JP3256773B2 - X線縮小投影露光装置 - Google Patents

X線縮小投影露光装置

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JP3256773B2
JP3256773B2 JP06378695A JP6378695A JP3256773B2 JP 3256773 B2 JP3256773 B2 JP 3256773B2 JP 06378695 A JP06378695 A JP 06378695A JP 6378695 A JP6378695 A JP 6378695A JP 3256773 B2 JP3256773 B2 JP 3256773B2
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恒之 芳賀
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路製造に
おける微細パタン形成に用いられるX線縮小投影露光装
置に関するものである。さらに詳述すると、本発明は、
X線縮小投影露光装置において、光源となるシンクロト
ロン放射光あるいはレーザープラズマX線源などで発生
したX線を集光して縮小投影露光光学系のマスクを照明
するための光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線縮小投影露光とは、波長5〜20n
mの軟X線領域のX線による縮小投影露光方式であり、
従来の光(紫外線)を用いた縮小投影露光が波長による
解像限界のために0.1μm以下の線幅のLSI製造に
は適用できないことから、将来の1Gbit以降の超高集積
LSIのリソグラフィー技術として期待されている。
【0003】X線縮小投影露光は、光の縮小投影露光に
比べて縮小投影光学系のNA(開口数)が非常に小さ
く、0.1程度しかない。現在、原理検証的な実験に用
いられている縮小投影露光用光学系であるシュバルツシ
ルト光学系では、縮小率が数十分の1程度のため、照明
側のNAO は0.01以下と非常に小さい。したがっ
て、光源として用いるシンクロトロン放射光やレーザー
プラズマの光源の発散の方が照明側のNAO よりも大き
くなるため、絞りを用いてNAO を合わせてインコヒー
レントまたはパーシャルコヒーレント照明を実現してい
る。
【0004】しかし、シュバルツシルト光学系は、収差
の少ない軸上を露光領域とする回転対称な光学系である
ために露光領域(フィールド)が直径数十μmと非常に
小さい。そのため、原理検証的な実験には用いることが
できるが、実際のLSI製造に用いることはできない。
露光領域を拡大する縮小光学系として、ミラーの枚数を
増やして1チップ分の露光領域を確保する方法と、収差
の少ないリング状の露光領域を持つような光学系でマス
クとウエハの同期走査を用いることにより1チップ分の
露光領域を確保する方法がある。しかしながら、ミラー
として多層膜反射鏡を用いるため、一枚当たりの反射率
が60%程度であることを考慮すると、ミラー枚数の増
加は好ましくなく、同期走査を併用するリングフィール
ド型縮小光学系が有力とされている。
【0005】このような光学系の例として、たとえば特
開平2−328766号公報に開示されたX線投影露光
装置(以下先行発明1という)が知られている。この先
行発明1は、実用的な露光領域を確保するために軸から
外れたところにおいて収差を低減するようにしたもの
で、X線を集光してマスクを照明する集光ミラーと、1
枚または2枚の非球面ミラーまたはその2枚のミラーの
どちらか1つを球面ミラーで構成した反射ミラー光学系
を備えている。集光ミラーとしてはトロイダルミラーが
用いられる。この集光ミラーはX線を反射ミラー光学系
の光軸上の一点(入射瞳)に向かって集光するようにマ
スク上のパタンを照明する。マスクによって反射したX
線は、反射ミラー光学系によって試料面上に略垂直に入
射され、マスク上のパタンを縮小投影する。
【0006】この先行発明1によるX線投影露光装置で
は、マスクサイズと実現でき得る照明領域との問題か
ら、縮小率は1/5程度になると考えられる。そのた
め、縮小光学系のNA(=0.1)を満足するインコヒ
ーレント照明を実現するためには照明系のNAO は0.
02程度が必要となる。しかし、シンクロトロン放射光
の発散や、レーザープラズマX線源の集光ミラーのアク
セプタンス(光源から放射された光のうちミラーが受け
る量)を考慮すると、一般的にこの値よりも小さくなる
と考えられ、集光照明系なしにはインコヒーレント照明
を実現することができない。すなわち、光源本来の発散
が小さい場合、縮小投影光学系のNAを満足することが
できず、パーシャルコヒーレント照明となる。照明のコ
ヒーレンシーが高くなると、スペックル(斑点状のパタ
ン劣化)等の転写パタンの劣化が生じるため、実用的な
X線縮小投影露光を考えた場合、集光照明光学系が非常
に重要となってくる。
【0007】図4〜図6にこれまでに提案された照明光
学系の例を示す。図4は、シンクロトロン放射光を1枚
のミラーにより水平方向に集光するようにしたものであ
る。ここで、1は光源としてのシンクロトロン放射光
源、2はシンクロトロン放射光、3は球面鏡からなる反
射ミラー、4は透過型のマスク、5はシュバルツシルト
光学系からなる反射ミラー光学系、6は試料面としての
ウエハである。この照明光学系は、シンクロトロン放射
光源1から水平方向に放射されたシンクロトロン放射光
2を1枚の反射ミラー3によってマスク4上に集光し、
マスク4を透過した光を反射ミラー光学系5によってウ
エハ6上に結像させる。しかし、この照明光学系では、
反射ミラー3のミラー面が球面なので水平方向にのみ集
光する集光系となる。そのため、垂直方向のNAO が十
分ではなく、水平方向のパタンの解像度低下が生じると
いう問題があった。
【0008】図5はこの問題を避けるため、図4に示し
た照明光学系にフル アパーチャーイルミネーション
システムと呼ばれる光学系7を反射ミラー3とマスク4
との間に配置し、二次元の集光を行うようにしたもので
ある。光学系7は、1枚の球面ミラー8と2枚の平面ミ
ラー9とで構成されている。しかしながら、この照明光
学系においても1枚の球面ミラー8で集光しているた
め、水平方向と垂直方向の発散の違いを制御することが
できないという問題があった。
【0009】図6に示す照明光学系は、軸外しの回転楕
円面により垂直方向にはクリチカル照明(照明光をマス
ク上に集光する照明系)を、水平方向にはケーラー照明
(照明光を入射瞳上に集光する照明系)を行うものであ
る。ここで、10は光源、11は結像光学系、12はそ
の光軸、13は軸外しの回転楕円ミラーからなるミラ
ー、14はマスク4の露光領域、15はy−z平面にお
ける軸外しの回転楕円ミラー13の断面(楕円)、16
はウエハ上の露光領域、17はビームの水平方向の軌
跡、18は回転楕円面13の長軸、19は結像光学系1
1の入射瞳である。マスク4と光源10は回転楕円面1
5の各焦点位置に配置されている。光源10から出た光
は、ミラー13によって反射される。ミラー13はy−
z平面に関して18を長軸とする楕円になっており、ま
たその焦点位置に光源10とマスク4がそれぞれ配置さ
れているため、ミラー13によって反射された光は、全
てマスク4上に集光される。そして、この光は結像光学
系11によってウエハ上に垂直に入射され、マスク4の
パタンを投影する。ウエハ上の露光領域16は、ミラー
13を光軸12に関して回転する回転面であるため、横
長の円弧状領域(リングフィールド)となる。しかしな
がら、この光学系はミラー13の形状が軸外し回転楕円
という非常に複雑な非球面であるために加工が困難であ
ることと、光源10からミラー13までの距離が非常に
近いために放射光を光源とした場合の差動排気系の設
計、レーザープラズマを光源にした場合の飛散粒子対策
を考えた場合現実的ではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した通り、図4〜
図6に示した従来の光学系はいずれも実用的な光学系を
満足するものではない。すなわち、図4に示した従来の
照明光学系においては、水平方向のみ集光しているた
め、垂直方向のNAO が不十分で、解像度が低下すると
いう問題があった。図5に示した光学系は、1枚のミラ
ー8を用いているため、水平、垂直方向の発散の違いを
制御できないという問題があった。また、図6に示した
光学系はミラー13の形状が軸外し回転楕円という非常
に複雑な非球面であるため、その加工が困難であるとい
う問題があった。
【0011】したがって、本発明は上記した従来の問題
点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、
照明側の開口数NAO を満足するようなインコヒーレン
ト照明を実現するとともに、実用露光領域を確保するこ
とができるようにしたX線縮小投影露光装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、光源からの平行光束をマスク上に集光す
るX線縮小投影露光照明光学系と、マスク上のパタンを
試料面に投影し露光する縮小投影露光光学系を備えたX
線縮小投影露光装置において、前記縮小投影露光照明光
学系を、円弧状に光路を変換する回転ミラーと、回転ミ
ラーによって反射された光を前記マスクに集光する固定
ミラーとで構成し、前記回転ミラーの回転軸を前記縮小
投影露光照明光学系の軸と一致させ、前記固定ミラーを
前記縮小投影露光照明光学系の軸に対して平行にかつ光
軸と直交する方向の曲率中心を前記軸と一致させて配置
し、前記回転ミラーから前記固定ミラーまでの光路長
を、前記固定ミラーから前記マスクを経て前記縮小投影
露光照明光学系の入射瞳までの光路長と等しくしたこと
を特徴とする。また、本発明は、前記回転ミラーがシリ
ンドリカルミラーで、前記固定ミラーがトロイダルミラ
ーであることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明において、回転ミラーは、縮小投影露光
光学系の軸に関して回転することにより、光路を円弧状
に変換する。固定ミラーは、回転ミラーの回転により光
路を変換された光をマスク上に集光する。マスク上の照
射領域は、回転ミラーが回転することで横長の円弧状領
域(リングフィールド)となる。回転ミラーの回転軸
は、縮小投影露光光学系の軸と一致している。固定ミラ
ーは、縮小投影露光光学系の軸に対して平行に、かつ光
軸と直交する方向の曲率中心を前記軸と一致させて配置
されている。また、回転ミラーから固定ミラーまでの光
路長は、固定ミラーからマスクを経て縮小投影露光光学
系の入射瞳までの光路長と等しい。これらによって、回
転ミラーが回転してもマスクを照明した光は、露光光学
系の軸に関する回転対称性を保ち、全て入射瞳に到達す
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明に係るX線縮小投影露光
装置の一実施例を示す概略構成図である。なお、従来技
術で説明したものと同一構成部材等に対しては同一符号
を付し、その説明を省略する。ここで、22は結像用の
縮小投影露光光学系、24はX線縮小投影露光照明光学
系、25は縮小投影露光光学系22の軸、26は集光光
学系である。
【0015】本実施例においては、縮小率が1/5で、
実用露光領域として縦20mm×横20mm、露光光学
系のNA=0.1で、照明系のNAO =0.02を満足
するようなインコヒーレント照明を得る例について説明
する。また、本実施例においては、縮小投影露光光学系
22として上記した先行発明1による2枚非球面光学系
を使用した例を示す。この露光光学系22は、凹面鏡2
7と凸面鏡28とで構成されている。ただし、他にも結
像用の縮小露光光学系として、リングフィールドをスキ
ャンニングする方式の光学系であれば、3枚系や4枚系
でも問題ない。これらの光学系の違いによっては本発明
の効果は何等損なわれない。
【0016】X線縮小投影露光照明光学系24は、平行
光束をもつX線をマスク4上にクリチカル照明の条件を
満足するように集光するもので、回転ミラー30と固定
ミラー31とで構成されている。回転ミラー30として
は、シリンドリカルミラーが用いられる。この回転ミラ
ー30は、集光光学系26と縮小投影露光光学系22の
入射瞳19との間に配置されており、縮小投影露光光学
系22の軸25に対して角度φだけ傾斜している。ま
た、回転ミラー30の回転軸は、軸25と一致してい
る。固定ミラー31は、凹面鏡27の位置に前記軸25
に対して平行に、かつ光軸と直交する方向の曲率中心を
縮小投影露光光学系22の軸25と一致させて配置され
る。固定ミラー31としてはトロイダルミラーが用いら
れる。
【0017】集光光学系26は平行光束をもつX線を得
るためのもので、本実施例においては本発明者等によっ
て先に提案されたX線集光装置(特願平6−82755
号、以下先行発明2という)を用いた例を示す。この集
光光学系26は、凹面トロイダルミラーからなる凹面鏡
34と、凸面トロイダルミラーからなる凸面鏡35とで
構成されており、これらミラーの距離を最適化すること
により、平行性が高く、形状歪みの少ない平行光束33
をもつシンクロトロン放射光を用いることができる。最
適化の条件としては、凹面鏡34の光軸と直交する方向
の焦点距離を凹面鏡34と光源の距離の概ね3分の2と
し、光軸と平行な方向の焦点距離を、凹面鏡34と光源
の距離の概ね2倍にすればよい。図2は光線追跡プログ
ラムにより求めた結像光学系26による平行光束をもつ
シンクロトロン放射光のビーム形状を示す。
【0018】ただし、上記した集光光学系26を用い
ず、たとえば2枚のトロイダルミラーを用いてもよい
し、レーザープラズマを光源として平行光束を得てもよ
い。これらの平行光束を得るための光源や集光ミラー等
の手段の違いによっては本発明の効果は何ら損なわれな
い。
【0019】ここで、照明光学系側のNAO とミラーと
マスク間の距離Lと、得られた平行光束のビームサイズ
Dとの間には次の関係が成り立つ。 NAO =D/2・L ・・・・・(1) したがって、照明光学系側のNAO (=0.02)を満
足するためには、得られた平行光束33のビームサイズ
Dが分かると、ミラーと集光点であるマスク4との間隔
が定まる。
【0020】シンクロトロン放射光源1から放射され集
光光学系26によって集光された平行光束33は、回転
ミラー30によって反射され、縮小投影露光光学系22
の軸25から曲げられる。そして、この平行光束33
は、固定ミラー31によって反射されて縮小投影露光光
学系22の入射瞳19に集光するようにマスク4上のパ
タン領域4aを照射する。図3にマスク4上に集光され
たビーム形状を示す。そして、マスク4上のパタンの像
は、縮小投影露光光学系22によりウエハ6上に縮小率
1/5に縮小されて投影される。マスク4上の照射領域
36は、回転ミラー30が回転することで円弧状の細長
い照射領域、すなわちリングフィールドとなる。縦方向
の照射領域は狭いので、マスク4を矢印A方向に走査す
ることにより照射領域を大面積とすることができる。ま
た、これに同期してウエハ6を矢印B方向に走査するこ
とにより、実用露光領域を得ることができる。
【0021】ここで、縮小投影露光光学系22のミラー
(凹面鏡27および凸面鏡28)と光軸25との干渉を
避け、かつマスク4と固定ミラー31との間をできる限
り短くして発散を大きくとれるようにするために、固定
ミラー31は上記したように凹面鏡27の位置に設置す
る。本実施例の場合、固定ミラー31とマスク4との光
路長L2 を283.46mmとすると、照明系のNAO
が0.02であるから、上記(1)式より、平行光束の
垂直方向の大きさが11.3mm以上あればインコヒー
レント照明を実現することができる。
【0022】また、回転ミラー30の回転軸は、縮小投
影露光光学系22の軸25と一致し、かつ固定ミラー3
1の光軸と直交する方向の曲率中心は前記軸25と一致
しているので、X線縮小投影露光照明光学系24全体は
縮小投影露光光学系22の軸25に対して回転対称にな
っている。このため、回転ミラー30の回転による光軸
の移動は、縮小投影露光光学系22の軸25に対して完
全に回転対称になる。
【0023】さらに、回転ミラー30と固定ミラー31
との間の光路長をL1 、固定ミラー31とマスク4との
間の距離をL2 、マスク4と入射瞳19との間の光路長
をL3 とすると、回転ミラー30は、L1 =L2 +L3
を満足するような位置に配置される。こうすることによ
り、回転ミラー30によって反射されマスク4に集光さ
れた光束は、回転ミラー30が回転しても縮小投影露光
光学系22の軸25に関する回転対称性を保つため、す
べて入射瞳19に到達することになる。
【0024】ここで、シンクロトロン放射光の垂直成分
をマスク4上に集光させるための固定ミラー31の光軸
方向の曲率半径R3 は、固定ミラー31とマスク4との
光路長L2 、および固定ミラー31の斜入射角φ3 が決
まると、一義的に決まる。すなわち、光軸方向の曲率半
径をR、ミラーから集光点までの距離をa、ミラーから
光源点までの距離をb、ミラーの斜入射角をφとする
と、これらの間には一般に次の関係が成り立つ。 1/a+1/b=2/R・sinφ ・・・・・(2) ここで、入射光束は平行光であり、bは無限大とみなす
ことができる。このため、固定ミラー31の光軸方向の
曲率半径R3 は、固定ミラー31とマスク4の間の距離
L2 および固定ミラー31の斜入射角φ3 を用いて次の
ように書ける。 R3 =2・L2 /sinφ3 ・・・・・(3) したがって、(3)式を満足すれば、垂直成分はマスク
4上に集光する。なお、本実施例においては、L2 =2
83.46mm、R3 =6926.11mm、φ3 =
4.711°である。
【0025】また、水平方向に関しては、固定ミラー3
1の光軸と直交する方向(水平方向)の曲率半径r3 を
縮小投影露光光学系22の軸25に曲率中心が一致する
ように85.86mmとする。これにより、回転ミラー
30の回転による光束の軌跡はマスク4の物高(62.
5mm)を半径とする円周と一致し、収差の少ないリン
グフィールドを照明することができる。しかし、この曲
率では水平方向の集光点はマスク4より遠くになるた
め、マスク4上に集光するよう収差を補正する必要があ
る。そのため、回転ミラー30は光軸と直交する方向の
曲率半径r2 として137.22mmをもつようなシリ
ンドリカルミラーを用いる。また、ここで、(1)式の
インコヒーレント照明の条件も同時に満足するようにす
る。これらの構成により、水平、垂直方向ともに等しい
発散をもってマスク4上に集光することができる。すな
わち、ミラーの光軸と直交する方向の曲率半径r、ミラ
ーから集光点までの距離a、ミラーから光源点までの距
離b、およびミラーの斜入射角φとの間には一般に次の
関係が成り立つ。 1/a+1/b=2・sinφ/r ・・・・・(4) ここで、固定ミラー31からマスク4までの光路長L2
、回転ミラー30から固定ミラー31までの光路長L1
、固定ミラー31の斜入射角φ3 、回転ミラー30の
斜入射角φ2 (φ3 /2)、回転ミラー30の焦点をL
1 +L4 として、(4)式において、平行光のためbが
無限大として整理すると、固定ミラー31の光軸と直交
する方向の曲率半径r3 および回転ミラー30の光軸と
直交する方向の曲率半径r2 は次のように表される。 1/L2 +1/L4 =2・sinφ3 /r3 ・・・・ (5) 1/(L4 +L1 )=2・sinφ2 /r2 ・・・・ (6) したがって、r3 が決まれば、r2 は式(5)、(6)
から求めることができる。
【0026】実用露光領域を得るためには回転ミラー3
0の回転角により所望のリングフィールド長を得ればよ
い。回転により集光スポットはマスク4上のリングフィ
ールド36に沿って移動する。例えば、マスク4上の照
明領域として100mm(チップの横サイズ20mm)
を得るには、回転角を106.26°にすればよい。回
転ミラー30が回転しても各ミラーへの入射角は変化し
ないため、露光強度の変化は基本的には生じない。その
ため、回転速度を一定に保てばリングフィールド36の
周上での露光むらは生じない。また、生じたとしても速
度を調整することによりむらを解消することが可能であ
る。
【0027】さらに、上述したようにマスク4とウエハ
6を矢印A、B方向に同期してそれぞれ走査することに
よりリングフィールド36の幅方向の露光領域を拡大す
ることができる。したがって、回転ミラー30の回転速
度をマスク4の走査に対して十分速くすることにより、
回転ミラー30の回転による露光むらも生じない。これ
により、実用露光領域20mm(横)×20mm以上
(縦)の露光を可能にする。
【0028】なお、本実施例は、実用的な光学系として
反射型のマスクを用いることが主流となっているため、
反射型マスクへの適用を対象としたが、透過型マスクを
用いても発明の効果は何ら失われない。さらに、本実施
例においては、ミラーの形状をできる限り簡略化し、加
工性をよくするために回転シリンドリカルミラーと固定
ドロイダルミラーとの組合せとしたが、これらのミラー
として、回転楕円、放物面、その他の2次曲面等の非球
面鏡を用いることも可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るX線縮
小投影露光装置によれば、X線縮小投影露光照明光学系
を回転ミラーと固定ミラーによって構成したので、高解
像度な縮小投影露光光学系をインコヒーレントで、かつ
実用露光領域を確保して照明することができる。また、
回転ミラーと固定ミラーとしては、シリンドリカルミラ
ーとトロイダルミラーを用いているので、非球面ミラー
に比べて安価に精度よく製作することができる。また、
この照明光学系を用いればリングフィールドをもつ縮小
投影露光光学系のシステムによって0.1μm以下の超
高集積LSIの製造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るX線縮小投影露光照明光学系の
一実施例を示す概略構成図である。
【図2】 平行光束をもつシンクロトロン放射光のビー
ム形状を示す図である。
【図3】 マスク上に集光されたビーム形状を示す図で
ある。
【図4】 シンクロトロン放射光を光源とする照明系の
従来例を示す図である。
【図5】 図4の光学系にフル アパーチャー イルミ
ネーション システムと呼ばれる光学系を追加し、2次
元の集光を行なうようにした光学系の従来例を示す図で
ある。
【図6】 軸はずしの回転楕円面により垂直方向にはク
リチカル照明を、水平方向にはケーラー照明を行なう光
学系の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1…光源、4…反射型のマスク、6…ウエハ、19…入
射瞳、22…結像用の縮小投影露光光学系、24…X線
縮小投影露光照明光学系、25…縮小投影露光光学系の
軸、26…集光光学系、27…凹面鏡、28…凸面鏡、
30…回転ミラー、31…固定ミラー、34…凹面トロ
イダルミラー、35…凸面トロイダルミラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−94397(JP,A) 特開 平8−5796(JP,A) 特開 平5−82418(JP,A) 特開 平7−94396(JP,A) 特開 平4−307923(JP,A) 特開 平4−225215(JP,A) 特開 平2−174111(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの平行光束をマスク上に集光す
    るX線縮小投影露光照明光学系と、マスク上のパタンを
    試料面に投影し露光する縮小投影露光光学系を備えたX
    線縮小投影露光装置において、 前記縮小投影露光照明光学系を、円弧状に光路を変換す
    る回転ミラーと、回転ミラーによって反射された光を
    マスクに集光する固定ミラーとで構成し、前記回転ミラーの回転軸を前記縮小投影露光照明光学系
    の軸と一致させ、前記固定ミラーを前記縮小投影露光照
    明光学系の軸に対して平行にかつ光軸と直交する方向の
    曲率中心を前記軸と一致させて配置し、前記回転ミラー
    から前記固定ミラーまでの光路長を、前記固定ミラーか
    ら前記マスクを経て前記縮小投影露光照明光学系の入射
    瞳までの光路長と等しくした ことを特徴とするX線縮小
    投影露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線縮小投影露光装置
    において、前記 回転ミラーがシリンドリカルミラーで、前記固定ミ
    ラーがトロイダルミラーであることを特徴とするX線縮
    小投影露光装置。
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