JP3248241U - 情報パターン表示を有する琺瑯製品 - Google Patents
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Abstract
Description
本考案は、情報パターン表示を有する琺瑯製品に関する。
情報社会である昨今、商品やノベルティグッズに、バーコードや二次元コード(例えばQRコード(登録商標))等の情報パターン表示を、包装に印刷する又は印刷した用紙を同梱することで、商品の説明書や自社HP等の案内広告を提示することがしばしば行われている。
しかし、そのような包装や用紙は、失われてしまって必要な時にユーザの手元にない、すぐ廃棄されてしまって広告効果があまり見込めない、といった問題があった。
また、情報パターン表示を印刷したシール等を、商品等の表面に直接貼り付けた場合は、シールの剥がれや汚れによって情報パターン表示の情報読み取りが出来なくなるという問題があった。
また、情報パターン表示を印刷したシール等を、商品等の表面に直接貼り付けた場合は、シールの剥がれや汚れによって情報パターン表示の情報読み取りが出来なくなるという問題があった。
そこで、本考案に係る琺瑯製品では、情報パターン表示を融着により製品表面部と一体化して有することで、上記問題を克服した。
本考案は、以下の態様を含む:
[態様1]金属基材と、琺瑯層とを有する琺瑯製品であって、
当該琺瑯層の表面に、情報パターン表示が融着により一体化して含まれ;
当該情報パターン表示が、一定領域内で、黒色または濃色の顔料を含む暗セルと含まない明セルとが互いに隣り合う境界を複数有して配置され、前記暗セルと明セルの配置によって情報を持つものであり;かつ、
当該情報パターン表示が、読み取り機で情報を読み取ることによって前記情報を提供するものであることを特徴とする、琺瑯製品。
[態様2]前記暗セルが、琺瑯層の表面部に、黒色または濃色の顔料が含まれてなる、態様1に記載の琺瑯製品。
[態様3]金属基材上に付された琺瑯用釉薬の焼成によって形成された琺瑯層の表面に、更なる焼成によって情報パターン表示が一体化された、態様1記載の琺瑯製品。
[態様4]情報パターン表示の一体化のための更なる焼成が、琺瑯層形成時の焼成温度よりも低い焼成温度で、または、琺瑯層形成時の焼成時間よりも短い温度で行われたことを特徴とする、態様3の琺瑯製品。
[態様1]金属基材と、琺瑯層とを有する琺瑯製品であって、
当該琺瑯層の表面に、情報パターン表示が融着により一体化して含まれ;
当該情報パターン表示が、一定領域内で、黒色または濃色の顔料を含む暗セルと含まない明セルとが互いに隣り合う境界を複数有して配置され、前記暗セルと明セルの配置によって情報を持つものであり;かつ、
当該情報パターン表示が、読み取り機で情報を読み取ることによって前記情報を提供するものであることを特徴とする、琺瑯製品。
[態様2]前記暗セルが、琺瑯層の表面部に、黒色または濃色の顔料が含まれてなる、態様1に記載の琺瑯製品。
[態様3]金属基材上に付された琺瑯用釉薬の焼成によって形成された琺瑯層の表面に、更なる焼成によって情報パターン表示が一体化された、態様1記載の琺瑯製品。
[態様4]情報パターン表示の一体化のための更なる焼成が、琺瑯層形成時の焼成温度よりも低い焼成温度で、または、琺瑯層形成時の焼成時間よりも短い温度で行われたことを特徴とする、態様3の琺瑯製品。
態様1~3の琺瑯製品は、
(工程1)金属基材に琺瑯用釉薬を付した後、焼成を行って、琺瑯層を得る工程;
(工程2)工程1で得られた琺瑯層の表面に、情報パターン表示を付す工程;
(工程3)工程2で得られた情報パターン表示が付された琺瑯層を、さらなる焼成によって融着する工程
を含む方法Aによって製造される。
(工程1)金属基材に琺瑯用釉薬を付した後、焼成を行って、琺瑯層を得る工程;
(工程2)工程1で得られた琺瑯層の表面に、情報パターン表示を付す工程;
(工程3)工程2で得られた情報パターン表示が付された琺瑯層を、さらなる焼成によって融着する工程
を含む方法Aによって製造される。
また、態様1~3の琺瑯製品は、方法Aの工程3において、工程1の焼成温度よりも低い焼成温度で、または、工程1の焼成時間よりも短い温度で、焼成することを特徴とする、方法A’によって製造される。
方法Aまたは方法A’の工程1は、琺瑯用釉薬を付す工程(工程1-1)と、焼成を行う工程(工程1-2)を含む。
工程1-2の焼成温度は、例えば550℃~900℃であり、好ましくは750℃~880℃であり、より好ましくは760℃~850℃である。金属基材がアルミニウムである場合は、工程3の焼成温度は、好ましくは540℃~600℃である。
工程1-2の焼成時間は、例えば2分間~20分間であり、好ましくは2分間~15分間であり、より好ましくは2分間~6分間である。
工程1-2の焼成温度は、例えば550℃~900℃であり、好ましくは750℃~880℃であり、より好ましくは760℃~850℃である。金属基材がアルミニウムである場合は、工程3の焼成温度は、好ましくは540℃~600℃である。
工程1-2の焼成時間は、例えば2分間~20分間であり、好ましくは2分間~15分間であり、より好ましくは2分間~6分間である。
工程3の焼成温度は、例えば550℃~850℃であり、好ましくは740℃~850℃であり、より好ましくは740~800℃である。金属基材がアルミニウムである場合は、工程3の焼成温度は、好ましくは540℃~600℃である。
工程3の焼成時間は、例えば1分間~8分間であり、好ましくは1分間~3分間である。
工程3で焼成を行うことによって、情報パターン表示は、琺瑯層の表面部と一体化する。
工程3の焼成時間は、例えば1分間~8分間であり、好ましくは1分間~3分間である。
工程3で焼成を行うことによって、情報パターン表示は、琺瑯層の表面部と一体化する。
ここで、請求の範囲に係る請求項3~4において、本考案に係る琺瑯製品を製造方法で表すが、これは、本琺瑯製品が本製法で製造されたものであるかを証明することは不可能か、又はおよそ実際的ではないという事情があることに基づく。
本考案によれば、琺瑯層の表面に、情報パターン表示を付して、更に焼成することで、情報パターン表示が、琺瑯層の表面部と融着により一体化する。融着により、本考案の琺瑯製品では、その表面部に顔料が含まれて情報パターン表示の暗セルとなるため、情報パターン表示が剥離しない。
また、琺瑯は、耐熱性、耐腐食性、耐汚染性及び耐摩耗性が高いため、その表面と融着により一体化した情報パターン表示部分もまた、耐熱性、耐腐食性、耐汚染性及び耐摩耗性が高い。そのため、情報パターン表示を印刷したシールを貼付した場合のように、情報パターン表示部分の熱変性/汚染/摩耗により、情報読み取りが不可能となる状況を回避できる。これにより、ユーザが必要な時に、確実かつ簡便に、琺瑯製品の表面から読み取り機で情報パターン表示を読み取って、ユーザが情報パターン表示の情報を得ることができる。
また、情報パターン表示部分の耐熱性、耐腐食性、耐汚染性及び耐摩耗性が高いために、コンロの天板やコンロ周辺枠などの高温に曝露される場合、反応釜や薬品用タンクなどの温度変化や腐食性薬品に曝露される場合にも、本考案を使用することができる。
以下、本考案に係る実施の形態を、図を参照しながら詳しく説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本考案に係る琺瑯製品は、図1で示した通り、金属基材1上に、琺瑯層2を有する。琺瑯層2の表面部には、図1、図2に示すように、仮想の二点鎖線に囲まれた一定領域4の内部に情報パターン表示3が含まれている。情報パターン3は、黒色または濃色の顔料を含む暗セル31と、黒色または濃色の顔料を含まない明セル32で構成される。情報パターン表示3は、暗セル31と明セル32の配置によって情報を持つ。情報パターン3は、暗セル31と明セル32の境界を、例えば、境界33a、33bのように複数有してなることで、暗セル31と明セル32の配置によって情報を有することができる。当該情報は、情報パターン3を読み取り機で読み取ることによって得られる。
なお、一定領域4の内部には、図2のマーク34のように情報パターン3の位置、範囲を読み取り機が判断できるマークを備えていてもよい。また、一定領域4は、少なくとも情報を構成する暗セル31と明セル32とが配置された領域を含む領域である。
なお、一定領域4の内部には、図2のマーク34のように情報パターン3の位置、範囲を読み取り機が判断できるマークを備えていてもよい。また、一定領域4は、少なくとも情報を構成する暗セル31と明セル32とが配置された領域を含む領域である。
「琺瑯」は、鉄やアルミニウムなどの金属基材に、ガラス質の釉薬を付し、焼成することで、釉薬が金属基材の表面に密着したものを言う。琺瑯と同様に、金属基材に、ガラス質の上薬を付し、焼成したものを「グラスライニング」と称することもあるが、本明細書においては、用語「琺瑯」は「グラスライニング」を包含するものとし、本明細書中の「琺瑯」についての記載は「グラスライニング」についても適用可能であるものとする。
琺瑯は、金属基材に対して高い防さび性、耐腐食性、耐汚染性及び耐摩耗性を付与する。情報パターン表示は琺瑯層の表面に焼き付けるため、情報パターン表示部分もまた、耐腐食性、耐汚染性及び耐摩耗性を有する。琺瑯の表面は、たとえ汚れても比較的簡単に汚れを拭き取ることができるため、情報パターン表示部分が仮に汚れたとしても、汚れを拭き取れば支障なく情報パターン表示を読み取ることができると期待される。
「情報パターン表示」は、一定領域内で、黒色または濃色の顔料を含む暗セルと含まない明セルとが互いに隣り合う境界を複数有して配置され、前記暗セルと明セルの配置によって情報を持つものである。あるいは、「情報パターン表示」は、直線の長さや太さ等との組み合わせによってあらわしたものであってもよい。情報パターン表示は、例えばバーコードまたは二次元コード(例えばQRコード(登録商標))である。本明細書において、情報パターン表示は、商品名や説明を文字や図形を使って直接表したものを含まない。
また、「情報パターン表示」は、読み取り機で情報を読み取ることによって情報を提供するものである。ここで、読み取り機は、専用の読み取り装置であっても、読み取り用アプリケーションをインストールしたスマートフォン等の機器であってもよい。
また、「情報パターン表示」は、読み取り機で情報を読み取ることによって情報を提供するものである。ここで、読み取り機は、専用の読み取り装置であっても、読み取り用アプリケーションをインストールしたスマートフォン等の機器であってもよい。
情報パターン表示は黒色または濃色の顔料を含む暗セルと含まない明セルの配置によって情報を持つことから、暗セルと明セルの境界線が明瞭となるよう、明セルの色、すなわち情報パターン表示を付す表面付近の琺瑯層の地色は、黒色または濃色の顔料と、明確に判別可能な色であることが好ましい。明セルの色は、好ましくは白色、淡色、またはパステルカラーなどの中間色である。
「琺瑯層の表面に情報パターン表示が融着により一体化して含まれる」とは、琺瑯層の表面に情報パターン表示を付した後、更に焼成することによって、情報パターン表示部分が融解して、琺瑯層の表面部と剥離できない状態となることを言う。例えば情報パターン表示を有する転写シートを用いて情報パターン表示を付した場合、転写シートに含まれる固着成分が焼成により融解し、琺瑯層の表面部と一体化する。このとき、情報パターン表示の暗セル31を構成する黒色または濃色の顔料は、図1に示すように、琺瑯層の表面部、すなわち琺瑯層表面を含んで厚み方向に浸透した琺瑯層との一体構造層を形成してなる。
本考案の琺瑯製品は、
(工程1)金属基材に琺瑯用釉薬を付した後、焼成を行って、琺瑯層を得る工程;
(工程2)工程1で得られた琺瑯層の表面に、情報パターン表示を付す工程;
(工程3)工程2で得られた情報パターン表示が付された琺瑯層を、さらに焼成する工程
を含む方法Aによって製造される。
(工程1)金属基材に琺瑯用釉薬を付した後、焼成を行って、琺瑯層を得る工程;
(工程2)工程1で得られた琺瑯層の表面に、情報パターン表示を付す工程;
(工程3)工程2で得られた情報パターン表示が付された琺瑯層を、さらに焼成する工程
を含む方法Aによって製造される。
方法Aの工程1は、琺瑯用釉薬を付す工程(工程1-1)と、焼成を行う工程(工程1-2)を含む。ここで、工程1-1は、複数回行ってもよい。また、工程1-1と工程1-2のセットを複数回行ってもよい。あるいは、工程1-1複数回と工程1-2の1セットを複数回行ってもよい。
琺瑯用釉薬を付す工程(工程1-1)では、金属基材を成形したものに、必要に応じて洗浄・ブラスト処理などの前処理を行った後、琺瑯用釉薬を付す。釉薬を付す方法は、塗布、浸漬(ディッピング)、スプレー、静電施釉などの、当技術分野で一般的に用いられる方法のうちの1つまたは複数を用い得る。釉薬を付した後、必要に応じて乾燥炉を使用して、数分間から数十分間乾燥させる。
工程1-1に使用される金属基材は、琺瑯に一般的に使用される金属基材であり、例えば鋳鉄、鋼板、アルミニウム、またはステンレス(例えばステンレス430またはステンレス304)、またはこれらの一種または複数種からなる複合体である。本考案で使用される金属基材は、例えば厚み0.6~3mmの琺瑯用鋼板またはSUSホーローである。あるいは、本考案で使用される金属基材は、例えば厚み0.5~5mmのアルミニウムである。
工程1-1に使用される琺瑯用釉薬は、ケイ酸及びホウ酸を主成分としたシリカ系基剤またはリン酸塩を主成分とするリン酸系基剤を基剤として含むものが好ましいが、特にこれらに限定されない。あるいは、本考案の琺瑯製品に使用される琺瑯用釉薬は、例えばグランドコート用またはカバーコートとして用いられるガラス質の無機物を基剤として含むものである。
焼成を行う工程(工程1-2)では、工程1-1で得られたものを、焼成炉を使用して焼成する。焼成後、必要に応じて冷却を行う。
工程1-2の焼成温度は、琺瑯の焼成温度として一般的な温度であり、金属基材の厚みや大きさに従って選択し得る。工程1-2の焼成温度は、例えば550℃~900℃であり、好ましくは750℃~880℃であり、より好ましくは760℃~850℃である。金属基材がアルミニウムである場合は、工程1-2の焼成温度は、好ましくは540℃~600℃である。
工程1-2の焼成温度は、琺瑯の焼成温度として一般的な温度であり、金属基材の厚みや大きさに従って選択し得る。工程1-2の焼成温度は、例えば550℃~900℃であり、好ましくは750℃~880℃であり、より好ましくは760℃~850℃である。金属基材がアルミニウムである場合は、工程1-2の焼成温度は、好ましくは540℃~600℃である。
工程1-2の焼成時間は、琺瑯の焼成時間として一般的な時間であり、金属基材の厚みや大きさに従って選択し得る。工程1-2の焼成時間は、例えば2分間~1時間であり、好ましくは2分間~20分間であり、より好ましくは2分間~15分間であり、さらに好ましくは2分間~6分間である。あるいは、金属基材が大型のもの(例えば大型タンク)である場合には、焼成時間が、例えば1時間~3時間、または1日間であってもよい。
琺瑯層の表面に情報パターン表示を付す工程(工程2)では、例えば、情報パターン表示を有する転写シートを用いて、琺瑯層の表面に情報パターン表示を付す。転写シートを用いる場合、工程2は、転写シートを水の中に浸漬して転写紙と台紙とを分離し(工程2-1)、琺瑯層の表面に転写紙を水張りし(工程2-2)、乾燥させる(工程2-3)工程を含む。工程2-2では、転写紙と琺瑯層の間に気泡が入らないようにヘラ等を用いて転写紙と琺瑯層とを密着させることが重要である。また、工程2-2では、情報パターン表示の読み取りに支障がないよう、皺や歪みが生じないよう琺瑯層の表面に転写紙を貼り付けることが重要である。
転写シートは、台紙と、黒色または濃色の無機顔料を用いて情報パターン表示を印刷した転写紙とを含む。転写紙は、情報パターン表示を形成する無機顔料成分と、情報パターン表示を琺瑯に固着させるための固着成分とを含む。
転写紙の無機顔料成分は、酸化銅、酸化クロム、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化アルミニウム、酸化ニッケル、酸化ケイ素、酸化鉛、酸化カドミウム、セレニウム等が挙げられるが、これらに限定されない。琺瑯製品が食器用である場合には、無機顔料成分は、好ましくは鉛やカドミウムなどを含まないものである。
転写紙の固着成分は、無機顔料で表した情報パターン表示を固定化またはカバーするものであればよく、例えばフリットであって、これに限定されない。固着成分は、無色であるか、あるいは琺瑯層の地色と同色であってもよい。固着成分は、焼成後、すなわち情報パターン表示を融着により一体化した後、情報パターン表示の読み取りを阻害しないよう、好ましくは透明であり、さらに好ましくは無色透明である。
情報パターン表示が付された琺瑯層をさらに焼成する工程(工程3)では、情報パターン表示は溶融して琺瑯層の表面と一体化する。このとき、工程1で行われた焼成温度よりも低い焼成温度で、または、工程1で行われた焼成時間よりも短い温度で、工程3の焼成を行うことが好ましい。これは、焼成の際に情報パターン表示部分の下の琺瑯層が必要以上に柔らかくなって、情報パターン表示に歪みが生じ、読み取り機で認識不可能となるリスクを軽減するためである。
工程3の焼成温度もまた、金属基材の厚みや大きさに従って選択し得る。工程3の焼成温度は、例えば550℃~850℃であり、好ましくは740℃~850℃であり、より好ましくは740~800℃である。金属基材がアルミニウムである場合は、工程3の焼成温度は、好ましくは540℃~600℃である。
工程3の焼成時間は、例えば1分間~10分間であり、好ましくは1分間~8分間であり、より好ましくは1分間~3分間である。
工程2~3の方法によって、情報パターン表示は、琺瑯製品の平面部分だけではなく、曲面部分、例えば円筒状の製品の側面にも付すことができる。
工程2~3の方法によって、情報パターン表示は、琺瑯製品の平面部分だけではなく、曲面部分、例えば円筒状の製品の側面にも付すことができる。
(1)琺瑯層を有する鋼板片の製造
10cm×14.6cmの琺瑯用鋼板(厚み3mm)を、脱脂処理して水洗し、次いで硫酸で洗浄して水洗し、更に硫酸ニッケル水溶液で水洗した後、中和することによって前処理を行った。その後、鋼板に琺瑯用釉薬(カバーコート)をスプレーで施釉し、設定温度820℃の焼成炉中で2分間焼成し、白色の琺瑯層を有する鋼板を製造した。
10cm×14.6cmの琺瑯用鋼板(厚み3mm)を、脱脂処理して水洗し、次いで硫酸で洗浄して水洗し、更に硫酸ニッケル水溶液で水洗した後、中和することによって前処理を行った。その後、鋼板に琺瑯用釉薬(カバーコート)をスプレーで施釉し、設定温度820℃の焼成炉中で2分間焼成し、白色の琺瑯層を有する鋼板を製造した。
(2)本考案の琺瑯製品の製造
1.5cm×1.5cmの大きさのQRコードを含む転写シートを2cm×2cmの大きさに切断し、水を入れたパッドに浸漬した。約1分間静置すると、台紙と転写紙が分離した。(1)で製造した白色の琺瑯層を有する鋼板の上に転写紙を置き、ゴムへらで琺瑯層の表面に押さえつけて、転写紙と琺瑯層の間に気泡が入らないよう密着させた。乾燥させた後、設定温度780℃の焼成炉で2分間焼成した。
1.5cm×1.5cmの大きさのQRコードを含む転写シートを2cm×2cmの大きさに切断し、水を入れたパッドに浸漬した。約1分間静置すると、台紙と転写紙が分離した。(1)で製造した白色の琺瑯層を有する鋼板の上に転写紙を置き、ゴムへらで琺瑯層の表面に押さえつけて、転写紙と琺瑯層の間に気泡が入らないよう密着させた。乾燥させた後、設定温度780℃の焼成炉で2分間焼成した。
転写紙が琺瑯層の表面に融着し、QRコードが琺瑯層に一体化した。本実施例で製造した琺瑯層を有する鋼板を図3に示す。図3で示した琺瑯に付したQRコードは、読み取り装置で読み取り可能であった。
1 金属基材
2 琺瑯層
3 情報パターン表示
31 暗セル
32 明セル
2 琺瑯層
3 情報パターン表示
31 暗セル
32 明セル
Claims (4)
- 金属基材と、琺瑯層とを有する琺瑯製品であって、
当該琺瑯層の表面に、情報パターン表示が融着により一体化して含まれ;
当該情報パターン表示が、一定領域内で、黒色または濃色の顔料を含む暗セルと含まない明セルとが互いに隣り合う境界を複数有して配置され、前記暗セルと明セルの配置によって情報を持つものであり;かつ、
当該情報パターン表示が、読み取り機で情報を読み取ることによって前記情報を提供するものであることを特徴とする、琺瑯製品。 - 前記暗セルが、琺瑯層の表面部に、黒色または濃色の顔料が含まれてなる、請求項1に記載の琺瑯製品。
- 金属基材上に付された琺瑯用釉薬の焼成によって形成された琺瑯層の表面に、更なる焼成によって情報パターン表示が一体化された、請求項1記載の琺瑯製品。
- 情報パターン表示の一体化のための更なる焼成が、琺瑯層の焼成のための焼成温度よりも低い焼成温度で、または、琺瑯層の焼成のための焼成時間よりも短い温度で行われたことを特徴とする、請求項3記載の琺瑯製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2024002283U JP3248241U (ja) | 2024-07-10 | 2024-07-10 | 情報パターン表示を有する琺瑯製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2024002283U JP3248241U (ja) | 2024-07-10 | 2024-07-10 | 情報パターン表示を有する琺瑯製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3248241U true JP3248241U (ja) | 2024-09-10 |
Family
ID=92672400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2024002283U Active JP3248241U (ja) | 2024-07-10 | 2024-07-10 | 情報パターン表示を有する琺瑯製品 |
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Country | Link |
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2024
- 2024-07-10 JP JP2024002283U patent/JP3248241U/ja active Active
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