JP3272523B2 - 送受信アンテナ分離型レーダー装置 - Google Patents

送受信アンテナ分離型レーダー装置

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JP3272523B2
JP3272523B2 JP34956693A JP34956693A JP3272523B2 JP 3272523 B2 JP3272523 B2 JP 3272523B2 JP 34956693 A JP34956693 A JP 34956693A JP 34956693 A JP34956693 A JP 34956693A JP 3272523 B2 JP3272523 B2 JP 3272523B2
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良英 上里
修 伊佐治
房雄 井内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前方の物標に向かって
電波を放射する送出アンテナと、物標で反射された電波
を受信する受信アンテナとを別々に設けた送受信アンテ
ナ分離型レーダー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前方の物標に向かって電波を放射する送
出アンテナと、物標で反射された電波を受信する受信ア
ンテナとを別々に設けた送受信アンテナ分離型レーダー
装置が実用化されている。また、トリプレートアンテ
ナ、マイクロストリップラインアンテナ、導波管アレイ
アンテナ等、平面状の放射面(受信面)を有するアンテ
ナ素子を採用した送受信アンテナ分離型レーダー装置を
自動車に搭載する提案がなされており、車載用のパルス
レーダー装置や連続波レーダー装置に応用する研究開発
が進行している。
【0003】平面アンテナを採用した従来の送受信アン
テナ分離型レーダー装置では、送出アンテナのサイドロ
ーブと受信アンテナのサイドローブの相対的な位置決め
は意図的には行われていない。
【0004】図4は従来のレーダー装置の説明図であ
る。図中、(a) はレーダー指向性の説明、(b) はアンテ
ナ長とサイドローブの関係を示す。ここでは、自動車の
正面に送受信アンテナ分離型レーダー装置を設け、同一
車線上の先行車輛や障害物を検知している。
【0005】図4(a) において、自動車41の正面に
は、送出アンテナ42と受信アンテナ43が並べて配置
される。送出アンテナ42と受信アンテナ43は、トリ
プレート構造の平面アンテナ(図3参照)で構成され、
両者は、形状、寸法、材料等を揃えて同一に設計されて
いる。これは、トリプレート構造の導波路の設計を個別
に行う利益が無く、送出アンテナ42と受信アンテナ4
3の特性(指向性等)を異ならせる利益も無いからであ
る。
【0006】送出アンテナ42は、前方に100m以上
離れた位置でも同一車線上に送出波が集中するように、
強い指向性を持たせて設計してある。送出アンテナ42
から前方に放射された送出波は、正面方向にほぼ3度の
角度で広がるメインローブM1を形成する。このとき、
送出アンテナ42の各部分から放射される電波が相互に
干渉して、送出波のエネルギーの一部を斜め前方に進行
させて、複数のサイドローブS1、S2、S3、S4が
形成される。
【0007】ここで、平面アンテナにおける送出と受信
のメカニズムの対称性により、送出アンテナ42を仮に
受信アンテナとして使用した場合、送出アンテナとして
使用した場合の送出指向性と同様な受信指向性を形成す
る。
【0008】従って、受信アンテナ43の受信指向性
は、送出アンテナ42の送出指向性とぴったり重なり合
い、受信アンテナ43は、前方に100m以上離れた位
置でも同一車線の外側の物標からの電波は拾わないで済
む強い指向性を持つ。
【0009】このように構成されたレーダー装置では、
図示しない発信器で形成された高周波信号が導波路を通
じて送出アンテナ42に導かれる。高周波信号は、送出
アンテナ42を通じて前方の空間に電磁放射されて送出
波を形成する。送出波は、メインローブM1を形成して
正面方向に進行し、同一車線上の物標45に当たって反
射波を形成する。
【0010】形成された反射波のうち、メインローブM
1に沿って自動車41の方向に進行する反射波は、受信
アンテナ43に受信されて高周波変換される。形成され
た高周波信号は、送出の際とは別の導波路を通じて図示
しない信号処理回路に導かれる。信号処理回路は、ミキ
サや所定の信号処理回路を含み、信号処理の結果から前
方の物標45までの距離を演算する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーダー装置で
は、サイドローブを進む送出波が物標を誤検知させる可
能性がある。メインローブの方向の物標を検知する用途
では、送出アンテナと受信アンテナの両方においてサイ
ドローブは全くの邪魔物である。従って、送受信アンテ
ナ分離型レーダー装置では、サイドローブの影響を極力
低下させる設計が必要となる。
【0012】例えば、図4(a) の送出アンテナ42から
放射されてサイドローブS3に沿って進行する送出波
は、物標46に当たって反射波を形成する。反射波のう
ちサイドローブS3に沿って進行する反射波は、受信ア
ンテナ43に補足されて高周波変換される。受信アンテ
ナ43から導波路を通じて信号処理回路に導かれた高周
波信号に関して言えば、メインローブM1の中の物標4
5とサイドローブS3の中の物標46の区別は付かな
い。
【0013】つまり、同一車線上の先行車輛を検知して
いるつもりが、実際は斜め前方の街路樹や並走する単車
を検知しているに過ぎない場合がある。このような場
合、レーダー装置から出力される車間距離は全く意味の
無い数値である。そして、出力された車間距離が意味の
無い数値となると、走行中の安全を確保するためのレー
ダー装置が、逆に運転者の判断を誤らせたり、運転の邪
魔をして走行中の危険を高めるおそれがある。また、短
い車間距離に対して警報を行うシステムでは、先行車輛
がいなくても警報が鳴り続ける問題が起きる。さらに、
レーダー装置から出力される車間距離に応じて自動車4
1の速度を制御して車間距離を一定に保つ自動運転機能
(クルーズコントロール)を導入した場合、サイドロー
ブS1〜S4を物標が横切るたびに急な減速が実行され
ることになり、速度制御の信頼性を確保できない。
【0014】ところで、平面アンテナの開口長さ(図中
の縦長さ)を拡大すれば、サイドローブのパワーを低い
ままにして、メインローブのパワーを増大できる。平面
アンテナの面積が増大して送出波の平面波性を高めれ
ば、メインローブの指向性も高まる。また、平面アンテ
ナの開口長さに沿った放射特性を調整して、サイドロー
ブのパワーを低下できる。
【0015】図4(b) において、平面アンテナの開口長
さ(アンテナ長)に渡って一律な放射特性を付与した場
合、メインローブの幅(占有角度)はW1、メインロー
ブとサイドローブのゲイン差はD1である。
【0016】ここで、アンテナの両端に向かってゲイン
を低下させたテーパ型特性を付与すれば、メインローブ
とサイドローブのゲイン差はD2にまで拡大する。これ
により、サイドローブが物標を誤検知させる可能性を低
下できる。平面アンテナの開口長さに沿った放射特性の
調整は、後述するように、導波管アレイアンテナにおい
てはスロットの傾き、マイクロストリップラインアンテ
ナでは放射部の形状等の調整を通じて実行できる。
【0017】しかし、平面アンテナにテーパ型特性を付
与すると、メインローブの幅がW2にまで拡大し、メイ
ンローブのエネルギー集中が損なわれて反射波が弱ま
る。そして、指向性が低下して対向車線にまでメインロ
ーブがはみ出すと、対向車輛の送出波を誤検知する可能
性も出てくる。従って、平面アンテナにテーパ型特性を
付与すると同時に開口長さ(アンテナ長)を増大させ
て、メインローブとサイドローブのゲイン差をD3に確
保したまま、同時にメインローブの幅をW3にまで抑制
すればよい。
【0018】しかし、この場合、平面アンテナが大型化
してしまい、送出アンテナと受信アンテナを並べて配置
する送受信アンテナ分離型レーダー装置を自動車に装備
した場合に見苦しい外観を呈する。
【0019】本発明は、サイドローブによる悪影響を有
効に低減しつつも、アンテナの大型化を必要とせず、機
器の小型化、軽量化が容易な送受信アンテナ分離型レー
ダー装置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の基本的
な構成の説明図である。図1の構成に付した記号を参照
して、請求項1の送受信アンテナ分離型レーダー装置を
説明する。ただし、請求項1の送受信アンテナ分離型レ
ーダー装置は、図1および実施例の記載に説明される態
様には限定されない。
【0021】図1において、請求項1の送受信アンテナ
分離型レーダー装置は、平面状の放射面を有して前方の
物標に向かって送出波を放射する送出アンテナ11と、
平面状の受信面を有して前記物標からの反射波を受信す
る受信アンテナ12と、を有する送受信アンテナ分離型
レーダー装置において、前記送出アンテナ11の放射部
14の間隔dと前記受信アンテナ12の受信部14の間
隔dとを異ならせて、前記送出アンテナ11と前記受信
アンテナ12の一方におけるメインローブおよびサイド
ローブの谷間に、他方におけるサイドローブの峰筋を位
置決めしたものである。
【0022】請求項2の送受信アンテナ分離型レーダー
装置は、方形導波管の複数のスロットから出力された送
出波を前方の物標に向かって放射する送出アンテナと、
別の方形導波管の複数のスロットを通じて前記物標から
の反射波を受信する受信アンテナと、を有する送受信ア
ンテナ分離型レーダー装置において、前記送出アンテナ
の導波管における前記スロットの面に直角な辺の長さ
と、前記受信アンテナの導波管における前記スロットの
面に直角な辺の長さとを異ならせることにより、前記送
出アンテナにおけるメインローブおよびサイドローブの
谷間に、前記受信アンテナおけるサイドローブの峰筋を
位置決めしたものである。
【0023】請求項3の送受信アンテナ分離型レーダー
装置は、マイクロストリップラインを用いて形成された
複数の放射部から出力された送出波を前方の物標に向か
って放射する送出平面アンテナと、マイクロストリップ
ラインを用いて形成された別の複数の受信部を通じて前
記物標からの反射波を受信する受信平面アンテナと、を
有する送受信アンテナ分離型レーダー装置において、前
記送出平面アンテナにおける前記放射部の間隔と、前記
受信平面アンテナにおける前記受信部の間隔とを異なら
せることにより、前記送出平面アンテナにおけるメイン
ローブおよびサイドローブの谷間に、前記受信平面アン
テナおけるサイドローブの峰筋を位置決めしたものであ
る。
【0024】
【作用】本発明の送受信アンテナ分離型レーダー装置で
は、送出アンテナと受信アンテナについてサイドローブ
の進行方向を互い違いの状態として、受信アンテナのサ
イドローブに及ぶ送出アンテナのサイドローブの影響を
低下させる。つまり、サイドローブ自体を低下させるこ
となく、サイドローブに起因する受信信号のレベルを低
下させる。
【0025】このとき、サイドローブ同士の互い違いの
状態は、図1(a) に示すような厳密さは必要としない。
受信アンテナのサイドローブに対する送出アンテナのサ
イドローブの位置決めは、導波波長を異ならせて導波路
を設計した複数種類のアンテナを用いて、サイドローブ
の影響が最小となる組合せを実験的に求める手法によっ
ても実施できる。このようにして、図4(b) に示すよう
なサイドローブ自身の低減策を採用しなくても、サイド
ローブに起因する受信信号のレベルは確実に低下する。
【0026】図1(a) において、請求項1の送受信アン
テナ分離型レーダー装置では、送出アンテナと受信アン
テナのサイドローブ同士が互い違いに位置決めされてい
るから、送出アンテナ11の送出サイドローブに位置す
る物標の反射波は、受信アンテナ12の受信サイドロー
ブに少ししか入射せず、送出サイドローブの物標の反射
波が受信アンテナ12に入射してもほとんど高周波変換
されない。一方、受信アンテナ12の受信サイドローブ
には、送出アンテナ11からの送出波が少ししか侵入せ
ず、受信アンテナ12の受信サイドローブに位置する物
標は強い反射波を発生できない。
【0027】従って、送出アンテナ11と受信アンテナ
12のいずれのサイドローブに位置する物標について
も、受信アンテナ12を通じた受信信号のレベルは、メ
インローブに位置する物標の受信信号のレベルに比較し
て、極めて低い。
【0028】図1(b) において、物標の受信信号(反射
波から形成した高周波信号)のレベルは、図中の送出ア
ンテナパターンと受信アンテナパターンを積算した関数
に応じたものとなる。換言すれば、送出アンテナパター
ンと受信アンテナパターンの両方におけるメインローブ
およびサイドローブの谷ごとに谷を形成する低い山を連
ねた関数である。従って、送出アンテナ11と受信アン
テナ12のサイドローブのピークが物標の受信信号に関
与しなくなる。
【0029】請求項2の送受信アンテナ分離型レーダー
装置は、導波管アレイアンテナや導波管パラボラアンテ
ナ(図2参照)の態様に設計される。
【0030】図1(c) において、断面長方形の導波管1
3の短辺に斜めのスロット14が中央での間隔を一定に
し、傾きを交互にして形成される。導波管13で導かれ
た高周波信号(管内電波)がスロット14を通じて送出
波に変換される。導波管13における導波波長λg は、
導波管13の横幅a、放射される電波の波長λを用い
て、 λg =λ/〔1−(λ/2a)2 1/2 …(1) と表される。また、スロット14の間隔dは、 d =n・λg /2 n:自然数 …(2) に設計される。導波管13の長さLがアンテナ長さを構
成し、導波管13に沿って形成されるスロット14の数
Nは、 N =L/d …(3) である。すなわち、送出アンテナと受信アンテナの導波
管の横幅aを異ならせることにより、送出アンテナのサ
イドローブと受信アンテナのサイドローブを互い違いに
位置決めする。導波管の横幅aを異ならせた結果、必然
的に、スロットの間隔dも異なってくる。
【0031】なお、導波管13を用いたアンテナにおい
て、アンテナ長に沿った全部のスロット14で傾きを一
定とすれば、一律な放射特性が実現される。そして、ア
ンテナの中央でスロット14の傾きを大きくし、両端に
向かって次第にスロットの傾きを小さくすれば、テーパ
状の放射特性が実現される。
【0032】請求項3の送受信アンテナ分離型レーダー
装置は、マイクロストリップラインアンテナやトリプレ
ートアンテナ(図3参照)の態様に設計される。
【0033】図1(d) において、裏面に接地電極17を
設けた誘電体18の表面にマイクロストリップライン1
6が形成される。マイクロストリップライン16は、接
地電極17と協働して、誘電体18に電波を閉じ込める
形式で高周波を電波する。マイクロストリップライン1
6における導波波長λg は、誘電体18の誘電率や厚さ
等を調整して変更できる。マイクロストリップライン1
6における線路の寸法形状を調整して、高周波を伝播す
る導波路、折り返させる反射部、空間に電波を放出する
放射部を形成する。
【0034】マイクロストリップラインアンテナは、反
射部を付設した放射部を誘電体の面上に等間隔でマトリ
ックス状に配置し、放射部を導波路で連絡して給電部に
接続する構成を有する。
【0035】ところで、マイクロストリップライン16
の上下を誘電体で挟み込むトリプレート構造もまた、マ
イクロストリップラインアンテナと類似のメカニズムで
高周波を伝播し、空間に電波を放射する。従って、トリ
プレート構造における導波波長を調整して、トリプレー
トアンテナのサイドローブを制御できる。トリプレート
アンテナでは、それぞれの放射部に対応する位置に、接
地電極の開口が形成される。
【0036】なお、マイクロストリップライン16を用
いたアンテナにおいて、アンテナ長に沿った全部の放射
部の寸法形状を一定とすれば、一律な放射特性となる。
そして、アンテナの両端で放射部の寸法形状を異ならせ
て、中央よりも放射効率を低下させれば、テーパ状の放
射特性が実現される。
【0037】
【実施例】図2は、第1実施例のレーダー装置の説明図
である。図中、(a) はアンテナ配置、(b) は送出側導波
管、(c) は受信側導波管を示す。ここでは、送出側導波
管と受信側導波管の長辺の長さを異ならせている。
【0038】図2(a) において、第1実施例のレーダー
装置では、送出アンテナ21と受信アンテナ22がパラ
ボラ反射面25を組み合わせたスロットアレイアンテナ
(導波管パラボラアンテナ)で構成される。送出アンテ
ナ21と受信アンテナ22は上下に組み合わされる。
【0039】送出アンテナ21は、パラボラ反射面25
の焦点を結ぶ線上に導波管23を配置する。導波管23
のパラボラ反射面25に対向する面にスロットが多数形
成されている。図示しない送信回路で形成された高周波
は、導波管23を通じて送出アンテナ21に供給され
る。供給された高周波は、複数のスロットから位相を揃
えた状態で漏れ出して送出波を形成する。送出波は、パ
ラボラ反射面25で反射されて前方に放射される。
【0040】一方、受信アンテナ22は、パラボラ反射
面26の焦点を結ぶ線上に導波管24を配置する。導波
管24のパラボラ反射面26に対向する側にスロットが
多数形成されている。前方から入射した反射波は、パラ
ボラ反射面26で反射されて導波管24に収束し、複数
のスロットから位相を揃えた状態で侵入した反射波が導
波管24内に高周波の受信信号を形成する。受信信号
は、導波管24を通じて図示しない受信回路に導かれ
る。
【0041】導波管23の長さが送出アンテナ21のア
ンテナ開口長を形成し、導波管24の長さが受信アンテ
ナ22の開口長を形成する。パラボラ反射面26の能力
が上下方向の指向性を定め、導波管23、24長さが送
出アンテナ21、受信アンテナ22の水平方向の指向性
を定める。
【0042】図2(b) 、(c) において、送出アンテナ2
1の導波管23の幅a1は、受信アンテナ22の導波管
24の幅a2よりも小さく設計してある。上述の(1) 式
の関係により、導波管23における導波波長λ23は、導
波管24における導波波長λ24よりも長くなる。そし
て、上述の(2) 式の関係により、導波管22のスロット
27の間隔d1は、導波管23のスロット28の間隔d
2よりも大きくなる。スロット27の間隔d1とスロッ
ト28の間隔d2の関係は、送出アンテナ21のサイド
ローブの峰筋と受信アンテナ22のサイドローブの峰筋
とを互い違いに位置決めする関係に定めてある(図1
(a) 参照)。
【0043】ところで、第1実施例では、導波管23の
幅a1と導波管24の幅a2とを異ならせて、送出アン
テナ21と受信アンテナ22のサイドローブを相互に位
置決めしたが、導波管23の幅a1と導波管24の幅a
2を等しくしたままでも、スロット27の間隔d1とス
ロット28の間隔d2とを異ならせて、サイドローブ同
士を位置決めすることが可能である。
【0044】すなわち、スロットの間隔dは、 d =n・λg /2 n:自然数 …(2) であるから、基本間隔dのスロットを間引く形式(ただ
し、間隔d1、d2について(2) 式中のnを整数比とす
る)で、スロット27、28の間隔d1、d2を定めて
もよい。この場合においても、送信アンテナと受信アン
テナのサイドローブの位置やレベルを食い違わせて、サ
イドローブに起因する受信信号のレベルを低下させるこ
とが可能である。
【0045】図3は、第2実施例のレーダー装置の説明
図である。図中、(a) はアンテナ配置、(b) はアンテナ
構造を示す。ここでは、トリプレートアンテナの誘電体
の誘電率を異ならせている。トリプレートアンテナは、
スロットを形成した導波管を多数本配列した導波管アレ
イアンテナに対応でき、スロットの配置は、放射部の配
置に対応される。
【0046】図3(a) において、第2実施例のレーダー
装置では、送出アンテナ31と受信アンテナ32がトリ
プレート構造の平面アンテナ(トリプレートアンテナ)
で構成される。送出アンテナ31と受信アンテナ32は
左右に組み合わされる。
【0047】送出アンテナ31の面内には、トリプレー
ト構造の導波路を伝播した高周波を空間に放射する送出
部33が、一方、受信アンテナ32の面内には、入射し
た電波を高周波に変換してトリプレート構造の導波路に
取り込む受信部34が、それぞれ等間隔でマトリックス
状に配置される。
【0048】送出部33のピッチp1は、受信部34の
ピッチp2よりも大きい。送信アンテナ31の誘電体の
誘電率と受信アンテナ32の誘電体の誘電率の差が、そ
れぞれのトリプレート導波路における導波波長を異なら
せ、導波波長の差がピッチp1とピッチp2の差をもた
らしている。そして、ピッチp1とピッチp2の関係
は、送出アンテナ31のサイドローブの峰筋と受信アン
テナ32のサイドローブの峰筋とを互い違いに位置決め
する関係に定めてある(図1(a) 参照)。
【0049】第2実施例では、トリプレートアンテナを
採用した態様のレーダー装置を説明したが、トリプレー
トアンテナは、マイクロストリップラインアンテナに置
き換えてもよい。マイクロストリップラインアンテナ
は、概略、図3(b) の誘電体34A、接地電極35Aを
除いた構成である。
【0050】
【発明の効果】請求項1の送受信アンテナ分離型レーダ
ー装置によれば、送出アンテナと受信アンテナのサイド
ローブに起因して物標を誤検知する心配が無い。従っ
て、メインローブの方向の物標とサイドローブの方向の
物標とを混同する心配が無い。
【0051】車載用のレーダー装置に応用した場合、斜
め前方の街路樹や並走する単車を前方の先行車輛と誤判
断して、無意味な車間距離を出力したり、短過ぎる車間
距離として警報を鳴らし続けることが無い。従って、車
載用レーダー装置の信頼性が高まり、運転者の判断を正
確にし、走行中の安全を確保させる。また、レーダー装
置から出力される車間距離に応じて自車速を制御して車
間距離を一定に保つ自動運転機能(クルーズコントロー
ル)についても、速度制御の信頼性を高く維持できる。
【0052】また、送出アンテナと受信アンテナのサイ
ドローブを特別に抑制する必要が無いから、図4(b) の
ように、アンテナの開口長さを拡大したり、テーパ状の
放射特性を設定する必要が無く、開口長さが短いままで
もサイドローブの影響だけを有効に低減できる。従っ
て、アンテナの小型化が容易となり、送出アンテナと受
信アンテナを並べて配置しても、アンテナの占有面積を
あまり大きくしないで済む。従って、レーダー装置を搭
載する機器のデザイン上の自由度が増し、レーダーシス
テム全体の小型化、軽量化も容易となる。
【0053】請求項2の送受信アンテナ分離型レーダー
装置によれば、導波管アレイアンテナや導波管パラボラ
アンテナの小型化、軽量化が容易となる。
【0054】請求項3の送受信アンテナ分離型レーダー
装置によれば、マイクロストリップラインアンテナやト
リプレートアンテナを使用したレーダー装置の小型化、
軽量化が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な構成の説明図である。
【図2】第1実施例のレーダー装置の説明図である。
【図3】第2実施例のレーダー装置の説明図である。
【図4】従来のレーダー装置の説明図である。
【符号の説明】
11 送信アンテナ 12 受信アンテナ 13 導波管 14 スロット 16 マイクロストリップライン 17 接地電極 18 誘電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 宮川 哲伸 (56)参考文献 特開 平5−209953(JP,A) 特開 平4−307802(JP,A) 特開 昭63−166305(JP,A) 特開 昭58−104005(JP,A) 特開 平4−196702(JP,A) 実開 平4−12704(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95 H01Q 21/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状の放射面を有して前方の物標に向
    かって送出波を放射する送出アンテナ(11)と、平面
    状の受信面を有して前記物標からの反射波を受信する受
    信アンテナ(12)と、を有する送受信アンテナ分離型
    レーダー装置において、 前記送出アンテナ(11)の放射部(14)の間隔
    (d)と前記受信アンテナ(12)の受信部(14)の
    間隔(d)とを異ならせて、前記送出アンテナ(11)
    と前記受信アンテナ(12)の一方におけるメインロー
    ブおよびサイドローブの谷間に、他方におけるサイドロ
    ーブの峰筋を位置決めしたことを特徴とする送受信アン
    テナ分離型レーダー装置。
  2. 【請求項2】 方形導波管の複数のスロットから出力さ
    れた送出波を前方の物標に向かって放射する送出アンテ
    ナと、別の方形導波管の複数のスロットを通じて前記物
    標からの反射波を受信する受信アンテナと、を有する送
    受信アンテナ分離型レーダー装置において、 前記送出アンテナの導波管における前記スロットの面に
    直角な辺の長さと、前記受信アンテナの導波管における
    前記スロットの面に直角な辺の長さとを異ならせること
    により、前記送出アンテナにおけるメインローブおよび
    サイドローブの谷間に、前記受信アンテナおけるサイド
    ローブの峰筋を位置決めしたことを特徴とする送受信ア
    ンテナ分離型レーダー装置。
  3. 【請求項3】 方形導波管の複数のスロットから出力さ
    れた送出波を前方の物標に向かって放射する送出アンテ
    ナと、別の方形導波管の複数のスロットを通じて前記物
    標からの反射波を受信する受信アンテナと、を有する送
    受信アンテナ分離型レーダー装置において、 前記送出アンテナの導波管における前記スロット間の間
    隔と、前記受信アンテナの導波管における前記スロット
    間の間隔とを異ならせることにより、前記送出アンテナ
    におけるメインローブおよびサイドローブの谷間に、前
    記受信アンテナおけるサイドローブの峰筋を位置決めし
    たことを特徴とする送受信アンテナ分離型レーダー装
    置。
  4. 【請求項4】 マイクロストリップラインを用いて形成
    された複数の放射部から出力された送出波を前方の物標
    に向かって放射する送出平面アンテナと、マイクロスト
    リップラインを用いて形成された複数の受信部を通じて
    前記物標からの反射波を受信する受信平面アンテナと、
    を有する送受信アンテナ分離型レーダー装置において、 前記送出平面アンテナにおける前記放射部の間隔と、前
    記受信平面アンテナにおける前記受信部の間隔とを異な
    らせることにより、前記送出平面アンテナにおけるメイ
    ンローブおよびサイドローブの谷間に、前記受信平面ア
    ンテナおけるサイドローブの峰筋を位置決めしたことを
    特徴とする送受信アンテナ分離型レーダー装置。
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