JP3259054B2 - 弾性グラフトコポリマー及び相溶化剤としてのその使用 - Google Patents

弾性グラフトコポリマー及び相溶化剤としてのその使用

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、グラフトコポリマーに関する。より特定す
ると、本発明は、実質的に飽和された主鎖及びそれにグ
ラフトされた比較的に不飽和のポリマーを含むグラフト
コポリマーに関する。さらに特定すると、本発明は、ポ
リマーのブレンドを相溶化するためのグラフトコポリマ
ーの使用に関する。さらに特定すると、本発明は、グラ
フトコポリマー相溶化剤を用いることにより、比較的飽
和のポリマーと比較的より不飽和のポリマーとのブレン
ドを相溶化することに関する。
発明の背景 主としてイソブチレンと少量割合のイソプレンを含む
コポリマーであるブチルゴムのような比較的飽和のエラ
ストマーポリマーは、多くの非常に望ましい物理的特性
を有することが見出だされている。それらは、空気低透
過性、比較的に低いガラス転移温度、広い減衰ピーク及
び、特にタイヤの製造において商業的に重要なポリマー
を与えるようなその他の特性を包含する。しかし、これ
らのポリマーの使用でいくつかの困難があった。最も著
しくは、ポリイソブチレンコポリマーのような低い不飽
和度のゴム化合物はほとんど他のポリマー、最も著しく
はより不飽和のエラストマー及び熱可塑性化合物と高度
に非相溶性である。従って、この非相溶性にもかかわら
ず、そのような低不飽和エラストマー化合物を他の分
野、特にポリマーブレンドの分野に用いるのはまったく
困難であった。
タイヤの製造においてさえ、これらのエラストマーと
他の、より不飽和のポリマー間の弱い接着性が、タイヤ
製造等用のこれらのブレンドの使用における問題を生じ
させる。
かなり長い間、このタイプの不相溶性ポリマーのブレ
ンドが、このブレンドの形態学を変えるために適する相
溶化剤を添加することにより、ある場合に改良され得る
ことが知られている。より特定すると、成功するために
はブレンド中の両方のホモポリマーに対するドメインサ
イズを低減させることが必要である。
ある場合、例えば、そのような状況で、相溶化剤とし
てブロックコポリマーを用いることが知られている。例
えば、いくつかの研究により、ポリイソプレン及びポリ
ブタジエンのブレンドを、これら2つの物質からなるジ
ブロック物質を用いることによって相溶化する試みが示
された。R.コーエンら、マクロモレキュールス(Macrom
olecules)、15、370(1982年);マクロモレキュール
ス、12、131(1979年);ジャーナル オブ ポリマー
サイエンス、ポリマー フィジックス(J.Polym.Sc
i.,−Polym.Phys.)、18、2148(1980年);ジャーナル
オブ マクロモレキュラー サイエンス−フィジック
ス(J.Macromol Sci.Phys.、B17(4)、625(1980
年)参照。このブロックコポリマーのほとんどは、逐次
アニオン重合方法によりあらかじめ製造され、従って比
較的少数のモノマーに限定されている。又、エチレン−
プロピレンゴムとポリプロピレンのブレンドのような他
のゴム−ポリマーブレンドをこれらの2つの物質のグラ
フトコポリマーを用いることによって相溶化することも
知られている。A.Y.コラン(Coran)らによる、米国特
許第4,299,931号、及び同一出願人による、1988年10月2
8日出願の係属出願第07/264,484号及び07/264,485号参
照。
一般に、これらのグラフトコポリマーを製造するため
のいくつかの技術は、効率が悪く、ゲル生成、主鎖の減
成、ホモポリマーの生成等のために多くは、不明確な生
成物を生じる。
又、カチオン、ラジカル及びアニオン重合技術を含む
種々の経路を経てポリイソブチレンへのグラフトポリマ
ーを生成するための種々の技術が教示されている[J.P.
Kennedyらによる、ジャーナル オブ アプライドポリ
マーサイエンス(J.Appl.polym.Sci.)、Appl.Polym.Sy
mp.30(1977年)、ジャーナル オブ マクロモレキュ
ラー サイエンス(J.Macromol.Sci.)Chem.A3、861(1
969年)、アドバンセズ イン ポリマー サイエンセ
ズ(Adv.Polym.Sci.)14,1(1974年)を参照]。前記文
献は、熱可塑性グラフト物質(1、13、51、119、165及
び179頁で)及びゴムグラフト物質(1、19及び141頁
で)に関する論文を含んでいる。その熱可塑性グラフト
物質は、熱可塑性主鎖ポリマー、主にPVCからのポリイ
ソブチレングラフト物質が開示されている。一つの論文
(119頁)には、塩素化ブチル主鎖開始剤によりグラフ
トされたポリスチレンが開示され、ポリスチレンホモポ
リマーも又そのような系で製造される。その文献のグラ
フトされた生成物は全く特徴が表されてなく、ホモポリ
マー及びゲルの存在が含まれている。さらに、本発明の
コポリマー組成物は前記文献に教示されたすべてのもの
と全く異なり、均質にグラフト生成物を生成する。ポリ
イソブチレン鎖は加硫に対して本質的に不活性であり、
それらは、本発明のコポリマーと反応的に異なる。最終
的には、その文献の生成物は相溶化剤として用いられる
ことが教示されていない。
ポリジエンポリマーをアルキルリチウム及びテトラメ
チルエチレンジアミン(TMEDA)又はブチルリチウム/
アルカリ金属水酸化物で金属化(metallate)すること
によりポリジエンからアニオングラフトを用いることも
知られている[A.W.ハラササア(Halasaa)らによるジ
ャーナル オブ ポリマー サイエンス、Part Al,9,13
9(1971年)及びジャーナル オブ ポリマー サイエ
ンス、Chm.Ed.14,497(1976年)参照]。主鎖ポリマー
鎖上の親電子性官能機と求核性末端を有する予備成形さ
れたポリマー鎖とのカップリングを包含するアニオング
ラフト反応も又知られている。例えば、それらの文献は
ハロゲン化(イソブチレン−イソプレン)コポリマー、
ポリブタジエン及びEPDMを含む親電子性ポリマーについ
て論じでいる[B.W.ブルックス(Brooks)によるジャー
ナル オブ ポリマー サイエンス、Part B5、641(19
76年)及びY.ミノウラ(Minoura)らによるジャーナル
オブ ポリマー サイエンス、Part Al 6,2773(1968
年)参照]。
発明の概要 本発明により、それ自体が非常に有用なエラストマー
性ポリマー組成物であり、又、特定のゴム−ゴムポリマ
ーブレンド、特に、ブチルゴムのような比較的飽和のエ
ラストマーと、ポリイソプレン及び天然ゴムのような、
より高い不飽和のエラストマー性ポリマーのブレンドを
相溶化する新規なグラフトコポリマーが見出だされた。
特に本発明により、4乃至7の炭素原子を有するイソ
オレフィンとハロゲン化p−アルキルスチレンのコポリ
マーから成る親電子物質の製造は、ポリマー自体として
そしてそれ自体、相溶化剤として有用である、本発明の
グラフトコポリマーを得ることができるという点におい
て非常に重要であることが見出だされた。それによっ
て、グラフト反応(graft−onto reaction)によりグラ
フトコポリマーを製造することが可能になる。特に、本
発明により、グラフトコポリマーは、下記式、 (式中、R及びR′は、水素及びアルキルから成る群か
ら個々に選ばれる)を有することが見出だされた。さら
に前記式中、a+b+c+dの組み合わせは実質的にラ
ンダムのグラフトコポリマーに対する経験に基づく式を
表わし(波線は表示された部分に基づくランダムポリマ
ー構造の要素を意味する)、aは約14乃至70,000、bは
0乃至約70,000、cは0乃至約70,000、dは約1乃至7
0,000、Xはハロゲン、Nuは少なくとも約1,000の分子量
を有する、ハロゲン化ベンジルに電子を供与することが
でき、それによりハロゲン化ベンジルからのハロゲンを
はずすような十分な求核性である一官能価の重合体求核
物質を表わす。
Nuは少なくとも約1000の分子量を有し、式、 [式中、R2及びR3は、アリール並びに、アリール、ジア
リール又はポリアリールのアルキル、アリール及びアル
カリール(alkaryl)誘導体から成る群から選ばれる成
分であり、R4乃至R11は水素、アルキル及び置換アルキ
ルから成る群から個々に選ばれ、fは0乃至約20,000、
gは0乃至約20,000、hは0乃至約10,000であり、さら
にf+g+hは約20乃至約20,000であり、yは式、 (式中R12、R13、R14及びR15は水素、アルキル又はアリ
ールである)から成る群から選ばれ、そしてさらに
(a)R1が(CH2(式中、mは正の整数、eは0又
は1である)か又は(b)R1が(CH2(式中、mは
0、eは0乃至約1,000である)である]で表わされ
る。
結合求核性残基(y)の好ましい態様は、 (式中、R12、R13、R14及びR15は水素、アルキル又はア
リールである)であることができる。求核性残基は又、
yM(式中、Mは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム
又はリチウムのようなアルカリ金属又はアルカリ土類金
属又は、テトラアルキルアンモニウム、好ましくはテト
ラメチルアンモニウム又はテトラブチルアンモニウムの
ようなオニウムイオンを表わす)から誘導され得る。
このように、グラフト反応機構を用いることによっ
て、上記の式(I)のグラフトコポリマーが得られ、よ
り特定すると、ゲル生成及び、一般に起こる反復性の副
反応から生じた非効率的なグラフトのその他の特徴を最
小にするように一官能価の求核物質を用いる方法におい
て達成される。
本発明の他の態様では、グラフトコポリマーは、 (a)4乃至7の炭素原子を有するイソオレフィンと
式、 (式中、Xはハロゲン、R及びR′は、水素、アルキル
及び、第一及び第二ハロゲン化アルキルから成る群から
個々に選ばれる)を有するp−アルキルスチレンとのコ
ポリマーである親電子物質及び (b)上記の式(II)で表わされる求核性物質ような、
少なくとも約1,000の分子量を有し、ハロゲン化ベンジ
ルに電子を供与することができる十分に求核性である重
合体求核物質 から与えられる。
本発明の他の態様では、(a)式、 (式中、R16及びR17は、水素又はアルキルである)を有
する反復単位を含む第一のポリマー及び(b)第一のポ
リマーと非相溶性の第二のポリマーのポリマーブレンド
を相溶化する方法を与え、その方法は、前記ポリマーブ
レンドに、式、 (式中、R及びR′は、水素及びアルキルから成る群か
ら個々に選ばれ、a+b+c+dの組み合わせは実質的
にランダムのグラフトコポリマーに対して経験に基づく
式を表わし、aは約14乃至70,000、bは0乃至約70,00
0、cは0乃至約70,000、dは約1乃至70,000、Xはハ
ロゲンそしてNuは少なくとも約1,000の分子量を有す
る、ハロゲン化ベンジルに電子を供与することができる
十分に求核性であり、上記式(II)で表わされるような
重合体求核物質により与えられる求核性残基を表わす)
で表わされるグラフトコポリマーから成る相溶化剤を添
加することを包含する。本発明の他の態様では、4乃至
7の炭素原子を有するイソオレフィンと式、 (式中、Xはハロゲンであり、R及びR′は、水素、ア
ルキル及び、第一及び第二ハロゲン化アルキルから成る
群から個々に選ばれる)を有するp−アルキルスチレン
のコポリマーから成る親電子物質及び (b)少なくとも約1,000の分子量を有し、ハロゲン化
ベンジルに電子を与えることができるように十分な求核
性である重合体求核物質 を与えることを包含する、グラフトコポリマーを製造す
る方法が示される。
詳細な記載 本発明は、最も特定すると、広範囲の特性を有し、
又、ある種のポリマーブレンドの相溶化に非常に有用な
特定の種類のグラフトコポリマーに基づくものである。
特に、これらのグラフトコポリマーはグラフト高効率で
生成されることができ、この理由により、得られたコポ
リマーは通常の有機溶媒に完全に可溶性である。2つの
ホモポリマー間に共有結合を含み、検知されるホモポリ
マー及びゲル粒子を有さない、比較的よく定義されたグ
ラフトコポリマーを製造することが可能であることが見
出だされた。これらのグラフトコポリマーを相溶化剤と
して用いるときに、2つのポリマー領域間の界面におい
て乳化剤として作用することができ、従ってこれらのブ
レンドの形態が大きく変化することが見出だされた。従
って、2つの非相溶性のコポリマー間のマクロ相分離が
非常に減少し、すなわち、ドメインサイズが約30nmのよ
うな比較的小さいものに成り得る。
本発明により製造された特定のグラフトコポリマー
は、最も特定するとポリイソブチレンのグラフトコポリ
マーである。しかし、該グラフトコポリマーの基を形成
する特定のタイプの親電子物質は、4乃至7の炭素原子
を有するイソオレフィンと式、 (式中、Xはハロゲンであり、R及びR′は、水素、ア
ルキル及び、第一及び第二ハロゲン化アルキルから成る
群から個々に選ばれる)を有するp−アルキルスチレン
のコポリマーである。従って、該親電子物質は、適する
求核物質を用いる求核性置換反応に容易に用いられ、グ
ラフトコポリマーを生成することが見出だされた。この
求核物質(Nu)は、オレフィンポリマーのアニオン重合
により製造され、すなわち式、 [式中、R2及びR3は、アリール並びに、アリール、ジア
リール又はポリアリールのアルキル、アリール及びアル
カリール(alkaryl)誘導体から成る群から選ばれる成
分であり、R4乃至R11は水素、アルキル及び置換アルキ
ルから成る群から個々に選ばれ、fは0乃至約20,000、
gは0乃至約20,000、hは0乃至約10,000であり、さら
にf+g+hの合計は約20乃至約20,000であり、yは
式、 (式中R12、R13、R14及びR15は水素、アルキル又はアリ
ールである)から成る群から選ばれ、そしてさらに
(a)R1が(CH2(式中、mは正の整数、eは0又
は1である)か又は(b)R1が(CH2(式中、mは
0、eは0乃至約1,000である)である]を有し、該求
核物質が該親電子物質にグラフトする。有用な求核物質
は、例えばポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリジメ
チルブタジエン及び、ブロック及びランダム(SBR)コ
ポリマーゴムを含むスチレン−ブタジエンコポリマーゴ
ムを基にする。
本発明のグラフトコポリマーを製造するために用いら
れる重合体親電子物質は、上記のように、4乃至7の炭
素原子を有するイソオレフィンと上記式(III)のp−
アルキルスチレン化合物のコポリマーである。該コポリ
マーは、1988年5月27日に出願された米国特許出願第07
/199,665号に記載されているような方法で製造される。
イソオレフィン(イソブチレン)及びp−アルキルスチ
レンは、カチオン条件下で容易に共重合できる。この重
合はルイス酸触媒を用いて行われる。この共重合工程に
適するルイス酸触媒(フリーデル・クラフツ触媒)に
は、アルキル化移動(alkylation transfer)及び、枝
別れ及び、劣った性質を有するゲル含有ポリマーを生成
する架橋の生成を導く副反応を促進する傾向が最小であ
る良好な重合活性を示すものが含まれる。好ましい触媒
は、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、チ
タン、ジルコニウム、スズ、バナジウム、ヒ素、アンチ
モン及びビスマスを含む元素周期表第III a族、第IV族
及び第V族の金属を基にしたルイス酸である。第III a
族ルイス酸は一般式、RmMXn(式中、Mは第III a族金
属、Rは、C1乃至C12のアルキル、アリール、アルキル
アリール、アリールアルキル及びシクロアルキル基から
成る群から選ばれる一価の炭化水素基、mは0乃至3の
数、Xは、弗素、塩素、臭素及びヨウ素から成る群から
個々に選ばれるハロゲンであり、mとnの合計は3であ
る)を有する。非限定的な例としては、塩化アルミニウ
ム、臭化アルミニウム、三弗化ホウ素、三塩化ホウ素、
エチルアルミニウムジクロリド(EtAlCl2)、ジエチル
アルミニウムクロリド(Et2AlCl)、エチルアルミニウ
ムセスキクロリド(Et1.5AlCl1.5)、トリメチルアルミ
ニウム及びトリエチルアルミニウムが含まれる。第IV族
ルイス酸は一般式、MX4(式中、Mは第IV族金属であ
り、Xは配位子、好ましくはハロゲンである)を有す
る。非限定的な例としては、四塩化チタン、四塩化ジル
コニウム又は四塩化スズが含まれる。第V族ルイス酸は
一般式、MXy(式中、Mは第V族金属、Xは配位子、好
ましくはハロゲン、Yは3乃至5の整数である)を有す
る。非限定的な例としては、四塩化バナジウム及び五弗
化アンチモンが含まれる。
好ましいルイス酸触媒は単独に又は、無水HF又はHCl
のようなブレーンステッド酸又は、塩化ベンジル又は塩
化t−ブチルのようなハロゲン化アルキルのような助触
媒と組み合わせて用いられる。特に、最も好ましい触媒
は、弱いアルキル化触媒として分類され得るものであ
り、従って、上記の触媒のなかでは弱いルイス酸であ
る。本発明においては、従来のアルキル化反応を促進す
るのに通常用いられる該触媒に伴って起こるようである
インダニル(indanyl)環形成のような副反応を最小に
する強い要望があるので、エチルアルミニウムジクロリ
ド及び好ましくはエチルアルミニウムジクロリドとジエ
チルアルミニウムクロリドとの混合物のような最も好ま
しい触媒は、従来のアルキル化反応に用いるのに通常好
ましくはない触媒である。用いられるそのような触媒の
量は、製造するコポリマーの所望の分子量及び所望の分
子量分布によるが、重合されるモノマーの全量に基づい
て、一般に20ppm乃至1重量%そして好ましくは約0.001
乃至0.2重量%である。
モノマー、触媒成分及び重合反応生成物の適する希釈
剤には、単独に又は混合して用いられる脂肪族及び芳香
族炭化水素の一般的な群を含み、炭化水素希釈剤と混合
して用いられる、反応域に供給される全希釈剤の約100
容量%以下の量C1乃至C6のハロゲン化炭化水素が含まれ
る。典型的には、モノマーが選ばれた希釈剤に可溶性で
あるとき、触媒は必ずしも該希釈剤に可溶性である必要
はない。
重合工程は、用いられる希釈剤中に生成されるポリマ
ーのスラリーの形態で又は均質な溶液方法で行われる。
しかし、スラリー方法の場合には反応器に低粘度の混合
物が製造され、40重量%までのポリマーのスラリー濃度
が可能なのでスラリー方法の使用が好ましい。より高い
スラリー濃度では、製造されるポリマーの各ユニット
に、より少ない反応物質及び希釈剤を再循環することが
必要である、より高い効率の方法を実施することが可能
である。例えば、33%のスラリー濃度では、ポリマーの
各ユニットに2単位の未反応の反応物質及び希釈剤を再
循環する必要があるだけである。少なくとも、反応域に
供給する希釈剤の量は、反応域を出る流体におけるポリ
マーの濃度を約60重量%未満に、好ましくは用いられる
方法及び製造されるポリマーの分子量により約5乃至35
重量%の範囲に保つのに十分な量である必要がある。ポ
リマーが余りに高濃度であるのは、温度の乏しい調整、
反応器の速いよごれそしてゲルの生成を含むいくつかの
理由で一般に望ましくない。余りに高いポリマー濃度は
反応器中の粘度を上げ、適する混合及び有効な熱伝達の
維持を確保するために過剰の入力を必要とする。そのよ
うな不適当な混合及び熱伝達効率の損失は反応器中のモ
ノマーの局部的高濃度及び、反応器表面の汚れを起こす
ホットスポットを生じ得る。しかし、ジエン官能性ブチ
ルゴム(例えばイソブチレン−イソプレンコポリマー)
を製造するときに、従来技術の高ポリマー濃度でのゲル
生成の傾向が、官能性モノマーとしてp−メチルスチレ
ンを用いて実質的に排除される。少なくとも、単独で又
は混合物として用いられる希釈剤の例としては、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、ト
ルエン、ヘプタン、イソオクタン等及び、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化メチルを含み、塩
化メチルが特に好ましい、特に有利な種々のハロ炭化水
素溶媒(halohydrocarbon solvents)が挙げられる。
特定のモノマー(例えば、イソブチレン及びp−メチ
ルスチレン)を用いると、スラリー又は溶液重合のいず
れかを維持するために、供給原料の組成分布がそれらの
間で変わるので、そこで用いられるモノマーの割合を変
えるに伴って、希釈剤中のコポリマーの溶解度への効果
によって用いる希釈剤を変える必要があることにも注意
すべきである。
一般に、この重合反応は、低分子量ポリマーの場合少
なくとも約0℃より低い温度を含む共重合条件下で完全
に混合することによって、共重合反応器中、p−アルキ
ルスチレンとイソブチレン及び触媒(ルイス酸触媒のよ
うな)及び希釈剤を混合し、所望の反応器温度を保持す
るために重合熱を除去する手段を供給することにより行
われる。特に、重合は、不活性ガス雰囲気中で実質的に
水分がないようなカチオン重合のバッチ条件下で行われ
る。好ましくは、重合は、ターボミキサー又はプロペラ
のような効率のよい攪拌手段及び、通風管(draft−tub
e)、外部冷却ジャケット及び内部冷却コイル又は重合
の熱を除去するその他の手段、モノマー、触媒及び希釈
剤用の入口管、温度感知手段及び保持ドラム又は急冷槽
への流出液排出管を取り付けた調節された(baffled)
タンク型反応器を用いて通常の連続式重合方法において
連続式に行われる。反応器にモノマー及び触媒を導入す
る前に、空気及び水分をパージし、乾燥し精製した溶媒
又は溶媒の混合物を充填しなければならない。
ブチルゴムの重合に典型的に用いられる反応器が本発
明の重合反応における使用に一般的に適している。この
反応器は、重合熱を取り除くために反応器の内容物が沸
騰エチレンにより取り囲まれた、列をなす熱交換管を通
ってその後に効率のよい船舶型羽車手段による中央通風
管を通って迅速に循環される、基本的に大きな熱交換器
である。触媒及びモノマーは連続的に反応器に導入さ
れ、ポンプにより混合され、反応器流出液はその後に蒸
気加熱された流出槽に溢れ出る。又、反応器内容物がポ
ンプに囲まれたループ(pump−around loop)における
外部熱交換器を連続的に循環するポンプに囲まれたルー
プによっても重合熱は取り除かれ得る。
スラリー重合方法を行うときに反応器を一般に約−85
乃至−115℃、好ましくは−89乃至−96℃に保つ。溶液
重合及びセメント懸濁重合は、所望のコポリマー分子量
及び用いられる特定の触媒系により約−40℃のようなよ
り温かい温度で行われる。容認できる溶液重合の温度範
囲は約−35℃乃至約−100℃であり、好ましくは約−40
℃乃至約−80℃である。
全滞留時間は、例えば触媒活性及び濃度、モノマー濃
度、反応時間及び所望の分子量により変わり得て、一般
に約1分乃至5時間であり、好ましくは約10分乃至60分
である。
しかし、スラリー重合方法においては反応器は次第に
ポリマーでよごれるので、掃除のために一般に定期的に
反応器を製造からはずす必要がある。付着物のポリマー
が可溶性であることが最も重要であり、それで反応器が
溶媒洗浄によりきれいになり、その後に用いられる。反
応器内の不溶性の「ゲル」ポリマーの沈積は、溶媒洗浄
を無効にし、大変な高価な反応器洗浄工程を用いること
を必要とするので容認できない。反応器内にポリマー
「ゲル」の沈積を防止するためのこの必要性がブチルゴ
ム(例えば、イソブチレン−イソプレンコポリマー)を
製造するのに用いられるジエンの量における制限の1つ
になる。
余りに多くのジエンを使用すると、反応器の洗浄を困
難にし又、生成物の質を劣化させる「ゲル」を生成す
る。そのようなゲルを生成するための架橋は、鎖が希釈
剤分子により離れている希釈相においてよりも鎖が非常
に、より密接して接触している沈殿したポリマー相にお
いてより容易に起こる。そのような架橋は反応器の表面
に沈殿したポリマーフイルムにおいて最も容易に起こ
る。このフイルムは全重合実施中に活性触媒に接触した
ままであるからである。「ゲル」を生成するこの傾向
は、ブチルポリマー主鎖にジエンを組み込むことによっ
て製造されるオレフィン性二重結合の重合条件下(活性
触媒の存在下)での反応性の結果である。その二重結合
は又、生成物ブチルゴムの加硫に必要な官能性を与える
まさに同じ二重結合である。イソブチレンと、ジエンの
代わりにp−メチルスチレンを共重合する主な利点の1
つは、重合中にブチルポリマー主鎖にオレフィン性不飽
和が導入されないことである。従って、p−メチルスチ
レンの非常に高い組み込み量であっても該ゲルは生成さ
れない。従って、「ゲル」生成をせずにそして清浄困難
をもたらす程度まで反応器内に「ゲル」を沈着せずに全
組成割合にわたってイソブチレン/p−メチルスチレンコ
ポリマーを製造することが可能である。コモノマーがp
−メチルスチレンの場合は、次の重合後工程において、
コポリマーが官能化、例えばハロゲン化されるまで架橋
性の活性な官能性が導入されない。従って、この活性な
官能性が重合中に存在せず、すべてのp−メチルスチレ
ン含量において架橋及びゲル形成は起こらない。
ブチルゴムに一般的に用いられるジエンと比較して、
p−メチルスチレンをイソブチレンとのコモノマーとし
て使用する他の利点は、p−メチルスチレンの反応性が
広範囲の重合条件にわたってイソブチレンの反応性に非
常に似ている(すなわち、r1(p−メチルスチレンに対
するイソブチレンの反応性比)がイソブチレン/p−メチ
ルスチレンではおおよそ1)ことである。従って、変換
に関係なく、ポリマー組成が供給原料組成と本質的に同
じである実質的に真にランダムコポリマーが製造され
る。一方、通常用いられるジエンはイソブチレンよりも
非常に反応性が小さく(すなわち、r1が、コモノマーと
のイソブチレンの反応性と比較した、イソブチレンとの
イソブチレンの反応性であるときに、イソブチレン/イ
ソプレンコポリマーではr1は約2.5±0.5であり、イソブ
チレン/ブタジエンコポリマーではr1は約115±15)、
コポリマーは供給原料よりも、ジエンが非常に少なく、
従ってポリマー組成は変換に伴って変化する。さらに、
コポリマーの分子量は、p−メチルスチレンを用いると
きよりもジエンを用いるときの方が非常に低減し、従っ
て、高分子量のコポリマーを得るためには定常状態モノ
マー高含量(すなわち、低変換)で操作する必要があ
り、このことは、ジエンの低反応性と組み合わせるとジ
エンの、さらに低い変換をも意味し、従って、非常にコ
ストがかかり、上記の回収及び再循環を難しくする。上
記のように、ジエン量は、「ゲル」の形成を防止するた
めにも制限しなければならない。イソブチレンとのコモ
ノマーとしてp−メチルスチレンの使用は、ジエンがコ
モノマーとして用いられる場合のように変換及び他の変
数の関数でなくて、供給原料組成によって直接決定され
るポリマー組成を有する全組成範囲で両方のモノマーの
高変換で高分子量のコポリマーが製造されることを可能
にする。
低粘度で、従って良好な熱伝達を有して扱われるのに
ポリマー高濃度を可能にする、スラリー重合の上記の利
点はすでに例証されており、それがスラリー方法が通常
好まれる理由であるが、コポリマーは溶液重合を用いて
生成することができる。溶液重合は、低減した反応器付
き垢、均質な重合及び/又は、生じるポリマー溶液にお
いて直接行われる次の反応の便利性に対する可能性を与
える。それらのコポリマーは又、セメント懸濁重合法を
用いても製造され得る。
該p−メチルスチレン/イソブチレンコポリマーは溶
液重合方法を用いても製造される。p−メチルスチレン
はジエンの重大な分子量低減特性を生じず、そして分子
量対該コポリマーの重合温度応答がジエン官能性ブチル
コポリマーを用いるよりも非常に平坦であるので、より
温かい温度(すなわち、ジエン官能性ブチルコポリマー
では約−90℃未満であるのに対して約−40℃)で高分子
量のコポリマーが製造される。前記の温かい重合温度に
より、すべての与えられたポリマー濃度及び分子量にお
いて非常に低い粘度になる。特に、この溶液重合を約−
35℃乃至約−100℃の、好ましくは約−40℃乃至−80℃
の温度で行うことが可能である。
溶液重合は、特にp−メチルスチレン/イソブチレン
コポリマーを用いるときに、該コポリマーは、重合後の
化学的修飾、すなわちハロゲン化を行うのに望ましい溶
液状態で製造されるというさらに利点を有する。バルク
(bulk)の状態においてポリマーのハロゲン化を行うこ
とが可能である(すなわち、密閉式ミキサー、押出機等
を用いて)が、多くの反応はポリマー溶液でより調整さ
れる方法でより容易に達成され、より良好な混合、熱伝
達、必要でない副生物の除去等を可能にする。
この重合方法は又、いわゆる「セメント懸濁液」重合
方法の形態においても実施できる。特に、ポリマーが選
択された希釈剤に少量しか溶解できないようにしかし、
実質的にすべてのポリマーを含む第二の粘稠の液相が形
成されるように、希釈剤はポリマーに十分に溶解できる
ように希釈剤中で行われる重合方法である。しかしそこ
では、第二の粘稠の液体相又はポリマーに富んだ相が分
散されるように、連続相又は希釈剤相は充分に低粘度で
ある。このセメント懸濁液重合の1つの形態において、
製造されるポリマーの希釈剤のより低い臨界的な溶液温
度がその反応が行われる温度より低いような希釈剤中で
行われる。より低い臨界的溶液温度は又、その温度より
高い温度ではポリマーが溶媒にもはや溶解しない温度と
して限定される。それに加えて、本方法によれば、ポリ
マーと希釈剤の溶液の温度が高くなるにつれ、温度はポ
リマーがもはや溶解しない温度より高くなるのが認めら
れる。この温度を維持するならばより重いポリマーに富
んだ相である低部分と、より軽い溶媒に富んだ相である
上部を有する2相の分離が一般に生じる。この現象は、
上記のような従来の溶液重合方法において溶液からポリ
マーを分離するために用いられる。いずれにしても、所
望の2相の「セメント懸濁液」を得るためには、軽相
は、ポリマーに対する溶媒が非常に少なく低粘度を維持
すること及び、ポリマーに富んだ重い相が分離し十分な
溶媒を含有し、液体として挙動し、軽相中に分散するこ
とができることは必要である。そのようなセメント懸濁
液方法の詳細は、米国特許第3,932,371号に記載されて
おり、その記載を参考として本明細書に組み込む。
このポリマーにおけるハロゲン官能価の導入は、直接
ハロゲン化、最も好ましくは好ましい反応であるラジカ
ルハロゲン化を用いて別な重合後の工程で行われる。触
媒を急冷及び/又は触媒残渣を除去、残存する未変換モ
ノマーを除去及び、ハロゲン化反応への都合の良い形態
への処理をするために重合ポリマー生成物をそのハロゲ
ン化の前に適する方法で処理するのが望ましい。
重合の継続を低分子量の最終物質の同時生成とともに
防止するために及び/又は流出液が温められるときに生
じる減成及び架橋反応を防止するために反応流出液中の
触媒を急冷するのがほぼ常に望ましい。この急冷は従来
の方法で達成される。一般的には、本発明のコポリマー
を製造するのに通常用いられ高触媒効率が達成されるア
ルミニウム系触媒を用いると、他の触媒残渣除去工程を
必要としないが、この残渣の多くが従来の水系仕上げ工
程に関連して水相に抽出される。
コポリマー中に残った残存する未変換のモノマーは、
ハロゲン化中に反応し、両者がハロゲンを消費し、一般
に望ましくない副生物を生成するので、それらの存在
は、コポリマーに導入される所望の官能価の量を調整し
測定するのを困難にする。したがって、コポリマーが非
常に高度に変換されて重合された場合を除いて、通常
は、残存するモノマーを除去する必要がある。未反応の
イソブチレンは十分に揮発性であり、すべての種類のス
トリッピング操作で容易に除去されるが、170℃の高沸
点を有するp−メチルスチレンを除去するのは非常に困
難である。従って、p−メチルスチレンの除去及び/又
は再循環が不必要であるか又は少なくとも少量しか含ま
ないように非常に高度のp−メチルスチレン変換量で重
合するのが有利である。
ハロゲン化反応それ自体はバルク相において又は、溶
液中又は微細に分散されたスラリー中のコポリマー上で
行われる。バルクハロゲン化(bulk halogenation)
は、押出機内又は他の密閉式ミキサー中で達成され、適
する混合を与えるためにそしてハロゲン及び腐食性反応
副生物を処理するために適当に修飾される。残存する未
反応のp−メチルスチレンがハロゲン化の前に従来の仕
上げ操作により完全に除去され、望ましくない副反応と
しての希釈剤ハロゲン化を避けるという有利さがある。
溶液のハロゲン化に必要であるより非常により高価なそ
して高動力の反応機(すなわち、押出機)を必要とし、
溶液において達成されるよりも低い混合、熱調整等を与
え、従ってハロゲン化反応はより不均質になり、条件を
調整するのが困難であるという不利を有する。そのよう
なバルクハロゲン化方法の詳細は、米国特許第4,548,99
5号に記載されており、その記載は本明細書に参考して
組み込まれる。
溶液ハロゲン化は、良好な混合及び達成されるハロゲ
ン化条件の良好な調整、望ましくないハロゲン化副生物
の容易な除去及び、用いられる広範囲のハロゲン化開始
剤を可能にする点で有利である。その不利な点には、ハ
ロゲン化に先立ち残存する未反応のp−メチルスチレン
の除去の必要、溶媒ハロゲン化に伴う複雑な副反応の存
在、コポリマーを製造するために非溶液重合工程が用い
られる場合の溶液工程、溶媒の除去、掃除及び再循環の
必要が含まれる。そのようなハロゲン化に適する溶媒に
は低沸点炭化水素(C4乃至C7)及びハロゲン化炭化水素
が含まれる。ハロゲン化は又、微細スラリーとして又
は、コポリマーに対して低い溶媒である適する希釈剤中
のセメント懸濁液としてのコポリマーを用いて実施され
る。この方法は粘度の点から有利であり、ハロゲン化中
に高固体含量を可能にするが、スラリー又は懸濁液が、
反応器の表面に凝集したり又は覆ったりする傾向がほと
んどなく安定であることを必要としない。p−メチルス
チレンの高沸点は、従来の蒸留によるp−メチルスチレ
ンの除去を実施できなくし、溶媒のハロゲン化を完全に
防止することが困難なので、溶液又はスラリーのハロゲ
ン化が用いられる場合に、希釈剤及びハロゲン化条件を
希釈剤のハロゲン化を防止するように選び、そして残存
するモノマーを容認できる量に低減させることが重要で
ある。
ハロゲン化の第一反応部位が全く異なるので、p−メ
チルスチレン−イソブチレンコポリマーのハロゲン化
は、イソブチレン−イソプレン(ブチル)ゴムのハロゲ
ン化とは全く異なる。p−メチルスチレン/イソブチレ
ンコポリマーは、鎖(幹)内のオレフィン性不飽和を含
まず、第一反応性ハロゲン化部位は、ブチルゴム内のオ
レフィン性部位よりはるかに反応性が低い鎖でつながれ
たp−メチルスチレン部分である。さらに、本発明にお
いて有用な広範囲のコポリマー組成物は20%より高く約
90%以下のp−メチルスチレン含量を含むことができる
ので、反応性部位のポテンシャルは明らかに増加され
る。しかし、一般的なブチルゴムのハロゲン化条件[例
えば暗い、触媒作用を及ぼさない反応、炭化水素溶媒中
の、低温で(約80℃より低いような)そして短接触時間
(約10分未満のような)の下ではp−メチルスチレンコ
ポリマーの検知できるハロゲン化は起こらない。さら
に、p−メチルスチレンコポリマーを極性希釈剤中で塩
素化することは可能であるが製造される塩素化された種
類はイソブチレン−イソプレン(ブチル)ゴムの場合と
全く異なる。本発明のそのような塩素化された種類に
は、ブチルコムにおけるオレフィン部位の塩素化とは対
照的に、好ましい第一ベンジル塩素化と同様に芳香環及
びポリマー主鎖上の塩素が含まれる。
p−メチルスチレン/イソブチレンコポリマーのハロ
ゲン化で環状炭素をハロゲン化することが可能である
が、生成物は、どちらかというと不活性でありほとんど
興味がもたれない。しかし、p−メチルスチレン/イソ
ブチレンコポリマーに所望のベンジル官能価を高収率
で、過度のポリマーの減成、架橋又は他の望ましくない
副反応を生じることのない実用的な条件下で導入するこ
とが可能である。
特定の選ばれた反応条件、触媒、試薬及び開始剤を用
いることなくp−メチルスチレン/イソブチレンコポリ
マーのハロゲン化が行われる場合、そのハロゲンは全く
起こらないか種々のハロゲン化生成物を製造するように
種々の経路により進行する。従って、もし30乃至60℃で
暗室で約5分間、塩素又は臭素をp−メチルスチレン/
イソブチレンコポリマーの、ヘキサン又はシクロヘキサ
ンのような低誘電率炭化水素溶媒溶液に添加すると本質
的には何も起こらない。一方、塩素化反応を塩化メチレ
ンのようなより極性(高誘電率)の希釈剤中で実施する
場合、塩素化が起こるが多くの異なる経路によるらしく
種々の異なる塩素化生成物が得られる。これには、環メ
チル基の置換により得られる非常に望ましい第一ベンジ
ル塩素(primary benzylic chlorine)のいくらかが含
まれるが、多くはあまり望ましくない塩素化生成物であ
る。
該コポリマー中の鎖でつながられたp−メチルスチリ
ル部分のラジカル臭素化は、p−メチル基にほとんど独
占的に置換をして非常に特異的に行われ、所望のベンジ
ル臭素官能価を与える。臭素化反応の高度の特異性は、
イオン反応経路を促進する要素が避けられる(すなわ
ち、極性希釈剤、フリーデル・クラフツ触媒等)なら広
い範囲の反応条件にわたり維持される。
該p−メチルスチレン/イソブチレンコポリマーの、
ペンタン、ヘキサン又はヘプタンのような炭化水素溶媒
溶液を光、熱又は、ラジカルハロゲン化の促進剤として
の、選択されたラジカル開始剤(条件により、すなわ
ち、温かいハロゲン化温度においては一般的に長い半減
期が好ましいというように、用いられる特定の温度条件
に対して適する半減期を有する特定のラジカル開始剤が
選ばれなければならない)を用いて、感知できる鎖の分
断及び/又は架橋がなく、パラメチル基の置換を経由し
て、ほとんど排他的に所望のベンジル臭素官能価を生成
する。
本発明の求核性置換物質はアニオン重合技術を用いて
製造される。この求核性物質を製造するために用いるこ
とができるモノマーの特定のタイプは一般に下記の式、 [式中、R2及びR3は、アリール並びに、アリール、ジア
リール又はポリアリールのアルキル、アリール及びアル
カリール(alkaryl)誘導体から成る群から選ばれR4
至R11は水素、アルキル及び置換アルキルから成る群か
ら個々に選ばれ、fは0乃至約20,000、gは0乃至約2
0,000、hは0乃至約10,000であり、さらにf+g+h
の合計は約20乃至約20,000であり、yは式、 (式中、R12、R13、R14及びR15は水素、アルキル又はア
リールである)から成る群から選ばれ、そしてさらに
(a)R1が(CH2(式中、mは正の整数、eは0又
は1である)か又は(b)R1が(CH2(式中、mは
0、eは0乃至約1,000である)である]を有する結合
された重合体求核性物質を生成する。
(a)eが0の場合、求核性置換物質は好ましくは式、 を有し、この求核性置換物質の非常に好ましい態様は、
R4乃至R11は水素である場合である。
(b)mが0の場合、求核性置換物質は好ましくは式、 を有し、この求核性置換物質の非常に好ましい態様は、
R4乃至R11は水素である場合であるか又は、R6乃至R11
1つ(例えばR8)がアリールであり、この置換基は2−
フェニル−1,3−ブタジエンから製造され、又はR8がメ
チルのようなアルキルで、R6、R7及び、R9乃至R11は水
素であり、この置換基はイソプレンモノマー(天然ゴ
ム)から製造される。これらの物質は、アニオン重合工
程及び適する停止剤での停止により求核性一官能価を有
するように製造される。
上記の重合性モノマーの1つ又はそのようなモノマー
の組み合わせを用いてアニオン重合技術を用いて本発明
の求核性置換物質を製造し、それにより「リビングポリ
マー」を生成する。モノマー又はモノマーの組み合わせ
に、重合反応に参与しないか又は重合反応を妨害する不
活性有機希釈剤の存在下でアニオン重合開始剤を接触さ
せることによりこの「リビングポリマー」は都合よく製
造される。
該アニオン重合の開始剤は、一官能価の「リビングポ
リマー」、すなわち、そのポリマーの1つの末端のみが
反応性アニオンを含むポリマーを製造するアルカリ金属
炭化水素である。多くの適するアニオン開始剤が、R.ミ
ルコビッヒ(Milkovic)らによる米国特許第3,786,116
号に記載されており、該開始剤も参考として本明細書に
組み込まれる。
リビングポリマーを製造するための開始剤の量、溶媒
及び、温度条件は本技術分野に広く見出だされる。一般
的な例は、R.ミルコビッヒらによる米国特許第3,786,11
6号の第8及び9欄に記載されており、この記載も参考
として本明細書に組み込まれる。
上記の「リビングポリマー」はさらに重合を含む、さ
らに反応を可能にする。従ってもし付加的なモノマーを
リビングポリマーに添加すると、重合が再び始まり、鎖
がモノマーがなくなるまで大きくなる。その代わりとし
て、第二の異なるそのようなアニオン的に重合可能なモ
ノマーが導入され、鎖が大きくなりこのモノマーを組み
込む。このように広範囲のブロックコポリマー構造が製
造される。それぞれの場合に、生成するコポリマーは
「リビング」のままで、それ自体は非常に活性の有機リ
チウム求核物質として用いられるか又は、公知の官能化
化学により、幾つかの他の反応性がより低いが同様に望
ましい求核物質に変換される。
該「リビングポリマー」は次に、エチレンオキシド及
びプロピレンオキシドの両者を含むエポキシド、硫化エ
チレン及び硫化プロピレンの両者を含むエピスルフィド
及び二酸化炭素を含む、多くの親電子物質を用いる調整
された停止反応により種々の求核物質に変換される。上
記のタイプの停止剤のいずれかによるリビングポリマー
の停止は、リビングポリマーが製造される温度でリビン
グポリマーの溶液に停止剤を単に添加することにより達
成される。反応は即座に起こり、収率は高い。反応は化
学量論ベースで進行するが、触媒量に対して少しモル過
剰の停止剤が用いられる。
停止反応は適する不活性溶媒中で行われる。一般にリ
ビングポリマーの製造に用いられたのと同じ溶媒系を用
いるのがよい。本発明の好ましい態様では、停止反応は
炭化水素溶媒又は、テトラヒドロフランのような極性溶
媒を限定量含む混合物中で行われる。
該親電子物質及び求核物質を組み合わせることによっ
てグラフトコポリマーそれ自体を製造する。特に、グラ
フト反応(graft−onto reaction)には、一般に下記、 のような重合体の求核性置換が包含される。
このタイプのほとんどの求核性置換には、金属−ハロ
ゲン化物交換、陽子添加、二量体停止反応、脱離等のよ
うなある程度の副反応が含まれる。該ポリマーの場合
は、これらの副反応は該ポリマーの最終特性に非常に影
響を与える。グラフト反応における少量の副反応は、ポ
リマーブレンドにおいてコポリマーの処理性を非常に低
下させる架橋を生じる。しかし、本発明のハロゲン化ベ
ンジル成分を用いることにより、これらの副反応が最少
にされる。ハロゲン化ベンジル化合物は優れた親電子物
質であるだけではなく、脱離反応が生じる可能性を低下
させる。従って、金属−ハロゲン化物交換、陽子引き抜
き及び二量体停止反応はこの反応においてある程度なお
問題を有するが、この点に関して得られる結果は優れて
いる。しかし、金属−ハロゲン化物交換の程度をさらに
低下させるために、テトラヒドロフランのような極性溶
媒が使用される。この代わりに、金属−ハロゲン化物質
交換の程度を低下させるために、求核性物質を上記式
(II)中の式、 により表わされる基で「キャップする(capping)」こ
とが用いられる。これにより、活性化エネルギーが低減
し、求核置換反応が促進され、金属−ハロゲン化物交換
が抑制される。
実施例 1 グラフトコポリマーの製造 (A)(i) ポリイソブチレン−ポリイソプレングラ
フトコポリマー 本実施例では、式(I)中、R及びR′はそれぞれ水
素であり、式(II)における求核性物質が、e、h及び
mが0であり、R8がメチル基であり、R6、R7及びR9乃至
R11が水素であるものを含んだ、グラフトコポリマーを
製造した。実施例1(A)(i)−(A)(iv)のそれ
ぞれにおいて、すべての反応及び試薬を真空下又は不活
性雰囲気(窒素又はアルゴン)下で酸素及び水の注意深
い排除をして処理した。実施例1(A)(i)−(A)
(iii)において、イソプレンをトリエチルアルミニウ
ム又はジブチルマグネシウムからの蒸留により乾燥さ
せ、重合溶媒(ヘプタン、ヘキサン又はテトラヒドロフ
ラン)をナトリウムナフタレニド(sodium naphthaleni
de)又はブチルリチウムからの蒸留で乾燥させた。その
後にイソプレン又はTHFを用いる直前に真空蒸留して反
応に用いた。すべてのガラスの器具、注入器(syring
e)及び針を150℃で3時間オーブン乾燥した。熱いガラ
ス器具を冷却し、不活性雰囲気下、通常はドライボック
ス中で組み立てた。
ポリイソプレンのイソブチレンコポリマーへのグラフ
ト反応を高真空装置内で行った。その装置は、テフロン
ストップコックにより接続された1容のフラスコ(A
及びB)から成る。他のストップコックは全体の装置を
フラスコAを介して真空管路に取り付けた。
オーブンで12時間にわたり装置を乾燥後、その装置を
即座にドライボックスの真空室に入れ、次に乾燥不活性
雰囲気下に30分間置き、その後にドライボックスに移し
た。イソブチレン−4−ブロモメチルスチレンコポリマ
ー(Mw=150,000、Mw/Mn=2.6)の試料10gをドライボッ
クス中のフラスコBに入れた。装置をドライボックスか
ら取り出し、真空管路に取り付けた。装置内の圧力を10
-5mmHgに低減し、温度を50℃に上げ1晩保持した。次に
イソブチレン−4−ブロモメチルスチレンコポリマーを
THF溶解−沈殿連続サイクルを用いて精製した。THF(30
0ml)を過剰のナトリウムを含有するナトリウムナフタ
レニドの緑色の溶液から真空蒸留をし凝縮して、ポリマ
ーを含有するフラスコに入れた。本技術分野では、ナト
リウムナフタレニドは水及び酸素の全くない状態でのみ
存在し、従って、緑色は溶媒が純粋である証拠であるこ
とが良く知られている。その混合物をポリマーが溶解す
るまで攪拌した。次にTHF及び揮発性不純物をポリマー
溶液から真空蒸留し、ナトリウムナフタレニドを含有す
るフラスコに凝縮して戻した。この操作により、緑色が
なくなり、ナトリウムとの反応において不純物が消費さ
れるにつれて緑色が次第にもどった。ナトリウムナフタ
レニド溶液の緑色が消えなくなるまでこのサイクルを繰
り返した。次に、ポリマーをTHFにもう一度再溶解し、
装置をドライボックス中に移した。ブチルチリウム(ヘ
キサン中0.25Mを1ml)を他のフラスコ(A)に入れた。
開始剤の量により、生成するポリイソプレンの分子量が
決定された。その後にこの系をドライボックスから取り
出し、真空管路に再連結させた。ヘキサン(300ml)を
ブチルチリウムから蒸留し凝縮して、開始剤を含有する
フラスコAに入れた。その後に、イソプレン(12ml)を
ブチルマグネシウムから蒸留し凝縮して、開始剤溶液
(フラスコA)に入れた。その重合を少なくとも3時間
行い、次にグラフト反応への処理をした。
ポリイソプレニルリチウム溶液を、ポリイソブチレン
コポリマーを含有するフラスコに注ぐことにより、その
グラフト反応を行った。しかし、ゲル生成を避けるため
に、イソプレン重合の後にそしてグラフト反応の前に、
ヘキサン重合溶媒をTHFに換えた。一般に、混合溶媒に
おいて、ゲルが存在しないグラフト反応を行うことは可
能であり、そして少なくとも50容量%の、THFのような
極性の非プロトン溶媒を添加することにより溶媒極性を
増加する。2つのフラスコを連結させているストップコ
ックを開き、GPC分析用に保持した少量を除いてすべて
のポリイソプレニルリチウム溶液を激しく攪拌したポリ
イソブチレンコポリマー溶液に注ぐことによってグラフ
ト(graft−onto)反応を開始した。そのグラフト反応
は混合するとほとんど即時に起こった。グラフトコポリ
マーを0.1%BHTを含有するイソプロパノール中に単離し
た。
参考として用いた、得られたポリイソプレンホモポリ
マーは狭いMw分布(Mw/Mn=1.1)及びMn=92,000を有し
ていた。グラフトコポリマー(15.2g)をイソプロパノ
ール/BHTで洗浄し、真空オーブンで45℃で1晩乾燥させ
た。GPCの結果(ポリスチレン検定標準を基に)は広い
分布(Mw/Mn=8)及びMw=560,000を示した。
(A)(ii) ポリイソブチレン−ポリイソプレングラ
フトコポリマー 実施例(A)(i)の操作の後に、1.5モル%の4−
ブロモメチルスチレンを含有するポリイソブチレンコポ
リマー(Mw=25,000、Mw/Mn=2.6)の10g試料をフラス
コB中の乾燥THF200ml中に溶解した。その重合を実施例
1(A)(i)におけるように、ヘキサン中で行った。
しかし、このときのグラフト反応を、ポリイソプレニル
リチウムヘキサン溶液を、激しく攪拌したポリイソブチ
レンコポリマー溶液に注ぐことによった製造したポリイ
ソプレニルリチウムヘキサン溶液を用いて行った。混合
するとすぐにゲル生成が観察された。反応器に400mlの
イソプロパノールを添加した後に弾性ポリマーを得た。
しかし、得られたポリマーは不溶性であった。
(A)(iii) ポリイソブチレン−ポリイソプレング
ラフトコポリマーの製造 ポリイソブチレンコポリマーの精製とイソプレンの重
合手順を実施例1(A)(i)に示したように行った。
しかし、このとき、ヘキサン重合溶媒に換える代わりに
過剰のテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)を添加
した。この錯生成剤により置換反応が活性化され、TMED
Aを含有するポリイソプレニルリチウム溶液をポリイソ
ブチレンコポリマー溶液を添加したときにゲルは観察さ
れなかった。生成したグラフトコポリマー(18.5g)を
イソプロパノール/BHT中に沈殿させることにより単離
し、1晩真空オーブン内(0.1mm、50℃)で乾燥させ
た。得られたグラフトコポリマーのGPC測定は、より広
い分子量分布(Mw/Mn=8)、180,000でのショルダーを
有する630,000でのピークを示した。
(A)(iv) ポリイソブチレン/スチレン−ブタジエ
ンゴムグラフトコポリマーの製造 再び、実施例1(A)(i)の操作を行い、イソブチ
レン−4−ブロモメチルスチレンコポリマー(Mw=230,
000、Mw/Mn=2.8)の試料10gを装置内に入れ、同一の精
製サイクルを行った。装置内の圧力を10-5mmHgに低減
し、温度を50℃に上げ1晩保持した。次にイソブチレン
−4−ブロモメチルスチレンコポリマーをTHF溶解−沈
殿連続サイクルを用いて精製した。THF(300ml)を過剰
のナトリウムを含有するナトリウムナフタレニドの緑色
の溶液から真空蒸留をし凝縮して、ポリマーを含有する
フラスコに入れた。本技術分野では、ナトリウムナフタ
レニドは水と酸素の全くない状態でのみ存在し、従っ
て、緑色は溶媒な純粋である証拠であることが良く知ら
れている。その混合物をポリマーが溶解するまで攪拌し
た。次にTHF及び揮発性不純物をポリマー溶液から真空
蒸留し、凝縮してナトリウムナフタレニドを含むフラス
コに戻した。この操作により、緑色がなくなり、ナトリ
ウムとの反応において不純物が消費されるにつれて緑色
が次第にもどった。ナトリウムナフタレニド溶液の緑色
が消えなくなるまでこのサイクルを繰り返した。次に、
ポリマーをTHFを用いてもう一度再溶解し、装置をドラ
イボックス中に移した。ブチルチリウム(ヘキサン中0.
1Mを2ml)を他のフラスコ(A)に入れた。開始剤の量
により、生成するスチレン−ブタジエンゴム(SBR)の
分子量が決定された。その後にこの系をドライボックス
から取り出し、真空管路に再連結させた。ヘキサン(30
0ml)をブチルチリウムから真空蒸留し、凝縮して、開
始剤を含有するフラスコAに入れた。その後に、1,3−
ブタジエン(10.7ml)及びスチレン(3.6ml)をブチル
マグネシウムから蒸留し、凝縮して、開始剤溶液(フラ
スコA)に入れた。その重合を少なくとも28時間行い、
次に処理をした。28時間後、フラスコを真空管路からは
ずし、1,1−ジフェニルエチレンのTHF溶液(0.1モル溶
液を4ml)を接続管に添加したドライボックス中に入れ
た。次に、その装置をドライボックスから取り出し、真
空管路に再連結した。1,1−ジフェニルエチレン溶液を
3回の凍結ポンプ融解サイクル(freeze−pump−thaw c
ycles):液体窒素で凍結、10-5mmに排気、系を閉じそ
して融解で、脱ガスした。次に、無色の1,1−ジフェニ
ルエチレン溶液を黄橙色のスチレン−ブタジエン溶液
(黄橙色はベンジル及びアリルリチウムカルバニオンの
指標である)に添加した。この混合物を1時間反応さ
せ、その後に濃い橙赤色になった(これは、ジフェニル
メチルカルバニオンの特徴であり、すべての鎖末端のジ
フエニルメチルリチウムへの変換に合致する)。
ポリ(スチレン−ブタジエン)リチウム溶液を、ポリ
イソブチレンコポリマーを含有するフラスコに注ぐこと
により、グラフト反応を行った。この実施例では、ヘキ
サン重合溶媒を換えることは必要なかった。その代わり
に、非常に活性なベンジル(スチリル)及び(アリル
(ブタジエニル)鎖末端を、はるかに活性の少ないそし
てより安定なジフェニルメチルリチウム鎖末端に変換す
ることによってゲルの生成を最少にした。2つのフラス
コを連結させているストップコップを開き、GPC分析用
に保持した少量を除いてすべてのポリ(スチレン−ブタ
ジエン)リチウム溶液を、激しく攪拌したポリイソブチ
レンコポリマー溶液を注ぐことによってグラフト(graf
t−onto)反応を開始した。そのグラフト反応は混合す
るとほとんどすぐに起こった。次に、グラフトコポリマ
ーを0.1%BHTを含有するイソプロパノール中に単離し
た。
得られたスチレン−ブタジエンゴムホモポリマーは狭
いMW分布(Mw/Mn=1.05)及びMw=84,000を有してい
た。グラフトコポリマーはMw/Mn=3.2の分子量分布とMw
=538,000を有した。
実施例 2 求核物質の製造 ポリイソプレンに基づく一官能価の求核物質、すなわ
ち、式(II)(式中、R8がメチル基、mが0、R6、R7
び、R9乃至R11が水素である)の求核物質を製造した。
カルボン酸末端のポリイソプレンの中和によりこの求核
物質を製造した。本実施例において、40℃でs−ブチル
リチウム触媒を用いて、ヘプタン中のイソプレン(10重
量%)の「リビング」アニオン重合によってポリイソプ
レンカルボン酸を製造した。「リビング」ポリマー溶液
をテトラヒドロフラン中の二酸化炭素の飽和溶液に添加
することにより−78℃で重合を停止させた。ポリマーを
1mlのHClと0.2重量%のBHTを含有するイソプロパノール
中に沈殿させた。次にそのポリマーを新たなイソプロパ
ノール/BHT中で混練し、その後に45℃、0.1mmHg圧で24
時間乾燥させた。ポリイソプレンカルボン酸の分子量は
20,000であった。ポリイソプレンカルボン酸をTHF溶液
中でカリウムt−ブトキシド又は水酸化テトラブチルア
ンモニウムで中和した。そしてポリイソプレンカルボン
酸塩をイソプロパノール/BHT(0.2重量%)中に沈殿さ
せ、重合体塩を45℃、0.1mmHg圧で24時間乾燥させた。
ポリイソプレンカルボン酸塩のFTIR分析では1710cm-1
ピークを示し、これは、カルボン酸末端基に相当した。
中和後にこのピークは消え、1580cm-1における新しいピ
ークが現れ、これは相当する塩の生成に合致した。
実施例 3 求核物質の置換 求核物質の置換は、一般に、反応体と生成物との溶媒
和状態に依存し、その反応を種々の溶媒中で行った。特
に、用いた溶媒は、(i)THF(その中ではほとんどの
アニオン及びカチオンが溶媒和される)、(ii)シクロ
ヘキサン(その中ではいくつかのイオンが溶媒和され
る。そして従って、溶媒物中の反応に類似している)及
び(iii)18−クラウン−6とシクロヘキサン(特にカ
リウムカチオンを溶媒和する)であった。
初めに、実施例(A)(i)で用いられたp−ブロモ
メチルスチレンコポリマーとポリイソプレンカルボン酸
カリウムをそれぞれ製造し、電磁攪拌棒にそって250ml
容の丸底フラスコに添加した。そのフラスコにしょう液
(serum)で栓をした凝縮器を取り付け、窒素パージを
行った。そのフラスコを加熱し、還流し、試料を周期的
に取り出した。この反応は48時間後に完了した(GPCピ
ーク領域においてさらに変化はみられなかった)。その
ポリマーを、0.5mlのHClと0.2重量%のBHTを含有するイ
ソプロパノール中に沈殿した。ポリマーを45℃、0.1mmH
g圧で24時間乾燥させた。グラフトの証拠は、グラフト
物質のGPC集中領域、形態と、同じ組成のブレンドのそ
れらとの比較により得られた。50:50のブレンドでは、
ポリイソブチレンコポリマーに相当する高分子量ピーク
領域はポリイソプレンカルボン酸に相当する低分子量ピ
ーク領域と等しかった。グラフトしたときに、この比
は、グラフトコポリマーに相当する、70%の高分子量と
30%の低分子量非グラフトポリイソプレンであった。
一対のポリマー物質間の溶融反応により、直接の合成
経路が与えられ、物質の工業的量が与えられる。しか
し、そのような反応を研究するために用いられる実験室
規模の装置で利用できる限定した攪拌、例えばブラベン
ダーミキサーはバルク反応(bulk reaction)の基礎的
研究を混迷させる傾向を有する。下記の実験では、溶融
系の可能性を示すためにシクロヘキサンにおけるモデル
溶液反応を用いた。このモデル系では温度と混合を標準
化し、それらによって反応についての明らかな情報を与
えた。従って、実施例(A)(i)において用いられた
p−ブロモメチルスチレンコポリマーのシクロヘキサン
溶液(10重量%)及び、実施例2(B)で製造されたポ
リイソプレンカルボン酸カリウムをそれぞれ製造し、TH
F反応についての上記のように反応させた。48時間の反
応時間の後に、グラフトの程度は、約10%(GPC及びFTI
R)であった。反応時間を少なくするために、そしてグ
ラフト効率を高めるために、カチオンを溶媒和すること
が必要であった。このことはカリウム塩を含有する反応
液への18−クラウン−6の添加による及び、テトラブチ
ルアンモニウムポリイソプレンカルボン酸塩を製造し、
反応させることによる2つ方法で行われた。これらの両
方の方法は、反応時間を1時間に減らし、グラフトの程
度を増大させた。
実施例 4 ポリイソプレンカルボン酸を用いて形成さ
れたポリイソプレングラフトコポリマーの製造 (A)(i)本実施例において、1,1−ジフェニルエチ
レン、テトラヒドロフラン及び二酸化炭素を用いてヘプ
タン中のポリ(イソプレニル)リチウムの炭酸塩化によ
り製造されたポリイソプレンカルボン酸を用いてポリイ
ソプレングラフトコポリマーを生成した。3容の丸底
フラスコに還流引取装置の頭部及び、ストップコックと
しょう液ストッパーを含むアダプターを取り付けた。フ
ラスコに2.75のヘプタンを入れた。そのヘプタンを2
を残すまで蒸留し、次に、フラスコを40℃に冷却し、
その後にイソプレン(200g、300ml)を添加した。温度
の調整を助けるためにフラスコをヘキサン浴に入れた。
25mlのs−ブチルリチウム(ヘキサン中1M)を添加する
ことにより重合を開始した。ヘキサン浴の温度は50℃に
上がり、粘度は迅速に増した。4時間後、1,1−ジフェ
ニルエチレンのTHF溶液を添加した(0.05g/ml溶液50m
l)。すぐに明るい橙赤色になった。次にフラスコを−1
0℃に冷却し、試薬級の二酸化炭素をフラスコ内に泡立
たせた。混合するとすぐに色は消えた。得られたポリマ
ーを希塩酸(濃塩酸3ml、水7ml、THF50ml)で中和し、
イソプロパノール中で凝固させた。得られたポリマー
は、狭い分子量分布(Mw=74,000、Mn=68,000)であっ
た。7.5gのポリ(イソプレニル)カルボン酸(上記のよ
うに製造した)を含有するヘプタン溶液を水酸化テトラ
ブチルアンモニウム(10ml、メタノール中1M)及びブチ
ル化ヒドロキシトルエン(BHT2g)で処理した。次に、
この溶液をイソブチレン−4−ブロモメチルスチレンコ
ポリマーのヘプタン溶液(500ml中22.5g)を含有する1
容フラスコに添加した。そのフラスコを70℃に加熱
し、その混合物を4時間反応させた。次に、その溶液を
テフロントレーに入れそして溶媒を真空で除去した。薄
膜のFT−赤外分析により、試料中に存在するすべてのカ
ルボン酸塩の基はエステル形に変わったことが示され
た。0.5cc/分でのウオータース(Waters)150GPCで行っ
た、グラフトコポリマーのTHF溶液(3mg/ml)のGPC分析
では、残存するグラフトされないポリイソプレンは5%
未満であることが示された。
(A)(ii)本実施例において、テトラメチルエチレン
ジアミン及び二酸化炭素を用いてヘプタン中のポリ(イ
ソプレニル)リチウムの炭酸塩化により製造されたポリ
(イソプレン)カルボン酸を用いてポリイソプレングラ
フトコポリマーを生成した。3容の丸底フラスコに還
流引取装置の頭部及び、ストップコックとしょう液スト
ッパーを含むアダプターを取り付けた。フラスコに2.75
のヘプタンを入れた。そのヘプタンを2を残すまで
蒸留し、次に、フラスコを40℃に冷却し、次にイソプレ
ン(200g)を添加した。温度の調整を助けるためにフラ
スコをヘキサン浴に入れた。18.9mlのs−ブチルリチウ
ム(ヘキサン中1M)を添加することにより重合を開始し
た。ヘキサン浴の温度は50℃に上がり、粘度が迅速に増
した。4時間後、TMEDAのヘプタン溶液を添加した(0.2
5g/ml溶液25ml)。次にフラスコを−10℃に冷却し、試
薬級の二酸化炭素をフラスコ内に泡立たせた。混合する
とすぐに色は消えた。得られたポリマーは、2つの部分
に分かれた。少量の試料をGPCで分析した(Mw=58,96
0、Mn=58,340、Mw/Mn=1.06)。この試料は、カップリ
ング副反応のしるしである高分子量のモードがなかっ
た。
上記のように製造したポリイソプレンカルボン酸リチ
ウム(50g)をフッ化テトラブチルアンモニウム(15m
l、THF中1M)と反応させた。得られた溶液をイソブチレ
ン−4−ブロモメチルスチレンコポリマー(1.5のヘ
プタン中150g)の溶液に添加した。その混合物を攪拌
し、ゆっくりと70℃に加熱し、その時に2時間反応させ
た。2時間後、ポリマーをイソプロパノール(0.1gのBH
F)中の凝固により単離した。得られたグラフトコポリ
マーのGPCではポリイソプレンの90%より多くがグラフ
トされていることが示された。
実施例 5 相溶化剤としてのグラフトコポリマーの使
用 この実施例では、実施例1(A)(i)で用いられ
た、50%のp−プロモメチルスチレンコポリマー及び50
%のポリイソプレンから成るグラフトコポリマーをTEM
によって分析した。この試料をTHFから水上にキャスト
したときに、平均0.04μmのサイズのポリイソプレンド
メインを示した。同じ組成のブレンドのキャストフィル
ムは肉眼では不均一であり、それぞれのポリマーの大き
いドメイン(>10μm)が光学位相対比下で観察され
た。グラフトコポリマーをブレンド(1/3のポリ(イソ
ブチレン−コ−p−メチルスチレン−コ−p−ブロモメ
チルスチレン、1/3のポリイソプレン及び1/3のグラフト
コポリマー)に添加したときにその形態が変わり、ポリ
イソプレン領域は平均0.1μmであり、グラフト物質は
連続相を形成していた。このことは、該グラフトコポリ
マーのこれらのブレンドの相溶化剤としての利用性を示
した。
本明細書において本発明を特定の態様に関して記載し
たが、これらの態様は、単に本発明の原理及び応用の例
示であることが理解されるべきである。したがって、そ
の例示的態様に対する多くの変更がなされ、本発明の精
神及び範囲から逸脱することなく多くの改変が考えられ
ることを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディアス、アンソニー・ジェイ アメリカ合衆国、77062 テキサス州 ヒューストン クワイエット・グリー ン・シーティー 1411 (72)発明者 パワーズ、ケネス・ウィリアム アメリカ合衆国、07922 ニュー・ジャ ージー州バークレー・ハイツ、ロビン ズ・アベニュー 145 (72)発明者 ワン、シェン―チャン アメリカ合衆国、08820 ニュー・ジャ ージー州エディソン、ウィッティア・ス トリート 14 (56)参考文献 特開 昭58−80323(JP,A) 特開 昭50−139188(JP,A) 特開 昭52−22090(JP,A) 特開 平2−296808(JP,A) 特開 平2−296813(JP,A) 特開 昭62−225514(JP,A) 特開 昭63−139905(JP,A) 特開 平2−150408(JP,A) 特開 昭56−24404(JP,A) 特開 昭57−155207(JP,A) 特表 平5−500233(JP,A) 米国特許4074035(US,A) Br.Polym.J.,19[3−4 ](1987)p.369−377 Eur.Polym.J.,22[6 ](1986)p.451−456 Eur.Polym.J.,21[4 ](1985)p.393−399 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 81/00 - 81/02 C08F 8/00 - 8/50 C08F 12/00 - 12/36 C08F 112/00 - 112/36 C08F 212/00 - 212/36 C08L 1/00 - 101/16 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式、 [式中、R及びR′は、水素及びアルキルから成る群か
    ら個々に選ばれ、aは14乃至70,000、bは0乃至70,00
    0、cは0乃至70,000、dは1乃至70,000であり、Xは
    ハロゲンであり、Nuは、少なくとも1,000の分子量を有
    し、 式、 {式中、R2及びR3は、アリール並びに、アリール、ジア
    リール又はポリアリールのアルキル、アリール及びアル
    カリール(alkaryl)誘導体から成る群から選ばれる成
    分であり、R4乃至R11は水素、アルキル及び置換アルキ
    ルから成る群から個々に選ばれ、fは0乃至20,000、g
    は0乃至20,000、hは0乃至10,000であり、さらにf+
    g+hの合計は20乃至20,000であり、yは式、 (式中、R12、R13、R14及びR15は水素、アルキル又はア
    リールである)から成る群から選ばれ、そしてさらに
    (a)R1が(CH2(式中、mは正の整数、eは0又
    は1である)か又は(b)R1が(CH2(式中、mは
    0、eは0乃至1,000である)である}で表われる残基
    である] で表わされるグラフトコポリマー。
  2. 【請求項2】前記残基yが、yM(式中、Mは、アルカリ
    金属又はアルカリ土類金属又はオニウムイオンを表わ
    す)から誘導される、請求項1に記載のグラフトコポリ
    マー。
  3. 【請求項3】Mが、ナトリウム、カリウム、マグネシウ
    ム及びリチウムから成る群から選ばれ、前記オニウムイ
    オンがテトラアルキルアンモニウムである、請求項2に
    記載のグラフトコポリマー。
  4. 【請求項4】R及びR′が水素である、請求項1に記載
    のグラフトコポリマー。
  5. 【請求項5】R及びR′が、水素及びC1乃至C5アルキル
    から成る群から個々に選ばれる、請求項1に記載のグラ
    フトコポリマー。
  6. 【請求項6】Xが臭素である、請求項1に記載のグラフ
    トコポリマー。
  7. 【請求項7】mが1、eが0である、請求項1に記載の
    グラフトコポリマー。
  8. 【請求項8】mが0、R3がアリール、eが1である、請
    求項1に記載のグラフトコポリマー。
  9. 【請求項9】R4及びR5が水素である、請求項8に記載の
    グラフトコポリマー。
  10. 【請求項10】R2がアリールであり、R4及びR5が水素で
    ある、請求項8に記載のグラフトコポリマー。
  11. 【請求項11】(a)における親電子物質のXを置換す
    るために(b)式、 [式中、R2及びR3は、アリール並びに、アリール、ジア
    リール又はポリアリールのアルキル、アリール及びアル
    カリール(alkaryl)誘導体から成る群から選ばれる成
    分であり、R4乃至R11は、水素、アルキル及び置換アル
    キルから成る群から個々に選ばれ、fは0乃至20,000、
    gは0乃至20,000、hは0乃至10,000であり、さらにf
    +g+hの合計は20乃至20,000であり、yは式、 (式中、R12、R13、R14及びR15が、水素、アルキル又は
    アリールである)から成る群から選ばれ、そしてさらに
    (a)R1が(CH2(式中、mは正の整数、eは0又
    は1である)か又は(b)R1が(CH2(式中、mは
    0、eは0乃至1,000である)である] で表わされる重合体求核性物質と反応された (a)4乃至7の炭素原子を有するイソオレフィン及
    び、式、 (式中、Xはハロゲンであり、R及びR′は、水素及び
    アルキルから成る群から個々に選ばれる) を有するp−アルキルスチレンのコポリマーである親電
    子物質 のグラフトコポリマー。
  12. 【請求項12】前記残基yが、yM(式中、Mは、アルカ
    リ金属又はアルカリ土類金属又はオニウムイオンを表わ
    す)から誘導される、請求項11に記載のグラフトコポリ
    マー。
  13. 【請求項13】Mが、ナトリウム、カリウム、マグネシ
    ウム及びリチウムから成る群から選ばれ、前記オニウム
    イオンがテトラアルキルアンモニウムである、請求項12
    に記載のグラフトコポリマー。
  14. 【請求項14】イソオレフィンがイソブチレンである、
    請求項11に記載のグラフトコポリマー。
  15. 【請求項15】Xが塩素、臭素及びヨウ素から成る群か
    ら選ばれる、請求項11に記載のグラフトコポリマー。
  16. 【請求項16】R3がアリールである、請求項11に記載の
    グラフトコポリマー。
  17. 【請求項17】R4及びR5が水素である、請求項16に記載
    のグラフトコポリマー。
  18. 【請求項18】(a)式、 (式中、R16及びR17が、水素又はアルキルである)で表
    わされる繰返し単位を含む第一のポリマー及び (b)前記第一のポリマーと非相溶性である第二ポリマ
    ー のポリマーブレンドを相溶化する方法であって、前記ポ
    リマーブレンドに、式、 [式中、R及びR′は、水素及びアルキルから個々に選
    ばれ、aは14乃至70,000、bは0乃至70,000、cは0乃
    至70,000、dは1乃至70,000であり、Xはハロゲンであ
    り、Nuが、式、 {式中、R2及びR3は、アリール並びに、アリール、ジア
    リール又はポリアリールのアルキル、アリール及びアル
    カリール(alkaryl)誘導体から成る群から選ばれる成
    分であり、R4乃至R11は、水素、アルキル及び置換アル
    キルから成る群から個々に選ばれ、fは0乃至20,000、
    gは0乃至20,000、hは0乃至10,000であり、さらにf
    +g+hの合計は20乃至20,000であり、yは式、 (式中、R12、R13、R14及びR15が、水素、アルキル又は
    アリールである)から成る群から選ばれ、そしてさらに
    (c)R1が(CH2(式中、mは正の整数、eは0又
    は1である)か又は(d)R1が(CH2(式中、mは
    0、eは0乃至1,000である)である}で表わされる残
    基である] で表わされるグラフトコポリマーから成る相溶化剤を添
    加する方法。
  19. 【請求項19】R16及びR17がメチルである、請求項18に
    記載の方法。
  20. 【請求項20】Xが塩素、臭素及びヨウ素から成る群か
    ら選ばれる、請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】R3がアリールである、請求項18に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】R4及びR5が水素である、請求項21に記載
    の方法。
  23. 【請求項23】前記残基が、yM(式中、Mは、アルカリ
    金属又はアルカリ土類金属又はオニウムイオンを表わ
    す)から誘導される、請求項18に記載の方法。
  24. 【請求項24】請求項18の方法により製造されるブレン
    ド。
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