JP3264746B2 - 基板保持装置 - Google Patents

基板保持装置

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JP3264746B2
JP3264746B2 JP23279793A JP23279793A JP3264746B2 JP 3264746 B2 JP3264746 B2 JP 3264746B2 JP 23279793 A JP23279793 A JP 23279793A JP 23279793 A JP23279793 A JP 23279793A JP 3264746 B2 JP3264746 B2 JP 3264746B2
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板を冷却する必要の
ある基板処理プロセスを確実にするための基板保持,冷
却,温度計測,及び基板裏面の異物低減に関する。ま
た、前記発明を適用した基板処理方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】基板処理装置において、基板を冷却する
必要がある装置には、プラズマ処理装置として、スパッ
タ装置、ドライエッチング装置、CVD(Chemic
alVapor Deposition)装置などがあ
り、また、高エネルギイオン打ち込みを行う装置等、多
くの装置がある。これらの装置では、処理雰囲気が真空
であることが多く、熱の伝わり方が低下するため,大気
中のように冷却面に基板を接触させて冷却することが困
難となっている。真空(希薄気体)中での熱伝導の問題
は、種々の文献で論じられているが、通常の接触面同士
が接触しても真の接触面積が小さいことなどから、接触
による熱伝導量は小さい。特に、基板と冷却面との熱伝
導では、基板を強く冷却面に押し付けることは基板の破
損の面から困難である。そのため、基板が接触する面に
柔らかなエラストマーを用いるなどの工夫が行われてい
た。しかし、基板の熱負荷が増加したり、さらに低温に
基板を冷却する必要がでてきたため、最近では、基板と
冷却面の間にガスを導入し、ガスを媒体として基板の冷
却を行うことが主流となっている。
【0003】ガス冷却の基板保持装置にも、種々の方式
がある。大きく分けて、(1)基板の裏面と冷却面が接
触しており、両者の表面粗さに起因して生じている隙間
を通じて冷却ガスを導入し、ガス冷却する方式、(2)
基板裏面と冷却面の間に冷却ガスを導入することは同じ
であるが、両者が接触していない方式、に分類できる。
【0004】前者に該当する従来例としては、例えば特
公平2−27778号公報,特開昭62−274625
号公報,特開平1−251375号公報,特開平3−1
54334号公報,実開平4−8439号公報がある。
また、(2)の例としては、例えば特開昭63−102
319号公報,特開平2−312223号公報,特開平
3−174719号公報等がある。また、冷却ガスを導
入する前は、基板裏面と冷却面が接触しているが、冷却
ガスを導入したことによるガス圧で基板が浮き上がり、
冷却中は基板と冷却面が接していない特開平2ー301
28号公報の様な例もある。
【0005】これらの冷却において、ある特定の冷却ガ
スを使用するとして、冷却ガスによる冷却能力(熱通加
量の大小)は、冷却ガス圧力及び基板裏面と冷却面の距
離(基板裏面のギャップ)に依存する。冷却ガスの圧力
が低い場合は熱通加量が冷却ガス圧力に比例し、両面の
間隙の大小(ギャップ)には依存しない。真空中におけ
る熱伝導特性を模式的に図1に示す。冷却ガスの平均自
由行程とギャップがほぼ一致する程度の圧力P0以上に
冷却ガス圧力が高い場合は、熱通加量はほぼ一定とな
り、ガス圧力に依存しなくなる。上記の例では、冷却ガ
ス圧力は(1)の例では熱通加量が圧力に比例する領
域、(2)の例は熱通加量が圧力に依存しない領域、で
あることが多い。
【0006】以下、各種の基板の冷却方法の特徴と問題
点について述べる。はじめに基板と冷却面が接触したま
まで冷却する場合について述べる。この例に属するもの
は、特公平2−27778号公報,特開昭62−274
625号公報,特開平1−251375号公報,特開平
3−154334号公報,実開平4−8439号公報で
ある。この種の冷却方法では、基板と冷却面は接触して
いるが、詳細に見ると冷却面表面の最も凸の部分で基板
と接する。冷却面及び基板の凹部は、互いに接しておら
ず、その間隙は各々の表面粗さにもよるが、およそ10
μmから50μm程度である。冷却ガスをその間隙に導
入する場合、その圧力は数トール(Torr)程度であ
ることが多く、平均自由行程とほぼ等しい領域である。
したがって、図1に示したように、圧力を適切に設定す
ることで、十分な冷却効率が得られる。ただし、特公平
2−27778号公報の図に示してあるように、冷却ガ
スの供給を特定の一箇所から行うと、冷却ガスは供給部
で最も圧力が高く、基板の外周部に行くにつれ圧力が低
下する。図1に示したように冷却効率に圧力依存性があ
るため、基板面内で圧力分布が生ずると、冷却効率に不
均一さが生じ温度の均一性が損なわれるという問題があ
る。冷却ガスが漏れなければ、すなわちガスの流れがな
ければ、圧力分布は生ぜず、温度分布も均一になる。し
かし、このようにするには、基板外周部をシールする必
要がある。その例が、特開昭62−274625号公報
や実開平2−135140号公報である。また、冷却ガ
スの供給部を複数箇所から行い、基板裏面の圧力分布を
均一化するようにしたのが特開平1−251735号公
報,特開平4−61325号公報である。いずれにして
も、これらの冷却方法においては、基板裏面と冷却面は
広い面積で接触しており、基板裏面に冷却面に接触した
ことで付着する異物の数が多いという問題がある。ま
た、基板外周部をシール材を用いて冷却ガスの漏れを防
止するためには、シールに必要な荷重を負荷する必要が
あり、基板を何等かの方法で強く係止する手段が必要で
ある。
【0007】次に、基板と冷却面を初めから接触しない
ようにし、その間隙に冷却ガスを供給して冷却する方法
について述べる。この方法の従来例としては、基板表面
あるいは側面から基板を冷却面に機械的に係止した特開
平3−174719号公報や特開平4−6270号公報
がある。これらの例は、機械的に基板を係止しているた
め、係止部から異物が発生し易いという問題がある。ま
た、特開63−102319号公報や特開平2−30
128号公報は、特に基板の係止を行っておらず、基板
の自重に頼っている。このような場合に、冷却ガスの漏
れ量をあまり大きくしないようにしたり、基板が浮き上
がらないようにするためには、冷却ガスの圧力を低く抑
えなければならない。そのため、冷却効率が低下すると
いう問題がある。
【0008】電気的に基板を係止する方法として、静電
吸着が知られている。この方法で基板を冷却面に係止
し、基板の内周部に突起を設けた例が特開昭62−20
8647号公報である。特開昭62−20864号公
報の明細書の従来例として、基板外周部および内周部の
複数個の分散して配された突起部でのみ基板と冷却面が
接している電極が紹介されている。この従来例は、吸着
ガスが漏れ易く吸着力が不安定になることがあるとして
いる。その改良版として、外周部を突き出さず内周部に
のみ突起部を設け、さらに、内周部の突起部を分散させ
ず中央部に設けることが有効としている。この場合は、
基板と冷却面の間隙が基板面内で不均一となり、基板裏
面の圧力に差が生ずる。また、圧力分布がそれほど大き
くないとしても、基板裏面と冷却面の間隙が異なると、
冷却ガスの平均自由行程とその間隙の比が基板面内で分
布を持つことになり、図1から分かるように冷却効率の
違いが生ずるため、基板の温度分布が大きくなり易いと
いう問題がある。また、この例で示されている静電吸着
方式は、冷却部に正負の電極を設け、直流高電圧を引火
して静電吸着するようになっている。このような静電吸
着方式では、基板をプラズマ中で処理する際に基板に照
射されるイオンや電子による基板表面の電荷量に不均一
性が発生し易く、基板表面に電流が流れ、基板に損傷を
与えるという問題が発生することもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、基
板を効率良く冷却することを重点に考えたものである。
しかし、近年の半導体デバイスの集積度の増加により、
従来以上に小さい異物や重金属汚染の低減を図ることが
必要になっている。これは、基板裏面の異物付着につい
ても同様である。基板裏面の異物付着量が多いと次の工
程などで、裏面異物が隣接する基板の表側に付着した
り、一旦基板から離れて別の基板に付着するなどの問題
がある。このため、裏面異物の低減は、プロセスの安定
化や歩留りの向上にとって、重要な課題である。基板の
裏面に異物が付着するのは、他の部材と基板裏面が接触
したときであり、基板冷却面との接触で多数の異物が付
着する。
【0010】本発明の目的は、この裏面異物を低減し、
かつ基板の冷却効率も十分高く維持することにある。ま
た、基板の処理中に発生する基板損傷の防止を図ること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】基板の裏面異物を低減す
るには、冷却面と基板との接触面積を減少させることが
有効である。ただし、冷却面と基板裏面との距離は、冷
却ガスによる冷却効率があまり低下しない程度に維持す
る必要がある。これを実現するには、冷却面にわずかな
段差を設けて冷却ガスの導入の有無に拘らず基板裏面と
冷却面が接触しないようにする。また、冷却面に設けた
段差の凸部で、冷却面と基板裏面が接触するが、この面
積は必要最少限とする。それは、冷却面に静電吸着機能
を持たせ、冷却面凸部で基板を係止することにより達成
される。また、冷却ガスの漏洩防止も考慮しなければな
らないが、これは基板外周部に対応する冷却面に表面が
滑らかな凸部を設け、静電吸着により冷却面と基板裏面
を接触させて係止し、冷却ガスの漏洩防止を図ることに
より達成される。また、基板の損傷防止は、静電吸着の
電気回路を基板側からプラズマを介して真空容器などの
アース部に接続することにより、基板面内の電位差を最
少にすることで達成される。
【0012】
【作用】本発明によれば、基板の大部分の領域におい
て、基板裏面と冷却面が接触していないので、接触に起
因する異物付着が防止できる。また、基板の冷却は、基
板と冷却面が接触しているときに比較すると、同じ冷却
ガス圧力では若干冷却効率が低下するが、冷却面の段差
を冷却ガスの平均自由行程の100倍程度以下にするこ
とで十分な冷却効率が得られる。さらに、基板と冷却面
を全面的に接触させている従来の冷却方法に比較する
と、基板裏面と冷却面間のギャップが大きい。このた
め、両面間のコンダクタンスが大きくなり、冷却ガスの
供給および排気が容易に行われる、すなわち冷却ガスの
給排気時間が短くなり、基板処理時間を短縮することも
できる。さらに、基板外周部と冷却面の接触部のコンダ
クタンスは、基板内周部の非接触部に比較すると非常に
小さく(分子流領域では間隙の二乗に比例する)、非接
触部での圧力差が小さくなる、すなわち冷却効率が一様
になるという作用もある。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
図2は、本発明の基板保持方法により基板を保持するた
めの基板保持装置の断面を示したものである。図2にお
いて、基板1が基板の支持部材2の凸部3に載せられ、
かつ支持部材2の凸部3は図には示していない静電吸着
回路(後述)に接続されており、凸部3で基板1は支持
部材2に係止される。支持部材2には、基板1を冷却す
るための冷媒4を流す流路が設けられている。模式的に
示した供給部5から冷媒が供給され、排出部6から取り
出され、支持部材2の温度をコントロールする。また、
支持部材2の中央には冷却ガス7の流路が設けられてお
り、冷却ガス7の供給及び排気を行う。基板1の温度コ
ントロールは、支持部材2の凹部8に充填された冷却ガ
ス7が温度コントロールされた支持部材2と基板1の熱
伝導を担うことにより達成される。基板1を支持部材2
に係止するための静電吸着回路を図3に示す。基板1の
処理として、μ波プラズマエッチィング装置を例にとり
説明する。図3において、基板1が載置された基板保持
装置9が、エッチィング室10に設置されている。エッ
チィング室10は、真空ポンプ11により排気され、図
には示していないが、ガス供給部からエッチィングに必
要なガスが供給される。基板保持装置9には、高周波電
源12、直流電源13が接続されている。μ波は、導波
管14を通って石英窓15からエッチィング室10に導
入される。高周波電源12が動作あるいはμ波が導入さ
れると、エッチィング室10にプラズマ16が発生す
る。このとき、直流電源13の電位により、基板保持装
置9、基板1、プラズマ16を介して静電吸着回路17
が形成される。この状態で基板1は基板保持装置9、す
なわち図2の基板支持部材2に静電気力により係止され
る。静電吸着力は、支持部材2の表面に貼付あるいは形
成された誘電体18によって発生される。誘電体18と
しては、例えば、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム
にチタン酸化物を混合したものなどを使用することがで
きる。また、静電気力を発生させるための直流電圧とし
ては、数100ボルトを印加する。このようにして、図
2の支持部材2の凸部3に基板が静電吸着された。静電
吸着のための電位は、直流電源13により印加された
が、支持部材2において一様な電位であり、凸部3にお
いても同様で、基板1の外周部は一様な電位となってい
る。そのため、基板1の面内にて発生する電位差は、基
板1に照射された電子やイオンの分布に起因するもので
あり、基板1に損傷を与えるほどの高電位差は発生しな
い。それに対し、支持部材2の中に、正負の電極を形成
し、その電極で静電吸着する場合は、基板1に高電位差
が発生する可能性があり、基板の損傷となる恐れがあ
る。
【0014】さて、このようにして係止された基板1の
裏面に、冷却ガス7が供給される。冷却ガス7は、支持
部材2の凹部8に充填されるが、その圧力は、数トール
から数10トールの範囲とする。また、凹部8のギャッ
プは、数10μmから0.1ないし0.2mmとすれ
ば、冷却効率の低下も無視できるほどとなる。なお、静
電吸着力は、ギャップが設けられた凹部8の間では、ほ
とんどゼロであり、凸部3においてのみ静電吸着力が発
生しているとみなせる。しかし、直流電源13に電圧を
適切に設定して、冷却ガス7の圧力に十分耐えることの
できる吸着力を設定することができるので、冷却ガス7
により基板1が動いたり飛ばされたりすることはない。
【0015】支持部材2は、冷媒4で冷却され温度コン
トロールされている。したがって、凹部の支持部材面
で冷却された冷却ガス7は、直接あるいは何回か他の冷
却ガスに衝突しながら基板1に達する。基板1に達した
冷却ガスは、基板1からエネルギーを得、すなわち基板
1を冷却し、再び支持部材側に戻リ、というサイクルを
繰り返しながら基板1を冷却する。冷却ガス7の圧力
が、凹部のギャップに対応する平均自由行程を有する
圧力よリ十分高い場合は、上記のガス分子の挙動の他
に、ガス分子同士が衝突してエネルギーの授受を行いな
がら、基板1の熱エネルギーを支持部材2の冷却面に運
ぶ現象も多くなる。しかし、本発明の範囲おける熱エ
ネルギーの輸送は、冷却ガス7を媒体とした熱伝導であ
る。たとえば、別に設けられた冷却部で冷却ガス7を予
め冷却して基板1の裏面に対流させ、そのガスの熱容量
によって基板を冷却するものではない。このような条件
が満たされる凹部のギャップ、冷却ガス7の圧力とす
る。
【0016】なお、冷却ガス7と支持部材の間のエネ
ルギーの授受の割合は、熱適応係数と呼ばれる値で表さ
れる。この熱適応係数は、冷却ガスの種類、部材の表面
状態(汚染の状況など)に依存する。基板1と冷却ガス
7との間も同様である。冷却ガス7としては、漏れても
あまりエッチィング特性に影響を及ほさないことや、冷
却ガス7の給排気時間が他のガスより短くできることな
どから、ヘリウムが用いられる。しかし、そのほかに、
窒素、アルゴン、あるいはエッチィングガスなど、冷却
効率は変わるが、特に限定されるべきものではない。
【0017】さて、冷却ガス7の仲介により、基板1は
十分に冷却されることとなった。さらに、基板1は、凸
部3のみで支持部材2と接している。基板裏面に他の部
材との接触により発生する異物がつく可能性があるの
は、この凸部3に対応する基板裏面のみとなる。また、
もしも、支持部材2が基板1より大きい面積を有し、図
2に示した基板1の外側にも面がある場合は、その外側
の面にプラズマが照射されてエッチィングが起こること
や、基板1のエッチィング反応生成物が付着することな
どのために、その面を介して異物が基板1の表側に付着
することになる。
【0018】その意味において、図2は、基板1より支
持部材2を小さくしたものである。しかし、本発明にお
ける裏面異物を低減するという効果は、基板1より支持
部材2が大きくても損なわれるものではない。
【0019】次に本発明の他の実施例を図4に示す。図
4の実施例も基本的には図2の例と同じであるが、基板
1の受渡しのためのプッシャー19を設けたものであ
る。プッシャー19の上下により、基板1は支持部材2
から受け渡される。プッシャー19は、基板1の処理の
たび毎に上下しなければならない。すなわち、支持部材
2とは独立に動く必要がある。そのため、支持部材2と
プッシャー19との間には隙間を設ける必要がある。こ
の隙間を通して冷却ガス7が漏れることになる。冷却ガ
ス7の漏れ量は、最少に抑える必要がある。それを可能
とするため、プッシャー19の周囲に凸部3とほぼ同じ
か全く同じ高さの面の内周側凸部20を設けた。この面
は、平坦で基板1と接触しているため、冷却ガス7の漏
れ量も許容量以内に抑えることができる。図4を基板1
を取り外した状態で上から見たのが、図5の例である。
支持部材2の中央に冷却ガス7の給排気口21が設けら
れ、その周囲にプッシャー19と内周側凸部20が配置
されている。この内周側凸部20は、基板1のたわみを
受ける役割も果たすことができる。
【0020】図5では、内周側凸部20を円形とした
が、この形状は特に限定するものではない。リング状と
したのが図6に示した実施例である。リング状凸部22
内には、プッシャー19の他に、基板1の温度センサー
23、基板の有無を検出する基板検出センサー24、さ
らに基板1の電位をアース電位にするためのアース端子
25が設けられている。なお、凹部8への冷却ガス7の
給排気を速やかに行うため、リング状凸部22の一部を
切りかき、冷却ガス7が通り易くなるようにしてある。
【0021】温度センサー23は、プラズマ中で使用す
るような装置では、蛍光温度計とすれば、雑音などの心
配が無い。また、基板検出センサー24は、例えば、光
ファイバーを通してレーザー光を導入し、基板1の裏面
に照射する。その反射光の有無により基板1の有無を検
出する。また、温度センサー23の出力は、基板1の有
無で変動するため、その変化を基板1の有無の検出に用
いることも可能である。
【0022】アース端子25は、静電吸着した基板1
を、プッシャー19で持ち上げ受け渡す前に使用するも
のある。静電吸着で帯電した基板1に残留吸着力が存在
する間は、プッシャー19を使用することはできない。
そこで、その待ち時間を短縮するために、基板1をアー
スに落としたい場合がある。アース端子25を上下して
基板1に接触させることにより、基板1の電位をアース
とする。アース端子25は、導電性の材料とするが、プ
ラズマ処理中の異常放電を避けるため、抵抗率が通常の
金属などより大幅に大きい炭化シリコンなどを使用する
ことも有効である。また、この機能を、プッシャー19
に兼用させることも可能である。図6は、各種センサー
を同じ支持部材上に配置したが、各々を単独に用いても
本発明の主旨を損なうものではない。
【0023】図2、図3から図6に示した基板保持装置
9を備えた基板処理装置が、図3の装置である。本発明
の基板保持装置9を使用することにより、基板1の裏面
に付着する異物が少なくなる。また、この基板処理装置
により処理された基板1を使用することにより、裏面異
物が隣接する他の基板の表面に付着したり、裏面から異
物が溶けたり脱離したりすることにより、基板に汚染を
生じさせたりすることが防止される。
【0024】以上、本発明の実施例について述べた。な
お、本発明は、基板の冷却を念頭において説明したが、
基板を加熱する場合も支持部材を基板より高温に維持す
ることになるのみで、本質的に違いが無いのは言うまで
もない。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、基板の冷却を確実に実
施したうえで、基板裏面に付着する異物の量を低減する
ことができる。また、基板の係止を静電吸着で行ってい
るため、基板の表側で基板と接触するような基板係止治
具を使用する必要がなく、基板表側の異物低減も達成で
きる。また、基板表側における基板の処理が、基板係止
治具のために阻害されることがなく、基板全面で実施さ
れるという効果もある。これにより、裏面異物の低減に
よる基板処理の歩留り向上が図れる。また、基板表側の
異物も低減でき、さらなる歩留り向上と、基板一枚から
取れるデバイスチップ数の増加も図れるという効果があ
る。
【0026】さらに、従来の静電吸着電極に起因する基
板損傷も発生せず、この面からの歩留り向上が図れ
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空中の熱伝導を説明した説明図である。
【図2】本発明の基板保持方法の装置断面図である。
【図3】本発明の基板保持方法を実施した基板処理装置
の説明図である。
【図4】本発明の他の実施例の装置断面図である。
【図5】本発明の基板保持部の上面図である。
【図6】本発明の基板保持部の上面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…支持部材、3…凸部、4…冷媒、5…供
給口、6…排出口、7…冷却ガス、8…凹部、9…基板
保持装置、10…エッチィング室、11…真空ポンプ、
12…高周波電源、13…直流電源、14…導波管、1
5…石英窓、16…プラズマ、17…静電吸着回路、1
8…誘電体、19…プッシャー、20…内周側凸部、2
1…冷却ガス給排気口、22…リング状凸部、23…温
度センサー、24…基板検出センサー、25…アース端
子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−193141(JP,A) 特開 平5−29264(JP,A) 特開 平2−312223(JP,A) 特開 平5−47906(JP,A) 実開 平1−176933(JP,U) 実開 平2−135140(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/68 H01L 21/203 H01L 21/205 H01L 21/3065

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を処理するために該基板を支持部材に
    保持する基板保持装置であって、前記支持部材に前記基
    板を載せた状態で該基板を係止した後、該支持部材に設
    けたガス供給部から該基板の裏面にガスを供給するもの
    において、 前記支持部材の外周部を前記基板と接触させて該基板裏
    面に供給されたガスの漏洩を防ぐガス漏洩防止面として
    構成し、 該支持部材の前記ガス漏洩防止面の内周側に該支持部材
    と該基板裏面が接触する内周側凸部及び基板の受渡し部
    材を設置し、 前記ガスが該受渡し部材の設置部分を通じて漏洩するの
    を防止したことを特徴とする基板保持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板保持装置において、
    該受渡し部の周囲に設けられたガス漏洩防止面を、静電
    気力を用いた吸着面としたことを特徴とする基板保持装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の基板保持装置に
    おいて、該支持部材に該基板の温度計測のための部材を
    設置したことを特徴とする基板保持装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の基板保持装置において、
    該温度計測部材の周囲に該支持部材と該基板裏面が接触
    する領域を設け、冷却媒体のガスが該温度計測部材の設
    置部を通じて漏洩するのを防止したことを特徴とする基
    板保持装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の基板保持装置において、
    該温度計測部材の周囲に設けた該ガス漏洩防止面を静電
    気力を用いた吸着面としたことを特徴とする基板保持装
    置。
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