JP3247428U - ろ過ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程が複雑化することなく、使用環境、用途に応じたろ過ユニットを提供する。【解決手段】ろ過ユニットは、浄化対象の原水から浄化処理された処理水を得るためのろ過ユニットであって、平膜型の第1ナノろ過膜と、平膜型の第2ナノろ過膜と、第1ナノろ過膜と第2ナノろ過膜との間に配置されるスペーサー23と、第1ナノろ過膜と第2ナノろ過膜とにより囲まれた空間に流れ込んだろ過処理された処理水を外部に取り出す取水部30と、を備える。【選択図】図3
Description
本開示は、ろ過ユニットに関する。
従来から、海水や下水等の原水を飲用水として再利用する場合等において、原水中の塩類や微生物等の不純物を除去する手段として、逆浸透膜等を含む膜エレメントを用いた高度水処理システムが広く利用されている。例えば、ポリアミド層、ポリスルホン支持層及び不織布等を含む平膜状の分離膜をスペーサーを介して集水管の外周部に巻き付けたスパイラル型の膜エレメントが知られている。また、中空糸膜やチューブラー膜をハウジング内に装填した膜モジュールも広く知られている。
しかしながら、スパイラル型やモジュール型の膜エレメントである場合、膜の充填率を高めるために原水が流れる流路が狭くなっており、ろ過処理時において流路が原水に含まれる不純物によって閉塞される場合があった。そのため、ろ過処理の前に、原水中の懸濁性の不純物を砂ろ過や膜分離(精密ろ過/限外ろ過)によって除去する前処理を行う必要があり、コストが増大するという問題があった。
不純物による流路の閉塞を回避するための技術としては以下に示す文献がある。例えば、特許文献1には、枠体と、枠体の第1の面に張り付けられた平膜型の第1のナノろ過膜と、枠体の前記第1の面とは反対側の第2の面に張り付けられた平膜型の第2のナノろ過膜とを備えたろ過ユニットが開示されている。
しかしながら、従来の技術では、一対のナノろ過膜を枠体の表裏に貼り付ける工程が必要となる。貼り付け工程では、接着不良等が発生する場合があり、製造工程が複雑化するという課題がある。また、従来の技術では、ろ過ユニットのサイズ、形状等が枠体のサイズ、形状等に依存してしまうため、使用環境、用途に適したろ過ユニットを提供することができない場合がある。
そこで、本考案は、上記課題を解決するために、製造工程が複雑化することなく、使用環境、用途に応じたろ過ユニットを提供することを目的とする。
本考案に係るろ過ユニットは、
浄化対象の原水から浄化処理された処理水を得るためのろ過ユニットであって、
平膜型の第1ナノろ過膜と、
平膜型の第2ナノろ過膜と、
前記第1ナノろ過膜と前記第2ナノろ過膜との間に配置されるスペーサーと、
前記第1ナノろ過膜と前記第2ナノろ過膜とで囲まれた空間に流れ込んだろ過処理された処理水を前記空間から外部に取り出す取水部と、
を備える。
浄化対象の原水から浄化処理された処理水を得るためのろ過ユニットであって、
平膜型の第1ナノろ過膜と、
平膜型の第2ナノろ過膜と、
前記第1ナノろ過膜と前記第2ナノろ過膜との間に配置されるスペーサーと、
前記第1ナノろ過膜と前記第2ナノろ過膜とで囲まれた空間に流れ込んだろ過処理された処理水を前記空間から外部に取り出す取水部と、
を備える。
本考案によれば、第1ナノろ過膜、第2ナノろ過膜、スペーサー及び取水部によりろ過ユニットを構成するので、製造工程の複雑化を回避できる。また、ろ過ユニットが簡易な構成なので、使用環境等に応じてろ過ユニットを最適な形状、サイズ等にカスタマイズできる。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態に係るろ過ユニットついて詳細に説明する。
<第1実施形態>
[ろ過膜装置1の構成例]
図1は、第1実施形態に係るろ過膜装置1の概略構成の一例を示す図である。以下では、ろ過ユニット10A、処理槽15等の高さ方向をろ過膜装置1の上下方向とし、ろ過ユニット10A、処理槽15等の幅方向をろ過膜装置1の左右方向とする。
[ろ過膜装置1の構成例]
図1は、第1実施形態に係るろ過膜装置1の概略構成の一例を示す図である。以下では、ろ過ユニット10A、処理槽15等の高さ方向をろ過膜装置1の上下方向とし、ろ過ユニット10A、処理槽15等の幅方向をろ過膜装置1の左右方向とする。
ろ過膜装置1は、ろ過ユニット10Aと、処理槽15と、吸引部60と、浄水タンク70とを備える。処理槽15には、図示しない水源から原水RWが供給され、一定量の原水が溜められる。水源としては、例えば、海水、河川水、池、湖、地下水、水道水、ダム、下水、産業廃水、排水路等が挙げられる。原水RWは、図示しない供給ポンプ等を用いて、処理槽15内に流入させてもよい。
処理槽15内に溜められた原水RWには、ろ過ユニット10Aが浸漬される。ろ過ユニット10Aは、ナノろ過膜を含み、処理槽15内に供給された原水RWに含まれる不純物を除去し、ろ過処理された処理水(透過水)PWを生成する。不純物としては、例えば、細菌、原虫、ウイルス等の微生物及び有機物、微量化学物質、塩類、金属等の無機物等が挙げられる。なお、ろ過ユニット10Aの詳細については後述する。
吸引部60には、例えばペリスタポンプが用いられる。吸引部60には、一端側がろ過ユニット10Aに接続された通水管34が取り付けられる。吸引部60は、駆動によりろ過ユニット10A内を減圧してろ過処理に必要な膜間差圧(TMP:Trans-Membrane Pressure)を発生させる。膜間差圧とは、後述する第1ナノろ過膜21及び第2ナノろ過膜22における供給側(原水が流入する外側)と透過側(処理水が流入する空間側)との圧力差である。本実施形態では、供給側の圧力を大気圧+水深とし、透過側の圧力を吸引部60の駆動により負圧とすることで、ろ過推進力となる圧力差を発生させる。なお、吸引部60としては、ペリスタポンプ以外を用いてもよい。例えば、後述する取水部30の通水管34に直接吸引ポンプを接続し、吸引ポンプに別途接続した送液ホース等を介して浄水タンク70まで処理水PWを輸送させてもよい。さらに、他の吸引部60としては、例えば、渦巻きポンプ、遠心ポンプ、容積ポンプ、自吸ポンプ、キャンドポンプ、真空ポンプ等を用いてもよい。このような吸引ろ過の他に、透過側の負圧をサイフォンによって生じさせるサイフォンろ過、供給側の水位を上げることで圧力差を上げる重力式ろ過がある。
浄水タンク70は、吸引部60であるペリスタポンプから引き回された通水管34の他端が取り付けられる。これにより、ろ過ユニット10Aによりろ過処理された処理水PWを一定量溜めることができる。
[ろ過ユニット10Aの構成例]
図2Aは第1実施形態に係るろ過ユニット10Aの平面図であり、図2Bは第1実施形態に係るろ過ユニット10Aの側面図である。図3は、第1実施形態に係るろ過ユニット10Aの分解斜視図である。ろ過ユニット10Aは、膜エレメント20と、取水部30とを備える。膜エレメント20は、平膜型の第1ナノろ過膜21と、平膜型の第2ナノろ過膜22と、スペーサー23とを備える。
図2Aは第1実施形態に係るろ過ユニット10Aの平面図であり、図2Bは第1実施形態に係るろ過ユニット10Aの側面図である。図3は、第1実施形態に係るろ過ユニット10Aの分解斜視図である。ろ過ユニット10Aは、膜エレメント20と、取水部30とを備える。膜エレメント20は、平膜型の第1ナノろ過膜21と、平膜型の第2ナノろ過膜22と、スペーサー23とを備える。
第1ナノろ過膜21は、多数の孔(空隙)を有する。孔の孔径は、例えば0.001μm~0.01μm、好ましくは0.002μm~0.005μmである。第1ナノろ過膜21は、供給側から多数の孔に原水RWを流すことで原水RWに含まれる不純物を除去し、不純物を除去した処理水PWを排出側に通過させる。第1ナノろ過膜21では、例えば、水分子と一価イオン(Na+、Cl-等)より大きな物質のほとんどを十分に除去可能である。第1ナノろ過膜21には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、酢酸セルロース、ポリアミド等の高分子材料を用いることができる。これらの高分子は、単一材料から構成された単層膜として用いてもよいし、単一または異なる高分子から構成された複数枚の膜を積層した複合膜として用いてもよい。さらに、高分子の表面に様々な修飾基を付加することで膜表面の親水性や電荷等を改質したものを用いることも可能である。第1ナノろ過膜21の構造としては、例えば、ポリアミド層とポリスルホン支持層と不織布とが積層一体化された分離膜等が例示される。なお、本実施形態では、第1ナノろ過膜21を平面視矩形状で構成しているが、処理槽15の形状、用途等に応じて任意の形状を採用できる。
第2ナノろ過膜22は、第1ナノろ過膜21と同様に、多数の孔(空隙)を有する。第2ナノろ過膜22は、供給側から多数の孔に原水RWを流すことで原水RWに含まれる不純物を除去し、不純物を除去した処理水PWを排出側に通過させる。第2ナノろ過膜22は、平面視矩形状に限定されることはなく、処理槽15の形状、用途等に応じて任意の形状を採用できる。なお、第2ナノろ過膜22は、第1ナノろ過膜21と同一の構成、機能を有するため、詳細な説明は省略する。
スペーサー23は、網目(メッシュ)状のシートで構成される。スペーサー23は、第1ナノろ過膜21及び第2ナノろ過膜22の外形よりも若干小さいサイズである。スペーサー23は、第1ナノろ過膜21と第2ナノろ過膜22との間の空間内が負圧になった場合に第1ナノろ過膜21と第2ナノろ過膜22とが接近又は接触することを防止することで、処理水PWの流路を形成する。スペーサー23の上端中央部には、通水管34の一端を第1ナノろ過膜21と第2ナノろ過膜22との間に挿入するための挿入部24が形成される。
本実施形態では、対向配置した第1ナノろ過膜21と第2ナノろ過膜22との間にスペーサー23を挟み込み、正面視で第1ナノろ過膜21及び第2ナノろ過膜22の左端縁、右端縁、下端縁を熱圧着等することでシーリングする。正面視で第1ナノろ過膜21及び第2ナノろ過膜22の上端縁は解放されている。つまり、膜エレメント20の上端側は封筒状に開口しており、その一部が処理水PWを外部に排出するための排出口として機能する。この排出口には、後述する取水部30の通水管34の一端が挿入される。
取水部30は、クリップ32と、通水管(チューブ)34とを有する。クリップ32は、膜エレメント20をシールする機能と、膜エレメント20を所定の位置に保持する機能とを有する。具体的には、クリップ32は、膜エレメント20と略同一の幅を有し、膜エレメント20の上端縁を挟持することで膜エレメント20の上端側をシールする。クリップ32は、左右方向の両端部のそれぞれに、支持部320,321を有する。支持部320,321は、略フック状に形成され、例えば処理槽15の左側壁及び右側壁の上端縁に引っ掛けられる。これにより、ろ過ユニット10Aを処理槽15の所定位置にて支持できる。
通水管34の一端は、クリップ32の上端中央部からクリップ32を高さ方向(上下方向)に貫通し、膜エレメント20に形成された挿入部24に挿入される。これにより、通水管34が、第1ナノろ過膜21と第2ナノろ過膜22との間に形成される空間に連通する。クリップ32と通水管34との隙間は、例えば接着剤によりシールされる。通水管34の他端は、吸引部60を経由して浄水タンク70まで引き回されて浄水タンク70内に固定される。
[ろ過ユニット10Aを用いたろ過処理の流れ]
次に、第1実施形態に係るろ過ユニット10Aを用いて原水RWをろ過処理する場合の流れについて説明する。供給ポンプが駆動されると、水源から原水RWが供給配管を経由して処理槽15内に供給される。続けて、吸引部60が駆動されると、ろ過処理が開始される。吸引部60の駆動によりろ過ユニット10A内が減圧され、第1ナノろ過膜21と第2ナノろ過膜22との間に形成される空間内にろ過処理に必要な膜間差圧が発生する。
次に、第1実施形態に係るろ過ユニット10Aを用いて原水RWをろ過処理する場合の流れについて説明する。供給ポンプが駆動されると、水源から原水RWが供給配管を経由して処理槽15内に供給される。続けて、吸引部60が駆動されると、ろ過処理が開始される。吸引部60の駆動によりろ過ユニット10A内が減圧され、第1ナノろ過膜21と第2ナノろ過膜22との間に形成される空間内にろ過処理に必要な膜間差圧が発生する。
処理槽15に供給された原水RWは、ろ過ユニット10Aの第1ナノろ過膜21及び第2ナノろ過膜22により不純物が除去される。ろ過処理された処理水PWは、膜の供給側から排出側に透過し、第1ナノろ過膜21と第2ナノろ過膜22との間に形成される空間内に流入する。空間内に流入した処理水PWは、スペーサー23による流路を通過し、膜エレメント20の挿入部24に接続された通水管34に流入する。通水管34に流入した処理水PWは、吸引部60を経由して浄水タンク70に排出される。このようにして、ろ過ユニット10Aによってろ過処理された処理水を浄水タンク70に溜めることができる。
第1実施形態によれば、第1ナノろ過膜21、第2ナノろ過膜22、スペーサー23及び取水部30によりろ過ユニット10Aを構成する。これにより、例えば、従来の枠体を用いてろ過ユニットを製造する場合と比べて、製造工程の複雑化を回避できる。つまり、枠体の両面のそれぞれにナノろ過膜を貼り付ける工程等がなくなるので、ろ過ユニット10Aの製造工程の簡略化を図ることができる。この場合、ろ過ユニット10Aの部品点数も削減できるので、製造コストについても削減できる。
第1実施形態によれば、ろ過ユニット10Aが枠体を備えていないので、処理槽15の大きさ、形状、深さ等に合わせて、ろ過ユニット10Aの設計を自由に変更できる。例えば、枠体を構成としていないので、処理槽15内においてろ過ユニット10Aを湾曲させて使用することもできる。また、第1実施形態によれば、平膜型の第1ナノろ過膜21及び第2ナノろ過膜22を用いてろ過ユニット10Aを構成するので、膜表面に付着する汚れであるファウリングが発生した場合でも化学薬品を用いることなく、スポンジを用いて膜表面を軽く擦ることで除去可能である。これにより、ろ過ユニット10Aの膜表面を簡便かつ物理的に洗浄できる。
<第2実施形態>
第2実施形態では、複数枚の膜エレメント20を用いてろ過ユニット10Bを構成する。以下では、第1実施形態と実質的に共通する構成要素については同一の符号を付すとともに、共通する構成要素の説明については省略する。
第2実施形態では、複数枚の膜エレメント20を用いてろ過ユニット10Bを構成する。以下では、第1実施形態と実質的に共通する構成要素については同一の符号を付すとともに、共通する構成要素の説明については省略する。
図4は、第2実施形態に係るろ過ユニット10Bの構成の一例を示す斜視図である。図5は、第2実施形態に係るろ過ユニット10Bにおける離間部材40及びストッパー50の上面図である。図6は、第2実施形態に係るろ過ユニット10Bにおける離間部材40及びストッパー50の側面図である。
ろ過ユニット10Bは、図4に示すように、複数枚の膜エレメント20と、取水部30と、離間部材40と、ストッパー50とを備える。本実施形態では、市販されているフィルターユニットを用いてろ過ユニット10Bを構成している。フィルターユニットは、円筒状の通水管と、通水管の周面にスパイラル状に巻き付けられた複数枚の膜エレメントと、通水管の両端部に取り付けられたFRP等の固定部材とを備える。このようなフィルターユニットにおいて、フィルターユニットの両端部の固定部材を解体し、スパイラル状に巻き付けられた複数の膜エレメントを直線状に引き延ばすことでろ過ユニット10Bを構成する。なお、第2実施形態では、市販のフィルターユニットを用いてろ過ユニット10Bを製造したが、これに限定されることはない。例えば、複数枚の膜エレメント20と円筒状の取水部30とを予め用意し、これらを互いに組み付けることでろ過ユニット10Bを製造してもよい。
第2実施形態では、膜エレメント20を例えば6枚の膜エレメント20a~20fで構成する。各膜エレメント20a~20fは、第1実施形態と同様に、平膜型の第1ナノろ過膜21と、平膜型の第2ナノろ過膜22と、スペーサー23とを備える。上述したフィルターユニットの通水管は、取水部30に相当する。各膜エレメント20a~20fの上端部は取水部30に接続され、各膜エレメント20a~20fの流路を構成する空間が取水部30内に連通している。なお、円筒状の取水部30の周面に複数の孔を穿設し、各膜エレメント20a~20fの上端側を取水部30の周面に巻き付けることで、各膜エレメント20a~20fで処理された処理水を複数の孔を介して取水部30内に流入させてもよい。本実施形態では、複数の膜エレメント20を6枚で構成した例について説明したが、これに限定されることはない。
離間部材40は、隣接する膜エレメント20同士を一定の間隔を空けて保持するための部材である。離間部材40は、市販のフィルターユニットを用いてろ過ユニット10Bを構成した場合、膜エレメント20等の巻き戻りを防止する機能を有する。離間部材40は、自重により平膜型の膜エレメント20を直線状の張った状態で保持することで、膜エレメント20の表面に発生したファウリングを容易に清掃可能とする。
離間部材40は、図4~図6に示すように、一対の留め具41,42と、パイプ43とを有する。一対の留め具41,42は、膜エレメント20の左右方向の両端部側にそれぞれ対向して配置されるとともに、膜エレメント20の上側及び下側のそれぞれに配置される。留め具41,42は、例えば樹脂製の細長の直方体からなる。留め具41には、左右方向に貫通する複数の貫通孔41a~41eが長手方向に沿って等間隔に穿設される。留め具42にも、左右方向に貫通する複数の貫通孔42a~42eが長手方向に沿って等間隔に穿設される。留め具41の貫通孔41a~41eと留め具42の貫通孔42a~42eとは、同一のピッチである。
パイプ43は、図5等に示すように、隣接する膜エレメント20,20間の隙間に挿入され、隣接する膜エレメント20,20同士の隙間を確保する。本実施形態では、5本のパイプ43a~43eが用いられる。具体的には、パイプ43aは、膜エレメント20a,20b間に配置され、一端が留め具41の貫通孔41aに取り付けられ、他端が留め具42の貫通孔42aに取り付けられる。パイプ43bは、膜エレメント20b,20c間に配置され、一端が留め具41の貫通孔41bに取り付けられ、他端が留め具42の貫通孔42bに取り付けられる。パイプ43cは、膜エレメント20c,20d間に配置され、一端が留め具41の貫通孔41cに取り付けられ、他端が留め具42の貫通孔42cに取り付けられる。パイプ43dは、膜エレメント20d,20e間に配置され、一端が留め具41の貫通孔41dに取り付けられ、他端が留め具42の貫通孔42dに取り付けられる。パイプ43eは、隣接する膜エレメント20e,20f間に配置され、一端が留め具41の貫通孔41eに取り付けられ、他端が留め具42の貫通孔42eに取り付けられる。
ストッパー50は、離間部材40を所定の位置で固定するための部材である。ストッパー50には、例えば、ガジャッククリップ等が用いられる。ストッパー50は、図4に示すように、隣接するパイプ43,43間の隙間に差し込まれた各膜エレメント20の左右方向の両端部側に嵌着される。本実施形態では、4個のストッパー50a~50dが用いられる。ストッパー50aの幅(左右方向の長さ)は、隣接するパイプ43a,43b間の隙間よりも広く形成される。これにより、図6に示すように、ストッパー50aの上面には、パイプ43a,43bの周面が載置される。ストッパー50bの上面には、パイプ43b,43cの周面が載置される。ストッパー50cの上面には、パイプ43c,43dの周面が載置される。ストッパー50dの上面には、パイプ43d,43eの周面が載置される。パイプ43a~43fがストッパー50a~50eによって支持されることで、パイプ43a~43f及び留め具41,42が所定の高さで保持される。
なお、隣接する膜エレメント20a~20f同士を離間させる手段としてパイプ43を用いたが、これに限定されることはない。例えば、離間部材40の留め具41,42の対向する面のそれぞれに、膜エレメント20a~20fの厚みと略同一の複数のスリットを長手方向に沿って等間隔に設けてもよい。この場合、留め具41,42の各スリットに膜エレメント20a~20fの左右端縁を差し込むことで、隣接する膜エレメント20a~20f同士を離間させた状態で保持できる。
第2実施形態によれば、ろ過ユニット10Bを複数の膜エレメント20a~20fにより構成するので、膜エレメント20を1枚で構成する場合と比べて、ろ過処理能力を向上させることができる。また、ろ過ユニット10Bを市販のフィルターユニットを用いて製造する場合には、FRPの外装が不要となるため、簡易にろ過ユニット10Bを提供できる。さらにまた、ろ過ユニット10Bを市販のフィルターユニットの使用済み品のリサイクルにより構成する場合には、より簡易かつ安価にろ過ユニット10Bを提供できる。
第2実施形態によれば、ろ過ユニット10Bを複数の膜エレメント20a~20fにより構成した場合でも、離間部材40を設けることで、隣接する膜エレメント20,20同士を一定の間隔を空けて配置できる。これにより、隣接する膜エレメント20,20同士が擦過することを防止でき、膜エレメント20a~20fの損傷を未然に防止できる。
第2実施形態によれば、ろ過ユニット10Bにおいて、少なくとも膜エレメント20の下側に離間部材40を設けるので、各膜エレメント20a~20fを直線状の張った状態で保持できる。これにより、ファウリングが発生した場合でも化学薬品を用いることなく、簡便に膜表面を物理的に洗浄できる。
なお、第2実施形態では、複数枚の膜エレメント20a~20fを単一の取水部30に接続した例について説明したが、これに限定されることはない。例えば、第1実施形態で説明した膜エレメント20と通水管34とが一体となったろ過ユニット10Aを複数組み合わせることで、ろ過ユニット10Bを構成してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。また、各種の変更例、改良を施したものは、当業者による実用新案登録請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、当然に本開示の技術的範囲に属する。
1 ろ過膜装置
10A,10B ろ過ユニット
20,20a,20b,20c,20d,20e,20f 膜エレメント
21 第1ナノろ過膜
22 第2ナノろ過膜
23 スペーサー
30 取水部
32 クリップ
34 通水管
40 離間部材
41,42 留め具
43 パイプ
50 ストッパー
RW 原水
PW 処理水
10A,10B ろ過ユニット
20,20a,20b,20c,20d,20e,20f 膜エレメント
21 第1ナノろ過膜
22 第2ナノろ過膜
23 スペーサー
30 取水部
32 クリップ
34 通水管
40 離間部材
41,42 留め具
43 パイプ
50 ストッパー
RW 原水
PW 処理水
Claims (3)
- 浄化対象の原水から浄化処理された処理水を得るためのろ過ユニットであって、
平膜型の第1ナノろ過膜と、
平膜型の第2ナノろ過膜と、
前記第1ナノろ過膜と前記第2ナノろ過膜との間に配置されるスペーサーと、
前記第1ナノろ過膜と前記第2ナノろ過膜とにより囲まれた空間に流れ込んだろ過処理された処理水を前記空間から外部に取り出す取水部と、
を備えるろ過ユニット。 - 前記第1ナノろ過膜、前記第2ナノろ過膜及び前記スペーサーにより膜エレメントが構成され、
前記膜エレメントは複数設けられ、
前記複数の膜エレメントは前記取水部に接続される、
請求項1に記載のろ過ユニット。 - 前記複数の膜エレメントにおいて、隣接する前記エレメント同士を所定の間隔を空けて保持するための離間部材を有する、
請求項2に記載のろ過ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2024001491U JP3247428U (ja) | 2024-05-13 | 2024-05-13 | ろ過ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2024001491U JP3247428U (ja) | 2024-05-13 | 2024-05-13 | ろ過ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3247428U true JP3247428U (ja) | 2024-07-11 |
Family
ID=91802034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2024001491U Active JP3247428U (ja) | 2024-05-13 | 2024-05-13 | ろ過ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3247428U (ja) |
-
2024
- 2024-05-13 JP JP2024001491U patent/JP3247428U/ja active Active
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3247428 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |