JP3244221U - 繊維ロープ - Google Patents

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公洋 中谷
哲也 山本
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ナロック株式会社
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Abstract

【課題】強度及び耐久性の向上を図りながら、海水に沈まないようにすることのできる繊維ロープを提供すること。
【解決手段】内層2と外層3とで構成される二重構造の繊維ロープ1であって、内層2及び外層3を構成する撚糸は、比重が1.03未満である軽量繊維と、軽量繊維よりも高強度で比重が1.03超である高強度繊維とを混撚りしたものであり、撚糸の比重が1.03を下回るように軽量繊維と高強度繊維の比率を調整してある。
【選択図】図1

Description

本考案は、例えば、主として船舶、殊に大型貨物船等の係留、タグボートの曳航、更には海洋土木工事用等に用いられる内外二重構造の繊維ロープに関する。
大型貨物船の係留ロープは、その使用環境上、摩擦に強く高強度で伸び率の小さいことが要求される。ここで、ロープの表面の凹凸が少なく滑らかであれば摩擦に強くなる。また、同じ呼び径のロープでは、ロープ断面が円に近いほど糸量が多く、強度が高くなる。さらに、ロープを構成するストランドの角度(撚り角度)が小さければ、強度が高くなり伸び率が小さくなる。従って、ロープの表面を滑らかにしつつ円に近い断面を持たせ、ストランドの角度を小さくすれば、摩擦に強く高強度で伸び率の小さいロープが得られる。内層と外層とで構成される二重構造の繊維ロープ(いわゆるダブルブレードロープ)は、上記各条件を満たすのに適しており、大型貨物船の係留ロープに用いられている。
ところで、同じ形のロープでも、使用する繊維の種類によって比重が変わる。一般に、ロープにはナイロン繊維が多く使用されているが、ナイロン繊維使用のダブルブレードロープは材料の比重が公称1.14であり海水に沈む(海水の平均比重1.03)。そして、海水に沈むロープを使用できないケースがある。
すなわち、大型貨物船は世界で運行しているが、国ごとや港ごとに定められるローカルルールを順守しないと入港できず、海水に沈むロープの使用を不可とする港が存在する。また、船のオーナーである海運会社などがその船の特性や安全性の観点から、海水に沈むロープの使用を禁じる場合もある。このように海水に沈むロープを使用できない場合、ナイロン製では不適合となるため、従来、公称比重0.91であり海水に浮くポリプロピレン繊維のダブルブレードロープが選択されてきた。ただし、この繊維を使うと強度が低くなり、同じ呼び径のダブルブレードロープで比べると、ナイロン繊維の場合の60%以下の強度となる。
そこで、軽量ではあるが強度の低いポリプロピレン繊維を用いて内層を形成し、強度の高いポリエステル繊維製の外層でこれを被覆するようにすれば、この内外二重構造のダブルブレードロープの強度を高めることができる。このとき、重量比でポリプロピレン繊維製の内層を全体の75%超とし、ポリエステル製の外層を25%未満とすれば、ポリプロピレンは公称比重0.91、ポリエステルは1.38であることから、このダブルブレードロープの比重は海水平均比重1.03を下回り、海水に浮くことにもなる。
しかし、一般的なダブルブレードロープでは内層と外層の重量比が1:1とされることからすると、上記のように外層を25%未満とするロープは一般のものより外層の糸量が少なく薄いといえる。大型貨物船ではロープの使用期間は5年以上とするのが普通であり、係留ロープの用途では、ロープにかかる負荷は力だけではなく、船の各所とロープが接触する部分の摩擦劣化に加え、屋外使用のため紫外線劣化もある。すなわち、ロープの外層が薄いことは特に耐久性の面でリスクとなる。
本考案は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、強度及び耐久性の向上を図りながら、海水に沈まないようにすることのできる繊維ロープを提供することにある。
上記目的を達成するために、本考案に係る繊維ロープは、内層と外層とで構成される二重構造の繊維ロープであって、内層及び外層を構成する撚糸は、比重が1.03未満である軽量繊維と、軽量繊維よりも高強度で比重が1.03超である高強度繊維とを混撚りしたものであり、撚糸の比重が1.03を下回るように軽量繊維と高強度繊維の比率を調整してある(請求項1)。
上記繊維ロープにおいて、軽量繊維をポリプロピレン繊維とし、高強度繊維をナイロン繊維とすることが考えられる(請求項2)。
本願考案では、強度及び耐久性の向上を図りながら、海水に沈まないようにすることのできる繊維ロープが得られる。
すなわち、本願の各請求項に係る考案の繊維ロープでは、内層及び外層を構成する撚糸に軽量繊維のみならず高強度繊維を用いることにより、強度の向上を図ることができる。また、内層に軽量繊維のみ、外層に高強度繊維のみを用いるロープでは、高強度繊維の使用比率を下げる必要があるとそれに伴って外層を薄くしなければならず、耐久性が低下する懸念が生じるが、本考案の繊維ロープでは、内層、外層の両方に軽量繊維と高強度繊維とを混撚りした撚糸を用いるので、高強度繊維の使用比率を下げる必要がある場合でも外層を薄くする必要はなく、外層の厚みを確保することにより耐久性の向上を図ることも可能となる。さらに、撚糸の比重が1.03を下回るように軽量繊維と高強度繊維の比率を調整することにより、この撚糸で構成される繊維ロープが海水に沈まないようにすることができる。
請求項2に係る考案の繊維ロープでは、軽量繊維をポリプロピレン繊維とし、高強度繊維をナイロン繊維とすることによって、ロープの製造コストを廉価にして提供できる。
本考案の一実施の形態に係る繊維ロープの構成を概略的に示す要部の分解正面図である。
本考案の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
図1に示す繊維ロープ1は、この繊維ロープ1の芯材となる内層2と、この内層2を被覆(囲繞)する外皮となる外層3とで構成される二重構造を有する繊維ロープ(いわゆるダブルブレードロープ)である。
繊維ロープ1は、例えば、複数の繊維を撚り合わせて撚糸を構成する工程と、複数の撚糸を撚り合わせて内層2、外層3のストランドを製造する工程と、複数のストランドを撚り合わせて内層2を製造する製綱工程と、この内層2の外周にストランドを撚り合わせて(編組して)外層3を製造する製綱工程とをこの順に実施して製造される。
この実施例において、内層2にはロープを用いており、このロープの打ち方としては、目的に応じて、例えば八つ打ち、12打ち、16打ち等、種々のパターンから適宜のものを選択することが考えられる。また、外層3にも、内層2の外周に編組されるロープを用いており、このロープの打ち方としては、目的に応じて、例えば24打ち、48打ち、64打ち等、種々のパターンから適宜のものを選択することが考えられる。
内層2と外層3のストランド数の組み合わせとしても色々なパターンが考えられ、例えば繊維ロープ1を大型船舶用とする場合、(内層2のストランド数、外層3のストランド数)の組み合わせ例として、(48、48)、(12、48)、(12、64)を挙げることができ、他の組み合わせを採用することも十分に考えられる。
そして、内層2及び外層3を構成する撚糸は、比重が1.03未満である軽量繊維と、軽量繊維よりも高強度で比重が1.03超である高強度繊維とを混撚りしたものとし、撚糸の比重が1.03を下回るように軽量繊維と高強度繊維の比率を調整してある。ここで、軽量繊維をポリプロピレン繊維とし、高強度繊維をナイロン繊維とすることが考えられる。
具体的には、撚糸の段階で公称比重0.91のポリプロピレン繊維(軽量繊維の一例)と公称比重1.14のナイロン繊維(高強度繊維の一例)を混撚りし、この際、重量比でポリプロピレン繊維を57%、ナイロン繊維を43%となるようにする。これにより、撚糸の計算比重は1.009となり、この撚糸を内層2、外層3に用いて得られる繊維ロープ1は平均比重1.03の海水に対し浮くことになる。
ここで、一般にナイロン繊維の伸度は、ポリプロピレン繊維のものより大きい。そこで、この繊維ロープ1に使用するナイロン繊維には、ナイロン繊維の中でも高強度、低伸度の種類を選定するのが好ましく、これにより、両繊維を混撚した撚糸は、両繊維の伸度が近く、高強度性を発揮することになる。なお、本明細書における「高強度」とは、乾燥状態においても湿潤状態においても引張強度(cN/dtex)がより高いことを指し、「低伸度」とは、乾燥状態においても湿潤状態においても伸度がより低いことを指す。
上記のように構成される繊維ロープ1では、内層2及び外層3を構成する撚糸に軽量繊維のみならず高強度繊維を用いることにより、強度の向上を図ることができる。また、内層2に軽量繊維のみ、外層3に高強度繊維のみを用いるロープでは、高強度繊維の使用比率を下げる必要があるとそれに伴って外層を薄くしなければならず、耐久性が低下する懸念が生じるが、本例の繊維ロープ1では、内層2、外層3の両方に軽量繊維と高強度繊維とを混撚りした撚糸を用いるので、高強度繊維の使用比率を下げる必要がある場合でも外層3を薄くする必要はなく、外層3の厚みを確保することにより耐久性(摩擦劣化、紫外線劣化に対する耐久性等)の向上を図ることも可能となる。さらに、撚糸の比重が1.03を下回るように軽量繊維と高強度繊維の比率を調整することにより、この撚糸で構成される繊維ロープ1が海水に沈まないようにすることができる。
特に軽量繊維をポリプロピレン繊維とし、高強度繊維をナイロン繊維とすることによって、繊維ロープ1の製造コストを廉価にして提供できる。
なお、本考案は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本考案の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。換言すれば、図1はあくまでも本考案の繊維ロープの一例を示すものに過ぎず、本考案は、必ずしも図1に示す構造に限定されるものではなく、本明細書及び図面に示した個々の構造、形状は考案の趣旨と矛盾しない範囲で相互に組み合わせたり、援用したりすることが出来る。
本考案に係る繊維ロープは、大型貨物船等の船舶の他、海洋資源の探査などに用いられる浮遊海上構造物を海底等に係留するための係留ロープや船舶用ロープ、養殖、定置、底曳等の水産漁業用ロープ、陸上用一般ロープ等としても好適に適用される。
1 繊維ロープ
2 内層
3 外層

Claims (2)

  1. 内層と外層とで構成される二重構造の繊維ロープであって、内層及び外層を構成する撚糸は、比重が1.03未満である軽量繊維と、軽量繊維よりも高強度で比重が1.03超である高強度繊維とを混撚りしたものであり、撚糸の比重が1.03を下回るように軽量繊維と高強度繊維の比率を調整してある繊維ロープ。
  2. 軽量繊維はポリプロピレン繊維であり、高強度繊維はナイロン繊維である請求項1に記載の繊維ロープ。
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