JP3244886U - クロスローラーベアリング - Google Patents

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景淳 游
▲ツォン▼文 彭
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Abstract

【課題】組み立てる際に生じる位置ずれなどの誤差を抑えることができるクロスローラーベアリングの提供。【解決手段】クロスローラーベアリングは、内側にローラー通路24が画成されるベアリング本体2に対し、ローラー23をローラー通路24に充填するための通過孔222が形成され、通過孔222内に挿入して通過孔222を塞ぐ位置限定プラグ31と、位置限定プラグ31を両側から挟んで保持する2つの位置制限ボルト32とを有する位置制限手段3を設置し、各位置制限ボルト32の先端に外径が徐々に狭まるテーパ部322を有する。【選択図】図4

Description

本考案はベアリングに関し、特に、クロスローラーベアリングに関する。
図1に特許文献1に記載される従来のクロスローラーベアリングの一例が示されており、図示のように、このクロスローラーベアリング1は、内側リング11と、外側リング12と、いくつかの柱状ローラー13と、いくつかの仕切りブロック14と、位置限定プラグ15と、スプリングピン16と、を有する。この外側リング12は、内側リング11を内側に囲み、且つ、内側リング11との間にローラー通路17を画成する。この外側リング12は、ローラー通路17から外側リング12の径方向に沿って外へ延伸する装填孔121と、前記径方向に直交する軸方向に沿って延伸して前記装填孔121を通過する位置限定孔122とを有する。
組立の過程においては、まずはこれらの柱状ローラー13及びこれらの仕切りブロック14を装填孔121を通してローラー通路17内に装填してから、位置限定プラグ15を挿入して装填孔121を塞ぎ、最後はスプリングピン16を位置限定孔122及び位置限定プラグ15に挿通させる。仕切りブロック14はポリアミド系樹脂により作成されるため、柱状ローラー13との間に発生する摩擦力を抑えられるが、スプリングピン16が位置限定孔122及び位置限定プラグ15を挿通するため、スプリングピン16の変形により位置限定プラグ15と外側リング12との位置ずれが発生する可能性がある。このため、クロスローラーベアリング1の稼働時にこれらの柱状ローラー13がローラー通路17内で転がりながら位置限定プラグ15に衝突することによる不具合が発生すると、スプリングピン16及び位置限定プラグ15を取り外してまた取り付けし直す必要が生じ、手間がかかるため改善が待たれている。
中国特許出願公開第102518654号明細書
従って、本考案は組み立てる際に生じる位置ずれなどの誤差を抑えることができるクロスローラーベアリングの提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本考案は、ベアリング本体と位置制限手段とを備えたクロスローラーベアリングであって、前記ベアリング本体は、内側リングと、外側リングと、複数のローラーとを有し、前記外側リングは前記内側リングを囲むことにより、前記外側リングと前記内側リングとの間に各前記ローラーが転がり可能に収容されるローラー通路を画成し、前記外側リングは、該外側リングの径方向に相当する第1の方向に沿って延伸し、且つ、前記ローラー通路に連通する通過孔と、前記通過孔から前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って外へ延伸する2つのねじ孔と、を有し、前記位置制限手段は、各前記ねじ孔にそれぞれ対応する2つの位置制限テーパ面を有し前記通過孔内に挿入して前記通過孔を塞ぐ位置限定プラグと、各前記ねじ孔内にそれぞれねじ込まれて前記位置限定プラグに当接する2つの位置制限ボルトとを有し、各前記位置制限ボルトは、いずれも対応する前記ねじ孔内にねじ込まれるねじ部と、前記ねじ部から前記位置限定プラグの方へ延伸し、且つ、外径が徐々に狭まるテーパ部と、を有し、前記テーパ部は、それぞれが対応する前記位置制限テーパ面に当接するテーパ状接触面を有することを特徴とするクロスローラーベアリングを提供する。
本考案は各位置制限ボルトそれぞれのテーパ状接触面をそれぞれ位置限定プラグに形成される対応の位置制限テーパ面に当接させることにより、位置限定プラグを各位置制限ボルトで挟んで固定することが出来るため、組み立ての際に位置限定プラグ31の動きを封じて組み立ての際に生じやすい位置ずれなどの誤差を抑えることが出来る。
特許文献1に記載される従来のクロスローラーベアリングの一例の構成が示される断面図である。 本考案のクロスローラーベアリングの第1の実施例が示される分解斜視図である。 同第1の実施例の斜視図である。 同第1の実施例の断面図である。 同第1の実施例の一部分解断面図である。 同第1の実施例の組み立て方法が示される断面図である。 同第1の実施例の組み立て方法が示される断面図である。 同第1の実施例の組み立て方法が示される断面図である。 本考案のクロスローラーベアリングの第2の実施例が示される一部断面図である。 本考案のクロスローラーベアリングの第3の実施例が示される一部断面図である。 本考案のクロスローラーベアリングの第4の実施例が示される一部断面図である。 本考案のクロスローラーベアリングの第5の実施例が示される一部断面図である。
以下、本考案に係る実施形態について詳しく説明する。以下の説明において、類似する部材には同じ符号が付けられることに注意されたい。
図2~図4に本考案のクロスローラーベアリングの第1の実施例が示されており、図示のように、本考案のクロスローラーベアリングの第1の実施例は、ベアリング本体2と位置制限手段3とを備える。
ベアリング本体2は、円環状に形成される内側リング21及び外側リング22と、複数のローラー23とを有する。外側リング22は内側リング21を内側に囲み、内側リング21には、外側リング22に向かい且つV字形を呈する内側溝211が形成される。外側リング22には、内側溝211に向かい且つV字形を呈する外側溝221が形成される。この内側溝211と外側溝221とは、各ローラー23が転がり可能に収容されるローラー通路24を共に画成する。外側リング22には、該外側リング22の径方向に相当する第1の方向Xに沿って延伸し且つローラー通路24に連通する通過孔222と、通過孔222から第1の方向Xに略直交する第2の方向Yに沿って外へ延伸する2つのねじ孔223とが形成される。これらのローラー23は円柱状ローラーであり、且つ、隣り合ういずれか2つの円柱状ローラー23それぞれの自転軸は互いに平行せずに交差し、あらゆる方向からの負荷を受けることができる。
図4及び図5に示されるように、位置制限手段3は位置限定プラグ31と2つの位置制限ボルト32とを有する。
位置限定プラグ31は、通過孔222内に挿入することで通過孔222を塞ぐよう用いられる。位置限定プラグ31には、第1の方向Xに沿ってローラー通路24に向かい且つV字形を呈するレール溝311と、2つのねじ孔223にそれぞれ対応し且つ外から内側へ凹陷する2つの位置制限テーパ面312とが形成される。
各位置制限ボルト32は、位置限定プラグ31に当接するまで各ねじ孔223内にそれぞれねじ込まれる。各位置制限ボルト32は、いずれも対応するねじ孔223内にねじ込まれるねじ部321と、ねじ部321から通過孔222、すなわち通過孔222内に収容される位置限定プラグ31の方へ延伸し、且つ、外径が徐々に狭まるテーパ部322と、を有する。ねじ部321には第2の方向Yにおいてテーパ部322の反対側に形成される接続孔323を有する。接続孔323が形成されることにより、例えばドライバーなどの手工具と接続することで、手工具により位置制限ボルト32を駆動して位置制限ボルト32を対応のねじ孔223内にねじ込むことができる。テーパ部322は、対応する位置制限テーパ面312に当接するテーパ状接触面324を有する。
外側リング22の第2の方向Yにおける長さをAとし、位置限定プラグ31の第2の方向Yにおける長さをBとし、各位置制限ボルト32のねじ部321の第2の方向Yにおける長さをLとする場合、A-B≧2Lの条件を満足する。
各テーパ状接触面324の第2の方向Yにおいて反対する両側の間の長さをCとし、各位置制限テーパ面312の第2の方向Yにおいて反対する両側の間の長さをEとする場合、C>Eの条件を満足する。
図6~図8に第1の実施例の組み立て方法が示されており、以下では図4及び図5と合わせて参照して本考案の第1の実施例の組み立て方法について説明する。まず、図6に示されるように、各ローラー23を外側リング22の通過孔222を通してローラー通路24内に装填する。それから図7に示されるように、位置限定プラグ31を通過孔222に挿し込むことで通過孔222を塞ぐ。最後は図8に示されるように、各位置制限ボルト32を第2の方向Yに沿って位置限定プラグ31に当接するまで対応のねじ孔223内にねじ込んで位置限定プラグ31を挟んで固定して、組立が完成する。
本考案は各位置制限ボルト32それぞれのテーパ状接触面324をそれぞれ位置限定プラグ31に形成される対応の位置制限テーパ面312に当接させることにより、位置限定プラグ31を各位置制限ボルト32で挟んで固定することが出来るため、組み立ての際に位置限定プラグ31が固定されることでその動きを封じて組み立ての際に生じやすい位置ずれなどの誤差を抑えることが出来るので、本考案の目的を確実に達成することができる。
図9に本考案のクロスローラーベアリングの第2の実施例が示されており、図示のように、この第2の実施例と第1の実施例の相違点は、この第2の実施例における位置限定プラグ31′には、第2の方向Yに沿って延伸して両端が各位置制限テーパ面312にそれぞれ接続される貫通孔313が形成されるところにある。この構成により、位置限定プラグ31′側に形成される位置制限テーパ面312の形状が対応する位置制限ボルト32の先端の形状に精確に対応しなくても、第1の実施例と同じ程度の保持効果を提供できるので、第1の実施例より製造コストを節約することができる。
図10に本考案のクロスローラーベアリングの第3の実施例が示されており、図示のように、この第3の実施例と第1の実施例との相違点は、位置制限手段3′は、各ねじ孔223内にそれぞれねじ込まれ且つ第2の方向Yに沿って通過孔222の方に向かって各位置制限ボルト32のねじ部321にそれぞれ当接する2つの固定ボルト33を更に有するところにある。この構成により、この第3の実施例は位置限定プラグ31をより強く保持することができる。
図11に本考案のクロスローラーベアリングの第4の実施例が示されており、図示のように、この第4の実施例と第3の実施例との相違点は、各位置制限ボルト32′のねじ部321は、第2の方向Yにおいてテーパ部322に反対するように四角形のスロットとして形成される凹陥溝325を更に有し、各固定ボルト33′は、それぞれのねじ孔223にねじ接続するねじ部331と、ねじ部331から第2の方向Yに沿って通過孔222の方に向かって延伸してそれぞれの凹陥溝325内に延伸する当接部332とを更に有するところにある。各固定ボルト33′の当接部332は、ねじ部331から第2の方向Yに沿って通過孔222の方へ延伸し、且つ、外径が徐々に狭まる形状になっている。従って、各固定ボルト33′の当接部332が対応の位置制限ボルト32′に形成される凹陥溝325内に挿し込まれることにより、固定ボルト33′は第1の方向Xにおいて対応する位置制限ボルト32′を保持することで、第2の方向Yに沿って対応する位置制限ボルト32′を挟んで保持することが出来ると共に、第1の方向Xにおいて位置制限ボルト32′に対して保持効果を与えることもできる。
図12に本考案のクロスローラーベアリングの第5の実施例が示されており、図示のように、この第5の実施例と第4の実施例との相違点は、各位置制限ボルト32′に形成される凹陥溝325′はそれぞれ対応する固定ボルト33′の当接部332の形状に対応するテーパ状のスロットとして形成されるところにある。この構成により、固定ボルト33′の当接部332と位置制限ボルト32′に形成される凹陥溝325′とが接触する面積が増えるので、固定ボルト33′が位置制限ボルト32′を介して位置限定プラグ31を保持する効果を高めることが出来る。
上記は本考案の実施例に過ぎず、これにより本考案が実施される範囲を限定することは不当であり、本考案の登録請求範囲及び詳しい説明の内容に基づいてその要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
2 ベアリング本体
21 内側リング
211 内側溝
22 外側リング
221 外側溝
222 通過孔
223 ねじ孔
23 ローラー
24 ローラー通路
3、3′ 位置制限手段
31、31′ 位置限定プラグ
311 レール溝
312 位置制限テーパ面
313 貫通孔
32、32′ 位置制限ボルト
321 ねじ部
322 テーパ部
323 接続孔
324 テーパ状接触面
325、325′ 凹陥溝
33、33′ 固定ボルト
331 ねじ部
332 当接部
A 外側リングの第2の方向における長さ
B 位置限定プラグの第2の方向における長さ
C テーパ状接触面の長さ
E 位置制限テーパ面の長さ
L 位置制限ボルトの第2の方向における長さ
X 第1の方向
Y 第2の方向

Claims (10)

  1. ベアリング本体と位置制限手段とを備えたクロスローラーベアリングであって、
    前記ベアリング本体は、内側リングと、外側リングと、複数のローラーとを有し、前記外側リングは前記内側リングを囲むことにより、前記外側リングと前記内側リングとの間に各前記ローラーが転がり可能に収容されるローラー通路を画成し、前記外側リングには、該外側リングの径方向に相当する第1の方向に沿って延伸し且つ前記ローラー通路に連通する通過孔と、前記通過孔から前記第1の方向に略直交する第2の方向に沿って外へ延伸する2つのねじ孔と、を有し、
    前記位置制限手段は、各前記ねじ孔にそれぞれ対応する2つの位置制限テーパ面を有し前記通過孔内に挿入して前記通過孔を塞ぐ位置限定プラグと、各前記ねじ孔内にそれぞれねじ込まれて前記位置限定プラグに当接する2つの位置制限ボルトとを有し、各前記位置制限ボルトは、いずれも対応する前記ねじ孔内にねじ込まれるねじ部と、前記ねじ部から前記位置限定プラグの方へ延伸し、且つ、外径が徐々に狭まるテーパ部と、を有し、前記テーパ部は、それぞれが対応する前記位置制限テーパ面に当接するテーパ状接触面を有することを特徴とするクロスローラーベアリング。
  2. 各前記テーパ状接触面の前記第2の方向において反対する両側の間の長さをCとし、各前記位置制限テーパ面の前記第2の方向において反対する両側の間の長さをEとする場合、C>Eの条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のクロスローラーベアリング。
  3. 前記外側リングの前記第2の方向における長さをAとし、前記位置限定プラグの前記第2の方向における長さをBとし、各前記位置制限ボルトの前記ねじ部の前記第2の方向における長さをLとする場合、A-≧2Lの条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のクロスローラーベアリング。
  4. 前記位置限定プラグは前記第2の方向に沿って延伸して両端が各前記位置制限テーパ面にそれぞれ接続される貫通孔を更に有することを特徴とする請求項1に記載のクロスローラーベアリング。
  5. 前記位置制限手段は、各前記ねじ孔内にそれぞれねじ込まれ且つ前記第2の方向に沿って前記通過孔の方に向かって各前記位置制限ボルトの前記ねじ部にそれぞれ当接する2つの固定ボルトを更に有することを特徴とする請求項1に記載のクロスローラーベアリング。
  6. 各前記位置制限ボルトの前記ねじ部は、前記第2の方向において前記テーパ部に反対するように設けられる凹陥溝を更に有し、
    各前記固定ボルトは、それぞれの前記ねじ孔にねじ接続するねじ部と、前記ねじ部から前記第2の方向に沿って前記通過孔の方に向かって延伸してそれぞれの前記凹陥溝内に延伸する当接部とを更に有する
    ことを特徴とする請求項5に記載のクロスローラーベアリング。
  7. 各前記固定ボルトの当接部は、前記ねじ部から前記第2の方向に沿って前記通過孔の方へ延伸し、且つ、外径が徐々に狭まることを特徴とする請求項6に記載のクロスローラーベアリング。
  8. 各前記位置制限ボルトの凹陥溝は四角形のスロットであることを特徴とする請求項7に記載のクロスローラーベアリング。
  9. 各前記位置制限ボルトの凹陥溝はそれぞれ対応する前記固定ボルトの前記当接部の形状に対応するテーパ状のスロットであることを特徴とする請求項7に記載のクロスローラーベアリング。
  10. 前記内側リングは、前記外側リングに向かい且つV字形を呈する内側溝を有し、前記外側リングは、前記内側溝に向かい且つV字形を呈する外側溝を有し、前記内側溝と前記外側溝とは、前記ローラー通路を共に画成し、
    前記位置限定プラグは、前記第1の方向に沿って前記ローラー通路に向かい且つV字形を呈するレール溝を有し、各前記ローラーは円柱状ローラーであり、且つ、隣り合ういずれか2つの円柱状ローラーそれぞれの自転軸は互いに平行せずに交差することを特徴とする請求項1に記載のクロスローラーベアリング。
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