JP3263702B2 - 電力系統の無効電力計画作成方法 - Google Patents

電力系統の無効電力計画作成方法

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JP3263702B2 JP16226494A JP16226494A JP3263702B2 JP 3263702 B2 JP3263702 B2 JP 3263702B2 JP 16226494 A JP16226494 A JP 16226494A JP 16226494 A JP16226494 A JP 16226494A JP 3263702 B2 JP3263702 B2 JP 3263702B2
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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力系統において適
正な無効電力配分を行って、系統電圧を適正な値に維持
するための電力系統の無効電力計画作成方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電力系統において、システム内のノード
や負荷母線における無効電力の需要に応じて、無効電力
計画が立てられる。システムに接続された負荷は、一般
に、無効電力を消費したり発生したりする。電力系統に
おいては、無効電力が消費されると電圧が低下し、無効
電力が発生すると電圧が上昇するという特性がある。こ
のため、電力系統の電圧を規定値に維持するために、無
効電力を適切に制御しなければならない。制御には、電
力系統内に予め設置された電力用コンデンサや分路リア
クトル、変圧器のタップ、発電機などがある。電力用コ
ンデンサを投入すると無効電力が発生し電圧が上昇す
る。逆に分路リアクトルを投入すると無効電力が消費さ
れ電圧が低下する。このため、電力系統内における電圧
を適性に保つために、無効電力配分計画、さらに、例え
ば、翌年の無効電力消費量を予測して、それに見合うだ
けの電力用コンデンサや分路リアクトルなどの設備設置
を計画する調相設備設置計画方法が必要となっている。
【0003】無効電力は、発電機、同期調相機、切替可
能コンデンサバンクおよびタップ切替変圧器によって制
御される。また、分路リアクトルは、システムにおける
過剰な無効電力を吸収する。システムに変化が生ずる
と、無効電力制御機器は、システムの振る舞いが最適化
されるような方向に制御される。すなわち、無効電力最
適化が実行されている。負荷やシステム内の構成が時間
的に激しく変化する場合には、その変化に応じて、無効
電力最適化処理は十分速くなされる必要がある。
【0004】無効電力計画は、主として、システムの総
コストが最小になるように、送電損失が最小になるよう
に、かつ、電圧変動が規定の範囲内に維持されるように
立案される。無効電力計画のために、最適潮流計算が広
く用いられている。最適潮流計算では、一般に、有効電
力と無効電力との双方の最適化が扱われる。経済負荷配
分(ELD)として知られる有効電力の最適化は、シス
テムの制約条件を考慮した各発電機の発電スケジュール
を最適化することである。一方、無効電力の最適化は、
それぞれの規格範囲内において、母線電圧、変圧器タッ
プ設定、電力用コンデンサ、分路リアクトルおよび発電
機による無効電力等を制御して送電損失を最小化するこ
とである。
【0005】大規模電力系統において、多数の誘導性負
荷に対して、負荷時タップ切替変圧器を含む無効電力源
から無効電力が供給される。適正な無効電力計画によ
り、電力系統内を流れる無効電力量を減少させ、これに
より電圧変動と電力系統内の送電損失を減少させること
ができる。なお、以下では、電力系統のことをシステ
ム、送電損失のことをロスと言う場合もある。
【0006】米国電気電子学会 コンピュータ アプリ
ケーションズ イン パワー(IEEEComputer Applicati
ons in Power),1988年7月号,第16頁〜第21
頁に記載されているように、無効電力最適化処理とし
て、2つの異なるアプローチがある。その一つは、シス
テムを線形近似して処理する方法である。すなわち、シ
ステムの制約条件と目的関数とが線形のものとして表現
される。この方法は、変動の少ないシステムに適する。
また、その方法には、線形で表された問題を最適化する
線形計画法、および無効電力の分配の効果を確認するた
めの潮流計算が用いられる。すなわち、目的関数が最適
になるまで、線形計画アルゴリズムおよび潮流計算によ
るシミュレーションが繰り返される。
【0007】他のアプローチは、制約条件を線形近似す
るとともに目的関数を非線形表現する方法である。すな
わち、線形の制約条件を用いた非線形技術である。この
技術を用いた種々の方法が提案されている。例えば、共
役勾配法と損失を最小にするような直接探索法とを組み
合わせた方法がある。あるいは、システムロスを最小に
するような最小二乗法がある。以上の2つのアプローチ
は、比較的小さな電力系統において、オフラインで最適
潮流から決定された最適の電圧設定値からのずれを制御
するのに適用できる。しかし、現実に起こりうるシステ
ムの変化の範囲全てに対応できるものではない。また、
計算時間が長いので、オンラインでは適用できない。
【0008】大規模システムの無効電力計画において、
システム全体の無効電力最適化の問題は、等式および不
等式の制約条件、ならびに、システムの振る舞いの一つ
を反映した目的関数で定式化される。各母線におけるい
くつかの変数は既知である。そして、未知変数の値が、
制約条件の範囲内で目的関数の値を最小にするようにシ
ステム最適化を行って求められる。ここで、制約条件お
よび目的関数は非線形であるから、この問題の解法は非
線形計画法によることになる。
【0009】以下、大規模な電力システムの無効電力計
画のための定式化について説明する。目的関数、すなわ
ち、送電ロスは以下のように表される。 PL =(Vi −Vj2ij ・・・(1) ここで、Vi ,Vj は、それぞれ、i番目,j番目のノ
ードの電圧である。また、Gijは、Rij/(Rij 2 +X
ij 2 )で表されるノードi,j間の線路のコンダクタン
スである。なお、Rijは抵抗分、Xijはリアクタンス分
である。
【0010】制約条件(等式)は以下のように表され
る。 Σj=1 NQGi−QD −QL =0 ・・・(2) ここで、QGiは、j番目の母線における総発生無効電
力、QD はシステムの総要求無効電力、QL はシステム
の総無効電力損失、NQは無効電力源をもつ母線総数で
ある。また、以下の各制約条件(不等式)もある。ま
ず、 PGj min ≦PGj≦PGj max ・・・(3) である。ここで、PGj min は各発電機の発生有効電力の
下限、PGj max は各発電機の発生有効電力の上限であ
る。すなわち、この制約は、各発電機の有効電力の範囲
を規定するものである。また、 Vj min ≦Vj ≦Vj max ・・・(4) である。ここで、Vj min ,Vj max は各母線電圧の下
限および上限である。すなわち、この制約は、母線電圧
の範囲を規定するものである。
【0011】さらに、以下のような制御変数に関する制
限がある。まず、 QGj min ≦QGj≦QGj max ・・・(5) である。ここで、QGj min ,QGj max は無効電力源の発
生無効電力の下限および上限である。すなわち、この制
約は、無効電力源の無効電力の範囲を規定するものであ
る。また、 VGj min ≦VGj≦VGj max ・・・(6) である。ここで、VGj min ,VGj max は各発電機の端子
電圧の上限および下限である。すなわち、この制約は、
発電機の端子電圧の範囲を規定するものである。さら
に、 Tpj min ≦Tpj≦Tpj max ・・・(7) である。ここで、Tpj min ,Tpj max は各変圧器のタッ
プの上限および下限である。すなわち、この制約は、変
圧器のタップ位置を規定するものである。
【0012】システム内の無効電力の分配制御は、以下
の制御変数を調整することにより実現される。 1.変圧器タップ位置 2.発電機電圧 3.電力用コンデンサおよび分路リアクトルの投入・開
放 これらの制御変数は、それぞれ上限と下限をもつが、設
定を変えることによって、システム電圧、発電機の無効
電力およびシステムロスを変更することができる。この
点を以下のように言い換えることもできる。すなわち、
システムの振る舞いの制約および制御変数の制約を満足
させつつシステムロスを最小にするような制御変数を設
定することが、適切な無効電力計画となる。
【0013】つまり、 発電機電圧 変圧器タップ 無効電力源(注入:電力用コンデンサ,吸収:分路
リアクトル) を、 PV母線の電圧値の制約 無効電力値の制約 有効電力の制約 変圧器タップの制約 の各制約の下に制御し、 無効電力源のコスト 送信電力の損失 を最小にすることが要求される。
【0014】以下、無効電力計画のために従来の一手法
である感度分析について説明する。感度とは、最適解が
環境条件の変化に対してどの程度反応するかを示すもの
である。よって、感度分析によれば、環境条件の一部の
変化に対する最適解の分析を行うことができる。無効電
力の割り当てに関する問題については、以下のように、
状態ベクトルおよび制御ベクトル(変数)が決められ
る。
【0015】状態ベクトル
【数1】
【0016】制御ベクトル
【数2】
【0017】(8),(9)式において、QG は発電機
の有効電力、VpqはPQ母線の電圧値、Qf はブランチ
の無効電力、VpqはPV母線、Tp は負荷時の変圧器タ
ップ位置、Qs は新たな無効電力供給である。状態ベク
トルおよび制御ベクトルを用いると、無効電力の割り当
てに関する問題は以下のように表される。 [ΔX]=[S][ΔU] ・・・(10)
【0018】
【数3】
【0019】ここで、Sは状態ベクトルΔXの制御ベク
トルΔUに対する感度ベクトルであり、ニュートン−ラ
フソン法で用いられるヤコビアン行列の逆行列である。
総送電損失PL は、上記定義を用いて以下のように表さ
れる。
【0020】
【数4】
【0021】制約条件は、
【数5】
【0022】ここで、nは総母線数である。1〜mはP
V母線を示し、その他はPQ母線(負荷母線)を示す。
【0023】以下、無効電力配分のための目的関数を示
す。有効電力損失に関する目的関数を最小にすること
は、以下のように表される。
【0024】
【数6】
【0025】ここで、nlは送電線数、Vi ,Vj はノ
ードi,jにおける電圧値、θi ,θj はノードi,j
における位相角、Gij k はノードi,j間の送電線kの
コンダクタンスを示す。無効電力建設費用を最小にする
ことは、以下のように表される。
【0026】
【数7】
【0027】ここで、npは無効電力装置の設置可能総
数、Zj は各無効電力装置の大きさ、Cp v (Zj)は各無効
電力装置の変動コスト、Cp f (Zj)は各無効電力装置の固
定コストである。電圧変動を最小にすることは、以下の
ように表される。
【0028】
【数8】
【0029】ここで、nbはシステム内の母線総数、V
L はノードLにおける電圧値、VL specはノードLにお
ける電圧設定値、ΔVL maxは電圧変動許容値の最大値で
ある。潮流の変動を最小にすることは、以下のように表
される。
【0030】
【数9】
【0031】ここで、Pm は送電線mの潮流、Pm spec
は送電線mの潮流設定値、ΔPm maxは潮流変動許容値の
最大値である。
【0032】以下、制約条件を示す。負荷に関する制約
条件は、以下のように表される。 CS1 ⇒F(X,U,Z)=0 ・・・(18) ここで、Xは状態ベクトル、Uは制御ベクトル、Zは無
効電力装置位置を示す。
【0033】動作に関する制約条件は、以下のように表
される。 CS2 ⇒Vi min≦Vi ≦Vi max ・・・(19) ここで、Vi ,Vi min,Vi maxはそれぞれ指定電圧値,
最小電圧値,最大電圧値である。 CS3 ⇒Pgi min ≦Pgi≦Pgi max ・・・(20) ここで、Pgi,Pgi min ,Pgi max はそれぞれ指定発電
量,最小発電量,最大発電量である。 CS4 ⇒Qgi min ≦Qgi≦Qgi max ・・・(21) ここで、Qgi,Qgi min ,Qgi max はそれぞれ指定無効
電力量,最小無効電力量,最大無効電力量である。 CS5 ⇒Tpi min ≦Tpi≦Tpi max ・・・(22) ここで、Tpi,Tpi min ,Tpi max はそれぞれ指定タッ
プ数,最小タップ数,最大タップ数である。 CS6 ⇒0≦ZL ≦ZL max ・・・(23) ここで、ZL ,ZL maxはそれぞれ指定無効電力装置数,
最大無効電力装置数である。
【0034】電力系統の安定性や、万が一の事故時の供
給支障等の不測の事態に関する制約条件を一般的に以下
のように表す。 CS8 ⇒Fk (Xk ,Uk ,Zk )=0 ・・・(24) CS9 ⇒Gk (Xk ,Uk ,Zk )≦0 ・・・(25)
【0035】以上の各式から、システム全体の目的関数
TOFおよび制約条件TCSは、以下のように表され
る。 TOF=OF1 +OF2 +OF3 +OF4 ・・・(26) TCS=CS1 +CS2 +・・・+CS9 ・・・(27)
【0036】感度関係および勾配法を用いて、目的関数
を最小にする変数を求める方法として、種々の方法が考
案されている。例えば、以下のような方法がある。
【0037】(1) 線形計画法によって、潮流の感度
とコストの感度との関係を用いて有効電力および無効電
力を最適化する(IEEE Transactions on Power Apparat
us andSystems, 第87巻,1968年,pp1687-1696 ,Pesch
on 等)。 (2) 有効電力の割り当てと無効電力の割り当てとを
調整して製造コストを最小化する。有効電力はラグラン
ジュの乗数法で配分され、無効電力の割り当ては勾配法
によってなされる(Proceedings of IEEE ,1968年,pp
1877-1885 ,Dopazo等)。 (3) 制御された変数と制御可能変数との感度の関係
および損失の感度指数を用いてシステム電圧と無効電力
分布を制御する。システムロスを最小化するために直接
探索法を用いる(IEEE Transactions on Power Apparat
us and Systems,1969年,pp1544-1558 ,Hano等)。 (4) 無効電力の注入と変圧器タップの切替を厳密に
行うことによってシステムロスを最小化する。その際、
適切なアルゴリズムを用いて解を最適点に収束させる
(IEEE Transactions on Power Apparatus and System
s, 第87巻,1968年,pp40-48 ,Peschon 等)。 (5) 最適の潮流決定するために非線形最適化技法を
用いる。その際、製造コストまたは損失に関する目的関
数を最小化するために、キューン−タッカーの定理を用
いる(IEEE Transactions on Power Apparatus and Sys
tems, 第87巻,1968年,pp1866-1876 ,Dommel等)。
【0038】(6) 損失感度指数、無効電力伝達指数
および安定状態指数を決定する。適切な探索方法を用い
て、最適のシステム状態に収束させる(IEEE Transacti
ons onPower Apparatus and Systems, 第95巻,1976
年,pp1413-1421 ,Savulescu 等)。 (7) 所望電圧からの電圧変動を最小化するボックス
法(method of box )と呼ばれる最適化技法を用いて、
電力系統に対する感度分析を行う(IEEE Transactions
on Power Apparatus and Systems, 第90巻,1971年,pp
2495-2508 ,Narita等による)。 (8) 線路と負荷母線とにおける潮流が所望値に回復
するように変圧器タップと発電機端子電圧を調整する
(IEEE Transactions on Power Apparatus and System
s, 第95巻,1976年,pp325-334 ,Shoults 等)。 (9) 無効電力制御を制約条件として含むネットワー
クを決定する。そして、無効電力の分配を行うために線
形計画法が用いられる。その際、発電機電圧、変圧器タ
ップおよび発電機無効電圧等に弱い制約がかけられる
(論文,F79 214-8,IEEE Power ENgineering Society
Winter Meeting ,1979,Hobson等)。 (10) 電力系統における電圧をスケジューリングす
ることによって損失を低減する。変圧器タップと発電機
電圧とを共働させてシステムロスを最小化する(論文,
1978,American Power Conference )。
【0039】図76は従来の無効電力計画作成方法の一
例を示すフローチャートである。この方法は、各ノード
における有効電力と無効電力の関数である電力損失の感
度関係を用いたものである。まず、基本的な潮流につい
ての分析がなされる(ステップST71)。そして、負
荷バス、発電機無効電力およびシステムロスのチェック
が行われる(ステップST72)。チェックの結果、無
効電力最適化制御が必要と判断されたら、電力損失の感
度計算を行う(ステップST73,ST74)。すなわ
ち、電力損失の有効電力に対する偏微分および無効電力
に対する偏微分を計算する。また、従属変数および制御
変数の不等式をたてる(ステップST75)。従属変数
として、発電機無効電力および負荷バス電圧があり、制
御変数として、発電機電圧、変圧器タップ位置およびそ
の他の無効電力源の値がある。
【0040】次に、線形計画法を実行して制御変数の値
を決定する(ステップST76)。そして、それらの制
御変数を用いてシステム状態を変える(ステップST7
7)。その状態にもとづいて潮流計算を行い(ステップ
ST78)、再度、システム状態のチェックを実行す
る。
【0041】上記した各最適化方法は解決すべき問題の
タイプに依存している。解決すべき問題として、例え
ば、有効電力の分配、無効電力の分配、不測の事態につ
いての分析、あるいはそれらを全て含む問題等がある。
また、上述したように、制約条件は、最適化問題の処理
過程の各段階において必ず使用される要素である。最適
化の各段階において、種々の制約条件が満たされなくて
はならない。すなわち、制約条件は、各段階において常
に考慮されなければならない。
【0042】しかしながら、無効電力計画作成において
は、電力系統自体が非線形であるうえに、タップ値や電
力用コンデンサの投入量等が整数値であるので、非線形
の0−1混合問題となり、大局的最適解でけではなく、
局所的最適解が多数存在する可能性がある。このような
問題にラグランジュの未定乗数法やグラジエントを用い
た最適化を行うので、探索空間が広い場合には、局所解
のうちの一つに収束し、必ずしも大局的最適解に収束す
るとは限らない。すなわち、最適化手法としては収束し
解が得られているのだが、その解が局所解のため必ずし
も最適な解ではない、という問題があった。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】従来の電力系統の無効
電力計画作成方法は以上にように行われているので、必
ずしも最適な無効電力の分配が実現されないという問題
点があった。また、従来の方法では最適解を求める過程
における各段階において制約条件を考慮に入れなければ
ならないので、最適解に達するまでに時間がかかり、迅
速な無効電力計画を実現するのが困難であるという問題
点もあった。さらに、有効電力の分配、無効電力の分
配、不測の事態についての分析等の問題に依存した方法
を採用しているので、汎用的に欠けるという問題点もあ
った。
【0044】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、最適解により近い無効電力の制
御を実現できるとともに、制約条件を常時考慮する必要
をなくして、迅速に無効電力計画ができる電力系統の無
効電力計画作成方法を得ることを目的とする。
【0045】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る電力系統の無効電力計画作成方法は、電力系統内の制
御変数を同定し、制御変数を遺伝子とする遺伝的アルゴ
リズムにおける染色体を生成し、生成された染色体につ
いて遺伝的操作を行い、遺伝的操作を受けた各染色体に
おける遺伝子が示す無効電力源の値を、電力系統におけ
る送電力損失に関する目的関数および総電圧変動に関す
る目的関数を含むトータル目的関数によって評価するも
のである。
【0046】請求項2記載の発明に係る電力系統の無効
電力計画作成方法は、制御変数の同定の前に、電力系統
を、基幹系のノードを含むメインシステムと基幹系以外
のノードを含む複数のサブシステムとに分割するもので
ある。
【0047】請求項3記載の発明に係る電力系統の無効
電力計画作成方法は、遺伝的操作を行う際に、サブシス
テムを固定的な発電量と負荷を有するノードとみなし
て、メインシステムについて操作を行うものである。
【0048】請求項4記載の発明に係る電力系統の無効
電力計画作成方法は、遺伝的操作を行う際に、メインシ
ステムを固定的な発電量と負荷を有するノードとみなし
て、各サブシステムについて操作を行うものである。
【0049】請求項5記載の発明に係る電力系統の無効
電力計画作成方法は、制御変数として、システム内の発
電機電圧、変圧器タップ位置および電力用コンデンサ投
入量を用いるものである。
【0050】請求項6記載の発明に係る電力系統の無効
電力計画作成方法は、制御変数の上限値および下限値を
満たす値を遺伝子として染色体を生成するものである。
【0051】請求項7記載の発明に係る電力系統の無効
電力計画作成方法は、重み付けされた各目的関数の線形
結合を、次の遺伝的操作に用いられる適合度関数として
作成するものである。
【0052】そして、請求項8記載の発明に係る電力系
統の無効電力計画作成方法は、各目的関数の相関を重み
付けとして適合度関数を作成するものである。
【0053】
【作用】請求項1記載の発明における操作ステップは、
各染色体について、選択、交叉および突然変異による遺
伝的操作を実行し、評価ステップは、遺伝的操作を受け
た各染色体における遺伝子が示す値を用いて潮流計算を
行い、計算結果にもとづく目的関数を作成してそれを評
価する。
【0054】請求項2記載の発明における分割ステップ
は、電力系統を複数ブロックに分割し、例えば500k
Vの上位電圧に関するノードに着目したメインシステム
と、各ブロックにおける例えば275kV以下の下位電
圧に関するノードに関連した各サブシステムを生成す
る。
【0055】請求項3記載の発明における操作ステップ
は、メインシステムにおける制御変数が遺伝子化された
各染色体について遺伝的操作を行う。そして、評価ステ
ップは、メインシステムにおける遺伝的操作を受けた各
染色体における遺伝子が示す値を用いて潮流計算を行
い、計算結果にもとづく目的関数を作成してそれを評価
する。
【0056】請求項4記載の発明における操作ステップ
は、各サブシステムにおける制御変数が遺伝子化された
各染色体について遺伝的操作も行う。そして、評価ステ
ップは、各サブシステムにおける遺伝的操作を受けた各
染色体における遺伝子が示す値を用いて潮流計算を行
い、計算結果にもとづく目的関数を作成してそれを評価
する。
【0057】請求項5記載の発明における生成ステップ
は、システム内の発電機電圧、変圧器タップ位置および
電力用コンデンサ投入量を遺伝子とする染色体を生成す
る。操作ステップは、遺伝子操作の結果、より適合度の
高い発電機電圧、変圧器タップ位置および電力用コンデ
ンサ投入量を出力する。
【0058】請求項6記載の発明における生成ステップ
は、制約条件の範囲内の各制御変数を生成してそれらを
遺伝子とする染色体を生成する。
【0059】請求項7記載の発明における適合度作成ス
テップは、次の遺伝的操作に用いられる適合度関数とし
て、遺伝的操作の結果による各制御変数にもとづいて作
成された目的関数を使用したものを作成する。
【0060】そして、請求項8記載の発明における適合
度作成ステップは、適合度関数を作成する際に、各目的
関数の相関を重み付けとして用い、各目的関数が均等に
適合度関数に影響を与えるようにする。
【0061】
【実施例】
実施例1.遺伝的アルゴリズムを用いた電力系統の無効
電力計画方法は、以下の5段階で構成されている。 (1)電力系統データを分析する。すなわち、システム
の母線、送電線、変圧器、コンデンサ/リアクトルおよ
び発電機の数を同定する。また、無効電力潮流に影響を
与える制御対象の数を同定する。制御対象として、発電
機電圧、変圧器タップおよび電力用コンデンサがある。
なお、分路リアクトルは負の電力用コンデンサとして取
り扱うことができる。
【0062】(2)図1に示すように染色体1〜iの生
成を行う。図1に示す1行を1つの個体と呼ぶことにす
る。また、各列は、それぞれ各発電機電圧、各変圧器タ
ップおよび各電力用コンデンサに対応したものである。
各列に対応した正規化されたいくつかの解の候補をラン
ダムに発生しそれらを2値化して各列に連結する。図1
において、Pn11 〜Pn1k は個体P1 に対応したk個の
正規化された値である。同様に、Pn21 〜Pn2l は個体
2 に対応したl個の正規化された値であり、Pnn1
nnp は個体Pn に対応したp個の正規化された値であ
る。各正規化された値は、図1に示すように、コード化
された後対応する列にランダムに連結される。以上のよ
うにして、各染色体をもつ各個体が生成される。各個体
における各列は、各発電機電圧、各変圧器タップおよび
各電力用コンデンサに対応する。また、各染色体に適合
度を与える。
【0063】(3)生成された染色体について遺伝的操
作を行う。遺伝的操作は、選択、交叉および突然変異か
らなる。選択とは、適合度に応じて各染色体のうちいず
れの2つを交叉させるか決定することである。例えば、
ルーレットモデルと呼ばれるモデルにもとづいて選択が
実行される。適合度の高い個体は、高い確率で選択され
るので、高い確率で子孫を残せる。交叉とは、2つの親
の染色体を組み替えて子の染色体を生成する操作であ
る。また、突然変異とは、染色体のビット列中のあるビ
ットを偶発的に「0」から「1」へ、あるいは「1」か
ら「0」へ変化させる操作である。
【0064】(4)遺伝的操作によって決定した制御変
数について潮流解析を行う。すなわち、各ノードにおけ
る電圧値と位相角を算出し、潮流、送電損失、変化した
母線電力および総有効電力損失を決定する。
【0065】(5)遺伝的操作の評価を行う。すなわ
ち、総有効電力損失と総電圧変動とに関する目的関数に
ついての計算を行う。また、目的関数に線形の重み付け
が加えられた適合度関数を作成する。
【0066】(6)そして、目的関数に大きな変化が生
じなくなり、全ての染色体が収束するまで上記(3)〜
(5)を繰り返す。
【0067】以下、電力系統計画における無効電力装置
の諸量の決定の仕方について説明する。図2はIEEE
30標準バスシステムを示すシステム系統図である。図
において、101〜130は母線、201〜241は送
電線、T1〜T4は変圧器、C1,C2は電力用コンデ
ンサ、G1〜G6は発電機である。ここでは、図2に示
すIEEE30バスシステムを例にとって、母線数m=
30、送電線数l=41、変圧器数t=4、コンデンサ
数c=2、発電機数g=6とする。すなわち、電力系統
データの分析において、各数は以上のように同定され
る。また、制御変数として、制御される装置の数を、変
圧器数t=4、コンデンサ数c=2、発電機数g=6と
する。
【0068】図3はIEEE30バスシステムにおける
送電線データを示したものである。図において、縦方向
は各送電線を示し、横方向は、送電線番号、送電線の一
端の母線、他端の母線、抵抗値、リアクタンス値、キャ
パシタンス/2、正規化されたタップ位置を示す。図4
はIEEE30バスシステムにおける母線データを示し
たものである。図において、縦方向は各母線を示し、横
方向は、それぞれ、母線番号、電圧値、その下限、その
上限、発電量(有効分)、発電量(無効分)、負荷(有
効分)、負荷(無効分)、発電量(無効分)の下限、発
電量(無効分)の上限、投入コンデンサ量を示す。
【0069】次に動作について図5のフローチャートを
参照して説明する。無効電力の分布は、制御変数で決ま
る。すなわち、変圧器タップ位置、発電機電圧および無
効電力源の操作量で決まる。発電機の無効電力および負
荷母線の電圧は付随的な制御量である。従って、無効電
力計画は、ネットワークの振る舞いの制約条件および制
御変数に対する制約条件を満たしつつ、システムロスを
最小にする制御変数の値を定めるということである。換
言すれば、有効電力損失と電圧変動を最小にするように
制御変数の値を定めるということである。つまり、遺伝
的操作における染色体の遺伝子を、それらの制御変数に
対応したものとすればよい。
【0070】この場合、遺伝的操作における染色体の長
さは、4+2+6=12である。すなわち、1染色体は
12遺伝子で構成される。1遺伝子のストリング長を1
0ビットとすると、1染色体は120ビットで表され
る。また、個体数を50または100、交叉確率を0.
08、突然変異確率を0.003とし、世代数400の
シミュレーションを行う。
【0071】染色体の生成において、まず、正規化を行
う(ステップST1)。上述したように、制御変数に応
じた各値を所定の演算によって規格化された値に変換す
る。図6は1つの個体の染色体についての正規化を説明
するための説明図である。図6に示すように、発電機電
圧GVi は以下のように正規化される。 GVi n=[(GVi −GVi min)/(GVi max−GVi min)]・2ls ・・・(28) ここで、GVi minはi番目の発電機の発電しうる量の下
限値、GVi maxは発電しうる量の上限値、lsは遺伝子
のストリング長である。
【0072】変圧器タップ位置は以下のように正規化さ
れる。 TPi n=[(TPi −TPi min)/(TPi max−TPi min)]・2ls ・・・(29) ここで、TPi minはi番目の変圧器のタップ切替の下限
値、TPi maxは変圧器のタップ切替の上限値である。
【0073】電力用コンデンサ投入量は以下のように正
規化される。 SCi n=[(SCi −SCi min)/(SCi max−SCi min)]・2ls ・・・(30) ここで、SCi minはi番目の電力用コンデンサの投入量
の下限値、SCi maxは電力用コンデンサの投入量の上限
値である。
【0074】(28)〜(30)式から明らかなよう
に、ここで、不等式制約条件が加味されている。従っ
て、以後、不等式制約条件を考慮する必要がなくなる。
また、各式において、[]内の値は0〜1の間の値であ
り、制御変数は0〜1の間の値に正規化されていること
に相当する。
【0075】そして、正規化によって得られた10進値
を所定のストリング長の2進データにコード化する(ス
テップST2)。さらに、コード化された各値を連結し
て、各値を遺伝子とする染色体を形成する(ステップS
T3)。以上のようにして、1つの個体に対する染色体
が生成される。発電機電圧、変圧器タップ位置および電
力用コンデンサ投入量の他の値について上記処理を行っ
て、いくつかの染色体を生成する。ここでは、50また
は100の染色体を生成する。
【0076】次に、遺伝的操作を行う(ステップST
4)。遺伝的操作において、まず、ランダムにかつ適合
度の高い個体が子孫を残せるように個体を選択する選択
操作を行う。次いで、選択された2つの個体を交配する
交叉処理を行う。交叉処理において遺伝子の組み替えが
行われる。さらに、遺伝子を一定の確率で変化させる突
然変異処理を行う。突然変異によって、より速いまたよ
り正確な収束が可能になる。
【0077】遺伝的操作が終了すると、染色体の分離お
よびデコードを行う(ステップST5)。すなわち、染
色体を構成する各遺伝子を分離する。各遺伝子は、それ
ぞれ正規化されコード化された制御変数に対応してい
る。さらに、分離された各遺伝子を10進数にデコード
する。次いで、逆正規化の操作を行う(ステップST
6)。図7は、1つの個体の染色体についての逆正規化
を説明するための説明図である。図7に示すように、発
電機電圧GVi は以下のように逆正規化される。 GVi =GVi n・[(GVi max−GVi min)/2ls]+GVi min ・・・(31)
【0078】変圧器タップ位置は以下のように逆正規化
される。 TPi =TPi n・[(TPi max−TPi min)/2ls]+TPi min ・・・(32) 電力用コンデンサ投入量は以下のように逆正規化され
る。 SCi =SCi n・[(SCi max−SCi min)/2ls]+SCi min ・・・(33)
【0079】以上のような遺伝的操作の結果にもとづく
制御変数の変化が電力システムにマッピングされる。す
なわち、制御変数のうち変圧器タップ位置および電力用
コンデンサ投入量は、バスアドミッタンス行列に反映さ
れる。発電機電圧は、直接に潮流計算部に入力される。
潮流計算部は、システム内の全ノードにおける電圧値と
位相角を算出する。また、アドミッタンス行列、ノード
の電圧値および位相角を用いて、高速ニュートン−ラフ
ソン法等によって各ノード間の潮流および送電損失を算
出する(ステップST7)。さらに、スラックバス電力
とシステムの総有効電力損失を算出する。
【0080】次に、各目的関数を作成する。目的関数
は、システムにおける総有効電力損失に関するもの、お
よび電圧値が上限または下限をはずれたノードの電圧変
動に関するものである。さらに、それらのノードの電圧
値を算出する。そして、トータル目的関数として、各目
的関数の和に相当するものを作成する。また、各目的関
数が重み付けされたものである適合度関数を作成する。
適合度関数は、次の遺伝的操作における選択操作におい
て用いられる。
【0081】図8は、有効電力損失、電圧変動、トータ
ル目的関数、および適合度関数の作成過程を説明するた
めのフローチャートである。図に示すように、総有効電
力損失PL は以下のように表される。 PL k=Σl=1 n lij l [Vi 2+Vj 2−2Vij cos(θi −θj ) ・・・(34) ここで、nlは送電線数、Gij l はノードi,j間の送
電線lのコンダクタンス、Vi ,Vj はノードi,jに
おける電圧、θi ,θj はノードi,jにおける位相角
である。総電圧変動TDVk は以下のように表される。 TDVk =Σi=1 NΔVi k ・・・(35) なお、Nは電圧が限度値を越えている母線であり、ΔV
i kは、 ΔVi k=Wi k|Vi k−Vi o| で与えられる。反復計算における次のVi k+1は、Vi k+1
=Vi k±α(ΔVi k)で与えられる。αはほぼ1(一般
に1.1程度)である比例定数である。Vi kとして、k
番目の繰り返しにおける電圧値を用いてもよいし、下限
あるいは上限を用いてもよい。なお、制約条件である上
限値および下限値は、計算時における電圧値が所定範囲
を越えないようにするために用いられる。
【0082】トータル目的関数は、 TOFk =PL k+Wo k・TDVk ・・・(36) で与えられる。ここで、Wo kは2つの目的関数を正規化
するための重み係数であり、PL av /TVDavで与えら
れる。ここで、PL av は全ての個体における有効電力損
失の平均であり、TVDavは全ての個体における総電圧
変動の平均である。
【0083】適合度関数は、以下のように、目的関数の
反転を重み付けしたもので与えられる。 FTk =(1/PL k)+Wf k・(1/TDVk ) ・・・(37) ここで、Wf kは、TVDav/PL avで与えられる。従っ
て、最も値の小さい目的関数を与えた染色体に、最も値
の大きい適合度関数が与えられる。また、各遺伝的操作
段階において、2つの目的関数PL k,TDVk は、比較
的異なった値をとる。従って、適合度関数が遺伝的操作
の選択過程において有効な適合度を与えるように、重み
f kによって適切な正規化がなされている。
【0084】そして、目的関数と前回の操作による目的
関数との間に有意な変化があるかどうか判定する(ステ
ップST9)。変化がある場合には、次の遺伝的操作を
行う。有意な変化がなくて全ての染色体が収束したと判
断される場合には、処理を終了する。
【0085】図9,図10は個体数が50の場合,10
0の場合の総有効電力損失の変化を示したものである。
横軸は世代数すなわち遺伝的操作の繰り返し回数を示し
ている。両図に示すように、個体数が50の場合には、
有効電力損失の収束値がやや大きくなるものの、早く収
束している。図11,図12は個体数が50の場合,1
00の場合の総電圧変動の変化を示したものである。横
軸は世代数を示している。個体数が50の場合には早く
収束するが、個体数100の方が改善度は高い。図1
3,図14は個体数が50の場合,100の場合のトー
タル目的関数の変化を示したものである。横軸は世代数
を示している。個体数が50の場合には早く収束する
が、個体数100の方が目的関数の減少度は高い。
【0086】図15,図16は個体数が50の場合,1
00の場合の遺伝的操作の収束度を示したものである。
横軸は世代数を示している。個体数が50の場合には早
く収束することがわかる。図17,図18は個体数が5
0の場合,100の場合のスラックバス有効電力の変化
を示したものである。横軸は世代数を示している。個体
数が50の場合には早く収束するが、個体数100の方
が収束値は小さい。図19,図20は個体数が50の場
合,100の場合のスラックバス無効電力の変化を示し
たものである。横軸は世代数を示している。やはり、個
体数が50の場合には早く収束するが、個体数100の
方が収束値は小さい。図21は50個体の場合と100
個体の場合との間のスラックバス電力および電力損失の
比較結果を示すものである。図において、縦方向は、初
期状態、50個体の場合、100個体の場合を示し、横
方向は、スラックバス電力、送電損失を示す。無効電力
損失を除いては、個体数が100の場合の方がスラック
バス電圧および電力損失は小さくなっている。
【0087】図22〜図27はそれぞれ個体数が100
の場合の発電機G1〜G6の発電電圧の変化を示したも
のである。横軸は世代数を示している。図28は50個
体の場合および100個体の場合の遺伝的操作による発
電機電圧の収束値を示したものである。図において、縦
方向は発電機を示し、横方向は、それぞれ、発電機番
号、母線番号、発電機電圧の下限値、初期値、50個体
の場合の収束値、100個体の場合の収束値、発電機電
圧の上限値を示す。図22〜図28より、各発電機G1
〜G6の発電電圧は、それぞれ、上限・下限の範囲内に
収束することがわかる。
【0088】図29〜図32はそれぞれ個体数が100
の場合の変圧器T1〜T4のタップ位置の変化を示した
ものである。横軸は世代数を示している。図33は50
個体の場合および100個体の場合の遺伝的操作による
変圧器タップ位置の収束値を示したものである。図にお
いて、縦方向は変圧器を示し、横方向は、それぞれ、変
圧器番号、送電線番号、一方の母線番号、他方の母線番
号、変圧器タップ位置の下限値、初期値、50個体の場
合の収束値、100個体の場合の収束値、上限値を示
す。図29〜図33より、各変圧器T1〜T4のタップ
位置は、それぞれ、上限・下限の範囲内に収束すること
がわかる。
【0089】図34,図35はそれぞれ個体数が100
の場合の電力用コンデンサC1,C2の投入量の変化を
示したものである。横軸は世代数を示している。図36
は50個体の場合および100個体の場合の遺伝的操作
による電力用コンデンサの投入量の収束値を示したもの
である。図において、縦方向はコンデンサを示し、横方
向は、それぞれ、ノード番号、電力用コンデンサ投入量
の下限値、初期値、50個体の場合の収束値、100個
体の場合の収束値、上限値を示す。図34〜図36よ
り、各電力用コンデンサC1,C2の投入量は、それぞ
れ、上限・下限の範囲内に収束することがわかる。
【0090】図37〜図60はそれぞれ個体数が100
の場合のNo.3,4,6,7,9,10,12,14
〜30の母線(図2における母線103,104,10
6,107,109,110,112,114〜13
0)の母線電圧の変化を示したものである。横軸は世代
数を示している。図61はNo.1〜30(図2におけ
る母線101〜130)の母線の遺伝的操作の400世
代後の母線電圧量を示したものである。図において、縦
方向は各母線を示し、横方向は、それぞれ、母線番号、
母線タイプ、下限、初期値、個体数50の場合の電圧
値、個体数100の場合の電圧値、上限を示す。図37
〜図61より、各母線電圧は、それぞれ、徐々に振動の
幅を狭めつつ上限・下限の範囲内に収束することがわか
る。
【0091】以上のように、有効電力損失および電圧変
動を小さくするように遺伝的操作を繰り返すことによっ
て、電力系統における発電機電圧、変圧器タップ位置お
よび無効電力装置の投入量の最適値を決定することがで
きる。その際、制約条件は遺伝子に反映されているの
で、目的関数および適合度関数を評価するときに制約条
件を考慮しなくてよい。従って、制約条件がどのような
ものであっても容易に最適解に到達することができる。
従来の方法では、最適化処理の各ステップにおいて制約
条件を考慮する必要があった。しかし、この場合には、
制約条件は、遺伝的アルゴリズムを実行する際の最初の
段階と、目的関数を計算する段階の電圧値を所定範囲内
に置く場合にのみ考慮される。また、目的関数および適
合度関数を評価するときに、トータル目的関数を用いて
評価を行うので、目的関数がどのようなものであっても
容易に最適解に到達することができる。さらに、従来の
場合のような1つの点を探索点とする方法とは異なり、
複数探索点に対応する個体を探索に用いるので、局所解
に陥る危険性が回避される。
【0092】実施例2.次に、さらに大規模な電力系統
に遺伝的アルゴリズムを適用した例について説明する。
図62は大規模電力系統を示すシステム構成図である。
このシステムにおいて、電力は、種々の電圧レベルで送
電される。すなわち、1)500kV、2)275〜1
85kV、3)154〜110kV、4)110kV未
満、の各レベルで送電される。なお、この電力系統は放
射状のシステムである。
【0093】この実施例では、500kVの送電レベル
を基礎に、電力系統を複数のブロックに分ける。各ブロ
ックは、いくつかの275kV以下のノードを含む。図
62に示した電力系統は、500kVの母線1001〜
1021および500kVの送電線2001〜2021
を含むが、図63に示すように、8つのブロック501
〜508に分割される。図64は、図63に示された構
成を500kVレベルに着目して示したものである。図
64には、電力用コンデンサの位置と負荷も概略的に示
されている。すなわち、図64において、611〜68
1は500kVの発電機である。また、710〜780
は500kV母線における電力用コンデンサである。従
って、例えば、図63に示すブロック501の構成は、
図64に示すように、主ノード1020、発電機611
および電力用コンデンサ710からなる構成となる。図
64に示された構成による8つのブロック501〜50
8を含む構成をメインシステムと呼ぶことにする。
【0094】また、図65〜図72は、図63に示され
た構成を、各ブロック501〜508毎にさらに詳細に
示したものである。すなわち、275kV以下の送電
線、母線および発電機等を含んだ部分まで示されてい
る。また、電力用コンデンサ711,712、722〜
724、731〜734、741〜744、751〜7
56、761〜763、771,772,782,78
2も明示されている。
【0095】メインシステムには、19個の発電機61
1〜681および8個の電力用コンデンサ710〜78
0に応じた19個の制御変数が含まれる。そして、この
メインシステムについて遺伝的操作を繰り返して制御変
数の最適値を求める。その後、図65〜図72に示され
る各ブロック501〜508について遺伝的操作を繰り
返して制御変数の最適値を求める。従って、この実施例
では、500kVレベルに着目して電力系統のメインシ
ステムを作成してそれについて遺伝的操作を行い、その
後、メインシステムを構成する各ブロックの詳細構成に
ついて遺伝的操作を行う。すなわち、この実施例では、
階層的な処理が実行される。なお、以下、図65〜図7
2に示される各ブロック501〜508の構成のうち5
00kVレベル以外の部分をそれぞれサブシステムと呼
ぶ。
【0096】次に動作について図73〜図75のフロー
チャートを参照して説明する。図73は処理全体を示す
フローチャート、図74はメインシステムについての処
理を詳細に示すフローチャート、図75はサブシステム
についての処理を詳細に示すフローチャートである。
【0097】まず、メインシステムに関する処理につい
て説明する。この処理は、有効電力損失と電圧変動を最
小にするように主ノードにおける無効電力源を決定する
ものである。メインシステムに関する処理の実行中に
は、サブシステムは、固定的な発電量と負荷をもつノー
ドとみなされる。実際の処理において、まず、メインシ
ステムおよびサブシステムを決定する(ステップST3
1)。図64に示すように、メインシステムには、19
個の発電機と8個の電力用コンデンサがある。すなわ
ち、制御変数は27個に同定される(ステップST3
2,ST51)。なお、ここでは、変圧器は存在しな
い。そこで、遺伝子数が27の染色体を生成するように
決定する(ステップST52)。従って、遺伝子のスト
リング長が5ビットであるならば135ビットのデータ
からなる染色体が生成される。遺伝子のストリング長が
10ビットであるならば270ビットのデータからなる
染色体が生成される。各染色体における遺伝子の値はラ
ンダムに決定される(ステップST53)。
【0098】そして、既に説明したような遺伝的操作を
行う(ステップST33,ST54)。遺伝的操作が完
了した後の各染色体についてデコード処理を行い、さら
に、既に説明したように潮流計算を行う(ステップST
34,ST55)。そして、潮流計算の結果にもとづい
て総有効電力損失および総電圧変動を算出し、算出結果
からトータル目的関数を決定する(ステップST5
5)。遺伝的操作が収束した場合には、すなわち、トー
タル目的関数の変化がなくなり最小になった場合には、
メインシステムについての処理を終了する。収束しない
場合には、さらに遺伝的操作を続行する(ステップST
35,ST56)。
【0099】収束した場合には、主ノードの電圧値およ
び無効電力装置(ここでは、電力用コンデンサ)の制御
量が決定されたことになる(ステップST57)。そこ
で、それらを固定的な特定値としてサブシステムについ
ての処理を行う(ステップST36,ST58)。電力
系統は放射状でありサブシステムはそれぞれ独立したブ
ロックとして扱いうるので、独立して遺伝的操作を行い
うる。また、メインシステムから見れば、各サブシステ
ムは、それぞれ外部システムとみなしうる。なお、サブ
システムについての処理の間、メインシステムは、固定
的な発電量と負荷をもつノードとみなされる。
【0100】次に、図73におけるステップST37〜
ST43に示されるサブシステムの動作について図75
のフローチャートを参照して説明する。まず、各サブシ
ステム内の母線数、送電線数、発電機数、タップ切替変
圧器数および電力用コンデンサ数を同定する(ステップ
ST101,ST201,ST801)。そして、発電
機数、変圧器数および電力用コンデンサ数に応じた長さ
をもつ各遺伝子を生成する(ステップST102,ST
202,ST802)。さらに、各サブシステムにおい
て、各染色体についての選択、交叉および突然変異の遺
伝的操作を行う(ステップST102,ST202,S
T802)。
【0101】遺伝的操作を受けた各染色体について、既
に説明したように、潮流計算を行う(ステップST10
3,ST203,ST803)。そして、計算結果にも
とづいて、総有効電力損失および総電圧変動を求め、そ
れらからトータル目的関数を作成する。また、適合度関
数を作成する(ステップST104,ST204,ST
804)。さらに、遺伝的操作が収束した場合には、す
なわち、トータル目的関数の変化がなくなり最小になっ
た場合には、サブシステムについての処理を終了する。
収束しない場合には、さらに遺伝的操作を続行する(ス
テップST105,ST205,ST805)。収束し
た場合には、サブシステムに関する発電機電圧、変圧器
タップ位置および電力用コンデンサの投入量が決定され
たことになる(ステップST105,ST205,ST
805)。
【0102】各サブシステムについての発電機電圧およ
び無効電力装置制御量を整理し、それらの値に従って、
電力系統における制御量を更新する(ステップST4
3,ST106)。なお、以上の処理によって十分な改
善効果が得られない場合には、さらに遺伝的処理を続行
するようにしてもよい。
【0103】以上のように、500kV送電系統を複数
のブロックに分け、500kVに関するメインシステム
と275kV以下に関する各サブシステムに分割して無
効電力制御を行うことにより、制御量決定に要する時間
を短縮することができる。すなわち、メインシステムに
ついての処理は1回だけ実行すればよく、また、容易に
サブシステムの並列処理を行うことができる。なお、メ
インシステム実行時はサブシステム部分を固定的な発電
量と負荷を持つノードと見做し、逆にサブシステム実行
時はメインシステム部分を固定的な発電量と負荷を持つ
ノードと見做しているので、メインシステム実行後サブ
システムを実行した場合、互いの接合部分で固定した発
電量と負荷の値に不整合が生じる場合がある。この場合
は、図73のST43からST33への矢印が示すよう
に、繰り返し計算を行う必要がある。
【0104】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、電力系統の無効電力計画作成方法が、制御変数を
遺伝子とする遺伝的アルゴリズムにおける染色体を生成
し、生成された染色体について遺伝的操作を行い、遺伝
的操作を受けた各染色体における遺伝子が示す無効電力
源の値をトータル目的関数を用いて評価するようになっ
ているので、従来の線形計画法や非線形計画法を用いた
場合に比べて、局所解に陥る可能性を低減させ、最適解
または最適解により近い無効電力装置の制御量を決定で
きる効果がある。
【0105】請求項2記載の発明によれば、電力系統の
無効電力計画作成方法が、基幹系のノードを含むメイン
システムと基幹系以外のノードを含む複数のサブシステ
ムとに電力系統を分割するようになっているので、メイ
ンシステムの無効電力装置の制御量と各サブシステムの
無効電力装置の制御量とをそれぞれ独立に決定でき、電
力系統全てについて処理するよりも少ない計算量で無効
電力計画を作成できる効果がある。
【0106】請求項3記載の発明によれば、電力系統の
無効電力計画作成方法が、遺伝的操作を行う際に、サブ
システムを固定的な発電量と負荷を有するノードとみな
して、メインシステムについて操作を行うようになって
いるので、サブシステムとは独立してメインシステムの
無効電力装置の制御量を決定できる効果がある。
【0107】請求項4記載の発明によれば、電力系統の
無効電力計画作成方法が、遺伝的操作を行う際に、メイ
ンシステムを固定的な発電量と負荷を有するノードとみ
なして、各サブシステムについて操作を行うようになっ
ているので、メインシステムとは独立して各サブシステ
ムの無効電力装置の制御量を決定できる効果がある。ま
た、各サブシステム相互間も独立しているので、全ての
サブシステムの無効電力装置の制御量を同時に決定で
き、電力系統全体の無効電力計画を高速に実行できる効
果がある。
【0108】請求項5記載の発明によれば、電力系統の
無効電力計画作成方法が、制御変数として、システム内
の発電機電圧、変圧器タップ位置および電力用コンデン
サ投入量を用いるようになっているので、遺伝的アルゴ
リズムによって、局所解に陥ることなく、最適のまたは
最適に近い各無効電力装置の制御量を決定できる効果が
ある。
【0109】請求項6記載の発明によれば、電力系統の
無効電力計画作成方法が、制御変数の制約条件を満たす
値を遺伝子として染色体を生成するようになっているの
で、遺伝的操作の繰り返し過程においてその都度制約条
件を考慮するという必要がなくなり、最適解または最適
解に近い解に到達するまでの時間を短縮できる効果があ
る。
【0110】請求項7記載の発明によれば、電力系統の
無効電力計画作成方法が、重み付けされた各目的関数の
線形結合を、次の遺伝的操作に用いられる適合度関数と
して作成するようになっているので、次の遺伝的操作に
おいて、最も小さい値の目的関数に対応した染色体に、
最も値の大きい適合度関数が与えられ、遺伝的処理の収
束を速めることができる効果がある。
【0111】そして、請求項8記載の発明によれば、電
力系統の無効電力計画作成方法が、各目的関数の相関を
重み付けとして適合度関数を作成するようになっている
ので、各目的関数が比較的異なった値をとった場合であ
っても、各目的関数が遺伝的操作の選択過程において均
等に影響を与えることができる効果がある。すなわち、
各目的関数は常に有効に適合度関数に影響を与える効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 遺伝的アルゴリズムにおける染色体の形成方
法を示す説明図である。
【図2】 IEEE30バスシステムを示すシステム系
統図である。
【図3】 IEEE30バスシステムにおける送電線デ
ータを示す説明図である。
【図4】 IEEE30バスシステムにおける母線デー
タを示す説明図である。
【図5】 この発明の一実施例による無効電力計画作成
方法の動作を示すフローチャートである。
【図6】 1つの染色体についての正規化を説明するた
めの説明図である。
【図7】 1つの染色体についての逆正規化を説明する
ための説明図である。
【図8】 有効電力損失、電圧変動、トータル目的関
数、および適合度関数の作成過程を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図9】 個体数が50の場合の総有効電力損失の変化
を示す説明図である。
【図10】 個体数が100の場合の総有効電力損失の
変化を示す説明図である。
【図11】 個体数が50の場合の総電圧変動の変化を
示す説明図である。
【図12】 個体数が100の場合の総電圧変動の変化
を示す説明図である。
【図13】 個体数が50の場合のトータル目的関数の
変化を示す説明図である。
【図14】 個体数が100の場合のトータル目的関数
の変化を示す説明図である。
【図15】 個体数が50の場合の遺伝的操作の収束度
を示す説明図である。
【図16】 個体数が100の場合の遺伝的操作の収束
度を示す説明図である。
【図17】 個体数が50の場合のスラックバス有効電
圧の変化を示す説明図である。
【図18】 個体数が100の場合のスラックバス有効
電圧の変化を示す説明図である。
【図19】 個体数が50の場合のスラックバス無効電
圧の変化を示す説明図である。
【図20】 個体数が1000の場合のスラックバス無
効電圧の変化を示す説明図である。
【図21】 50個体の場合と100個体の場合との間
のスラックバス電力および電力損失の比較結果を示す説
明図である。
【図22】 個体数が100の場合の発電機G1の発電
電圧の変化を示す説明図である。
【図23】 個体数が100の場合の発電機G2の発電
電圧の変化を示す説明図である。
【図24】 個体数が100の場合の発電機G3の発電
電圧の変化を示す説明図である。
【図25】 個体数が100の場合の発電機G4の発電
電圧の変化を示す説明図である。
【図26】 個体数が100の場合の発電機G5の発電
電圧の変化を示す説明図である。
【図27】 個体数が100の場合の発電機G6の発電
電圧の変化を示す説明図である。
【図28】 50個体の場合および100個体の場合の
遺伝的操作による発電機電圧の収束値を示す説明図であ
る。
【図29】 個体数が100の場合の変圧器T1のタッ
プ位置の変化を示す説明図である。
【図30】 個体数が100の場合の変圧器T2のタッ
プ位置の変化を示す説明図である。
【図31】 個体数が100の場合の変圧器T3のタッ
プ位置の変化を示す説明図である。
【図32】 個体数が100の場合の変圧器T4のタッ
プ位置の変化を示す説明図である。
【図33】 50個体の場合および100個体の場合の
遺伝的操作による変圧器タップ位置の収束値を示す説明
図である。
【図34】 個体数が100の場合の電力用コンデンサ
C1の投入量の変化を示す説明図である。
【図35】 個体数が100の場合の電力用コンデンサ
C2の投入量の変化を示す説明図である。
【図36】 50個体の場合および100個体の場合の
遺伝的操作による電力用コンデンサの投入量の収束値を
示す説明図である。
【図37】 個体数が100の場合の母線103の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図38】 個体数が100の場合の母線104の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図39】 個体数が100の場合の母線106の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図40】 個体数が100の場合の母線107の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図41】 個体数が100の場合の母線109の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図42】 個体数が100の場合の母線110の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図43】 個体数が100の場合の母線112の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図44】 個体数が100の場合の母線114の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図45】 個体数が100の場合の母線115の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図46】 個体数が100の場合の母線116の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図47】 個体数が100の場合の母線117の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図48】 個体数が100の場合の母線118の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図49】 個体数が100の場合の母線119の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図50】 個体数が100の場合の母線120の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図51】 個体数が100の場合の母線121の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図52】 個体数が100の場合の母線122の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図53】 個体数が100の場合の母線123の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図54】 個体数が100の場合の母線124の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図55】 個体数が100の場合の母線125の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図56】 個体数が100の場合の母線126の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図57】 個体数が100の場合の母線127の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図58】 個体数が100の場合の母線128の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図59】 個体数が100の場合の母線129の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図60】 個体数が100の場合の母線130の母線
電圧の変化を示す説明図である。
【図61】 母線101〜130の遺伝的操作の400
世代後の母線電圧量を示す説明図である。
【図62】 この発明の他の実施例における大規模電力
系統を示すシステム構成図である。
【図63】 大規模電力系統の分割による各ブロックを
示すブロック図である。
【図64】 メインシステムを示すシステム構成図であ
る。
【図65】 ブロック501の詳細構成を示す構成図で
ある。
【図66】 ブロック502の詳細構成を示す構成図で
ある。
【図67】 ブロック503の詳細構成を示す構成図で
ある。
【図68】 ブロック504の詳細構成を示す構成図で
ある。
【図69】 ブロック505の詳細構成を示す構成図で
ある。
【図70】 ブロック506の詳細構成を示す構成図で
ある。
【図71】 ブロック507の詳細構成を示す構成図で
ある。
【図72】 ブロック508の詳細構成を示す構成図で
ある。
【図73】 この発明の他の実施例による無効電力計画
作成方法の処理全体を示すフローチャートである。
【図74】 メインシステムについての処理を示すフロ
ーチャートである。
【図75】 サブシステムについての処理を示すフロー
チャートである。
【図76】 従来の無効電力計画作成方法の一例を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1〜i 染色体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉井 良夫 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電 機株式会社 産業システム研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−18928(JP,A) 特開 平7−203630(JP,A) 特開 平5−319707(JP,A) 特開 平4−190630(JP,A) 特開 平4−372044(JP,A) 特開 平6−43947(JP,A) 特開 平6−43948(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/00 - 5/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統における無効電力を調整する電
    力系統の無効電力計画作成方法において、前記電力系統
    内の制御変数を同定する同定ステップと、前記制御変数
    を遺伝子とする遺伝的アルゴリズムにおける染色体を生
    成する生成ステップと、生成された染色体について遺伝
    的操作を行う操作ステップと、遺伝的操作を受けた各染
    色体における遺伝子が示す無効電力源の値を、電力系統
    における送電力損失に関する目的関数および総電圧変動
    に関する目的関数を含むトータル目的関数によって評価
    する評価ステップとを備えたことを特徴とする電力系統
    の無効電力計画作成方法。
  2. 【請求項2】 同定ステップ実行前に、電力系統を、基
    幹系におけるノードを含むメインシステムと基幹系以外
    のノードを含む複数のサブシステムとに分割する分割ス
    テップを含む請求項1記載の電力系統の無効電力計画作
    成方法。
  3. 【請求項3】 操作ステップは、サブシステムを固定的
    な発電量と負荷を有するノードとみなして、メインシス
    テムについて遺伝的操作を行うステップを含む請求項2
    記載の電力系統の無効電力計画作成方法。
  4. 【請求項4】 操作ステップは、メインシステムを固定
    的な発電量と負荷を有するノードとみなして、各サブシ
    ステムについて遺伝的操作を行うステップを含む請求項
    3記載の電力系統の無効電力計画作成方法。
  5. 【請求項5】 生成ステップは、制御変数として、シス
    テム内の発電機電圧、変圧器タップ位置および電力用コ
    ンデンサ投入量を用いる請求項1ないし請求項4のいず
    れかに記載の電力系統の無効電力計画作成方法。
  6. 【請求項6】 生成ステップは、制御変数の上限値およ
    び下限値を満たす値を遺伝子として染色体を生成する請
    求項5記載の電力系統の無効電力計画作成方法。
  7. 【請求項7】 重み付けされた各目的関数の線形結合
    を、次の遺伝的操作に用いられる適合度関数として作成
    する適合度作成ステップを備えた請求項6記載の電力系
    統の無効電力計画作成方法。
  8. 【請求項8】 適合度作成ステップは、各目的関数の相
    関を重み付けとして適合度関数を作成する請求項7記載
    の電力系統の無効電力計画作成方法。
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