JP3267442B2 - 制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定装置 - Google Patents

制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定装置

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JP3267442B2 JP11914294A JP11914294A JP3267442B2 JP 3267442 B2 JP3267442 B2 JP 3267442B2 JP 11914294 A JP11914294 A JP 11914294A JP 11914294 A JP11914294 A JP 11914294A JP 3267442 B2 JP3267442 B2 JP 3267442B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉内における制御棒
駆動機構ハウジング据付部の形状測定装置に係り、特に
原子炉圧力容器の下鏡部に形成されるスタブチューブ取
付用の溶接肉盛部の寸法・形状を3次元測定するレプリ
カ採取装置,スタブチューブ取付用肉盛開先部の開先取
付面形状や寸法を3次元測定するレプリカ採取装置,ス
タブチューブ頂部の開先形状・寸法を3次元測定するレ
プリカ採取装置,およびスタブチューブ頂部と制御棒駆
動機構ハウジングの溶接部の寸法・形状を3次元測定す
るレプリカ採取装置を備えた形状測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軽水炉としての沸騰水型原子炉(以下、
BWRという。)には原子炉圧力容器の下鏡部に制御棒
駆動機構ハウジング(以下、CRDハウジングとい
う。)が吊設状態で据え付けられており、このCRDハ
ウジングに原子炉の起動・停止や炉出力を制御する制御
棒駆動機構(CRD)が設けられる。CRDハウジング
は原子炉圧力容器の下鏡部にスタブチューブを介して据
え付けられる。
【0003】CRDハウジングの据付には、原子炉圧力
容器のCRDハウジング貫通部に肉盛溶接とその後の成
形加工によりスタブチューブ取付用開先を形成し、この
スタブチューブ取付用開先にスタブチューブを溶接にて
固定する。スタブチューブの頂部にはJ開先が成形加工
されており、このスタブチューブのJ開先にCRDハウ
ジングを下方から挿入して溶接にて固定し、据え付け
る。
【0004】原子炉圧力容器のCRDハウジング据付部
に形成されるスタブチューブ取付用開先は、原子炉圧力
容器の下鏡部に形成される。このスタブチューブ取付用
開先にマッチするように、スタブチューブの原子炉圧力
容器下鏡(下部)側開先が成形加工されるが、スタブチ
ューブの下部側開先は、実際のスタブチューブ取付用開
先に合せたものではなく、設計上のスタブチューブ取付
用開先に理論的に合せて形成されるため、開先合せ部に
隙間が生じ、ミスマッチが発生することもある。
【0005】一方、スタブチューブの頂部にはJ開先が
形成され、このJ開先にCRDハウジングを溶接(J溶
接)にて据え付けているが、このCRDハウジングのJ
開先においては、スタブチューブのJ開先寸法や溶接後
の寸法・形状はゲージにより測定され、確認される程度
であった。
【0006】また、原子炉の定期検査時等には、原子炉
の運転を停止させて原子炉圧力容器内の炉内構造物の点
検が慎重に行なわれる。この定期検査時にCRDハウジ
ング据付部に万一欠陥や異常が発見されると、欠陥や異
常があるターゲットのCRDハウジング据付部やその欠
陥部品の交換が行なわれる。このCRDハウジング据付
部やその構造部品の交換作業を行なう場合、原子炉圧力
容器の底部に作業者が直接近付くことができないので、
この交換作業は遠隔操作により行なわなければならな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】CRDハウジング据付
部やその構造部品のように原子炉の底部に存在する構造
物や部品を交換しようとするとき、また、原子炉底部の
構造物の溶接表面状態を3次元的に形状測定しようとす
る場合、作業者が原子炉底部に近付くことができないの
で遠隔操作により行なわなければならない。
【0008】原子炉の炉内に水を排除した空間状態を設
けてその水排除空間で溶接や検査等をしたい場合には、
炉内に作業空間を形成する隔離装置を設ける必要があ
る。原子炉の炉内作業は放射能の問題から、一般には炉
内に水を張った状態で行なわれるが、隔離装置の中に水
が侵入して困る場合には、その水から作業空間を隔離す
る外壁を作る必要がある。
【0009】作業空間を隔離する外壁のシール部の面形
状は予め3次元測定しておき、シール部に沿って液密に
シール可能なシール面隔離装置に形成する必要がある。
特に、シール面が3次元的に変化している場合には、凹
凸シール面を形状測定器で測定することも考えられる
が、その計測作業に多大な時間を費し、3次元的形状測
定は技術的にも困難であった。
【0010】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、CRDハウジング据付部の被検査部の3次元
形状・寸法をレプリカ採取により正確にトレースし、測
定できる制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定装
置を提供することを目的とする。
【0011】本発明の他の目的は、CRDハウジング据
付部の被検査部の3次元形状・寸法を水中または気中に
おいて遠隔で正確に測定できる制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置を提供することにある。
【0012】本発明の別の目的は、原子炉圧力容器下鏡
部の傾斜面(インコネル肉盛部)形状,この傾斜面に肉
盛溶接にて形成されるスタブチューブ取付用肉盛開先形
状,スタブチューブ頂部の開先形状,スタブチューブ頂
部とCRDハウジングの溶接部形状をレプリカ採取して
各開先や溶接部の3次元形状・寸法を容易かつ正確に測
定することができる制御棒駆動機構ハウジング据付部の
形状測定装置を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る制御棒駆動
機構ハウジング据付部の形状測定装置は、上述した課題
を解決するために、請求項1に記載したように、炉心支
持版の開口部に方位位置決め支持可能に設けられた保持
装置と、この保持装置に支持され、制御棒駆動機構ハウ
ジング据付部の被検査部の3次元寸法・形状をレプリカ
採取するレプリカ採取装置とを有し、上記レプリカ採取
装置は、前記保持装置に設けられた支柱に固定され、被
検査部の表面形状をトレース可能なレプリカ型取空間を
形成したレプリカ型取手段と、このレプリカ型取手段を
被検査部に設置する位置決め固定手段と、前記レプリカ
型取空間に注入可能な液状レプリカ剤を貯蔵するレプリ
カ剤貯蔵手段とを備えたものである。
【0014】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定
装置は、請求項2に記載したように、レプリカ型取手段
は、型取開口を形成したレプリカ型取空間を有するレプ
リカカバー筒を備え、支柱に固定されたレプリカカバー
筒の下端に被検査部を液密にシール可能な液シールを設
けたり、請求項3に記載したように、レプリカ型取手段
は、支柱に固定されて外筒を形成するレプリカカバー筒
と内筒とにより2重筒構造に形成され、上記内筒を制御
棒駆動機構ハウジング据付部のスタブチューブに外嵌さ
せる一方、前記内筒の下部にレプリカ型取空間に向って
突出する邪魔板を設けたり、また、請求項4に記載した
ように、レプリカ型取手段は、支柱に固定されて外筒を
形成するレプリカカバー筒と内筒とにより2重筒構造に
形成され、上記内筒をレプリカカバー筒の下端とほぼ面
一となるように下方に延長させ、前記レプリカカバー筒
と内管との間のアニュラス空間をレプリカ型取空間とし
たものである。
【0015】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測
定装置は、請求項5に記載したように、レプリカ剤貯蔵
手段は、液状型取剤を貯蔵する貯蔵タンクと、上記型取
剤を固化させる硬化剤の貯蔵タンクとを有し、両タンク
をレプリカ型取手段のレプリカ型取空間に接続する液注
入管に型取剤と硬化剤を混合させる混合ノズルを設けた
り、請求項6に記載したように、液状型取剤と硬化剤を
規定混合比で混合した液状レプリカ剤とするため、硬化
剤貯蔵タンクの出口側に抽出液量コントロール可能な硬
化剤注入ノズルを設けたり、また、請求項7に記載した
ように、液状型取剤と硬化剤を規定混合比の液状レプリ
カ剤とするため、液状型取剤貯蔵タンク出口側の型取剤
注入ノズルと硬化剤貯蔵タンク出口側の硬化剤注入ノズ
ルとのノズル口径比率を予め規定した寸法に設定したも
のである。
【0016】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る制御棒駆動機構ハウジング据付部の形
状測定装置は、請求項8に記載したように、レプリカ型
取手段のレプリカ型取空間はレプリカカバー筒内に固定
される仕切プレートで頂部が画成される一方、上記レプ
リカカバー筒および仕切プレートに水抜き孔およびオー
バーフロー孔をそれぞれ設け、水より比重が大きな液状
レプリカ剤をレプリカ型取空間に注入するようにした
り、請求項9に記載したように、レプリカ型取手段はレ
プリカカバー筒と内筒とにより形成されるアニュラス空
間に回収フィルタを設け、この回収フィルタでレプリカ
カバー筒内に浮遊する余剰レプリカ剤を捕獲したり、ま
たは請求項10に記載したように、レプリカ型取手段は
レプリカカバー筒と内筒との間のアニュラス空間に液状
レプリカ剤注入量の検知を行なう液面計を設けると共
に、アニュラス空間に残留する水を排出可能な水抜き孔
を有するものである。
【0017】一方、上述した課題を解決するために、本
発明に係る制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定
装置は、請求項11に記載したように、制御棒駆動機構
ハウジングに下方から着脱自在に下部押上装置を設け、
この押上装置の操作によりレプリカ採取装置を被検査部
から押し上げ、被検査部から硬化したレプリカ剤の剥離
を補助したり、請求項12に記載したように、位置決め
固定手段は、制御棒駆動機構ハウジングの頂部シート面
に着脱可能なシールプラグを支柱の下端部に備え、この
シールプラグには前記頂部シート面への着座を確認する
近接スイッチが設けられたり、請求項13に記載したよ
うに、位置決め固定手段は、レプリカ型取手段のレプリ
カカバー筒を外側から係合して保持するサポート装置で
あり、また、請求項14に記載したように、原子炉圧力
容器の底部に制御棒駆動機構ハウジング据付部を構成
し、この制御棒駆動機構ハウジング据付部を構成するス
タブチューブの外径形状を上方に向って縮小するテーパ
状に構成したものである。
【0018】他方、本発明に係る制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置は、上述した課題を解決する
ために、請求項15に記載したように、炉心支持版の開
口部に案内されて立設されたシールカバー筒内に設けら
れた保持装置と、この保持装置に保持され、制御棒駆動
機構ハウジング据付部の被検査部の3次元寸法・形状を
レプリカ採取するレプリカ採取装置とを有し、上記レプ
リカ採取装置は保持装置に支持された支柱に固定され、
被検査部の表面形状をトレース可能なレプリカ型取空間
を形成したレプリカ型取手段と、このレプリカ型取手段
を被検査部に設置する位置決め固定手段と、前記レプリ
カ型取空間に注入可能な液状レプリカ剤を貯蔵するレプ
リカ剤貯蔵手段とを備えたものである。
【0019】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定
装置は、請求項16に記載したように、シールカバー筒
は、原子炉圧力容器の下鏡部に形成される制御棒駆動機
構ハウジング据付部を覆うように立設され、隣接する制
御棒駆動機構ハウジングに設けられたサポート装置によ
り横滑り不能に保持されたり、請求項17に記載したよ
うに、レプリカ型取手段は支柱に固定され、内部にレプ
リカ型取空間を形成した筒状バケットを有し、レプリカ
型取空間には型取開口を開口させたり、請求項18に記
載したように、レプリカ型取手段のレプリカ型取空間に
は支柱に固定された複数の補強バーが備えられ、この補
強バーによりレプリカ型取空間内で固化される硬化レプ
リカ剤を補強し、被検査部からの取外しを補助したもの
である。
【0020】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測
定装置は、請求項19に記載したように、位置決め固定
手段は、支柱の下部に固定されたプラグを有し、このプ
ラグは制御棒駆動機構ハウジング貫通孔,スタブチュー
ブの頂部開口または制御棒駆動機構ハウジングの頂部開
口に挿嵌されてレプリカ採取装置の下部を位置決め固定
したものである。
【0021】
【作用】請求項1に係る制御棒駆動機構ハウジング据付
部の形状測定装置においては、レプリカ採取装置の上部
を保持装置で保持し、その下部を位置決め固定手段で位
置決め固定して設置し、レプリカ採取装置のレプリカ型
取手段に形成されるレプリカ型取空間にレプリカ剤貯蔵
手段から液状レプリカ剤を注入し、レプリカ型取空間に
注入された液状レプリカ剤がCRDハウジング据付部の
被検査部をトレースし、型取るように充填されていく。
レプリカ型取空間に充填された液状レプリカ剤は所定の
時間経過により固化し、硬化されたレプリカ剤となる。
【0022】この硬化レプリカ剤を被検査部から剥離さ
せ、取り出すことによりCRDハウジング据付部の被検
査部をレプリカ採取でき、そのレプリカ採取により3次
元寸法・形状を測定することができる。
【0023】請求項2に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手段
のレプリカカバー筒内にレプリカ型取空間を形成し、レ
プリカカバー筒の下端に液シールを設けたから、レプリ
カ型取空間に注入される液状レプリカ剤がレプリカ型取
空間から漏出するのを有効的に防止できる。
【0024】請求項3に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手段
を支柱に固定されたレプリカカバー筒と内筒との2重筒
構造に形成し、内筒をCRDハウジング据付部のスタブ
チューブに外嵌させたから、レプリカ型取空間内で固化
されるレプリカ型取剤が被検査部と接触する面積を小さ
くすることができると共に、内筒下部にレプリカ型取空
間に向って突出する邪魔板を設けたので、被検査部から
硬化レプリカ剤を円滑かつスムケーズに剥離させること
ができる。
【0025】請求項4に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手段
をレプリカカバー筒と内筒との2重筒構造に形成すると
共に、2重筒間のアニュラス空間をレプリカ型取空間に
形成し、レプリカ型取空間のアニュラス空間で画成され
るインコネル肉盛部等の被検査部を、効率よくレプリカ
採取でき、レプリカ型取空間に注入される液状レプリカ
剤と被検査部との接触面積を小さくできるので、レプリ
カ採取空間内で固化した硬化レプリカ剤の剥離を円滑か
つスムーズに行なうことができる。
【0026】請求項5に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、液状型取剤貯蔵タ
ンクと硬化剤貯蔵タンクとを個別に設け、混合ノズルで
混合して液状レプリカ剤としてレプリカ型取空間に注入
したから、液状型取剤と硬化剤が予め混合した液状レプ
リカ剤の状態で貯蔵することがなく、液状レプリカ剤の
硬化時間を考慮して形状測定装置を設置する必要がな
く、形状測定装置を安定的に設置できる。
【0027】請求項6および請求項7に記載の制御棒駆
動機構ハウジング据付部の形状測定装置においては、硬
化剤貯蔵タンクの出口側に抽出液量コントロール可能な
硬化剤注入ノズルを設けたり、液状型取剤貯蔵タンク出
口側の型取剤注入ノズルと硬化剤貯蔵タンク出口側の硬
化剤注入ノズルのノズル口径比率を予め規定した寸法に
設定したので、液状型取剤と硬化剤を規定混合比で混合
し、規定混合比の液状レプリカ剤とすることができ、液
状レプリカ剤の流動性や粘性を適性な値に選択できる。
【0028】請求項8に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカカバー筒
内に形成されるレプリカ型取空間の頂部を仕切プレート
で画成することで、レプリカ型取空間の空間容積を小さ
くとって液状レプリカ剤の注入量を効率よく有効的に減
少させることができ、健全性を向上できる。
【0029】請求項9に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカカバー筒
と内筒とにより形成されるアニュラス空間に回収フィル
タを設け、この回収フィルタでレプリカカバー筒内に浮
遊する余剰レプリカ剤を捕獲したから、余剰レプリカ剤
が外部に流出するのを未然にかつ確実に防止でき、炉水
の汚染を回避できる。
【0030】請求項10に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手
段の型取カバー筒と内筒との間のアニュラス空間に液面
計を設け、この液面計により液状レプリカ剤の注入量を
検知できるので、液状レプリカ剤が余分に注入されるの
を効果的に防止できる。
【0031】請求項11に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、CRDハウジン
グ下部押上装置を下方から着脱自在に設け、この下部押
上装置によりレプリカ採取装置を被検査部から押し上げ
ることにより硬化レプリカ剤を被検査部から容易に剥離
させることができ、レプリカ採取を円滑かつスムーズに
行なうことができる。
【0032】請求項12に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、位置決め固定手
段がCRDハウジングの頂部シート面に着座可能なシー
ルプラグを支柱の下端部に備え、このシールプラグに設
けられた近接スイッチで頂部シート面への着座を確認す
ることができ、近接スイッチの作動により、形状測定装
置がCRDハウジング据付部の被検査部に正確かつ確実
に設置されたか否かを遠隔地から測定できる。
【0033】請求項13に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、位置決め固定手
段をサポート装置で構成し、このサポート装置はレプリ
カカバー筒に外側から係合して保持したから、レプリカ
カバー筒の横滑りを有効的に防止できる。
【0034】請求項14に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、スタブチューブ
およびその上方のCRDハウジングの外径形状が上方に
向って縮小するテーパ状に構成したので、CRDハウジ
ング据付部の被検査部をレプリカ採取したとき、硬化レ
プリカ剤を被検査部から円滑かつスムーズに剥離させて
抜き取ることができる。
【0035】請求項15に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、レプリカ採取装
置の上部を保持装置によりシールカバー筒内に保持さ
せ、レプリカ採取装置の下部を位置決め固定手段で固定
し、シールカバー筒内の気中にてCRDハウジング据付
部の被検査部をレプリカ採取し、その3次元寸法・形状
を測定できる。
【0036】レプリカ採取は、レプリカ型取手段のレプ
リカ型取空間内に液状型取剤貯蔵手段から液状レプリカ
剤を注入し、注入された液状レプリカ剤が被検査部をト
レースし、型取るように充填されていき、次第に固化し
ていく。所定の時間経過したレプリカ型取空間内で固化
した硬化レプリカ剤を被検査部から剥離させて取り出す
ことにより、被検査部を気中でレプリカ採取でき、この
レプリカ採取により、被検査部の3次元寸法・形状を正
確にトレースして測定することができる。
【0037】請求項16に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、ターゲットとな
るCRDハウジング据付部を覆うようにシールカバー筒
を立設し、隣接するCRDハウジングに設けられたサポ
ート装置により、横滑り不能に保持してシールカバー筒
の横滑りを防止したので、シールカバー筒を原子炉圧力
容器の下鏡部に安定的に立設させることができる。
【0038】請求項17に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手
段の筒状バケットを支柱に固定し、この筒状バスケット
内に形成されるレプリカ型取空間に下方に型取開口を形
成したので、型取開口の形状を適宜選択すれば、CRD
ハウジング据付部の被検査部の異なる位置を効率よくレ
プリカ採取できる。
【0039】請求項18に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手
段のレプリカ型取空間に支柱に固定された複数の補強バ
ーが備えられ、この補強バーによりレプリカ型取空間内
で硬化される硬化レプリカ剤を補強し、この硬化レプリ
カ剤を被検査部から剥離させ易くしたので、硬化レプリ
カ剤を被検査部から安定的に破損させることなく取り出
すことができる。
【0040】請求項19に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、支柱の下部に固
定されるプラグで位置決め固定手段を構成し、上記プラ
グをCRDハウジング貫通孔,スタブチューブ頂部開
口,またはCRDハウジングの頂部開口に挿嵌させるこ
とにより、レプリカ採取装置をCRDハウジング据付部
の所定の被検査部に位置決め固定でき、上記被検査部の
型取採取を行なうことができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明に係る制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の寸法・形状測定装置の一実施例について添付
図面を参照して説明する。
【0042】本発明に係る寸法・形状測定装置は、図1
に示すように軽水炉としての沸騰水型原子炉に適用さ
れ、この原子炉の原子炉圧力容器10内下鏡部に据え付
けられる制御棒駆動機構(CRD)ハウジング据付部の
被検査部の3次元寸法・形状を測定するようになってい
る。
【0043】原子炉圧力容器10は炉心シュラウド11
内に炉心支持板12と上部格子板13とにより多数の燃
料集合体14を装荷して炉心15を構成している。炉心
15を囲繞する炉心シュラウド11の上部はシュラウド
ヘッド16で覆われる一方、このシュラウドヘッド16
上に気水分離器17が設置され、この気水分離器17で
炉心15で加熱された気液二相流を蒸気と水に分離して
いる。気水分離器17で分離せしめられた蒸気は続いて
蒸気乾燥器18で乾燥され、乾き蒸気となって図示しな
い主蒸気管に案内されるようになっている。
【0044】原子炉圧力容器10は原子炉格納容器20
内に格納される一方、原子炉圧力容器10の上方に、原
子炉ウェル21が設けられ、この原子炉ウェル21を介
して原子炉の定期検査時に炉内機器の搬出入や燃料交換
を行なうようになっている。原子炉ウェル21の上部開
口はウェルカバー22で覆われている。
【0045】また、原子炉圧力容器10の下鏡部には多
数の制御棒駆動機構14(以下、CRDという。)24
が林立状態で設けられており、各CRD24を操作して
図示しない制御棒を炉心15に出し入れすることで原子
炉の運転制御を行ない、起動・停止や炉出力が制御され
る。CRD24は原子炉圧力容器支持ペデスタル25に
より形成されるペデスタルルーム26に収容されてお
り、このペデスタルルーム26にはCRDハウジングマ
シーン27も収容されている。
【0046】原子炉は原子炉運転特性や安全を考慮して
定期的に検査される。この原子炉の定期検査時には、オ
ペレーションフロア28側からウェルカバー22を取り
除き、原子炉ウェル21を開放させる一方、原子炉ウェ
ル21内に水を張り、この原子炉ウェル21を介して原
子炉圧力容器ヘッド10aを取り外し、原子炉圧力容器
10の上方から内部に設置された蒸気乾燥器18や気水
分離器17等が取り出される。取り出された原子炉圧力
容器ヘッド10aや蒸気乾燥器18,気水分離器17は
水が張られた機器仮置プール(ピット)内に仮置きされ
る。機器仮置プールは原子炉ウェル21の一側方に設け
られ、その他側に燃料貯蔵プール(図示せず)が設けら
れる。
【0047】また、原子炉の炉心15に装荷された燃料
集合体14は図2に示す燃料交換機30により取り出さ
れ、燃料貯蔵プールに貯蔵される。
【0048】次に、原子炉圧力容器10に据え付けられ
た制御棒駆動機構(CRD)24の取外しが図2に示す
ように行なわれ、全てのCRD24の保守点検が行なわ
れる。CRD24や原子炉の炉内機器・原子炉圧力容器
10の保守点検が終了すると、機器取外しとは逆の手順
で取り外された機器が原子炉圧力容器10に設置されて
保守・点検作業が終了する。
【0049】この原子炉の定期検査時にCRD24に異
常が発見されたり、また、原子炉運転中にCRD24か
ら炉水洩れが生じた場合、ターゲットとなるCRD24
の保守・点検・修理が行なわれる。
【0050】CRD24の保守・点検・修理により原子
炉圧力容器10からCRD24を取り外す場合には、ペ
デスタルルーム26に収容されたCRDハウジングマシ
ーン27を用意し、制御棒駆動機構(CRD)ハウジン
グ31の下方からターゲットのCRD24やその周辺の
CRD24をそれぞれ引き抜く。ここでターゲットのC
RD24とは例えば原子炉運転時に炉水洩れが生じた
り、生じるおそれがあったり、また、原子炉の定期検査
時にCRDハウジング据付部に異常が発見されたCRD
をいう。
【0051】この場合には、図3に示すように、CRD
ハウジング31からCRD24を引き抜いた後に、ター
ゲットとなるCRDハウジング31の下部フランジ31
aに盲フランジ32を取り付けて炉水洩れを防止する。
図3に示す状態では、CRDハウジング31の頂部に制
御棒ガイドチューブ33が着座されており、このガイド
チューブ33内に炉心15に出し入れされる制御棒34
が収容されている。
【0052】次に、図4に示すように、ターゲットとな
るCRDハウジング31から制御棒ガイドチューブ33
や制御棒34が取り外されるが、この制御棒ガイドチュ
ーブ33の取外し時には、炉心支持板12上に設置され
た燃料支持金具35が取り除かれる。続いて、ターゲッ
トとなる制御棒ガイドチューブ33や制御棒34を炉心
15の上方に引き抜いて取り外す一方、周辺の制御棒ガ
イドチューブ33や制御棒34も取り外される。
【0053】その後、残された制御棒ガイドチューブ3
3に保護カバー36を装着すると共に、ターゲットとな
るCRDハウジング31以外の周辺のCRDハウジング
31にもハウジングカバー37を装着し、制御棒ガイド
チューブ33やCRDハウジング31内を保護する。
【0054】図4に示す状態では、TVコンソール装置
38からTVカメラ39を吊り降して、ターゲットとな
るCRDハウジング据付部41をウォッチすると共に、
必要に応じ、ターゲットのCRDハウジング31を据え
付けた原子炉圧力容器10の下鏡部にCRDハウジング
31を囲むように、下方からバブリングテスト装置40
を図5に示すように取り付け、このバブリングテスト装
置40にエアを供給してバブリングテストを行なう。こ
のバブリングテストによりCRDハウジング据付部41
の欠陥の有無や程度を検査するようにしてもよい。CR
Dハウジング据付部41は原子炉圧力容器10の下鏡部
のインコネル肉盛部(インコア部)43,スタブチュー
ブ取付用開先肉盛部44,スタブチューブ45,および
CRDハウジング31の上部により構成される。
【0055】また、CRDハウジング31内に超音波探
傷装置(図示せず)を下方から挿入し、超音波探傷によ
りCRDハウジング据付部41の欠陥の有無や程度を検
査してもよい。この場合には、CRDハウジング31の
頂部シート面(頂部開口部)はシールプラグで密封する
必要がある。
【0056】ターゲットとなるCRDハウジング据付部
41の欠陥が発見されると、この欠陥は取り除かれて補
修されるが、このCRDハウジング据付部41の交換作
業(補修)時には、CRDハウジング据付部41の3次
元外観形状・寸法の測定が行なわれる。
【0057】図6はCRDハウジング据付部の形状測定
装置として、原子炉圧力容器10の下鏡部傾斜面の形状
測定装置50の一例を示すものである。
【0058】この形状測定装置50は原子炉圧力容器1
0内の炉心支持板12の開口部51に方位位置決め可能
に設けられた保持装置52と、この保持装置52にステ
ンレス鋼製あるいはアルミニウム等の金属製支柱53を
介して保持されるレプリカ採取装置55とを有する。レ
プリカ採取装置55はCRDハウジング据付部41等の
原子炉圧力容器下鏡部の被検査部の3次元外観形状・寸
法を測定するようになっている。
【0059】形状測定装置50の保持装置52はコアプ
レートである炉心支持板12の開口部51に吊り降され
てセットされる保持プラグ54を有し、この保持プラグ
56は外周プラグフランジ54aに形成される係合溝ま
たは係合孔が炉心支持板12の位置決め用ガイドピン5
6に係合して方位位置決めされる。保持プラグ54から
上方に操作ロッド57が延設されており、この操作ロッ
ド57を介して原子炉のオペレーションフロア28上あ
るいは原子炉ウェル21の作業フロア21a(図2参
照)上から遠隔操作できるようになっている。
【0060】また、レプリカ採取装置55は、支柱53
固定されるレプリカ型取装置としてのレプリカ型取手段
60と、このレプリカ型取手段60を位置決め固定し、
芯出しする位置決め固定手段61と、レプリカ型取手段
60のレプリカ型取空間62に注入可能な液状レプリカ
剤を貯蔵するレプリカ剤貯蔵手段63とを有する。
【0061】レプリカ型取手段60は外筒を形成するレ
プリカカバー筒65とCRDハウジング据付部41のス
タブチューブ45に外観可能な内筒66とから2重筒構
造に形成され、内筒66はレプリカカバー筒65の下端
近傍近くまで延びて終端している。レプリカカバー筒6
5と内筒66とにより形成されるアニュラス空間は下部
の仕切プレート67で仕切られ、上部のアニュラス空間
68と下部のレプリカ型取空間62に分けられる。レプ
リカ型取空間62は下方に型取開口69が開口してい
る。
【0062】レプリカカバー筒65の下端には弾力性に
富むゴム等で形成された液シール70が周方向に沿って
設けられ、この液シール70がCRDハウジング据付部
周辺の被検査部を覆って液密にシールするようになって
いる。この液シール70によりレプリカ型取空間62に
注入された液状レプリカ剤が漏出するのが防止される。
CRDハウジング据付部周辺の被検査部にレプリカ型取
手段60を据え付けることにより、レプリカ型取空間6
2は型取開口69が被検査部を覆い、密封空間に形成し
ている。
【0063】レプリカ型取手段60の内筒66はCRD
ハウジング据付部のスタブチューブ45に外嵌せしめら
れるが、この外嵌がスムーズに行なわれるようにスタブ
チューブ45やCRDハウジング31の上部は上方に向
って外径形状が僅かに縮小し、許容寸法公差の範囲内の
テーパ構造に構成される。内筒66の下端部には堰を兼
ねる邪魔板71がレプリカ型取空間62に突出してい
る。邪魔板71の内周側にはスタブチューブ45に液密
に係合するシールリングが装着される。内筒66の下端
側をスタブチューブ45に液密に係合させることによ
り、レプリカ型取空間62に注入される液状レプリカ剤
73が被検査部であるスタブチューブ45に接触する面
積を小さくし、硬化したレプリカ剤の剥離が容易になる
ように構成している。
【0064】レプリカカバー筒65に設けられる仕切プ
レート67にはオーバフローホール72が形成され、こ
のオーバフローホール72を介してレプリカ型取空間6
2は上部のアニュラス空間68に連通される。アニュラ
ス空間68の上部には回収フィルタ74が取り付けられ
る一方、アニュラス空間68は水抜き孔75を介して外
部に連通している。回収フィルタ74はレプリカカバー
筒65内に浮遊する泡状の余剰レプリカ剤を捕獲して回
収するようになっている。
【0065】一方、レプリカ型取手段60の内筒66に
は、アニュラス空間68に残留する水を、引抜時に排出
可能な水抜き孔76が形成される。
【0066】また、レプリカ剤貯蔵手段63は、レプリ
カ型取手段60の上部に設けられ、シリコン樹脂等の液
状型取剤を貯蔵した貯蔵タンク77と硬化剤を貯蔵した
貯蔵タンク78とを有し、型取剤貯蔵タンク77は液注
入管79を介してレプリカ型取空間62に連通してい
る。液注入管79には硬化剤貯蔵タンク78からの硬化
剤注入ノズル80が突出開口しており、この硬化剤注入
ノズル80で硬化剤の抽出液量をコントロールするよう
になっている。液状型取剤にシリコン系型取剤を用いた
場合、この型取剤と硬化剤の混合割合は、例えば100
0:3〜5の比に設定される。
【0067】また、型取剤貯蔵タンク77には図示しな
い原子炉に敷設されたサービスラインから分岐されたエ
ア配管81が接続されており、このエア配管81の途中
に減圧機能を有する開放弁82が設けられており、この
開放弁82の開放作動により例えば2kg/cm程度
に減圧されたエアが型取剤貯蔵タンク77内上部に供給
され、この貯蔵タンク77内を加圧している。この加圧
により液注入管79に液状型取剤がスムーズに案内され
るようになっている。
【0068】型取剤貯蔵タンク77から抽出される液状
型取剤84は硬化剤貯蔵タンク78から注入される硬化
剤と規定混合比に混合されるように、硬化剤注入ノズル
80は硬化剤の抽出液量をコントロールされる。
【0069】また、一方、液状型取剤84と硬化剤の混
合比を規定値に保持するため、型取剤貯蔵タンク77の
出口側に型取剤注入ノズル(図示せず)を設け、この型
取剤注入ノズルと硬化剤注入ノズルとのノズル口径比率
を予め規定したノズル口径寸法に設定してもよい。
【0070】硬化剤注入ノズル80を取り付けた位置よ
り下流側液注入管79には開閉弁85が設けられる一
方、この開閉弁85の下流側に混合ノズル86が設けら
れる。この混合ノズル86で液状型取剤84と硬化剤と
が規定混合比で均一に混合されて印象剤である液状型取
剤73が生成され、このレプリカ剤73がレプリカ型取
空間62に注入される。混合ノズル86は液注入管79
の管軸方向に螺旋状のブレードを挿入して構成されたも
ので、螺旋ブレードは捩れ方向が所要のピッチ毎に互い
に逆方向を向くようにセットされ、撹拌の均一性を保持
している。液状レプリカ剤73の流動性や粘性は液状型
取剤と硬化剤の混合比を選択することにより調整でき
る。混合ノズルに代えて電動またはエア等により作動さ
れる撹拌機で液状型取剤と硬化剤を混合させてもよい。
【0071】混合ノズル86を通ってレプリカ型取空間
62に注入される液状レプリカ剤73は水(炉水も)よ
り比重が大きいため、注入されると、レプリカ型取空間
62内の水を押し除けて底部側から順次堆積される。押
し除けられた水はオーバフローホール72を経て上部の
アニュラス空間68に案内される。アニュラス空間68
内の水は水抜き孔74を通って外部に放出される。
【0072】一方、アニュラス空間68には、オーバフ
ローホール72に対向してフロート88を備えた液面計
90が設けられ、この液面計90でオーバフローホール
72をオーバフローする液状レプリカ剤73を検出して
いる。この検出により所要量のレプリカ剤73がレプリ
カ型取空間62に注入されたことを測定することができ
る。
【0073】液面計90で検出された検出信号は信号ケ
ーブルを通って端子箱を兼ねるコアガイド91に案内さ
れ、このコアガイド91から支柱53や操作ロッド57
内を通って外部(遠隔地)に送られ、遠隔地から所要量
の液状レプリカ剤か充填されたことを確認できるように
なっている。また、外部からの遠隔操作でコアガイド9
1内の制御器により開放弁82や開閉弁85の作動制御
ができるようになっている。
【0074】他方、ステンレス鋼やアルミニウム等の金
属製材料で形成された支柱53の下端に位置決め固定手
段61が設けられる。この位置決め固定手段61は支柱
53の下端部に設けられたシールプラグ93を有する。
シールプラグ93はレプリカ採取装置の芯出機構を兼ね
ており、このシールプラグ93のテーパ部がCRDハウ
ジング31の頂部シート面に着座することで芯出し固定
される。このシールプラグ93の固定によりレプリカ採
取装置55が位置決め固定される。
【0075】シールプラグ93にはCRDハウジング3
1の頂部シート面への着座を確認する近接スイッチ94
が設けられている。この近接スイッチ94は下部押上装
置95の押上ロッド96に係合可能に対向し、近接スイ
ッチ94が押上ロッド96に当接して作動することによ
り、レプリカ採取装置55がCRDハウジング据付部4
1等の被検査部を上下正しくセットされたか否かが確認
できる。
【0076】下部押上装置95はCRDハウジング31
の下部フランジ31aに着脱自在に装着され、下部押上
装置95の操作ハンドル97を回動させることにより押
上ロッド96を上昇させ、レプリカ採取装置55を押し
上げるようになっている。
【0077】次に、図6に示す制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置50の作用を説明する。
【0078】この形状測定装置50を用いてCRDハウ
ジング据付部41周辺の被検査部(インコネル肉盛部と
スタブチューブ45)の3次元外観形状・寸法を測定す
る場合には、CRDハウジング31の下部フランジ31
aに下部押上装置95を取り付けると共に、形状測定装
置50はワイヤロープ等を利用して吊り降し、保持装置
52が上部格子板を通り炉心支持版12の開口部51に
位置決め用ガイドピン57により方位位置決め固定され
るようにセットする。これによりレプリカ採取装置55
の周方向の位置決めと廻り止めを行なうことができる。
【0079】そして、レプリカ採取装置55の下部を、
位置決め固定手段61を用いて位置決め固定させる。こ
の位置決め固定は、位置決め固定手段61のシールプラ
グ93をCRDハウジング31の頂部シート面に着座さ
せることにより行なわれる。シールプラグ93が頂部シ
ート面に正確に着座されたか否かは近接スイッチ94の
作動により検出し、確認することができる。近接スイッ
チ94の作動により位置決め固定手段61がCRDハウ
ジング31の頂部シート面に着座したことを確認した
後、レプリカ剤貯蔵手段63を作動させて液状レプリカ
剤73をレプリカ型取空間62に注入させる。
【0080】液状レプリカ剤73の注入は、開放弁82
と開閉弁85を開くことにより行なわれ、両弁82,8
5の開放により液状型取剤貯蔵タンク77に貯蔵された
液状型取剤84が液注入管79を通って案内されると共
に、この液注入管79内に硬化剤貯蔵タンク78から硬
化剤が注入され、混合される。その際、液状型取剤84
と硬化剤の混合比は規定値に保持されて液注入管79内
を案内される。
【0081】液注入管79を案内される液状型取剤84
と硬化剤は続いて混合ノズル86を通る際に撹拌されて
混合され、均一な混合状態の液状レプリカ剤(印象剤)
73となってレプリカ型取空間62に注入される。
【0082】レプリカ型取空間62に注入された液状レ
プリカ剤73は水より比重が大きいため、レプリカ型取
空間62内の水を押し分け、底部より次第に堆積され
る。外部への漏出は液シール70により防止される。こ
のとき、レプリカ型取空間62は型取開口69を通して
被検査部に開放されているので、注入される液状レプリ
カ剤73は被検査部の表面形状を正確にトレースし、表
面形状に沿う形で堆積される。
【0083】液状レプリカ剤73の堆積によりレプリカ
型取空間62内の水はオーバフローホール72を通って
上部のアニュラス空間68に押し除けられ、押し除けら
れた水は、水抜き孔75を通って外部に放出される。こ
のとき、水抜き孔75から液状レプリカ剤73の浮遊成
分が外部に流出しないように、泡状の浮遊レプリカ剤は
回収フィルタ74にて回収され、捕獲される。水抜き孔
75から液状レプリカ剤73が流出するのを防止するこ
とで、泡状の浮遊レプリカ剤は外部に流出せず、炉水の
汚染を防止できる。
【0084】一方、レプリカ型取空間62に注入される
液状レプリカ剤73が空間容積を上廻ると、一部の液状
レプリカ剤73はオーバフローホール72を通ってオー
バフローし、上部のアニュラス空間68に流入する。
【0085】しかし、この場合、オーバフローホール7
2に対向して液面計90が設けられ、この液面計90の
フロート88でオーバフローする液状レプリカ剤73を
検出している。オーバフローする液状レプリカ剤73が
所要量に達すると、液面計90が作動して制御器により
開放弁82や開閉弁85を閉じる。具体的には液面計9
0が作動してその作動信号がコアガイド91内の作動制
御器(図示せず)を制御して開放弁81や開閉弁85を
閉じ、液状レプリカ剤73の供給が停止されるようにな
っている。
【0086】液状レプリカ剤73の供給を停止して、形
状測定装置50を図6に示す状態に維持すると、液状レ
プリカ剤73硬化剤の作用により被検査部の表面形状を
模擬し、転写しつつ硬化していき、所要時間、例えば3
0分ないし2時間の経過により、液状レプリカ剤73は
次第に硬化(固化)し始めて次第に固化していき、弾力
性のある硬化レプリカ剤となる。硬化レプリカ剤の収縮
率は0.01〜0.1%程度と殆どゼロに近い。液状レ
プリカ剤73の硬化時間は流動性の良いものは長く、流
動性の少ないものは短かいので、流動性の良さを考慮し
て決定される。
【0087】所要時間経過後に、レプリカ型取空間62
で硬化した硬化レプリカ剤をレプリカ採取するために、
操作ロッド57を持ち上げる一方、下部押上装置95を
作動させてレプリカ採取装置55を押し上げて硬化レプ
リカ剤73を被検査部から剥離させる。
【0088】その際、硬化レプリカ剤73の剥離がスム
ーズに行なわれるように、レプリカ型取手段60に堰付
きの内筒66を設けて被検査部との接触面積を小さくす
ると共に、オーバフローホール72からのオーバフロー
レプリカ剤を固化させて硬化レプリカ剤73の剥離強度
を増大させている。内筒66とスタブチューブ45の間
堰を設けることにより、両者の隙間に液状レプリカ剤が
毛細管現象で吸い上げられるのを防止している。
【0089】被検査面からの硬化レプリカ剤73を剥離
させつつ、形状測定装置50を吊り上げ、原子炉圧力容
器10の上方に持ち出すことにより、アニュラス空間6
8内の水は水抜き孔76から抜き出され、ターゲットと
なるCRDハウジング据付部41等の被検査部(スタブ
チューブ45とインコネル肉盛部)の3次元形状をレプ
リカ採取でき、採取されたレプリカ(硬化レプリカ剤)
は被検査部を正確に模擬し、転写しているので、その3
次元寸法・形状を正確に測定することができる。
【0090】なお、CRDハウジング据付部41の被検
査部を原子炉圧力容器10内に水を張った水中で測定し
た例を説明したが、レプリカ採取装置50を後述するシ
ールカバー筒100で覆い、このシールカバー筒100
を原子炉圧力容器10の下鏡部から炉心支持板12の開
口部51を通して立設し、上端を水面上に突出させてシ
ールカバー筒100内の水を抜くことにより、気中で測
定できるようにしてもよい。この場合には、保持装置は
シールカバー筒100の途中で位置決め保持されるよう
なっている。
【0091】ターゲットとなるCRDハウジング据付部
41の被検査部(インコネル肉盛部43およびスタブチ
ューブ45)の3次元形状・寸法をレプリカ採取した
後、被検査部を補修する必要がある場合には、補修対象
となるターゲットのCRDハウジング31やスタブチュ
ーブ45を取り除いて、新しいCRDハウジングやスタ
ブチューブと取り換える。
【0092】原子炉内でターゲットとなるCRDハウジ
ング31やスタブチューブ45等を交換する場合には、
原子炉圧力容器10内に作業者を接近させることができ
ないので、炉上部から遠隔作業により交換補修作業が行
なわれる。
【0093】ターゲットになるCRDハウジング31や
スタブチューブ45を取り除くためには、図7に示すよ
うに、ターゲットのCRDハウジング31の下部フラン
ジ31aに盲フランジ32を装着して炉水の流出を防止
する一方、隣接する2本のCRDハウジング31の頂部
を覆うハウジングカバー37(図4参照)を取り外して
隣接CRDハウジング31の頂部にカバー筒サポート装
置102を取り付ける。カバー筒サポート装置102は
CRDハウジング31の頂部に挿嵌されるシールパイプ
103を有し、このシールパイプ103の上部を図の保
持装置52と同様なシールパイプ保持装置104により
炉心支持板12の開口部51に方位位置決め固定させ
る。
【0094】その後、ターゲットのCRDハウジング据
付部41を覆うようにシールカバー筒100を原子炉圧
力容器10内に立設する。シールカバー筒100の下端
には液シール105が設けられてシールカバー筒100
内が液密に保持される。シールカバー筒100は固定シ
ールパイプ103から折畳み可能に突出する支持アーム
106に係合して保持され、横滑りするのが防止され
る。支持アーム106の先端に係合ローラ107が回動
自在に支持される。
【0095】続いて、図8に示すように、シールカバー
筒100内の水を抜いて、シールカバー筒100内にC
RDハウジング据付部41の除去装置110を挿入し、
この除去装置110の把持装置111がCRDハウジン
グ31の頂部に係合し、把持する。除去装置110には
シールカバー筒100を保持するプロテクタ112が設
けられ、このプロテクタ112がCRDハウジング据付
部41とシールカバー筒100の間隙に介装される。
【0096】この状態で、盲フランジ32を取り外して
CRDハウジング31の下方からCRDハウジングカッ
ティングマシン115を挿入する。CRDハウジングカ
ッティングマシン115はCRDハウジング31内にサ
ポートプラグ116により保持され、CRDハウジング
31とスタブチューブ45のJ開先溶接部117の下方
をビームカッタ118で周方向に切断する。
【0097】切断された下部のCRDハウジング31は
原子炉圧力容器10のCRDハウジング貫通孔120よ
り下方に取り出される。下部のCRDハウジング31が
取り除かれた後、CRDハウジング貫通孔120内を図
示しないフラッパツールを使用してクリーンアップす
る。このクリーンアップ後、CRDハウジング貫通孔1
20の内径測定が測定具を用いて行なわれる。
【0098】CRDハウジング貫通孔120のクリーン
アップや内径測定が行なわれた後、CRDハウジング貫
通孔120の下側からスタブチューブカッティングマシ
ーン121を挿入して、図9に示すようにスタブチュー
ブ45をその取付用開先肉盛部44の近くで切断する。
【0099】スタブチューブ45の切断後に、図10に
示すように、CRDハウジング据付部41の除去装置1
10をシールカバー筒100内から引き上げて、上方に
取り出す。CRDハウジング据付部41を除去した後、
シールカバー筒100内をクリーニング装置を用いてク
リーンアップさせる。クリーニング装置にはウォータフ
ラッシュを利用してCRDハウジング据付部41の表面
を研磨し、クリーニングする。
【0100】その後、図11に示すように、シールカバ
ー筒100を引き上げて原子炉圧力容器10の上方から
引き抜くと共に、隣接する2本のCRDハウジング31
からシールパイプ103を引き抜いて、CRDハウジン
グ31頂部にハウジングカバー37で被覆する。
【0101】この状態で原子炉圧力容器10の炉心支持
板12に測定装置(図示せず)を設置し、ターゲットと
なるCRDハウジング貫通孔120のセンタを測定し、
芯出しを行なう。この芯出し後に、測定装置を取り除
き、切断研磨機としての放電加工機(以下、EDMとい
う。)123を用いて図12に示すようにCRDハウジ
ング据付部41を放電加工し、研磨する。EDM123
の使用により、CRDハウジング据付部41は図13
(A)から図13(B)に示すように研磨され、研磨さ
れた滑かなインコネル肉盛部(インコア肉盛部)43が
形成される。
【0102】EDM123で放電加工されたインコネル
肉盛部43の放電加工面は、TVカメラで観察し、検査
する。この状態でインコネル肉盛部43の3次元寸法・
形状を測定する場合には、図14に示すCRDハウジン
グ据付部の形状測定装置50Aを用いて行なわれる。
【0103】この形状測定装置50Aは、基本的構成
は、図6に示す形状測定装置50と実質的に異ならない
ので、対応する部分には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0104】図14に示すCRDハウジング据付部の形
状測定装置50Aは、CRDハウジング31が存在しな
いのでレプリカ採取装置55Aを図6に示す位置決め固
定手段61で位置決め固定できない。このため、ターゲ
ットのCRDハウジング据付部41に隣接する2本のC
RDハウジング31に、図7に示すようにカバー筒サポ
ート装置102を設置する。このサポート装置102の
シールパイプ103から折畳み可能なサポートアーム1
06を取り出し、このサポートアーム106の係合ロー
ラ107をレプリカ型取手段60Aのレプリカカバー筒
65に当接させて、レプリカカバー筒65の横滑りを防
止し、被測定部であるCRDハウジング据付部41のイ
ンコネル肉盛部(バタリング)43を覆うようにセット
される。
【0105】図14に示す形状測定装置50Aはレプリ
カ採取装置55Aの位置決め固定がカバー筒サポート装
置102により行なわれるため、支柱53の下端部に位
置決め固定手段を設ける必要がない。カバー筒サポート
装置102が位置決め固定手段を構成している。このた
め、支柱53のコアガイド91から下方に延出されるロ
ッド125の下端に近接スイッチ94を設けるが、この
近接スイッチ94はインコネル肉盛部(インコア肉盛
部)43の加工の目的で備え付けられた装置であるスタ
ブチューブカッティングマシン121に当接することに
より、レプリカ採取装置55Aが所定位置に位置決めさ
れたことを確認することができる。延長ロッド121お
よび近接スイッチ94はインコア肉盛部43の加工目的
で備え付けられた装置の一部を利用してレプリカ採取装
置55Aの位置決め機構126を構成しており、この位
置め機構126とカバー筒サポート装置102により、
レプリカ採取装置55Aは位置決め固定される。
【0106】この形状測定装置50Aの他の構成および
作用は図7に示す形状測定装置50と異ならないので同
一符号を付して説明を省略する。すなわち、レプリカ剤
貯蔵手段63での液状レプリカ剤73を構成する液状型
取剤や硬化剤の貯蔵,レプリカ型取空間62への液状レ
プリカ剤73の注入,注入量の検出,レプリカ剤の硬
化,浮遊レプリカ剤の回収,硬化レプリカ剤の回収は、
図6に示す形状測定装置50と異ならないので説明を省
略する。
【0107】ただ、図14に示す形状測定装置50Aは
被検査部であるインコネル肉盛部43の3次元寸法・形
状を測定するため、レプリカ型取手段60Aはレプリカ
カバー筒65や内筒66下部にアニュラス状のレプリカ
型取空間62が形成される。このレプリカ型取空間62
にはインコネル肉盛部43に向って開口するリング状の
型取開口69が形成され、レプリカ型取空間62はイン
コネル肉盛部43との間で密閉空間を形成するようにレ
プリカカバー筒65や内筒66の下端に液シール70,
127が設けられる。
【0108】液シール127を設けることで、CRDハ
ウジング31が据え付けられていない場合にも、液状レ
プリカ剤73がレプリカ型取空間62の外部に流出する
のを防止しており、CRDハウジング貫通孔20から炉
外に流出するのを防止できる。
【0109】この形状測定装置50Aで被検査部として
のCRDハウジング据付部41であるインコネル肉盛部
43をレプリカ採取でき、その硬化レプリカ剤からイン
コネル肉盛部43の3次元寸法・形状を測定できる。
【0110】インコネル肉盛部43をレプリカ採取し、
その3次元寸法・形状測定後にインコネル肉盛部43上
にスタブチューブ取付用開先溶接部44を形成する。
【0111】このスタブチューブ取付用肉盛部44を形
成するためには、図15に示すように、肉盛溶接機12
9をCRDハウジング据付孔の下方から挿入し、この肉
盛溶接機129を用いてインコネル肉盛部43上にイン
コネルで肉盛し、スタブチューブ取付用肉盛部44を形
成する。符号130はウォータプロテクションダムであ
り、符号131はウォータプロテクションアンブレラで
ある。
【0112】スタブチューブ取付用肉盛部44を形成し
た後、切断溶接機である放電加工機(EDM)133を
用いて、図16に示すようにスタブチューブ取付用開先
肉盛部44の切断・溶接を行なって図17(A)に示す
状態から図17(B)に示す状態に整形する。このと
き、CRDハウジング貫通孔120はボアプラグ135
で閉塞されている。スタブチューブ取付用開先肉盛部4
4を整形した後、図示しない超音波探傷装置を用いて溶
接欠陥や損傷の有無を検査する。
【0113】この検査後に再び放電加工機133により
図18および図19(A)および(B)に示すように、
スタブチューブ取付用肉盛部44の仕上げ加工を行な
い、スタブチューブ取付用肉盛部44の頂部にスタブチ
ューブ取付用開先部を形成する。
【0114】ターゲットのCRDハウジング据付部41
に形成されるスタブチューブ取付用開先肉盛部44はT
Vカメラ等で監視される一方、図20に示されるCRD
ハウジング据付部の形状測定装置50Bで3次元寸法・
形状が測定される。この形状測定装置50Bによる3次
元寸法・形状の測定は気中で行なわれる。原子炉圧力容
器10内の水とはシールカバー筒100により隔離され
る。
【0115】図20に示す形状測定装置50Bを説明す
るに当り、図6に示す形状測定装置50に対応する部分
には同一符号を付して説明を省略する。
【0116】この形状測定装置50BでCRDハウジン
グ据付部41のスタブチューブ取付用開先肉盛部44の
3次元形状・寸法を測定する場合には、CRDハウジン
グ貫通孔120の下側からボアプラグ135を挿入し
て、CRDハウジング貫通孔120を塞ぐことができる
と共に、図21に示すように、隣接する2つのCRDハ
ウジング31のハウジングカバー37を取り除いて、隣
接するCRDハウジング31の頂部シールパイプを装着
する。シールパイプ103の上部はシールパイプ保持装
置104により炉心支持板12の開口部に方位位置決め
固定される。
【0117】この状態で、図20に示すように、インコ
ネル肉盛部43を覆うようにシールカバー筒100を立
設する。シールカバー筒100の下端には液シール10
5が設けられると共に、シールカバー筒100は炉心支
持版12の開口部51を通して上方に延び、炉水上に突
出している。シールカバー筒100内の水を抜くことに
より、内部は気中に保持される。
【0118】シールカバー筒100内に形状測定装置5
0Bが挿入され、この形状測定装置50Bでスタブチュ
ーブ取付用開先肉盛部44の3次元形状・寸法がレプリ
カ採取される。
【0119】形状測定装置50Bはスタブチューブ取付
用開先盛部44の3次元寸法・形状を測定するレプリカ
採取装置55Bとこのレプリカ採取装置55Bの上部を
安定的に保持する保持装置52Bとを有する。
【0120】保持装置52Bは操作ロッド57に固定さ
れる保持プレート140を有し、この保持プレート14
0がシールカバー筒100に係合して操作ロッド57の
横振れが防止され、レプリカ採取装置50Bの上部が安
定的に保持される。
【0121】レプリカ採取装置50Bはレプリカ型取空
間62を形成するレプリカ型取手段60Bと、上記レプ
リカ型取空間62に注入する液状レプリカ剤(印象剤)
73を貯蔵するレプリカ剤貯蔵手段63と、上記レプリ
カ型取手段60Bを位置決め固定する位置決め固定手段
61Bとを有する。
【0122】一方、原子炉圧力容器10の下鏡部におい
て、ターゲットとなるCRDハウジング貫通孔120は
下方から挿入されるボアプラグ135で封止される。
【0123】また、レプリカ型取手段60Bは段付支柱
53の下部支柱53bに固定される筒状のバケット14
1を有し、このバケット141はレプリカ外筒を構成
し、複数の補強バー142で補強されている。バケット
141の下端部に液シール143が設けられると共に、
バケット141内部がレプリカ型取空間62として形成
される。このレプリカ型取空間62は上方がシールカバ
ー筒100内に開口し、下方には型取開口69が形成さ
れ、この型取開口69を介してスタブチューブ取付用開
先肉盛部44がレプリカ採取される。
【0124】レプリカ型取手段60Bのレプリカ型取空
間62に注入される液状レプリカ剤73を貯蔵するレプ
リカ剤貯蔵手段63は、レプリカ型取手段60Bの上
方、例えば段付支柱53の上部支柱53aに据え付けら
れる。このレプリカ剤貯蔵手段63の構成および機能
は、図6に示すレプリカ剤貯蔵手段と異ならないので同
一符号を用いて説明を省略する。
【0125】位置決め手段61Bは原子炉圧力容器10
のターゲットとなるCRDハウジング貫通孔120に挿
入される位置決めプラグ145を有する。この位置決め
プラグ145には近接スイッチ94が設けられ、この位
置決めプラグ145をCRDハウジング貫通孔120に
挿入し、近接スイッチ94をボアプラグ135に当接さ
せることにより、レプリカ採取装置55Bの下部が所定
位置に固定され、位置決めされる。レプリカ採取装置5
5Bの位置決め固定により、レプリカ型取手段60Bは
レプリカ型取空間62がスタブチューブ取付用開先肉盛
部44を覆うように設置される。
【0126】レプリカ型取手段60Bのレプリカ型取空
間62の上部には液面計90が設けられると共に、この
液面計90によりレプリカ型取空間62に注入され、充
填される液状レプリカ剤73の注入量を検出している。
レプリカ型取空間62に注入された液状レプリカ剤73
は所定時間の経過により硬化し、固化されるが、この硬
化レプリカ剤73のスタブチューブ取付用開先肉盛部4
3からの剥離を円滑かつスムーズに行なうため、下部支
柱53bに複数の補強カバー142が設けられる。この
補強バー142は硬化レプリカ剤の強度を向上させ、剥
離補助機能を備えている。
【0127】このようにして、シールカバー筒100に
より原子炉圧力容器10内の水を隔離した状態で、形状
測定装置50Bによりスタブチューブ取付用開先肉盛部
44の3次元形状・寸法をレプリカ採取できる。
【0128】スタブチューブ取付用開先肉盛部44のレ
プリカ採取をする場合には、レプリカ採取装置55Bを
シールカバー筒100内に上方から挿入し、レプリカ採
取装置55Bの上部を保持装置52Bで保持させて振れ
止めを行なうと共に、下部を位置決め固定手段61Bに
て位置決め固定する。この位置決め固定により、レプリ
カ採取装置55Bはシールカバー筒100内に安定的に
設置される。
【0129】続いて、レプリカ採取装置55Bのレプリ
カ剤貯蔵手段63の開放弁82およ開閉弁85を開放さ
せて、レプリカ型取手段60Bのレプリカ型取空間62
に液状レプリカ剤73を注入し、充填させる。レプリカ
型取空間62への液状レプリカ剤73の注入により、液
状レプリカ剤73は、CRDハウジング据付部41の表
面形状を模擬し、型取るように充填されていき、スタブ
チューブ取付用開先肉盛部44を覆う。
【0130】所要量の液状レプリカ剤73が注入される
と、その注入量を液面計90で検出し、その検出信号を
コアガイド91内に制御器に送り、開放弁82および開
閉弁85を閉じ、液状レプリカ剤73の注入を遮断す
る。
【0131】レプリカ型取手段60Bのレプリカ型取空
間62に注入され、充填された液状レプリカ剤73は硬
化剤の作用により硬化が開始され、次第に硬化してい
く。液状レプリカ剤73の硬化時間経過後、操作ロッド
57を持ち上げ操作し、硬化したレプリカ剤73をCR
Dハウジング据付部41である被検査部から剥離させ
る。その後、操作ロッド57に図示しないワイヤロープ
等を介してレプリカ採取装置60Bをシールカバー筒1
00から引き抜き、原子炉圧力容器10の上部に引き上
げる。この引上げにより、レプリカ型取手段60Bのレ
プリカ型取空間62内で硬化したレプリカ剤が引き上げ
られ、この硬化レプリカ剤によりスタブチューブ取付用
開先肉盛部44のレプリカ型取を行ない、その3次元寸
法・形状を測定することができる。
【0132】スタブチューブ取付用開先肉盛部44の3
次元寸法・形状をレプリカ採取した後、スタブチューブ
取付用開先肉盛部44に図22に示す新しいスタブチュ
ーブ45Aを設置する。このスタブチューブ45Aは図
22に示すように、予め機械加工により成形されてい
る。スタブチューブ45Aの下部に形成される開先溶接
部46は、CRDハウジング据付部のスタブチューブ取
付用開先肉盛部44をレプリカ採取した後、スタブチュ
ーブ取付用開先肉盛部44に対応させるように機械加工
してもよい。この機械加工は原子炉圧力容器10の外部
で行なわれる。
【0133】CRDハウジング据付部41のスタブチュ
ーブ取付用開先肉盛部44へのスタブチューブ45Aの
据付は、シールカバー筒100内の気中で行なわれ、図
23に示すように、スタブチューブ45Aをスタブチュ
ーブ取付用開先肉盛部44へマンドレル147で芯合せ
しつつ設置する。スタブチューブ45A頂部のJ開先部
148にはシールキャップ149が装着される。このシ
ールキャップ149はアライメント固定具150により
整列されて固定され、スタブチューブ45A頂部はシー
ルキャップ149によりシールされる。
【0134】この状態で、マンドレル147を原子炉圧
力容器10のCRDハウジング貫通孔120を通して下
方に引き抜く。この引抜後に、スタブチューブ取付用開
先肉盛部44上に設置されたスタブチューブ45Aの下
部開先部を溶接するため、図24に示すように、溶接機
151をCRDハウジング貫通孔120の下方から挿入
して、下部開先部146を内周側から全周に亘って溶接
する。この溶接は、スタブチューブ45Aの頂部がアラ
イメント固定具150により保持された状態で行なわれ
る。
【0135】スタブチューブ45Aの下部開先部をスタ
ブチューブ取付用開先肉盛部44に溶接した後、溶接機
151をCRDハウジング貫通孔120から下方に取り
去り、下部開先部146の溶接ビード153の高さや芯
ずれを測定する。アライメント固定具150は原子炉圧
力容器10の上部へ引き抜くことにより取り去る。測定
後に、図25に示すように、スタブチューブ45Aの下
部開先溶接部146をクリーンアップマシンを用いて、
図26(A)に示す状態から図26(B)に示す状態に
クリーンアップする。
【0136】その後、スタブチューブ45Aの内側から
探傷機や寸法測定装置(共に図示せず)を用いて溶接欠
陥や探傷検査を行なうと共に寸法測定を行なって溶接歪
みやスタブチューブ45の溶着に伴う据付歪みを測定す
る。これらの測定後に、図27に示すように、スタブチ
ューブ45Aのシールキャップ149を取り去ると共
に、ボアプラグ135をCRDハウジング貫通孔120
に下側から挿入して、CRDハウジング貫通孔120を
再び封着する。
【0137】CRDハウジング貫通孔120をボアプラ
グ135で封着し、閉塞させた後に、シールカバー筒1
00を取り外し、ターゲットとなるCRDハウジング据
付部41に隣接するCRDハウジング31からシールパ
イプを取り除き、隣接するCRDハウジング頂部シール
面にハウジングキャップ37を被せる。
【0138】この後、必要に応じ溶接機(ED)を用い
てスタブチューブ45Aの外側スカート部を切断し、ス
タブチューブ45Aの外側スカート部を溶融切断し、研
磨する。この切断・研磨後にスタブチューブ45Aの外
観形状をTVカメラ等で観察する。
【0139】次に、図29に示すように溶接機154を
用いてスタブチューブ45Aの頂部に形成される開先部
148を溶融切断して、スタブチューブ頂部に図30
(A)に示す開先状態から図30(B)に示すJ開先部
148を形成する。このJ開先形状もTVカメラ等で観
察した後、図31に示す形状測定装置50Cによりター
ゲットとなるスタブチューブの頂部に形成されるJ開先
部148の3次元寸法・形状を測定する。
【0140】この形状測定装置50Cは図20に形状測
定装置50Bとレプリカ採取装置55Bのレプリカ型取
手段60Bおよび位置決め固定手段61Bを除いて等し
いので、同一部分には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0141】レプリカ採取装置55Cのレプリカ型取手
段60Cはスタブチューブ45Aに外嵌する筒状バケッ
ト155を有する。このバケット155は段付支柱53
の下部支柱53bに固定される一方、内部にレプリカ型
取空間62を形成している。このレプリカ型取空間62
の下部に形成される型取開口69はバケット155の底
部とプラグ156とによりアニュラス状に形成され、こ
のアニュラス状の型取開口69を介してスタブチューブ
45Aの頂部のJ開先部148がレプリカ採取されるよ
うになっている。
【0142】一方、プラグ156は段付支柱53の下部
支柱53bに固定され、位置決め固定手段61Cを構成
している。位置決め固定手段61Cのプラグ156はス
タブチューブ45A内に挿入されて、スタブチューブ4
5Aの頂部側内周フランジに嵌合し、レプリカ採取装置
55Cの下部の横振れが防止される。段付支柱53の下
部支柱53bはプラグ156を貫いて下方に突出し、そ
の下端に近接スイッチ94が取り付けられる。この近接
スイッチ94はボアプラグ135に係合することにより
作動し、近接スイッチ94の作動によりレプリカ採取装
置55Cが正確に位置決めセットされたことが確認され
る。
【0143】この形状測定装置50Cを用いてスタブチ
ューブ45Aの頂部のJ開先溶接部148のレプリカ採
取は、シールカバー筒100内の気中にて行なわれる。
このシールカバー筒100はカバー筒サポート装置10
2に係合して横滑りが防止される。このサポート装置1
02は隣接する2つのCRDハウジング31に固定のシ
ールパイプから折畳み自在に突出するサポートアーム1
06より正確に支持され、原子炉圧力容器10内でシー
ルカバー筒100が安定的に設置される。
【0144】シールカバー筒100内に形状測定装置5
0Cを挿入し、上部を保持装置52Bで保持する一方、
下部を位置決め固定手段61Cで位置決め固定する。こ
の位置決め固定によりレプリカ採取装置55Cは所定の
位置に正しくセットされる。
【0145】レプリカ採取装置55Cを所定の位置にセ
ットした状態で、レプリカ型取手段60Cのレプリカ型
取空間62に液状レプリカ剤73を注入する。液状レプ
リカ剤73の注入量は液面計90で測定され、所要量の
液状レプリカ剤73が注入されたら、開放弁82および
開閉弁85を閉じてそれ以上の注入を停止する。
【0146】レプリカ型取手段60Cのレプリカ型取空
間62に注入された液状レプリカ剤73は硬化剤の作用
で硬化する。液状レプリカ剤73が硬化に要する時間経
過後に、操作ロッド57を持ち上げて硬化されたレプリ
カ剤をスタブチューブ45Aの頂部のJ開先部148か
ら剥離される。
【0147】スタブチューブ45AのJ開先部148か
ら硬化レプリカ剤73を剥離させた状態でワイヤロープ
等を介してレプリカ採取装置55Cをシールカバー筒1
00から引き抜き、原子炉圧力容器10の上部に引き上
げる。レプリカ採取装置55Cの引上げにより、レプリ
カ型取手段60Cのレプリカ型取空間62内で硬化した
レプリカ剤が引き上げられ、この硬化レプリカ剤により
スタブチューブ45A頂部J開先部148のレプリカ採
取を行なうことができる。このレプリカ採取でスタブチ
ューブ45AのJ開先部148の3次元寸法・形状を測
定することができる。
【0148】スタブチューブ45A頂部のJ開先部14
8をレプリカ採取した後、シールカバー筒100を取り
除き、隣接するCRDハウジング31頂部からシールパ
イプ103を取り除き、この隣接CRDハウジング31
の頂部にハウジングキャップ37を被せる(図28参
照)。
【0149】その後、スタブチューブ45Aに新しいC
RDハウジング31Aを挿入し、溶接にて据え付けるた
め、J開先部を溶接する溶接機157を図32に示すよ
うに、原子炉圧力容器10の上方から挿入する。溶接機
157をスタブチューブ45Aの頂部を覆うように据え
付けた後、ボアプラグ135をCRDハウジング貫通孔
120から下方に取り除く。ボアプラグ135除去後
に、CRDハウジング貫通孔120からドライヤを挿入
し、少なくともスタブチューブ45A頂部のJ開先部1
48を乾燥させる。
【0150】スタブチューブ45Aの頂部を乾燥させた
後、図33に示すように、CRDハウジング貫通孔12
0に下部から新しいCRDハウジング31Aを挿入し、
このCRDハウジング31Aの頂部をアライメント固定
具158の固定プラグ159に押し当てて係合させ、位
置決め固定する。
【0151】CRDハウジング31AをCRDハウジン
グ貫通孔120内に挿入して位置決め固定した後、図3
5に示すように溶接機157にてCRDハウジング31
Aの外周をスタブチューブ45A頂部のJ開先部148
に沿って周方向に溶接にて固定する。
【0152】CRDハウジング31Aをスタブチューブ
45Aの頂部を溶接にて固定した後、溶接機157を上
方に引き上げ、CRDハウジング据付部41から取り除
く。その後、CRDハウジング31Aのスタブチューブ
頂部溶接部をTVカメラ等で観察する一方、図35に示
すように、超音波探傷機160を用いてスタブチューブ
45Aの頂部J開先溶接部161を超音波検査などの種
々の検査を行なう。
【0153】その後、CRDハウジング31Aを取り付
けたスタブチューブ45Aの頂部J開先溶接部161を
レプリカ採取するために、ターゲットとなるCRDハウ
ジング据付部41の3次元寸法・形状を、図36に示す
形状測定装置50Dにて測定する。
【0154】この形状測定装置50Dは図31に示す形
状測定装置50Cと支柱53に設けられる位置決め固定
手段61Dを除いて実質的に異ならないので同一符号を
用いて説明を省略する。また、位置決め固定手段61D
は図6に示す位置決め固定手段61と同様のものが採用
される。
【0155】位置決め固定手段61Dは支柱53の下端
にシールプラグ93が設けられ、このシールプラグ93
に下部押上装置95に接触する近接スイッチ94が取り
付けられる。シールプラグ93がCRDハウジング31
Aの頂部シール面に着座し、近接スイッチ94が下部押
上装置95の押上ロッド96に接触して作動することに
より、レプリカ採取装置55Dの下部が位置決め固定さ
れる。レプリカ採取装置55Dの上部は保持装置52B
により保持され、横振れが防止される。
【0156】下部押上装置95は図6に示す下部押上装
置が用いられる。
【0157】図36に示す形状測定装置50Dによるス
タブチューブ45A頂部J開先溶接部161との3次元
寸法・形状の測定は、シールカバー筒100内の気中に
て行なわれる。このため、シールカバー筒100を炉心
支持板12の開口部51を通して挿入し、ターゲットと
なるCRDハウジング据付部41を覆うように立設した
後、このシールカバー筒100の横滑りを防止するた
め、シールカバー筒100はカバー筒サポート装置10
2に安定的に保持され、横滑りが防止される。カバー筒
サポート装置102のサポートアーム106はターゲッ
トのCRDハウジング据付部41に隣接するCRDハウ
ジング31の頂部に固定のシールパイプ103に折畳み
可能に設けられる。
【0158】形状測定装置50Dによるレプリカ採取
は、まず、シールカバー筒100内に形状測定装置50
Dを挿入し、この形状測定装置50Dの上部を保持装置
52Bにより保持し、下部をレプリカ採取装置55Dの
位置決め固定手段61Dにて位置決め固定する。この位
置決め固定によりレプリカ採取装置55Dはシールカバ
ー筒100内に固定され、安定的に設置される。
【0159】レプリカ採取装置55Dを設置した後、開
放弁82および開閉弁85を開き、レプリカ剤貯蔵手段
63から液状レプリカ剤73を液注入管79を通してレ
プリカ型取手段61Dのレプリカ型取空間62内に注入
していく、なお、レプリカ型取手段60Dは筒状バケッ
ト155が支柱53に図示しない取付ロッドを介して固
定されている。そして、液状レプリカ剤73の注入によ
り、液状レプリカ剤73はレプリカ型取空間62の下部
からスタブチューブ45Aの頂部J開先溶接部の表面形
状を模擬し、トレースして型取るように次第に堆積され
ていく。液状レプリカ剤73の注入量が所要量に達する
と、液面計90で検出され、コアガイド91内に収容さ
れた図示しない制御器で開放弁82および開閉弁85を
閉じ、液状レプリカ剤73のそれ以上の注入を停止す
る。
【0160】レプリカ剤型取空間62に注入された液状
レプリカ剤73は硬化剤の硬化作用により次第に硬化し
ていく。所要硬化時間が終了すると、硬化したレプリカ
剤をスタブチューブ45Aの頂部J開先溶接部161か
ら剥離させるために、操作ロッド57を利用して少し持
ち上げる。操作ロッド57による持上げを助長するた
め、下部押上装置95を作動させ、レプリカ採取装置5
5Dを持ち上げ、硬化レプリカ剤73をスタブチューブ
45Aの頂部J開先部から剥離させてもよい。下部押上
装置95による押上作用は、操作ハンドル97を回動操
作して押上ロッド96を上動させることにより行なわれ
る。
【0161】硬化レプリカ剤73をスタブチューブ45
Aの頂部J開先溶接部161から剥離させた後、ワイヤ
ロープ等を用いて形状測定装置50Dをシールカバー筒
100内で上動させ、原子炉圧力容器10の上部に持ち
上げる。形状測定装置50Dのレプリカ採取装置55D
を原子炉圧力容器10の上部から引き上げることで、硬
化したレプリカ剤によりスタブチューブ45Aの頂部J
開先溶接部161の溶接ビードの3次元寸法・形状をレ
プリカ採取することができる。
【0162】スタブチューブ45Aの頂部J開先溶接部
161をレプリカ採取し、その3次元寸法・形状を測定
した後、CRDハウジング31A頂部シール面をTVカ
メラ等で観察したり、頂部シール面からCRDハウジン
グ31Aの下部フランジまでの距離を測定し、種々の検
査を行なう。この検査後、シールカバー筒100を引き
上げて取り除き、CRDハウジング31Aの頂部をシー
ル装置163でシールする。このとき、CRDハウジン
グ31Aの下部フランジ31aには盲フランジ32が取
り付けられ、この盲フランジ32で閉塞されている。
【0163】これにより、ターゲットとなるCRDハウ
ジング据付部41の補修交換作業が終了し、補修された
新しいCRDハウジング31Aや隣接するCRDハウジ
ング31に制御棒駆動機構24を下方から挿入し、取り
付けることにより、制御棒駆動機構24の取付作業も完
了する。
【0164】なお、本発明の一実施例で、CRDハウジ
ング据付部の交換補修作業を行なう際に、種々の補修段
階でのCRDハウジング据付部の3次元寸法・形状をレ
プリカ採取する形状測定装置について説明したが、この
形状測定装置はCRDハウジング据付部の補修の際のレ
プリカ採取だけでなく、原子炉建設時に設置されるCR
Dハウジング据付部を形成する際のレプリカ採取であっ
てもよい。この形状測定装置は使い捨てタイプでも、反
復使用可能なタイプとしてもよい。
【0165】また、図6,図14,図20,図31およ
び図36に示す形状測定装置50,50A,50B,5
0C,50Dにおいては、レプリカ採取装置55,55
A〜55Dに形成されるレプリカ型取空間62を全周に
亘って一様に形成した例を示したが、このレプリカ型取
空間は図38に示すように放射状しに数分割し、例えば
4分割(2分割でも3分割でもよい。)し、分割された
各レプリカ型取空間内にレプリカ剤貯蔵手段63から液
状レプリカ剤をそれぞれ注入するようにしてもよい。レ
プリカ型取空間の断面積が大きな場合に有効である。ま
た、レプリカ型取空間は図39に示すように、分割され
た一部の空間であってもよい。このレプリカ型取空間の
場合には、CRDハウジング据付部の被検査部を局所的
にレプリカ採取し、その寸法・形状を測定することがで
きる。
【0166】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る制御棒駆
動機構ハウジング据付部の形状測定装置においては、原
子炉圧力容器の下鏡部に形成されるCRDハウジング据
付部の被検査部をレプリカ採取装置によりレプリカ採取
し、被検査部の表面形状を模擬し、その3次元寸法や形
状を正確かつ確実に測定することができる。
【0167】被検査部の形状が凹んでいる場合には、T
Vカメラ等による目視確認では凹凸状態の測定が困難で
あるが、本発明ではレプリカ採取装置によりターゲット
となる被検査部の表面形状をレプリカ採取することによ
り、凹凸形状を含めた3次元形状・寸法を正確に測定す
ることができる。
【0168】請求項1に係る制御棒駆動機構ハウジング
据付部の形状測定装置においては、レプリカ採取装置の
上部を保持装置で保持し、その下部を位置決め固定手段
で位置決め固定して設置し、レプリカ採取装置のレプリ
カ型取手段に形成されるレプリカ型取空間にレプリカ剤
貯蔵手段から液状レプリカ剤を注入し、レプリカ型取空
間に注入された液状レプリカ剤がCRDハウジング据付
部の被検査部をトレースし、型取るように充填されてい
く。レプリカ型取空間に充填された液状レプリカ剤は所
定の時間経過により固化し、硬化されたレプリカ剤とな
る。
【0169】この硬化レプリカ剤を被検査部から剥離さ
せ、取り出すことによりCRDハウジング据付部の被検
査部をレプリカ採取でき、そのレプリカ採取により3次
元寸法・形状を測定することができる。
【0170】請求項2に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手段
のレプリカカバー筒内にレプリカ型取空間を形成し、レ
プリカカバー筒の下端に液シールを設けたから、レプリ
カ型取空間に注入される液状レプリカ剤がレプリカ型取
空間から漏出するのを有効的に防止できる。
【0171】請求項3に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手段
を支柱に固定されたレプリカカバー筒と内筒との2重筒
構造に形成し、内筒をCRDハウジング据付部のスタブ
チューブに外嵌させたから、レプリカ型取空間内で固化
される硬化レプリカ剤が被検査部と接触する面積を小さ
くしてスタブチューブから抜け易くすると共に、内筒下
部にレプリカ型取空間に向って突出する邪魔板を設けた
ので、邪魔板の存在により硬化レプリカ剤を補強し、そ
の破損を防止して被検査部から硬化レプリカ剤を円滑か
つスムケーズに剥離させ、抜き取ることができる。
【0172】請求項4に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手段
をレプリカカバー筒と内筒との2重筒構造に形成すると
共に、2重筒間のアニュラス空間をレプリカ型取空間に
形成し、このアニュラス空間に液状レプリカ剤を注入す
ることで、水より重い液状レプリカ剤の性質を利用して
効果的に充填でき、レプリカ型取空間のアニュラス空間
で画成されるインコネル肉盛部の被検査部を、効率よく
レプリカ採取でき、レプリカ型取空間に注入される液状
レプリカ剤と被検査部との接触面積を小さくできるの
で、レプリカ採取空間内で固化した硬化レプリカ剤の剥
離を円滑かつスムーズに行なうことができる。
【0173】請求項5に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、液状型取剤貯蔵タ
ンクと硬化剤貯蔵タンクとを個別に設け、混合ノズルで
混合して液状レプリカ剤としてレプリカ型取空間に注入
したから、液状型取剤と硬化剤とを空気圧を利用して押
し出すことができる一方、予め混合した液状レプリカ剤
の状態で貯蔵することがなく、形状測定装置の設置後に
混合ノズルで混合することで、形状測定装置の設置前に
液状レプリカ剤が硬化することがなく、液状レプリカ剤
の硬化時間を考慮して形状測定装置を設置することを要
しないので、形状測定装置を安定的に設置できる。
【0174】請求項6および請求項7に記載の制御棒駆
動機構ハウジング据付部の形状測定装置においては、硬
化剤貯蔵タンクの出口側に抽出液量コントロール可能な
硬化剤注入ノズルを設けることで、温度等の影響等があ
る場合にも液状型取剤と硬化剤を適切な混合比にするこ
とができ、また、液状型取剤貯蔵タンク出口側の型取剤
注入ノズルと硬化剤貯蔵タンク出口側の硬化剤注入ノズ
ルのノズル口径比率を予め規定した寸法に設定したの
で、液状型取剤と硬化剤を規定混合比で混合し、規定混
合比の液状レプリカ剤とすることができ、液状レプリカ
剤の流動性を適性な値に選択できる。
【0175】請求項8に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカカバー筒
内に形成されるレプリカ型取空間の頂部を仕切プレート
で画成することで、レプリカ型取空間の空間容積を小さ
くとって液状レプリカ剤の注入量を効率よく有効的に減
少させることができ、健全性を向上できる。また、レプ
リカカバー筒や仕切プレートに水抜き孔やオーバフロー
孔を形成することで、レプリカ型取空間に注入される液
状レプリカ剤の注入相当量の水がオーバフロー孔や水抜
き孔を通って排出されるので、液状レプリカ剤の注入が
スムーズに行なわれる。また、オーバフロー孔から液状
レプリカ剤をオーバフローさせ、仕切プレート上部にレ
プリカ剤の硬化部を形成することで、硬化レプリカ剤の
強度を増加し、引抜時のレプリカ剤の強度が向上し、破
損することなく剥離させることができる。
【0176】請求項9に記載の制御棒駆動機構ハウジン
グ据付部の形状測定装置においては、レプリカカバー筒
と内筒とにより形成されるアニュラス空間に回収フィル
タを設け、この回収フィルタでレプリカカバー筒内に浮
遊する余剰レプリカ剤を捕獲したから、余剰レプリカ剤
が外部に流出するのを未然にかつ確実に防止でき、炉水
の汚染を回避できる。
【0177】請求項10に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手
段の型取カバー筒と内筒との間のアニュラス空間に液面
計を設け、この液面計により液状レプリカ剤の注入量を
検知できるので、液状レプリカ剤が余分に注入されるの
を効果的に防止できる。また、レプリカ採取装置を原子
炉上部へ回収したとき、レプリカカバー筒と内筒との間
に残留する水が内筒の水抜き孔より流出するので、軽量
化が図れ、回収作業がスムーズに行なわれる。
【0178】請求項11に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、CRDハウジン
グ下部押上装置を下方から着脱自在に設け、この下部押
上装置によりレプリカ採取装置を被検査部から押し上げ
ることにより硬化レプリカ剤を被検査部から容易に剥離
させることができ、レプリカ採取を円滑かつスムーズに
行なうことができる。
【0179】請求項12に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、位置決め固定手
段がCRDハウジングの頂部シート面に着座可能なシー
ルプラグを支柱の下端部に備えることでレプリカ採取装
置の上下および横方向の滑りを防止でき、さらに、上記
シールプラグに設けられた近接スイッチで頂部シート面
への着座を確認することができ、近接スイッチの作動に
より、形状測定装置がCRDハウジング据付部の被検査
部に正確かつ確実に設置されたか否かを遠隔地から測定
できる。
【0180】請求項13に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、位置決め固定手
段をカバー筒サポート装置で構成し、このサポート装置
はレプリカカバー筒に外側から係合して保持したから、
レプリカカバー筒の横滑りを有効的に防止できる。
【0181】請求項14に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、スタブチューブ
およびその上方のCRDハウジングの外径形状が上方に
向って縮小するテーパ状に構成されたので、CRDハウ
ジング据付部の被検査部をレプリカ採取したとき、硬化
レプリカ剤を被検査部から円滑かつスムーズに剥離させ
て抜き取ることができる。
【0182】請求項15に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、レプリカ採取装
置の上部を保持装置によりシールカバー筒内に保持さ
せ、レプリカ採取装置の下部を位置決め固定手段で固定
し、シールカバー筒内の気中にてCRDハウジング据付
部の被検査部をレプリカ採取し、その3次元寸法・形状
を測定できる。
【0183】レプリカ採取は、レプリカ型取手段のレプ
リカ型取空間内に液状レプリカ剤貯蔵手段から液状レプ
リカ剤を注入し、注入された液状レプリカ剤が被検査部
にトレースし、型取るように充填されていき、次第に固
化していく。所定の時間経過したレプリカ型取空間内で
固化した硬化レプリカ剤を被検査部から剥離させて取り
出すことにより、被検査部を気中でレプリカ採取でき、
このレプリカ採取により、被検査部の3次元寸法・形状
を正確にトレースして測定することができる。
【0184】請求項16に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、ターゲットとな
るCRDハウジング据付部を覆うようにシールカバー筒
を立設し、隣接するCRDハウジングに設けられたカバ
ー筒サポート装置により、シールカバー筒を確実に、横
滑り不能に保持してシールカバー筒の横滑りを防止した
ので、シールカバー筒を原子炉圧力容器の下鏡部に安定
的に設置させることができる。
【0185】請求項17に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手
段の筒状バケットを支柱に固定し、この筒状バスケット
内に形成されるレプリカ型取空間に下方に型取開口を形
成したので、型取開口の形状を適宜選択すれば、CRD
ハウジング据付部の被検査部の異なる位置を効率よくレ
プリカ採取できる。
【0186】請求項18に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、レプリカ型取手
段のレプリカ型取空間に支柱に固定された複数の補強バ
ーが備えられ、この補強バーによりレプリカ型取空間内
で硬化される硬化レプリカ剤を補強し、この硬化レプリ
カ剤を被検査部から剥離させ易くしたので、硬化レプリ
カ剤を被検査部から安定的に破損させることなく取り出
すことができる。
【0187】請求項19に記載の制御棒駆動機構ハウジ
ング据付部の形状測定装置においては、支柱の下部に固
定されるプラグで位置決め固定手段を構成し、上記プラ
グをCRDハウジング貫通孔,スタブチューブ頂部開
口,またはCRDハウジングの頂部開口に挿嵌させるこ
とにより、レプリカ採取装置をCRDハウジング据付部
の所定の被検査部に位置決め固定でき、上記被検査部の
型取採取を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るCRDハウジング据付部の形状測
定装置が適用される沸騰水型原子炉の簡略化した縦断面
図。
【図2】図1に示す沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器ヘ
ッドを開放し、炉内構造物や燃料を取り出した状態を示
す断面図。
【図3】原子炉圧力容器の下鏡部に据え付けられるCR
Dハウジングを示す図。
【図4】原子炉の定期検査時等における原子炉圧力容器
下鏡部の検査状態を示す縦断面図。
【図5】ターゲットとなるCRDハウジング据付部のバ
ブリングテスト状態を示す図。
【図6】本発明に係るCRDハウジング据付部の形状測
定装置の一実施例を示す縦断面図。
【図7】ターゲットとなるCRDハウジング据付部を覆
うシールカバー筒を保持するカバー筒サポート装置の設
置状態を示す図。
【図8】ターゲットとなるCRDハウジング据付部を切
断するためハウジングカッティングマシンを設置した状
態を示す図。
【図9】ターゲットとなるCRDハウジング据付部のス
タブチューブを切断するために、スタブチューブカッテ
ィングマシンを設置した状態を示す図。
【図10】ターゲットとなるCRDハウジング据付部の
切断部分の引抜状態を示す図。
【図11】図10に示す状態からカバー筒サポート装置
を取り外し、シールカバー筒を引き抜く状態を示す図。
【図12】ターゲットとなるCRDハウジング据付部を
溶融切断する溶接機(EDM)を設置した状態を示す
図。
【図13】(A)は図12に示す溶接機で溶融切断する
前の状態を、(B)は切断後の状態をそれぞれ示す図。
【図14】本発明に係るCRDハウジング据付部の形状
測定装置の第2実施例を示す図。
【図15】ターゲットとなるCRDハウジング据付部の
インコネル肉盛部上へスタブチューブ取付用肉盛部を形
成する肉盛溶接機の設置状態を示す図。
【図16】ターゲットとなるCRDハウジング据付部に
溶接されたスタブチューブ取付用肉盛部を溶融切断する
溶接機(EDM)を設置した状態を示す図。
【図17】(A)は図16に示す溶接機での溶融切断前
の状態を、(B)は溶融切断後の状態をそれぞれ示す
図。
【図18】図16に示す溶接機でCRDハウジング据付
部のスタブチューブ取付用肉盛部に開先部を形成する例
を示す図。
【図19】(A)は図18に示す溶接機でスタブチュー
ブ取付用肉盛部に開先部を形成する前の状態、(B)は
開先部を形成した後の状態をそれぞれ示す図。
【図20】本発明に係るCRDハウジング据付部の形状
測定装置の第3実施例を示す図。
【図21】ターゲットとなるCRDハウジング据付部の
スタブチューブ取付用開先肉盛部へスタブチューブを設
置する準備段階を示す図。
【図22】ターゲットとなるスタブチューブ取付用開先
肉盛部上に設置されるスタブチューブの縦断面図。
【図23】ターゲットとなるスタブチューブ取付用開先
肉盛部へスタブチューブを整列状態で設置した例を示す
図。
【図24】スタブチューブ取付用開先肉盛部へ設置され
たスタブチューブを溶着させるために、スタブチューブ
溶接機を設置した状態を示す図。
【図25】スタブチューブ溶接機によりスタブチューブ
取付用開先肉盛部に溶接されたスタブチューブの溶接部
をクリーンアップさせるクリーンアップマシンの設置状
態を示す図。
【図26】(A)はクリーンアップマシンを使用する前
の溶接ビード状態を、(B)は使用後の溶接ビード状態
をそれぞれ示す図。
【図27】ターゲットとなるCRDハウジング据付部の
スタブチューブからシールキャップを取り外す状態を示
す図。
【図28】CRDハウジング据付部からシールカバー筒
を引き抜く状態を示す図。
【図29】CRDハウジング据付部のスタブチューブ頂
部にJ開先部を形成する溶接機の設置状態を示す図。
【図30】(A)は図29で示す溶接機の使用前、
(B)は溶接機を使用してJ開先部を形成した状態をそ
れぞれ示す図。
【図31】本発明に係るCRDハウジング据付部の形状
測定装置の第4実施例を示す図。
【図32】CRDハウジング据付部に新しいCRDハウ
ジングを据え付けるための作業に用いられる溶接機およ
びアライメント固定具の設置状態を示す図。
【図33】CRDハウジング貫通孔から挿入した新しい
CRDハウジングをCRDハウジング据付部に据え付け
るために、CRDハウジングの頂部をアライメント固定
具で整列保持した状態を示す図。
【図34】新しいCRDハウジングをCRDハウジング
据付部に溶着させる状態を示す図。
【図35】CRDハウジング据付部に据え付けられたC
RDハウジング溶接部分を検査する超音波検査装置の設
置状態示す図。
【図36】本発明に係るCRDハウジング据付部の形状
測定装置の第5実施例を示す図。
【図37】CRDハウジング据付部に据え付けられたC
RDハウジングにCRDを取り付けるための準備作業を
示す図。
【図38】本発明に係る制御棒駆動機構ハウジング据付
部の形状測定装置のレプリカ採取装置に形成されるレプ
リカ型取空間の分割構造を示す図。
【図39】図38に示すレプリカ型取空間を分割し、局
所的なレプリカ採取に適したレプリカ型取空間を示す
図。
【符号の説明】
10 原子炉圧力容器 11 炉心シュラウド 12 炉心支持版 13 上部格子板 15 炉心 17 気水分離器 18 蒸気乾燥器 21 原子炉ウェル 22 ウェルカバー 24 制御棒駆動機構 26 ペデスタルルーム 27 CRDハンドリングマシン 28 オペレーションフロア 31 制御棒駆動機構ハウジング(CRDハウジング) 33 制御棒ガイドチューブ 34 制御棒 37 ハウジングキャップ 40 バブリングテスト装置 41 CRDハウジング据付部 43 インコネル肉盛部(インコア肉盛部) 44 スタブチューブ取付用開先肉盛部 45,45A スタブチューブ 50,50A,50B,50C,50D 形状測定装置 52 保持装置 53 支柱 54 保持プラグ 55,55A,55B,55C,55D レプリカ採取
装置 56 位置決め用ガイドピン 57 操作ロッド 60,60A,60B,60C,60D レプリカ型取
手段 61 レプリカ型取空間 63 レプリカ剤貯蔵手段 65 レプリカカバー筒(外筒) 66 内筒 67 仕切プレート 68 アニュラス空間 69 型取開口 70 液シール 71 邪魔板(堰) 72 オーバフローホール 73 液状レプリカ剤 74 回収フィルタ 75,76 水抜き孔 77 型取剤貯蔵タンク 78 硬化剤貯蔵タンク 79 液注入管 80 硬化剤注入ノズル 81 エア配管 82 開放弁 84 液状型取剤 85 開閉弁 86 混合ノズル 88 フロート 90 液面計 91 コアガイド 93 シールプラグ 94 近接スイッチ 95 下部押上装置 96 押上ロッド 97 操作ハンドル 100 シールカバー筒 102 カバー筒サポート装置 103 シールパイプ 104 シールパイプ保持装置 105 液シール 106 支持アーム 110 除去装置 112 プロテクタ 115 CRDハウジングカッティングマシン 120 CRDハウジング貫通孔 121 スタブチューブカッティングマシン 123 放電加工機(EDM) 125 延長ロッド 126 位置決め機構 127 液シール 129 肉盛溶接機 133 放電加工機 135 ボアプラグ 140 保持プレート 141 バケット(レプリカ外筒) 142 補強バー 143 液シール 145 位置決めプラグ 147 マンドレル 148 J開先部 149 シールキャップ 150 アライメント固定具 151 溶接機 152 クリーンアップマシン 155 筒状バケット 158 溶接機 161 スタブチューブ頂部J開先溶接部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 19/20 G21C 19/02 G21C 7/00 G21C 7/16 G21C 13/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉心支持版の開口部に方位位置決め支持
    可能に設けられた保持装置と、この保持装置に支持さ
    れ、制御棒駆動機構ハウジング据付部の被検査部の3次
    元寸法・形状をレプリカ採取するレプリカ採取装置とを
    有し、上記レプリカ採取装置は、前記保持装置に設けら
    れた支柱に固定され、被検査部の表面形状をトレース可
    能なレプリカ型取空間を形成したレプリカ型取手段と、
    このレプリカ型取手段を被検査部に設置する位置決め固
    定手段と、前記レプリカ型取空間に注入可能な液状レプ
    リカ剤を貯蔵するレプリカ剤貯蔵手段とを備えたことを
    特徴とする制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定
    装置。
  2. 【請求項2】 レプリカ型取手段は、型取開口を形成し
    たレプリカ型取空間を有するレプリカカバー筒を備え、
    支柱に固定されたレプリカカバー筒の下端に被検査部を
    液密にシール可能な液シールを設けた請求項1記載の制
    御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定装置。
  3. 【請求項3】 レプリカ型取手段は、支柱に固定されて
    外筒を形成するレプリカカバー筒と内筒とにより2重筒
    構造に形成され、上記内筒を制御棒駆動機構ハウジング
    据付部のスタブチューブに外嵌させる一方、前記内筒の
    下部にレプリカ型取空間に向って突出する邪魔板を設け
    た請求項1または2記載の制御棒駆動機構ハウジング据
    付部の形状測定装置。
  4. 【請求項4】 レプリカ型取手段は、支柱に固定されて
    外筒を形成するレプリカカバー筒と内筒とにより2重筒
    構造に形成され、上記内筒をレプリカカバー筒の下端と
    ほぼ面一となるように下方に延長させ、前記レプリカカ
    バー筒と内管との間のアニュラス空間をレプリカ型取空
    間とした請求項1または2記載の制御棒駆動機構ハウジ
    ング据付部の形状測定装置。
  5. 【請求項5】 レプリカ剤貯蔵手段は、液状型取剤を貯
    蔵する貯蔵タンクと、上記型取剤を固化させる硬化剤の
    貯蔵タンクとを有し、両タンクをレプリカ型取手段のレ
    プリカ型取空間に接続する液注入管に型取剤と硬化剤を
    混合させる混合ノズルを設けた請求項1記載の制御棒駆
    動機構ハウジング据付部の形状測定装置。
  6. 【請求項6】 液状型取剤と硬化剤を規定混合比で混合
    した液状レプリカ剤とするため、硬化剤貯蔵タンクの出
    口側に抽出液量コントロール可能な硬化剤注入ノズルを
    設けた請求項5記載の制御棒駆動機構ハウジング据付部
    の形状測定装置。
  7. 【請求項7】 液状型取剤と硬化剤を規定混合比の液状
    レプリカ剤とするため、液状型取剤貯蔵タンク出口側の
    型取剤注入ノズルと硬化剤貯蔵タンク出口側の硬化剤注
    入ノズルとのノズル口径比率を予め規定した寸法に設定
    した請求項5記載の制御棒駆動機構ハウジング据付部の
    形状測定装置。
  8. 【請求項8】 レプリカ型取手段のレプリカ型取空間は
    レプリカカバー筒内に固定される仕切プレートで頂部が
    画成される一方、上記レプリカカバー筒および仕切プレ
    ートに水抜き孔およびオーバーフロー孔をそれぞれ設
    け、水より比重が大きな液状レプリカ剤をレプリカ型取
    空間に注入するようにした請求項1記載の制御棒駆動機
    構ハウジング据付部の形状測定装置。
  9. 【請求項9】 レプリカ型取手段はレプリカカバー筒と
    内筒とにより形成されるアニュラス空間に回収フィルタ
    を設け、この回収フィルタでレプリカカバー筒内に浮遊
    する余剰レプリカ剤を捕獲した請求項7記載の制御棒駆
    動機構ハウジング据付部の形状測定装置。
  10. 【請求項10】 レプリカ型取手段はレプリカカバー筒
    と内筒との間のアニュラス空間に液状レプリカ剤注入量
    の検知を行なう液面計を設けると共に、アニュラス空間
    に残留する水を排出可能な水抜き孔を有する請求項1ま
    たは8記載の制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測
    定装置。
  11. 【請求項11】 制御棒駆動機構ハウジングに下方から
    着脱自在に下部押上装置を設け、この押上装置の操作に
    よりレプリカ採取装置を被検査部から押し上げ、被検査
    部から硬化したレプリカ剤の剥離を補助した請求項1記
    載の制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定装置。
  12. 【請求項12】 位置決め固定手段は、制御棒駆動機構
    ハウジングの頂部シート面に着脱可能なシールプラグを
    支柱の下端部に備え、このシールプラグには前記頂部シ
    ート面への着座を確認する近接スイッチが設けられた請
    求項1記載の制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測
    定装置。
  13. 【請求項13】 位置決め固定手段は、レプリカ型取手
    段のレプリカカバー筒を外側から係合して保持するサポ
    ート装置である請求項1または2記載の制御棒駆動機構
    ハウジング据付部の形状測定装置。
  14. 【請求項14】 原子炉圧力容器の底部に制御棒駆動機
    構ハウジング据付部を構成し、この制御棒駆動機構ハウ
    ジング据付部を構成するスタブチューブの外径形状を上
    方に向って縮小するテーパ状に構成した請求項1記載の
    制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定装置。
  15. 【請求項15】 炉心支持版の開口部に案内されて立設
    されたシールカバー筒内に設けられた保持装置と、この
    保持装置に保持され、制御棒駆動機構ハウジング据付部
    の被検査部の3次元寸法・形状をレプリカ採取するレプ
    リカ採取装置とを有し、上記レプリカ採取装置は保持装
    置に支持された支柱に固定され、被検査部の表面形状を
    トレース可能なレプリカ型取空間を形成したレプリカ型
    取手段と、このレプリカ型取手段を被検査部に設置する
    位置決め固定手段と、前記レプリカ型取空間に注入可能
    な液状レプリカ剤を貯蔵するレプリカ剤貯蔵手段とを備
    えたことを特徴とする制御棒駆動機構ハウジング据付部
    の形状測定装置。
  16. 【請求項16】 シールカバー筒は、原子炉圧力容器の
    下鏡部に形成される制御棒駆動機構ハウジング据付部を
    覆うように立設され、隣接する制御棒駆動機構ハウジン
    グに設けられたサポート装置により横滑り不能に保持さ
    れた請求項15記載の制御棒駆動機構ハウジング据付部
    の形状測定装置。
  17. 【請求項17】 レプリカ型取手段は支柱に固定され、
    内部にレプリカ型取空間を形成した筒状バケットを有
    し、レプリカ型取空間には型取開口を開口させた請求項
    15記載の制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定
    装置。
  18. 【請求項18】 レプリカ型取手段のレプリカ型取空間
    には支柱に固定された複数の補強バーが備えられ、この
    補強バーによりレプリカ型取空間内で固化される硬化レ
    プリカ剤を補強し、被検査部からの取外しを補助した請
    求項15記載の制御棒駆動機構ハウジング据付部の形状
    測定装置。
  19. 【請求項19】 位置決め固定手段は、支柱の下部に固
    定されたプラグを有し、このプラグは制御棒駆動機構ハ
    ウジング貫通孔,スタブチューブの頂部開口または制御
    棒駆動機構ハウジングの頂部開口に挿嵌されてレプリカ
    採取装置の下部を位置決め固定した請求項5記載の制御
    棒駆動機構ハウジング据付部の形状測定装置。
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