JP3245681U - 損紙排出部を備えたシート折り機 - Google Patents

Abstract

【課題】損紙排出部を備えたシート折り機を提供する。
【解決手段】シート折り機１は、シート３から成る流れ４を形成するシート供給装置２と、シートを折るための少なくとも１つの折りポケット１２および少なくとも２つの折りローラ１１を含む、第１の折りステーション５および別のステーション６と、検査装置３０、制御装置４０および排出装置２０を含む。検査装置が、流れをエラーに関して検査し、制御装置は、エラーが識別された場合に、損紙２８を排出するための排出装置を作動させる。検査装置が、折りポケット１２の走入領域１６に配置されていて、折りポケット内における流れを検査し、かつ排出装置が、第１の折りステーションの下流側かつ別のステーションの上流側に配置されている。
【選択図】図１

Description

考案
本考案は、請求項１の前提部に記載の特徴を有する、損紙排出部を備えたシート折り機に関する。

技術分野
本考案は、グラフィック産業の技術分野に関し、この技術分野において、特に、被印刷物を折る分野、もしくは好適には紙から成る折り製品の製造および運動の分野に関する。

背景技術
独国特許出願公開第１０２０１００４９０５７号明細書は、損紙排出部を備えた冒頭で述べた形式のシート折り機を開示しており、つまりこのシート折り機は、シートから成る流れを形成するシート供給装置と、第１の折りステーションと、別のステーションとを含んでおり、第１の折りステーションが、シートを折るための少なくとも１つの折りポケットおよび少なくとも２つの折りローラを含んでおり、さらにシート折り機が、検査装置と、制御装置と、排出分岐部とを含んでおり、検査装置は、流れをエラーに関して検査し、制御装置は、エラーが識別された場合に、損紙を排出するための排出分岐部を作動させる。検査装置は、シート供給装置と第１の折りステーションとの間の供給テーブルの領域に配置されている。排出装置がどこに配置されているかは開示されていない。シートから成る流れは、ずれ重なった流れである。

特開２０００－３１８９２１号公報は、複数の折りポケットと、センサ、たとえば光電センサとを備えた折りステーションを開示しており、センサは折りポケットの長さに関してほぼ中央に配置されている。シートから成るずれ重なった流れは処理されない。

特開２０１６－１３２５１８号公報も同様に、複数の折りポケットと、センサ、たとえばレーザセンサとを備えた折りステーションを開示しており、センサも、折りポケットの長さに関してほぼ中央に配置されている。同様にシートから成るずれ重なった流れは処理されない。

MBO Postpress Solutions GMBH社は、シート排出部を備えた、最初の折り機構の下流側の移送テーブルを公示している。折り損なったシートまたは二重シートは、排出することができる。超音波センサを使用することができる。

Herzog & Heymann GMBH & Co. KG社も、折り機構の下流側の排出分岐部を公示している。この排出分岐部は、折り機構の上流側のカメラシステムによって駆動制御することができる。

欧州特許出願公開第１０１３５８９号明細書は、バックル折り機構と、バックル折り機構の見当制御のための方法とを開示している。バックル折り機構内への走入部からポケットストッパへの到達までのシートの走行中に第１の時点を検出するための手段、折り形成から折りポケットからの走出までのシートの走行中に第２の時点を検出するための手段および第１の時点と第２の時点との間に送られるシート長さを特定するための手段が設けられている。排出のための手段は開示されていない。

特開２０１０－１１１４７１号公報には、複数の折りポケットを含むバックル折り機構を備えた機械が開示されている。エンドレスウェブはマーキングを備え、このマーキングに基づいてウェブが横方向に切断され、切断時に生じる区分が折られる。この機械は、マーキングを検出するためのセンサを含んでいる。この機械は、損紙を検出するセンサおよび識別された損紙を排出する切換え可能な手段も含んでいる。

欧州特許出願公開第２４８９６１６号明細書は、印刷技術機械、特にバックル折り機のための給紙装置および給紙装置を運転する方法を開示している。この給紙装置は、マルチシート識別を行う装置を含んでいる。このマルチシート識別を行う装置は複数の超音波センサを含んでいてよい。損紙の発生は阻止することが望ましいため、損紙を排出するための手段は開示されていない。

折りステーションにおいて折り損なわれたシートは、後続のステーション、たとえば傾斜ローラテーブルまたは別の折りステーションにおいて、たとえばその逸脱した長さに基づいて問題を引き起こしてしまう。その際に、生産を中断しなければならないことが起こり得る。

技術的な課題
したがって本考案の課題は、従来技術を改良して、特に、折り時に損紙を確実に識別し、生産が妨害され得る前に排出することを可能にすることにある。

考案による課題の解決手段
この課題は、本考案によれば請求項１記載の、損紙排出部を備えたシート折り機により解決される。

したがって、本考案の有利な改良形は、従属請求項ならびに詳細な説明および図面から明らかとなる。

損紙排出部を備えた本考案に係るシート折り機は、シートから成る流れを形成するシート供給装置と、第１の折りステーションおよび別の折りステーションと、検査装置と、制御装置と、排出装置とを含んでおり、第１の折りステーションが、シートを折るために少なくとも１つの折りポケットおよび少なくとも２つの折りローラを含んでおり、検査装置が、流れをエラーに関して検査し、制御装置は、エラーが識別された場合に、損紙を排出するための排出装置を作動させる、シート折り機において、検査装置が、折りポケットの走入領域に配置されていて、折りポケット内における流れを検査し、かつ排出装置が、第１の折りステーションの下流側かつ別の折ステーションの上流側に配置されていることを特徴とする。

考案の有利な構成および効果
本考案は有利には、折り時に損紙を確実に識別し、製造が妨害され得る前に排出することを可能にする。

折りポケットの走入領域は、折りポケットの前側の、開放した、かつ折り機構の折りローラに面した領域である。走入領域においてシートは、シート縁部を前にして走入方向で折りポケット内に走入する。走入領域には、好適には走入リップが位置していてよい。折りポケットの後側の領域において、シートのシート縁部は、折り長さに対応して調節可能なストッパに当接する。ストッパと走入領域との間には、折りポケットの中間領域がある。走入領域は、同時に走出領域でもある。なぜならば、この走入領域においてシートが再び（走入方向とは逆の）走出方向で折りポケットから走出するからである。

製造改善のための検討において、折りポケット内で互いに相前後するシートを折る場合に、走出する先行の（第１の）シートのシート後縁が、走入する後続の（第２の）シートのシート前縁を走出方向に連行し、このことは特に走入領域／走出領域において生じ得るという問題が発生してしまうことが判った。同様に、走入する後続の（第２の）シートのシート前縁が、走出する先行の（第１の）シートのシート後縁を、走入方向に連行し、このことはやはり特に走入領域／走出領域において生じ得るという問題が確認された。両方の場合において、折り損じもしくは目標から逸脱した折り長さが発生する。したがって走入領域／走出領域は、連続する２枚のシートが互いの傍らを通過し、潜在的にそれらの運動および／または運動方向を妨害する領域であると理解することができる。

本考案は、折り時のエラーが、その実際の発生の箇所および時点において識別されるという利点を提供し、すなわち、バックル折り機の折り機構において、折りポケット内に、好適にはアクティブな第１の折りポケット内、かつ折りポケットの、折るべきシートのための走入領域／走出領域においてエラーが識別される。このように早期にエラーが識別されることに基づいて、不都合な遅延なしに、措置を講じることができ、好適には折り機構の直後、特に好適には移送装置の領域において損紙排出を講じることができる。これによって、欠陥を有するシートを、後続の別のステーションへの走入前に排出するために貴重な時間が得られる。これにより最終的に、製造停止が回避され、損紙が減少し、生産性が向上し、製造コストが低下する。産業環境においてますます要求されるような極端に高い機械速度は、エラー確認時に同様に極端な要求を満たすことができる場合にのみ可能である。本考案は、このために重要な貢献を果たす。

折り機構の出口に対する排出装置の間隔は、好適には、排出のための十分な反応時間が、長いシートフォーマットおよび高い機械速度の場合にも与えられているように選択される。

さらに本考案は、種々異なるエラー種類を識別し、これに依存して、個別のシートまたはシートの群（２枚以上のシート）を排出する可能性を提供する。このようなエラー種類は、たとえば、（先行するシートによって）走入領域において連行された（後続のシート）シート前縁、（後続のシートによって）走入領域において連行された、（先行するシート）のシート後縁および／または折り損じもしくは折り誤ったシートであってよい。

シート供給装置は、好適には、シートから成るずれ重なった流れ、つまりいわゆるうろこ状のずれ、特に好適には下側にずれ重ねられた流れ、つまり後続のシートの（前側の）部分が、先行するシートの（後側の）部分の下に位置している流れを形成する。シートから成るずれ重なったこの流れは、第１の折り機構に供給される。第１の折り機構において折ることにより、ずれ重なった流れが解消し、つまり折られたシートは、第１の折り機構から、ずれ重なった流れとして出るのではなく、連続した、好適には離間したシートとして出る。

第１のステーションは、好適には、少なくとも１つの折りポケットを備えたバックル折りステーションである。別のステーションも、同様に好適にはバックル折りステーションであり、代替的にはたとえばナイフ折りステーションである。

考案の改良形
以下に本考案の好適な改良形（略して、改良形）について説明する。

或る改良形は、走入領域が、折りポケットの長さの最大１／４、１／５、１／６または１／１０を含むことを特徴とし得る。或る改良形態は、走入領域が、折りポケットの長さの最大１５０ｍｍまたは１３０ｍｍまたは１１０ｍｍを含むことを特徴とし得る。或る改良形は、走入領域が折りポケットの長さの約１００ｍｍを含むことを特徴とし得る。

或る改良形は、折りポケットが、互いに異なる長さの提供された多数の折りポケットから選択可能であり、かつ第１の折りステーションに配置可能であることを特徴とし得る。

或る改良形は、折りポケットが、走入リップを含み、走入領域が、走入リップの近傍に位置決めされていることを特徴とし得る。或る改良形は、走入領域が走入リップに隣接して位置決めされていることを特徴とし得る。或る改良形は、走入リップが両折りローラの近傍に位置決めされていることを特徴とし得る。或る改良形は、走入リップが、両方の折りローラのうちの少なくとも一方の折りローラに隣接して位置決めされていることを特徴とし得る。

或る改良形は、検査装置が、超音波センサを含んでいることを特徴とし得る。或る改良形は、超音波センサが２つの部分から形成されており、送信器と受信器とを含むことを特徴とし得る。或る改良形は、送信器および受診器が、検査されるべきシートの平面に対して直交するように配向されていることを特徴とし得る。或る改良形は、送信器と受診器とが互いに約４０ｍｍ離間されていることを特徴とし得る。或る改良形は、超音波センサが検査時に、１枚または２枚のシートが折りポケット内に位置しているか、またはシートが折りポケット内に位置していないかを識別することを特徴とし得る。或る改良形は、超音波センサが流れにおいて、シートの単独の層と二重の層とが常時交互に生じているかを識別することを特徴とし得る。シートの単独の層と二重の層とが常時交互に生じている状態では、損紙排出部が非作動状態に維持され得る。或る改良形は、超音波センサが、流れにおいて、予め規定された期間内に１つの二重の層の後に、別の二重の層が生じているかを識別することを特徴とし得る。１つの二重の層の後に、別の二重の層が生じている状態では、損紙排出部を作動させることができる。

或る改良形は、検査装置が折りポケットの幅に関してほぼ中央に配置されていることを特徴と得る。この配置は、特にフォーマット幅が変化する場合に有利である。

或る改良形は、検査装置が、折りポケット内における流れを、以下のエラーのうちの少なくとも１つのエラー、すなわち、先行するシートにより一緒に引っ張られる後続のシート、後続のシートにより一緒に引っ張られる先行するシートおよび／または折り損じられたシートに関して検査することを特徴とし得る。

或る改良形は、第１の折りステーションに供給される流れが、ずれ重なった流れであり、特に下側にずれ重ねられた流れであることを特徴とし得る。

或る改良形は、排出装置が、第１の折りステーションと別のステーションとの間の移送装置に配置されていることを特徴とし得る。或る改良形は、移送装置が、搬送ローラを備えた移送テーブルとして構成されていることを特徴とし得る。或る改良形は、別のステーションが第２の折りステーションであることを特徴とし得る。或る改良形は、排出装置が、切換え可能な排出フラップとして形成されていることを特徴とし得る。或る改良形は、排出フラップがニューマチック式に操作されることを特徴とし得る。このためには、ニューマチックシリンダが、制御装置により作動されてよく、この制御装置は、検査装置に接続されている。或る改良形は、排出フラップが、水平方向の軸を中心として旋回可能に配置されていることを特徴とし得る。或る改良形は、排出フラップが、第１の旋回位置において閉じられていて、かつ第２の旋回位置において損紙排出のために開かれていることを特徴とし得る。或る改良形は、排出フラップが第１の面を有していて、第１の面が第１の旋回位置においてシートガイド要素として使用されることを特徴とし得る。或る改良形は、排出フラップが第２の面を有していて、かつ第２の面が第２の旋回位置において排出要素として使用されることを特徴とし得る。或る改良形は、排出フラップが、移送装置の作業幅全体にわたって延びていて、ひいてはフォーマットに依存しないことを特徴とし得る。

或る改良形は、検査装置が光学センサを含むことを特徴とし得る。或る改良形は、検査装置が、反射光センサ、光検出器、レーザ光検出器、光バリヤまたはカメラを含むことを特徴とし得る。或る改良形は、検査装置が、超音波センサと光学センサ、好適には反射光センサとを含み、両方のセンサが、検査時に使用されることを特徴とし得る。或る改良形は、検査装置が容量センサを含むことを特徴とし得る。或る改良形は、検査装置が、超音波センサと容量センサとを含み、両方のセンサが、検査時に使用されることを特徴とし得る。２つのセンサの利点は、たとえば超音波センサが全てのエラーの約９０％を識別し、別のセンサ、たとえば反射光センサまたは容量センサが残りの１０％を識別することで生じ得る。

上述の段落の技術分野、本考案および改良形ならびに以下の段落の実施例において開示される特徴および特徴の組み合わせは、互いに任意の組み合わせにおいて本考案の別の有利な改良形を成している。

本考案によるシート折り機の好適な実施形態を示す概略図である。 図１に示した折りローラおよび折りポケットの領域を示す詳細図である。 図１に示した折りローラおよび折りポケットの領域を示す詳細図である。 図１に示した折りローラおよび折りポケットの領域を示す詳細図である。

考案の実施例および図面
図１および図２ａ～図２ｃは、本考案および改良形の好適な実施例を示している。互いに対応する特徴には、図中、同一の符号を付してある。図中、繰り返しとなる符号は、見やすくするために一部省略した。

図１は、本考案によるシート折り機１の好適な実施形態の概略図（断面図）を示している。このシート折り機１は、シート供給装置２、たとえばパイル給紙装置を含み、このシート供給装置２は、シート３，３ａから、たとえば紙または厚紙からずれ重なった流れ４を形成し、この流れを第１の折りステーション５に供給する。第１の折りステーション５は、好適にはバックル折りステーションとして構成されており、このバックル折りステーションは、たとえば６つまでの折りポケットを有していてよい。第１の折りステーション５には、少なくとも１つの別のステーション６、特に第２の折りステーション６、好適には同様にバックル折りステーションが後置されていてよい。２つの折りステーション５，６間には、複数の搬送ローラ８および押さえ９を備えた移送装置７、特に移送テーブルが配置されている。

第１の折りステーション５は、（折りパターンに応じて使用可能な折りポケットまたはシート分岐部のための）複数の組込み箇所１０と、複数の折りローラ１１とを有している。折りポケット１２，１３により、それぞれ１つの折り目がシート３に形成される。各折りポケット１２，１３は、それぞれの折り長さを調節するための調節可能な折りストッパ１４を有している。シート分岐部１７を用いてシート３は（シート３が折られることなしに）単に変向される。各折りポケット１２，１３は、走入リップ１５を有している。走入リップ１５は、折りローラ１１の近傍に、特に折りローラ１１に隣接して配置されており、シート３が問題なく折りポケット１２，１３内に走入するように働く。

折りポケット１２は、折りポケット内に走入しかつ走出するシートの方向で、長さ１８を有しており、折りストッパ１４は、この長さ１８の方向で位置調節可能である。

図面において破線で図示された、符号１６が付された領域は、折りポケット１２の走入領域を成している。走入領域１６は、折りローラ１１の近傍に配置されており、特に折りローラ１１に隣接して配置されている。

シート折り機１は、排出装置２０を含んでおり、この排出装置２０は、好適には水平方向の（旋回）軸２２を備えた排出フラップ２１として構成されている。排出フラップ２１は、旋回可能に支承されていて、かつ第１の旋回位置２３と第２の旋回位置２４との間で往復旋回され得る。排出フラップ２１は、好適には第１の面２５および第２の面２６を含んでおり、これらの面２５，２６は、たとえば互いに対して直角に配置されていてよい。第１の旋回位置２３において、折られた全てのシート３ｂは、第１の面２５を越えて運動する一方で、第２の旋回位置２４では選択されたシート３ｂが、第２の面２６に当接し、かつこれによって排出される。その限りでは、第２の面２６は、損紙２８を排出するための排出要素２７を形成している。損紙シートの確実な排出は、好適には排出フラップ２１の下側に配置された２つの排出ローラ２９によって支援されてよく、これらの排出ローラ２９は、たとえば複数の搬送ローラ８のうち、搬送方向で最後の搬送ローラを介して駆動されていてよい。

折られるべきシート３，３ａは、好適には下側にずれ重ねられた流れ４として折りローラ１１のアセンブリに走入し、そこでシート３，３ｂ，３ｃとして、折りポケット１２と折りローラ１１との協働により折られ、次いで折られた状態で、かつずれ重なることなしに、折られたシート３，３ｄとして移送装置７に沿って別のステーション６へと走行する。

シート折り機１は、本考案によれば、検査装置３０、好適には、送信器３２および受信器３３を備えた超音波センサ３１を含んでいる。検査装置３０は、本考案によれば、走入領域１６に、好適には走入領域１６内に配置されている。たとえば検査装置３０は、折りローラ１１の近傍に、またはそれどころか極めて近傍に配置されていてよい。超音波センサ３１として、検査装置３０は、送信器３２が折りポケット１２の上側に、かつ受信器が折りポケット１２の下側に配置されているように、またはこれとは逆に配置されているように、配置されていてよい。

代替的には、たとえば反射光センサ３４が設けられていてよく、反射光センサ３４は、好適にはシート３の平面３５に対して垂直に配置されている。

検査装置３０は、たとえば、１枚、２枚のシート３，３ａ，３ｃが走入領域１６に位置しているかまたは走入領域にシートが位置していないか、もしくは走入領域において特にシート３の個別の層３６またはシート３の二重の層３７が位置しているか否かを識別もしくは検出することができる。識別されたシート３の枚数、特にシート３の時間的なシーケンスが、予め規定されたシートの枚数もしくはシートのシーケンスと比較され得る。一致している場合、シート３を、シート３ｄとして別のステーション６に引き渡すことができる、つまり、排出装置は非作動のままである（第１の旋回位置２３）。別の場合、つまり一致しない場合またはエラーの場合には、エラーを有すると識別されたシート３は、シート３ｅとして、つまり損紙として排出され得る。このためにはシート折り機１が、制御装置４０を含んでおり、この制御装置４０は、制御装置４０が排出装置２０を事例に応じて操作もしくは旋回させるように、検査装置３０に接続されている。

図２ａ～図２ｃにはそれぞれ、図１に示した折りローラ１１および折りポケット１２，１３の領域を示す詳細図である。これらの詳細図では、種々異なる状態が示されている。

図２ａは、両方のシート３ｂまたは３ｃのいずれも、それぞれ他方のシートによって連行されていない第１の状態を示している。先行するシート３ｂ（「先行シート」）の後縁は、折りローラ１１のうちの１つの折りローラの周囲でガイドされ、次いで別の折りポケット１３内に走入する。後続のシート３ｃ（後続シート）の前縁は、走入領域１６内に、ひいては折りポケット１２内に走入している。この状態では、欠陥のない折り製品が製造される。検査装置３０は、折りポケット１２の走入領域１６もしくは平面３５におけるシート３を検査する。検査装置は、折り製品のエラーのない製造を識別し、したがって、以下の図２ｂおよび図２ｃとは異なり、損紙排出部は作動されない。

図２ｂは、後続のシート３ｃの前縁が、先行するシート３ｂの後縁により走出方向に連行される第２の状態を示している。したがって、後続のシート３ｃは、規定通りに走入領域１６もしくは折りポケット１２内に進入しない。この状態において折り損じが生じる。検査装置３０は、同様に走入領域１６を検査し、折り製品のエラーのある製造を識別し、これによりこの状態において損紙排出部が作動させられる。

図２ｃは、先行するシート３ｂの後縁が、後続するシート３ｃの前縁により走入方向に連行される第３の状態を示している。したがって、先行するシート３ｂは、規定通りに別の折りポケット１３内に走入しない。この状態でも同様に、折り損じが生じる。検査装置３０は、同様に、走入領域１６を検査し、折り製品のエラーのある製造を識別し、したがって、この状態においても損紙排出部が作動させられる。

検査装置３０は、３つの状態において、それぞれ好適には、個別のシート、２枚のシートが走入領域１６に位置しているか、またはシートが走入領域１６に位置していないかを、特に好適には送信器３２および受信器３３を備えた超音波センサ３１を使用しながら識別する。走入領域１６において識別されたシートの枚数を、実際値として目標値と比較することができる。目標値は、進行している折り目製造に従って、変化する値のシーケンス（シート枚数もしくはシートの単層３６または二重層３７）として予め規定され得る。

連行は、以下の理由に基づいて発生し得る。折り運転時に、先行シート３ｂは、折り目を付けることが成功した後に、折りポケット１２から走出する。同時に後続シート３ｃが、折りポケット１２内に走入する。後続シートの前縁は、先行シートの表面に当接する。折りポケットの走入領域１６において、互いに逆向きである両方のシート３ｂおよび３ｃは、互いに接触し、所定の距離にわたって互いに擦過する。この接触中にエラーが発生してしまう。すなわち、後続シート３ｃが、たとえば、過度に高い摩擦力または紙の損傷によって、先行シートにより再び折りポケット１２から引き出されて連行される。

１ シート折り機
２ シート供給装置
３ シート
３ａ～ｅ シート
４ ずれ重なった流れ
５ 第１の折りステーション
６ 別のステーション、特に第２の折りステーション
７ 移送装置、特に移送テーブル
８ 搬送ローラ
９ 押さえ
１０ 折りポケットまたはシート分岐部のための組込み箇所
１１ 折りローラ
１２ 折りポケット
１３ 別の折りポケット
１４ 折りストッパ
１５ 走入リップ
１６ 走入領域
１７ シート分岐部
１８ 折りポケットの長さ
２０ 排出装置
２１ 排出フラップ
２２ 水平方向の軸
２３ 第１の旋回位置
２４ 第２の旋回位置
２５ 第１の面
２６ 第２の面
２７ 排出要素
２８ 損紙
２９ 排出ローラ
３０ 検査装置
３１ 超音波センサ
３２ 送信器
３３ 受信器
３４ 反射光センサ
３５ シートの平面
３６ シートの単独の層
３７ シートの二重の層
４０ 制御装置

Claims (10)

1. 損紙排出部を備えたシート折り機であって、
   シート（３）から成る流れ（４）を形成するシート供給装置（２）と、
   第１の折りステーション（５）および別の折りステーション（６）と、
   検査装置（３０）と、制御装置（４０）と、排出装置（２０）とを含み、
   前記第１の折りステーション（５）が、前記シート（３）を折るために少なくとも１つの折りポケット（１２）および少なくとも２つの折りローラ（１１）を含んでおり、
   前記検査装置（３０）が、前記流れ（４）をエラーに関して検査し、前記制御装置（４０）は、エラーが識別された場合に、損紙（２８）を排出するための前記排出装置（２０）を作動させる、シート折り機において、
   前記検査装置（３０）が、前記折りポケット（１２）の走入領域（１６）に配置されていて、前記折りポケット（１２）内における前記流れ（４）を検査し、かつ
   前記排出装置（２０）が、前記第１の折りステーション（５）の下流側かつ前記別のステーション（６）の上流側に配置されていることを特徴とする、シート折り機。
2. 前記折りポケット（１２）が、走入リップ（１５）を含み、前記走入領域（１６）が、前記走入リップ（１５）の近傍に位置決めされていることを特徴とする、請求項１記載のシート折り機。
3. 前記走入リップ（１５）が、前記両方の折りローラ（１１）の近傍に位置決めされていることを特徴とする、請求項２記載のシート折り機。
4. 前記検査装置（３０）が、超音波センサ（３１）を含むことを特徴とする、請求項１から３までのいずれか１項記載のシート折り機。
5. 前記超音波センサ（３１）が、前記検査時に、１枚または２枚のシート（３）が前記折りポケット（１２）内に位置しているか、またはシート（３）が前記折りポケット（１２）内に位置していないかを識別することを特徴とする、請求項４記載のシート折り機。
6. 前記超音波センサ（３１）が、前記流れ（４）において、シート（３）の単独の層と二重の層とが常時交互に生じているかを識別することを特徴とする、請求項４または５記載のシート折り機。
7. 前記超音波センサ（３１）が、前記流れ（４）において、予め規定された期間内に１つの二重の層の後に、シート（３）の別の二重の層が生じているかを識別することを特徴とする、請求項６記載のシート折り機。
8. 前記検査装置（３０）が、前記折りポケット（１２）内における前記流れ（４）を、以下のエラーのうちの少なくとも１つのエラー、すなわち、先行するシート（３，３ｂ）により一緒に引っ張られる後続のシート（３，３ｃ）、後続のシート（３，３ｃ）により一緒に引っ張られる先行するシート（３，３ｂ）および／または折り損じられたシートに関して検査することを特徴とする、請求項１から７までのいずれか１項記載のシート折り機。
9. 前記排出装置（２０）が、前記第１の折りステーション（５）と前記別の折りステーション（６）との間の移送装置（７）に配置されていることを特徴とする、請求項１から８までのいずれか１項記載のシート折り機。
10. 前記排出装置（２０）が、切換え可能な排出フラップ（２１）として形成されていることを特徴とする、請求項９記載のシート折り機。