JP3243032B2 - 回転体の異常診断装置 - Google Patents

回転体の異常診断装置

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JP3243032B2 JP02660193A JP2660193A JP3243032B2 JP 3243032 B2 JP3243032 B2 JP 3243032B2 JP 02660193 A JP02660193 A JP 02660193A JP 2660193 A JP2660193 A JP 2660193A JP 3243032 B2 JP3243032 B2 JP 3243032B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転体が発生するA
E(アコースティックエミッション)を検出して、回転
体の異常を診断する回転体の異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回転体の異常診断装置と
しては、例えば、回転体としての軸受が発生するAEを
AEセンサで検出し、このAEセンサが出力するAE信
号を、包絡線検波回路で包絡線検波し、さらに、この包
絡線検波したAE包絡線検波波形をFFT(高速フーリ
エ変換)して、周波数解析するようにしたものがある。
【0003】そして、上記異常診断装置は、さらに、上
記周波数解析を複数回実行し、複数回の周波数解析結果
(AE包絡線検波波形の振幅)を加え合わせて平均した平
均値を各特性周波数のパワー値とすることによって、ノ
イズを相殺して、ノイズによる誤診断を回避するように
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記複数回
の周波数解析の間に、軸受の回転数が変動した場合に
は、AE信号の周期が変動し、上記AE信号の周波数
が、図10(A)〜(C)に示すように、上記各周波数解析
毎に変動する。つまり、上記AE信号の振幅のピークが
存在する周波数がずれる。この場合、上記複数回の周波
数解析結果を加え合わせて平均化すると、図10(D)に
示すように、ピークがつぶれてしまい、異常検出精度が
低下するという問題がある。
【0005】そこで、この発明の目的は、ノイズによる
誤診断を回避でき、しかも、回転体の回転数の変動によ
る検出精度の低下を防止できる回転体の異常診断装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この請求項1の発明の軸受の異常診断装置は、回転
体からのAEを検出して、AE信号を出力するAEセン
サと、上記回転体の回転数を検出して、回転数信号を出
力する回転数検出器と、上記回転数検出器から受けた回
転数信号が表す回転体の回転数の増減に応じて、上記A
Eセンサから受けたAE信号の周期を増減させて、周期
補正AE信号を作成し、この周期補正AE信号を出力す
るAE信号補正手段と、上記AE信号補正手段から、複
数の周期補正AE信号を受けて、周期が等しい複数の周
期補正AE信号の振幅を累積して、振幅累積信号を作成
し、この振幅累積信号と、所定の基準値とを比較し、上
記振幅累積信号が、上記基準値を越えたときに、上記回
転体が異常であると判断する異常判断手段とを備えたこ
とを特徴としている。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の回転体の異常診断装置において、上記回転体は軸受を
有し、上記異常判断手段は、さらに、上記振幅累積信号
と、所定の基準値とを比較し、上記振幅累積信号が、上
記基準値を越えたときに、その基準値を越えた振幅累積
信号に対応する周期が、上記軸受の特性周期と一致する
か否かを判断し、一致したと判断したとき、この特性周
期に対応する軸受の部品が異常であると判断することを
特徴としている。
【0008】
【作用】上記請求項1の発明の回転体の異常診断装置
は、上記AEセンサが上記回転体からのAEを検出し
て、AE信号を出力する。一方、上記回転数検出器は、
上記回転体の回転数を検出して、回転数信号を出力す
る。すると、上記AE信号補正手段は、上記回転数検出
器から受けた回転数信号が表す回転体の回転数の増減に
応じて、上記AEセンサから受けたAE信号の周期を増
減させて、周期補正AE信号を作成し、この周期補正A
E信号を出力する。すると、上記異常判断手段は、上記
周期補正AE信号を受けて、周期が等しい複数の周期補
正AE信号の振幅を累積して、振幅累積信号を作成し、
この振幅累積信号と、所定の基準値とを比較し、上記振
幅累積信号が、上記基準値を越えたときに、上記回転体
が異常であると判断する。
【0009】このように、本発明は、AE信号補正手段
によって、回転数検出器から受けた回転数信号が表す回
転体の回転数の増減に応じて、周期を補正した周期補正
AE信号を作成し、周期が等しい複数の周期補正AE信
号の振幅を累積した振幅累積信号に基づいて、異常判断
手段が回転体の異常を判断する。従って、本発明によれ
ば、回転体回転数の変動に基づいて周期を補正した周期
補正AE信号の振幅を累積するので、この累積によって
ノイズが相殺され、上記補正によって回転数変動による
検出精度の低下が防止される。
【0010】また、回転体から発生するAE信号は、正
常回転時には振幅の大きな信号の発生は少ないことか
ら、AE信号の振幅の大きさを累積した振幅累積信号に
基づいて、異常を判断することによって、振幅が大き
く、かつ、周期が同一のAE信号をより確実に検出で
き、より正確な異常診断を行うことができる。
【0011】また、請求項2の発明では、異常判断手段
が、基準値を越えた振幅累積信号に対応する周期が、軸
受の特性周期と一致したとき、この特性周期に対応する
軸受の部品が異常であると判断することにより、軸受の
どの部品が異常であるのかを判定できる。
【0012】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。
【0013】図1に、この発明の実施例の軸受の異常診
断装置のブロック図を示す。図1に示すように、この実
施例は、複数のAEセンサ1,1…と、上記複数のAE
センサ1,1…からのAE信号が入力されるマルチプレ
クサ2と、上記マルチプレクサ2を介して、上記AEセ
ンサ1が出力するAE信号が入力されるAE信号処理装
置3とを備えている。また、上記実施例は、上記中央処
理装置4と、AD変換器5と、入出力装置6と、DA変
換器7とを備えている。そして、上記AE信号処理装置
3が出力するアナログ信号をAD変換器5でデジタル信
号に変換して中央処理装置4に入力する。一方、中央処
理装置4が出力するデジタル信号をDA変換器7でアナ
ログ信号に変換してAE信号処理装置3に入力するよう
にしている。
【0014】また、上記中央処理装置4には、CRTデ
ィスプレイ10と、ハードディスクドライブ装置8と、
計数カウンタ9が接続されている。
【0015】上記AE信号処理装置3は、図2に示すよ
うに、ハイパスフィルタ21と、ローパスフィルタ22
と、増幅器23と、包絡線検波回路24とを有してい
る。
【0016】また、上記実施例は、図8に示すように、
上記軸受81に嵌合したシャフト82を回転させるモー
タ83に取り付けられており、上記モータ83の回転数
を検出する回転数読取機84を備えている。そして、上
記中央処理装置4には、軸受81に取り付けたAEセン
サ1が検出したAE信号だけでなく、上記回転数読取機
84が検出した回転数信号が入力されるようになってい
る。
【0017】上記構成の軸受の異常診断装置は、上記A
Eセンサ1によって、上記軸受81が発生するAEが検
出されて、このAEセンサ1からAE信号が出力され
る。上記AE信号は、上記AE信号処理装置3に入力さ
れる。
【0018】上記AE信号処理装置3に入力されたAE
信号は、上記ハイパスフィルタ21とローパスフィルタ
22を介して増幅器23に入力され、増幅されてから、
包絡線検波回路24に入力されて包絡線検波される。こ
の包絡線検波されたAE信号は、AD変換器5でデジタ
ル信号に変換されてから、上記中央処理装置4に入力さ
れる。
【0019】また、上記回転数読取機84によって検出
された上記軸受81の回転数信号は、上記AD変換器5
を介して、上記中央処理装置4に入力される。
【0020】ここで、上記中央処理装置4の信号処理動
作を説明する。中央処理装置4は、上記ハードディスク
ドライブ装置8が格納しているプログラムを読み出し、
このプログラムにしたがって信号処理を行う。この信号
処理動作は、まず、図3に示すように、まず、ステップ
S1で、ハードウェア設定を行う。すなわち、上記マル
チプレクサ2のチャンネル数(マルチプレクサ2に接続
されたAEセンサ1の個数)を設定し、ハイパスフィル
タ21およびローパスフィルタ22の通過周波数帯域を
設定して例えば、100kHz〜1000kHzの信号
が増幅器23に入力されるようにする。また、上記AE
信号処理装置3から入力されたAE信号をディスクリー
トなAEイベント信号に変換するための閾値を設定す
る。
【0021】次に、ステップS2に進み、AE信号の計
測を開始したか否かを判断し、計測を開始したと判断し
たときには、ステップS3に進み、計測を開始していな
いと判断したときには、ステップS2に戻る。
【0022】ステップS3では、AE信号からAEイベ
ント信号を作成し、上記回転数信号に基づいて、AEイ
ベント信号の周期補正を行う。このAEイベント信号の
周期補正を、図4に示すフローチャートを参照しながら
説明する。まず、ステップS101で、カウンタの計時
をスタートさせる。次に、ステップS102に進み、A
Eが発生したか否かを判断し、AEが発生したと判断し
たときには、ステップS103に進み、AEが発生して
いないと判断したときには、ステップS102に戻る。
ステップS103では、上記カウンタが計時したカウン
タ値t(I)をメモリに書き込む。
【0023】次に、ステップS104に進み、AE信号
の計測を終了したか否かを判断し、計測が終了したと判
断したときには、ステップS105に進み、計測が終了
していないと判断したときには、ステップS102に戻
る。
【0024】ステップS105では、引数Iを1に設定
する。次に、ステップS106に進み、周期補正値T
(I)を0に設定する。次に、ステップS107に進み、
引数Jを1に設定する。次に、ステップS108に進
み、上記引数Iに対応する周期補正値T(I)を、次の数
1にしたがって、計算する。この周期補正値T(I)は、
上記カウンタが計時したカウンタ値t(I)を、上記モー
タ83の回転数に応じて補正した補正値になる。
【0025】
【数1】T(I)=T(I)+V(I)×T 上記数1において、Tは、軸受の回転数のサンプリン
グの時間間隔であり、V(I)は、回転数信号であり、上
記サンプリング時間間隔Tでサンプリングしたモータ
の回転数Nmを、所定の基準回転数Nmで除した値
(回転数比)である。つまり、V(I)=(回転数Nm)
/(基準回転数Nm)である。上記V(I)は、図4に
示すタイマー割り込みフローに示すようにして求められ
る。
【0026】次に、ステップS109に進み、上記カウ
ンタが計時したカウンタ値t(I)が、(サンプリング時
間間隔T)×(引数J)よりも小さいか否かを判断し、
t(I)がT×Jよりも小さいと判断したときには、
ステップS110に進み、t(I)がT×Jよりも小さ
くないと判断したときには、ステップS111に進み、
J=J+1として、ステップS108に戻る。
【0027】ステップS110では、上記カウンタが計
時したすべてのカウンタ値t(1),t(2),…t(n)が、
補正値T(1),T(2),…T(n)補正されたか否かを判
断し、すべてのカウンタ値t(I)が補正されたと判断し
たときには、終了し、すべてのカウンタ値tの補正が完
了していないと判断したときには、ステップS112に
進み、I=I+1として、ステップS106に戻る。
【0028】上記ステップS3つまり図4に示したフロ
ーチャートの全ステップが、AE信号補正手段を構成し
ている。
【0029】上記回転数信号としての回転数比V(I)
に基づくAEイベント信号の周期補正の様子を図5に示
す。図5の右側に示すモータのフラットな基準回転数に
比べて、モータの回転数が低いときに計測したAEイベ
ント信号の周期は、補正されて短くなっている。このよ
うにして、AE信号の周期補正が完了すると、図3に示
すステップS4に進み、上記周期を補正したAEイベン
ト信号について、各周期毎のAEイベント信号の個数を
集計する。具体的には、たとえば、1スキャン当たりの
AEイベント信号が、図6に示すように、信号aから信
号dまであったとすると、まず、信号dを基準として、
周期1PのAEイベント信号と、周期2PのAEイベン
ト信号と、周期3PのAEイベント信号を、1つずつ計
数する。次に、信号cを基準として、周期1PのAEイ
ベント信号と、周期2PのAEイベント信号とを1つず
つ計数する。さらに、信号bを基準として、周期1Pの
AEイベント信号を1つ計数する。したがって、この計
数の集計結果は、周期1PのAEイベント信号が3個、
周期2PのAEイベント信号が2個、周期3PのAEイ
ベント信号が1個になる。そして、このような各周期毎
のAEイベント信号の個数集計を、期間1日の間だけ繰
り返して、集計カウンタ9に累積する。このAEイベン
ト信号の個数集計の累積結果の一例を、図7に示す。図
7に実線で示すように、上記AEイベント信号の最小周
期1P(たとえば、1ミリ秒)毎に、集計し累積したAE
イベント信号の発生数を、さらに、周期4P単位に集計
して、図7に破線で示すような周波数特性として、AE
イベント信号の発生個数のピークを強調するようにして
いる。
【0030】次に、ステップS5に進み、上記AEイベ
ント信号の個数集計を累積した集計累積値が、所定の注
意レベル以上になったか否かを判断し、上記AEイベン
ト信号の集計累積値が所定の注意レベル以上になったと
判断した場合には、ステップS6に進み、上記AEイベ
ント信号の集計累積値が所定の注意レベル以上になって
いないと判断した場合には、信号処理動作を終了する。
【0031】ステップS6では、上記集計累積値が注意
レベル以上になったAEイベント信号の周期と、上記軸
受の特性周期とを比較する。この軸受の特性周期として
は、内輪転動体通過周期,外輪転動体通過周期,内輪回
転周期,転動体自転周期,転動体公転周期等がある。次
に、ステップS7に進み、上記注意レベル以上になった
AEイベント信号の周期が上記軸受の特性周期のいずれ
かと一致したか否かを判断し、一致した判断したときに
は、ステップS8に進み、一致していないと判断したと
きには、ステップS9に進む。
【0032】ステップS8では、上記一致した特性周期
に該当する軸受の部品が異常であることを、CRTディ
スプレイ10に表示させる。上記ステップS4からステ
ップS8が異常判断手段を構成している。
【0033】また、ステップS9では、上記AEイベン
ト信号の集計累積値が、軸受以外の電気機械部品が異常
であることを示す所定の異常レベルを越えたか否かを判
断し、上記所定の異常レベルを越えたと判断したときに
は、ステップS10に進み、上記所定の異常レベルを越
えていないと判断したときには、信号処理動作を終了す
る。ステップS10では、軸受以外の電気機械部品が異
常であることを、CRTディスプレイ10に表示させ
て、信号処理動作を終了する。
【0034】このように、この実施例は、モータ83の
回転数が変動して、軸受81の所定の箇所から発生する
AEに基づくAEイベント信号の周期が変動しても、こ
の変動を補正した周期補正AEイベント信号に基づい
て、軸受81の異常を診断するようにしている。したが
って、上記実施例によれば、図3のフローチャートのス
テップS4および図7に示すAEイベント信号の発生周
期毎の発生個数の集計,累積を、正確化できる。したが
って、この実施例によれば、ノイズの影響を確実に除外
でき、軸受81が発生するAEのAEイベント信号によ
る異常検出の精度を向上させることができる。
【0035】尚、上記実施例では、集計カウンタ9でA
Eイベント信号の個数を集計,累積したが、カウンタ9
に替えて高速フーリエ変換装置を備え、この高速フーリ
エ変換装置によって、包絡線検波したAE信号を周波数
解析して、図9(1),(2),(3)に示すようなAE信号の
振幅の周波数スペクトルを演算し、中央処理装置4が、
この周波数スペクトルを、モータ83の回転数の増減に
応じて周波数シフトするようにしてもよい。すなわち、
上記中央処理装置4は、図9(1)に示すように、モータ
83の回転数が基準回転数であるときに行った周波数解
析による周波数スペクトルは、周波数シフトを0とし
て、周波数シフトさせない。また、図9(2)に示すよう
に、モータ83の回転数が基準回転数よりも増加したと
きに周波数解析を行った場合には、上記回転数が増加し
たことによって、上記AE信号の周波数が増加した分だ
け、周波数スペクトルを周波数減少方向にシフトさせ
る。また、図9(3)に示すように、モータ83の回転数
が基準回転数よりの減少したときに周波数解析を行った
場合には、上記回転数が減少したことによって、上記A
E信号の周波数が減少した分だけ、周波数スペクトルを
周波数増加方向にシフトさせる。そして、上記中央処理
装置4が、上記周波数補正した複数の周波数スペクトル
を加えて平均した周波数スペクトルを演算し、この平均
した周波数スペクトルのパワー値が所定の基準値を越え
たか否かを判断することによって、軸受の異常の有無を
判断するようにする。
【0036】この場合には、軸受の所定の箇所が発生す
るAEに対応する周波数スペクトルが、上記モータ83
の回転数の変動に影響されなくなり、複数の周波数スペ
クトルのピーク同士を正確に加え合わせることができ
る。したがって、周波数スペクトルのノイズを減少させ
ることができて、ノイズによる誤診断を回避でき、しか
も、軸受の回転数の変動による検出精度の低下を防止で
きる。
【0037】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の回
転体の異常診断装置は、AE信号補正手段が、回転数検
出器から受けた回転数信号が表す回転体の回転数の増減
に応じて、周期を補正した周期補正AE信号を作成し、
異常判断手段が、周期が等しい複数の周期補正AE信号
の振幅を累積した振幅累積信号に基づいて回転体の異常
を判断する。
【0038】したがって、本発明によれば、回転体の回
転数の変動による周期変動を補正したAE信号の振幅を
累積して、ノイズの影響を確実に除外でき、回転体が発
生するAEのAE信号による異常検出の精度を向上させ
ることができる。
【0039】また、回転体から発生するAE信号は、正
常回転時には振幅の大きな信号の発生は少ないことか
ら、AE信号の振幅の大きさを累積した振幅累積信号に
基づいて、異常を判断することによって、振幅が大き
く、かつ、周期が同一のAE信号をより確実に検出で
き、より正確な異常診断を行うことができる。
【0040】また、請求項2の発明では、異常判断手段
が、基準値を越えた振幅累積信号に対応する周期が、軸
受の特性周期と一致したとき、この特性周期に対応する
軸受の部品が異常であると判断することにより、軸受の
どの部品が異常であるのかを判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の回転体の異常診断装置の実施例の
ブロック図である。
【図2】 上記実施例のAE信号処理装置のブロック図
である。
【図3】 上記実施例の中央処理装置の信号処理動作を
説明するフローチャートである。
【図4】 上記実施例の中央処理装置の信号周期補正動
作を説明するフローチャートである。
【図5】 上記実施例における信号の周期補正動作を説
明する波形図である。
【図6】 上記実施例における発生周期毎の信号個数計
数動作を説明する図である。
【図7】 上記実施例における発生周期毎の信号個数計
数結果を示す図である。
【図8】 上記実施例のAEセンサと回転数読取機の取
り付け状態を示す図である。
【図9】 上記実施例の変形例においてAE信号の周波
数スペクトルをシフトさせて重ね合わせる処理を説明す
る図である。
【図10】 従来例においてAE信号の周波数スペクト
ルを重ね合わせる処理を説明する図である。
【符号の説明】
1…AEセンサ、2…マルチプレクサ、3…AE信号処
理装置、4…中央処理装置、5…AD変換器、6…入出
力装置、7…DA変換器、8…ハードディスクドライブ
装置、9…計数カウンタ、10…ディスプレイ、81…
軸受、82…シャフト、84…回転数読取機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−304132(JP,A) 特開 平4−232426(JP,A) 特開 平1−127934(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 19/00 G01H 17/00 G01N 29/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体からのAEを検出して、AE信号
    を出力するAEセンサと、 上記回転体の回転数を検出して、回転数信号を出力する
    回転数検出器と、 上記回転数検出器から受けた回転数信号が表す回転体の
    回転数の増減に応じて、上記AEセンサから受けたAE
    信号の周期を増減させて、周期補正AE信号を作成し、
    この周期補正AE信号を出力するAE信号補正手段と、 上記AE信号補正手段から、複数の周期補正AE信号を
    受けて、周期が等しい複数の周期補正AE信号の振幅を
    累積して、振幅累積信号を作成し、この振幅累積信号
    と、所定の基準値とを比較し、上記振幅累積信号が、上
    記基準値を越えたときに、上記回転体が異常であると判
    断する異常判断手段とを備えたことを特徴とする回転体
    の異常診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回転体の異常診断装置
    において、 上記回転体は軸受を有し、 上記異常判断手段は、さらに、 上記振幅累積信号と、所定の基準値とを比較し、上記振
    幅累積信号が、上記基準値を越えたときに、 その基準値を越えた振幅累積信号に対応する周期が、上
    記軸受の特性周期と一致するか否かを判断し、一致した
    と判断したとき、この特性周期に対応する軸受の部品が
    異常であると判断することを特徴とする回転体の異常診
    断装置。
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