JP3246153B2 - 超音速航空機用排気ノズル - Google Patents

超音速航空機用排気ノズル

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JP3246153B2
JP3246153B2 JP00492294A JP492294A JP3246153B2 JP 3246153 B2 JP3246153 B2 JP 3246153B2 JP 00492294 A JP00492294 A JP 00492294A JP 492294 A JP492294 A JP 492294A JP 3246153 B2 JP3246153 B2 JP 3246153B2
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政彦 山本
忠昭 渡邊
幸二 徳永
武 柏木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音速航空機用エンジ
ンに係わり、更に詳しくは、超音速航空機用排気ノズル
に関する。
【0002】
【従来の技術】飛行速度がマッハ1を越える超音速旅客
機( SST:Super Sonic Transporter) では、ジェット
噴流による騒音が従来から問題になっていた。図7
(A)は、フランスで開発されたコンコルド機のエンジ
ン排気ノズルであり、上半分は超音速時、下半分は騒音
低減時を示している。この排気ノズルは、ジェットエン
ジンのアフターバーナ51からの高速ガス流を制御する
1次可変ノズル52と、その高速ガス流に空気を混入し
て後方に噴出する2次可変ノズル53とを備えており、
騒音低減時(離着陸時や亜音速時)には2次可変ノズル
に外気を導入してミキサ54により1次可変ノズルから
の高速ガス流と低速空気とを混合してジェット噴流の速
度を落とし、超音速時には外気の導入を止め、ミキサを
収納してジェット噴流をそのまま噴出するようになって
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来の
排気ノズルでは、ミキサ54の性能が低く、騒音を十分
低減できない問題点があった。すなわち、従来の排気ノ
ズルでは、簡単なリンク機構でミキサを格納する必要が
あるため、ミキサの形状及び大きさの制約が厳しく、平
板のような性能の低いミキサしか格納できなかった。
【0004】一方、亜音速機用ジェットエンジンでは、
図7(B)に示すローブ形ミキサ55を備えた排気ノズ
ルが、従来から知られている。このローブ形ミキサは、
コア流とバイパス流の隔壁56が合流部57で円周方向
に交互に入り込んでおり(この部分をペネトレーション
と呼ぶ)、合流部57で円周方向に交互に位置するコア
流とバイパス流が合流するので、ミキシング効率が高い
特徴がある。しかし、かかるローブ形ミキサ55は、全
体が円環状の固定形態であり、かつ大型のため、超音速
時に格納が不可欠なSSTには適用できなかった。
【0005】本発明は上述した問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、ミ
キシング効率が高いローブ形ミキサを格納可能に備えた
超音速航空機用排気ノズルを提供することにある。ま
た、本発明の別の目的は、離陸時の騒音低減形態から亜
音速時を経て超音速巡航形態まで円滑に移行できる超音
速航空機用排気ノズルを提供することにある。更に、本
発明の別の目的は、着陸時に騒音低減形態から逆噴射
(リバース)形態に短時間に円滑に移行できる超音速航
空機用排気ノズルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、直線状
に展開したローブ形ミキサを備えた断面形状が一定の2
次元排気ノズルであり、騒音低減時に外気を導入し、ミ
キサによりコアエンジンの高速ガス流と外気を混合して
ジェット噴流の速度を低減し、かつ超音速巡航時に外気
の導入を止め、ミキサを高速ガス流の外側に格納するこ
とを特徴とする超音速航空機用排気ノズルが提供され
る。
【0007】更に、コアエンジンの後方に連結され、円
形から矩形に変化する断面形状を有するトランジション
ダクトと、コアエンジンの後方両側に垂直に延びた側壁
と、コアエンジンの上下部に位置し、超音速巡航時に外
部フラップとして機能し、騒音低減時に外気を導入する
エジェクタインテークランプとして機能する一対の第1
フラップAと、コアエンジンの後方に位置し、超音速巡
行時にコアエンジンからの高速ガス流を制御するコンバ
ージェントフラップとして機能する一対の第2フラップ
Bと、第2フラップBの下流側に位置するミキサMと、
を備える。
【0008】更に、超音速巡航時にジェット噴流を制御
するダイバージェントフラップとして機能し、騒音低減
時に外気を導入するミキシングダクトとして機能する一
対の第3フラップCと、下流側の外部フラップとして機
能する一対の第4フラップDとを、コアエンジンの後方
に備える。また本発明の実施例によれば、騒音低減形態
において、補助フラップA1とA2が重なって第1フラ
ップAが最も短くなり、かつエンジン軸Zに対して最も
大きい角度をなし、補助フラップA1の下流端が第2フ
ラップBの外側上流端と接して、2つのフラップA1及
びBにより、外気を導入するエジェクタインテークラン
プを形成し、第3フラップCが上死点に位置して、その
内側にミキシングダクトを形成し、ノズルスロートを、
ミキサMのノズル出口部分で形成し、ノズルスロートの
微調整を、第2フラップBの角度調整により行う。更
に、騒音低減形態から亜音速飛行形態へ変化するため、
まず第3フラップCを上死点から下死点側へ移動して、
エンジン軸Zに対する角度を変化させて第3フラップC
をミキサMから遠ざけ、次いでミキサMをトランジショ
ンダクトからの高速ガス流より外側に格納し、更に第1
フラップAを展開してエジェクタインテーク入口を塞
ぐ。
【0009】また、亜音速飛行形態において、第1フラ
ップAによりエジェクタインテーク入口を閉鎖し、ミキ
サMを第2フラップBと第1フラップAの間に格納し、
ノズルスロートを第2フラップBの下流端で形成し、第
3フラップCを第2回転板22の下死点へ移動してダイ
バージェントフラップを形成し、第4フラップDと第1
フラップAとにより外部フラップを形成する。
【0010】更に、超音速飛行形態において、機速が亜
音速から超音速へと加速され、ノズル圧力比の上昇とと
もにノズル開口比を高くするために、第3フラップCに
よるダイバージェントフラップ角度を大きくし、コアエ
ンジンの運転状態にあわせて第2フラップBによりスロ
ート面積を変化させ、かつノズル圧力比にあわせて第3
フラップCの角度を変化させる。
【0011】また、着陸直前に、逆噴射用のガス通路を
確保するため、第1フラップAを全開にし、かつ着陸時
に、第3フラップCによりノズル出口を塞ぎ、これによ
り騒音低減時のエジェクタインテークからジェット噴流
を前方に噴射して逆噴射する。
【0012】
【作用】上記本発明の構成によれば、超音速航空機用排
気ノズルを、直線状に展開したローブ形ミキサを備えた
断面形状が一定の2次元排気ノズルとすることにより、
ミキシング効率が高いローブ形ミキサを格納可能に備え
ることができ、騒音低減時に外気を導入し、ミキサによ
りコアエンジンの高速ガス流と外気を効率よく混合して
ジェット噴流の速度を低減し、ジェット噴流の排気速度
の8乗に比例する騒音を低減することができる。また、
超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高速ガス流
の外側に格納することにより、各フラップを超音速飛行
に最適な配置とすることができる。
【0013】また、騒音低減形態において、第3フラッ
プCを上死点から下死点側へ移動して、エンジン軸Zに
対する角度を変化させて第3フラップCをミキサMから
遠ざけ、次いでミキサMをトランジションダクトからの
高速ガス流より外側に格納し、更に第1フラップAを展
開してエジェクタインテーク入口を塞ぐことにより、亜
音速飛行形態へ移行し、更に機速が亜音速から超音速へ
と加速され、ノズル圧力比の上昇とともにノズル開口比
を高くするために、第3フラップCによるダイバージェ
ントフラップ角度を大きくし、コアエンジンの運転状態
にあわせて第2フラップBによりスロート面積を変化さ
せ、かつノズル圧力比にあわせて第3フラップCの角度
を変化させて超音速巡航形態に移行することができる。
これにより、離陸時の騒音低減形態から亜音速時を経て
超音速巡航形態まで円滑に移行できる。
【0014】更に、着陸直前に、逆噴射用のガス通路を
確保するため、第1フラップAを全開にし、かつ着陸時
に、第3フラップCによりノズル出口を塞ぐことにより
騒音低減時のエジェクタインテークからジェット噴流を
前方に噴射して逆噴射することができ、着陸時に騒音低
減形態から逆噴射(リバース)形態に短時間に円滑に移
行できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して説明する。なお、各図において、共通する部分には
同一の符号を付して使用する。図1は本発明による超音
速航空機用排気ノズルの全体断面図である。この図にお
いて上半分は離陸時の騒音低減形態を、下半分は超音速
巡航形態を示している。騒音低減形態では、外気を導入
して高速ガス流に混合しジェット噴流の速度を低減する
ようになっており、超音速巡航形態では、外気の導入が
なく、ミキサは格納され、各フラップが超音速飛行に最
適の配置となっている。以下、騒音低減形態における排
気ノズルをミキサエジェクタノズルと呼ぶ。
【0016】図1において、本発明の装置は断面形状が
一定の2次元ノズルであり、コアエンジン16の後方に
連結されたダクト(トランジションダクト18)と、コ
アエンジン16の後方両側に垂直に延びた側壁20と、
コアエンジン16の後方に位置したそれぞれ一対の第1
フラップA、第2フラップB、第3フラップC、第4フ
ラップDと、第2フラップBの下流側に位置するミキサ
Mと、を備えている。コアエンジン16の最後端は円形
であるが、トランジションダクト18の最後端は矩形に
なっている。すなわち、トランジションダクト18は、
円形から矩形に断面形状が変化している。
【0017】第1フラップAは、超音速巡航時(図1の
下半分)に外部フラップの一部(上流側)として機能
し、騒音低減時(図1の上半分)に外気を導入するエジ
ェクタインテークランプとして機能する。第1フラップ
Aは補助フラップA1,A2からなり、補助フラップA
1とA2はその境界部に設けられた第3ガイド13によ
り互いにスライド可能に連結されている。補助フラップ
A2は第2回転軸2に回転可能に取り付けられ、この第
2回転軸2は側壁20に設けられた第1ガイド11に沿
って移動可能に設けられている。第1フラップAの全体
(A1及びA2)の駆動は、側壁20内に設けられたア
クチュエータにより第2回転軸2を第1ガイド11に沿
って移動させることによる。かかる機構により、補助フ
ラップA1は、側壁20に設けられた第1回転軸1まわ
りにエンジン軸Zに対して約5°〜23°の角度範囲で
回転することができる。また、エジェクタインテークラ
ンプの角度はこの場合約23°となる。
【0018】第2フラップBは超音速巡行時にコアエン
ジン16からの高速ガス流を制御するコンバージェント
フラップとして機能する。第2フラップBは側壁20の
通路面と面一の第1回転板21に固定されており、第1
回転板21は側壁20内のアクチュエータにより第3回
転軸3まわりに回転することができる。これにより、第
2フラップBをエンジン軸Zに対して12°〜45°の
角度範囲で変化させることができる。
【0019】ミキサMは、図7(B)に示したローブ形
ミキサ55を直線状に展開したものであり、図1で上下
方向に交互に入り込んだペネトレーションを有する。こ
れにより、騒音低減時(図1の上半分)に外気を導入し
てトランジションダクト18からの高速ガス流に効率よ
く混合しジェット噴流の速度を低減することができる。
このミキサMはその上流端が第2フラップBの下流端と
第4回転軸4により連結されている。また、ミキサMに
設けられた第6回転軸6とリンク24を介して回転リン
グ23上の第5回転軸5と連結されている。回転リング
23は第1回転板21と同一の第3回転軸3まわりに側
壁20内のアクチュエータにより独立して回転できるよ
うになっている。
【0020】第3フラップCは超音速巡航時にジェット
噴流を制御するダイバージェントフラップとして機能
し、騒音低減時に外気を導入するミキシングダクトとし
て機能する。第3フラップCは第2回転板22の第7回
転軸7まわりに側壁20内のアクチュエータによりエン
ジン軸に対して0°〜17°の角度範囲で回転できる。
第3フラップCの上流端はエジェクタインテークオーバ
ーハング部の前縁部を構成する。第2回転板22は側壁
20の通路面と面一で、側壁20の第8回転軸8まわり
に側壁20内のアクチュエータにより360°回転可能
である。この第2回転板22が回転することにより、第
7回転軸7が移動する。以下、第2回転板22が回転し
て、第7回転軸7がエンジン軸Zに最も近い位置(図1
の下側)を下始点、最も遠い位置(図1の上側)を上始
点と呼ぶ。
【0021】第4フラップDは下流側の外部フラップで
あり、騒音低減時(図1で上半分)にエンジン軸Zと約
7°の比較的小さいボートテール角を形成する。第4フ
ラップDはその下流端に設けられた第9回転軸9によ
り、第3フラップCの下流部と連結されている。また、
第4フラップDの上流端の第10回転軸10は、側壁2
0に設けられた第2ガイド12に沿って移動する。第4
フラップDのみ直接を動かすアクチュエータはなく、第
2回転板22の回転により第3フラップCが移動する
と、これに連動して第4フラップDが移動するようにな
っている。
【0022】上述した各フラップA,B,C,D、ミキ
サM、第1回転板21,第2回転板22、及び回転リン
グ23は、上下が互いに連動し、常にエンジン軸Zに対
して対称に位置するようになっている。更に、第3フラ
ップCの通路側と側壁20の通路側には吸音ライナ25
が張り付けられ、反射音を低減するようになっている。
また、各フラップA,B,C,D、及びミキサMと側壁
20との間、補助フラップA1とナセルの間、第2フラ
ップBとトランジションダクト、第2フラップBとミキ
サMの間にはそれぞれ適当なシール機構が設けられ、ガ
スのリークを最小限に抑えている。
【0023】次に離陸から着陸までの、超音速航空機用
排気ノズルの作動を説明する。図2は離陸から亜音速飛
行までの過程を示す図である。この図において、(A)
は離陸時の騒音低減形態(ミキサエジェクタノズル)、
(B)及び(C)は亜音速飛行形態までの中間形態を示
している。図2(A)の騒音低減形態では、第1フラッ
プAは補助フラップA1とA2が重なって最も短くな
り、かつエンジン軸Zに対して最も大きい角度をなして
いる。この時、補助フラップA1の下流端が第2フラッ
プBの外側上流端と接しており、この2つのフラップA
1及びBにより、外気を導入するエジェクタインテーク
ランプを形成している。一方、第3フラップCは上死点
に位置し、その内側にミキシングダクトを形成してい
る。この形態におけるノズルスロートは、ミキサMのノ
ズル出口部分である。またこの形態でのノズルスロート
の微調整は、第2フラップBの角度調整により行われ
る。
【0024】図2(B)では、騒音低減形態から亜音速
飛行形態へ移行するため、まず第3フラップCが上死点
から下死点側へ移動して、エンジン軸Zに対する角度を
変化させる。この移動により第3フラップCがミキサM
から遠ざかり、ミキサMを第3フラップCと干渉せずに
外方に回転させることができる。図2(C)では、ミキ
サMがトランジションダクト18からの高速ガス流より
外側、すなわち第2フラップBの外側に格納されてい
る。この図から更に第1フラップAを展開してエジェク
タインテーク入口を塞ぐことにより、図3(A)に示す
亜音速飛行形態となる。
【0025】図3は亜音速飛行から超音速飛行までの過
程を示す図である。この図において、(A)は亜音速飛
行形態、(B)は超音速飛行形態を示している。図3
(A)の亜音速飛行形態では、第1フラップAが完全に
エジェクタインテーク入口を閉鎖し、ミキサMは第2フ
ラップBと第1フラップAの間に格納されている。ノズ
ルスロートは、第2フラップBの下流端(第4回転軸
4)で形成される。第3フラップCは第2回転板22の
下死点へ移動し、ダイバージェントフラップを形成する
が、亜音速飛行のためダイバージェント角はほぼ0°で
ある。第3フラップCが下死点に移動したため、第4フ
ラップDが展開され、第1フラップAとともに外部フラ
ップを形成している。
【0026】図3(B)の超音速飛行形態では、機速が
亜音速から超音速へと加速されるにつれ、ノズル圧力比
の上昇とともにノズル開口比を高くするために、第3フ
ラップCによるダイバージェントフラップ角度が大きく
なる。超音速飛行時には、コアエンジン16の運転状態
にあわせて第2フラップBによりスロート面積を変化さ
せ、ノズル圧力比にあわせて第3フラップCの角度を変
化させる。また、第3フラップCの角度変化に伴い、第
4フラップDの角度も変化する。かかる作動により、2
次元ノズルである超音速航空機用排気ノズルを超音速飛
行に最適の配置とすることができる。なお、この図の超
音速飛行形態はマッハ3以上にも適用することができ、
この超音速巡航形態では、第3フラップCが最も開き、
第4フラップDによるボートテール角は約7°程度の小
さい角度をとることができる。
【0027】図4は超音速飛行から着陸までの過程を示
す図である。この図において、(A)は超音速及び亜音
速の飛行形態、(B)は亜音速飛行から着陸直前の形
態、(C)は逆噴射(リバース)形態を示している。図
4(A)において、機速を超音速から亜音速までの減速
時には、加速上昇時と逆の過程をたどる。ただし、着陸
のためのアプローチ時は可能な限り減速するため、エン
ジンレーティングを下げるので、ファンのサージを防止
するためにノズルスロートは上昇時より開きぎみとな
る。
【0028】図4(B)に示すように、着陸直前には、
逆噴射用のガス通路を確保するため、第1フラップAを
全開にする。図4(C)に示すように、着陸時には、第
3フラップCによりノズル出口を塞ぎ、騒音低減時のエ
ジェクタインテークからジェット噴流を前方に噴射して
逆噴射することができる。
【0029】次に各フラップA,B,C,D、及びミキ
サMを駆動する側壁20内部の駆動機構を説明する。図
5は、側壁20内部の駆動機構全体図である。この図に
おいて、本発明の超音速航空機用排気ノズルの駆動機構
は、側壁20の内壁と外壁の間に設置された複数の歯車
31〜46と、2つのリニアアクチュエータa,bと、
4つの回転アクチュエータc〜fとからなる。リニアア
クチュエータa,bは例えば液圧シリンダ,電動シリン
ダであり、回転アクチュエータc〜fは例えば液圧モー
タ,電動モータである。
【0030】リニアアクチュエータa,bは、第1ガイ
ド11に沿って第2回転軸2を移動させ、第1フラップ
Aの角度を制御し、かつエジェクタインテークの開閉を
制御する。この時リニアアクチュエータaとbは電気的
に同期して作動する。
【0031】歯車列36、32、34、38は順次噛み
合い、歯車32に回転アクチュエータcが噛み合ってい
る。歯車36、38には図1の第3回転軸3が同軸に固
定されている。かかる構成により、回転アクチュエータ
cにより歯車32を回転駆動することにより、歯車36
と歯車38が同期して逆方向に回転し、上下の第2フラ
ップBの角度を同期して変化させることができる。
【0032】歯車列35、31、33、37は歯車列3
6、32、34、38と異なる軸方向位置で順次噛み合
い、歯車33に回転アクチュエータdが噛み合ってい
る。歯車35、37は、歯車36、38とそれぞれ同軸
であるが、独立して回転し、この歯車35、37によ
り、前述の第5回転軸5が第3回転軸3を中心に回転す
るようになっている。かかる構成により、回転アクチュ
エータdで歯車33を駆動することにより歯車35、3
7を同期して逆方向に回転し、図1の回転リング23の
第5回転軸5を第3回転軸3まわりに回転する。これに
より、リンク24と第6回転軸6を介してミキサMを第
4回転軸4まわりに回転し、ミキサMの展開・格納を行
うことができる。歯車33は歯車31と連動し歯車35
を駆動するため、上下のミキサMは連動して角度が変化
する。
【0033】歯車列35、31、33、37と歯車列3
6、32、34、38は独立して駆動され、歯車35と
36及び歯車37と38は同軸であるが独立して回転駆
動されるため、ミキサMの角度を変化させても、第2フ
ラップBの角度は変化せず、同様に第2フラップBの角
度を変化させても、ミキサMの角度は変化しない。
【0034】図6は、図5のX−X断面図であり、側壁
20の内壁20bと外壁20aの間に設置された駆動機
構、すなわち第3フラップCと第4フラップDを駆動す
る第2回転板22、第7回転軸7及び第8回転軸8の駆
動機構を示している。図5及び図6において、歯車列4
3、39、41、45は順次噛み合い、歯車39に回転
アクチュエータeが噛み合っている。また、歯車列4
4、40、42、46は、歯車列43、39、41、4
5と異なる軸方向位置で順次噛み合い、歯車42に回転
アクチュエータfが噛み合っている。歯車44、46
は、歯車43、45とそれぞれ同軸であるが、独立して
回転する。
【0035】回転アクチュエータeにより歯車39を駆
動することにより歯車43が回転し、第2回転板22が
第8回転軸8まわりに回転する。これにより、第7回転
軸7に固定された第3フラップCの上下方向位置を変化
させ、ダイバージェントフラップの位置を変えることが
できる。このとき、回転アクチュエータfが停止し歯車
44が固定されているので歯車47,48の働きにより
歯車49のエンジン軸Zに対する角度は変化しない。す
なわち、第3フラップCの上下方向位置を変化させて
も、ダイバージェントフラップとして機能する第3フラ
ップCのエンジン軸Zに対する角度は変化しない。一
方、歯車39は歯車41と連動し歯車45を駆動するた
め、上下の第3フラップCを連動して上下方向位置を変
化させることができる。
【0036】回転アクチュエータfにより歯車42を介
して歯車40を駆動することにより歯車44が回転し、
歯車47,48を介して歯車49の角度が変化する。こ
れにより、第3フラップCすなわちダイバージェントフ
ラップのエンジン軸Zに対する角度を調整することがで
きる。歯車40は歯車42と連動し歯車46を駆動する
ため、上下の第3フラップDを連動して変化させること
ができる。
【0037】上述したように本発明の構成によれば、超
音速航空機用排気ノズルを、直線状に展開したローブ形
ミキサを備えた断面形状が一定の2次元排気ノズルとす
ることにより、ミキシング効率が高いローブ形ミキサを
格納可能に備えることができ、騒音低減時に外気を導入
し、ミキサによりコアエンジンの高速ガス流と外気を効
率よく混合してジェット噴流の速度を低減してジェット
噴流の排気速度の8乗に比例する騒音を低減することが
できる。また、超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキ
サを高速ガス流の外側に格納することにより、各フラッ
プを超音速飛行に最適の配置とすることができる。
【0038】また、騒音低減形態において、第3フラッ
プCを上死点から下死点側へ移動して、エンジン軸Zに
対する角度を変化させて第3フラップCをミキサMから
遠ざけ、次いでミキサMをトランジションダクトからの
高速ガス流より外側に格納し、更に第1フラップAを展
開してエジェクタインテーク入口を塞ぐことにより、亜
音速飛行形態へ移行し、更に機速が亜音速から超音速へ
と加速され、ノズル圧力比の上昇とともにノズル開口比
を高くするために、第3フラップCによるダイバージェ
ントフラップ角度を大きくし、コアエンジンの運転状態
にあわせて第2フラップBによりスロート面積を変化さ
せ、かつノズル圧力比にあわせて第3フラップCの角度
を変化させて超音速巡航形態に移行することができる。
これにより、離陸時の騒音低減形態から亜音速時を経て
超音速巡航形態まで円滑に移行できる。
【0039】更に、着陸直前に、逆噴射用のガス通路を
確保するため、第1フラップAを全開にし、かつ着陸時
に、第3フラップCによりノズル出口を塞ぐことにより
騒音低減時のエジェクタインテークからジェット噴流を
前方に噴射して逆噴射することができ、着陸時に騒音低
減形態から逆噴射(リバース)形態に短時間に円滑に移
行できる。
【0040】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で自由
に変更できることは勿論である。
【0041】
【発明の効果】上述したように、本発明の超音速航空機
用排気ノズルは、ミキシング効率が高いローブ形ミキサ
を格納可能に備え、離陸時の騒音低減形態から亜音速時
を経て超音速巡航形態まで円滑に移行でき、かつ着陸時
に騒音低減形態から逆噴射(リバース)形態に短時間に
円滑に移行できる、優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音速航空機用排気ノズルの全体
断面図である。
【図2】離陸から亜音速飛行までの過程を示す図であ
る。
【図3】亜音速飛行から超音速飛行までの過程を示す図
である。
【図4】超音速飛行から着陸までの過程を示す図であ
る。
【図5】側壁内部の駆動機構全体図である。
【図6】図5のX−X断面図である。
【図7】従来の排気ノズルの模式的構成図である。
【符号の説明】
A 第1フラップ A1、A2 補助フラップ B 第2フラップ C 第3フラップ D 第4フラップ M ミキサ Z エンジン軸 a、b リニアアクチュエータ c〜f 回転アクチュエータ 1〜10 回転軸 11〜13 ガイド 16 コアエンジン 18 トランジションダクト 20 側壁 21、22 回転板 23 回転リング 24 リンク 31〜49 歯車 51 アフターバーナ 52 1次可変ノズル 53 2次可変ノズル 54 ミキサ 55 ローブ形ミキサ 56 隔壁 57 合流部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏木 武 東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷229 石川 島播磨重工業株式会社 瑞穂工場内 (56)参考文献 特開 昭57−20539(JP,A) 特開 昭63−235651(JP,A) 米国特許5154052(US,A) 米国特許3614037(US,A) 米国特許3587973(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02K 1/46 F02K 1/08 F02K 1/62 F02K 1/12

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線状に展開したローブ形ミキサMを備
    えた断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低
    減時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高
    速ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減
    し、かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高
    速ガス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルで
    あって、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエンジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラップAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 前記第1フラップAは、2つの補助フラップA1、A2
    からなり、該補助フラップA1、A2はその境界部に設
    けられた第3ガイドにより互いにスライド可能に連結さ
    れ、補助フラップA2は第2回転軸に回転可能に取り付
    けられ、該第2回転軸は側壁に設けられた第1ガイドに
    沿って移動可能に設けられ、これにより、第2回転軸を
    第1ガイドに沿って移動させて、補助フラップA1を第
    1回転軸まわりにエンジン軸Zに対して所定の角度範囲
    で回転させる、 ことを特徴とする超音速航空機用排気ノズル。
  2. 【請求項2】 直線状に展開したローブ形ミキサMを備
    えた断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低
    減時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高
    速ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減
    し、かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高
    速ガス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルで
    あって、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエンジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラッ プAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 前記第2フラップBは側壁の通路面と面一の第1回転板
    に固定されており、該第1回転板を第3回転軸まわりに
    回転させることにより、第2フラップBをエンジン軸Z
    に対して所定の角度範囲で変化させる、 ことを特徴とする超音速航空機用排気ノズル。
  3. 【請求項3】 直線状に展開したローブ形ミキサMを備
    えた断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低
    減時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高
    速ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減
    し、かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高
    速ガス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルで
    あって、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエンジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラップAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 前記ミキサMはその上流端が第2フラップBの下流端と
    第4回転軸により連結され、かつミキサMに設けられた
    第6回転軸とリンクを介して回転リング上の第5回転軸
    と連結されている、ことを特徴とする超音速航空機用排
    気ノズル。
  4. 【請求項4】 直線状に展開したローブ形ミキサMを備
    えた断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低
    減時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高
    速ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減
    し、かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高
    速ガス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルで
    あって、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエン ジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラップAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 更に、超音速巡航時にジェット噴流を制御するダイバー
    ジェントフラップとして機能し、騒音低減時に外気を導
    入するミキシングダクトとして機能する一対の第3フラ
    ップCと、下流側の外部フラップとして機能する一対の
    第4フラップDとを、コアエンジンの後方に備え、 前記第3フラップCは第2回転板の中心から間隔を隔て
    た第7回転軸まわりにエンジン軸に対して所定の角度範
    囲で回転でき、 該第2回転板はその中心に位置する第8回転軸まわりに
    360°回転可能であり、第2回転板の回転により、第
    7回転軸をエンジン軸Zに最も近い下始点から最も遠い
    位置上始点まで移動する、ことを特徴とする超音速航空
    機用排気ノズル。
  5. 【請求項5】 直線状に展開したローブ形ミキサMを備
    えた断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低
    減時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高
    速ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減
    し、かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高
    速ガス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルで
    あって、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエンジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラップAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 更に、超音速巡航時にジェット噴流を制御するダイバー
    ジェントフラップとして機能し、騒音低減時に外気を導
    入するミキシングダクトとして機能する一対の第3フラ
    ップCと、下流側の外部フラップとして機能する一対の
    第4フラップDと を、コアエンジンの後方に備え、 前記第4フラップDはその下流端に設けられた第9回転
    軸により、第3フラップCの下流部と連結され、かつ第
    4フラップDの上流端の第10回転軸が、側壁に設けら
    れた第2ガイドに沿って移動し、これにより、第2回転
    板の回転により第3フラップCが移動すると、これに連
    動して第4フラップDが移動し、該第2回転板はその中心に位置する第8回転軸まわりに
    360°回転可能であり、第2回転板の回転により、第
    7回転軸をエンジン軸Zに最も近い下始点から最も遠い
    位置上始点まで移動する、 ことを特徴とする超音速航空機用排気ノズル。
  6. 【請求項6】直線状に展開したローブ形ミキサMを備え
    た断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低減
    時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高速
    ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減し、
    かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高速ガ
    ス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルであっ
    て、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエンジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラップAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 更に、超音速巡航時にジェット噴流を制御するダイバー
    ジェントフラップとして機能し、騒音低減時に外気を導
    入するミキシングダクトとして機能する一対の第3フラ
    ップCと、下流側の外部フラップとして機能する一対の
    第4フラップDとを、コアエンジンの後方に備え、 騒音低減形態において、補助フラップA1とA2が重な
    って第1フラップAが最も短くなり、かつエンジン軸Z
    に対して最も大きい角度をなし、補助フラップA1の下
    流端が第2フラップBの外側上流端と接して、2つのフ
    ラップA1及びBにより、外気を導入するエジェクタイ
    ンテークランプを形成し、第3フラップCが上死点に位
    置して、その内側にミキシングダクトを形成し、ノズル
    スロートを、ミキサMのノズル出口部分で形成し、ノズ
    ルスロートの微調整を、第2フラップBの角度調整によ
    り行う、ことを特徴とする超音速航空機用排気ノズル。
  7. 【請求項7】 直線状に展開したローブ形ミキサMを備
    えた断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低
    減時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高
    速ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減
    し、かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高
    速ガス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルで
    あって、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエンジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラップAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 更に、超音速巡航時にジェット噴流を制御するダイバー
    ジェントフラップとして機能し、騒音低減時に外気を導
    入するミキシングダクトとして機能する一対の第3フラ
    ップCと、下流側の外部フラップとして機能する一対の
    第4フラップDとを、コアエンジンの後方に備え、 騒音低減形態から亜音速飛行形態へ移行するため、まず
    第3フラップCを上死点から下死点側へ移動して、エン
    ジン軸Zに対する角度を変化させて第3フラップCをミ
    キサMから遠ざけ、次いでミキサMをトランジションダ
    クトからの高速ガス流より外側に格納し、更に第1フラ
    ップAを展開してエジェクタインテーク入口を塞ぐ、こ
    とを特徴とする超音速航空機用排気ノズル。
  8. 【請求項8】 直線状に展開したローブ形ミキサMを備
    えた断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低
    減時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高
    速ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減
    し、かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高
    速ガス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルで
    あって、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエンジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラップAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 騒音低減形態において、補助フラップA1とA2が重な
    って第1フラップAが最も短くなり、かつエンジン軸Z
    に対して最も大きい角度をなし、補助フラップA1の下
    流端が第2フラップBの外側上流端と接して、2つのフ
    ラップA1及びBにより、外気を導入するエジェクタイ
    ンテークランプを形成し、第3フラップCが上死点に位
    置して、その内側にミキシングダクトを形成し、ノズル
    スロートを、ミキサMのノズル出口部分で形成し、ノズ
    ルスロートの微調整を、第2フラップBの角度調整によ
    り行う、ことを特徴とする超音速航空機用排気ノズル。
  9. 【請求項9】 直線状に展開したローブ形ミキサMを備
    えた断面形状が一定の2次元排気ノズルであり、騒音低
    減時に外気を導入し、ミキサMによりコアエンジンの高
    速ガス流と外気を混合してジェット噴流の速度を低減
    し、かつ超音速巡航時に外気の導入を止め、ミキサを高
    速ガス流の外側に格納する超音速航空機用排気ノズルで
    あって、 コアエンジンの後方に連結され、円形から矩形に変化す
    る断面形状を有するトランジションダクトと、コアエン
    ジンの後方両側に垂直に延びた側壁と、コアエンジンの
    上下部に位置し、超音速巡航時に外部フラップとして機
    能し、騒音低減時に外気を導入するエジェクタインテー
    クランプとして機能する一対の第1フラップAと、コア
    エンジンの後方に位置し、コアエンジンからの高速ガス
    流を制御するコンバージェントフラップとして機能する
    一対の第2フラップBと、第2フラップBの下流側に位
    置するミキサMと、を備え、 騒音低減形態から亜音速飛行形態へ移行するため、まず
    第3フラップCを上死点から下死点側へ移動して、エン
    ジン軸Zに対する角度を変化させて第3フラップCをミ
    キサMから遠ざけ、次いでミキサMをトランジションダ
    クトからの高速ガス流より外側に格納し、更に第1フラ
    ップAを展開してエジェクタインテーク入口を塞ぐ、こ
    とを特徴とする超音速航空機用排気ノズル。
  10. 【請求項10】 騒音低減形態において、補助フラップ
    A1とA2が重なって第1フラップAが最も短くなり、
    かつエンジン軸Zに対して最も大きい角度をなし、補助
    フラップA1の下流端が第2フラップBの外側上流端と
    接して、2つのフラップA1及びBにより、外気を導入
    するエジェクタインテークランプを形成し、第3フラッ
    プCが上死点に位置して、その内側にミキシングダクト
    を形成し、ノズルスロートを、ミキサMのノズル出口部
    分で形成し、ノズルスロートの微調整を、第2フラップ
    Bの角度調整により行う、ことを特徴とする請求項1〜
    に記載の超音速航空機用排気ノズル。
  11. 【請求項11】 騒音低減形態から亜音速飛行形態へ移
    行するため、まず第3フラップCを上死点から下死点側
    へ移動して、エンジン軸Zに対する角度を変化させて第
    3フラップCをミキサMから遠ざけ、次いでミキサMを
    トランジションダクトからの高速ガス流より外側に格納
    し、更に第1フラップAを展開してエジェクタインテー
    ク入口を塞ぐ、ことを特徴とする請求項1〜5に記載の
    超音速航空機用排気ノズル。
  12. 【請求項12】 亜音速飛行形態において、第1フラッ
    プAによりエジェクタインテーク入口を閉鎖し、ミキサ
    Mを第2フラップBと第1フラップAの間に格納し、ノ
    ズルスロートを第2フラップBの下流端で形成し、第3
    フラップCを第2回転板の下死点へ移動してダイバージ
    ェントフラップを形成し、第4フラップDと第1フラッ
    プAとにより外部フラップを形成し、該第2回転板はその中心に位置する第8回転軸まわりに
    360°回転可能であり、第2回転板の回転により、第
    7回転軸をエンジン軸Zに最も近い下始点から最も遠い
    位置上始点まで移動する、 ことを特徴とする請求項1〜5に記載の超音速航空機用
    排気ノズル。
  13. 【請求項13】 超音速飛行形態において、機速が亜音
    速から超音速へと加速され、ノズル圧力比の上昇ととも
    にノズル開口比を高くするために、第3フラップCによ
    るダイバージェントフラップ角度を大きくし、コアエン
    ジンの運転状態にあわせて第2フラップBによりスロー
    ト面積を変化させ、かつノズル圧力比にあわせて第3フ
    ラップCの角度を変化させる、ことを特徴とする請求項
    1〜5に記載の超音速航空機用排気ノズル。
  14. 【請求項14】 着陸直前に、逆噴射用のガス通路を確
    保するため、第1フラップAを全開にし、かつ着陸時
    に、第3フラップCによりノズル出口を塞ぎ、これによ
    り騒音低減時のエジェクタインテークからジェット噴流
    を前方に噴射して逆噴射する、ことを特徴とする請求項
    1〜5に記載の超音速航空機用排気ノズル。
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