JP3263633B2 - 電気アイロン - Google Patents
電気アイロンInfo
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- JP3263633B2 JP3263633B2 JP20652797A JP20652797A JP3263633B2 JP 3263633 B2 JP3263633 B2 JP 3263633B2 JP 20652797 A JP20652797 A JP 20652797A JP 20652797 A JP20652797 A JP 20652797A JP 3263633 B2 JP3263633 B2 JP 3263633B2
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- Japan
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- plating film
- composite plating
- fine particles
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベースの外表面に複
合メッキ被膜を設けた電気アイロンに関する。
合メッキ被膜を設けた電気アイロンに関する。
【0002】
【従来の技術】電気アイロンのベースの外表面は、アイ
ロン掛けを行う際に滑りがよく、ベースのエッジが被膜
にひっかかってシワを生じないこと、ベースの外表面と
被膜との離間性がよいこと、が要件であり、この理由か
らベースの外表面にフッ素樹脂層を形成している。
ロン掛けを行う際に滑りがよく、ベースのエッジが被膜
にひっかかってシワを生じないこと、ベースの外表面と
被膜との離間性がよいこと、が要件であり、この理由か
らベースの外表面にフッ素樹脂層を形成している。
【0003】このフッ素樹脂層は古くから形成されるよ
うになり、現在、市場に出廻っている家庭用電気アイロ
ンの9割以上は此種の樹脂層を形成しているが、特開平
9−149998号公報にも記載されている通り、以下
の様な問題点がある。
うになり、現在、市場に出廻っている家庭用電気アイロ
ンの9割以上は此種の樹脂層を形成しているが、特開平
9−149998号公報にも記載されている通り、以下
の様な問題点がある。
【0004】 長期間の使用に伴ないフッ素樹脂層が
剥離してベースの基材であるアルミダイキャストが露呈
し滑りが悪くなったり、剥離した樹脂層の細片が被服に
付着して清潔感を損う。
剥離してベースの基材であるアルミダイキャストが露呈
し滑りが悪くなったり、剥離した樹脂層の細片が被服に
付着して清潔感を損う。
【0005】 ボタンや他の金属(ファスナーやホッ
ク等)に触れてフッ素樹脂層が傷つけられ、この傷つき
部にスチームによる水垢やゴミが侵入して滑りが悪くな
ると共にシミの原因となる。
ク等)に触れてフッ素樹脂層が傷つけられ、この傷つき
部にスチームによる水垢やゴミが侵入して滑りが悪くな
ると共にシミの原因となる。
【0006】そこで、前述の先行技術に開示されたよう
にベースの表面にフッ素化合物微粒子を分散含有した複
合めっき皮膜を設けている。
にベースの表面にフッ素化合物微粒子を分散含有した複
合めっき皮膜を設けている。
【0007】この複合めっき皮膜は、ベース表面の硬度
が高くて摩耗が少なく、摺動性が良く、且つ静電気の発
生が少なくて衣服がベースにまとわりつかないものとし
て多くの長所を有しているが如き記載をしている。
が高くて摩耗が少なく、摺動性が良く、且つ静電気の発
生が少なくて衣服がベースにまとわりつかないものとし
て多くの長所を有しているが如き記載をしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際にはフ
ッ素樹脂化合物がベース表面に露呈している範囲は、ベ
ース表面の全体をフッ素化合物微粒子の皮膜で被ってい
るものに比べて小さく、摺動性には少し物足りなさを生
じていた。
ッ素樹脂化合物がベース表面に露呈している範囲は、ベ
ース表面の全体をフッ素化合物微粒子の皮膜で被ってい
るものに比べて小さく、摺動性には少し物足りなさを生
じていた。
【0009】本発明は、ベース表面の摩耗を少なくし、
傷つきを抑えつつもなお一層摺動性を高めたものであ
る。
傷つきを抑えつつもなお一層摺動性を高めたものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヒータを有し
アルミダイキャストにより成形したベースの外表面にフ
ッ素化合物微粒子を分散含有する複合メッキ被膜を設け
たものにおいて、前記複合メッキ被膜の表面を研磨した
ものである。
アルミダイキャストにより成形したベースの外表面にフ
ッ素化合物微粒子を分散含有する複合メッキ被膜を設け
たものにおいて、前記複合メッキ被膜の表面を研磨した
ものである。
【0011】また、前記ベースの上方に前後に長いハン
ドルを形成した基台を固定し、複合メッキ被膜は、前記
ハンドルの長手方向に沿って研磨したものである。
ドルを形成した基台を固定し、複合メッキ被膜は、前記
ハンドルの長手方向に沿って研磨したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面により説明
する。図1は本発明の電気アイロンのベースの要部拡大
図、図2は同じくベースの部分断面図、図3は同じく研
磨を行う前のベースの部分断面図、図4は図3の状態か
らベースの研磨を行った後の部分断面図、図5は同じく
底面図、図6は同じく複合メッキ被膜の熱処理温度と硬
度との関係を示すグラフである。
する。図1は本発明の電気アイロンのベースの要部拡大
図、図2は同じくベースの部分断面図、図3は同じく研
磨を行う前のベースの部分断面図、図4は図3の状態か
らベースの研磨を行った後の部分断面図、図5は同じく
底面図、図6は同じく複合メッキ被膜の熱処理温度と硬
度との関係を示すグラフである。
【0013】(1)はアイロン本体、(2)はヒータ
(3)を有し基材をアルミダイキャストにより成形し、
複数個のスチーム孔(4)(4)…と気化室(5)を形
成した外表面(底面)が略三角形のベース、(6)は前
記ベース(2)の上方に固定した基台で、上部には前後
に長いハンドル(7)を一体形成している。(8)は前
記基台(6)に着脱自在に装着するタンク、(9)は前
記気化室(5)とタンク(8)を連通或は遮閉する弁機
構である。
(3)を有し基材をアルミダイキャストにより成形し、
複数個のスチーム孔(4)(4)…と気化室(5)を形
成した外表面(底面)が略三角形のベース、(6)は前
記ベース(2)の上方に固定した基台で、上部には前後
に長いハンドル(7)を一体形成している。(8)は前
記基台(6)に着脱自在に装着するタンク、(9)は前
記気化室(5)とタンク(8)を連通或は遮閉する弁機
構である。
【0014】(10)は前記ベース(2)の外表面に数
μmの厚みで形成した複合メッキ被膜で、その詳細につ
いて述べる。(11)…はニッケルとクロムの金属(1
2)中に分散して含有し摺動性を高めるフッ素化合物微
粒子で、金属(12)に対する含有量は約30%が適当
である。
μmの厚みで形成した複合メッキ被膜で、その詳細につ
いて述べる。(11)…はニッケルとクロムの金属(1
2)中に分散して含有し摺動性を高めるフッ素化合物微
粒子で、金属(12)に対する含有量は約30%が適当
である。
【0015】前記複合メッキ被膜(10)をベース
(2)の外表面に施した状態は図3に示しており、フッ
素化合物微粒子(11)…はほとんど均一な状態で分散
している。
(2)の外表面に施した状態は図3に示しており、フッ
素化合物微粒子(11)…はほとんど均一な状態で分散
している。
【0016】その後、布を用いたバフによりベース
(2)の外表面をハンドル(7)の長手方向に沿って研
磨を行うことにより、外表面が鏡面になるとともに、実
際には肉眼で目視できる程度ではないが、図5のスジ
(13)…に示す様に複合メッキ被膜(10)に研磨の
方向性が見られる。
(2)の外表面をハンドル(7)の長手方向に沿って研
磨を行うことにより、外表面が鏡面になるとともに、実
際には肉眼で目視できる程度ではないが、図5のスジ
(13)…に示す様に複合メッキ被膜(10)に研磨の
方向性が見られる。
【0017】この研磨の作業時には、布と複合メッキ被
膜(10)との間に高温の摩擦熱が発生し、複合メッキ
被膜(10)は約300度付近まで上昇する。複合メッ
キ被膜(10)が高温になると図6に示す様に、その硬
度は急激に高くなり、約250HVから400HV程度
まで上昇する。この高温と布とベース(2)の外表面に
最も近いフッ素化合物微粒子(11)…との擦れ合によ
って図4に示す様にフッ素化合微粒子(10)のベース
外表面に面した部分が、溶融、引き伸ばされて中心側の
領域(A)に加えて周縁に延出した領域(B)(B)が
形成されベース(2)の外表面には分散した多くの部分
に広範囲の領域を有することになる。
膜(10)との間に高温の摩擦熱が発生し、複合メッキ
被膜(10)は約300度付近まで上昇する。複合メッ
キ被膜(10)が高温になると図6に示す様に、その硬
度は急激に高くなり、約250HVから400HV程度
まで上昇する。この高温と布とベース(2)の外表面に
最も近いフッ素化合物微粒子(11)…との擦れ合によ
って図4に示す様にフッ素化合微粒子(10)のベース
外表面に面した部分が、溶融、引き伸ばされて中心側の
領域(A)に加えて周縁に延出した領域(B)(B)が
形成されベース(2)の外表面には分散した多くの部分
に広範囲の領域を有することになる。
【0018】アイロン掛けの作業は、アイロン本体
(1)をベース(2)の先端の尖端部(14)から後端
にかけて前後に移動しシワ伸ばしを行う。
(1)をベース(2)の先端の尖端部(14)から後端
にかけて前後に移動しシワ伸ばしを行う。
【0019】
【発明の効果】以上の様に本発明は、ベースの外表面に
フッ素化合物微粒子を分散含有した複合メッキ被膜の表
面を研磨したものであるから、研磨により高温となって
複合メッキ被膜の硬度が高くなり耐久性が向上すると共
に、鏡面仕上げとなって摺動性がよくなり、一層アイロ
ン掛け作業が簡単になる。
フッ素化合物微粒子を分散含有した複合メッキ被膜の表
面を研磨したものであるから、研磨により高温となって
複合メッキ被膜の硬度が高くなり耐久性が向上すると共
に、鏡面仕上げとなって摺動性がよくなり、一層アイロ
ン掛け作業が簡単になる。
【0020】特に、研磨によってフッ素化合微粒子の一
部が溶融しベース外表面に引き伸ばされて多くの領域を
占めることになってより一層滑りをよくすることができ
る。
部が溶融しベース外表面に引き伸ばされて多くの領域を
占めることになってより一層滑りをよくすることができ
る。
【0021】また、複合メッキ被膜はハンドルの長手方
向に沿って研磨したものであるから、アイロン掛け作業
時にはアイロン本体の最も往復動作の多いハンドルの長
手方向の移動を円滑にすることができる。
向に沿って研磨したものであるから、アイロン掛け作業
時にはアイロン本体の最も往復動作の多いハンドルの長
手方向の移動を円滑にすることができる。
【図1】本発明の電気アイロンのベースの要部拡大図で
ある。
ある。
【図2】同じくベースの部分断面図である。
【図3】同じく研磨を行う前の状態を示すベースの部分
断面図である。
断面図である。
【図4】同じく図3の状態からベースの研磨を行った後
の部分断面図である。
の部分断面図である。
【図5】同じく底面図である。
【図6】同じく複合メッキ被膜の熱処理温度と硬度との
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
1 アイロン本体 2 ベース 7 ハンドル 10 複合メッキ被膜 11 フッ素化合物微粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 75/38 C25D 15/02
Claims (2)
- 【請求項1】 ヒータを有しアルミダイキャストにより
成形したベースの外表面にフッ素化合物微粒子を分散含
有する複合メッキ被膜を設けたものにおいて、前記複合
メッキ被膜の表面を研磨したことを特徴とする電気アイ
ロン。 - 【請求項2】 前記ベースの上方に前後に長いハンドル
を形成した基台を固定し、複合メッキ被膜は、前記ハン
ドルの長手方向に沿って研磨したことを特徴とする請求
項1に記載の電気アイロン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20652797A JP3263633B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 電気アイロン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20652797A JP3263633B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 電気アイロン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1147499A JPH1147499A (ja) | 1999-02-23 |
JP3263633B2 true JP3263633B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=16524848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20652797A Expired - Fee Related JP3263633B2 (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 電気アイロン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3263633B2 (ja) |
-
1997
- 1997-07-31 JP JP20652797A patent/JP3263633B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1147499A (ja) | 1999-02-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |