JP3243459U - フッ素樹脂を使用した既設鋼製埋設タンクの内面ライニング。 - Google Patents

フッ素樹脂を使用した既設鋼製埋設タンクの内面ライニング。 Download PDF

Info

Publication number
JP3243459U
JP3243459U JP2023002312U JP2023002312U JP3243459U JP 3243459 U JP3243459 U JP 3243459U JP 2023002312 U JP2023002312 U JP 2023002312U JP 2023002312 U JP2023002312 U JP 2023002312U JP 3243459 U JP3243459 U JP 3243459U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
fluororesin
pfa
ptfe
steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023002312U
Other languages
English (en)
Inventor
秀雄 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanfreund Corp
Original Assignee
Sanfreund Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanfreund Corp filed Critical Sanfreund Corp
Priority to JP2023002312U priority Critical patent/JP3243459U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3243459U publication Critical patent/JP3243459U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

【課題】貯蔵タンク、及びそれを用いた貯蔵設備に関し、特にフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を使用した埋設タンクの内面構造を提供する。【解決手段】新規鋼製タンクの外周及び内周と、既設鋼製タンクの内周に覆設され、該鋼製タンクからの油又は合成燃料、水素漏れを防止するフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉14と、鋼製タンクとフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉との間に配設された隙間形成部材としての3Dガラスクロス16と、鋼製タンクとフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉との間に配設され、鋼製タンクの腐蝕や孔蝕を検知する漏洩検知センサー17と、該漏洩検知センサーの検知出力に基づいて鋼製タンクの不良を報知する報知手段と、を有する。【選択図】図3

Description

本考案は貯蔵タンク、及びそれを用いた貯蔵設備に関し、特にフッ素樹脂を使用した既設鋼製埋設タンクの内面ライニングに関する。
近年、有機溶剤の必要性が高くなる傾向にある。例えば燃料電池自動車(FCV:FuelCell Vehicle)に燃料を補給するための水素スタンド(水素ステーション)等の貯蔵設備では、有機溶剤である有機ハイドライドを貯蔵する必要がある。
有機ハイドライドは、適切な触媒反応を介して水素を可逆的に放出する有機化合物であり、メチルシクロヘキサン、デカリン、及びケトンなどの飽和縮合環炭化水素を指す。有機ハイドライドは、石油燃料と同様に、常温での液体輸送、貯蔵が可能である。このことから、水素充填設備での利用が予想される。
例えばメチルシクロヘキサンは、トルエンの水素化により生じ、触媒による脱水素化で水素を取り出せることから、有機ハイドライドの一種として水素の安定的な貯蔵・輸送手段としての研究がすすめられている。
トルエンは、芳香族炭化水素に属する有機化合物で、ベンゼンの水素原子の1つをメチル基で置換した構造を有する。無色透明の液体で、常温で揮発性があり、引火性を有するだけでなく、人体に対しては麻酔作用がある他、毒性も強い。メチルシクロヘキサンは、トルエンに比べ毒性は低い。
水素充填設備では、有機ハイドライド以外にも、毒性を有する有機溶剤が用いられると予想される。水素充填設備の想定される設置場所もあり、有機溶剤の漏洩はより確実に回避することが重要である。
そのために、有機溶剤を貯蔵する貯蔵タンクを二重殻構造とし、外側の鋼鉄製の鋼鉄容器内に、FRP(繊維強化複合材)、或いはGFRP(ガラス繊維強化樹脂)による内殻を貯蔵空間用に形成させることも行われている(例えば特許文献1参照)。
このような内殻により、有機溶剤の貯蔵タンクからの漏洩はより防止することができる。しかし、FRP、及びGFRPの何れも有機溶剤によって劣化する。そのため、貯蔵タンクからの有機溶剤の漏洩の防止では、その漏洩を安定的に防止できるようにすることも重要と考えられる。
実用新案登録第3240923号公報
そこで、本考案は、有機溶剤の漏洩をより安定的に防止するのが可能なフッ素樹脂を使用した埋設タンクの二重殻構造を提供するものである。
本考案は上記課題を解決するため、貯蔵タンクは、鋼製製の鋼鉄容器と、鋼製容器の内側に配置され、流体である貯蔵物を貯蔵可能に形成されたフッ素樹脂と、鋼製容器とフッ素樹脂との間に配設された隙間形成部材と、鋼製容器とフッ素樹脂との間に配設され、鋼製容器とフッ素樹脂との間に侵入した侵入流体を検知する検知器と、を有する。
本考案は上記課題を解決するため、貯蔵設備は、地中に埋設された上記貯蔵タンクと、前記地中に電極として埋設された導電性部材、及び前記貯蔵タンクにそれぞれ電気的に接続された直流電源装置と、を有する。
本考案によれば、有機溶剤の漏洩をより安定的に防止することができる。
本実施形態の貯蔵タンクを用いた貯蔵設備の例を示す図である。 地下タンクの断面構成を示す図である。 地下タンクの詳しい断面構成を説明する図である。 検知器の構成例を示す図である。 鋼製タンクにハニカムボードを取り付ける施工例を示す図である。 地下タンクの点検口近傍の構造を示す図である。 検出回路の一例を示す図である。 本実施形態の変形例の地下タンクの例を示す断面図である。 検出回路の変形例を示す図である。
以下、本考案の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態の鋼製タンクにフッ素樹脂を採用した二重殻構造の地下タンクの例を示す図である。
燃料タンク1には、例えば合成燃料、水素又は油を注入する注油管2、燃料タンク1から燃料を吸引する給油管3、燃料タンク1の通気を行う通気管4、及び燃料タンク1に貯蔵された燃料の液面高を計測する液面計5が設けられている。また、燃料タンク1は地表から所定の深さに埋設され、燃料タンク1上にはコンクリートが施設されている。
注油管2には地表に注油口7が設けられ、注油口7から燃料の注入が行なわれる。また、給油管3には地表に計量器、ポンプ等の機器類8が設けられ、燃料タンク1から燃料を吸引し、吸引する燃料の計量を行う。また、上記注油管2にはバルブ9が設けられ、給油管3にはバルブ10が設けられ、燃料タンク1の補修/改修作業の際、このバルブ9、10を共に閉鎖して行う。尚、通気管4には通気口12が設けられ、燃料タンク1内で発生するガスを排出する。
また、事務所20に配設されたモニタ18には信号線25が接続され、この信号線25には鋼製タンクに腐蝕穴や孔蝕穴が発生した際、この情報をモニタ18に通知する。
事務所20には、直流電源装置40が配設されている。この直流電源装置40には、-端子41、及び+端子42が設けられている。-端子41は、溶剤タンク1の外殻となる鋼鉄製の鋼鉄容器と電線46により電気的に接続され、+端子42は、地中に埋設された導電性部材45と電線46により電気的に接続されている。それにより、直流電源装置40の+端子42と-端子41との間には、信号線46⇒導電性部材(電極)45⇒地中⇒溶剤タンク1の鋼鉄容器⇒信号線46を介して電流が流れるようになっている。
このような電流を流すことにより、鋼鉄容器の電位は、不活性域まで移動され、防錆される(陰極防食法の電気防食)。そのため、鋼鉄容器はより長期間、より安定的に健全性が確保される。これは、鋼鉄容器を通した溶剤の流出がより長期間、より安定的に防止できることを意味する。
図2は、燃料タンク1の断面構成を示す図であり、図1に示す燃料タンク1のD-D´断面図である。同図に示すように、燃料タンク1は鋼板13で構成され、この鋼板13の内側にフッ素樹脂の内殻14が施設されている。また、燃料タンク1内には油、又は合成燃料、又は水素が収納されている。
内殻14は、例えば中空ガラス繊維の強化剤にノボラック系ビニルエステル樹脂等を塗布し、塗布ロール等によって所定の厚さに成形されている。強化剤として炭素繊維が使用され、マット状のみならず、クロス状、又は不織布等の形態の強化剤を使用することもできる。また、内殻14におけるフッ素樹脂の積層方法として上記ハンドレイアップ積層方法の他に、例えばスプレイによって強化剤に樹脂を塗布するスプレイアップ積層方法を採用することもできる。
フッ素樹脂は、フッ素を含むオレフィンを重合して得られる合成樹脂の総称である。化学的に安定で耐薬品性に優れている。強い腐食性をもつフッ化水素酸にも溶けない。そのため、フッ素樹脂を用いて内殻14を形成し、この内殻14内を溶剤の貯蔵スペースとすることにより、溶剤をより長期、且つより安定的に溶剤タンク1内に貯蔵しておくことができる。それにより、溶剤の貯蔵におけるランニングコストは抑えられ、溶剤をより安全に扱えるようになる。
このフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉は、単一物質に対してのものではなく、さまざまなフッ素樹脂に使用される名称である。品質が高く、安心して使える材料として知られている。
図3は、燃料タンク1の更に詳しい断面構成を示す図であり、同図に示すように、鋼板13と内殻14との隙間には3Dガラスクロス16が配設されている。
この3Dガラスクロス16には、紙製、樹脂製、金属製等の各種素材の製品があるが、強度及び後述する液漏れ検知の観点から、樹脂製又は金属製の3Dガラスクロス16を使用する。例えば、本例では3Dガラスクロス16を使用した構造である。また、本例で使用する3Dガラスクロスは後述する漏洩検知センサの配線を避けて配設する。
すなわち、本例の燃料タンク1の構造は鋼製タンク13に3Dガラスクロス16を介装し、更にフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉14を貼着した構造であり、3Dガラスクロス16の介装によって、鋼製タンク13とフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉14間に所定の隙間が形成される。
一方、燃料タンク1の底部には漏洩検知センサ17が配設されている。この漏洩検知センサー17は燃料タンク1の長手方向全長に渡って配設されている。図3には燃料タンク1の底部(A部)の拡大図も示す。同図に示すように、漏洩検知センサー17は鋼製タンク13とフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉14間の隙間に配設され、鋼製タンク1の底に溜まった油や合成燃料及び水素を後述する漏洩検知センサーに導く。ここで、有機溶液は、例えば鋼製タンク1を長年使用することによって腐蝕や孔蝕が発生し、腐蝕穴や孔蝕穴から地下の水分と土壌に含まれる植物やバクテリア等の有機成分が交じり合った液体である。
一方、地下タンク1の上部には後述する点検口が設けられ、漏洩検知センサーによって検知された検知信号が信号線25を介して、この点検口を経由して事務所20内のモニタ18に送られる。
次に、上述のような二重殻構造の燃料タンク1の施工工程を以下に説明する。
先ず、長年使用した鋼製タンク13の内面の清掃を行う。この清掃後、鋼製タンク13の板厚及び孔蝕測定を行う。
次に、漏洩検知センサー17の取り付け作業を行う。この漏洩検知センサー17の配設は、鋼製タンク13に生じた腐蝕穴や孔蝕穴からの油や合成燃料及び水素の浸入を漏洩検知センサーを介して検知器まで導く為であり、鋼製タンク13の底部に沿って配設する。また、漏洩検知センサー17の配設は鋼製タンク13の底部に沿って直線状に配設し、漏洩検知センサー17が弛まないように一定間隔毎に固定する。
次に、漏洩検知センサー22の取り付けを行う。この漏洩検知センサー22は、例えば鋼製タンク13の底部に沿って配設された漏洩検知センサー17の中央部に設置する。図4は漏洩検知センサー22の構成を示す図である。同図に示すように漏洩検知センサー22は両側のフッ素ポリマーセンサ23a、23bと、フッ素ポリマーセンサ23a、23b間に設けられた検出回路24で構成され、水や油、合成燃料及び水素が何れかのセンサ23a又は23bに触れると静電容量が変化する。検出回路24はこの静電容量の変化で漏洩の有無及び漏洩個所を検出する。
図5は上記漏洩検知センサー17及び漏洩検知センサー22を配設した後、前述の3Dガラスクロス16を取り付ける状態を示す図である。尚、説明上、鋼製タンク13の半分の内面を示す。所定サイズの3Dガラスクロス16を一定間隔で鋼製タンク1(鋼板13)の内面に貼着する。3Dガラスクロス16は前述のように、樹脂を使用して鋼製タンク1の内面に貼着する。
次に、電気配線工事を行う。この工事は、前に取り付けた漏洩検知センサー22に信号線25を接続し、この信号線25を鋼製タンク13とフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉14間の隙間に配線する処理である。具体的には、3Dガラスクロス16が取り付けられていないスペースを使用して点検口の位置まで配線し、更に事務所20内のモニタ18まで配線する。例えば、図5に示すように、3Dガラスクロス16が取り付けられていないスペース19を使用して配線する。
次に、鋼製タンク13の内面に配設された3Dガラスクロス16の内側に漏洩検知センサー17を配設する。本例で使用する内殻は、例えばエポキシアクリレート樹脂をベースとし、炭素繊維で強化したシートであり、一面は透明なプラスチックフィルムで覆われている。
したがって、このプラスチックフィルムを剥がし、3Dガラスクロス16に貼着する。尚、フッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉のシート、或いはテープ等の貼着は隙間ができない様、端部を重ねて貼着する。
次に、上記隙間(微少空間)の気密試験を行う。この試験は漏洩検知センサー取り出し口に気密試験用の治具を取り付け、試験用のガスを上記隙間に注入することによって行う。
図6は地下タンク1の点検口近傍の構造を示す図である。点検口26の上部には鉄製の蓋27が設けられ、この蓋27内に点検ボックス28の空間が形成されている。例えば、CFRP製の筒体29と、点検蓋30及び下受筒部材31は、上記点検ボックス28の下方に配設されている。尚、点検口には取手32が設けられている。上記信号線25はこの点検ボックス28を介して事務所20内のモニタ18に配線される。
また、信号線25は信号ケーブル33によって保護され、モニタ18まで配線される。モニタ18はLED表示部やスピーカ等を備え、例えば漏洩検知センサー22が水や油、合成燃料、水素を検知すると、LEDを発光し、更にスピーカから予め録音された警告音を発生する。
尚、図6に示すように、信号ケーブル33内には上記信号線25の他に、例えば前述の液面計5によって検知した液面データを送信する信号線11等も収納され、地下タンク1内のガソリンの液面データ等も上記モニタ18に通知される。
以上の構成の地下タンク1において、以下に鋼製タンク13の腐蝕や孔蝕による腐蝕穴や孔蝕穴の発生を検知する検知動作を説明する。
長年の使用によって鋼製タンク13に劣化が生じると、鋼板13´に腐蝕穴や孔蝕穴が発生し、当該箇所から油や合成燃料及び水素が浸入する。しかし、本例の二重殻構造によれば、鋼製タンク13は内周面にフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉14によって覆設されており、地下タンク1内に油や合成燃料及び水素が浸入することはない。また、燃料タンク1内の油や合成燃料及び水素が外部に漏れ出すこともない。したがって、油漏れ、合成燃料及び水素漏れによる土壌の汚染等を防止できる。
すなわち、内殻14にフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を用いていることから、このような健全性はより長期に渡ってより安定的に維持される。
一方、鋼製タンク14の腐蝕穴や孔蝕穴から侵入した油や合成燃料及び水素は鋼製タンク13とフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉14間に形成される隙間を通って鋼製タンク13の下面に溜まる。
さらに、鋼製タンク13の底面に溜まった油や合成燃料及び水素は、前述の漏洩検知センサー17によって漏洩検知センサー22に導かれる。例えば、鋼製タンク13の左側に発生した穴から侵入した水や有機溶液は鋼製タンク13の左側底面に達し、漏洩検知センサー17(17a)を通ってフッ素ポリマーセンサ23aに到達する。フッ素ポリマーセンサ23aは油や合成燃料及び水素を検知すると発光し、検出回路24はこの光を検出し、電圧変化に変換し、鋼製タンク13の不良を検出する。
例えば、図7は検出回路24の一例であり、トランジスタTr1、Tr2,抵抗R1,R2、電源Eで構成され、トランジスタTr1は上記フッ素ポリマーセンサ23aからの発光を検出し、信号線25に検出信号(出力1)を出力する。この信号は前述のモニタに出力され、LEDを発光し、更にスピーカから予め録音された警告音を発生する。
一方、鋼製タンク14の右側に発生した穴から侵入した油や合成燃料及び水素は鋼製タンク13の右側底面に達し、漏洩検知センサー17(17b)を通ってフッ素ポリマーセンサ23bに到達する。フッ素ポリマーセンサ23bは油や合成燃料及び水素を検知すると、前述と同様発光し、検出回路24はこの光を検出し、電圧変化に変換し、鋼製タンク13からの液漏れを検出する。
この場合、トランジスタTr2は上記フッ素ポリマーセンサ23bからの発光を検出し、信号線25に検出信号(出力2)を出力し、この信号は前述のモニタ18に出力され、LEDを発光し、更にスピーカから予め録音された警告音を発生する。
したがって、本例によれば、漏洩検知センサー22によって鋼製タンク13の腐蝕穴や孔蝕穴を検出することができ、更に鋼製タンク13に発生した穴が鋼製タンク13の右側であるか、は左側であるかの検出を行なうこともできる。
尚、上記実施形態の説明では鋼製タンク13とフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉14の間に3Dガラスクロス16を介装する構成であるが、図8に示すように外殻13にフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を内殻37として直接的に設け、この内殻37と内殻14との間にメッシュ構造の金網部材を介装する構成としてもよい。すなわち、前述の構成と異なり、先ず外殻13にフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉(の例えばシート、或いはテープ等)を内殻37として設け、その後3Dガラスクロス16に代えて金網部材38を介装し、この金網部材38を覆って内殻14を配設する構造としてもよい。この場合、金網部材38と内殻14との接合は困難な為、例えば3Dガラスクロス16の一部を残し、この残した3Dガラスクロス16に内殻14を取り付ける構成とする。
このように構成することによって、2つの内殻14、37間に隙間を形成し、この隙間に前述の漏洩検知センサー17を配設する構成としてもよい。この場合、外殻13に直接、設ける内殻37は、例えば2.0mm程度の厚さであり、金網部材38は、2つの内殻14、37間に2.0~2.5mm程度の隙間が形成される程度に配設する。
また、上記実施形態の説明では漏洩検知センサー22として油や合成燃料及び水素を検出するフッ素ポリマーセンサを使用したが、フッ素ポリマーセンサに限らず、油や合成燃料及び水素を検出するセンサであれば適用することができる。
例えば、図9に示す回路の分圧抵抗R3、R4の抵抗R3に並行に端子P1、P2を設け、また分圧抵抗R5、R6の抵抗R5に並行に端子P3、P4を設け、端子P1、P2を前述のフッ素ポリマーセンサ23aに代えて使用し、端子P3、P4を前述のフッ素ポリマーセンサ23bに代えて使用する。尚、図9に示す他の回路は、前述の図7と同様であり、トランジスタTr1、Tr2等で構成されている。
このように構成することによって、例えば端子P1とP2間に水等が浸入するとトランジスタTr1のベース(B)電位が変化し、出力1から検知信号が出力され、腐蝕穴や孔蝕穴の発生を報知することができる。同様に、端子P3とP4間に水等が浸入するとトランジスタTr2のベース(B)電位が変化し、出力2から検知信号が出力され、腐蝕穴や孔蝕穴の発生を報知することができる。この場合も、鋼製タンク14に発生した穴が鋼製タンク14の右側であるか、又は左側であるかの検出を行なうこともできる。
また、上記実施形態の説明では鋼製タンク14の腐蝕や孔蝕について説明したが、例えば内側に配設したCFRPについても、長年の使用により穴が開いた場合、同様に漏洩検知センサー22によって油漏れ、合成燃料及び水素漏れを検知することができる。
尚、上記実施形態の説明では、既設の燃料タンクについて説明し、更に新規に製造する燃料タンクにフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を使用し、前述のように外殻及び内殻にフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を使用した構造についても説明した通りである。
1・・・地下タンク
2・・・注油管
3・・・給油管
4・・・通気管
5・・・液面計
7・・・注油口
8・・・機械類収納室
9、10・・バルブ
11・・信号線
12・・通気口
13・・鋼製タンク
13´・・鋼板
14・・フッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉
16・・3Dガラスクロス
17、17a、17b・・漏洩検知センサー
18・・モニタ
19・・スペース
20・・事務所
21・・燃料供給エリア
22・・漏洩検知センサー
23a、23b・・フッ素ポリマーセンサ
24・・検知回路
25・・信号線
26・・点検口
27・・蓋
28・・点検ボックス
29・・筒体
30・・点検蓋
31・・下受筒部材
32・・取手
33・・信号ケーブル
37・・フッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉
38・・金網部材
40・・直流電源装置
41・・-端子
42・・+端子
45・・導電性部材(電極)
46・・電線(信号線)
Tr1、Tr2・・トランジスタ
R1、R2・・抵抗
R3~R6・・分圧抵抗
P1~P4・・端子
E・・・電源

Claims (4)

  1. 新規鋼製タンクの外周及び内周と、既設鋼製タンクの内周に覆設され、該鋼製タンクからの油又は合成燃料、水素漏れを防止するフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉と、
    前記鋼製タンクと前記フッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉との間に配設された隙間形成部材と、
    前記鋼製タンクと前記フッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉との間に配設され、前記鋼製タンクの腐蝕や孔蝕を検知する漏洩検知センサーと、
    該漏洩検知センサーの検知出力に基づいて前記鋼製タンクの不良を報知する報知手段と、
    を有することを特徴とするフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を使用した既設鋼製埋設タンクの内面構造。
  2. 前記鋼製タンクの内面とフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉との間に形成された隙間には漏洩検知センサーが配設され、該漏洩検知センサーは、前記鋼製タンクの側面及び底面に沿って配設されており、前記鋼製タンクの腐蝕穴や孔蝕穴からの水や油、合成燃料、水素の漏れ、及びフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉の穴からの油、又は合成燃料、水素漏れを検出し、検知器に導くことを特徴とする請求項1に記載のフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を使用した既設鋼製埋設タンクの内面構造。
  3. 前記隙間形成部材は、3Dガラスクロス、又はメッシュ状の金網部材で構成され、何れの方向からの油、合成燃料、水素漏れであるかを検出できることを特徴とする請求項1、又は2に記載のフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を使用した既設鋼製埋設タンクの内面構造。
  4. 地中に埋設された請求項1に記載の埋設タンクと、
    前記地中に電極として埋設された導電性部材、及び前記埋設タンクにそれぞれ電気的に接続された直流電源装置と、
    を有することを特徴とするフッ素樹脂〈PFA又はPTFE〉を使用した既設鋼製埋設タンクの内面構造。
JP2023002312U 2023-06-30 2023-06-30 フッ素樹脂を使用した既設鋼製埋設タンクの内面ライニング。 Active JP3243459U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023002312U JP3243459U (ja) 2023-06-30 2023-06-30 フッ素樹脂を使用した既設鋼製埋設タンクの内面ライニング。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023002312U JP3243459U (ja) 2023-06-30 2023-06-30 フッ素樹脂を使用した既設鋼製埋設タンクの内面ライニング。

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3243459U true JP3243459U (ja) 2023-08-28

Family

ID=87763016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023002312U Active JP3243459U (ja) 2023-06-30 2023-06-30 フッ素樹脂を使用した既設鋼製埋設タンクの内面ライニング。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3243459U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3243459U (ja) フッ素樹脂を使用した既設鋼製埋設タンクの内面ライニング。
US8117900B2 (en) Systems and methods for monitoring the integrity of a tank
KR20160060525A (ko) 강제 탱크 내면 frp 이중각 구조
JP2014163458A (ja) 油類の配管構造
AU2016100193A4 (en) Double pipe structure
CN208007773U (zh) 一种埋地双层壁油罐
US4973946A (en) Underground liquid storage tank leak containment, detection and alarm system
TWM614733U (zh) 地下油管警示監控裝置
JP3242830U (ja) 新規及び既設の埋設タンクのcfrp二重殻構造
JP3216167U (ja) 二重殻構造の新設埋設タンク及び二重配管構造を備えたmchステーション
CN209624516U (zh) 一种电力变压器进气检测装置
CN205240394U (zh) 具有监控功能的中空储油罐
JP3242722U (ja) 新規及び既設の埋設タンクのcfrp二重殻構造
CN109319322A (zh) 双层埋地油罐及单层埋地油罐改造方法
JP2006084299A (ja) 環境汚染監視システム
JP4421711B2 (ja) 二重配管構造
JP4124689B2 (ja) 液体貯留容器
US7290676B1 (en) Secondary containment system for liquid storage tank
JP3240331U (ja) 漏洩検知装置
JP3204958U (ja) 漏洩検知付き地下埋設二重殻配管及び地下タンク二重殻構造
JP3246363U (ja) 二重配管構造
CN207209024U (zh) 玻璃钢双层油罐
AU2012101365A4 (en) Steel tank inside FRP double shell structure
TW201620803A (zh) 鋼製油槽內面frp雙層殼構造
JP2016216047A (ja) 二重殻構造の新設埋設タンク

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3243459

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150