JP3272222B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Description
極層,半導体層,第2の電極層を順次に堆積した半導体
装置の製造方法に関し、詳しくは製造中に付着した微小
粉塵に基づく電極短絡等の装置不良の防止に関する。
太陽電池等のこの種半導体装置は、基板上に第1の電極
層,半導体層,第2の電極層を順次に堆積した構造を有
する。
電池等の薄膜半導体装置は、半導体層を膜厚1μm以下
に非常に薄くできるため、材料コストが低く、大面積,
低コストの要求に応えることができ、例えば電力用の太
陽電池等に好適である。
合、半導体層を薄くする程、その製造時にミクロンオー
ダーの埃を含む微小粉塵によりピンホールが発生して電
極短絡等の装置の短絡不良が生じ易く、製造の歩留まり
等が著しく悪くなる。
法におけるピンホールの発生につき、その製造プロセス
を示した図4を参照して説明する。
の(a)に示すように、表面に絶縁コートを施したSU
S等の基板1上に裏面電極等としてのAg,Al等の第
1の電極層2を形成して堆積する。そして、この第1の
電極層2の形成は、蒸着法、スパッタ法等を用いて、減
圧状態の反応容器内で行う。
1を大気中に取り出し、その後該基板1を、半導体層を
形成するための反応室内に搬入するが、この際に、従来
方法の場合と同様、第1の電極層2の表面に埃などの微
小粉塵3が付着する。或いは、反応室内に於いて、該反
応室内に付着したフレークなどの微小粉塵3が付着す
る。
の(b)に示すように、例えば薄膜半導体の代表的な製
造方法である減圧気相成長法(減圧CVD法)で第1の
電極層2上にアモルファスシリコンからなる半導体層4
を形成して堆積する。
層4が形成されず、この微小粉塵3を覆うように半導体
層4が形成される。
らかの原因で微小粉塵3が脱離すると、同図の(c)に
示すように、第1の電極層2の微小粉塵3の位置の表面
が露出してピンホール5が発生する。
電材からなる第2の電極層堆積工程に移ると、同図の
(d)に示すように、半導体層4上に表面電極等として
の第2の電極層6が形成されて堆積し、このとき、同図
の(c)のピンホール5の部分では第1の電極層2の露
出面上に第2の電極層6が直接堆積して電極短絡が発生
する。
ロンオーダーの僅かな埃でもピンホールが発生し、半導
体装置が短絡不良等を起こし易くなる。
の発生数が多くなり、短絡不良等の発生個所も増大す
る。
シリコン太陽電池等の半導体層4の膜厚が1μm以下に
なり、しかも、その面積が数平方メートル以上にもなる
薄膜半導体装置を製造するときには、ピンホールによる
短絡不良等が極めて発生し易く、この短絡不良等を防止
することが製造の歩留まり等の面から極めて重要であ
る。
01L 31/04)には、アモルファスシリコン太陽
電池を製造するときに、太陽電池が完成した後、太陽電
池を電解液に浸漬し、太陽電池のピンホールにより短絡
した電極部分を化学エッチングにより除去し、前記短絡
不良を防止することが記載されている。
の製造方法の場合、微小粉塵の付着に伴う装置の短絡不
良等の発生を防止しようとすると、プロセスコスト,工
程数が著しく増大する問題点がある。
ールの発生を防止するため、無塵度の極めてよいクリー
ンルーム等を使用して製造環境全体を微小粉塵が極めて
少ない状態にし、例えば図4の第1の電極層2の表面へ
の微小粉塵3の付着を防止することが考えられる。
通常、0.5μm以上の大きさの埃が1m3当り数十個〜
数百個も存在する。
においても、フレーク等の微小粉塵は存在する。
2の表面等に微小粉塵3が付着しない程度にまで清浄化
することは極めて困難であり、実用的でない。
は、その設備の建設,維持に多大の費用を要し、プロセ
スコストが著しく増大する。
て短絡不良を防止する場合は、最終工程として化学エッ
チングの工程を追加しなければならず、工程数が増加
し、製造プロセスが複雑化するとともにプロセスコスト
も増大する。
大することなく、微小粉塵の付着に基づく短絡不良等の
発生を防止し、安価かつ簡単に大面積のアモルファスシ
リコン太陽電池等の半導体装置を歩留まりよく製造し得
るようにすることを目的とする。
めに、この出願の請求項1の半導体装置の製造方法にお
いては、基板上に第1の電極層、p型,i型及びn型の
非晶質半導体層、第2の電極層を順次に堆積した半導体
装置の製造方法において、i型の非晶質半導体層の堆積
工程中に、基板の堆積表面部に付着した微小粉塵を除去
する除塵処理を少なくとも1回行う。
が付着しても、i型の非晶質半導体層がその堆積工程中
の除塵処理により微小粉塵を除去して形成される。
造環境全体を清浄化したりすることなく、しかも、新た
な工程を追加することもなく、微小粉塵の付着に基づく
電極短絡等の短絡不良等の発生が防止され、製造の歩留
まりが向上する。
製造方法においては、非晶質半導体層を減圧CVDの反
応室内で形成し、除塵処理を減圧状態の反応室内で行
う。
小粉塵が除去され、とくに、アモルファスシリコン太陽
電池等の薄膜半導体装置の製造に好適である。
(v)のいずれか、或いはこれらを組み合わせて行うこ
とが好ましい。
集塵して除去する。 (ii)基板を振動して基板の堆積表面部の微小粉塵を除
去する。 (iii)基板の堆積表面に気体を吹付けてその堆積表面
部の微小粉塵を除去する。 (iv)基板の温度を、非晶質半導体層を堆積するときの
温度と異なる温度にして基板の堆積表面部の微小粉塵を
除去する。 (v)基板に堆積した非晶質半導体層と微小粉塵との界
面を酸化して基板の堆積表面部の微小粉塵を除去する。
1ないし図3を参照して説明する。
応室内で半導体層を形成してスーパーストレート型のア
モルファスシリコン太陽電池を製造するときのプロセス
を示す。
より、同図の(a)に示すように、大気圧CVD法でガ
ラスの基板7上にSnO2 の第1の電極層8を膜厚80
00Åに形成して堆積する。
7を反応容器から大気中に取り出し、半導体層を堆積す
るための反応室内に搬入する。この時、大気中で第1の
電極層8上に埃等の微小粉塵9が付着する。或いは、反
応室内に付着したフレーク等の微小粉塵9が付着する。
の(b)に示すように、減圧CVDの反応室内でのプラ
ズマCVD法により、第1の電極層8上に膜厚100Å
のBドープp型a−SiC:H(水素化アモルファスシ
リコンーカーボン)のp層,膜厚3000Åのノンドー
プa−Si:H(水素化アモルファスシリコン)のi層
からなる半導体の第1層10を形成して堆積する。
層10が形成されない。
層の形成を中断して除塵処理に移り、例えば図2の
(a)〜(c)に示す電気的な集塵方法により、基板7
を減圧状態の反応室から外部に取出したりすることな
く、減圧状態のまま微小粉塵9を除去する。
浮遊粒子に電荷を与え、この粒子をクーロン力によって
分離する方法である。
の電極層8に例えば1000Vの正電圧を印加し、第1
層10の表面部を正に帯電する。
ば1000Vの負電圧印加により負に帯電したカーボン
グラファイトの集塵極11を第1層10に5mm程度に近
接してその表面上を矢印方向に走査し、正に帯電した第
1層10と負に帯電した集塵極11との間に引力(クー
ロン力)を生じさせる。
粉塵9上に堆積している部分,すなわち他の部分より付
着力が比較的弱い帯電部分10’を引剥がし、集塵極1
1に吸着して除去する。
粉塵9を露出し、この微小粉塵9も同図の(c)に示す
ように、微小粉塵9と集塵極11との間の引力により引
剥して除去する。
前述したように、微小粉塵9が除去されるとともに、そ
の上部の付着力が弱い帯電部分10’も除去される利点
がある。
部の微小粉塵9が除去されると、図1の(c)に示すよ
うに、その部分は第1の電極層8が露出して一時的にピ
ンホール12になる。
(d)に示すように反応室内の新たな微小粉塵(以下再
付着粉塵という)9’が反応室の清浄度に応じた確率で
基板7の堆積表面に付着する。
おける第1の電極層8の露出面に付着する確率は非常に
小さく、該再付着粉塵9’が短絡の原因となることは殆
どない。
の形成を再開し、同図の(e)に示すように、第1層1
0上にノンドープa−Si:Hのi層,膜厚300Åの
Pドープn型a−Si:Hのn層からなる半導体の第2
層13を形成して堆積し、第1層10と第2層13とか
らなるp−i−n構造の光起電力層としての半導体層1
4を形成する。
層の堆積工程が終了した後、基板7の反応室からの取出
し等の何らかの原因により、同図の(f)に示すように
再付着粉塵9’が離脱しても、第1の電極層8の表面が
露出することがなく、第1の電極層8に達するようなピ
ンホールは発生しない。
同図の(g)に示すように、例えばスパッタリングによ
り半導体層14上にAgの第2の電極層15を適当な膜
厚で形成し、アモルファスシリコン太陽電池を完成す
る。
く第1,第2の電極層8,15の短絡がなく、短絡不良
等なく製造することができる。
により、電気的な集塵で付着した微小粉塵9を除去する
ため、あらたな工程を追加する必要がない。
反応室内で減圧状態で行うので、反応室内に不活性ガス
を導入して該反応室内を大気圧とする必要がなく、スル
ープットが向上すると共に、上記不活性ガス導入時に反
応室内に付着したフレーク等の微小粉塵がまいあがって
基板に付着し、短絡の原因となることもない。
環境全体を微小粉塵のないようにする必要もない。
増大なく、微小粉塵の付着に基づく短絡不良等の発生が
防止され、安価かつ簡単に、大面積のアモルファスシリ
コン太陽電池の製造の歩留まりを飛躍的に向上すること
ができる。
プa−Si:Hの代わりにノンドープのa−SiGe:
H(水素化アモルファスシリコン−ゲルマニウム),a
−SiC:H等の非晶質シリコン系合金を用いた場合に
も同様の効果が得られる。
5は種々の電極材料で形成してよく、例えば第2の電極
層15をITO,ZnO等の透明導電性材料により形成
してもよい。
ーパーストレート型、或いは金属基板上にn,i,p型
のアモルファスシリコンを順次形成したサブストレート
型のアモルファスシリコン太陽電池等の種々の薄膜半導
体装置の製造に適用して同様の効果が得られる。
もよく、例えばp型半導体のp層,i型半導体のi層,
n型半導体のn層をp−i−n又はn−i−pの順に少
なくとも1回積層した構成であってもよい。
する。
集塵方法の他、基板7に機械的な振動を与える方法、気
体を吹付ける方法、基板7の温度を変化させる方法、界
面を酸化する方法も効果的である。
合は、基板7を超音波振動する基板ホルダに取付ける。
r,Ti)O3 ,チタン酸ジルコン酸鉛)により形成す
ることができる。
板7を例えば50kHzの周波数で10分間振動させ、
この振動のエネルギにより付着した微小粉塵9を除去す
る。
rの気体分子を、気体7の堆積表面に、この表面に垂直
に、流速30m/秒で5分間吹付け、付着した微小粉塵
9を除去する。
の反応室内にArの気体分子を通流することにより、電
気的な集塵や基板を振動する方法の場合と同様、減圧C
VD法の反応室内で例えば1Torr以下の減圧状態に
保って微小粉塵9を除去することができる。
第1層10等の半導体層14中に不純物として混入して
もその特性を低下させることがないように、非晶質シリ
コンに悪影響を及ぼさない水素や安価で比較的反応性の
低い窒素,He,Ar等の不活性ガス又はこれらの混合
ガスであることが望ましい。
は、第1層10を含む半導体層14が非晶質シリコンの
層であれば、除塵処理のときの基板7の温度を、例え
ば、半導体層14の堆積に好適な100〜500℃程度
の温度から低下させて異ならせる。
塵9及び第1層10の熱膨張係数が異なることを利用
し、温度変化により第1層10の内部及び微小粉塵9,
第1層10の界面に発生した応力に基づき、微小粉塵9
を除去する。
14を堆積するときの温度と除塵処理のときの温度とは
50℃以上の差があることが好ましい。
4を堆積するときの温度より高くして微小粉塵9を除去
することも可能である。
第1層10の表面を酸素,酸素を含む混合ガス又は酸化
性の物質に触れさせ、微小粉塵9と第1層10との界面
を酸化して微小粉塵9を剥離し易くし、微小粉塵9を除
去する。
CVDの反応室内のプラズマCVD法により堆積すると
きは、半導体層14を堆積する途中,すなわち第1層1
0が堆積したときに基板7を反応室外に取出し、その堆
積表面を大気に数分間さらすことにより、微小粉塵9と
第1層10との界面を酸化することができ、この場合
は、基板7の温度が低下し、前記の膨張係数の違いによ
る応力が微小粉塵9の除去に同時に作用する利点もあ
る。
であり、半導体層14の特性に影響を与えることはな
い。
少なくとも2つを同時に又は順次に行えば、一層効果的
な除塵が行える。
層14の堆積工程中に前記の除塵処理をくり返し行うよ
うにしてもよい。
効果について説明する。
面)の微小粉塵の付着面積率BR,ピンホールの面積率
PRは、つぎのように数式化して示すことができる。
塵の付着数)÷(半導体装置の面積) PR=(ピンホール1個の面積)×(ピンホールの個
数)÷(半導体装置の面積)
処理回数をN回とすると、ピンホールの面積率PRはつ
ぎの数1の式で示される。
としたときの除塵処理回数Nとピンホールの面積率PR
との関係図は図3に示すようになり、これは、例えば1
cm2の半導体装置の表面に1μm2の微小粉塵が100個
付着していた場合の除塵効果を示す。
くり返しによりピンホールの面積率PRが指数関数的に
減少する。
る極めて大面積のアモルファスシリコン太陽電気等の薄
膜半導体装置を製造するときにも、除塵処理を適当な回
数くり返すことにより、ピンホールに基づく電極短絡等
の装置不良の発生を十分に低減することができ、製造の
歩留まりが飛躍的に向上する。
る。まず、請求項1の半導体装置の製造方法の場合、第
1の電極8の表面に微小粉塵9が付着しても、非晶質半
導体層14が、i型の非晶質半導体層堆積工程中の除塵
処理により微小粉塵9を除去して形成され、クリーンル
ーム等を使用することなく、しかも、新たな工程を追加
することもなく、微小粉塵9の付着に基づく電極短絡等
の短絡不良の発生を防止することができ、安価かつ簡単
に、半導体層の膜厚が薄く、微小粉塵によるピンホール
が発生し易いアモルファスシリコン太陽電池等の半導体
装置の歩留まりを向上することができる。
の場合、反応室内で減圧状態のまま微小粉塵9を除去す
ることができ、除塵処理に伴う微小粉塵の再付着が少な
く、とくに、アモルファスシリコン太陽電池等の薄膜半
導体装置の製造に適用して著しい効果を奏する。
ことにより、微小粉塵9を効果的に除去することができ
る。
プロセスの説明図である。
明図である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上に第1の電極層、p型,i型及び
n型の非晶質半導体層、第2の電極層を順次に堆積した
半導体装置の製造方法において、前記i型の非晶質半導
体層の堆積工程中に、前記基板の堆積表面部に付着した
微小粉塵を除去する除塵処理を少なくとも1回行うこと
を特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記非晶質半導体層を減圧状態の反応室
内で形成し、除塵処理を減圧状態の前記反応室内で行う
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
法。 - 【請求項3】 除塵処理により、つぎのa,b,c,
d,eの1つもしくはこれらを組み合わせて基板の堆積
表面部の微小粉塵を除去することを特徴とする請求項1
又は請求項2記載の半導体装置の製造方法。 a.基板の堆積表面部の微小粉塵を帯電して電気的に集
塵する。 b.基板を振動する。 c.基板の堆積表面に気体を吹付ける。 d.基板の温度を、非晶質半導体層を堆積するときの温
度と異なる温度にする。 e.基板に堆積した非晶質半導体層と微小粉塵との界面
を酸化する。
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---|---|---|---|
JP29211895A JP3272222B2 (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 半導体装置の製造方法 |
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JPH09107117A JPH09107117A (ja) | 1997-04-22 |
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JP6039429B2 (ja) * | 2012-05-30 | 2016-12-07 | キヤノン株式会社 | 堆積膜形成方法および電子写真感光体の製造方法 |
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1995
- 1995-10-12 JP JP29211895A patent/JP3272222B2/ja not_active Expired - Fee Related
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