JP3243922B2 - パワースイッチ素子の熱破損防止方法 - Google Patents

パワースイッチ素子の熱破損防止方法

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JP3243922B2 JP04450894A JP4450894A JP3243922B2 JP 3243922 B2 JP3243922 B2 JP 3243922B2 JP 04450894 A JP04450894 A JP 04450894A JP 4450894 A JP4450894 A JP 4450894A JP 3243922 B2 JP3243922 B2 JP 3243922B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力変換装置のパワー
トランジスタやIGBT,MOSFET等のパワースイ
ッチ素子の熱破損防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パワースイッチ素子は、インバータやチ
ョッパなど半導体電力変換装置の主スイッチ素子として
使用されるが、そのスイッチ動作には電力損失が発生す
る。主な電力損失は (1)定常損失 素子のオン電圧(飽和電圧)×電流 (2)スイッチング損失 素子のオン・オフ過渡時の電圧×電流 であり、この損失によりパワースイッチ素子の温度が上
昇する。
【0003】パワースイッチ素子の温度上昇による熱損
失を防止するため、従来から素子にヒートシンクを取り
付け、このヒートシンクをファン等によって冷却する方
法が一般的に行われる。
【0004】この冷却方法による設計は、パワースイッ
チ素子の内部ジャンクション温度Tjがその固有の許容
値(例えばIGBTでは150℃)以上にならないよう
に行う。また、内部ジャンクション温度Tjは下記式に
基づいて決められる。
【0005】Tj=P×θ+Tc 但し、P;素子が発生する総電力損失(W) θ;過渡熱インピーダンス(℃/W) Tc;素子ケース温度(℃) 総電力損失P(定常損失+スイッチング損失)はパワー
スイッチ素子の特性やインバータ等の装置の運転条件か
ら決められ、素子ケース温度Tcはヒートシンク温度と
してその冷却能力等から決められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】パワースイッチ素子を
可変電圧可変周波数インバータ(VVVF)等の主スイ
ッチ素子とした場合、パワースイッチ素子のスイッチ動
作は低周波数(例えば1〜2Hz)から高周波数(例え
ば120〜240Hz)まで高範囲に渡って変えられ
る。
【0007】ここで、パワースイッチ素子が低周波スイ
ッチ動作になる場合には温度条件が悪くなる。
【0008】例えば、図4に示すように、パワースイッ
チ素子をブリッジ接続してインバータの主回路を構成す
る場合、各パワースイッチ素子はインバータ運転のため
に交互にオン・オフ制御されるため、各パワースイッチ
素子は対のものが半サイクル毎にオン・オフ動作して定
常損失およびスイッチング損失等を発生する。
【0009】このため、低周波動作ではパワースイッチ
素子のオン期間が0.5〜1秒と長くつづくことにな
り、このオン期間での温度が高周波動作に較べて大きく
なる。
【0010】図5はパワースイッチ素子を高周波動作さ
せる場合と低周波動作させる場合の素子温度Tjの変化
を示し、長いオン期間のつづく低周波動作での温度上昇
2が短いオン期間の温度上昇T1に較べて高くなる。
【0011】上述のように、パワースイッチ素子の低周
波動作にはオン期間での温度上昇が大きくなり、この温
度上昇によって素子が熱損失する恐れがある。また0.
5〜1秒間では素子内部の温度がヒートシンクまで伝わ
らず、外部からの冷却は事実上不可能である。この熱損
失問題は素子をPWM制御する場合にも生じる。
【0012】本発明は従来のこのような問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、素子の
総電力損失と過渡熱抵抗特性を組み合わせて低周波動作
モードでの素子の熱破壊を精度よく保護できるパワース
イッチ素子の熱破損防止方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明におけるパワースイッチ素子の熱破
損防止方法は、電力変換装置のパワースイッチ素子のケ
ース温度とマージン温度及び素子内部ジャンクション温
度最大許容値から素子内部ジャンクション温度上昇許容
値を求め、予め用意した電力変換装置の出力電流とパワ
ースイッチ素子が発生する総電力損失と関係を記録した
出力電流対素子総電力損失テーブルから電力変換装置の
出力時のパワースイッチ素子総電力損失を導き出し、さ
らに前記パワースイッチ素子総電力損失と前記素子内部
ジャンクション温度上昇許容値からパワースイッチ素子
の許容最大加熱インピーダンスを求め、前記パワースイ
ッチ素子の許容最大加熱インピーダンスと、予め用意し
たパワースイッチ素子の過渡熱インピーダンスの経時特
性を記録した時間対素子過渡熱インピーダンスのテーブ
ルから許容最大過渡熱インピーダンスに達するまでの時
間を導き出し、前記許容最大過渡熱インピーダンスに達
するまでの時間と前記出力電流の半周期を比較し、この
半周期が許容最大過渡熱インピーダンスに達するまでの
時間より長い場合、電力変換器をトリップさせて、パワ
ースイッチ素子の熱破損防止する。パワースイッチ素子
の内部ジャンクション温度は最大許容値以下に押さえら
れる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例について説明する。
【0015】(1)素子内部ジャンクションの温度上昇
許容値△TMAX(℃)は、インバータのパワースイッチ
素子のケース温度を検出することにより(1)式で計算
する。
【0016】 △TMAX=TjMAX−(Tc+α) …(1) ただし、TjMAX:素子内部ジャンクション温度最大許容
値(℃) Tc:素子のケース温度(℃) α:マージン温度(℃) (2)パワースイッチ素子が発生する総電力損失P
(w)とインバータの出力(実効)電流ioとの関係を
図2に示すように予め算出しておき、この関係をインバ
ータ制御部のテーブルに保存しておく。
【0017】(3)パワースイッチ素子の過渡熱インピ
ーダンスθ(t)(℃/w)を図3に示すように予め算
出しておき、この関係をインバータ制御部のテーブルに
保存しておく。
【0018】素子内部ジャンクションの温度上昇許容値
△TMAXは、(2)式の関係にある。
【0019】 △TMAX=P(io)×θ(tA) …(2) ただし、P(io):出力実効電流io時の素子の総電
力損失(w) θ(tA):素子の許容最大過渡熱インピーダンス しかして、θ(tA)は(3)式にて求められる。
【0020】θ(tA)=△TMAX/P(io) ={TjMAX−(Tc+α)}/P(io) …(3) このθ(tA)は、(1)式と、図2についてのテーブ
ルからのデータP(io)を用いて計算できる。また、
θ(tA)の時間tAは図3についてのテーブルから導き
出すことができる。
【0021】インバータの低周波数fo運転で、インバ
ータ出力電流がioの時には、時間tAだけ通電が継続
した時にインバータをトリップさせることにより素子の
熱破損を防止できる。ただし、低周波運転時には、イン
バータ出力電流の半周期分のみを問題とすればよいの
で、インバータをトリップさせるのは、tA<1/(2
×fo)の条件を満たした時とする。
【0022】図1は本発明の実施例を示す素子の熱破損
防止処理フロー図である。インバータ装置において、制
御部の処理装置に常時検出しているインバータの出力電
流io及びパワースイッチ素子のケース温度Tc及びキ
ーボードにて入力された素子内部のジャンクション温度
最大許容値TjMAX,マージン温度α等のデータを取り込
む(S1)。
【0023】図2についてのテーブルから電流io時の
総電力損失P(io)を導き出し(S2)、データT
jMAX,Tc,α及びP(io)から(3)式にて素子の
許容最大温度インピーダンスθ(tA)を求め(S
3)、図3についてのテーブルからθ(tA)に達する
時間tAを導き出し(S4)、この時間tAを出力電流の
半周期1/(2×fo)と比較して通電時間tがtA
り大きくなったとき、インバータをトリップさせる(S
5,S6)。
【0024】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
【0025】(1)インバータの低周波動作モードでの
パワースイッチ素子の熱破壊を防止できる。
【0026】(2)インバータ出力電流で素子の総電力
損失を求め、その値と素子の過渡抵抗特性を組み合わせ
てインバータをトリップさせる時間を算出しているの
で、精度のよい保護ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す素子の熱損失防止フロー図。
【図2】インバータ出力電流と素子の総電力損失の関係
を示すグラフ。
【図3】素子の過渡熱インピーダンス特性を示すグラ
フ。
【図4】インバータ主回路図。
【図5】運転周波数と素子温度変化状態図。
【符号の説明】
io…インバータ出力電流 fo…低周波数 P…素子の総電力損失 θ…素子の過渡熱インピーダンス θtA…許容最大過渡熱インピーダンス △TMAX…素子内部ジャンクション温度上昇許容値 TjMAX…素子内部ジャンクション温度最大許容値 Tc…素子ケース温度 α…マージン温度 TA…io通電でθ(tA)に達するまでの時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 1/00 H02M 7/48 H02H 7/122

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換装置のパワースイッチ素子のケ
    ース温度とマージン温度及び素子内部ジャンクション温
    度最大許容値から素子内部ジャンクション温度上昇許容
    値を求め、 め用意した電力変換装置の出力電流とパワースイッチ
    素子が発生する総電力損失と関係を記録した出力電流対
    素子総電力損失テーブルから電力変換装置の出力時のパ
    ワースイッチ素子総電力損失を導き出し、 さらに、前記パワースイッチ素子総電力損失と前記素子
    内部ジャンクション温度上昇許容値からパワースイッチ
    素子の許容最大加熱インピーダンスを求め、 前記パワースイッチ素子の許容最大加熱インピーダンス
    と、予め用意したパワースイッチ素子の過渡熱インピー
    ダンスの経時特性を記録した時間対素子過渡熱インピー
    ダンスのテーブルから許容最大過渡熱インピーダンスに
    達するまでの時間を導き出し、 前記許容最大過渡熱インピーダンスに達するまでの時間
    と前記出力電流の半周期を比較し、この半周期が許容最
    大過渡熱インピーダンスに達するまでの時間より長い場
    合、電力変換器をトリップさせることを特徴としたパワ
    ースイッチ素子の熱破損防止方法。
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