JP3246524B2 - トルクコンバータ - Google Patents

トルクコンバータ

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JP3246524B2
JP3246524B2 JP28306992A JP28306992A JP3246524B2 JP 3246524 B2 JP3246524 B2 JP 3246524B2 JP 28306992 A JP28306992 A JP 28306992A JP 28306992 A JP28306992 A JP 28306992A JP 3246524 B2 JP3246524 B2 JP 3246524B2
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田 宏 昭 前
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Aisin Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用自動変速機を
始めとする、駆動軸系中の自動変速機の可変トルク容量
型トルクコンバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機の可変トルク容量型トルクコ
ンバータには、実開昭56−82345号に記載された
ものが従来技術として公知である。前記従来技術である
トルクコンバータは、入力軸に連結したポンプ羽根を備
えたポンプと、出力軸に連結したタービン羽根を備えた
タービンが備えられ、前記ポンプとタービン間に流体を
介在させ、前記入力軸の駆動力を前記出力軸へ流体を介
して伝達するものがあるが、このトルクコンバータのポ
ンプには可動の遮蔽板が取付けられ、該遮蔽板が該トル
クコンバータの高回転時には遠心力、或いは流体圧によ
って該トルクコンバータの半径方向外方に向けて撓み、
低回転時に比較して流体の流通路断面積を広くしている
ものである。上記従来技術は、こうすることによってア
イドリング時のクリープを低減し、或いはアイドリング
時のエンジントルクを下げることができる。
【0003】しかしながら上記従来技術では、前記遮蔽
板の先端に該トルクコンバータの高回転時に前記遮蔽板
に遠心力が働くウエイトが、前記遮蔽板とは別部材によ
って固着されているため、流体圧や遠心力等によってウ
エイトが脱落する虞れがあった、又、ウエイトを前記遮
蔽板に取付ける工程に時間がかり、作業性が悪くコスト
が高くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題とすると
ころは、遮蔽板に容易に取付けることができ、脱落しな
いウエイトを備えた可変トルク容量型トルクコンバータ
を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、原動機からの駆動力を伝達する入
力軸に連結したポンプと、前記ポンプに取付けられたポ
ンプ羽根と、変速装置に駆動力を伝える出力軸に連結し
たタービンと、前記タービンに取付けられたタービン羽
根と、流体の流通路断面積を変化させるべく前記ポンプ
に取付けられた遮蔽板を備えたトルクコンバータにおい
て、前記遮蔽板の先端部に折曲部を設けたことを特徴と
するトルクコンバータとした。
【0006】
【作用】上記手段によれば、遮蔽板の先端部に折曲部を
設けることによってウエイトを取り付けたため、ウエイ
トが脱落する虞れがない。又、前記ウエイトを設けるた
めにプレス工程のみでできる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を表す図面を参照しながら説明
する。
【0008】図1は本発明のトルクコンバータのポンプ
側のみを表した正面図、図2は図1の2−2断面図を示
す。図1、2において破線で表した部位は、本発明のト
ルクコンバータが高回転時に遮蔽板が該トルクコンバー
タの半径外方に向けて撓んだ時の形状を表す。1は図2
の左端において図示しない原動機からの入力軸と連結し
たポンプであり、2は前記ポンプのスリット1aにおい
て突起2aが嵌合することによって、前記ポンプ1に取
付られたポンプ羽根2である。一方前記ポンプ羽根2
は、図2の左方においては環状のインナコア3の取付孔
3aに取付片2bを挿通した後折り曲げることによって
固着している。本発明のトルクコンバータは図2におい
て、上記した構成の左方には少なくとも出力軸に連結し
たタービンとタービン羽根を備えているが、これらの構
成は周知の構成であるため図において省略されている。
上記したトルクコンバータの内部には流体が含まれ、入
力軸から出力軸へのトルクの伝達を行っている。更に、
前記ポンプ1の内周面には、遮蔽板4が取付ボルト5に
よって固定されている。前記遮蔽板は、バネ材等によっ
て構成され、該トルクコンバータが低速で回転している
時は図1、2において実線にて表した形状をしている。
【0009】ここで、本発明の特徴的な構成は図2にあ
るように、遮蔽板4の先端にトルクコンバータが高速で
回転する際に、遠心力が働くウエイトとして作用する折
曲げ部4aを設けた点である。この構成によれば、流体
圧、或いは遠心力が働いてもウエイトが脱落する虞れが
ない。又、別の部材をウエイトとして遮蔽板に溶接、或
いはボルト等で取り付ける場合に比べて、製造に費やす
時間及びコストを飛躍的に節約できる。
【0010】次に、上記した構成によるトルクコンバー
タの作動説明を行う。本発明によるトルクコンバータが
低速回転をしている場合、前記遮蔽板4は図1、2に開
示された状態にあるため、前記ポンプ羽根2の該トルク
コンバータ中の流体が循環する有効面積を減少させてお
り、該トルクコンバータのトルク伝達容量が低下し、車
両のクリープが防止できる。又、各ポンプ羽根2の流体
から受ける抵抗を小さくでき、エンジンのアイドリング
トルクを低くできる。一方、該トルクコンバータが、高
速で回転すると、前記遮蔽板4は前記ウエイト4aに働
く遠心力と流体からの圧力によって、該トルクコンバー
タの半径方向外方へと撓み図1において破線で表した形
状となり、流体の流通路断面積が最大限に広がる。
【0011】
【発明の効果】上記したように、本発明の可変トルク容
量型トルクコンバータによれば、トルクコンバータの遮
蔽板の先端にウエイトとして折曲部を設けたため、溶接
等によって取り付けられたウエイトのように、流体圧や
遠心力によってウエイトの脱落がない。
【0012】又、ウエイトを設けるための工程がプレス
工程のみで良く、低コストの可変トルク容量型トルクコ
ンバータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトルクコンバータのポンプ側正面図
【図2】本発明のトルクコンバータのポンプ側断面図
【符号の説明】
1 ポンプ 2 ポンプ羽根 4 遮蔽板 4a
折曲部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機からの駆動力を伝達する入力軸に
    連結したポンプと、前記ポンプに取付けられたポンプ羽
    根と、変速装置に駆動力を伝える出力軸に連結したター
    ビンと、前記タービンに取付けられたタービン羽根と、
    流体の流通路断面積を変化させるべく前記ポンプに取付
    けられた遮蔽板を備えたトルクコンバータにおいて、前
    記遮蔽板の先端部に折曲部を設けたことを特徴とするト
    ルクコンバータ。
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