JP3247723B2 - 画像再配置複写機 - Google Patents

画像再配置複写機

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JP3247723B2 JP12447792A JP12447792A JP3247723B2 JP 3247723 B2 JP3247723 B2 JP 3247723B2 JP 12447792 A JP12447792 A JP 12447792A JP 12447792 A JP12447792 A JP 12447792A JP 3247723 B2 JP3247723 B2 JP 3247723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多様な外形形状を備え
た記事画像をコピーするに際し、その記事輪郭形状に応
じて画像データの一部分を自動的に移動及び再配置し、
画像の配置態様を変更して出力する画像再配置複写機に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭62−159570号公報
には、従来の画像をトリミングする複写機が開示されて
いる。これに開示された技術においては、原画像と共に
原画上に付された所定濃度の囲みマークを画像読み取り
手段が読み取り、囲みマーク識別手段が囲みを識別し、
囲みの内外で異なる画像処理を施し、例えば囲みの外側
に空白化処理を施して画像の抜取りを行なっている。こ
れによれば、原稿にフェルトペン等でマークすれば所望
領域を自由に抜き取ったコピー画像を得ることができ
る。
【0003】この種の複写機を用いて、例えば、新聞の
社説欄の如き囲み記事を抜取りコピ−する場合、記事の
外形が四角形でしかもその縦横比が定型コピー用紙の縦
横比に近い場合には、視覚的に良好なコピー画像が得ら
れる。ただし、記事によっては比較的込み入った外形形
状である場合があり、コピー画像の外形に凹凸が多く読
みづらいとか、記録紙に多くの無駄な空白が生じると
か、極端なケースでは飛び地画像ができるといった問題
がある。
【0004】またこれらの問題をある程度解決しうるも
のとして、特開平1−256271号公報の技術が知ら
れている。これにおいては、複数の矩形領域をタブレッ
トでそれぞれ指定してトリミングし、さらに矩形領域毎
に移動し再配置することが可能である。しかしこの技術
では、画像内容の如何に関わらず、一義的に移動方向や
量を決定し再配置するので、使用可能な原稿が自ずと制
約される。
【0005】さらに特公昭61−32712号公報に
は、複数記事内から特定記事を抽出し、特定記事内の画
像データを再配置する技術が開示されている。これにお
いては、文書構造の認識や会話的入力によって特定記事
を抽出し、画像の再配置を行なうので、処理時間が膨大
となるのは避けられず、特に画像の再配置が必ずしも必
要でない原稿に対しては非効率となる欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
複写機で特定の領域の画像を抽出してコピ−する場合に
は、原稿の内容に拘らず画一的な処理が固定的に施さ
れ、原稿毎の適応的な画像形成ができないとか、あるい
は原稿によっては無駄な時間を消費してしまうという不
都合がある。よって本発明の課題はこの欠点を解消し、
それぞれの原稿に応じて最適な画像加工を適応的に施す
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1番の発明の画像再配置複写機は、原画像を画素
に分解して読み取る画像読み取り手段(200);読み
取られた画像データから記事内の画像データの再配置の
必要性を判定する再配置要否判定手段(242q1);
読み取られた画像データが表す、複数の文章行を含む画
像上の各行の領域を、本文行という同一の矩形形状で
り出す本文行切り出し手段(242b);切り出され
なくとも1つの本文行の画像データを、それよりも文
章上先行する文章行の本文行とともに全体が大略矩形領
域にあるようにしかも文章上つながる位置に再配置する
再配置実行手段(242r2);画像データを記録媒体
上に可視像として形成し、出力する画像形成手段(28
0);および前記再配置要否判定手段が再配置要の判定
を出力したときに本文行切り出し手段および再配置実行
手段とを付勢する第1のモードと、再配置否の判定を出
力したときに画像の再配置を禁止する第2のモードとを
自動選択する再配置制御手段(242mp);を備え
る。
【0008】また第2番の発明の画像再配置複写機は、
更に、罫線を検知しこの情報を出力する罫線切り出し手
段(242k);及び、前記再配置要否判定手段(24
2q1)内に設けた、前記複数の文章行を含む画像上の
文章行が複数平行に並んだ複数文章行群すなわち1つの
段とその段とは文章行が伸びる方向に空間を置いて位置
するもう1つの段との間にあって、文章行が伸びる方向
と直交する方向に伸びる段間罫線が存在しない場合に、
再配置否判定の出力をする囲み記事判定手段(242q
1e);を含み、囲み記事もしくは段間罫線が存在しな
い複数段でなる外形が矩形の画像である場合に画像再配
置を禁止するように構成される。
【0009】また第3番の発明の画像再配置複写機は、
再配置要否判定手段(242q1)内に、前記複数の文
章行を含む画像が、飛び地となって2つ以上の領域とな
ているか否かを検出する飛び地検出手段(242q1
f);を含み、2つ以上の領域となっている場合に再配
置画像を形成するように構成される。
【0010】また第4番の発明の画像再配置複写機は、
前記再配置要否判定手段(242q1)内に、前記複数
の文章行を含む画像の全体領域内部に空白領域が存在
するか否かを検出する空白検出手段(242q1g);
を含み、空白領域が存在する場合には再配置画像を形成
するように構成される。
【0011】また第5番の発明の画像再配置複写機は、
再配置要否判定手段(242q1)に、前記複数の文章
行を含む画像の全体領域の辺数特定数以上か判定する
辺数比較手段(242q1h);を含み、特定数以上の
場合には再配置画像を形成するように構成される。
【0012】また第6番の発明の画像再配置複写機は、
再配置要否判定手段(242q1)に、前記複数の文章
行を含む画像の領域の、隣り合う直交2辺の長さ比が規
定範囲を外れるかを判定する凹凸度検知手段(242q
1i);を含み、外れる場合には再配置画像を形成する
ように構成される。
【0013】また第7番の発明の画像再配置複写機は、
再配置要否判定手段(242q1)に、前記複数の文章
行を含む画像の全体領域に外接し文章行に平行な一辺と
直交する一辺を有する矩形の、両辺の比が規定範囲を外
れるかを判定する画像外接矩形縦横比検知手段(242
q1j);を含み、規定範囲を外れる場合には再配置画
像を形成するように構成される。
【0014】また第8番の発明の画像再配置複写機は、
原画像を画素に分解して読み取る画像読み取り手段(2
00);読み取られた画像から特定記事内の画像データ
の再配置に関して要もしくは否を判定する再配置要否判
定手段(242q1);画像データの再配置に関して所
定の難度に照らして再配置可能もしくは再配置不可能か
を判定する再配置可否判定手段(242q2);読み取
られた画像データが表す、複数の文章行を含む画像上の
各行の領域を、本文行という同一の矩形形状で切り出す
本文行切り出し手段(242b);切り出された少なく
とも1つの本文行の画像データを、それよりも文章上先
行する文章行の本文行とともに全体が大略矩形領域にあ
るようにしかも文章上つながる位置に再配置する再配置
実行手段(242r2);画像データを記録媒体上に可
視像として形成し、出力する画像形成手段(280);
および、前記再配置要否判定手段が再配置要の判定を出
力し、かつ前記再配置可否判定手段が再配置可能の判定
を出力したときに本文行切り出し手段および再配置実行
手段とを付勢する第1モードと、再配置否の判定を出力
したときに画像の再配置を禁止する第2モードとを自動
選択する再配置制御手段(242mp);を備える。
【0015】また第9番の発明の画像再配置複写機は、
更に、画像読み取り手段(200)と再配置要否判定手
段(242q1)との間に、該画像読み取り手段読み取
った画像データの特定部分を抜取り、他を実質的に空白
化する画像トリミング手段(241t)を備える。
【0016】なお、上記括弧内に示した記号は、それを
付した本発明の各構成要素と対応関係にある、後述する
実施例における要素の符号を参考までに示すものである
が、本発明の各構成要素が実施例に示した具体的な構成
のみに限定されるべきでないのは言うまでもない。
【0017】
【作用】第1番の発明においては、画像読み取り手段が
原画像を画素に分解して読み取り、再配置要否判定手段
が画像データの再配置に関して要もしくは否を判定し、
再配置制御手段が再配置要否判定手段が再配置要の判定
を出力したときには本文行切り出し手段および再配置実
行手段とを付勢し読み取られた画像から本文行を切り出
し、切り出された画像データを移動して再配置し、前記
判定手段が再配置否を出力したときには画像の再配置を
回避し、画像形成手段が再配置された画像データもしく
は元の画像データを可視像として記録し、出力する。
【0018】つまり、鋏で切り抜いたような不定形状記
事原稿のコピーに際して、その画像外形形状に応じて記
事画像の特定領域を適宜再配置して、輪郭形状を自動的
に整形して像形成出力する第1モードと、例えば非常に
小さな外形形状の記事の場合には敢えて再配置せずにそ
のまま出力する第2モードとが自動的に選択される。
【0019】第2番の発明においては、罫線切り出し手
段が罫線を検知し、罫線が存在しない場合は囲み記事判
定手段が囲み記事もしくは段間罫線が存在しない複数段
でなる外形が矩形の画像であるとして再配置否の判定の
出力をする。
【0020】つまり、囲み記事もしくはこれに準じる記
事である場合には、最初から外形が矩形で整っており敢
えて画像再配置が必要なケースが少ないこと、および囲
み記事は段間ピッチが不整であったり、また中見出しや
入りくんだ写真など再配置すると複写機として実用上許
容できる処理時間を超える恐れがある。よってこのよう
な場合に無用な画像再配置を自動的に回避し、第2モー
ドを選択する。
【0021】第3番の発明においては、飛び地検出手段
が、画像が飛び地となって2つ以上の領域となっている
かを検出し、そうであると再配置要を行う。これによ
り、例えば、複数領域を確実に融合し、輪郭形状を自動
的に整形して像形成出力する。
【0022】第4番の発明においては、空白検出手段
が、画像全体領域の内部に空白領域が存在する場合にあ
っては再配置要判定の出力をする。これにより、例え
ば、原画像の内側に広告等によって生じた空白がある場
合に、当該空白を画像で埋めて消去するとともに、輪郭
形状を自動的に整形して像形成出力することができる。
【0023】第5番の発明においては、辺数比較手段
が、画像全体領域の辺数特定数以上の場合にあっては
再配置要の判定を出力をする。これにより、所定の値を
超える多辺形である場合には、輪郭形状を自動的に整形
して辺の数が少なくなるように像形成出力することがで
きる。
【0024】第6番の発明においては、凹凸度検知手段
が、画像領域の隣り合う直交2辺の長さ比規定範囲を
外れる場合にあっては再配置要判定の出力をする。これ
により、輪郭形状を自動的に整形して画像領域に細い凹
部または凸部が無くなるように像形成出力することがで
きる。
【0025】第7番の発明においては、画像外接矩形縦
横比検知手段が、画像の全体領域に外接し文章行に平行
な一辺と直交する一辺を有する矩形の、両辺の比が規定
範囲を外れるかを判定し、外れる場合には、輪郭形状を
自動的に整形し、定型用紙の縦横比に近づけて像形成出
力することができる。
【0026】第8番の発明においては、画像読み取り手
段が原画像を画素に分解して読み取り、再配置要否判定
手段がこのデータから再配置に関して要もしくは否を判
定し、さらに再配置可否判定手段が外形形状データから
特定記事内の画像データの再配置に関して所定の難度に
照らして再配置可能もしくは再配置不可能かを判定し、
再配置制御手段が前記再配置要否判定手段が再配置要の
判定を出力し、かつ前記再配置可否判定手段が再配置可
能の判定を出力したときには本文行切り出し手段および
再配置実行手段とを付勢し読み取られた画像データか
本文行を切り出し、切り出された画像データを移動して
再配置し、2つの判定手段の少なくとも一方が再配置否
を出力したときには画像の再配置を回避して画像データ
を可視像として記録し、出力する。これにより、記事外
形から再配置基準に照らして再配置するのが妥当と判定
されるケースであっても、該記事の内容から再配置する
のが困難若しくは実用上許容できる処理時間を超える場
合には、再配置せずにそのまま出力される。
【0027】第9番の発明においては、画像トリミング
手段が複数記事の1つを残し、他を空白化し、次の一連
の再配置処理に画像データを引き渡す。これにより、新
聞など複数記事中、囲みマークが付された特定記事を高
速に自動抽出することができ、記事の鋏切抜き作業を省
き、前記第1モード,第2モードの自動選択制御との一
貫効率向上を図りうる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。ま
ず参照する図の概要を述べる。図1は本発明を実施する
に好適な一形式のディジタル複写機の主に機構を表わ
し、図2は図1の複写機の像形成部の詳細構成を表わ
し、図3は図1の複写機システムの機能ブロックと信号
の流れを表わし、図4は知的画像処理手段のハードウェ
ア構成を表わし、図5はトリミング手段241tが新聞
の一記事を切抜き,記録紙上にコピー像を形成したとき
の状態を表わし、図6は画像切抜き,周辺クリップ,傾
き矯正,再配置等切抜き再配置コピー像形成に関連する
一連の手段と信号の流れを表わし、図7は切抜き再配置
コピーの選択条件を指令するためのコンソール画面を示
し、図8は切抜き再配置コピーの一連の処理手順を示
し、図9は罫線切り出し手段242kが図5の画像にお
ける罫線を認識する処理を示し、図10は図5の画像か
ら認識抽出された罫線と記事外はみ出し不要画像を表わ
し、図11はクリップ手段242cpが図5の画像にお
ける記事外はみ出し不要画像の消去処理を行なう処理を
示し、図12は記事外はみ出し不要画像の消去処理を行
なって記録紙に画像出力した状態を表わし、図13は画
像傾き検知手段242agの読み取り画像の傾き検知,
および画像傾き矯正手段242rtの傾き矯正処理を示
し、図14は読み取り画像の傾き矯正を行なって記録紙
に画像出力した状態を表わし、図15は再配置要否判定
手段242q1の再配置要否判定手順を示し、図16は
本文行切り出し手段242bの本文及び非本文の切り出
し処理手順を表わし、図17は本文行切り出し手段24
2bが段毎の投影黒画素度数から本文行サイズを推定す
るに至る過程を示し、図18は本文行切り出し手段24
2bが本文行サイズと同一の矩形単位に区分した原画像
とその切り出し矩形区分に付した段番号及び行番号を示
し、図19は原配置データ記憶手段242doのデータ
構造を示し、図20は本文行切り出し手段242bが原
画像を本文領域と非本文領域に識別分離する過程を示
し、図21は本文行切り出し手段242bが原画像を本
文領域と非本文領域に識別分離した結果を表わし、図2
2は本文行切り出し手段242bが原画像を本文領域と
非本文領域に識別分離した結果を原画画像に重ねた状態
で示し、図23は再配置算定手段242r1の画像再配
置の算定を行なう手順を示し、図24は再配置データ記
憶手段242drのデータ構造を表わし、図25は再配
置算定手段242r1が非本文領域の再配置算定を行な
う過程を示し、図26は再配置算定手段242r1が本
文領域の再配置算定を行なう過程を示し、図27は再配
置算定手段242r1が非本文及び本文領域全ての再配
置算定を行なった結果を表わし、図28は再配置実行手
段242r2が画像データを再配置する過程を示し、図
29は記録サイズ算定手段242sが記録紙を算定する
過程を示し、図30は再配置実行手段242r2が画像
データを再配置し罫線を引き直した結果を示し、図31
は再配置実行手段242r2が画像データを再配置しさ
らに記録サイズ算定手段242sが書誌的事項を付加し
て記録紙に出力した最終画像を表わす。
【0029】なお、この実施例において用いる記号は次
のように定義する。
【0030】R:レッド(赤),G:グリーン(緑),
B:ブルー(青),C:シアン,M:マゼンタ,Y:イ
エロー,K:黒,LED:発光ダイオード,LEDA:
発光ダイオード配列体,CCD:電荷結合素子,SC:
画像読み取り手段(スキャナ,スキャナモジュールとも
称す),PR:画像形成手段(プリンタ,プリンタモジ
ュールとも称す),MO:光磁気ディスク,MOD:光
磁気ディスクドライブ,SCON:システム制御手段
(システムコントローラとも称す)。
【0031】(モジュールの構成) 図1に示す複写機は、機構上大きく2つの部分(これを
モジュールと呼ぶ)に分けられる。1つは画像読み取り
手段を含むスキャナモジュール(記号SC)200であ
り、もう1つは画像形成手段を含むプリンタモジュール
(記号PR)280である。スキャナモジュールSC2
00の後端は、プリンタモジュールPR280の上部後
端において、ヒンジ200hで回動自在に結合されてい
る。
【0032】(機能ブロック構成) この複写機を機能の観点で分割した構成を図3に示す。
図3を参照すると、上記画像読み取り手段SC200と
画像形成手段PR280以外に、基本画像処理手段24
1,知的画像処理手段242,外部機器接続系286
N,286,287,288,コンソール250,及び
システム制御手段(記号SCON)285が設けられて
いる。前2つの画像処理手段はSC200の内部に、コ
ンソールはSC200の上部に配置され、外部機器接続
系286N,286,287,288およびSCON2
80はPR280内部に配置されている。
【0033】(機能ブロック毎の概略機能と信号の流
れ) 図3において、機能ブロック間の矢印は、画像信号もし
くは制御信号の流れを表わす。システム制御手段SCO
N285は、本複写機システム全体を統合的に制御する
機能を有し、本システムを構成する他のサブシステム、
例えばSCやPR若しくは知的画像処理手段242等々
に対して、太い矢印で表わす通信手段SCONin,S
CONoutを介してコマンドとレスポンスを送受しな
がらシステム制御するものである。また原稿送り装置や
ソータなどのオプションモジュールを付加したときに
は、これも含めて制御する機能を有している。
【0034】コンソール250は、本複写機のオペレー
タに対するメッセージを出力し、また複写機に対する各
種指令を入力する機能を備える。画像読み取り手段SC
200は、カラー原画読み取り機能を有し、原画読み取
り回路207aを通じてR(赤),G(緑),B(青)
画信号を基本画像処理手段241および画像メモリ手段
243に出力する。基本画像処理手段241は、原画R
GB信号に画像処理を施してC(シアン),M(マゼン
タ),Y(黄色),K(黒)画像形成信号に変換する機
能を持ち,CMYK信号をプリンタモジュールPR28
0または画像メモリ手段243に出力する。プリンタモ
ジュールPR280は、記録インタフェース回路212
aに入力されるCMYK画像信号に基づいて転写紙上に
可視像を形成する。
【0035】外部機器接続系286N,286,287
及び288は、本複写機外からの画像信号もしくは文字
コード信号を受け入れ、この信号をCMYK記録信号に
変換してPR280に送り込む機能を備える。なお、こ
のようにして像再生するモードをプリンタモードと称
し、SC200で読み取った原稿を像再生するモードを
コピーモードと称している。
【0036】画像データ記憶手段243は、原画1枚分
余のRGBデータまたはコピー1枚分余のCMYKデー
タを記憶する機能を持つ。知的画像処理手段242は、
画像メモリ手段243内の画像データに対して高度な画
像処理を施す機能を有する。なお、ここで知的画像処理
手段242および画像記憶手段手段243は、論理的な
信号授受関係の理解を容易にするために若干模式化して
して表現してある。画像ファイル手段240は、具体的
には光磁気ディスク装置MODなどが適し、画像データ
および知的画像処理プログラムを着脱可能な光磁気ディ
スクMOに記憶をする機能を持つ。
【0037】(スキャナモジュールSC200の詳細な
構成) スキャナモジュールSC200には、スキャナ制御回路
200c,プラテンガラス202,第1キャリジ20
8,第2キャリジ209,原稿照明ランプ203a,2
03b,第1ミラ−204a,第2ミラ−204b,第
3ミラー204c,結像レンズ205,CCDカラー撮
像デバイス207,原画読み取り回路207a,光磁気
ディスクドライブ240,基本画像処理手段241,知
的画像処理手段242,画像データ記憶手段243,原
画走査モータ210,コンソール装置250,同コンソ
ールに装着された透明タッチスイッチと液晶表示手段よ
り成る操作パネル251が備わっている。
【0038】(画像読み取り手段SC200の画像の読
み取り作用) 画像読み取りSC200は、原画を主走査,副走査とも
に、1/16mmの標本化密度で標本化し、RGB3色
それぞれ256階調に量子化して読み取る機能を備え
る。
【0039】まず原画はプラテン202に複写面が下と
なるように載置される。結像レンズ205は、原画像を
CCD207の受光面に縮小投影結像する。CCD20
7はカラー撮像デバイスであって、赤フィルタで覆われ
4752画素が1次元配列されたR撮像部,緑フィルタ
で覆われ4752画素が1次元配列されたG撮像部,及
び青フィルタで覆われ4752画素が1次元配列された
B撮像部が3列平行に並べられた構造となっている。図
1で202ar,202ag及び202abはプラテン
202上のR,G,Bそれぞれの画像読み取り走査線の
位置を若干誇張して表わしたものでし、実際には3本の
走査線は殆ど近接し、具体的には3/16mm間隔であ
るのと等価である。CCD207は、レンズ205が投
影する各色の主走査1ラインを原画換算で16画素/m
mに分解し標本化して読み取る。
【0040】照明ランプ103a,bと第1ミラー10
4aは、第1キャリジ208にマウントされ、第2ミラ
ー104bと第3ミラー104cは第2キャリジ209
に固着されている。原画を読み取るときは、第1キャリ
ジは副走査速度Vsubで、第2キャリジはVsub/
2の速度で原画走査モータ210によって光学的共役関
係を維持したまま走査駆動される。CCD207は、原
画からの画素単位のRGB反射光に応じたアナログ電圧
を出力し、読み取り回路207aにて8ビットのディジ
タル信号、即ち256階調に量子化される。読み取り回
路207aは、SCON285からのモノクロ2値化処
理コマンドを受けたときには、原画信号のモノクロ濃度
を単純に2値化して出力するモノクロ2値化モードも備
えている。このモードは、主に文章画像等の効率的知的
画像処理に役立てられる。このようにしてRGB別に量
子化された画像データは、基本画像処理手段241及び
画像データ記憶手段243に送り込まれる。
【0041】(基本画像処理作用) 上述のごとく読み取られた原画RGB画像情報は、基本
画像処理手段241に入力される。基本画像処理手段2
41の機能は2つのカテゴリに分けられる。第1のカテ
ゴリは、画像信号を直接操作するのではなく画像操作を
支援するための機能である。例えば、文字領域と階調画
像領域に識別分離する像域分離処理や原稿サイズ検知処
理や、カラー原稿/白黒原稿識別処理がある。このカテ
ゴリの処理には、例えば原稿サイズ検知のごとくプラテ
ン202上のすべての原画情報を調べなくてはならない
ものがあり、コピー像形成に先立っていわゆるプレスキ
ャンを必要とするものもある。
【0042】第2のカテゴリは、画像信号を操作する処
理で、例えば変倍,画像トリミング,像移動,色補正,
階調変換といった画像処理である。この中の処理はさら
に像域によって共通の処理内容のもの、例えば変倍と、
像域で異なるもの、例えば階調処理に分類される。
【0043】第1カテゴリの処理結果の多くは、システ
ム制御手段SCON285に伝達される。これを受けた
SCON285は、これに基づいて他の手段に制御指令
を発して像形成工程を進める。例えば、画像処理手段2
41が“原稿は白黒単色”と判定したときは、これをS
CON285に伝え、SCON285は画像形成手段P
R280の制御手段280cに、「K現像付勢,CMY
現像停止」というコマンドを送る。するとプリンタ制御
手段280cは、K現像装置220Kのみ付勢して他色
の現像を停止し効率的に像形成する。
【0044】第2カテゴリの画像処理内容は、第1カテ
ゴリの処理結果によって自動的に付勢される場合と、オ
ペレータによってコンソール250から指定入力されるも
のと、さらにこれらの組合せによるものとがある。これ
ら処理の1例として、画像トリミング処理をとり挙げて
みる。画像トリミングは、原画に付したフェルトペンマ
ークの内側を抜取り、外部を空白化する処理であって、
本基本画像処理回路241に含まれる画像トリミング手
段241tで達成される。なお、この技術は特開昭62
−159570号公報に詳しく開示されている。
【0045】いづれにしても、本回路241に入力され
たRGB画像信号は、最終的に記録用の信号C(シア
ン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(黒)に変
換され、画像形成手段PR280の入力部である記録イ
ンタフェース回路212aに入力される。なお、原稿が
白黒原稿であると識別された場合には、K信号以外は0
が出力される。
【0046】(知的画像処理に関わるハードウェア構
成) 図4に、知的画像処理手段242および画像データ記憶
手段243のハードウェア構成を詳細に示す。なお、2
42で始まる符号は知的画像処理処理手段を構成する要
素を示す。
【0047】図4において、242CPUは、32ビッ
トRISCもしくはCISCタイプのマイクロプロセサ
ユニット(以下CPU)、242busは32ビットバ
ス、242DMAはダイレクトメモリアクセスコント
ーラ(以下DMAC)、242SCONIFはSCON
の通信手段SCONout,SCONinと接続するた
めのインタフェース手段、242SCIFは図3の24
3aに相当しスキャナ系SCの画信号出力部と接続する
ための画信号インタフェース手段、242PRIFは図
3の243bに相当しプリンタ系PRの画信号入力部あ
るいはこれと等価である基本画像処理手段241と接続
するための画信号インタフェース手段、242dcは光
磁気ディスクコントローラ、242mはプログラム等を
記憶するためのメモリ手段である。
【0048】242memは、用途別にさらに242m
1,242m2,242m3,242m4及び242m
5に区分されている。242m1は半導体ROMから成
りプログラムを記憶し、242m2はROMで固定デー
タを記憶し、242m3はバックアップ電源付のRAM
で半固定的データを記憶し、242m4はRAMで可変
データを記憶し、242m5はRAMで作業データを記
憶している。
【0049】画像データ記憶手段243は、半導体RA
Mで構成され、242CPUのバス242busの線形
アドレシング可能な空間の一部にマッピングされたもの
であり、242CPUから観ると他のメモリ242mと
対等な立場に置かれている。また図3における画像デー
タ記憶手段243の画像入出力部143a,bは、直接
メモリ243に接続されているのではなく、前述のごと
くインタフェース242SCIF,242PRIFがバ
ス242busにつながれ、画像メモリ243もまたこ
のバスにつながれている。この二者の間は242CPU
のデータ転送命令によって画像データの転送が可能であ
るし、さらに242DMAがバスを占有し、画像読み取
り速度や記録速度に追随可能な高速転送することもまた
可能である。このような背景の下に両者が連なっている
ものと見なし、図3では簡潔に表現した。
【0050】(知的画像処理作用) ここで、「知的画像処理」とは、従来から複写機に備え
られた機能以外の高度な機能を発揮するための画像処理
を指す。知的画像処理を行なう場合は、近傍処理のみで
機能を果たすのが容易でないとか、あるいは合理的では
ないといった理由で、読み取られた原画画像情報の読み
取り回路107aからのデータを一旦画像データ記憶手
段143に蓄え、この情報に基づいて知的画像処理手段
142が画像処理を施し、記録情報に変換し、記録デー
タを像形成の入力部分であるレーザ記録制御回路112
aに送り、記録媒体上に可視像を形成するようにする。
【0051】よって知的画像処理を施すときは、原画読
み取りからコピー画像の出力の間に若干の時間遅れが存
在する。また知的画像処理を施すときは、SC200が
読み取った画像データを一旦画像データ記憶手段143
内に記憶し、知的画像処理手段142が画像処理を施
し、該2つの手段は図3に示す如く基本画像処理手段2
41と並列対等な関係に構成してある。これは比較的長
い処理時間を要する知的画像処理を行なっている最中
に、一般のコピー処理の割り込みを許容するのに役立て
られる。これを割り込みコピーと称している。
【0052】なお、知的画像処理を行なう場合、基本画
像処理を組み合わせることも可能である。このとき画像
データ記憶手段143の入力データを、読み取り回路1
07aの出力からではなく、基本画像処理回路141の出
力から得るようにする。
【0053】(プリンタモジュールPR280の構成) プリンタモジュールPR280において、201はパワ
スイッチ、285はシステムコントローラ(記号SCO
N)、286は外部インタフェース回路、286Nは外
部機器接続コネクタ、287はインタフェースメモリ、
288はビットマップ展開回路、280cはプリンタ制
御回路、222aは給紙カセット、222bは給紙トレ
イ、223a及び223bは給紙ロール、224はレジ
スタロール対、218は感光体ドラム、219C,21
9M,219Y及び219Kは帯電スコロトロン、21
2C,212M,212Y及び212Kは発光ダイオー
ドアレイ(LEDAと略記)、212aは記録インタフ
ェース回路、212bは遅延メモリ回路、212aC,
212aM,212aY及び212aKは記録制御回
路、214C,214M,214Y及び214Kは集束
性光伝送体アレイ、220C,220M,220Y及び
220Kはそれぞれシアン,イエロー,マゼンタ及び黒
の現像装置、229は転写コロトロン、221はクリー
ニング装置、221tは廃トナータンク、221cは除
電コロトロン、230は分離搬送ベルト、230cはベ
ルトクリーナ、236は定着ロール、237は定着バッ
クアップロール、238bは排出ロール、238は排出
切り替えロール、272は両面トレイ、273は両面給
送ロール、277a,277b及び277cは搬送ロー
ルペア群、273aはスタッキングロールである。
【0054】(画像形成部の詳細構成) 図2を参照し、感光体ドラム218と内部の構成につい
て詳述する。感光体ドラム218の内側218gは、L
EDA212c,m,y,kの発光波長例えば720n
mについて良好な透過性を有したガラス管である。この
ガラス管の外面には透明導電性層及び有機感光層(OP
C)が設けられている。透明導電層は複写機の0電位に
接地されている。
【0055】回転するドラム内部には、固定された露光
モジュールが配置される。本モジュールは熱伝導体21
2s,ヒータ218h,ヒートパイプ218p,記録イ
ンタフェース回路212a,遅延メモリ回路212b,
記録制御回路212dC,dM,dY,dK,LEDA
212C,M,Y,K,集束性光伝送体アレイ214
C,M,Y,Kとから成る。LEDA212C,M,
Y,Kのそれぞれは、14256個の発光ダイオードが
図の紙面と垂直方向に1次元配列された構造で、発光点
密度は48ドット/mmで、発光形状は配列方向が長
く、これと直交する方向が短い偏平な楕円である。本発
光体は、分割された複数個の半導体チップがセラミック
基体にマウントされた構成としてある。
【0056】LEDAの発光点P1と感光体218の露
光点P2とは、光学的共役関係を維持するように集束性
光伝送体アレイ214の位置を調整して組み立てられて
いる。遅延メモリ回路212bは、電気的には記録イン
タフェース回路212aと記録制御回路212dC,d
M,dY,dKとの間に配した回路で、回路212aに
入力されたCMYK4色画像信号のうち、MYK信号を
C信号に対して所定量遅延させる回路である。遅延量は
Cの露光位置P2からM,Y,Kの露光点P2m,P2
y,P3kまでのそれぞれの周距離を移動するに要する
時間である。
【0057】(画像形成手段PR280の像形成作用) 画像形成手段PR280は、記録インタフェース回路2
12aに入力されるCMYK各色について主走査,副走
査ともに画素密度1/16mmの256階調の記録デー
タに基づいて、転写紙上に主走査,副走査ともにCMY
K各色ともに記録ドット密度1/48mmのドットパタ
ンから成るフルカラー可視画像を形成し、出力する。
【0058】像形成サイクルが開始されると、先ず感光
体ドラム218は駆動モータ211によって反時計廻り
に回転される。回転に伴ってC潜像形成,Cトナー像形
成,M潜像形成,Mトナー像形成,Y潜像形成,Yトナ
ー像形成,K潜像形成,Kトナー像形成が行なわれ、最
終的にCMYKの順に感光体上に重ねてトナー像が作ら
れる。まずC像形成は以下のようにして行なわれる。帯
電コロトロン219Cはコロナ放電によって感光体ドラ
ム218を負電荷で−700Vに一様に帯電する。続い
てLEDA212CはC信号に基づいてラスタ露光を行
なう。像形成のための記録信号は、一般のコピーモード
では画像処理手段241から、知的画像処理を含む特殊
なコピーモードにおいては画像メモリ243から供給さ
れる。
【0059】入力記録信号は記録インタフェース回路1
12aに入力され、記録制御回路212dCが該記録信
号に基づいてLEDA212Cを入力画素単位に発光制
御する。より具体的な例で言えば、最高C濃度画素のと
きには主走査3×副走査3個相当のLEDがフル発光
し、白画素のときには全く発光せず、中間的な濃度の場
合には濃度に比例した発光ダイオードの個数若しくは時
間だけ発光させるようにしてある。このようにしてラス
タ像が露光されたとき、当初一様荷電された感光体ドラ
ム218の露光された部分は、露光光量に比例する電荷
が消失し、静電潜像が形成される。
【0060】現像装置220C内のトナーは、ドクタブ
レード212Cdによって負極性に帯電され、また本現
像装置の現像ロール212Cmは感光体ドラム218の
金属基体層に対して図示しない電源手段によって負の直
流電位と交流とが重畳された電位にバイアスされてい
る。このようにすれば感光体218の電荷が残っている
部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分つまり露光
された部分にはCトナーが吸着され、潜像と同様なC可
視像が形成されることとなる。なおこのような現像方式
を反転現像方式と呼ぶ場合がある。
【0061】次にM像形成は以下のようにして行なわれ
る。帯電コロトロン219Mはコロナ放電によってCト
ナー像が載っているドラム218を負電荷で−700V
に一様に帯電する。LEDA212MはM信号に基づい
てラスタ露光を行なう。像形成のためのM記録信号は、
記録インタフェース回路212aに入力される時点では
C信号と同時であったが、遅延回路212bでC露光位
置とM露光位置の距離相当遅れて記録制御212dCに
到達している。従ってこの遅延した信号に基づいてLE
DA212Cを発光制御すれば、原画のある単一標本点
データによって形成されたCトナー画像とM像露光位置
は正確に重なることになる。このようにしてMラスタ像
が露光されたとき、当初一様荷電された感光体ドラム2
18の露光された部分は,露光光量に比例する電荷が消
失し、静電潜像が形成される。現像装置220M内のM
トナーはて負極性に帯電され、また本現像装置の現像ロ
ール212Mmは感光体ドラム218とは非接触である
が、C現像と同様の電位にバイアスされている。よって
感光体218の電荷が残っている部分にはトナーが付着
せず、M露光された部分にはMトナーが飛翔し吸着さ
れ、静電潜像と同様なM可視像が形成されることとな
る。
【0062】同様にしてY画像はCMトナー画像上に、
K画像はCMY画像上に、それぞれ重畳して形成され
る。なお基本画像処理回路241がUCR(下色除去)
処理を行なっているので、1つの画素が4色全てのトナ
ーで現像される機会は少ない。このようにして感光体2
18上に形成されたフルカラー画像は、やがて転写部に
回転移送される。一方像形成が開始される時期に、転写
紙は3つの給送部すなわちカセット222a,給紙トレ
イ222bまたは両面トレイ272のいずれかから給送
ロール223a,b,cの繰り出し作用によって給送さ
れ、レジスタロール対224のニップで待機している。
そして転写分離コロトロン229に感光体218上のト
ナー像先端がさしかかるときに、ちょうど転写紙先端が
この像先端に一致するごとくにレジスタロール対224
が駆動され紙と像とのレジスト合わせが行なわれる。
【0063】このようにして転写紙が感光体トナー像と
重ねられて正電位電源につながれた転写分離コロトロン
129の下を通過する。このとき、コロナ放電電流で転
写紙が正電荷で荷電され、トナー画像の殆どが転写紙上
に転写される。続いて分離電源につながれた分離ベルト
230を通過するときに、該ベルトと転写紙間に、感光
体218と転写紙との吸着力より強い引力が作用して、
転写紙は感光体218から剥離して転写ベルト230に
移る。
【0064】トナー像を載せた転写紙は、転写ベルト2
30によって定着ロール236に送られる。この際加熱
された定着ロール236とバックアップロール237の
ニップ部に於て、熱と圧力が加えられ、トナーが溶融し
転写紙の繊維にくい込んで画像が定着される。即ちコピ
ー像が完成する。完成されたコピーは、この後排出ロー
ル238bと切り替えロール238で本体外に送り出さ
れる。排出されたコピー紙は、図示しないトレイにペー
ジ順に裏向きにスタックされる。また両面コピーのとき
には、切り替えロール238を破線で示す238aに移
動して転写紙を両面トレイ272に導くことも可能で、
このときコピーされた転写紙は搬送ロール対群277
a,b,cを通過し両面トレイ272にコピー面を上に
してスタックされる。なおこの両面トレイの上部には開
口部があり、スタックされた紙を普通の操作姿勢で容易
に取り出すことができるようになっており、操作パネル
251からのモード設定で非両面コピー時の排紙トレイ
として用いることができる。感光体218上の若干の未
転写残留トナーは、感光体218の再使用に備えてクリ
ーニング装置221で清掃される。ここで回収されたト
ナーは、回収パイプ221pを経由して廃トナータンク
221tに蓄えられる。
【0065】(従来技術の切抜き複写の問題点) 本複写機では、知的画像処理機能の1つとして“切抜き
再配置複写機能”と称している機能を持っている。
【0066】基本画像処理手段241に登載される画像
トリミング手段は、特開昭62−159570に開示さ
れた技術を用いたもので、この処理結果の画像は図5の
ようになる。ここで222pは記録紙、itemは特定
記事のコピー画像、中太の破線item_boxは特定
記事の画像範囲を示すための仮想的な線、markで示
す太い破線はフェルトペンなどで描いた画像抜取り(ト
リミング)範囲を示す枠である。実際のコピーではこの
枠画像を消去することもできる。画像itemは単一の
新聞記事で、原稿ではこの周囲は他の記事や広告で満た
されている。図のnoiseで示す部分は、所望のコピ
ー記事item外の周囲画像で、本来なら望ましくない
ノイズ画像である。なお記事画像itemは、titl
eで示す見出し、photoで示す網点写真画像、fi
gで示す線画像、lineで示す罫線、stringで
示す本文画像、spaceで示す空白より構成されてい
る。一般に新聞記事の構成要素としてはこの他に抄録文
や中見出しなどがある。またdpr1,dpr2で示す
点線は、検索単語抽出のためにオペレータが特定色のフ
ェルトペンで原稿に重ね塗りした範囲である。
【0067】この従来技術のみによるコピー画像を見る
と以下のような問題点がある。
【0068】(1)記録紙222pに対して画像ite
mが傾いている。これはトリミングコピーに用いる原稿
は一般的に言って大きなサイズであるケースが多く、原
稿載置が容易でないと云う理由に因る。
【0069】(2)抜取りたい画像itemの周りにノ
イズ画像noiseが形成される。これはペンで記事を
囲むに際して、記事画像の欠落を避けようと云う心理が
広め広めに囲ませた結果であって、しばしば起こりがち
である。
【0070】(3)単一の記事itemがitem(1
/2)とitem(2/2)の2個所に分散していて体
裁が悪く、読みづらい。
【0071】(4)記事画像itemに凹凸が多く読み
づらい; (5)単一の記事itemがitem(1/2)とit
em(2/2)の2個所に分散し、凹凸が多いので画像
面積に対して必要以上のサイズの記録紙が要る; (6)記事画像itemの外接形状と記録紙形状とが著
しく異なり、2者が概略相似である一般文書に慣れた目
には違和感を与える; (7)誌名や日付がないので記事の出所が明かでない;
またこの図の例のみでは必ずしも明らかではないが多く
の新聞記事を調べると、さらに、 (8)単一記事中に広告などの不要画像が入ったり,削
除した後の空白が残ってしまう。
【0072】上記問題点は、新聞紙面にフェルトペンで
記事を囲みこれを自動的に切り抜く場合に生じる。この
他に、このペン軌跡の如く誌面を鋏で切り抜いてコピー
する方法もあるが、全く同様の問題が発生する。
【0073】本複写機はまた、画像ファイル手段240
を備え、着脱可能な光磁気ディスクに読み取り画像を記
録及び保管し、任意の時点で該ディスクを再装着して記
録紙上にハードコピーを得ることができる。また他のC
RT画像表示機能を備えた検索システムなどに前記ディ
スク記録媒体を供することができる。
【0074】従来技術では、このような使用環境におい
てもコピー画像生成と同様な問題を含んでいた。つまり
切抜き画像をCRT表示すると画像傾き,不要周囲ノイ
ズ画像,飛び地,多様な画像枠形状,無駄な空白部等々
諸々の問題が生じる。CRT等の画像表示手段の表示画
素数は、ハードコピーの画素数に比べれば甚だ少ないの
で、上記問題はスクロール操作が極端に多くなるなど一
層深刻であった。例えば、CRTでは総画素数の制限か
ら全記事画像を同時に表示するのが困難なことが多く、
飛び地の存在は記録紙では一目瞭然であるが、CRTで
は存在そのもののサーチをも要し検索作業の障害は大き
かった。
【0075】(切抜き再配置処理に関連する手段の構
成) 本発明の複写機では、これら従来技術の自動画像トリミ
ング若しくは鋏で原稿を切り抜いてコピーする最に発生
する諸問題を解決するために、図6で示す複数の手段を
備えている。またこれらの各手段は図8に示す手順に従
って駆動され、最終的に図31に掲げる切抜き再配置複
写画像を形成して出力する。または、画像ファイル手段
240の記録媒体MOに記録する。以下に、全体の概要
説明と各手段別の詳細構成及び動作を記す。
【0076】(コンソール250の画面) コンソール手段250の操作パネル251は、640ド
ット×400ドットの液晶ディスプレイの上に32×2
0接点の透明2次元タッチスイッチを重ねた構造として
ある。画面はコピー内容のモード別に複数あり、階層的
に切り替えられ表示される。図7は切抜き再配置コピー
のモード設定画面である。ここでオペレータが押圧する
ことによって入力可能なボタン類は矩形状に表示され、
入力が受け付けられたボタンは色が濃くなる。
【0077】251eはコピーモードボタンでプラテン
202上の原稿または光磁気ディスクMO240から記
録済みの画像を読み出して記録紙222pに像形成する
モードを選択する。251fが白いまま、つまり非有効
で251eのみが有効なときはプラテン上の原稿が選択
され、251fが251eと共に有効なときにはMO2
40から画像データが読み取られ像形成される。
【0078】251fはファイルモード選択ボタンであ
る。本ボタンが251eと共に押されたときの作用は上
に述べた。本ボタン251fが単独に選択されると、プ
ラテン202上の原稿202aの画像を切抜き再配置し
てMO240に記録するモードが付勢される。
【0079】251h1〜251h6は、新聞の誌名も
しくは種類を指定するボタンであり、この中の1つ、図
7では251h2が有効となっている。これらのボタン
のそれぞれは後述の罫線切り出し処理や本文切り出し処
理の手がかりとなる固有の段組ルール情報が関連付けら
れる。また記録サイズ算定手段242sが誌名挿入処理
を行なうに際しても参照される。
【0080】251iと251i3は択一的に有効とな
るボタンで記録紙を指定するのに用いる。251i3の
自動を選択したときには再配置された画像のサイズに応
じて給送手段222a,222bから最適な記録紙が選
択され給送される。備えられた紙サイズが不適切なとき
には“XXサイズの紙を入れて下さい”というメッセー
ジが251dに表示される。251i1は記録紙サイズ
を指定する場合に用い、その上部251i2に指定サイ
ズが表示される。同表示はボタン251iのタッチ毎に
順次異なるサイズが表示されるようになっている。
【0081】251jは複写倍率の選択ボタンで、複数
種の倍率の強制指定と記録紙と紙サイズから最適な倍率
を自動的に算定するモードとが選択可能である。またそ
の隣の自動ボタンは紙サイズに合わせて適切な倍率の変
倍を自動的に施すボタンである。
【0082】251kは縦書き本文の方向とこれと同方
向をなす記録紙の向きの選択入力を行なうボタン、また
その隣の自動ボタンは本文行方向に合わせて記録紙の方
向を自動的に決定するボタンである。251kでは縦向
きと横向きのどちらか一方が選択できる。また自動を選
択すると予めデフォルトとして設定されている一方の向
きが設定される。工場出荷時は縦向きを設定してあるが
ユーザの好みに応じて変更することもできる。方向固定
もしくは自動のデフォルト設定が縦向きである場合、本
文行の方向と記録紙の長手方向が一致するように画像形
成し、縦向きの場合には記録紙の短手方向が一致するよ
うに画像形成する。さらに画像の外形が常に記録紙の縦
横比に概ね比例するように画像再配置し、整形する。換
言すれば縦向きとした場合には、コピー画像を読むとき
に記録紙を縦に構え縦長の枠外形の記事を眺め、横向き
設定し、そのコピー画像を読むときに記録紙を横にして
の横方向に偏平な記事を読むと云うことになる。
【0083】ここで具体例を示す。図5は原画外接矩形
は本文方向がそれと直交方向より短い、つまりここでい
う横向き原稿である。図7の設定でスタートボタン25
1cを押すと、方向設定ボタン251kは“自動”が能
動状態でこのデフォルトは縦向き設定されているので、
図31に示すようなコピーが得られる。ここで記録紙2
22pの長手方向と本文方向が一致し、さらに同図li
ne11とline15で囲まれた記事枠形状は、概ね
記録紙の縦横比に再配置され整形されることが分かろ
う。従来から原稿用紙やトリミング画像のサイズに合わ
せて記録紙のサイズと方向を決定する方式が見られる
が、本複写機では本文行の方向と記録紙の方向を指定で
き、複数ページ綴じ冊子としたときにいちいち冊子を回
転しなくとも読み続けることができる。
【0084】251mはコピー上の誌名挿入に関する選
択ボタンである。251m3OFFを選択したときは誌
名挿入は行なわれない。251m1はタッチの度に“登
録画像”,“標準文字”が切り替わる。“標準文字”が
選択されたときには複写機内部に備えられた文字発生器
から挿入文字が形成される。“登録画像”が表示される
ときは、普段表示されていない251g誌名登録ボタン
が表示される。また251e,251fは消えた状態と
なる。ここでもし同ボタンをタッチすると、複写機は誌
名登録準備状態となる。次にプラテン202に挿入すべ
き画像を置き、スタートボタン251cをタッチすれ
ば、SC200がこれを読み取り、半固定データ記憶手
段242m3にその時点で活性な誌名251h2と関連
付けた挿入画像データとして記憶される。
【0085】同様に、251nは日付挿入、251oは
検索語挿入選択に関するボタンである。251bは、本
抜取り本再配置コピーモード画面の1階層上に画面を戻
すボタンである。251cはスタートボタンで、251
e,251f,251gの状態に依存して作用が変わ
る。コピーボタン251eのみが有効なときには、プラ
テン202上の原稿202aの切抜き再配置コピー画像
が、記録紙222p上に形成され出力される。コピーボ
タン251eとファイルボタン251fが有効なときは
MO240内の画像が記録出力される。ファイルボタン
251fのみが有効なときは、プラテン202上の原稿
202aの切抜き再配置画像がMO240に書き込まれ
る。誌名登録ボタン251gが有効な時には、先に述べ
たごとく原画画像202aが半固定データ記憶手段24
2m2に記憶される。
【0086】(再配置制御手段242mpおよび処理全
体の流れ)図6に示す 再配置制御手段242mpは、再配置コピー
を遂行するための情報をシステム制御手段285と交信
すると共に、他の各種手段を有機的に付勢制御するため
の機能を持ち、プログラム記憶手段242m1内に配置
されている。またこれら制御に必要なデータを作業デー
タ記憶手段242m5内に配した制御データ記憶手段2
42dmpに保持している。
【0087】ここでは図7のコピーボタン251eのみ
が有効なケース、つまりプラテン202上の原稿202
aの切抜き再配置コピー画像を記録紙222p上に形成
し出力する例について述べる。なお、原稿の切抜き再配
置画像を画像ファイルMO240に記録出力する場合
は、再配置アルゴリズムは紙出力の場合と同じである
が、縦横比などの配置パラメータはCRT表示に適した
形式で再配置される。さらに画像ファイルには別時点の
検索や再編集に資するため、画像データのみでなく区分
毎の画像種類や配置情報さらに検索単語情報を付加して
記録する。
【0088】図6及び図8を参照する。スタートボタン
251c(図7)がタッチされた後、本再配置制御手段
242mpは第一にSCON285より再配置条件を受
信し、再配置条件記憶手段242dcに記憶する。再配
置条件は、オペレータが図7の切抜き再配置コピー設定
画面251を用いて設定した条件である。なお、スター
トボタン251cをタッチした後コピー完成までは、操
作パネル251のメッセージ251dは“コピー中で
す,しばらくお待ち下さい”に変わる。
【0089】次に再配置制御手段242mpはSCON
285に画像受け入れ可能信号を送り、SCON285
が画像読み取り手段SC200を付勢してプラテン20
2上の原画202aの全面画像を読み取る。読み取られ
た画像データは、基本画像処理手段241内の画像トリ
ミング手段241t(図6)を通過する際に同手段のト
リミング処理(図8)を受け、図5のごときマーク画像
markの外側が空白化される。
【0090】また当切抜き再配置コピーモードでは、対
象とする原稿が主に新聞であると想定している。新聞は
概ね黒インクのみのモノクロ画像で、文字,線画及び7
5線/インチ程度の粗い網点写真で構成され、濃淡画像
の忠実再生を主眼とした多値階調処理を施さなくても十
分美しいコピー再現が可能なことが実験の結果分かっ
た。そこで後続の処理を単純化し、コピー生成時間を短
縮するために本切抜き再配置コピーモードでは、基本画
像処理手段241の階調処理回路は後述の検索語マーク
検出に関する別段の処理を除いて白黒単純2値化モード
に付勢される。
【0091】このようにしてトリミングされ、単色(黒
色)2値化された画像データは画像データ記憶手段24
3に書き込まれる。また基本画像処理手段241の特定
色抽出回路241cは、特定色も別途抽出する。よって
オペレータが検索語抽出のために特定色、例えばMの重
ね塗りで付した図5のdpr1,dpr2領域は粗いビ
ットマップ色データとして画像データ記憶手段243に
書き込まれる。このようにして黒色2値化画像情報に
は、dpr1,dpr2の薄い特定色が欠落し、ノイズ
の恐れのない完全な原画情報が画像データ記憶手段24
3のK領域に記憶され、かつ特定色抽出回路241cの
作用で特定色領域もまた完全に抽出され、別途画像デー
タ記憶手段243の例えばM領域に記憶される。
【0092】なお鋏を用い原稿を図5のitemの如き
形状に切り抜いてプラテン202に載置して画像を読み
取った場合にも、画像データ記憶手段243には上記と
同等な画像データが蓄積される。すなわち以降の画像ク
リップ,傾き矯正,再配置処理が何等差し支えなく行え
るのは本複写機の1つの特徴である。
【0093】次に再配置制御手段242mpは、罫線切
り出し手段242kを起動し、画像データ記憶手段24
3の画像情報を与えて、罫線もしくは段組みの段切り
空白等のフィールドセパレータを検出させる。そして検
出された罫線及びフィールドセパレータの情報は罫線情
報記憶手段242dkに記憶される。続いて再配置制御
手段242mpは、外周クリップ手段242cpを起動
する。同手段には画像データ記憶手段243の画像情報
と共に、前段で形成された罫線情報記憶手段242dk
内の罫線情報を与える。すると外周クリップ手段242
cpは図5の特定記事item外の周囲ノイズ画像no
iseを消去し、画像データ記憶手段243内の画像デ
ータを更新する。
【0094】この画像データを画像形成して記録紙22
2pに出力すれば図12のようになる。図5と比べれば
記事周辺のnoise部分が完全に取り除かれているの
が判る。また記録紙サイズも当初のものより小さくでき
る可能性も生じる。
【0095】次に再配置制御手段242mpは、画像傾
き検知手段242agを起動し、罫線情報記憶手段24
2dk内の罫線情報を与える。同手段は画像の傾きを検
知して、この傾き情報を再配置制御手段242mpに返
す。画像傾き情報を得た再配置制御手段242mpは、
傾きが許容範囲内にあるか否かを判定する。許容範囲は
視覚的な不快感を起こさないレベルと後述の本文行切り
出しに差し支えない範囲とから決めてある。もし傾きが
許容範囲外であるときには、再配置制御手段242mp
は画像傾き矯正手段242rtを駆動し、画像データ記
憶手段243内の画像データを回転矯正させる。例えば
図5の画像は傾きが許容範囲を超えたケースであり、矯
正の対象となる。この傾き矯正を終えた段階で画像デー
タ記憶手段243内の画像データで画像形成して記録紙
222pに出力すれば、図14のようになる。図5と比
べればnoise部分が完全に取り除かれ、記事画像i
temの外接辺が記録紙222pと平行になっているの
が判る。
【0096】次に再配置制御手段242mpは、外形形
状認識手段242s1を駆動する。外形形状認識手段2
42s1は、黒画素の分布状態,罫線情報記憶手段24
2dk内の罫線,フィールドセパレータ情報から閉じた
画像領域の数,それら領域毎の形状,及び画像内部の空
白の存在を調べ外形形状情報を作成する。
【0097】次に再配置制御手段242mpは、再配置
要否判定手段242q1を駆動する。外画像の再配置が
必要か不要かを判定してその判定情報(再配置要フラ
グ)を再配置制御手段242mpに返す。再配置要否判
定手段242q1は、再配置不要と判定した場合におい
て、さらに切抜き,外周クリップされ、傾き矯正された
画像がコピー用紙に入るか否かの判定を行いこの情報を
再配置制御手段242mpに返す。もし再配置制御手段
242mpに再配置要フラグが返らなかったときには、
再配置制御手段242mpは再配置のための一連の処理
手段をスキップして記録サイズ算定に処理過程を移す。
【0098】再配置制御手段242mpが再配置要フラ
グを受け取ったときは、本文切り出し手段242bを起
動する。同手段242bは、第1に切抜き,外周クリッ
プされ、傾き矯正された画像を、本文画像string
文章1行すなわち本文行のサイズの矩形を連接した格
子状メッシュで区分する。なお本文1行分の切り出し矩
形を区分という名前でも呼んでいる。第2に同手段24
2bは区分された矩形毎に本文か非本文(見出し,抄録
文,写真,図形など)の認識を行ない、認識情報を原配
置データ記憶手段242doに納める。
【0099】次に再配置制御手段242mpは、再配置
可否判定手段242q2を起動する。同手段は原配置デ
ータ記憶手段242doに納められた原画の像種別配置
情報を調べる。もし原画が再配置に適さない構造である
と判断したときには、再配置のための一連の処理手段を
スキップして記録サイズ算定に処理過程を移す。また、
もし原画が再配置に適す構造であると判断したときに
は、再配置算定処理手段242r1を起動する。起動さ
れた再配置算定処理手段242r1は、原配置データ記
憶手段242doに納められた原画の区分毎の画像種別
とそのつながり具合いを調べ、所定のアルゴリズムに従
って再配置データを生成する。生成された再配置データ
は再配置データ記憶手段242drに収納される。
【0100】続いて再配置制御手段242mpは再配置
実行手段242r2を駆動する。再配置実行手段242
r2は、再配置データ記憶手段242dr,原配置デー
タ記憶手段242doを参照して画像データ記憶手段2
43内の画像データを区分する。さらに挿入すべき罫線
があるときには罫線データを創生して、これを画像デー
タ記憶手段243に追記する。
【0101】再配置された画像は、当初SC200で読
み込まれトリミングされた外接形状とはかなり異なる。
また再配置を行なわなかった場合であっても、当初の予
定記録紙でたとえはみ出しがあったとしても、別のサイ
ズではうまく納まり、像形成記録が可能である場合が多
い。そこで記録サイズ算定手段242sが駆動され、挿
入処理も行い、画像データ記憶手段243にこれらの追
記処理を実行する。記録サイズ算定手段242sで算定
されたサイズは、再配置制御手段242mpに返された
ときに、変倍処理を必要とするか否かを判定する。変倍
が必要なときは画像変倍処理手段242mを駆動して画
像データ記憶手段243内の画像データを変倍する。
【0102】続いて再配置制御手段242mpは、これ
まで処理を終えた1つの記事分の画像データの存在アド
レスと画像形成要求信号をSCON285に送る。これ
を受けたSCON285は画像データ記憶手段243の
前記アドレス部分の画像データをゲートして画像形成手
段280に送り、画像形成手段280がこれを可視像と
して記録媒体222pに像形成して出力する。図31は
このようにして出力された画像である。これを見れば、
所期の目的が達成されることが一目瞭然であろう。
【0103】SC200が1回で読み取るデータで複数
の記事が含まれる場合もある。複数記事存在するときに
は本複写機では別々の記録紙に再生するようにしてい
る。そこで再配置制御手段242mpは全記事の出力を
終えたかどうかの判定するルーチンを実行する。全記事
が完了していないときにはこれまでとは別の記事を処理
対象とするため再び外形形状認識手段242s1を起動
する過程から繰り返す。全記事の出力が完了したときに
は終了処理を実行して初期状態に復帰する。また操作パ
ネルは図7の状態に戻る。以下各手段の詳細について述
べる。
【0104】(罫線切り出し手段242k) 罫線切り出し手段242kはプログラム記憶手段242
m1内に保持され、罫線や段間の空欄などのフィールド
セパレータを切り出す機能を備える。罫線切り出しは、
所定の幅の黒画素が所定長さ以上の直線状に連なり、か
つその周囲に所定幅の空白が存在するものに限定して追
跡する方式で検出する。本手段242kは、罫線追跡の
途中で例えば以下のものを検出したときは、非罫線と認
識して当該罫線追跡処理を中止する。
【0105】(1)追跡途中の黒線分が短い長さで途切
れたとき; (2)追跡途中の黒線分の太さが途中で変化したとき; (3)追跡途中の黒線分が途中で曲がったとき; (4)追跡途中の黒線分に連結した別方向の黒画素が検
出されたとき; (5)追跡途中の黒線分のごく近傍に黒画素が検出され
たとき; (6)既に検出されている罫線と平行又は直角でないこ
とが判ったとき; (7)既に検出されている罫線から想定される段幅の整
数倍の距離以外の場所に位置していることが判ったと
き。
【0106】ところで、新聞記事では本文の段間に罫線
がない記事も多い。典型的には社説や囲み記事で、むし
ろ罫線のないのが普通である。本罫線切り出し手段24
2kは、罫線が存在しないことを検出したときには、こ
れに替わって段間の空白線(フィールドセパレータの1
種である)を検出する。ただし画像データを直接に空白
線追跡するための前処理として一旦黒画素の膨張処理を
施し、小さな孤立的白画素を埋め込む操作を行なっても
よい。この前処理の後、段間空白線切り出しは、所定の
幅と長さの直線状の連続する白画素であるものとして追
跡する方式で検出する。白線の幅は前に述べた黒罫線と
比べて相当大きなサイズとなる。本手段242kは、白
線追跡の途中で例えば以下のものを検出したときは、非
白線と認識し、その白線追跡処理を中止する。
【0107】(1)追跡途中の白線分が短い長さで途切
れたとき; (2)追跡途中の白線分の太さが途中で変化し、かつ元
の太さに長い区間戻らないとき。
【0108】(3)追跡途中の白線分が途中で曲がった
とき; (4)既に検出されている段間空白線と平行もしくは直
角でないことが判ったとき; (5)既に検出されている段間空白線から想定される段
幅の整数倍の距離以外の場所に位置していることが判っ
たとき。
【0109】以下具体的な例を用いて説明する。図5は
基本画像処理手段241の処理結果を記録紙222pに
出力したものであるが,同時にこれと同等の画像データ
が画像データ記憶手段243に記憶されている。同図で
s0,s1,s2,s3,・・・は罫線切り出し手段2
42kが罫線を最初に探り当てるための走査線である。
このため、走査間隔は10mm間隔くらいのごく粗い間
隔で十分である。
【0110】図9は本切り出し手段242kが切り出し
処理を行なう動作を説明するための図で、図5のite
m(2/2)右上部分を約16倍に拡大したものであ
る。ここでは図のごとくX,Y座標系をとる。同図でi
mg1はノイズ画像、img2は本文行と平行な罫線、
img3は本文行と90度をなす罫線である。また特に
符号を付していない画像は文字や点状のノイズである。
【0111】本手段のプロセサ242CPUは32ビッ
トアーキテクチャであるので、基本処理単位は横一列の
32画素、1/16mm×2mm単位で取り扱う。また
この処理単位にs走査線番号(相対X座標,相対Y座
標)の符号を用いる。また罫線切り出し手段242kは
図5のs0より罫線探り当ての走査を開始する。しかし
s0には所定幅の黒画素がないので、第2番目の走査線
S1の走査に移行する。
【0112】s1において、最初の区分s1(0,0)
を調べるとすべて白画素なので、次の区分s1(1,
0)に移る。区分s1(1,0)ではimag1部の連
続する7黒画素が検出され、その周囲はすべて白画素で
あるので罫線候補とされる。罫線候補画像が検出された
とき、検出された区分に隣接する上下左右の区分を調べ
る。隣接区分に元の罫線候補黒画素と直線様に連なって
いる黒画素が検出される場合には、さらに当該区分の周
辺区分が追跡的に調べられる。この追跡処理は、その罫
線様黒線分が罫線の性質を失ったと判定されない限り継
続される。
【0113】さて、罫線候補が検出された区分s1
(1,0)に関してこの追跡処理を行なうと、上方向は
すぐに黒画素が途切れ、下方向にはs1(1,2)から
途切れていることが発見される。これで黒画素の連続長
さは規定の長さより短く、少なくとも罫線ではないこと
が判り、追跡は中止される。
【0114】s1(2,0),s1(3,0)に罫線候
補が発見されず、s1(2,4)にさしかかると、ここ
では再び罫線候補が発見される。そこでこの線分の追跡
処理が実行される。上方向には図9においてはs1
(2,−14)まで少なくとも罫線の性質が維持され、
実際には図9の図示範囲外にこの7倍程度の長さに渡っ
て罫線性質が維持されることが判明する。また下方向も
同様にs1(5,3)の端点まで罫線性質が維持され、
罫線性質の線分で終端されることが明らかになる。この
ようにして発見された罫線の幅の中心を通る線の2つの
端点をX,Y座標系において画素単位で表現すれば、 img2罫線の第1端点:x=192,y=176 img2罫線の第2端点:x=760,y=284 となる。
【0115】走査線s1については、s1(6,0)以
降罫線候補は発見されず走査完了となる。次に走査線s
2が走査され、まずs2(1,0)で罫線候補が発見さ
れる。しかしこの候補線はs2(1,−2)において分
岐していることが発見され、追跡が中止される。次にs
2(2,0)においては2つの罫線候補が見つかる。し
かし同区分右側の候補線分は追跡途中で湾曲しているこ
とが判り非罫線と判定され、左側の線は追跡途中s2
(2,−6)で他の黒画素群と交差していることが判り
追跡が中断される。s2(3,0)においては1つの罫
線候補が見つかり、上下方向に追跡が開始される。その
結果罫線であることが明らかになり、その座標は次のよ
うになる。このようにして次々に罫線が抽出される。
【0116】 img3罫線の第1端点:x=720,y=320 img3罫線の第2端点:x=368,y=2192 また前に述べたように、罫線が存在しないために罫線が
抽出できないときもある。このような時には、段間
り空間である白線分が抽出される。また段組み新聞紙面
の中でたった1段のみから成る記事が、トリミング手段
241tで切り抜かれて画像記憶手段243に記憶され
ており、罫線も段間の白線分も検出できないときがあ
る。このようなときには、トリミング画像の外周もしく
はその近傍の空白部分が白線分であるとして抽出され
る。この白線分は、若干実生活上の言葉としては違和感
があろうが、本切抜き再配置処理においては論理的に全
く同等の概念であるので白罫線と呼ぶことにしている。
【0117】抽出された罫線、白罫線はときに誤りであ
る場合がある。このため抽出された罫線が本当の罫線で
あるか否かが罫線間の距離及び切り抜かれた画像の外周
との位置関係等から検証され、もし誤りであると判定さ
れたものがあれは当該罫線または白罫線は削除される。
このようにして抽出され、検証された罫線,白罫線を図
解すれば図10のline1ないしline10のよう
になる。
【0118】(罫線情報記憶手段242dk) 罫線情報記憶手段242dkは、可変データ記憶手段2
42m4内に設ける。本手段は、上記罫線切り出し手段
が抽出した罫線情報を以下のような表形式で保持する。
【0119】 罫線番号 黒/白罫線種別 第1点x 第1点y 第2点x 第2点y 1 黒罫線 192 176 760 284 2 黒罫線 720 320 368 2192 ・ ・。
【0120】(外周クリップ手段242cp) 外周クリップ手段242cpは、プログラム記憶手段2
42m1に内蔵されており、トリミングされた画像の周
囲の不要ノイズ画像を取り除く機能を有する。また記事
画像中に現われる不要な広告画像等の削除も実行する。
【0121】外周クリップ手段242cpは第1処理と
して、抽出された罫線群を包括する直交多辺形を1つの
記事範囲であると認識する。しかして図5に示す自動ト
リミング画像もしくは鋏による手作業切抜き画像のケー
スでは、図10を参照すれば最外郭罫線群を囲む示す直
交多辺形item_box1と4辺形item_box
2を記事枠であると認識する。なおこれら記事枠は罫線
から若干のすきまCを設けて設定される。
【0122】外周クリップ手段242cpは第2処理と
して、認識された記事枠外の画像をノイズとして削除す
る。本例では図10のハッチング部分noiseをノイ
ズとして認識し削除する。図11はこの不要画像noi
seを削除するプロセスを説明する図であって、第2記
事枠item_box2の右上部分を約16倍に拡大し
た図である。図でwhite_pixelで表わす短冊
状の矩形は白データを表現し、外周クリップ手段242
cpはこの白データで画像データ記憶手段243内の記
事枠外画像情報をすべて書き換える操作を行なう。よっ
て記事枠外はクリップされ、この画像データに基づいて
画像形成すれば図12のようになる。なおここで算出し
た記事枠情報は後述の外形形状認識手段242s1の認
識処理、その他の処理に資するために所定の形式で罫線
情報記憶手段242dkに書き込まれる。
【0123】(画像傾き検知手段242ag) 画像傾き検知手段242agは、プログラム記憶手段2
42m1に内蔵されており、罫線情報記憶手段242d
k内の罫線または白罫線の情報から画像の傾きaを検知
する。図13は図5の画像の右上を拡大した図である。
画像の傾きaは罫線の逆正接から算出する。例えばここ
で第1罫線line1に関する情報は既に罫線情報記憶
手段242dkに記憶されている。よって画像傾き検知
手段242agは、次のようにして検知する。
【0124】 画像の傾きa=arctan(dy/dx) =arctan((284−176)/(760−176)) =10.47度。
【0125】(画像傾き矯正手段242rt) 画像傾き矯正手段242rtは、プログラム記憶手段2
42m1に内蔵されており、画像の傾きaを矯正して0
となるように画像データ記憶手段243内のデータを書
き換える。ここでは図13を参照して述べる。同図でi
mage0は図5の傾いた画像の右上部分、image
1は本矯正手段242rtが原画像を傾きを矯正した後
の画像である。本矯正手段242rtは画像データ記憶
手段243の任意アドレスp0点にある原画画像データ
を角度aだけ回転してp1点に移動する操作を全てのア
ドレスに適用する方式で達成している。X,Y座標系で
原画アドレスx0,y0と回転操作後のアドレスx1,
y1は以下の関係を満たすように画像データの移動操作
を行なう。
【0126】 x1=cos ax0+sin ay0 y1=−sin ax0+cos ay0 なお、移動する前の画像データの上に他の移動されて来
る画像データを書くと最初の画像データが破壊されてし
まうので、このような不具合が発生しないようにデータ
操作の順序を工夫している。また、罫線情報記憶手段2
42dk内の罫線データ及び記事枠データも同様の手法
で修正しておく。このようにして画像データ記憶手段2
43内の少なくとも記事枠内の画像データの回転を終え
て画像形成をすれば、図14のごとき出力画像が得られ
る。
【0127】(外形形状認識手段242s1) 外形形状認識手段242s1は、プログラム記憶手段2
42m1に内蔵されており、記事を構成する閉領域の数
の検出,各々の閉領域の辺数とその長さの算出,及び閉
領域中の空白の検知を行い、外形形状情報として次段の
再配置要否判定手段に渡す。これらのデータは情報記憶
手段242dk内の記事枠情報から算出され、次段にお
いて飛び地有無判定,空白有無判定等々に供される。
【0128】(再配置要否判定手段242q1) 本手段はプログラム記憶手段242m1に内蔵されてお
り、外形形状認識手段が造った外形形状情報や罫線情報
などを参照して図15の処理手順を実行する。以下手順
通りに述べる。
【0129】手順1(242q1a):画像傾き矯正を
終えた後の図5における記事本文stringの方向性
を調べる。方向性は罫線情報記憶手段242dk内の罫
線情報に基づいて行なわれる。罫線の間隔は新聞毎の組
版ルールに従って決められた値を持つが、日本語の新聞
であればどの新聞をとり挙げても概ね所定の範囲内にあ
ることが判っている。よってこの値を有する罫線間に本
文が該罫線と直交する方向にあると判断している。また
図7で固有名の新聞誌名が入力されたときにはこれを活
用してより確度の高い判定を行なっている。図5の記事
itemの例では、本文は主走査と同一と判定される。
【0130】手順2(242q1b):図7の操作パネ
ル251で記録紙ボタン25i1で記録紙の方向と画像
方向ボタン251kで本文方向が固定的に指定されてい
るとき、これと画像データ記憶手段243内の上記判定
された本文方向が一致しているか否かの判定を行なう。
図7の設定では両者共に自動と選択されているので、図
5の記事itemを適用すると本文方向が記録紙の長手
方向になるように処理が継続される。
【0131】手順3(242q1c):手順2の判定が
同一方向ではないと判定したときに、画像データ操作を
90度だけ回転させて処理するためのフラグをセットす
る。図7の設定では、これの自動が選択されているので
本手順の処理対象とならない。
【0132】手順4(242q1d記事面積検知手
段):記事画像の面積を算出し、所定のしきい値と比較
し、これより小さいときは再配置を回避する。しきい値
は最小コピー用紙面積のさらに1/4程度の小さな値と
しておく。図5の記事itemの例では、面積がしきい
値より大きく再配置回避の対象ならない。また仮に記事
が右上のitem(2/2)部分のみであったとする
と、面積が1400(縦35mm×横40mm)としき
い値2600を下回るので再配置回避の対象となり、本
手段における処理は終了する。
【0133】手順5(囲み記事判定手段242q1
e):罫線情報記憶手段242dk内のデータを調べ、
記事に罫線があるか否かを判定し、無いときは囲み記事
もしくはこれに準じる記事であるので再配置を回避し2
42q1kの処理に分岐する。図5の記事itemの例
では、罫線line7,8,9が検出されているので再
配置回避の対象とはならない。
【0134】手順6(飛び地検知手段242q1f):
単一記事が2つ以上の領域に分かれているか否かを調べ
る。分かれて飛び地があるときには、再配置が必要と判
定する。図5の記事例では、item(1/2)とit
em(2/2)の2領域に分割、即ち飛び地有りと検出
され、再配置要フラグセット手順242q1mにブラン
チする。
【0135】手順7(空白検出手段242q1g):記
事領域内に空白があるか否かを調べる。空白がある場合
には、再配置が必要と判定する。図5の記事例では既に
手順6において242q1mに分岐しているので、実際
上は本手段の処理を受けることがないのであるが、仮に
本手段の検出を適用したとすると、空白が存在しないの
で次段242q1hに処理手順が進められる。
【0136】手順8(辺数比較手段242q1h):1
つの記事枠を構成する直交多辺形の辺数が規定の数以内
か否かを調べる。規定数以上の辺があるときには、再配
置が必要と判定する。本複写機の規定辺数は、工場出荷
時6としてある。ただしオペレータが変更することも可
能である。図5の記事例では、既に手順6において24
2q1mに分岐しているので、実際上は本手段の処理を
受けることがないのであるが、仮に本手段の検出を適用
したとすると、記事外形の辺の数は12であるので再配
置対象と判定される。なお直交多辺形では辺数と角数は
等しくなる。
【0137】手順9(凹凸度検知手段242q1i):
記事枠を構成する直交多辺形の凹部分の凹みの程度また
は凸部分の張り出しの程度が規定の鋭さ以内か否かを調
べる。細い凹凸は、しばしばコピーを読む人に不快感を
与えるのでこの矯正を目的に検知している。規定以上の
細い凹凸があるときには、再配置が必要と判定する。凹
凸判定は傾き矯正済みの回線情報記憶手段242dk内
の記事枠情報を用いて行ない、本複写機の規定の凸許容
範囲は縦横等寸法、つまり正方形とし、凹許容範囲は
零、つまり少しでも凹みがあれば再配置の対象としてあ
る。ただしオペレータがよりきびしく、若しくは処理時
間短縮のため緩やかな規定に変更することも可能であ
る。図5の記事例では、既に手順6において242q1
mに分岐しているので、実際上は本手段の処理を受ける
ことがないのであるが,仮に本手段の検出を適用したと
すると,item(2/2)部分の凸度が1.82(横
64mm/縦35mm)と1.0を超えるので再配置対
象と判定される。
【0138】手順10(画像外接矩形縦横比検知手段2
42q1j):記事枠を包括し、外接する4辺形の縦横
比率が規定の範囲内か否かを調べる。規定の縦横比は給
送手段222aまたは222bから給送される紙222
pの縦横比(一般には1:1.41)を基準に誌名,日
付,検索語挿入オプションを加味した値に上下の許容範
囲を設けたものである。この判定は、コピー用紙222
pの有効利用や読み易さやまとまりの良さ向上を目的と
し、傾き矯正済みの罫線情報記憶手段242dk内の記
事枠情報を用いて判定する。図5の記事例では既に手順
6において242q1mに分岐しているので実際上は本
手段の処理を受けることがないのであるが、仮に本手段
の検出を適用したとすると、item外接矩形比は縦1
70mm/横194mm=0.87:1.0であり、
1:1.41の基準値と大幅に異なるので再配置対象と
判定される。
【0139】手順11(242q1k):再配置を必要
としないケースについて、記事枠を包括し、外接する4
辺形が222aまたは222bから給送される紙222
pに納まるかどうかを判定する。
【0140】手順12(242q1l):再配置を必要
としないケースに関し、記事枠を包括し、外接する4辺
形が222aまたは222bから給送される紙222p
に納まらないときにフラグをセットする。
【0141】手順13(242q1l):手順6ないし
手順10のいづれかにおいて再配置を要すると判定され
たケースにおいて、再配置要フラグをセットする。
【0142】(原配置データ記憶手段242do) 原配置データ記憶手段242doは、再配置要フラグが
セットされた記事の以降の処理を行なうために作業デー
タ記憶手段242m5内に確保される。図19は本デー
タのデータ構造を示しており、楕円内にC言語での記述
形式で示し、下には表形式で図解してある。ここでre
adは本原配置データに付した名前、org_xadd
及びorg_yaddは記事に外接する4辺形の画像デ
ータ記憶手段243のメモリアドレスを原点としたとき
のx及びy座標値、cell_size_x及びcel
l_size_yは本文1行分の幅と高さ、type
[5][45]は5×45個の2次元配列区分データの
タイプを格納する。配列サイズは少なくとも、記事の最
小外接4辺形に含まれる区分数が必要である。
【0143】(本文切り出し手段242b) 本文切り出し手段242bはプログラム記憶手段242
m1に内蔵されており,ノイズ画像をクリップし、傾き
矯正された画像データ記憶手段内の画像データについ
て、区分された領域毎に本文画像か非本文画像かを識別
し、該識別情報を前記原配置データ記憶手段242do
に記録する機能を有する。本手段242bの処理プロセ
スを図16に示す。以下詳細を記す。
【0144】手順1(242ba):先ず罫線情報記憶
手段242dk内の段間罫線を抽出し、該罫線と直交方
向の投影黒画素の度数(これを周辺分布と呼ぶ場合があ
る)を段毎に求める。ただし最小限1つの本文行の位置
とサイズ(区分)が判明すれば、後はここを基準に連続
的に行切り出しができるので必ずしも全部の段について
周辺分布を求める必要はない。
【0145】図17は図5の記事画像itemを例にこ
れを説明する図で、同図の(a)は1段目の一部分、
(b)は2段目の一部分である。同図のcountは度
数のカウント結果をグラフにしたものである。ここで、
本文string部分では周期的な分布となる特徴が観
察できよう。
【0146】手順2(242bb):度数分布を所定の
しきい値thで2値化する。しきい値thは本文行間の
点状のインクのしみなど、ノイズの量に応じて決定す
る。実験によれば本文の黒画素が圧倒的に多いので、3
0くらいの比較的大きな値に設定した方が地肌濃度の高
い原稿に適する。
【0147】このように度数分布曲線を2値化すると、
空間的1,0パルス列が得られる。ここで図17の
(b)を参照すれば、本文の周辺分布はt22ないしt
34であってそれらの幅およびピッチは概ねwおよびp
に近い値となっている。またしきい値thは行間の汚
れ,染み分布より大きな値が設定されている。しかして
本文部分では幅w周期pの周期パルス列が得られる。一
方本文でない部分、例えば図17の(a)t11ないし
t13ではこのような周期パルス列とはならない。
【0148】手順3(242bc):本過程では上記の
如くして得られたパルス列から本文行の幅と行間ピッチ
を特定する。これには上記周辺分布2値化データの自己
相関分析を行なう方法などで、本文string部分の
周期(ピッチ)pとパルスwを割り出すことができる。
またこれら本文区間の上下にある罫線間隔は本文行の長
さlkとして算出される。
【0149】手順4(242bd):本過程では画像デ
ータ記憶手段243内の画像データを上記手順で得られ
た本文行のピッチサイズpと長さlkで区分する。また
区分する論理上の線は、隣接する2つ本文行のちょうど
中央になるように引く。図18はこのように等間隔に区
分した様子を示す。同図では画像に外接する左上角を原
点とし、下方向にx、右方向にy座標をとり、区分を1
単位とする区分アドレスを付す。
【0150】手順5(242be):再び図19を参照
すれば、これら付したアドレスは原配置データ記憶手段
242do内の構造体データreadの2次元配列デー
タtypeの要素番号に対応させてある。つまりrea
d.type[区分yアドレス2,3,4の5種類であ
り、 0:画像データが存在しない区分; 1:本文である区分; 2:非本文(見出し,抄録文,写真,図など)である区
分; 3:飾り罫線区分; 4:本文区分か非本文区分であるかが確定していない区
分; としてある。
【0151】本過程では上記区分識別メモリread.
typeにこれらの情報を格納する処理を行なう。例え
ば原点部分は、原画像がない区分なのでread.ty
pe[0][0]=0となり、y=1,x=20区分は
本文であると判っているのでread.type[1]
[20]=1となる。また例えば区分y=1,x=42
など不明確な部分には、read.type[1][4
2]=3と付しておく。なおこれら不明確区分は、後の
識別処理で明確化される。
【0152】手順6(242bf):本過程では区分タ
イプ認識のためのパタンマッチング用テンプレートtp
を形成する。図20の(a)はこの過程を説明するため
の図であって、lk×pの矩形は上記手順5において原
画を区分するに用いた区分形状、またlc×wは本文区
分の行間の空白および段間の空白を省いた文字列のみの
最小外接矩形である。後者の寸法は、予め本文区分と判
っている区分、例えばread.type[1][2
0]などの区分の周辺分布を調べることで達成される。
また内側の矩形領域は、第1領域tarea1、外側の
矩形から内側の矩形を差し引いた残りの領域は第2領域
tarea2と名付けられる。
【0153】手順7(242bg):本過程では画像デ
ータ記憶手段243内の区分された画像データとテンプ
レートtpの重ね合わせを行なう。図20の(b)は画
像データの8つの区分にテンプレートt1ないしt8を
重ねた状態を表わす。
【0154】手順8(242bh):重ね合わされた区
分においてテンプレートの第1領域は点状の孤立黒画素
(ノイズ画像)を除いてすべてが白画素かどうかを検査
する。すべて白画素のときには、非本文区分であると判
定する。図20の(b)でt2は原画区分[1][1
9]に重ねられたテンプレートで、第1領域tarea
1がすべて白画素であるので非本文区分と判定される1
例である。
【0155】手順9(242bi):重ね合わされた区
分において、テンプレートの第2領域が点状の孤立黒画
素(ノイズ画像)を除いてすべてが白画素かどうかを検
査する。すべてが白画素ではない(画像がある)ときに
は、非本文区分であると判定する。図20の(b)でt
1,t7及びt8は、それぞれ原画区分[1][1
8],[0][23]及び[2][23]に重ねられた
テンプレートで、いずれの区分においても第2領域ta
rea2に画像が存在し、非本文区分と判定される例で
ある。またt3,t4,t5及びt6は図で明かなよう
に、領域1tarea1に画像があり、領域2tare
a2はすべて白画素であり、これまでの手順で非本文と
は判定されない。つまりこの段階においては本文候補の
区分と言える。
【0156】手順10(242bj):重ね合わされた
区分が画像データの端の区分かどうか調べる。即ち、例
えば区分[4][7]のごとき飾り罫線など本文と見誤
り易いケースが多いので、縁の本文候補区分についてさ
らに詳しい照合を要する。そのためにここでは、縁であ
るかどうかチェックする。縁であるか否かは原配置デー
タ記憶手段242do内の当該区分の隣接区分のtyp
eデータが0(記事外)であるかどうか調べて判る。
【0157】手順11(242m):本過程では画像デ
ータ縁の本文候補区分について、第1領域tarea1
内の黒画像が想定される文字サイズと文字間隔で分布し
ているか否かで判定する。例えば、区分[4][7]で
は文字間に相当する空白がなく、非本文と判定される。
【0158】手順12(242bo):原配置データ記
憶手段242do内のx,y区分read.type
[y][x]=1(本文)を書き込む。
【0159】手順13(242bn):原配置データ記
憶手段242do内のx,y区分read.type
[y][x]=2(非本文)を書き込む。
【0160】手順14(242bq):原配置データ記
憶手段242do内のx,y区分read.type
[y][x]=3(飾り線マーク)を書き込む。
【0161】手順15(242bp):未確認つまりr
ead.type[y][x]=4のものが残っていな
いかどうか調べる。残っているときは検査対象区間x,
yを変更して手順10にジャンプし、ないときは本手段
242bの処理を完了する。
【0162】図21は、画像データ記憶手段243内の
画像データの全区分について上記手順によって判定され
た結果を図解したものである。また図21は原画画像の
上に本文区分と判定した部分をハッチングで表わしたも
のである。これから本文と非本文部分が正確に分離でき
ているのが明かであろう。
【0163】(再配置データ記憶手段242dr) 再配置データ記憶手段242drは、再配置の処理を行
なうために作業データ記憶手段242m5内に確保され
る。図24は本データのデータ構造を表現した図であっ
て、楕円内にC言語での記述形式で示し、下には表形式
で図解してある。ここでcopyは再配置データに付し
た名前、org_xadd及びorg_yaddは再配
置された記事に外接する4辺形の画像データ記憶手段2
43のメモリアドレスを原点としたときのx及びy座標
値、cellは再配置区分のデータを格納する2次元配
列の構造体データの名前、その中のread_x及びr
ead_yには原配置区分のアドレスを格納する。
【0164】(再配置算定手段242r1) 再配置算定手段242r1は、プログラム記憶手段24
2m1に内蔵されており、論理上の再配置を行い、処理
結果を上記再配置データ記憶手段242drに格納す
る。図23はこの処理手順を示している。以下順を追っ
て記す。
【0165】手順1(242r1a):本文文字の方向
性を判定し、通常の日本語記事では右上に原点を設ける
処理を行なう。これまで述べた手段の処理結果少なくと
も記事の方向(本文の方向)は既に判明しているので、
ここでは向き、つまり天地の判定ができればよい。天地
判定は本文と非本文の配置具合いから推論する方法を用
いる。例えば (1)見出し(比本文)は右上若しくは上にある確率が圧倒的に多い; (2)飛び地は記事の開始側に少なく終わり側に多い; (3)細い凸状の領域があるときは,該領域部が下方である確率が高い; ・ ・ 等々いくつかの規則がある。本複写機ではこれら確率的
規則はファジィルールベースとして固定データ記憶手段
242m2に記憶してある。本過程の推論にはいわゆる
ファジイ推論方式を用いており、原配置記憶手段242
do内の原配置データを前記ファジイルールに照らして
推論結果を導く。本実施例の原配置データを図式化した
図21の入力に対しては、x=0,y=0が記事右上で
あると判定される。
【0166】手順2(242r1b):孤立非本文の区
分を削除して空白と見なすように処理する。図21の原
配置データを参照すれば区分[0][27],[1]
[41],[2][41],[3][26],[4]
[7]は非本文が隣になく孤立している。これら孤立非
本文区分は原配置データ記憶手段のtypeデータを0
と書き換えて論理上の空白化処理をする。
【0167】手順3(242r1c):非本文領域の独
立した領域(これをブロックと呼ぶ)の数および非本文
区分数c2を数える。本原画ではブロック数=1個、手
順1で既に5区分が空白されているので、残りの区分数
c2=39個となる。
【0168】手順4(242r1d):本文区分数c1
を数える。本原画ではc1=49個となっている。
【0169】手順5(242r1e):再配置した後の
段数nyと行数nxを求める計算をする。即ち、以下の
連立方程式を解いてny,nxを得る。
【0170】 (ny×l)/(nx×w)=R (1式) ny×nx=c1+c2 (2式) 但し、R:期待する再配置後の外接矩形の縦横比。この
比は図7の方向設定ボタン251の設定によって決定さ
れる。同ボタンが縦向きまたは自動でかつそのデフォル
トが縦向きは縦/横=1.4、横向きが有効なときには
0.7が選ばれる。ここでの例では前者1.4が選ばれ
る。
【0171】l:分割区分の段幅(長さ)。原配置デー
タ中のread.cell_size_yに格納されて
いる。
【0172】w:分割区分の幅。原配置データ中のre
ad.cell_size_xに格納されている。
【0173】本実施例の原画では、区分長さl=34m
m、幅w=4.54mmであり、またRを給送される紙
222pに近似した1.4が設定されている。よってn
x=21.69となる。しかし行数nxは整数でなけれ
ばならないので、これを切上げnx=22とし、これか
ら段数ny=4を得る。
【0174】手順6(242r1f):非本文ブロック
でny,nxより大きいものがあるかどうか調べる。本
例の原画ではない。
【0175】手順7(242r1g):上記手順で非本
文ブロックに大きなものがある場合にny,nxをブロ
ックサイズ以上になるように修正する。
【0176】手順8(242r1h):非本文ブロック
を手順1で求めた原点側に移動する。なお本実施例では
非本文ブロックについてはブロック単位の移動のみを許
容している。
【0177】図25はこの処理を終えたときの再配置デ
ータ記憶手段242drの再配置データcopyに基づ
いて図解したものである。
【0178】手順8(242r1i):本文再配置作業
のための原配置カウンタsx,sy及び再配置カウンタ
dx,dyを0に初期化する。
【0179】手順9(242r1j,242r1k,2
42r1m,242r1n):本実施例では、本文につ
いては行つまり区分単位に移動する。本処理過程は移動
再配置するに際して、1つの区分の移動先のアドレスを
探し出す操作を行なう。移動先や移動元を算出する際
に、単に空白がなくうまくはめ込めればよいと云う訳で
はなく、文章が完全につながるようにするのが肝要であ
る。移動先は原点を基準に空白区分が存在する限りにお
いて最上段,最右側とする。ただし段,行の範囲は手順
5または7で求めたny,nxの範囲であることは言う
までもない。例えば図25の非本文区分再配置終了後の
第1回目の本文再配置先はy=0,x=12となる。さ
らに詳細な手順は図23の流れ図から明らかになろう。
【0180】手順10(242r1o,242r1p,
242r1q,242r1r):本過程は、移動再配置
するに際して、移動元のアドレスを探し出す操作を行な
う。移動元は原点を基準に本文区分が存在する限りにお
いて最上段,最右側の区分とする。例えば図25の非本
文区分再配置終了後の第1回目の移動元はy=0,x=
26となる。
【0181】手順11(242r1s):以上のように
して移動先と移動元が決定された後、本過程では再配置
データ記憶手段242dr内の再配置データcopyの
cellデータを書き換える操作を行なう。例えば1回
目の本文再配置ループでは次のようにする。
【0182】 copy.cell[0][12].read_x=25 copy.cell[0][12].read_y=0 但し、cellデータの配列要素番号は移動先のアドレ
ス,格納データは原配置の区分アドレスである。
【0183】手順12(242r1t):全区分の再配
置を終えたかどうか調べる。未完了のときは手順9にジ
ャンプする。完了時は本手段242r1の処理を終了す
る。
【0184】図26は、最初の3段分について本分の移
動再配置が行なわれるプロセスを図解したもので、太い
矢印は移動路、それに付された数字は移動の順序を表わ
している。また図27は、本処理手段242r1の全プ
ロセスを終えたときの配置態様を表わしたもので、当初
飛び地や凹凸の多かった記事外形が整形されまとまりが
よくなったことが判る。もち論文章構造の正しさが維持
されているのは言うまでもない。
【0185】(再配置実行手段242r2) 再配置実行手段242r2は、プログラム記憶手段24
2m1に内蔵されており、画像データ自体の再配置およ
び罫線挿入を行なう。図28に本手段の処理過程を示
す。
【0186】手順1(242r2a):この図を参照す
れば、本手段は再配置のためのメモリ領域を画像データ
記憶手段243内に確保する。この領域は不用意に画像
データを消し去る事故を未然に防止するための処置であ
って、元の原画画像領域と一部分重複していても一向に
構わない。
【0187】手順2(242r2b):画像データ移動
処理に必要なカウンタ類を初期化する。
【0188】手順3(242r2cないし242r2
h):再配置データ記憶手段242dr内の再配置デー
タcopyを参照し、画像メモリ手段243内の画像デ
ータを移動する。移動は区分画像単位に行なっている。
【0189】手順4(242r2i):罫線を挿入す
る。再配置したままだと部分的に罫線が欠落している場
合があるが、それを補うのに役立つ。図30を参照する
と、本手段では記事枠の上下の全幅にline11,l
ine15を付加し、中間部には本文区間幅と一致する
ようにline12,line13,line15を挿
入している。
【0190】(記録サイズ算定手段手段242s) 記録サイズ算定手段手段242sは、プログラム記憶手
段242m1に内蔵されている。ここで先づ紙の方向性
に関しては、図7の方向設定ボタン251kの設定と本
文行の方向性によって既に決定されているることを記
す。ここでの例では同ボタンが自動でかつそのデフォル
トが縦向きであるので、本文行方向と記録紙の長手方向
が一致する紙向き方向に限定して以降の紙サイズ算定を
行なう。図29は本手段の処理過程を表わしたものであ
る。
【0191】242saは再配置データ記憶手段242
dr内の再配置情報から画像面積を算出する。242s
bは図7のサイズ設定ボタン251iの設定により、こ
れが自動であれば242scに、それ以外は242sd
に分岐する。242sdは、242saで算出された面
積が指定された記録紙に納まるか否かを調べる。242
scは、242saで算出された面積が給紙テーブル2
22a,222bの大きい方の紙に納まるか否かを調べ
る。242r2bは242saで算出された面積が入る
紙サイズの中で最小のものを選ぶ。242seはもし綴
じ代,角寄せなど指定があるときには指定どおりに、無
指定のときは画像中心が紙中心と一致するように配置す
る。なお角寄せとは記事開始位置である画像右上が若干
のマージンを残し記録紙の右上角になるよう角寄せして
配置することである。また誌名,日付,検索語挿入オプ
ションがあるときにはこの面積を加える。242sgは
記録紙222pのサイズの算定,記録紙に対する最適画
像位置の算定,誌名,日付,検索語画像データそのもの
の挿入処理を行なう。242sfは指定の記録紙サイズ
に画像が納まらないときにこの識別フラグを立てる。
【0192】(画像変倍手段242m) 画像変倍手段242mは、プログラム記憶手段242m
1に内蔵されており、画像変倍処理を行なう。ただし前
記記録サイズ算定手段手段242sが指定の記録紙サイ
ズに画像が納まらないときの識別フラグを立てたときの
み駆動される。
【0193】このようにして上記各手段が機能し、再配
置制御手段242mpがこれら各手段を有機的に制御し
て画像データ記憶手段243に再配置済み画像データが
蓄えられる。この画像データをシステム制御手段285
が画像記録形成手段280を付勢して像形成すれば、図
31に示すように、記録紙222p上に可視画像が得ら
れる。ここでnameは挿入した誌名、dateは日
付、dpr1,dpr2は原稿から抽出して文字列の配
置方向を横書きに変換した検索用の単語である。
【0194】
【発明の効果】第1番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、不定形状記事原稿のコピーに際して、その画像外形
形状に応じ、例えばそのままでは記録紙に入りきらない
記事画像では特定領域を適宜再配置して、輪郭形状を自
動的に整形して像形成出力し、また画像外形面積が小さ
く最小サイズの記録紙にも十分入るときは敢えて画像再
配置せずそのまま出力する。オペレ−タが特別な指示を
与えなくても、これら2つのモ−ドのいずれかが画像に
応じて自動的に選択されるので、操作が容易であり、形
状の整ったコピ−画像を出力することができ、画像出力
に長時間を要する事態も自動的に回避される。
【0195】第2番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、社説など初めから外形形状の整っている記事に対し
ては無用な再配置処理が回避されることになり、効率的
な画像形成が実現する。
【0196】第3番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、原画像が2領域以上であっても、複数領域を確実に
融合し、輪郭形状を自動的に整形して像形成出力するこ
とができる。
【0197】第4番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、たとえ原画像の内側に広告等によって生じた空白が
あっても、当該空白を画像で埋めて消去するとともに、
輪郭形状を自動的に整形して像形成出力しうる。
【0198】第5番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、画像領域が所定辺数以上の多辺形である場合には、
輪郭形状を例えば4辺形など辺の数が少なくなるように
像形成出力されるので、形状の整った画像を出力しう
る。
【0199】第6番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、原稿記事外形に、所定の基準を超える細い凹部また
は凸部が存在した場合には、輪郭形状を自動的に整形し
て細い凹部または凸部が無くなるように像形成出力され
るので、形状の整った画像を出力しうる。
【0200】第7番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、画像領域を囲む外接矩形の縦横比が、定型サイズの
紙のそれと著しく異なる場合には、輪郭形状を自動的に
整形して定型用紙の縦横比に近づけて像形成出力するの
で、定形紙の形に合った整った画像を出力しうる。
【0201】第8番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、画像読み取り手段が原画像を読み取り、外形形状認
識手段が画像の外形形状データを形成し、再配置要否判
定手段がこのデータから特定記事内の画像データの再配
置に関して要もしくは否を判定し、さらに再配置可否判
定手段が外形形状データから特定記事内の画像データの
再配置に関して所定の難度に照らして再配置可能もしく
は再配置不可能かを判定し、再配置制御手段が前記再配
置要否判定手段が再配置要の判定を出力し、かつ前記再
配置可否判定手段が再配置可能の判定を出力したときに
は本文行切り出し手段および再配置実行手段とを付勢し
本文行を切り出し、切り出された画像データを移動して
再配置し、前記2つの判定手段の少なくとも一方が再配
置否を出力したときには画像の再配置を回避し、画像形
成手段が可視像として記録し出力する。よって、その外
形形状および記事内の画像の内容に応じて、記事画像が
適宜再配置され、実用的な処理時間で整った画像が出力
される。
【0202】第9番の発明の画像再配置複写機によれ
ば、新聞など複数記事が混在する場合であっても、鋏切
抜き作業を省略することができ、前記第1モード/第2
モードの自動選択制御とあわせ、コピ−作業の効率を改
善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するに好適な一形式のディジタ
ル複写機の主に機構を表わす正面図である。
【図2】 図1の複写機の像形成部の詳細構成を表わす
正面図である。
【図3】 図1の複写機システムの機能と信号の流れを
表わすブロック図である。
【図4】 知的画像処理手段のハードウェア構成のブロ
ック図である。
【図5】 トリミング手段241tが新聞の一記事を切
抜き記録紙上にコピー像を形成したときの状態を表わす
平面図である。
【図6】 画像切抜き,周辺クリップ,傾き矯正,再配
置等切抜き再配置コピー像形成に関連する一連の手段と
信号の流れを表わすブロック図である。
【図7】 切抜き再配置コピーの選択条件を指令するた
めのコンソール画面を示す平面図である。
【図8】 切抜き再配置コピーの一連の処理手順を表わ
す流れ図である。
【図9】 図5の画像の一部分と罫線切り出し手段24
2kの罫線認識処理を示す平面図である。
【図10】 図5の画像から認識抽出された罫線と記事
外はみ出し不要画像を示す平面図である。
【図11】 図5の画像の一部分とクリップ手段242
cpの記事外はみ出し不要画像消去処理を示す平面図で
ある。
【図12】 記事外はみ出し不要画像の消去処理後の画
像を示す平面図である。
【図13】 図5の画像の一部分と、画像傾き検知手段
242agの読み取り画像の傾き検知および画像傾き矯
正手段242rtの傾き矯正処理を示す平面図である。
【図14】 傾き矯正された画像を示す平面図である。
【図15】 再配置要否判定手段242q1の再配置要
否判定手順を表わす流れ図である。
【図16】 本文行切り出し手段242bの本文,非本
文の切り出し処理手順を表わす流れ図である。
【図17】 図5の画像の一部分と、本文行切り出し手
段242bが段毎の投影黒画素度数から本文行サイズを
推定する処理を示す平面図である。
【図18】 原画像と、本文行切り出し手段242bが
処理した矩形単位区分及び各矩形付した段番号と行番号
を示す平面図である。
【図19】 原配置データ記憶手段242doのデータ
構造を表わすマップである。
【図20】 原画像と、本文行切り出し手段242bが
識別分離する本文領域と非本文領域を示す平面図であ
る。
【図21】 本文行切り出し手段242bが原画像を分
離した結果を示すマップである。
【図22】 本文行切り出し手段242bが原画像を本
文領域と非本文領域に識別分離した結果と原画画像を重
ねて示すマップである。
【図23】 再配置算定手段242r1の画像再配置の
算定を行なう手順を表わす流れ図である。
【図24】 再配置データ記憶手段242drのデータ
構造を表わすマップである。
【図25】 本文領域と非本文領域の識別区分と再配置
算定手段242r1が非本文領域の再配置算定を行なう
処理を示すマップである。
【図26】 本文領域と非本文領域の識別区分と再配置
算定手段242r1が本文領域の再配置算定を行なう処
理を示すマップである。
【図27】 再配置算定手段242r1が非本文,本文
領域全ての再配置算定を行なった後の本文領域と非本文
領域の識別区分を示すマップである。
【図28】 再配置実行手段242r2が画像データを
再配置する処理を示す流れ図である。
【図29】 記録サイズ算定手段242sが記録紙を算
定する処理を示す流れ図である。
【図30】 再配置実行手段242r2が画像データを
再配置し,罫線を引き直した結果を表わすマップであ
る。
【図31】 再配置実行手段242r2が画像データを
再配置し,さらに記録サイズ算定手段242sが書誌的
事項を付加して記録紙に出力した最終画像を表わす平面
図である。
【符号の説明】
102a:原稿 200:画像読み取り手段 207:CCDカラー
撮像デバイス 207a:読み取り回路 212:発光ダイオー
ドアレイ 212a:記録インタフェース回路 214:集束性光伝送体アレイ 218:感光体 219:帯電スコロトロン 220:現像器 229:転写コロトロン 230:分離ベルト 240:画像ファイル手段 241:基本画像処理
手段 241t:トリミング手段 242:知的画像処理
手段 242ag:画像傾き検知手段 242b:本文行切り
出し手段 242cp:外周クリップ手段 242dc:再配置条
件記憶手段 242dk:罫線情報記憶手段 242dmp:制御デ
ータ記憶手段 242do:原配置データ記憶手段 242dr:再配置データ記憶手段 242k:罫線切り出し手段 242m:画像変倍手
段 242mp:再配置制御手段 242q1:再配置要
否判定手段 242q2:再配置可否判定手段 242r1:再配置算定手段 242r2:再配置実
行手段 242rt:画像傾き矯正手段 242s:記録サイズ
算出手段 242s1:外形形状認識手段 243:画像データ記
憶手段 250:コンソール手段 280:画像形成手段 285:システム制御手段 286:外部機器イン
タフェース回路 287:インタフェースメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/38 - 1/393 G06T 1/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原画像を画素に分解して読み取る画像読み
    取り手段; 読み取られた画像データから記事内の画像データの再配
    置の必要性を判定する再配置要否判定手段; 読み取られた画像データが表す、複数の文章行を含む画
    像上の各行の領域を、本文行という同一の矩形形状で
    り出す本文行切り出し手段; 切り出された少なくとも1つの本文行の画像データを、
    それよりも文章上先行する文章行の本文行とともに全体
    が大略矩形領域にあるようにしかも文章上つながる位置
    再配置する再配置実行手段; 画像データを記録媒体上に可視像として形成し、出力す
    る画像形成手段; および前記再配置要否判定手段が再配置要の判定を出力
    したときに本文行切り出し手段および再配置実行手段と
    を付勢する第1のモードと、再配置否の判定を出力した
    ときに画像の再配置を禁止する第2のモードとを自動選
    択する再配置制御手段; を備える画像再配置複写機。
  2. 【請求項2】 罫線を検知しこの情報を出力する罫線切
    り出し手段;及び、前記再配置要否判定手段内に設け
    た、前記複数の文章行を含む画像上の文章行が複数平行
    に並んだ複数文章行群すなわち1つの段とその段とは文
    章行が伸びる方向に空間を置いて位置するもう1つの段
    との間にあって、文章行が伸びる方向と直交する方向に
    伸びる段間罫線が存在しない場合に、再配置否判定の出
    力をする囲み記事判定手段;を含み、囲み記事もしくは
    段間罫線が存在しない複数段でなる外形が矩形の画像
    ある場合に画像再配置を禁止する、前記請求項1記載の
    画像再配置複写機。
  3. 【請求項3】 前記再配置要否判定手段内に、前記複数
    の文章行を含む画像が、飛び地となって2つ以上の領域
    となっているか否かを検出する飛び地検出手段;を含
    み、2つ以上の領域となっている場合に再配置画像を形
    成する、前記請求項1記載の画像再配置複写機。
  4. 【請求項4】 前記再配置要否判定手段内に、前記複数
    の文章行を含む画像の全体領域内部に空白領域が存在
    するか否かを検出する空白検出手段;を含み、空白領域
    が存在する場合には再配置画像を形成する、前記請求項
    1記載の画像再配置複写機。
  5. 【請求項5】 前記再配置要否判定手段に、前記複数の
    文章行を含む画像の全体領域の辺数特定数以上か判定
    する辺数比較手段;を含み、特定数以上の場合には再配
    置画像を形成する、前記請求項1記載の画像再配置複写
    機。
  6. 【請求項6】 前記再配置要否判定手段に、前記複数の
    文章行を含む画像の領域の、隣り合う直交2辺の長さ比
    が規定範囲を外れるかを判定する凹凸度検知手段;を含
    み、外れる場合には再配置画像を形成する、前記請求項
    1記載の画像再配置複写機。
  7. 【請求項7】 前記再配置要否判定手段に、前記複数の
    文章行を含む画像の全体領域に外接し文章行に平行な一
    辺と直交する一辺を有する矩形の、両辺の比が規定範囲
    を外れるかを判定する画像外接矩形縦横比検知手段;を
    含み、規定範囲を外れる場合には再配置画像を形成す
    る、前記請求項1記載の画像再配置複写機。
  8. 【請求項8】原画像を画素に分解して読み取る画像読み
    取り手段; 読み取られた画像から特定記事内の画像データの再配置
    に関して要もしくは否を判定する再配置要否判定手段; 画像データの再配置に関して所定の難度に照らして再配
    置可能もしくは再配置不可能かを判定する再配置可否判
    定手段; 読み取られた画像データが表す、複数の文章行を含む画
    像上の各行の領域を、本文行という同一の矩形形状で
    り出す本文行切り出し手段; 切り出された少なくとも1つの本文行の画像データを、
    それよりも文章上先行する文章行の本文行とともに全体
    が大略矩形領域にあるようにしかも文章上つながる位置
    再配置する再配置実行手段; 画像データを記録媒体上に可視像として形成し、出力す
    る画像形成手段; および、前記再配置要否判定手段が再配置要の判定を出
    力し、かつ前記再配置可否判定手段が再配置可能の判定
    を出力したときには本文行切り出し手段および再配置実
    行手段とを付勢する第1モードと、再配置否の判定を出
    力したときには画像の再配置を禁止する第2モードとを
    自動選択する再配置制御手段; を備える、画像再配置複写機。
  9. 【請求項9】 前記画像読み取り手段と前記再配置要否
    判定手段との間に、該画像読み取り手段が読み取った画
    像データの特定部分を抜取り、他を実質的に空白化する
    画像トリミング手段;を含む、前記請求項1又は請求項
    記載の画像再配置複写機。
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