JP3272778B2 - 水浄水システム - Google Patents

水浄水システム

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JP3272778B2 JP21242392A JP21242392A JP3272778B2 JP 3272778 B2 JP3272778 B2 JP 3272778B2 JP 21242392 A JP21242392 A JP 21242392A JP 21242392 A JP21242392 A JP 21242392A JP 3272778 B2 JP3272778 B2 JP 3272778B2
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】明は、生活用水等により富栄
養化が進んだ湖沼や河川の水を浄化する水浄システム
に関する
【0002】
【従来の技術】来、富栄養化が進んだ湖沼や河川の水
を浄化する方法としては、底泥の浚渫や濾過により浄化
する方法が採用されている。又、最近は米国のクリーン
フロ社で開発され、日本では三井造船(株)が三井クリ
ーンフロシステムの名称で、系統電力により酸素ガスを
水中に放出し、底泥に含まれる有害なガス(例えば炭酸
ガス、硫化水素、アンモニア等)を静かに大気中へ放出
させることにより、本来の生態系が持つ浄化力を利用し
た浄化システムが提案されている。
【0003】しかしながら、浚渫や濾過による浄化は、
大型設備を必要とすると同時に大量の廃棄物を発生させ
てしまうという問題がある。そして、この廃棄物は一般
には処理が困難であることが多い。一方、系統電力によ
り酸素を水中に供給する方法は、底泥中の有害ガスを大
気中に放出させることにより、底泥の酸化分解、好気性
微生物の増加、動物性プランクトンの増加、底生生物の
増加、魚類等の大型水生動物の増加、鳥類による水生動
物の捕食等の生態連鎖形のバランスを回復させるという
効果がある。この為、このシステムは生態系を乱さない
とともに排出処分する廃棄物が発生しないという利点が
ある。更に、このシステムは、コンプレッサーにより空
気を送り、これを多孔質材料で構成した散気板から放出
するだけの、極めて単純な構成であるという利点もあ
る。
【0004】上記のシステムは以上の様に種々の特長の
あるシステムであるが、この方式はコンプレッサーを嫁
動させるための電力として系統電力を必要とする為、電
化率の低い発展途上国や系統電力が得られない地域に適
用することは出来ないという問題がある。更に、一般に
富栄養化が進んだところでは、散気板からの空気の放出
を中止すると、空気の噴出口が泥等で目詰まりしてしま
う為、常に空気を放出しなければならないという問題も
ある。この目詰まりを防止する為には空気の放出口を大
きくすればよいが、この場合には気泡が大きくなり空気
中の酸素の拡散距離が小さくなる為、浄化効率が低下し
たり、底の泥等を巻き上げてしまいそれらが岸付近に流
される為、岸付近が汚染されることもある。又、面積の
大きな湖等を浄化するには、数多くの散気板を設置する
必要がある為、コンプレッサーから散気板まで空気を送
るホースが長くなり、ホースの交換等、メンテナンスが
大掛かりになってしまうという問題がある
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】って、本発明
的は、上記の従来技術の問題点を解決し、系統電力の
得られない様な地域においても、自然の浄化現象を利用
しながら水の浄化を行うことが可能な水浄システムを
提供することにある。又、アルミナ等の多孔質セラミッ
クス板や管に、プラスチックの糸や布を巻き付けた様な
散気板を使用した従来の水浄システムにおける、例え
ば、太陽電池が数時間発電を中止した場合に、発電を再
開したとしても目詰まりした泥等の固形物の為、放出空
気の量が減少したり、放出できないことが頻繁に発生す
るという問題点を解決された水浄システムを提供する
ことにある。更に、浚渫や濾過で浄化をする場合の様
に、底泥等の大量の廃棄物が全く発生しない水浄シス
テムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の種々の目的は、下
記の本発明により達成される。即、本明は、太陽電
池を電源とし強制的に送った空気を散気板より放出して
水を浄化する水浄システムにおいて、散気板に目詰ま
り防止機構が設置され、該目詰まり防止機構が、凹状の
空気噴出口を凸状の蓋でふさぐことにより目詰まりを防
止し、且つ凸状の蓋が太陽電池を電源とする電力により
開閉するものであることを特徴とする水浄水システムで
ある
【0007】
【作用】発明の水浄システムは、系統電力が得られ
ない地域においても生態連鎖系を乱さずに水の浄化を行
う為に考案されたものである。即ち、本発明の水浄
ステムは、太陽電池を電源とし、且つ夜間や雨の日等、
太陽電池からの電力が十分でない場合にもメンテナンス
不要にする為、システムに目詰まり防止機能を持たせ、
更に、太陽電池とコンプレッサーを水面に浮かべたブイ
に設置することにより空気を送るホースを短くすること
により、従来の水浄システムの問題点の解決を図った
ものである
【0008】
【好ましい実施態様】図1に本発明の浄化概念を示す。
図中、5は太陽電池であり、6は空気を送る為のコンプ
レッサーであり、7は、太陽電池5及びコンプレッサー
6が取り付けられ、水面8上に浮かべられたブイであ
る。又、2は空気を送るホースであり、3は散気板であ
る。散気板3とブイ7とは、移動しないように底に固定
されている。本発明の水浄システムでは、以上の様な
構成の装置の散気板3に目詰まり防止機構が設置されて
いることを特徴とする。即ち、散気板3の有する目詰ま
り防止機構としては、例えば、散気板からの空気の放出
が行われない場合に散気する為の噴出口を塞ぐ為に、凹
状の空気噴出口を凸状の蓋でふさぐことにより目詰まり
を防止し、且つ凸状の蓋が散気する空気の圧力で開閉さ
れる機構とすることで目詰まり防止を行うものや、空気
噴出口を縦方向に並べ、且つ各空気噴出口から噴出され
た空気の進路上に、空気が横又は下方に流れる様に誘導
し得る断面形状がJ字形あるいはL字形の空気誘導路が
設置されているもの、又は更に空気誘導路の近傍に、空
気誘導路を出た空気が所定の方向に散気されるための一
定角度を有するか、あるいは角度可変な傾斜板が空気誘
導路の近傍に設置されているもの等がある。以上の様な
構成の装置を用い、以下の様にして浄化を行う。
【0009】富栄養化が進んだ湖沼の浄化を例として考
える。先ず、太陽電池5が発電を開始すると、コンプレ
ッサー6により空気を自動的に送り散気板3より放出す
る。この際、空気は水との接触面積を増大させる為、出
来るだけ細かい気泡とし、且つ底の泥を大きく巻き上げ
ない様に水中に放出する。空気の放出量は、散気板3の
周辺の水が一日に2回程度循環する様にすることが望ま
しいが、天候により太陽電池5の発電効率が大きく変化
するので、空気中の酸素が底部に循環水流により供給さ
れる程度であればよい。
【0010】以上の様にして湖沼の底部に酸素が供給さ
れると、底生生物の棲息が可能になってくる為、魚の糞
や枯死した植物や動物の死骸をこれらの底生生物が摂取
したり、底部の微生物により魚の糞等の堆積物が酸化分
解される為、堆積有機物が減少する。又、循環水流によ
って運ばれた酸素が、動物や植物の死骸等から発生する
有害ガス(例えば、炭酸ガス、アンモニア、硫化水素
等)を大気中に放出する為、湖沼全域で魚の棲息が可能
となり、且つ魚は豊富な酸素の摂取が可能となり、更に
有害物質、病原性微生物が消減する為、より健康にな
る。本発明の水浄システムによれば、以上の様にして
自然の生態系を利用して湖の浄化を行うことが可能とな
る。
【0011】しかしながら、太陽電池は前述した様に天
候により発電効率が大きく変化する為、天候によっては
空気を送り込めない場合がある。このとき散気板には湖
底の固形物が堆積し、空気の噴出口を塞いでしまう。こ
れを防ぐ為に、本発明では図に示すような構造の散気
板を用いる。1はコンプレッサーから送られた空気であ
り、2はコンプレッサーから散気板3に空気を送るホー
スである。4は散気板から放出された気泡である。コン
プレッサーから送られた空気は、散気板本体3−1の中
を通り空気の噴出口から水中に出るが、このとき噴出口
の上部に設置された凸状の蓋3−2に衝突して細かい気
泡となる。
【0012】図に散気板の平面図を示したが、空気
は、凸状の蓋3−2の縁と中央部分の穴3−5から水中
に放出される。3−1と3−2は、不図示の固定治具
(例えば、鎖、紐、バネなど)で上下方向以外には大き
く移動しないように固定されている。この為、空気が十
分に送り込まれている時は、空気の圧力で凸状の蓋3−
2は浮上し、空気を水中に放出するが、圧力が減少する
と自重や水圧により散気板3−1の空気の噴出口3−3
を塞ぐ。このことにより、散気板の目詰まり防止を行う
ことができる。
【0014】図2に示した構造の散気板では、気泡4は
水の対流がなければほぼ真上に放出される。しかし、地
形によっては気泡の放出角度を変える必要がある為、散
気板3の構造は図2に示す様なものに限定されない。例
えば、凸状の蓋の角度を制御したり、空気の噴出口を縦
方向に並べたものや、噴出口の近傍に気泡の角度を制御
する為の角度制御機能を持たせた様なもの、或は凸状の
蓋を複数用いて噴出口からでた空気が何回も蓋に衝突し
てより細かい気泡になる様に工夫したもの等が考えられ
る。
【0015】噴出口等の大きさは、浄化する水の栄養度
の程度、底の様子等によって変化するが、一般には気泡
が細かくなるほど空気の移動効率が大きくなる為、噴出
口は小さい方がよい。しかし、あまり小さくなり過ぎる
と上記で説明した散気板でも目詰まりし易くなったり、
製造コストの上昇等の問題が発生する為に、0.5〜3
0cm2 程度が一般的である。凸状の蓋の開閉には、上
述した様な空気と水との混合物の圧力で行うことが出来
ることは言うまでもない。空気又は水を送るホースは、
直径1〜20cm程度が一般的であるが、必要とする空
気の量により適切な大きさを選択すればよい。又、本発
明で用いられる装置では、コンプレッサーがブイ7に設
置されている為、ホース全体の長さは水深とほぼ同じだ
けの長さであればよく、従来の系統電力を使用する場合
の様に岸からつなぐ為の長いホースを必要としない。こ
の結果、本発明においてはホースの交換等のメンテナン
スが大掛かりなものとはならない。
【0016】本発明の水浄システムに使用される太陽
電池は、シリコン製であっても、有機半導体やGaAs
等の化合物半導体で作製した太陽電池であっても全く問
題はない。更に、太陽電池の発電効率を上げる為に、太
陽電池パネルが常に太陽の方向を向く様に太陽光追尾装
置を使用してもよく、景観を考えた場合には、平板状で
はなく多面体に太陽電池パネルを取り付けてもよい。
又、メンテナンス等の作業用通路を兼ねた遊歩道を水面
上に設置し、この周辺に太陽電池を取り付けても問題は
全くない。更に、大量の電力を必要とする場合には、岸
に設置した太陽電池やディーゼル発電機あるいは系統電
力等との併用も可能である。又、夜間や雨天の日にも空
気を送る為にバッテリーをコンプレッサーの周辺に設置
してもよいことは言うまでもない。
【0017】又、使用する太陽電池の発電量としては、
浄化システム1ユニットでどれだけの水を浄化するかで
決定すればよいが、浄化する場所の自然条件により大き
く変化する。一般的には、湖沼の様に浄化水域において
水の出入りが比較的少ない場合においては、100W程
度の電力で500〜2500m3 程度の水を3年間で浄
化することを目安とすればよい。又、河川の様に浄化す
べき水が常に移動している場合には、水の流れる速度に
より空気の噴出量は大きく変化するが、空気として0.
1リットル/min程度以上で放出する必要がある。
【0018】散気板3の材料、大きさ及び形状も制限は
なく、浄化する水の量、設置場所の地形等により自由に
形状を変化させてよく、有害性の物質を水中に放出しな
い物質であればいずれのものでもよい。更に、ホースや
散気板が浄化すべき水で汚染されない様に、必要な場所
に逆流防止弁を取り付けてもよい。
【0019】
【実施例】以下、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳
細に説明する 実施例1> 図は、前記した様に本発明の水浄システムの構成概
念図を示す。5は太陽電池であり、多結晶シリコンを使
用しており、太陽電池パネルの面積は2.5m2、ピー
ク時の発電能力は100W/m2である。太陽電池パネ
ルの設置方向、角度は発電効率が最もよくなる様に決め
てある。6はコンプレッサー、7は太陽電池5とコンプ
レッサー6を固定したブイであり、面積は3.5m2
ある。2はコンプレッサーから送られた空気を散気板3
に送る為のホースであり、水深によりその長さを変化さ
せることが出来る。本実施例では、1〜3mである。3
は、散気板であり、面積は0.09m2程度である。ブ
イ7と散気板3はその位置が移動しない様に必要により
固定する。以上の様な構成の水浄システムユニット
を、平均2500m3の水に対して1ユニットの割合で
設置する。尚、散気板3は、放出した空気が循環流を起
こし、全体にできるだけ均一に空気が行き届く様に底の
地形を考慮して設置する。
【0020】使用した散気板3の構造について、図
断面図及び図の平面図により以下に詳細に説明する。
散気板は、凹状の空気の噴出口3−3を有する本体3−
1と、凸状の突起物3−4と空気の出口3−5を有する
蓋3−2とで構成される。本体3−1はステンレス製で
あり、図に示した様に、複数個の空気の噴出口3−3
を有し、該空気の噴出口3−3は直径2mmであり、蓋
3−2と隙間なく組み合わされる様に、上部が直径5m
mに広げられている。蓋3−2は強化プラスチック製で
あり、図に示した様に凸状の突起物は、上記の噴出口
3−3と隙間なく組み合わされる様な形状に加工してあ
る。空気は、蓋3−2の縁と、図に示した様な中央部
分の4〜6mm2の穴3−5とから放出される。この
際、本体3−1と蓋3−2は四隅を不図示の金属性鎖で
接続してあり、空気が放出される時、蓋3−2が本体3
−1より3mm程度以上離れない様に固定されている。
【0021】以上の様な浄化システムでは、電源が太陽
電池の為コンプレッサーの嫁動時間が限定され、供給さ
れる空気の量も天候や底の地形に大きく影響されるが、
日照時間が4時間程度の時、0.1リットル/min程
度以上の流量で空気と水の混合物を放出すれば、水深が
10m程度以下ならば空気は太陽電池からの電力が供給
されなくなっても、自然対流によって拡散し浄化機能を
発揮する。日照時間が長くなるにつれ、さらに、夏の様
に光の強度が強くなると、発電時間・効率は上昇し、散
気板3から放出された空気と水とにより循環水流が生
じ、より効率的な浄化ができる様になる。
【0022】即ち、本発明の水浄システムを適用した
ところ、水中でのバクテリア量(水面近傍で採取)が
2.5〜9.5cells/mリットルの富栄養状態に
あった水を、3年間で0.6〜1.0cells/mリ
ットルの中栄養から貧栄養の中間状態まで減少させるこ
とが出来た。このことは、本発明の水浄システムによ
り浄化を一層進めることが可能なことを示している。更
に、天候不順の為、連続して1週間程度ほとんど太陽電
池が作動しない時期もあったが、天候が回復して発電を
開始した時に、散気板3が目詰まりしていることはな
く、正常に空気の放出を行うことが出来た。
【0023】<実施例2> 実施例1と同様の構成であるが、散気板3の蓋3−2
を、図に示したホース2に沿った電気配線と散気板本
体3−1に設置されたスイッチ(不図示)により開閉し
た。この浄化システムでも実施例1と同様に、水の浄化
を効率よく行うことが出来た。
【0024】<実施例3> 実施例1と同様のシステム構成であるが、散気板3の構
造を図及び図に示す様なものとした。この散気板
は、直径が30cmの円形であり、コンプレッサー6か
ら送られた空気が、高さ1.0mmの噴出口3−3を出
た後、断面がL字形の空気誘導路3−6により横から下
方にかけて放出する様に作られている。この結果、空気
は散気板3に衝突し、その後、傾斜面3−7に沿って上
方に流れて行く。この時、図に示した様に、この傾斜
面3−7に1〜5cm程度の穴9をあけておく構成とす
れば、噴出物と共に散気板周辺の水も上方へと移動し、
底部の有害ガスを効率よく大気中に放出させることが出
来る。
【0025】本実施例では、図および図に示した散
気板を併用したが、この様な構造の散気板においては、
空気誘導路3−6を有する為、固形物による噴出口の目
詰まりが有効に防止される。又、散気板3の傾斜面の好
ましい角度θは地形により大きく異なるが、90〜18
0°の範囲で任意の角度に浄化システムを設置する時に
設定すればよい。本実施例では、散気板3はすべて強化
プラスチックで一体成型した物を使用し、傾斜面の角度
は、120°、135°及び150°の三種類を用いた
が、放出された空気が水面に対して約30〜60°(傾
斜面の延長線が水面となす角)になる様に地形に応じて
底に固定した。
【0026】以上の様な浄化システムを、平均1800
3の水に対して1ユニットを設置し、水の浄化の状態
を観測した。この結果、植物プランクトンの数が最初1
000〜2500mg/m3(15日間培養したクロロ
フィルaの濃度)であったが、2年後には500〜75
0mg/m3と大きく減少し、富栄養化が防止され、水
が浄化されていることが確認された。又、夜間あるいは
雨の為、太陽電池の発電量がほとんどゼロになり、数日
間この状態が続いた場合にも、発電再開時点での発電量
がピーク時の10%程度以上であれば、空気の放出量は
正常であり、本発明の構造の散気板には目詰まり防止機
能があることが確認された。更に、発電再開時点での発
電量が10%程度以下の時には、コンプレッサーが不安
定になる為、散気板付近に浮遊するプラスチック等の袋
の破片が邪魔をして空気の放出量も不安定になってしま
うが、空気が放出できなくなることはなかった。
【0027】<実施例4> 実施例3と同様のシステム構成であるが、散気板3の傾
斜面3−7の角度θを散気板本体に内蔵したアクチュエ
ータ(不図示)により制御できる様にした。即ち、浄化
システムを設置した後、水面付近の気流の状態等により
太陽電池を電源としてアクチュエータを駆動し、傾斜面
の角度を制御した。実施例3とほぼ同じ条件で水の浄化
を行い、観測した結果、2年後の植物プランクトンの数
は400〜600mg/m3に減少していたことから、
水の浄化が確認された。
【0028】<実施例5> システム構成は図と同様であるが、本実施例ではアモ
ルファスシリコンで作製された太陽電池を使用した。こ
の太陽電池パネルの面積は3m2であり、ピーク時の発
電能力は80W/m2である。散気板3は、図に示し
た構造のものを用いた。即ち、空気の噴出口3−3は縦
方向に並べられているが、上の噴出口ほどホースからの
距離が大きくなる様にしてある。この様な構造とするこ
とにより、空気は空気誘導路3−6によりほぼ真下に空
気が放出されるが、図に示した様に放出された空気の
近傍に傾斜板3−8が存在する為、これに沿って斜め上
方に気泡が放出される。
【0029】又、傾斜板3−8は、散気板3と金属性バ
ネ10で上部が接続されており、太陽電池が発電を開始
すると、コンプレッサーからの空気の圧力でバネが伸び
て水中に空気の放出が開始される。発電量が大きくなる
と傾斜板の開放角は大きくなるが、一定以上の角度にな
らない様に散気板にストッパー3−9が用意されてい
る。夜間等太陽電池の発電量がゼロになるとバネの力で
傾斜は閉じる(図の点線の位置に移動する)このこと
により目詰まり防止が行える。空気の噴出口3−3は直
径1〜3mmであり、ホース2を中心にして夫々直角な
4方向に空気が放出される様に噴出口3−3が取り付け
られている。散気板3はアルミナ製であり、傾斜板のみ
強化プラスチック製である。以上の様な太陽電池と散気
板を用いた構成の浄化システムで、実施例3と同じ様に
浄化を行った結果、植物プランクトンの数を3年間で約
1/3に減少させることができた。そして、浄化を開始
する前は異臭が感じられたが、3年後ではほとんど感じ
られなくなった
【0030】
【発明の効果】上説明した様に、本発明の水浄シス
テムによれば、系統電力の得られないような地域におい
ても自然の浄化現象を利用しながら水の浄化を行うこと
が可能となる。又、アルミナ等の多孔質セラミックス板
や管にプラスチックの糸や布を巻き付けたような散気板
を使用した従来の方法では、太陽電池が数時間発電を中
止すると、発電を再開しても目詰まりした固形物の為に
放出空気の量が減少したり、空気を放出できないことが
頻繁に発生したが、本発明のシステムで使用する散気板
により、この様な従来の問題を解決することが可能とな
る。更に、本発明のシステムによれば、浚渫や濾過で浄
化をする場合に発生する様な底泥等の大量の廃棄物が全
く発生しないことは言うまでもない
【図面の簡単な説明】
【図1】図は本発明の水浄システム構成概念図であ
る。
【図2】図は、本発明で使用される散気板の断面構造
図である。
【図3】図は本発明のシステムで使用する散気板の平
面構造図である。
【図4】図は本発明のシステムで使用する別の散気板
の断面構造図である。
【図5】図は本発明のシステムで使用する別の散気板
の断面構造図である。
【図6】図は本発明のシステムで使用する別の散気板
の断面構造図である
【符号の説明】 :コンプレッサーから送られた空気 2:ホース 3:散気板 3−1:散気板本体 3−2:散気板蓋 3−3:空気噴出口 3−4:空気を細かくする為の突起物 3−5:空気の出口 3−6:空気誘導路 3−7:傾斜面 3−8:傾斜板 3−9:ストッパー 4:気泡 5:太陽電池 6:コンプレッサー 7:ブイ 8:水面 9:水誘導路 10:バ
フロントページの続き (72)発明者 野本 毅 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 泰文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 加藤 清二郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−42845(JP,A) 特開 平3−56199(JP,A) 特開 昭54−131110(JP,A) 実開 昭58−19798(JP,U) 実開 昭60−225628(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/12 - 3/26 C02F 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池を電源とし強制的に送った空気
    を散気板より放出して水を浄化する水浄化システムにお
    いて、散気板に目詰まり防止機構が設置され、該目詰ま
    り防止機構が、凹状の空気噴出口を凸状の蓋でふさぐこ
    とにより目詰まりを防止し、且つ凸状の蓋が太陽電池を
    電源とする電力により開閉するものであることを特徴と
    する水浄システム。
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