JP3243475B2 - 核融合装置 - Google Patents

核融合装置

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JP3243475B2
JP3243475B2 JP34115392A JP34115392A JP3243475B2 JP 3243475 B2 JP3243475 B2 JP 3243475B2 JP 34115392 A JP34115392 A JP 34115392A JP 34115392 A JP34115392 A JP 34115392A JP 3243475 B2 JP3243475 B2 JP 3243475B2
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    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 本発明は核融合装置に関する
ものである。
【従来の技術】 特願昭58ー161022号「荷
電粒子パルス集中装置」(発明者藤村明宏)は高圧ガス
ボンベから電磁弁を介して多数のイオンガン中に、ごく
短時間、核融合物質のガスを粉出させ、陽イオン化し、
高圧電極で加速し、反応容器の中心部でイオン同しを比
較的高密度で衝突させ、核融合を起こさせる事を中心と
したものである。
【発明が解決しようとする課題】 本発明は上記の装
置を改良するものであるが、上記の装置の問題点や改良
する必要のある点を次に記す。 陽イオンビーム同し
を衝突させる場合、原子核密度が小さく、核融合の起こ
る確率が小さい。 陽イオンビームは重水素と三重水
素の核反応では100KeV程度等、最適速度に加速し
なければ、エネルギー効率が下がるが、もし、加速電圧
を10倍にすれば、イオン密度を1/10にしても、総
エネルギー量は変わらない事になる。従って、高電圧で
イオンビームを加速し、核融合物質のペレット(ターゲ
ット)に衝突させれば、イオンビームの密度を小さく
し、加速時や衝突時の電気的な斥力によるビームの広が
りや反発を小さくできる事になる。従来からも、このよ
うなターゲットにイオンビームを照射する事は行なわれ
ていたが、本発明ではターゲットへの通電を確実に行な
わせ、イオンの集積によるターゲットの陽荷電を押さ
え、また、1回のイオンビーム照射で、1個のペレット
が消失しても、次のペレットを容易に供給し得るように
する。 入力パルス電流に対する応答速度が速く、急
速に開閉するガスフラッシュバルブを得る。 加速に
用いる5MV程度の直流高電圧を効率よく、比較的簡単
な装置で得る。 イオンビームパルスのパルス幅はな
るべく小さい事が望ましく、ガスフラッシュバルブの開
閉時間を小さくしなければならない。1μs程度、ある
いは、それ以下の短時間に比較的多量(1mg以上)の
ガスを放出させるには、ガス圧を数千・数万気圧にも高
める事が望ましい。このような高圧ガスを安全に収納し
得るガスボンベを得る。
【課題を解決するための手段】 多数の核融合物質ペ
レットを導電性リボンに1個ずつ取り付け、リボンを駆
動装置で動かし、真空反応容器の中心に1個のペレット
を位置させ、そのペレットの周囲のリボンを高電圧電源
の一極に連なる分厚い電極で挟み、ペレットに陽イオン
または電子のパルスを衝突させて加熱し、核融合を起こ
させ、リボンを挟む電極をゆるめて、リボンを駆動し、
次の1個のペレットを反応容器の中心に送り、再び荷電
粒子パルスを衝突させる事を反復する等により、上記
〜の課題を解決する。
【実施例】 図1は本発明を実施した核融合実験装置
の正面図。図2はその中央部の左方の拡大縦断正面図。
図3は中央部の拡大左側面図である。1は絶縁体製反応
容器。2はその上に取り付けたリボン送り出し装置。
3、4は左右に取り付けた絶縁体製円筒管から成る荷電
粒子銃。5は容器1の下に取り付けた内部を高真空にす
るか、フロンガス等の絶縁破壊電圧の高いガスをつめ
た、絶縁体製高電圧発生装置容器。6はその左側面に取
り付けたモーター。7はその下の床上に置くための金属
製固定台。8、9はその上に取り付けた導電性のよい金
属で造った1千気圧程度のキセノンガスをつめたボン
ベ。10、11はボンベから伸びた、外面に銅管を巻く
等して導電性を高めた金属管から成る、送気・導電管。
12は高圧コンデンサーの陰極の周囲を覆う、台7上に
取り付けた、耐電圧6MV程度の分厚いチタン酸バリウ
ム等の強誘電体層。13、14は銃3、4の周囲に巻い
た収束コイルである。15、16は容器1中の分厚いタ
ングステンその他の金属板製の陰極。17、18はその
中央に開けられた円錐台形の貫通孔。19は強誘電体層
12中のコンデンサーの陰極板。20はそれと陰極15
をつなぐ金属棒。21は陰極16を左右に動かす駆動装
置。22は厚さ0.1mm程度のボロン、重水素化ボロ
ン、ダイアモンド膜、銅、銀メッキをしたリチウム、ア
ルミニウム、ウラン、タングステン、パラジウム、その
他の長いリボンを接着、溶接等の方法で一体化した導電
性リボン。23はその中に設けた直径1・2mmの多数
の球形空洞中につめこんだ高圧の重水素と三重水素の混
合気その他から成る核融合物質ペレット。このリボンは
リボン送り装置2からくり出し、陰極15と16の間に
設けた浅い凹みに入り、下端のペレットは貫通孔17、
18中に入る。24は台7上に取り付けた上面が円筒面
をなす固定電極。25はその上面を覆う強誘電体層で、
中央部で厚さは(例えば)10μm、それより前後によ
るほど分厚くなっている。26はその上面中央部に潤滑
油または1μm程度の空気層を隔てて接触している絶縁
体製で、直径が1m程度の回転ドラム。27はその外周
面のくぼみ中に埋め込まれた、幅1cm、長さ1m程度
の、1cm程度の間隔を置いて、ドラムの円筒軸と平行
に配置した多数の帯状の金属電極。28はドラムを回す
セラミック製の軸で、モーター6につながっている。2
9は数100Vの直流電源で、その陽極端子は陽極24
につながり、陰極端子は金属細線の束から成るブラシ3
0につながる。31は外面が金属棒32を経て、金属棒
20につながる電気カップ。33は電気カップの内面か
ら突出した金属ブラシである。34は荷電粒子銃3中の
金属製のイオンフラッシュバルブで、35は送気・導電
管8の上端に連なり、バルブ内に先端が突出しているノ
ズル。36は直径5mm程度の円柱形で、上端がバルブ
内に固着し、下端がノズルの上端に接し、ニッケルその
他の磁歪材料から成る弁体。37はその周囲を囲むコイ
ル。38は銃3の内面に固着したタングステンネット等
から成るイオン化電極。39はその左面に固着した円垂
形の金属塊から成るイオン化電極で、イオンフラッシュ
バルブの右方の円垂形の空洞との間に、0.5mm程度
の間隙40が存在する。なお、荷電粒子銃3と4はその
左右が逆転したのみの同構造である。次にこの動作につ
いて説明する。図示しない真空ポンプにより、反応容器
1と荷電粒子銃3、4の中は常に高真空に保たれる。モ
ーター6が常に回転し、軸28、ドラム26、帯状金属
電極27等等が一方向に回転する。固定電極24には数
100Vの正電圧がかかり、厚さ10μm、誘電率16
00の誘電体層25を隔てた帯状金属電極27の一つに
は負電圧がかかる。一般に、静電容量Cは電極の対向面
積をS、誘電体の比誘電率をε、誘電体の厚さをdとす
れば、次式で表される。 C=8.9×10-14×εS/d εを1600、Sを100cm/2、dを0.001c
m(10μm)とすれば、Cは1.424×10-5(1
4.24μF)となる。コンデンサーに蓄えられる電気
量Q、電極間の電位差V、電気容量Cとには、 Q=VC の関係があるから、固定電極24とそれに対向する一つ
の帯状金属電極27とに500Vの電圧がかかるとすれ
ば、両電極は正と負の0.00712Qの電荷がそれぞ
れ蓄積され、ドラム26の回転に伴って、帯状電極27
がブラシ30から離れる際、誘電体層25の厚さはほぼ
同じであり、その電荷を帯電したまま、その電極27は
固定電極24から遠ざかって行く。遠ざかるほど、電極
24間との静電容量は減り、電位差は増すが、誘電体層
25の厚さが漸増するので、電極間の電圧も漸増し、絶
縁破壊が防止される。(誘電体層25の前後の肉厚漸増
部を除去したり、同じ肉厚にしたりすると、誘電率の小
さい気体が突然、電極間に入り、容量が急減し、電位差
が急増し、放電が起こり易い。)ドラム26の回転に伴
い、ブラシ30に電極27が次々と接触し、帯電し、電
荷を運び上げ、ブラシ33に接触し、電気カップ31に
電荷を移し、帯電を大部分失い、再びブラシ30に接触
し、帯電を回復し、ブラシ33に電荷を移す事をくりか
えす。(その際、各電極27間には電極幅と同程度の空
白部があり、その合成距離が大きいため、ブラシ30か
ら遠ざかるほど、電極27の電位が増しても、容気5内
の気体等の絶縁破壊を起こし、放電が起こる事はない。
電気カップ31に移った負電荷は高圧コンデンサーの陰
極板19に蓄えられる。当然、誘電体層12を隔てた固
定台7の対向面には同量の陽電荷がたまる。やがて、両
者の電位差は5MV程度に達する。ドラム26の周囲に
合計150の帯状電極27があり、ドラムが毎秒10回
転するとすれば、最大、毎秒10.68Qの電荷が運ば
れ、10.68Aの電流が得られる事になる。電極24
と固定台7の正電荷と、電極27の負電荷の間に働く引
力に抗し、モーター6がエネルギーを消費して回転し、
仕事をし、直流電源29の低電圧を高電圧に高める事が
できるのである。ここでは、従来の静電高圧発生装置
(ファンデグラフ起電機等)に比較して、強誘電体薄層
25、帯状金属電極27、その他を用いる事により、従
来の静電高圧発生装置より、はるかに多量の電荷を、軸
28とドラム26と電極27の周囲に接する軸受、気
体、潤滑油、ブラシ30、33等との少量の摩擦による
損失だけで、高電圧に引き上げる事ができる。従って、
核融合により発生した熱で水蒸気を発生させ、その蒸気
で発電し、その電力でドラム26を回したり、蒸気ター
ビンでドラム26を回したりすれば、効率よく、核融合
用の高電圧を得る事ができる事になる。このようにして
得られたコンデンサーの電極19の5MV程度の負電圧
は、金属棒20→陰極15→陰極16→等を経て、導電
性リボン22に加わる。図示しないが、始動スイッチを
押すと、荷電粒子銃3、4中のコイル37に1μs程度
の短時間のパルス通電が1回行なわれ、弁体36はほぼ
通電に伴う磁気変化に同調し、磁歪効果により伸縮し、
その下端が数μm上下し、ノズル35の上端との間にで
きた透き間からボンベ8、9内の高圧キセノンガスを数
mg噴出する。固定台7にボンベ8、9、管10、11
を経て連なるバルブ34には、陰極15、16に対し
て、5MVの正電圧がかかるが、それを0Vとする。図
示しないが、イオン生成用の独立の大容量コンデンサー
付の直流電源により、イオン化電極38と39には+1
000V程度の電圧が常にかかっているため、バルブ3
4から噴出したキセノンガスが間隙40に入ると、大電
流が流れ、ガスは高温になり、真空中で急膨脹し、同時
にプラズマ化し、多量の陽イオンを生じ、電極38の網
目を通り抜け、円筒形のイオンビームになり、陰極1
5、16に引かれて最終的には5MeVに加速される。
その途中、収束コイル13、14で軌道を曲げられ、貫
通孔17、18内に入り、ペレット23の表面のリボン
22の半球形の部分に衝突し、その材料を超高温に加熱
する。リボンの材料はプラズマになり、内外にその原子
やイオンが飛散するが、比較的高密度で1μsほどの間
に次々と押しよせてくるキセノンイオンの衝突を受け、
大部分の粒子はペレット23の中心部にキセノン原子等
と共に向かう。中心部には爆縮の効果が起こり、周囲よ
り高圧、かつ、高温になり、核融合が高い確率で起こ
る。どの程度、核融合が起こったかは、容器1外に置い
た中性子検出器、X線検出器、その他により測定する。
キセノンの陽イオンが多量にリボン22に衝突しても、
コンデンサーの電極19から多量の電子が補給され、陽
イオンは直ちに中性原子になる等し、この付近に生ずる
プラズマは5MVの負電位を保持し、後続のキセノン陽
イオンを加速する力は衰えない。(ペレットのみのター
ゲットを用いた場合には、ある程度陽イオンがぶつかる
と強い陽荷電を起こし、後続の陽イオンが衝突しにくく
なる。)ペレット23の前後上下のリボン22は1回の
バルブ34の開閉で蒸発してしまうが、電極15、16
は耐熱性、低抵抗のタングステン等を用いた分厚い物な
ので、ほとんど変化しない。そこで、駆動装置21を働
かせ、陰極16を右によせ、リボン送り出し装置2を働
かせ、実際にはリールに巻かれているリボン22の端を
下方に送り、次のペレット23を貫通孔17、18の位
置に運び、駆動装置21を働かせ、陰極16を左によ
せ、リボン22を陰極15と16の間に挟む。前回のコ
イル37への通電後、1秒程度経過すれば、コンデンサ
ーの電極19の再充電も完了しており、再び、コイル3
7に通電すれば、前と同様の動作が起こる。ボンベ8、
9につめるガスは水素、重水素と三重水素の混合気、ヘ
リウム3、ヘリウム4、アルゴン、6弗化ウラン、その
他任意のガスを用いてよいが、キセノン等の重粒子を用
いれば、リボン22やペレット23の原子の外方への飛
散が少なくなる。陰極15、16に5MV程度の直流高
電圧をかければ、前述のように、比較的存失少なく、そ
の高電圧を造る事ができ、バルブ34から放出するガス
の量が少なくても、ペレット23に与えるエネルギーを
大きくする事ができる。ノズル35の口径が2mmで、
ボンベ8の内圧が1000気圧とすれば、弁体36の下
面には、31.4Kgの圧力がかかるが、弁体36は変
形しにくい円柱体であり、充分その圧力に耐え、かつ、
急速な伸縮をする事ができる。電源29の極性を切り替
えると、帯状電極27は静電荷を運び、けっきょく、リ
ボン22には5MVの静電圧がかかる。イオン化電極3
8、39には1000Vの負電圧をかけ、バルブ34を
開閉すれば、キセノン原子の多くは陰イオンになり、リ
ボン22とペレット23に衝突する。その際、キセノン
原子の陰イオンのほか、原子には結びつかない単独の電
子もキセノンガス及びイオン化電極38、39から飛び
出し、リボン22に衝突し、リボン22等を加熱する。
電子による加熱を重視する場合には、水素、その他の電
子を放出しやすいガスを用いればよい。あるいは、ガス
フラッシュバルブを用いず、サイラトロンその他のスイ
ッチング装置を用い、固定台7と電極38、39との電
気的な接続を開閉し、電子流パルスをリボン22に衝突
させてもよい。この場合、電極38、39を熱陰極にし
てもよい。上記の実施例は種々の設計変更が可能であ
る。以下その概要を記す。荷電粒子銃3、4の上下前後
等に45°程度に傾斜した荷電粒子銃を付け加え、同じ
ペレット23に同時に荷電粒子パルスを打ち込んでもよ
い。銃を3、4のみにする場合、リボン22の半球形変
形部の周辺ほど多量の荷電粒子があたるようにし、均一
ビームなら、周辺部ほど、照射密度が小さくなる弊害を
避けてもよい。あるいは、ペレット23の形を、左右か
ら加圧して、やや扁平化した形、その他にし、上下左右
の周辺部の受けるエネルギー密度は小さくても、中心部
から見た前周囲の平均エネルギー密度は、いずれの方向
でも、ほぼ同じになり、慣性閉じ込めの壁の加圧力が中
心部において、あらゆる方向に均等に働くようにしても
よい。ペレット23がリチウム、水素化リチウム、重水
素化リチウム、ボロン、重水素と三重水素の混合物の凍
結体等の固体である場合、リボン22に開けた穴にはめ
こんで固定し、表面にリボン22の材料による被覆をし
なくてもよい。あるいは、1μm程度の厚さのカプセル
で被覆してもよい。(ペレットが非導電性物質でも、荷
電粒子の初期衝突でプラズマ化し、導電性が得られ
る。)リボン22の層を1・2mmの厚さにし、それに
開けた円柱形の穴に表面を導電層で被覆する等したペレ
ットをはめこんでもよい。その場合、ペレットの周辺の
み、リボンを肉薄にしてもよい。この穴に何も入れず、
銃3、4から飛んできた粒子が、その中に溜り、高密度
化するようにしてもよい。電極15、16の下半部を削
り、リボン22の下端を露出させた状態でイオンを衝突
させてもよい。半球形リチウムを平面形リボンの両面に
取り付けてもよい。電極15、16内に冷却液を循環さ
せてもよい。イオン化電極38の1mm程度右方に、そ
れと同様のタングステンネット等から成る網状電極を設
け、管10につなぎ、リボン22に対して0Vとなり、
電極38との間に、1000V程度のイオン化用電圧が
かかった状態にし、電極38を通化しても、まだイオン
化していないガスが、イオン化されるようにしてもよ
い。PZT等の電歪材料で厚さ1mm、直径5mm程度
の円盤を造り、その両平面に電極を焼付け、それを1枚
または数枚重ねて一体化し、円柱形の弁体36として用
い、電極にパルス電圧をかけ、上下方向に伸縮させ、ノ
ズル35を開閉してもよい。弁体36の直径を大きく
し、下端も硬質材料製の円錐台形片を取り付け、ノズル
35をふさいでもよい。ノズル35も磁歪材料製にし、
コイルをかぶせ、弁体36と同時に短縮させてもよい。
ロの字形の枠の上辺に弁体36を取り付け、下辺にノズ
ル35を取り付けてもよい。弁体36をネジで上下に動
かし得るようにし、ノズル35に対する加圧力を変え、
閉鎖時のガスもれを防いでもよい。あるいは、ガスもれ
検知器を設け、閉鎖時にガスもれが検出されれば、コイ
ル37に逆方向漸増直流が流れ、弁体36を下方に伸ば
し、ガスもれが止まった状態で、バイアス電流が保持さ
れるようにフィードバック系を構成してもよい。あるい
は、ノズル35と弁体36を保持するフレームを、それ
らと熱膨脹率が同じ材料で造り、不必要なガスもれが生
じないように製造してもよい。ガスフラッシュバルブ3
4を省略し、その位置に、リチウム、重水素化リチウ
ム、ボロン、重水素化ボロン、重水素と三重水素の凍結
塊、その他の核融合物質、鉄、タングステン、ウラン、
鉛、その他の重元素等の細線、または小塊を、電極間に
挟み、大電流パルスを流し、短時間に蒸発させて気化
し、イオン化電極でイオン化し、リボン22に衝突させ
てもよい。帯状金属電極27の前後幅を1mm以下に
し、相互間隔も同程度取り、電極24を直径10cm〜
1m程度の回転軸付のドラム形にし、その全表面を厚さ
10μm程度の強誘電体層25で覆い、ドラム26の下
縁に接触し、接触部が同方向に同速度で動くようにし、
両者の滑り摩擦が起こらないようにしてもよい。その場
合、両ドラムの接触部の前後の間隙の形に適合する強誘
電体製の突起を、容器5の前後壁から突出させてもよ
い。電気カップ31とブラシ33をドラム26の右上方
によせ、ブラシ30と33の接触部以外の帯状電極27
の表面を強誘電体の薄層で被覆してもよい。ブラシ30
と33をローラー形の電極にしたり、カーボンブラシを
用いる等してもよい。固定電極24を10cm程度前方
によせ、その上端に、厚さ0.5mm、前後幅20cm
程度の、表面を強誘電体薄層で被覆し、前方に突出した
金属板製電極を取り付け、ドラム26が強誘電体層に軽
く接触しながら、回転するようにしてもよい。この場
合、金属板を横幅1cm程度のリードの連続になるよう
に、切り込みを入れてもよい。電気カップ31を省略
し、ブラシ33を金属棒32に直結してもよい。なお、
帯状金属電極27の帯電量は大きいほどよいが、その単
位面積あたりの値をQ(クーロン)誘電体層の比誘電率
をε、厚さをd(cm)、電極間にかけうる最大電圧を
V(ボルト)、誘電体の単位厚さあたりの耐電圧(比耐
電圧・絶縁破壊電圧)をρとすれば、 Q=8.9×10-14εV/d=8.9×10-14ερ/d2 従って、チタン酸バリウムのように、εが1600程
度、ρが50000V/cm程度(厚さにより変わ
る)、厚さも、かなり薄くし得る材料を用いれば、Qを
非常に大きくする事ができる。(誘電体層を高圧のフロ
ンガス等に置き換えてもよいが、εとρの積がチタン酸
バリウム等より、ずっと小さくなる。)補助電源とし
て、次のものを用いてもよい。外端がふさがった多数の
管を容器1に開けた多数の穴に取り付け、各管の根本
に、管と垂直な磁場をかけ、ペレット23の加熱に伴っ
て周囲に高速度で飛散するプラズマ中の陽イオンと陰イ
オンの進路を互いに逆方向に屈折させ、両イオンの到達
点にそれぞれ電気カップを置いて集電し、各電気カップ
を固定台7と、コンデンサーの電極19につなぎ、高電
圧の電荷を得る。この場合、中性原子は磁場を素通りす
るので、磁場の手前に設けたイオン化電極の網目を通し
てイオン化するか、最初の磁場の後に設けたイオン化電
極でイオン化し、第2の磁場で陽イオンと陰イオンに分
け、前記の電気カップに送り込んでもよい。導電性リボ
ン22を厚さ1mm程度の、パラジウム、鉄、ニッケ
ル、その他の常温核融合の場となり得る金属板製にし、
ペレット23は省略し、荷電粒子銃3、4から重水素等
のイオンをリボンの材料が蒸発しない程度のエネルギー
密度で(加速電圧を下げ、照射面積を広げる等して、断
続的、または連続的に打ち込み、リボンの材質中で常温
核融合を起こさせてもよい。その場合、リボンを直径1
m程度の円盤にし、モーターで回転させ、照射部位を絶
えず移動させ、高温化を防いでもよい。通常のリボン2
2に衝突させるイオンパルスはなるべく高密度のものを
短時間に衝突させる事が望ましい。そのためには、上記
のような応答速度を速くし得るガスフラッシュバルブを
用い、次に述べるような耐圧ボンベに収めた数千気圧以
上のガスをごく短時間、噴出させる事が望ましい。図4
は高圧ガスボンベの断面構造を示す。図5は管壁(器
壁)に加わる応力について説明するための管の断面を示
す。41はバナジウム鋼等、高圧に耐え、かつ、高抗張
力の材料から成る、高圧ガスボンベの最内層(第1
層)。42、43はその外を覆う層で、内部にガスをつ
めない状態では、外の物ほど強く引き伸ばされ、弾性変
形した状態で、かぶせられている。44は1本の管の管
壁の左半部。45は右半部である。一般に細長いボンベ
は管と見なし、その内圧が管壁の円周方向におよぼす応
力を求める事ができる。図5に示す管の内径が5cm、
外半径6cm、管壁の厚みを0.5cmとし、それを前
後幅1cmの輪切りにし、前後上下の内面が平らなシリ
ンダー内に入れ、管44と45の管空に100気圧のガ
スをつめた場合、ガス圧はピストンに相当する管の左半
部、並びに右半部を、それぞれ500Kgの力で左右に
押す。その結果、左半部と右半部の上下の境界面には、
それぞれ250Kgの応力が生じ、1cm2あたりの応
力は500Kgになる。この応力は管壁の左半部と右半
部の境界面のほか、上半部と下半部の境恢面その他、あ
らゆる部分で同じ値になり、材質の抗張力(引っ張り強
さ)が100Kg/cm2であれば、200気圧弱まで
のガス圧に耐えうる事になる。しかし、安全率を0.2
5に取れば、500気圧までにとどめて用いる事にな
る。すなわち、基本的には、管の最小厚みをt(c
m)、最大使用内圧をp(Kg/cm2)、内半径をr
(cm)、材料の抗張力をσ(Kg/cm2)、安全率
をαとすれば、 t=pr/(σα) となる。(実用機の設計には、温度による抗張力の低
下、くされしろ、その他の要素も盛り込まれている。) せい書には、厚肉管の設計用の公式として、次式が記さ
れている。 t=r[√{(σα+p)/(σα−p)}−1] しかし、この式のσに高抗張力鋼の20000Kg/c
m2を入れ、αに0.25を入れ、pを5000気圧に
取れば、 (σα+p)/(σα−p)=10000/0=∞ となる等、その式が非常に高い圧力には適用できない事
が分かる。数10万気圧の圧縮力(半径方向の応力)に
耐えうるバナジウム鋼その他の材料を用い、肉厚を充分
大きくしても、この式に従うかぎり、数10万気圧に耐
える管は得られない。その理由を次に記す。今、管の内
圧が0の場合の内半径をr、内周をa、外半径をs、外
周をb、厚みをt、管壁中の任意の半径kの位置におけ
る円周をl、ガスをつめた場合の内半径をR、内周を
A、外半径をS、外周をB、厚みをT、材料の体積変化
率(外方ほど影響が小さくなるガス圧や内接層からの圧
迫と、外接層からの圧迫等による圧縮、ポアソン比に逆
相関する材料の弾性特性、その他に支配される)をβ、
lの部分の変位した半径をL、内周の伸び(歪み)率を
x、外周の伸び率をy、lがLに伸びた伸び率をzとす
れば、次の各関係式が成り立つ。 a=2πr r=a/2π t=s−r A=2πR R=A/2π T=S−R l=2πk L=2πK x=(A−a)/a=(R−r)/r (1) 管壁の断面積は、 πs2−πr2=(πS2−πR2)/βπ(b/2π)2−π(a/2π)2={ π(b/2π)2−π(A/2π)2}/β s=√{(S2−R2)/β+r2} (2) S=√{(s2−r2)β+R2} (3) b=√{(B2−A2)/β+a2} (4) B=√{(b2−a2)β+A2} (5) y=(S−s)/s =[√{(s2−r2)β+R2}−s]/s (6.1) y=(B−b)/b =[√{(b2−a2)β+A2}−b]/b (6.2) kより内方と、Kより内方の各管壁の断面積の関係は、 πk2−πr2=(πK2−πR2)/β k=√{(K2−R2)/β+r2} (7) K=√{(k2−r2)β+k2} (8) l=2πk=2πR{(K2−R2)/β+r2) (9) L=2πK=2π√{(k2−r2)β+R2} (10) z=(L−l)/l=(2πK−2πk)/2πk =(K−k)/k (11.1) z=[√{(k2−r2)β+R2}−k]/k (11.2) 今、引っ張れば応力に比例した伸び(歪み)率を示し、
体積変化は起こらず、(β=1、ポアソン比0.5)、
2倍の長さを越えれば、突然切れる弾性ゴムを用いたと
して、その内半径rが10cm、外半径sが20cm、
厚みtが10cm、内周aが62.8cm、外周bが1
25.6cmのゴム管を作り、内空にガスをつめ、内半
径を20cmに拡大した場合、式(1)と(6.1)ま
たは(6.2)を用いて計算すれば、その内周Aはaの
2倍になり、その伸び率xは1(100%)になり、最
大の応力を示す。しかし、外半径は26.4cmに増
し、外周Bは166.1cmになり、伸び率yは0.3
2(32%)に過ぎず、伸び率にほぼ比例する応力は、
内周の1/3程度にしかならず、材料の性能が不完全に
しか発揮されない。内周に近いほど、伸び率は大きく、
それから遠ざかるほど、伸び率は小さくなるが、式(1
1.1)(11.2)で求めた、その有様を次表に記
す。ガスを入れない際の半径k、その位置の円周l、ガ
スをつめた際の、kに対応する部分の半径K、その円周
L、lからLに伸びる事による伸び率zの順に記す。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 半径と伸び率の関係 (内半径が10cm→20cmに伸びた場合) k l K L z 10 62.8 20.5 125.6 1.00 11 69.0 20.5 128.8 0.86 12 75.3 21.0 132.3 0.75 13 81.6 21.6 136.0 0.66 14 87.9 22.2 139.8 0.59 15 94.2 22.9 143.8 0.52 16 100.4 23.5 148.0 0.47 17 106.7 24.2 152.4 0.42 18 113.0 24.9 156.8 0.38 19 119.3 25.7 161.4 0.35 20 125.6 26.4 166.1 0.32 cm cm cm cm ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 内周が2倍に伸びたこのゴム管に、もう少しガスをつめ
こめば、内周のゴムが裂け、ガスはその亀裂を広げ、た
ちまち、外周にまで亀裂が成長し、管は裂けてしまう。
従って、この管は内周の伸びが、その材料の抗張力(最
大応力)を示す値に到れば、それより外の部分の余力が
生かされないまま、破壊に到るのである。(現実の材料
を用いても、原理的にはこれに近い事が起こる。) この関係は金属管の場合でも同様である。次の表は上例
と同サイズの金属管の内周aを10cmから、A=1
0.1cm、x=0.01(1%)歪ませた場合の、そ
れより外の伸び率の変化を記したものである。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 半径と伸び率の関係 (内半径が10cm→10.1cmに伸びた場合) k l K L z 10 62.80 10.10 63.43 0.0100 11 69.08 11.09 69.65 0.0083 12 75.36 12.08 75.88 0.0070 13 81.64 13.08 82.12 0.0059 14 87.92 14.07 88.37 0.0051 15 94.20 15.07 94.62 0.0045 16 100.48 16.06 100.87 0.0039 17 106.76 17.06 107.13 0.0035 18 113.04 18.06 113.39 0.0031 19 119.32 19.05 119.65 0.0028 20 125.60 20.05 125.92 0.0025 cm cm cm cm ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このように厚肉の単層の管では、外部の材料の機能を不
充分にしか出せない。しかし、最内部から最外部に到る
全体をほぼ同様の伸び(歪み)率で使用できれば、原理
的には無限に大きな圧力に耐える容器ができる事にな
る。このような目的を達するには、管壁を、薄層を多数
重ねた重層構造にする。内半径rに比べて管壁の厚みが
小さく、内半径rと外半径sの差の、rに対する比率
(s−r)/rが0.1程度であれば、伸び率の内外差
も上記の表や式から求められるように、20%以下で、
材料の耐圧性能は、ほぼ充分に発揮される。(更に薄く
てもよい。y/x比が1に近ずく事が望ましい。) 重層構造にする場合、最外層の物まで、充分にその性能
を発揮するように設計しなければならない。それは、管
内に最高ガス圧がかかった時、全層がほぼ同じ伸び率に
引き伸ばされるようにする事である。次にこのような考
え方にもとずく設計法の概要を記す。まず、第1層41
の内半径rを定め、その厚みtをrの10%以下に取
る。式(1)(6.2)から知られるように、ガスをつ
めた場合の外周bの伸び率yは、内周aの伸び率xより
大きいので、内周部に着目し、そこでの許容最大応力を
定める。その値は材料の抗張力σに安全率αをかけた値
になる。材料のヤング率(Kg/cm2)をε、内周の
許容最大伸び率をcとすれば、 c=σα/ε (12) このcはガスをつめて内半径rがRになった際の拡大率
でもあり、次の関係が成り立つ。 R=r+cr (13) A=2πR=2π(r+cr) (14) ガスをつめて内半径rを許容最大伸び率cだけ拡大さ
せ、Rにした際の外半径Sを特にU、外周BをDと定め
れば、式(12)〜(14)を式(3)と(5)に代入
し、次の式が得られる。 U=√{(s2−r2)β+(r+cr)2} =√{( s2−r2)β+(r+σαr/ε)2} (15) D=√{(b2−a2)β+(a+ca)2} =√{(b2−a2)β+(a+σαa/ε)2} (16) 第2層42の内半径の自由長(第1層が入っていない際
の長さ)vと、内周eは、ガスをつめた際の第1層41
の外半径Uまたは外周Dを、許容最大伸び率cだけ縮め
た値にしなければならない。その値は次式のようにな
る。(r、sその他は第1層の値) v=U/(1+c)=√{(s2−r2)β+(r+σαr/ε)2}/(1+ σα/ε) (17) e=D/(1+c)=√{(b2−a2)β+(a+σαa/ε)2}/(1+ σα/ε) (18) 第2層42の内半径の自由長vが定まれば、その10
%、あるいは、第1層の内半径rの10%程度の厚みを
取り、第2層の外半径を定める。ついで、第2層の内半
径をr、外半径をsとし、式(17)を用い、第3層4
3の内半径の自由長v及び、その10%増し程度の外半
径の値を定める。もし、第4層、第5層、それ以上の層
を用いる場合には、第2層、第3層と同様、式(17)
のrに内接層の内半径、sに外半径の各自由長を入れ、
その材料のσ、α、ε、βを入れ、求める層の内半径の
自由長vを得る事を反復すればよい。上記の式では、各
層を同じ材質で造る事を前提にしているが、内接層の各
値を上記の通りとし、求める層(外接層)の許容最大伸
び率をC、材質の抗張力をΣ、安全率をΑ、ヤング率を
Εとすれば、求める層の内半径の自由長wは、 w=U/(1+C)=√{(s2−r2)β+(r+σαr/ε)2}/(1+ ΣΑ/Ε) (19) 次にrをRにした場合の各層の円周方向に働く応力につ
いて考察する。材料内の任意の半径kにおける伸び(歪
み)率z、応力f(Kg/cm2)、ヤング率εとの関
係は式(11.2)(15)等より、 f=zε=[√{(k2−r2)β+(r+σαr/ε)2}−k]/kε (20) となり、一つの層の全応力F(Kg)は、上式をr〜s
の範囲で定積分する次式により求められる。 F=∫r\s [√{(k2−r2)β+(σαr/ε)2}−k]/kεdk G=−βr2 +(r+σαr/ε)2 g=√G H=√(βs2+a) h=√(βr2+a) とおけば、 F=[H+g/2×log{(H−g)/(H+g)}−s] −[h+g/2×log{(h−g)/(h+g)}−r] (21) 半径に対して肉厚を比較的小さく取るため、r〜sの伸
び率の変化は、ほぼ直線的になるので、次の近似式でF
を求めてもよい。ただし、xとyは式(1)と(6.
1)にも示す内周と外周の伸び率である。 F≒(s−r)ε(x+y)/2≒(s−r)ε[{(r+σαr/ε)−r }/r+[√{(s2−r2)β+(r+σαr/ε)2}−s]/s]/2 ≒ (s−r)ε[σαr/ε/r+[√{(s2−r2)β+(r+σαr/ε)2 }−s]/s]/2 (22) また、この層で負担する内圧p(気圧)は、 p≒(s−r)ε[σαr/ε/r+[√{(s2−r2)β+(r+σαr/ ε)2}−s]/s]/2r (23) 上記の式(19)に具体的な数値を代入し、図4に記す
ボンベの設計例を次に記す。第1層41の内半径rを5
cm、外半径sを5.5cm、材料の抗張力σを200
00Kg/cm2、安全率αを0.25、体積変化率β
を1(体積変化無し)、ヤング率εを2500000K
g/cm2とし、第2層42の材料の抗張力Σを100
00Kg/cm2、安全率Αを0.25、ヤング率Εを
2000000Kg/cm2とすれば、第2層の内半径
の自由長wは、 w=√{(5.52−52)×1+(5+20000×0.25×5/2500 000)2}/(1+10000×0.25/2000000) =5.502 2(cm) 第2層の内半径はこのように5.5022cmにし、そ
の外半径の自由長を6cmにし、第2層と同材質を用
い、第3層の内半径を式(19)で求めると、 w=√{(62−5.50222)×1+(5.5022+10000×0.2 5×5.5022/2000000)2}/(1+10000×0.25/20 00000)=5.9913(cm) 従って、第3層の内半径と外半径の自由長は5.991
3cmと、6.5cmにすればよい。この例では、β=
1として計算しているが、個々のケースに応じたβの値
を代入して求める事が望ましい。βは材質が異なれば変
わり、温度(体積・ヤング率・抗張力等の変化)、内
径、外径、厚み、内圧、外圧等、諸条件の影響を受け、
単純には定められない。そこで、管の材質、内径、外
径、内圧、外圧、温度、その他の条件をさまざまに変
え、体積変化を実測し、帰納的にβを求める関係式を得
てもよい。なお、横幅の広い金属平板を上下に引っ張
り、弾性限度内での上下方向の伸びに対し、面の厚み
が、どう変わるかを実測し、特殊なポアソン比を得、体
積(上下長と厚みの積)変化に関するデータを求め、あ
るいは、面の表理面を加圧しつつ、上下に引っ張り、ポ
アソン比や、体積変化率を求め、βの値の算出に用い得
るようにする事が望ましい。上例の数値を式(22)に
代入し、第1層の管壁の安全使用時に出し得る最大応力
Fを求めると、 F≒(5.5−5)×2500000×[20000×0.25×5/250 0000/5+[√{30.25−25)×1+(5+20000×0.25× 5/2500000)2}−5.5]/5.5]/2≒2283(Kg) となり、それが安全に負担し得る内圧pは式(23)に
より、約457気圧となる。図4に示すボンベを造る
際、まず第1層41を造る。ついで、上記のような設計
法で内半径と外半径を設定した金属管を、左端のふさが
った試験管形にして成る第2層42の半製品を造り、常
温または数100℃に加熱し、真空中で第1層にかぶ
せ、右端をしぼり加工で第1層にかぶせる。同様の方法
で第3層43を第2層にかぶせる。(内方の層ほど、外
接層から大きな外圧を受け、強く圧縮される。)あるい
は、第1層41を常温または液体窒素等で冷却してお
き、その外面に溶融したアモルファス金属の溶融物を薄
く巻き付け、アモルファス金属層を形成させ、それを適
温に冷却し、更にアモルファス層の巻き付けを反復し、
各層が結果的に前記の設計値になるようにしてもよい。
なお、従来の大砲の砲身や高圧プレスのシリンダー等
で、内接層の外径より小さな内径の外接層を焼きばめ等
でかぶせる事は行なわれているが、原理的には無限に大
きな圧力のガスをも収め得る物が得られる、上記のよう
な設計法は示されていない。このようにして得られた高
圧用ボンベは、前記のボンベ8、9等として用いるほ
か、人工ダイアモンドの合成用容器、その他種々の用途
に用いる事ができる。特願平1ー203566号「核融
合の実験装置」(出願人藤村明宏)中に、高圧容器中
に、常温核融合の実験に用いられているパラジウムを微
粒子にし、焼結した物と、高圧重水素とをつめ、常温核
融合を行なわせたり、容器に数万気圧の重水素をつめ、
線状の紫外線ビームパルスを重水素中に通し、そのビー
ム中に高圧放電させ、核融合を行させる事等が記されて
いるが、このような装置の高圧容器に上記のボンベを用
いてもよい。常温核融合の実験によく用いられるパラジ
ウム、鉄・ニッケル・チタン・その他、高圧下で水素を
急増する単体、合金等を、粒度10μm以下の微粉に
し、そのまま、あるいはパラジウムメッキをして焼結す
るか、鉄等の焼結体にパラジウムメッキ液を通しながら
通電する等してメッキし、半径1cm程度の長い半円柱
形にする。それを常温核融合(物理)触媒とよぶ事にす
る。この触媒を内半径1cmの上記のような高圧ボンベ
内の上半部に取り付け、核融合用の重水素(または重水
素と3重水素の混合気等)と、高比重で、核融合を起こ
さず、化学的にも不活性なキセノン、クリプトン、その
他の核融合反応制御ガス(中性子の発生する反応では、
中性子を吸収しにくいと言う条件を加えてもよい)とを
同容積、ボンベ内が数万気圧になるように押し込み、ボ
ンベの口を閉じる。重水素は触媒の気孔中と、それより
数mm下方の範囲に主に存在し、制御ガスは更に下方に
溜まる。相表面積が非常に大きい触媒の表面に、高圧、
高密度の重水素が押し付けられ、それが触媒材料中に吸
蔵され、更に圧力を増し、水素原子同しが接近し、核融
合を起こすものも生じてくる。(この場合、ボンベ内に
ガスを押し込むのにエネルギーを要するが、その後はエ
ネルギーを加えなくてよい利点がある。)このようなボ
ンベを多数ボイラー等の大容器中に入れ、ボイラー内の
水等を加熱すればよい。各ボンベにはリング状の歯車を
はめ、上下に長い2本のラック間に歯車を挟み、各ラッ
ク対に数個ずつのボンベを固定させる。一つのラックを
上下に動かせば、ボンベは回転し、その回転角の程度に
より、触媒の一部または全部が制御ガス中に入り、重水
素の一部または全部が触媒外に排除され、発熱量の制御
が行なわれる。なお、安価で、効率の高い核融合触媒の
探索が今後必要である。触媒とボンベとの接合に、温度
が一定値に達すれば解け、触媒を制御ガス中に落として
しまう結合材を用いたり、両者をバイメタルでつなぎ、
温度上昇に伴い、触媒が下がるようにし、安全性を高め
てもよい。触媒入りのボンベ中に重水をつめ、高圧下で
は水より比重が大きくなる。不活性ガスを押し込んで内
圧を数千気圧にし、ボンベ内の下半部に入れた陽極と触
媒間に通電し、重水素ガスを電気分解で発生させ、内圧
を高め、核融合を起こさせる場合には、通電量を加減
し、核融合の量を制御する事ができる。ボンベの内径を
数mm以下にしてもよい。内圧も任意に上げ下げしても
よい。ボンベを上下方向に立て、上半部に円柱形触媒を
収め、水平軸の周囲にボンベを回転させ、反応量の制御
を行なってもよい。その他種々の設計変更が可能であ
る。
【発明の効果】 本発明を実施すれば、比較的構造が
簡単で、安価に製作でき、高いエネルギー効率で、核融
合物質を高密度に集中させ得る、核融合装置が得られる
利点が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施した核融合実験装置の正面図。
【図2】 その中央部と左方の拡大縦断正面図。
【図3】 中央部の拡大左側面図。
【図4】 高圧ガスボンベの断面構造図。
【図5】 管壁に加わる応力について説明するための管
の断面図。
【符号の説明】
1 反応容器。 2 リボン送り出し装置。 3 荷電粒子銃。 4 荷電粒子銃。 5 高電圧発生装置容器。 6 モーター。 7 固定台。 8 ボンベ。 9 ボンベ。 10 送気・導電管。 11 送気・導電管。 12 強誘電体層。 13 収束コイル。 14 収束コイル 15 陰極。 16 陰極。 19 コンデンサーの陰極板。 21 陰極16の駆動装置。 22 導電性リボン。 23 核融合物質ペレット。 24 固定電極。 25 強誘電体層。 26 絶縁体製回転ドラム。 27 多数の帯状金属電極。 28 回転軸。 29 数100vの直流電源。 30 金属ブラシ。 31 電気カップ。 33 金属ブラシ。 34 イオンフラッシュバルブ。 35 ノズル。 36 磁歪材料製円柱形弁体。 37 その周囲を囲むコイル。 38 イオン化電極。 39 イオン化電極。 40 間隙。 41 高圧ボンベの第1層。 42 第2層。 43 第3層。 44 管壁の左半部。 45 同じ管壁の右半部。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動装置から送り出される、多数の核融合
    物質ペレットを取り付けた導電性リボンの真空容器中に
    突出した端の左右の表裏面を、高圧直流電源の陰極に連
    なる分厚い電極板で挟み、このペレット及びリボンの左
    方及び右方に、高圧直流電源に連なる網状陽極を設け、
    それに近接し、低圧イオン化用電源に連なるイオン化用
    電極間隙を設け、その電極間隙に開口する、高圧ガスボ
    ンベに連なるガスフラッシュバルブを設けて成る核融合
    装置。
  2. 【請求項2】イオン化電極間隙に開口する弁箱内に、高
    圧ガスボンベに連なるノズルの先端を突出させ、一端
    が、そのノズルの先端に接する、周囲にコイルを巻いた
    円柱形磁歪材料、または、表裏面に電極を取り付けた圧
    電材料製円盤の積層体から成る円柱形弁体とより成るガ
    スフラッシュバルブを設けた、請求項1に記載の格融合
    装置。
  3. 【請求項3】モーターに連なる水平な回転軸の周囲に絶
    縁ドラムを取り付け、その円筒面に軸に平行な多数の帯
    状金属電極を電極幅と同程度の間隔を置いて取り付け、
    ドラムの下縁の帯状電極に接する強誘電体薄層で被覆さ
    れた固定電極を設け、直流低電圧電源の陽極を固定電極
    につなぎ、陰極を電気ブラシを介して固定電極に対向す
    る帯状電極に接触させ、固定電極を高圧電源コンデンサ
    ーの陽極につなぎ、ドラムの上縁の帯状電極に接触し、
    電気カップの内面に連なる電気ブラシを設け、電気カッ
    プの外面を高圧電源コンデンサーの陰極につなぎ、か
    つ、該高圧電源コンデンサーの陰極を導電性リボンを挟
    む電極板につなぎ、該コンデンサーの陽極をリボン及び
    リボンを挟む電極板に対向する網状陽極につないでな
    る、高圧電源を用いた請求項1に記載の核融合装置。
  4. 【請求項4】 内部に収納した最大使用ガス圧力によ
    り、容器壁を構成する各層の円周方向における応力が、
    各層の材料の抗張力をほぼ一定の安全率で除した値にな
    るよう、製造時の各層のサイズを設定した多層壁から成
    る高圧ガスボンベを用いた、請求項1に記載の核融合装
    置。
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