
に対して有効最小距離を適切な度合いまで増加させる。
従って図2の実施例においては例えば、内側サブコンス
テレーションは、実最小距離「4」がより小さいので、
外側サブコンステレーションよりも大きなデシベル利得
を有する。
【0029】上に述べたアプローチは全体として、PC
M導出コンステレーションの信号ポイントの間の有効最
小距離を全体として与えられたデータ速度及び平均パワ
ー制約に対して減少させ、従って、同等のレベルの性能
で以前達成できたものよりもデータ速度を上昇できた。
【0030】従来技術の考えに例えば図2のコンステレ
ーションを適用することにより、内側サブコンステレー
ションの最小距離「4」の全体によってお互いから分離
された信号ポイントのみを内側コンステレーションに含
有させることを試みさせる。この基準に基づいて距離が
「8」である信号ポイント(次に大きな標準的なPCM
ボコーダーの間隔)を含有させるようには動機づけられ
ない。なぜなら、内側サブコンステレーションの性能は
最小距離「4」により支配され、従って、距離が「8」
であるポイントを含有させることは実装上の複雑さを増
加させ(少しかもしれないが)、性能を改善しないもの
でしかないと考えられる。図2では、内側サブコンステ
レーションは「115.5」と「147.5」の間のこ
のようなより高い距離のポイントの多数を含有したりは
しない。このことは、全部で64の内側コンステレーシ
ョン信号ポイントを与え、64は2の整数乗(26)な
ので351特許出願で示した「ステアリングビット」機
構の単純な実装を可能にする。しかし、内側サブコンス
テレーションに含まれたこのようなより高い距離のポイ
ントの数はその実装上の目的と整合させながら最小に抑
えられる。
【0031】しかし、本発明に従って、信号ポイントの
最小距離よりも大きい距離を有する多数の信号ポイント
を内側サブコンステレーションに含有させることが有利
だということを本発明者は認識した。本発明の原理を用
いるPCM導出コンステレーションを示す図3には、図
2とは対照的に、内側サブコンステレーションは「11
5.5」〜「247.5」の量子化レベルの全てから得
られた信号ポイントを含有する。本発明者は特に、内側
及び外側サブコンステレーションをパワー制約、データ
速度要件、及び符号の特性により起こる内側コンステレ
ーションの大きさの制約(例えば、内側サブコンステレ
ーションのいわゆるサブセットのそれぞれにおける等し
い信号ポイントの数)に整合させながらなるべく高い振
幅位置へと再配置することが優れていることを認識し
た。特に、内側及び外側サブコンステレーションの間の
境界は現在「255.5」にある。
【0032】本発明の利点は以下の説明によって理解で
きる。
【0033】第1に、内側サブコンステレーションの信
号ポイントの間の最小距離「4」は以前と同様にとどま
る。なぜなら、内側サブコンステレーションに加えられ
た信号ポイントの間の距離はその最小距離よりも大きい
からである。従って、内側サブコンステレーションによ
り表されるデータのエラーレート性能は、悪化しない。
また、以前は信号ポイントとして用いられなかったが現
在は内側サブコンステレーションに含有する外側サブコ
ンステレーションにより範囲が広がる領域において量子
化レベルがあることに留意すべきである。量子化レベル
は、「155.5」、「171.5」、「187.
5」、「203.5」、「219.5」、「235.
5」にて存在する。内側サブコンステレーションの信号
ポイントとしてこれらの量子化レベルのそれぞれを有
し、外側サブコンステレーションにおいて信号ポイント
として用いられた次に高い対の隣接レベルを有すること
は、PCM導出コンステレーション全体の平均パワーを
増加させない。実際に、これは微少に減少する。なぜな
ら、このような対それぞれの2つの信号ポイントは、外
側コンステレーションの一部であった信号ポイントに関
連づけられたものと同じ確率で対の両方が用いられる
が、新しく加えられた信号ポイントの振幅は微少に低い
からである。
【0034】次に、内側及び外側サブコンステレーショ
ンはそれぞれ、88、84の信号ポイントからなる。こ
れらの数字は、351特許出願にて示した種類の非常に
単純な「ステアリングビット」の実装には結びつかな
い。ステアリング機能は非常に単純な方法で実装するこ
とができ、以下に図4を参照して説明する。
【0035】他方、本発明は変調方式全体のエラーレー
ト性能において画期的な改善をさせることができる。こ
の性能の改善は原理的に発生する。なぜなら、本発明に
より内側サブコンステレーションの有効最小距離に対応
するいわゆるエラー係数を相当に減少させることができ
るからである。
【0036】特に、周知のように、変調符号化方式の性
能は、その有効最小距離により主に決められ、二次的に
はその有効最小距離に対応するエラー係数により決めら
れる。後者のパラメーターは、与えられたシーケンスか
らの距離が有効最小距離に等しい信号ポイントの有効シ
ーケンスのいずれかによるいわゆる「ネイバー(近隣
者)」の平均の数により与えられる。上述の方法により
境界を移動することによって、他のいずれの有効シーケ
ンスからの距離が有効最小距離よりも大きい有効信号シ
ーケンスの数を増やした。このことは、新しく加えられ
た信号ポイントがより大きな間隔を有するという事実の
結果として起こる。このように加えられた信号ポイント
の数が大きいほど、有効最小距離にてネイバーの数が劇
的に減少し、従って、符号化方式全体の性能が良くな
る。
【0037】本発明の原理に従って、内側及び外側サブ
コンステレーションの間の境界を、パワー制約、データ
速度要件及び符号の特性により発生する内側コンステレ
ーションの大きさの制約に整合させながら、可能な限り
高い振幅位置へと再配置することが有利であると上の議
論にて述べた。図3のPCM導出コンステレーション
は、−9dBmのパワー制約、56kbpsのデータ速
度を想定して設計し、内側サブコンステレーションが4
つのサブセットに区分されることを要するトレリス符号
を利用することを想定した。実際に、「255.5」に
おいて前記の要件を全て満足しながら、内側及び外側サ
ブコンステレーションの間の境界は可能な限り高くなっ
ている。
【0038】このことを確かめるため、「255.5」
から幾らか高いレベルへこの内側及び外側サブコンステ
レーションの間の境界を移動させることを試みる際につ
いて考えてみる。まず最初に、「247.5」と「26
3.5」の間には利用されていない量子化レベルはない
ので、境界を「263.5」と「279.5」の次に高
い量子化レベルの間のポイントに移動させると、内側サ
ブコンステレーションへと更なる2つの信号ポイントを
もたらすのみとなる(正値の信号ポイントは全て負値を
持った反対の値を持っていることに留意する。)。トレ
リス符号化のおかげで、内側サブコンステレーションの
信号ポイントの対が、更なる1つの入力ビットパターン
を表すことができるように必要とされる。この更なる2
つの信号ポイントは、実際にその役割を果たす。しか
し、もし境界が動かなければ、それら2つの信号ポイン
トは(非符号化)外側サブコンステレーションにおいて
用いられて2つ(1つだけではない)の入力ビットパタ
ーンをサポートする。従って、所望のデータレートを維
持するには、更なる正/負の信号ポイントの対が外側サ
ブコンステレーションへと加えられなければならない。
しかしこの実施例では、唯一の未使用の量子化レベルは
現在最高の振幅の信号ポイントを超えるものである。こ
のようなポイントを加えることは平均被送信パワーをか
なり増加させ、この例では平均パワーの制約に違反して
しまう。更に、信号ポイントは内側サブコンステレーシ
ョンへと4のグループで加えられるべきである。なぜな
ら、用いるトレリス符号化は内側サブコンステレーショ
ンを4つのサブセットへと分割し、これらそれぞれは同
じ数の信号ポイントからなるべきであるからである。従
って、「263.5」の信号ポイントを内側サブコンス
テレーションへと移動する際、「279.5の信号ポイ
ントをも移動する必要が生じ、ここにおいては更に大き
くパワー制約に違反してしまうことになる。従ってこの
例では、内側及び外側サブコンステレーションの間の境
界は前記所定の制約のいずれかに違反することなしでは
更に増加することはできない。
【0039】下の付録Iは、図3に示したPCM導出コ
ンステレーションに従う全体のPCM導出コンステレー
ションを示す。このコンステレーション及び下に説明す
る実施例の特定のトレリス符号化を用いて、エラー係数
の減少は1/10を超え、変調方式全体のエラーレート
性能は約0.7dBと相当に改善した。
【0040】図4には、上に示した本発明の符号化変調
方式を用いるモデム20の第1実施例を示す。そのスク
ランブラー19は56kbpsの線15上のシリアルス
トリームに従来のスクランブル操作を施し、得られた被
スクランブルビット流は、シリアル・ツー・パラレルビ
ット変換器21によりNビットワードのシーケンスへと
変換される。この例では、N=7である。各ワードの7
つのビットI1〜I7は毎秒1/Tの速度でリード22
へと並列に供給される。ここで、Tは、PCMシグナリ
ングフォーマットにより指定される値を有するいわゆる
シグナリング間隔である。この例では、T=0.125
msであり、いわゆる符号速度(ボーレート)は、1/
(0.125×10-3)=8×103[符号/s]、即
ち、8kボーとなる。
【0041】入力ビットパターンの多くの異なるもの
は、PCM導出コンステレーションの多くのサブコンス
テレーションに関連づけられた対応する変調器へと向け
られる(ステアリングされる)。リード22上のビット
群の一部又は全ての特定のビットパターンが現れるとき
に、内側サブコンステレーションが用いられる。この場
合、リード22のビット群は、スイッチ24から符号化
変調器37へと向けられ、この符号化変調器37は、ト
レリス符号化器26及び内側サブコンステレーションマ
ッパー27を有し、マッパー27の出力にて内側サブコ
ンステレーションの信号ポイントが識別される。マッパ
ー27、28の出力は、PCM量子化レベルを表す8ビ
ットワードであり、これにより対応する信号ポイントが
導出される。これらは31へと供給され、そして、スイ
ッチ29を通ってトランクへと供給される。このスイッ
チ29はスイッチ24とタンデムに制御される。31は
選択された信号ポイント群を表す送信出力信号を生成す
る。その信号はトランク25へと供給される。その出力
信号により搬送されるビット群は、64kbps(=8
ビット×8kボー)の速度である。
【0042】内側サブコンステレーションを用いて表さ
れるリード22上のビットパターンは、所定の基準、即
ち、入力ビットパターンI7、I6、..I1の十進数
表現(ビットI7〜I1は最左ビットから最右ビットの
順で並んでいる)がしきい値R=44よりも小さいとい
う基準を満足するものである。この基準が満足したとき
は、比較器23は値「0」の出力ビットを供給し、これ
はスイッチ24がビットI1〜I7を符号化変調器37
へと供給させ、ここで内側サブコンステレーションから
の信号ポイントの究極の識別を提供する。符号化変調器
37は標準的な設計でよく、最初のkビットのグループ
(この場合、単一のビットI1からなる)がトレリス符
号化器26の入力リード33へと供給される。リード3
4上への後者のビット出力は、p(>k)ビットからな
る。例においては、p=2であり、リード34上のビッ
トは、X0及びX1であり、これらはビットI2〜I7
とともに内側サブコンステレーションマッパー27へと
供給される。内側サブコンステレーションマッパー27
の入力における可能性のあるM=88のビットパターン
の異なるものそれぞれは、内側サブコンステレーション
の88の信号ポイントの1つを識別する。付録Iには特
定の例のマッピングを示してあり、以下に詳細に説明す
る。
【0043】対照的に、外側サブコンステレーションを
用いて表されるリード22上のビットパターンは上述の
基準を満足しないものである。即ち、I7〜I1の十進
数表現値はしきい値R以上である。この場合、比較器2
3は出力ビット値「1」を供給し、これはスイッチ24
にビットI1〜I7が非符号化変調器38外側サブコン
ステレーションからの信号ポイントの究極の識別を提供
する。コンステレーションマッパー28の入力にて84
(=128−44)の可能性のあるビットパターンがあ
ることを確認でき、これらパターンそれぞれは、付録I
に詳細に示したように外側サブコンステレーションのL
=84の信号ポイントの1つを識別する。
【0044】比較器23の出力ビットはトレリス符号化
器26の動作を以下のように制御する。即ち、トレリス
符号化器のいわゆる状態(この例では、有限状態装置)
がスイッチが閉じた状態にいるときにその入力リード上
の信号のみに応答して進行し、これにより、トレリス符
号化器26の入力にて新しいビットI1の値を供給する
ことができる。
【0045】本発明のこの実施例で達成したPCM導出
コンステレーションの全体に対しての有効最小距離「1
5」は、同じデータ速度56kbpsの従来技術で達成
される有効最小距離と比べるべきである。トレリス符号
化変調なしで56kbpsビット流をサポートするため
にボー当たり7ビットの符号化をするには、27=12
8のポイントのPCM導出コンステレーションを必要と
する。このようなコンステレーションの最良なものは、
実際及び有効最小距離「8」を有する。351特許出願
で教示したように図2のコンステレーションを用いる
と、このような従来技術の構成よりも相当に高いレベル
のエラーレートの性能、56kbpsで5dB高いレベ
ル、を確保できる。上述のように、本発明の原理に従っ
た図3/付録Iのコンステレーションを用いると、更に
0.7dB分のエラーレート性能を向上させることがで
きる。
【0046】図5には、トレリス符号化器26を実装さ
せるための有限状態装置の実施例を示した。この方法は
好ましい方法であり、351特許出願の図4に対応す
る。必要ならば、351特許出願の図5を参照するとよ
い。)図5のトレリス符号化器26は系統的(システマ
チック)符号化器であり、リード33上のその入力ビッ
ト流はリード34の1つの上の出力ビットX1の1つと
して符号化器出力へと直接送られる。モデムの設計者は
しばしば系統的符号化を好む。なぜなら、受信器におい
ていかなる復号をもせずにトレリス符号化器に供給され
た被送信ビットを回復できるからである(何らかの理由
により所望されて)(しかし、最初の段階における符号
の利用により提供される拡張した雑音環境を直視せず
に)。リードの他方は、冗長ビットX0を送り、これは
図において6のT秒遅延素子及び4つの排他的論理和ゲ
ートからなる論理回路として示してある。前述のよう
に、トレリス符号化器26の動作は、その状態(その6
つの遅延素子の内容により与えられる)が図4のスイッ
チ24が「閉じた」状態であるときにのみ入力リード3
3上の信号に応じて変化するようにリード32上の信号
により制御される。
【0047】付録Iには、コンステレーションマッパー
27、28に供給されたビットがPCM導出コンステレ
ーションの信号ポイントへとマッピングされる方法の例
を示す。コンステレーションマッパー28により外側サ
ブコンステレーションの信号ポイントへとマッピングさ
れるときに、ビットI1〜I7の値の様々な組み合わせ
を任意の方法により信号ポイントへと割り当てることが
できる。本実施例では、信号ポイントエラーにより起こ
るビットエラーを最小化するためにグレー符号化を用い
る。
【0048】上述の符号化方式は、電話線における平均
被送信信号パワー上への−9dBmの制約を想定してい
る。しかし、より厳しいパワー制約、例えば、−12d
Bmを満足せねばならない場合がある。付録IIに示した
PCM導出コンステレーションを用いる図6の実施例で
は、56kbpsより少しデータ速度が遅くなるが同等
のエラーレートを達成してそのパワー制約を満足する。
【0049】図6の実施例は、図4で示したものと類似
しているが、幾分修正してある。本明細書において示し
た多くの実施例の間の類似点は、これらを1つのモデム
に容易に、そして高コスト効果的に組み合わせることを
可能にし、必要に応じて多くのフォールバックデータ速
度を実装することができる。付録IIのコンステレーショ
ンでは、内側サブコンステレーションは未だM=88の
信号ポイントを最小距離「4」で有する。外側サブコン
ステレーションは、L=76の信号ポイントを最小距離
「16」で有する。このトレリス符号化は、内側サブコ
ンステレーションに対する有効最小距離「15」を与え
る。同様に、ビットは少なくとも部分的にグレー符号化
される。
【0050】54kbpsの線15上のビット速度は、
図4の実施例により提供されるシグナリング間隔当たり
7ビットの全体のビット速度と比べて、シグナリング間
隔当たり6.75ビットの小数(実数)ビットレートと
等しい。この実数ビット速度を用いるために、図4の実
施例は12を有し、その詳細は図7において示す。特
に、12は4つの連続するシグナリング間隔にわたって
27ビットを受信し、これらはシリアル・ツー・パラレ
ルビット変換器211の出力にて並列の形態(リード1
31上に9ビット、リード161、171、174、1
75、176、177のそれぞれには3ビットで)で供
給される。リード174〜177のそれぞれが3ビット
ではなく2ビットを受信するように図において示してあ
るがここではこれは無視する。)リード131上の9ビ
ットは、9×12実数ビット符号化器13にて処理さ
れ、リード132〜135上にそれぞれ3ビットワード
を生成する。リード161(171)上の3ビットは3
×4実数ビット符号化器16(17)により処理され、
リード162、163(172、173)上に2つの2
ビットワードを生成する。4つの連続するシグナリング
間隔にわたって、パラレル/シリアルワード変換器18
は以下の方法によりリード221上にビットI1〜I8
からなる8ビット出力ワードを供給する。
【0051】即ち、シグナリング間隔の最初において、
リード132上のビット(下から上へと読む)はビット
I4、I5、I8として用いる。リード162上のビッ
ト(同様に下から上へと読む)はビットI6、I7とし
て用いる。そして、リード174上のビットはビットI
1、I2、I3として用いる。(図6においてI3の周
囲におけるカッコは、ここでは無視する。)4つのシグ
ナリング間隔の2番目においては、リード133、16
3、175上の信号はリード132、162、174の
役割をそれぞれ置き換える。4つのシグナリング間隔の
4番目においては、リード135、173、177上の
信号はリード132、162、174上の信号の役割を
それぞれ置き換える。
【0052】実数ビット符号化器13、16、17は対
応するルックアップテーブルによりそれぞれ実装するこ
とができる。このようなテーブルは、3×4実数ビット
符号化器16、17の場合には比較的小さいが、9×1
2実数ビット符号化器13の場合には比較的大きい。し
かし、好ましい実施例において実際にそうであるよう
に、これら符号化器の一方又は双方の機能は、1以上の
適切にプログラミングされたシグナルプロセッサにより
実装できる。この議論に基づき、これら2種類の実数ビ
ット符号化器の動作は以下のように理解できる。
【0053】まず、リード131上の符号化器13に供
給された9の入力ビットに注目すると、これらのビット
の1つ(例えば、最左ビット)の値は、リード132〜
135のいずれの上のいずれの3ビットパターンが00
1であるかを判断するのに用いられる。代わりに、リー
ド132〜135のぞれぞれの上のビットパターンは、
xy0となる。ここで、x、yはリード131上の残り
の8ビットのうちの2つに対応する。他方、もしそのビ
ット値が1ならば、リード131上の他のビットの2つ
の値が出力リード132〜135の特定の1つをビット
パターン001を搬送するものとして選択するのに用い
られ、これら出力リードの他の3つのそれぞれの上のビ
ットパターンはxy0となる。個々で、x、yはリード
131上の残りの6ビットの対応する2つである。
【0054】リード161上の符号化器16へと供給さ
れる3つの入力ビットに注目すると、これらのビットの
1つ(例えば、最右ビット)の値は、リード162とリ
ード163のいずれの上の2ビットパターンのいずれが
01となるかを判断するのに用いられる。特に、そのビ
ット値が0であれば、これらビットパターンのいずれも
01とはならない。代わりに、リード162、163そ
れぞれの上のビットパターンはx0となる。ここで、x
はリード161上の残りの2ビットの対応する1つであ
る。他方、もしそのビット値が1であれば、リード16
1上の他のビットのうちの1つの値は、出力リード16
2及び163の特定の1つをビットパターン01を搬送
するのに用いるものとして選択するのに用いられ、これ
ら出力リードの他方の上のビットパターンはx0とな
る。ここで、xはリード161上の残りのビットであ
る。符号化器17の動作は、符号化器16の動作と同様
である。
【0055】図6の実施例は、比較器231を有する。
この比較器231は比較器23と同様にその入力ビット
パターンを十進数のしきい値R=44と比較するが、7
ビットパターンではなく8ビットの入力パターンI1〜
I8を受信する点で異なる。全部で120の異なるビッ
トパターンがリードI1〜I8上の8ビットにより想定
できる。これらのうち十進数表現で0〜43の値を有す
る44のビットパターンの全ては実際に現れ、符号化変
調器371へ向けられ、この符号化変調器371はトレ
リス符号化器26と271を有する。これにより、十進
数表現で44以上となる120のうち76のビットパタ
ーンが残る。結果として、変調器381は外側サブコン
ステレーションマッパー281を有し、これらの入力ビ
ットパターンのそれぞれは外側サブコンステレーション
の76信号ポイントのうちの対応する1つを識別する。
リード221上のビットはスイッチ241を通って変調
器371、381へと運ばれる。
【0056】別の点として、上の実数ビット符号化方式
は、他のビットパターンよりも大きな確率で現れるビッ
トパターンが低いエネルギーの信号ポイントで表され、
従って平均送信信号パワーを減らすことができるように
設計される。従って例えば、十進数表現で44よりも小
さく、内側サブコンステレーションの比較的低いエネル
ギー信号ポイントにされたそれぞれのビットパターン
は、おおよそ0.01〜0.004の範囲の確率を有す
る。特定のビットパターンを外側サブコンステレーショ
ンの特定の信号ポイントへと割り当てる際、より大きな
確率で発生するものはより低いエネルギー信号ポイント
に割り当てられる。
【0057】図6の実施例では、本発明の他の実施例と
同様に、内側及び外側サブコンステレーションからの信
号ポイントの符号化及び選択は、お互い独立である。即
ち、Rより小さいリード221上の各ワードは、内側サ
ブコンステレーションの信号ポイントの選択に排他的に
影響を与え、R以上の値のリード221上の各ワード
は、外側サブコンステレーションの信号ポイントの選択
に排他的に影響を与える。12の動作のおかげでリード
221上の多くのワードがお互い従属して生成されると
いう事実は、これらのワード(変調器の「入力データ」
と考えることができる)が内側及び外側サブコンステレ
ーションの信号ポイントを独立に選択するという事実を
否定しない。
【0058】PCMリンクの幾つかは、少なくとも北ア
メリカにおいていわゆるビット奪い取りを利用し、シグ
ナリング及び保守のためにバンド内シグナリングチャネ
ルを提供する。多くのPCM量子化レベルを表す毎8ビ
ットワードのうちの6つのうちの1つに対して、そのワ
ードの最右ビットは、電話網により先取り(プリエンプ
ト)され、そのバンド内チャネルを用いることができ
る。図8に示すように送信モデム20から通信される各
8ビットワードは、ビットb0〜b7(最右ビットから
最左ビットへ)からなる。このような6つが連続するワ
ードのグループ毎に、(例として)4番目のワードのビ
ットb0が電話網40により先取り、即ち、奪い取られ
(rob)、ビットC0として遠端交換局50にて現れる。
このことは実際に、送信されたワードとは異なるワード
が遠端交換局において受信される可能性が50%あると
いうことになる。8ビットパターンと多くのPCM量子
化レベルの間のマッピングは、これが起こったときに修
正された8ビットワードにより識別された量子化レベル
が元の量子化レベルに隣接するようにされる。音声通信
の観点から考えると、このようにある量子化レベルを他
の量子化レベルへと置き換えたことは聞き手には気付か
れない。しかし、データ通信に対しては相当に大きな衝
撃をもたらす可能性がある。なぜならこの影響を相殺す
るために何らかの機構がないと、ビットエラーレートに
多大な、惨事を招きかねない衝撃を与えてしまう。特定
の接続に関与する異なるPCMリンクの間では実際に、
ビット奪い取りは8ビットワードの他のものに対しても
はたらき、これにより問題を更に悪化させてしまう。
【0059】本発明のある特徴に従って、ビット奪い取
り現象は、(a)異なるPCM導出コンステレーション
の利用、かつ、(b)ビット奪い取りが起こったときに
1だけ小さい入力ビット(例として、6.75ではなく
5.75)を符号化すること、により取り入れることが
できる。(これらのシグナリング間隔は、例えば、受信
モデムが初期トレーニング期に受信した信号ポイントを
検査し、そして、受信信号ポイントが期待しないものと
なった時に基づいてどのシグナリング間隔がビット奪い
取りを被るかを推察することによって識別できる。)図
8に示すように、ビット奪い取りが起こらないときのシ
グナリング間隔に対して、上述の原理に従って設計され
た第1のPCM導出コンステレーション(付録IIのコン
ステレーション)が用いられ、ビット奪い取りが起こる
ようなシグナリング間隔に対しては、本発明の原理に従
って異なるPCM導出コンステレーション(付録IIIの
コンステレーション)を用いる。好ましい実施例では、
ビット奪い取りされるもの及びビット奪い取りされない
ものの両方のシグナリング間隔全てにわたってただ1つ
のトレリス符号化器が用いられる。即ち、ビット奪い取
りシグナリング間隔が起こるとき、即ちトレリス符号化
される1又は複数の入力ビットは、ビット奪い取りされ
ないシグナリング間隔の間にこのようなビットを受信す
るトレリス符号化器と同じものに単純に供給される。代
替法としては、2つの別々のトレリス符号化器を1つは
ビット奪い取りをされたシグナリング間隔に、他方はビ
ット奪い取りをされないシグナリング間隔に用いる方法
がある。しかしこのような方法は、受信器において相当
に復号遅延を増してしまう。なぜなら、ビット奪い取り
されたシグナリング間隔の間に送信された信号ポイント
の特定の数(いわゆる復号深さに等しい)は、復号判断
がされる前に受信されなければならないからであり、従
って、例えばビット奪い取りが6シグナリング間隔毎に
起こる場合では、6倍復号遅延を増加させてしまう。
【0060】付録IIIでは、「x」で印を付けた量子化
レベルは送信器コンステレーションの信号ポイントとし
て用いられる。「x」印を付けていない次に高い量子化
レベルは、上に述べたように、送信レベルがビット奪い
取りにより受信器において変換されるレベルである。特
定のサブコンステレーションの中に全ての対にわたって
取られたこのような2つの隣接する対の量子化レベルの
間の最小距離は、サブコンステレーションの最小距離で
ある。従って例えば、内側サブコンステレーションの量
子化レベルの対の1つは、2及び3であり、対の他の1
つは、−2及び−3である。これらの対の間の最小距離
は、2と−2の間の距離、4である。内側サブコンステ
レーションは、48の対からなり、内側サブコンステレ
ーション全体の最小距離は、実際に「4」である。外側
サブコンステレーションの36の対の中で最小距離が
「16」であることも同様に確認できる。
【0061】付録IIIからわかるように、各量子化レベ
ルの対は、特定の1ビットパターンを表す。従って、例
えば、対2と3はパターン00010000を表す。従
って、ビット奪い取りにより送信量子化レベルが受信器
にてその対の他の量子化レベルへと変換されれば、正し
いビットパターンは未だ回復できる。受信器において、
送信信号ポイントのシーケンスを識別する復号プロセス
が以下の例外を除いて従来の方法により進む。即ち、
(a)内側サブコンステレーションに関して、「x」信
号ポイントの送信が属するサブセットは受信器にて、送
信信号ポイントが対になっている信号ポイントもまた含
有すること、及び(b)外側サブコンステレーションは
送信信号ポイント「x」とそれらの対になった信号ポイ
ントの両方を含有すること、の例外を除いて従来の方法
により進む。従って、例えば、2と3は内側サブコンス
テレーションの同じサブセットに属する。
【0062】ビット奪い取りシグナリング間隔の間に図
6の送信器20が構成する方法を理解するために、まず
図7に戻ってみる。4つの連続するシグナリング間隔の
それぞれに対して、リード174〜177の1つの上の
ビットは、18へと供給される。ビット奪い取りされな
いシグナリング間隔に対して、これらのリードの適切な
1つに3ビットが供給される。しかし、ビット奪い取り
されないシグナリング間隔に対して、奪い取りされるシ
グナリング間隔の間ビットが利用されるリード174〜
177の適切な1つへと2ビットのみが供給される。こ
の2ビットは、図6のI1、I2であり、図においてI
3を囲むようにカッコで示したように、ここにおいては
I3はない。従って、リード221上のバイナリワード
は、ビットI8〜I4、I2、I1からなり、その十進
値は比較器231により新しいしきい値R=24と比較
される。付録IIIと整合させながら、コンステレーショ
ンマッパー271、281はそれぞれ、M=48、L=
36を有する。
【0063】言及すべき別の現象として、ローカルルー
プ58へ供給される信号が所望のパワーレベルを超えな
いことを確実にするために遠端交換局において用いられ
るディジタル減衰がある。そのようなディジタル減衰が
用いられるとき、PCMボコーダー量子化レベルを表す
受信した各8ビットワードは、元のレベルよりも低い
(例えば、3dBほど)別のPCMボコーダー量子化レ
ベルを表す別の8ビットワードへとマッピングされる。
この変換全体は、ローカルループ上を通信できるレベル
の集合として、減少した集合である255の量子化レベ
ル、即ち、送信レベルが接続されるレベルの集合を確立
するという効果を生んだ。更に、近端モデムからのいか
なる特定の8ビットワードの送信は、ディジタル減衰が
なかった場合と比べて異なるレベルのローカルループに
わたっての送信を生む。
【0064】本発明の原理を利用する符号化変調方式の
設計においてこのディジタル減衰を明らかにするため
に、量子化レベルの減少した集合のみを用いて所望の距
離特性を有するPCM導出コンステレーションを設計し
なければならない。更に、送信器において8ビットパタ
ーンを選択された量子化レベルへと割り当てる割り当て
は、以前のようではなく、上述のディジタル減衰マッピ
ングを考慮に入れ、ディジタル減衰プロセスにおいて遠
端交換局にて受信8ビットワードが変換された後に、そ
の変換された8ビットワードが所望の量子化レベルに対
応するようにされる。
【0065】付録IVには、このようなコンステレーショ
ンとそのマッピングを示す。示したように、多くの7又
は8ビット入力パターンに対応する実コンステレーショ
ンの信号ポイント(「3dBディジタル減衰の後の信号
ポイントの振幅」として示した。)を量子化レベルの減
少した集合から取っている。例えば、このようなレベル
として543.5があり、入力ビットパターンが101
0101であるときにローカルループにわたって通信さ
れることを所望する。しかし、このレベル543.5を
ローカルループへ供給するために、「3dBディジタル
減衰の前の信号ポイントの振幅」として示した列に示す
ように量子化レベル767.5を表す8ビットワード
(この場合、10100111)を送信することが必要
となる。なぜなら、この8ビットワードはディジタル減
衰プロセスにより量子化レベル543.5を表す8ビッ
トワード(10101110)へと変換されることにな
るからである。
【0066】−12dBmのパワー制約を引き続き満足
させながら、この環境において同じ全体のエラーレート
性能を有するためには、幾分データ速度を低くする必要
がある。なぜなら、特定の有用な量子化レベルは減少し
た集合には含まれず、代替として利用可能な他の量子化
レベルの利用はパワー制約を超えてしまう。従って、パ
ワー制約を引き続き満足させる量子化レベルの集合は、
より小さいPCM導出コンステレーションとなり、より
低いデータ速度となる。付録IVのコンステレーションは
実際に−12dBmの制約を満足し、付録IIのコンステ
レーションに匹敵する性能を示した。しかし、これは5
2kbpsの減少したデータ速度をサポートし、これは
シグナリング間隔当たり6.5ビットのバンド幅効率に
対応する。この方式を用いるため、図6の構成に以下の
修正をすることができる。即ち、(a)351特許出願
の図7に示した実数ビット符号化器を用い、(b)リー
ド221上に7ビットワードを用い、(c)R=40、
M=80、L=56とするような修正をすることができ
る。
【0067】特定の環境においては、ビット奪い取り及
びディジタル減衰の両方を用いてもよい。このような場
合、ビット奪い取りされない間隔の間には付録IVのコン
ステレーションを用い、ビット奪い取りされる間隔の間
には付録Vのコンステレーションを用いる。付録Vのコ
ンステレーションは、ビット奪い取りとディジタル減衰
両方を取り入れるために上述した方法論に従う。上述し
たように、特定の入力ビットパターンを表す信号ポイン
トの対は受信器において単一の信号ポイントのみへと減
少することになる。例えば、入力ビットパターン101
000の場合には単一の信号ポイント511.5により
表される。付録Vのコンステレーションが用いられる場
合、実数ビット符号化器は351特許出願の図7に示し
たものと同じであるが、ビットI3は除去してあり、図
6では、R=22、M=44、L=26である。
【0068】図9は、図1の受信モデム60の実施例の
ブロック図である。ローカルループ58上の音声バンド
アナログ信号は、前置シグナルプロセッシングユニット
61に供給され、ここでは、自動利得制御、タイミング
回復、A/D変換、等化のような従来技術の処理を行
う。A/D変換、等化による動作は、米国特許5394
437(1995年2月28日発行、発明者:Ayanoglu
et at.)、米国特許5578625(1996年1月
18日発行、発明者:Ayanoglu et at.)に記載されて
いる。リード62上の前置シグナルプロセッシングユニ
ット61の出力はチャネルが劣化した信号ポイントのシ
ーケンスであり、これらそれぞれの振幅は、8よりも大
きい適切な数のビット数で表される。これらの信号ポイ
ントはサブコンステレーション判断ユニット63へと供
給され、ここでは各受信信号ポイントに対して、どこの
サブコンステレーションからその信号ポイントが生成し
たのかを判断する。内側及び外側サブコンステレーショ
ンの間の境界がビット奪い取りされたシグナリング間隔
とされていないものとで異なるかもしれないので、サブ
コンステレーションの判断は信号ポイント振幅及びリー
ド59に供給されるビット奪い取り指示信号によりされ
る。(上述のようにどのシグナリング間隔がビット奪い
取りされたシグナリング間隔かを「学習」してある受信
器の内部の回路(図示せず)により供給される。)この
実施例におけるサブコンステレーションの間の最小距離
がPCM導出コンステレーションのサブコンステレーシ
ョンのそれぞれの有効最小距離以上であるので、このサ
ブコンステレーションの判断は、特定のサブコンステレ
ーションのどの信号ポイントがある時点において送信さ
れたかを究極的に判断する判断と同等以上に信頼性があ
る。
【0069】サブコンステレーションを識別するサブコ
ンステレーション判断ユニット63の出力における制御
リード64上の制御信号は、受信したチャネル劣化信号
ポイントを復号器66、67の適切な1つへと向けるた
めにスイッチ65を制御する。復号器66は、いわゆる
最大類似復号器(maximum-likelihood decoder)からな
る。これはこの例ではビタビ復号器であり、送信モデム
において符号化変調器へと向けられた6、7又は8デー
タビットI1、I2、(I3)、I4〜I7(I8)を
回復しその出力において供給する。このように生成され
た連続する6、7又は8ビットワードはバッファ77へ
と入れられる。
【0070】内側及び外側サブコンステレーションはビ
ット奪い取りされた信号間隔とされていないものにおい
て異なるので、リード59上のビット奪い取り指示信号
はサブコンステレーション判断ユニット63だけではな
く、復号器66、67へも供給され、復号プロセスにお
いて適切な内側及び外側サブコンステレーションが用い
られるようにする。
【0071】もちろん、3以上のサブコンステレーショ
ンを用いることができ、受信モデムは2つだけではなく
対応する数にすることができる。
【0072】バッファ76、77でバッファリングされ
たワードは、後に述べる方法によりスイッチ68により
ステアリングされることにより出力流へと組み立てら
れ、実数ビット復号器73へと供給され、パラレル・ツ
ー・シリアルビット変換器74、デスクランブラー75
を通ってリード69へと進む。送信モデムにおいて実数
ビット符号化器を用いない実施例では、実数ビット復号
器73は用いない。また、ビット奪い取りされた信号間
隔が送信するビット数とされていないものは異なるの
で、ビット奪い取り指示信号をパラレル・ツー・シリア
ルビット変換器74へ供給する。
【0073】スイッチ68が制御される方法のために以
下の考察をする。ビタビ復号プロセスにおいて、連続す
る信号ポイントの特定の数が受信されたときに特定の受
信信号ポイントのみの値が判断される。その信号ポイン
トの数は、復号深さ(decoding depth)と呼ばれる。実施
例で用いるトレリス符号に対しては、43信号ポイント
の復号深さを用いる。従って非常に小さい場合、リード
62上の受信信号ポイントの登場からスイッチ68への
対応する受信データビットの応用までの間に少なくとも
43の信号ポイントの遅延を設けなければならない。実
際にこのような遅延を設けるため、遅延Dを有する遅延
素子71がサブコンステレーション判断ユニット63と
スイッチ68の間に設けられ、スイッチ68の開と閉の
位置の操作がスイッチ65の操作へと正確にミラーリン
グされる。しかし、受信信号ポイントの全てが内側サブ
コンステレーションから生成されるわけではない。従っ
て、スイッチ68が閉位置にある確率が非常に高いよう
に遅延Dは十分に大きい値にされねばならず、復号器6
6からの出力がバッファ76にあるようにする。この確
率は例に示したコンステレーションとは幾分異なるが、
値D=127を用いることができ満足する結果を得られ
る。本発明の原理を用いる符号化変調方式の設計は内側
サブコンステレーションにおいて他の場合よりも信号ポ
イントの数が大きな数になるので、他の要素は同じだと
すると、本発明は他の場合よりもDの値を少なくするこ
とができる。例えば、351特許出願の図3の実施例で
は、D値は191にしている。351特許出願において
は、D値に関する設計上の考察やバッファ76からのデ
ータの利用を確実にするアプローチが記載されている。
【0074】周知のように、遠端交換局50内のPCM
ボコーダー55に通常存在する帯域制限フィルタ(図示
せず)は、ローカルループ58上の信号において符号間
干渉(ISI)を幾らか導入してしまう。このことは、
リード25上の64kbpsのPCMディジタル信号へ
といわゆる詰め込み(スタッフィング)ビットを導入し
て、その信号により搬送することができる利用可能な
「ペイロード(積荷)」を切り捨てることにより解決で
きる。このことは、サーバー10が供給するデータをサ
ポートできるデータ速度を落としてしまう。例えば、も
しスタッフィングビット速度が8kbpsならば、利用
可能なペイロードは56kbpsである。個々で用いる
PCM導出コンステレーションの各信号ポイントは8ビ
ットで表すことができるので、31への入力は毎秒7k
信号ポイントの速度に制限される。各信号ポイントは例
えば図4の実施例においては7ユーザデータビットを表
すので、線15上でサポート可能なデータ速度は56k
bpsではなく49kbpsとなる。もちろんもし他の
アプローチをこのISIを相殺するために用いれば、完
全な64kbpsをペイロードに用いることができる。
図6の実施例についても同様な考察をすることができ
る。
【0075】上の議論は、コンピュータサーバーからエ
ンドユーザ端末への「ダウンストリーム(下り方向)」
通信の関してされていた。このダウンストリーム方向で
達成した高データ速度でPCM導出コンステレーション
を逆の「アップストリーム」方向の通信で達成するのは
より困難である。なぜなら、ローカルループ58は、損
失や他の特性が分からないアナログ線であるからであ
る。この問題についての更なる議論は、351特許出願
に記載されている。
【0076】以下は単に本発明の原理を例示したもので
ある。従って、示したブロック図は本発明の原理を用い
た回路を例示した概念図である。図において示した多く
の素子の機能は、好ましい実施例においては、個別のハ
ードウェア素子よりは、1又は複数のプログラム済みプ
ロセッサ、ディジタルシグナルプロセッシング(DS
P)チップ等により実装される。特許請求の範囲におい
て特定の機能を実行する手段として表現した素子のいず
れもその機能の実行方法を制限するように意図していな
い。例えば、(a)その機能を実行する回路素子の組み
合わせ、又は(b)機能を実行させるために実行される
適切な回路と組み合わせられたいかなる形態のソフトウ
ェア(従って、ファームウェア、マイクロコード等を含
む)、をも包含する。
【0077】開示した実施例において、ビット奪い取り
されたシグナリング間隔とビット奪い取りされていない
ものに対して用いる実数ビット符号化器を同じものを用
いているが、所望ならば、多くの制約を満足させて所望
のエラーレート性能を得るために両方の種類のシグナリ
ング間隔に対するデータ速度を最大化するために異なる
実数ビット符号化器を用いてもよい。このような実施例
では、実数ビット復号器73はリード59上にビット奪
い取り支持信号を受信し、これに応答して2つの種類の
間隔に対し適切な実数レート復号を適切なバッファリン
グとともに行う。
【0078】図に示したスイッチは概念的であり、通常
はプログラムロジックの操作によりこの機能は行われ
る。スイッチ68の操作をビス・ア・ビス(vis-a-vis)
で行う1つの方法としては、(a)遅延素子71を除去
し、かつ、(b)Dシグナリング間隔のデータを記憶す
ることができるファーストイン/ファーストアウト(F
IFO:先入れ先出し)バッファとしてバッファ77を
構成する方法がある。リード64上の信号が外側サブコ
ンステレーションからの信号ポイントの受領を示すと必
ず、無効なデータ(復号器67により生成されたことは
ない値を有するデータ)がバッファ77へと挿入され
る。データがバッファ77から読み出されると、そのデ
ータが有効な値を持てば実数ビット復号器73(もし復
号器73を用いていない場合はパラレル・ツー・シリア
ルビット変換器74)へ供給される。バッファ77の出
力にて無効な値に遭遇すると必ず、代わりにバッファ7
6からデータが取られ、実数ビット復号器73(又はパ
ラレル・ツー・シリアルビット変換器74)に供給され
ようとしているストリームにおいて無効データを置換す
る。
【0079】示した実施例の全てにおいて、内側(外
側)サブコンステレーションの実最小距離は、「4」
(「16」)と、同じである。しかし、応用において予
期されるチャネル状態に依存して、異なる最小距離のサ
ブコンステレーションを伴う符号化方式は、所望のエラ
ーレート性能基準を満足させながら異なるビットレート
をサポートするように用いられる。
【0080】図1の特定の信号パス(例えば、トランク
25、35、45)は単一の64kbps流を搬送する
ものとして示してあるが、電話伝送設備は通常多くの異
なる多重化されたデータ流をサポートする高容量信号パ
スを有するのでこれらであってもよく、例えば、送信モ
デム20から発信する特定の64kbpsの信号流を変
更してもよい。
【0081】バースト的雑音を含むいわゆる相関雑音に
対してシステム全体を対応させる必要があれば、既知の
信号ポイントインターリーバーを31の前に挿入し、対
応する信号ポイントデインターリーバー(逆インターリ
ーバー)を前置シグナルプロセッシングユニット61の
出力にて挿入することができる。このようなインターリ
ーバー/逆インターリーバーとしては、米国特許第50
56112号(1991年10月8日発行)で示してあ
るような一般的なものでいい。
【0082】実施例において用いたトレリス符号化変調
は、特定の64状態の符号を用いた1次元トレリス符号
化変調である。しかし、異なるトレリス符号や、多次元
符号化変調を用いてもよい。周知のように、いわゆるチ
ャネル符号を個別に送信される1又は2次元(例、QA
M)の信号ポイントの連続として表すことにより多次元
変調を用いることができる。後者は、振幅及び位相を有
する複素数量として表すことができる。多次元符号化変
調を用いる場合の問題点としては、特定の受信信号ポイ
ントが内側又は外側のいずれのサブコンステレーション
からのものかを受信器において間違えば、バッファ76
に読み込まれた連続する信号ポイントのグループは、適
切なチャネル符号グルーピングには現れず、何らかの再
同期なしでは復号を進行させることはできなくなる。こ
のことは好ましい実施例が1次元符号化変調を用いた主
な理由である。
【0083】送信モデム及び受信モデムは、多くの国で
用いられると想定できる。ある遠隔通信網においてはμ
則符号化を用い、別のものにはA則符号化を用いる場合
がある。本発明を最適に用いることにより、チャネルの
受信端にて用いられる符号化の種類に基づいたPCM導
出コンステレーションを用いる必要性をなくすことがで
きる。このような国際的な通信を想定したならば、送信
モデムはμ則符号化又はA則符号化のいずれにも基づい
たPCM導出コンステレーションを用いる送信データを
符号化することができることが好ましい。例えば、もし
エンドユーザー端末70が接続を開始したとすると、い
わゆるANIとして運ばれた発信電話番号に含まれる国
コードから発信国をモデム20にて識別することができ
る。また、受信モデムが位置する国を識別する別の方法
も想定できる。このように、μ則符号化又はA則符号化
のいずれを用いるべきかを判断することができる。
【0084】以下に付録I〜Vをそれぞれ、表1〜3、
表4〜6、表7〜9、表10〜12、表13〜15とし
て添付する。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【0085】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、遠隔
通信網上のデータ伝送において、低エラー、高速伝送を
達成するPCM導出コンステレーションを用いる確率的
トレリス符号化変調の技術を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いる遠隔通信システムのブロック図
である。
【図2】本発明を用いるPCM導出信号コンステレーシ
ョンの一部を示す図である。
【図3】本発明を用いるPCM導出信号コンステレーシ
ョンの一部を示す図であって、完全なコンステレーショ
ンは、付録Iに示してある。
【図4】図3/付録Iのコンステレーションを用いる図
1の遠隔通信システムの送信モデムの第1の実施例のブ
ロック図である。
【図5】図4のモデムにて用いたトレリス符号化器の実
施例を示すブロック図である。
【図6】付録II〜Vのコンステレーションのいずれを用
いてもよい別のアプリケーションのための図1の遠隔通
信システムの送信モデムの別の実施例である。
【図7】付録II、IIIのコンステレーションを用いた場
合の図6の送信モデムにおいて用いる実数ビット符号化
器のブロック図である。
【図8】図1の遠隔通信システムにおいて実装すること
ができるビット奪い取り現象を示す説明図である。
【図9】図1の遠隔通信システムにおいて用いる受信モ
デムの一実施例のブロック図である。
【符号の説明】
10 コンピュータサーバー 12 実数ビット符号化器 13 9×12実数ビット符号化器 15 線 16、17 3×4実数ビット符号化器 18 パラレル・ツー・シリアルワード変換器 19 スクランブラー 20 PCM導出コンステレーションを用いる送信モデ
ム 21 シリアル・ツー・パラレルビット変換器 22 リード 23 比較器 24、29 スイッチ 25、35、45 トランク 26 レート1/2トレリス符号化器 27 符号化88PAM内側サブコンステレーションマ
ッパー 28 非符号化84PAM外側サブコンステレーション
マッパー 30 近端交換局 31 パラレル・ツー・シリアルビット変換器 32 スイッチ及び符号化器制御信号 33、34 リード 37、371 符号化変調器 38、381 非符号化変調器 40 電話網 50 遠端交換局 54 ディジタル減衰器 55 PCMボコーダー 58 ローカルループ 59 ビット奪い取り指示信号 60 受信モデム 61 前置シグナルプロセッシングユニット 62 リード 63 サブコンステレーション判断ユニット 64 復号深さ制御信号 65、68 スイッチ 66 内側サブコンステレーションの復号器 67 外側サブコンステレーションの復号器 69 リード 70 エンドユーザー端末 71 遅延素子 73 実数ビット復号器 74 パラレル・ツー・シリアルビット変換器 75 デスクランブラー 76、77 FIFOバッファ 78 復号深さ制御信号のリード 131〜177 リード 211 シリアル・ツー・パラレルビット変換器 221 リード 231 比較器 241 スイッチ 271 符号化M−PAM内側サブコンステレーション
マッパー 281 非符号化L−PAM外側サブコンステレーショ
ンマッパー
フロントページの続き (73)特許権者 596077259 600 Mountain Avenue, Murray Hill, New J ersey 07974−0636U.S.A. (56)参考文献 特開 平7−143185(JP,A) 特開 平8−46655(JP,A) 特開 平8−195782(JP,A) 欧州特許出願公開702476(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 13/00 H04L 1/00 G10L 19/00

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)入力データに応答して、所定のコ
    ンステレーションの信号ポイント流を選択するステップ
    と、 (B)選択された信号ポイント流を表す出力信号を生成
    するステップとを有し、 前記コンステレーションは、重なり合わない少なくとも
    第1及び第2のサブコンステレーションを有し、 前記所定のコンステレーションの信号ポイントは、特定
    のPCMボコーダー量子化レベルを有し、 前記第1及び第2のサブコンステレーションはそれぞ
    れ、第1及び第2の最小距離を有し、 複数の前記PCMボコーダー量子化レベルは、前記第1
    及び第2の最小距離の間にある間隔を有し、 前記複数の量子化レベルの半分以上が前記第1のサブコ
    ンステレーションの境界内に存在し、 (C)前記選択するステップは、(a)前記第1のサブ
    コンステレーションから選択された信号ポイントは、前
    記第2のサブコンステレーションからの信号ポイントの
    選択とは独立に選択され、かつ、(b)前記第1のサブ
    コンステレーションから選択された信号ポイントの間の
    最小距離にデシベル利得を与え、このデシベル利得は、
    前記第2のサブコンステレーションから選択された信号
    ポイントの間の最小距離に与えられるいかなるデシベル
    利得よりも大きい、ような方法により入力データを符号
    化するステップを有することを特徴とする、出力信号を
    生成するために用いられる方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の量子化レベルの全てが前記第
    1サブコンステレーションの境界の中にあることを特徴
    とする請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記第1のサブコンステレーションのデ
    シベル利得は、 (D)入力データの一部に所定の冗長符号を施すステッ
    プと、 (E)前記第1のサブコンステレーションのみから信号
    ポイントを選択するために、得られた冗長符号化データ
    を用いるステップとを有することを特徴とする請求項1
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記入力データはデータワードにより構
    成し、前記第1のサブコンステレーションのデシベル利
    得は、 (F)前記第1のサブコンステレーションの複数のサブ
    セットの特定の1つを識別するために、前記データワー
    ドのうちのいくつかのデータワードの一部をトレリス符
    号化するステップと、 (G)前記識別されたサブセットから特定の信号ポイン
    トを選択するために、前記データワードのうちの残りの
    データワードを用いるステップとを有することを特徴と
    する請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 信号ポイント流における特定の信号ポイ
    ントが採用する特定のサブコンステレーションは、前記
    入力データの少なくとも一部に応答して決められること
    を特徴とする請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のサブコンステレーションの信
    号ポイントの間の実最小距離は、前記第2のサブコンス
    テレーションの信号ポイントの間の実最小距離よりも小
    さいことを特徴とする請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 前記所定のコンステレーションは、前記
    第1のサブコンステレーション及び第2のサブコンステ
    レーションのみからなり前記第1のサブコンステレー
    ションから選択された信号ポイントの間の最小距離のみ
    にデシベル利得を与えるような方法により前記入力デー
    タは符号化されることを特徴とする請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 前記所定のコンステレーションの信号ポ
    イントは、特定のμ則又はA則符号化器の量子化レベル
    であることを特徴とする請求項1または2の方法。
  9. 【請求項9】 複数のデータワードからなるデータワー
    ド流を表す送信信号を生成する際に用いられる方法であ
    って、 (A)前記複数のデータワードのうちの第1のデータワ
    ード群の各データワードの所定数のビットをトレリス符
    号化し、前記複数のデータワードのうちの他のデータワ
    ードの値とは独立に、PCM導出コンステレーションの
    所定のサブコンステレーションの所定数のサブセットの
    うちの1つのサブセットを識別するために、得られたト
    レリス符号化されたビットを用いるステップと、 (B)前記第1のデータワード群の前記各データワード
    の他のビットの関数として、識別されたサブセットの個
    々の信号ポイントを選択するステップと、 (C)前記他のデータワードの関数として、前記PCM
    導出コンステレーションの残りから信号ポイントを選択
    するステップと、 (D)選択された信号ポイントを表す信号を前記送信信
    号として生成するステップとを有し、 (E)前記サブコンステレーションの信号ポイントの間
    の実最小距離は、前記PCM導出コンステレーションの
    残りの信号ポイントの間の実最小距離よりも小さく、 (F)前記PCM導出コンステレーションの信号ポイン
    トは、特定のPCMボコーダーの量子化レベルであり、 (G)前記サブコンステレーションの信号ポイントの振
    幅はすべて、前記PCM導出コンステレーションの残り
    の信号ポイントのいずれの振幅よりも低く、 (H)複数の前記PCMボコーダーの量子化レベルは、
    前記サブコンステレーションの最小距離と前記PCM導
    出コンステレーションの残りの最小距離の間の間隔を有
    し、前記複数の量子化レベルの半分以上は、前記サブコ
    ンステレーションの境界に収まることを特徴とする送
    信信号を生成する際に用いられる方法。
  10. 【請求項10】 前記複数の量子化レベルの全ては、前
    記第1のサブコンステレーションの境界に収まること
    を特徴とする請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 前記ステップ(A)は、前記ステップ
    (C)が前記PCM導出コンステレーションの残りの信
    号ポイントの間の最小距離において与えるいずれのデシ
    ベル利得よりも大きいようなデシベル利得を、前記サブ
    コンステレーションの信号ポイントの間の最小距離にお
    いて与えることを特徴とする請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 前記ステップ(C)において、前記P
    CM導出コンステレーションの残りの信号ポイントの間
    の最小距離においてデシベル利得が与えられないことを
    特徴とする請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 所定のコンステレーションのデータポ
    イント流を表す信号が送信された受信器において用いる
    方法であって、 前記コンステレーションは、重なり合わない第1及び第
    2のサブコンステレーションを少なくとも含み、 前記所定のコンステレーションの信号ポイントは、特定
    のPCMボコーダーの量子化レベルを有し、 前記第1及び第2のサブコンステレーションはそれぞ
    れ、第1及び第2の最小距離を有し、 複数の前記PCMボコーダーの量子化レベルは、前記第
    1及び第2の最小距離の間の間隔を有し、 前記複数の量子化レベルの半分以上は、前記第1のサブ
    コンステレーションの境界に収まり、 前記信号ポイントは、(a)前記第1のサブコンステレ
    ーションから選択された信号ポイントは、前記第2のサ
    ブコンステレーションからの信号ポイントの選択とは独
    立に選択され、かつ、(b)前記第1のサブコンステレ
    ーションから選択された信号ポイントの間の最小距離に
    デシベル利得が与えられ、このデシベル利得は、前記第
    2のサブコンステレーションから選択された信号ポイン
    トの間の最小距離与えられるデシベル利得のいずれよ
    りも大きい、ような方法により入力データを符号化する
    ことにより選択され (I)前記信号を受信するステップと、 (J)受信信号から入力データを回復するステップとを
    有することを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 前記回復するステップ(J)は、 (K)前記第1のサブコンステレーションから選択され
    た信号ポイントを表す受信信号の第1部分及び前記第2
    のサブコンステレーションから選択された信号ポイント
    を表す受信信号の第2部分を識別するステップと、 (L)前記第1のサブコンステレーションから選択され
    た信号ポイントにより表される入力データを回復するた
    めに、前記受信信号の第1部分を最尤復号するステップ
    と、 (M)前記第2のサブコンステレーションから選択され
    た信号ポイントにより表される入力データを回復するた
    めに、前記受信信号の第2部分を復号するステップとを
    有することを特徴とする請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 信号ポイントを表す信号が送信された
    受信器において用いる方法であって、該信号ポイント
    は、 (A)複数のデータワードのうちの第1のデータワード
    群の各データワードの所定数のビットをトレリス符号化
    し、前記複数のデータワードのうちの他のデータワード
    の値とは独立に、PCM導出コンステレーションの所定
    のサブコンステレーションの所定数のサブセットのうち
    の1つのサブセットを識別するために、得られたトレリ
    ス符号化されたビットを用いるステップと、 (B)前記第1のデータワード群の前記各データワード
    の他のビットの関数として、識別されたサブセットの個
    々の信号ポイントを選択するステップと、 (C)前記他のデータワードの関数として、前記PCM
    導出コンステレーションの残りから信号ポイントを選択
    するステップと、 (D)選択された信号ポイントを表す信号を前記送信信
    号として生成するステップとによって選択され、 (E)前記サブコンステレーションの信号ポイントの間
    の実最小距離は、前記PCM導出コンステレーションの
    残りの信号ポイントの間の実最小距離よりも小さく、 (F)前記PCM導出コンステレーションの信号ポイン
    トは、特定のPCMボコーダーの量子化レベルであり、 (G)前記サブコンステレーションの信号ポイントの振
    幅はすべて、前記PCM導出コンステレーションの残り
    の信号ポイントのいずれの振幅よりも低く、 (H)複数の前記PCMボコーダーの量子化レベルは、
    前記サブコンステレーションの最小距離と前記PCM導
    出コンステレーションの残りの最小距離の間の間隔を有
    し、前記複数の量子化レベルの半分以上は、前記サブコ
    ンステレーションの境界内に収まり、 (I)前記信号を受信するステップと、 (J)受信信号から入力ワードを回復するステップとを
    有することを特徴とする、信号ポイントを表す信号が送
    信された受信器において用いる方法。
  16. 【請求項16】 前記回復するステップ(J)は、 (K)前記第1のサブコンステレーションから選択され
    た信号ポイントを表す受信信号の第1部分及び前記第2
    のサブコンステレーションから選択された信号ポイント
    を表す受信信号の第2部分を識別するステップと、 (L)前記第1のサブコンステレーションから選択され
    た信号ポイントにより表される入力データを回復するた
    めに、前記受信信号の第1部分を最尤復号するステップ
    と、 (M)前記第2のサブコンステレーションから選択され
    た信号ポイントにより表される入力データを回復するた
    めに、前記受信信号の第2部分を復号するステップとを
    有することを特徴とする請求項15の方法。
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