JP3241958U - 車両用ターンランプおよび車両用ターンランプ用の通電制御装置 - Google Patents

車両用ターンランプおよび車両用ターンランプ用の通電制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】交換式の光源を備えたターンランプにおいて、光源を白熱バルブからLEDバルブへの交換時にターンランプの電気回路に挿入する抵抗器の発熱を安価に抑制したターンランプを提供する。【解決手段】ターンランプは、ターンランプ本体を含み、ターンランプ本体の光源取付部と車両内に設けた制御回路とは電気的に接続される。LED光源を取付ける場合には光源と並列接続となるように抵抗器を接続する。抵抗器は立壁を折り曲げ形成した金属ブラケット上に搭載されている。また、抵抗器から延びる一対のリード端子と、リード端子と接続する電線との接続部は熱収縮チューブにて覆われている。熱収縮チューブは二層構造のものを用い、且つ、所定範囲で重ねて設ける。これにより熱収縮チューブとして耐熱温度の高い製品に比べて安価な熱収縮チューブを利用してコスト上昇を抑制しながら、抵抗器の発熱により生じる課題を解決できる。【選択図】図9

Description

本考案は、四輪自動車、大型貨物自動車などの自動車、オートバイ等のモーターサイクルおよびその他の特殊自動車などの車両の方向指示器として設ける車両用ターンランプに関する。
自動車、オートバイなどの車両では、車両が右左折又は進路の変更を行うとする旨を他の交通に対し指示することを目的とした灯火装置として方向指示器が設けられている。方向指示器については、取り付ける車両の種類などに応じて各国その他の法律・規格などによりその性能を損なわないように、取付位置、取付方法、色、明るさなどの取り決めがされている。例えば日本においては、「道路運送車両の保安基準」、「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」などの中で(方向指示器)についての基準が取り決められている。この取り決めによれば、方向指示器は、方向の指示を表示する方向の所定位置(例えば100m)から、昼間において点灯を確認できるものであり、かつ、その照射光線は、他の交通を妨げないものであることが求められている。また、所定の周期(例えば毎分60回以上120回以下)で点滅することも必要とされている。
また、方向指示器の光源として、白熱電球を用いるものとLED(発光ダイオード)を用いるものが実用化されている。これらの光源は劣化等によって断線(球切れ)が発生する。断線を検出すると、駆動電流の断続を高速にして残りの方向指示灯の点滅速度を高速化し、断線(球切れ)を報知する、いわゆるハイフラッシャ制御を行うことも行われている。例えば特許文献1には、LED式の方向指示器(ランプ)におけるLEDの球切れを検知可能な断線検出警報装置が開示されている。
特許文献1に示されるランプ断線検出装置は、光源に流れる電流を測定するための電流センサと、メモリを備えこの電流センサが接続されたコントローラと、を備えている。そして、コントローラは、電流センサの出力に基づいて光源に流れる電流値を測定するとともにメモリに格納された基準電流値と比較して、これらの差分値を求める。そして、この差分値に基づいて光源が断線しているか否かを判定している。
しかしながら、例えば光源交換によりメモリに格納された基準電流値と電流センサからの出力値とが大きく異なっていると、断線のない正常な光源に交換したにもかかわらず、誤って光源の断線を検出してしまいハイフラッシャ制御を行うという問題があった。また、このような誤検出を避けるために、光源(バルブ)交換に際して、基準電流値を再設定する構成が考えられるが、そのためには、ランプ断線検出装置に、基準電流値を再設定するための機能などを追加する必要があり製造コストが増加してしまう。特に、光源を白熱電球からLEDを用いたバルブに変更する場合には、白熱電球の消費電力が一般的に20W程度であるのに対してLEDの消費電力が一般的に2W程度と1オーダーも小さいため、誤検出により、本来は実施すべきではない高速で点滅するハイフラッシャ制御を行うという問題が顕著となる。
そこで、ハイフラッシャ制御を行わないようにするために、方向指示器に並列にキャンセラー抵抗を挿入し、このキャンセラー抵抗に電流を流すことによって制御ユニットに流れる電流を増加させ、誤った断線状態の検出を抑制することも提案されている。さらに、キャンセラー抵抗を用いた場合の発熱の問題を生じないようにするために、白熱電球用のウインカー制御ユニットに電流保持回路と発振回路とを接続することでハイフラッシャ制御を行わないようにすることが提案されている(特許文献2参照)。
特開2008-145260号公報 特開2016-141340号公報
上記の特許文献1の断線検出警報装置では、ハイフラッシャ制御を行うことについては記載しているものの、例えば光源を白熱電球からLEDに交換した場合に生じる誤検出の問題の対策については考えられていない。特許文献2の車両用方向指示装置では、車両に設けられている白熱球電球のウインカー制御ユニットに対して、適切な信号線に回路を追加しなければならず、ユーザーが簡単に取付作業を行うことが難しい。また、所定の回路部品が必要となるため、キャンセラー抵抗を追加する場合に比べてコストが高い。さらに所定の方式による白熱球電球のウインカー制御ユニットを搭載した車両に対しての対策であるため、適用可能な車両の種類が限定的で汎用性に欠ける。
こうした背景から、ユーザーによるバルブ交換(光源交換)を簡単に、且つ、低コストで行えるようにするためにキャンセラー抵抗を用いる方式を採用することが多い。しかしながら、キャンセラー抵抗を用いる場合においては発熱の問題がある。発熱の問題を配慮せずに車両に取付けた場合には、長時間の発熱によって被覆コードの被覆部分の溶融や取り付け箇所周辺に存在する配線や容器などに用いている樹脂製品を溶融するなどの副次的な問題を生じることが危惧される。そのため発熱の影響を抑制することを可能とする技術が望まれている。
本考案に係る一の態様は、交換式の光源を備えたターンランプ光学系を有し車両に固定されるランプ本体と、車両本体に設けられ前記ターンランプに電源電力を供給および点滅制御を行う制御回路と、前記車両内に設けられ前記光源と前記制御回路とを電気的に配線する車両コードとを備えたターンランプであって、
前記車両コードには、前記光源がLEDの場合に前記光源と並列接続となるように抵抗器を接続可能とされ、
前記抵抗器は、一方向に延びる中空の収容部を設けた金属ケースと、前記収容部に設置した抵抗素子と、前記抵抗素子と前記金属ケースとの間に充填されているモールド樹脂と、一端が前記抵抗素子に接続し他端が前記モールド樹脂を通って前記金属ケースのそれぞれの開口部から前記一方向に延びて外部に露出する一対のリード端子とを備えており、
前記抵抗器は、金属製のブラケットの一方の表面側に前記金属ケースからの熱が伝導するように固定され一体化した状態で前記車体に取付可能とされ、
前記一対のリード端子のそれぞれの前記他端側には、前記車両コードと接続するための被覆電線コードが電気的に接続されており、
前記リード端子と前記被覆電線コードとの接続部には、第1の熱収縮チューブと、前記第1の熱収縮チューブの全体を覆う第2の熱収縮チューブが設けられており、
前記第1の熱収縮チューブおよび前記第2の熱収縮チューブは、接着剤を混入した内側層とその外側を被覆する2層構造を備えた100℃以上の耐熱性を有する材料からなり、 前記リード端子の前記モールド樹脂で覆われていない領域の基端部から前記他端までの長さをAとしたときに、前記第2の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍から3.7倍までの範囲の長さとするとともに、前記第1の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍の長さを超えない範囲の長さとされ、
前記第1の熱収縮チューブおよび前記第2の熱収縮チューブは、前記基端部から前記リード端子の他端および前記被覆電線コードの一部を覆っており、
前記第1の熱収縮チューブ前記リード端子の前記モールド樹脂で覆われていない領域の基端部から前記他端までの長さをAとしたときに、前記第2の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍から3.7倍までの範囲の長さとするとともに、前記第1の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍より長く前記第2の熱収縮チューブの長さを超えない範囲の長さとされ、
前記ブラケットは、少なくとも前記金属ケースよりも大きい面積を有していることを特徴とする車両用ターンランプである。
上記考案によれば、交換式の光源を用いるターンランプにおいて、光源を白熱電球からLEDに交換した場合においても、抵抗器(キャンセラー抵抗)の発熱により被覆電線コードの被覆部分の溶融を抑制したターンランプを提供することができる。熱収縮チューブとして2つの製品を重ねているので、その部分の熱容量を大きくすることができ、抵抗器による発熱の影響を低減することができる。抵抗器による発熱の影響を抑制することができるので、被覆電線コードとの接続部の防水性能を維持することができ、接続部や被覆電線コードの中の金属線に水分が付着して劣化する問題を抑制することができる。また、熱収縮チューブとして流通量が少なく高価となる高い耐熱性製品、例えば耐熱温度150℃以上の製品を利用しなくても発熱の影響を抑制し、防水性を維持することが可能となる。
また、本考案の別の側面によれば、車両に設けられた交換式の光源を備えたターンランプ光学系と、車両本体に設けられ前記ターンランプに電源電力を供給および点滅制御を行う制御回路と、前記車両内に設けられ前記光源と前記制御回路とを電気的に配線する車両コードとを備えたターンランプのための通電制御装置であって、
前記通電制御装置は、前記光源がLEDの場合に前記光源と並列接続となるように前記車両コードに接続する一端部を備えた一対の被覆電線コードと、前記一対の被覆電線コードのそれぞれの他端部と接続する抵抗器と、前記抵抗器が固定された金属製のブラケットとを備え、
前記抵抗器は、金属製のブラケットの一方の表面側に前記金属ケースからの熱が伝導するように固定され一体化した状態で前記車体に取付可能とされ、
前記一対のリード端子のそれぞれの前記他端側には、前記車両コードと接続するための被覆電線コードが電気的に接続されており、
前記リード端子と前記被覆電線コードとの接続部には、第1の熱収縮チューブと、前記第1の熱収縮チューブの全体を覆う第2の熱収縮チューブが設けられており、
前記第1の熱収縮チューブおよび前記第2の熱収縮チューブは、接着剤を混入した内側層とその外側を被覆する2層構造を備えた100℃以上の耐熱性を有する材料からなり、 前記リード端子の前記モールド樹脂で覆われていない領域の基端部から前記他端までの長さをAとしたときに、前記第2の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍から3.7倍までの範囲の長さとするとともに、前記第1の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍の長さを超えない範囲の長さとされ、
前記第1の熱収縮チューブおよび前記第2の熱収縮チューブは、前記基端部から前記リード端子の他端および前記被覆電線コードの一部を覆っており、
前記第1の熱収縮チューブ前記リード端子の前記モールド樹脂で覆われていない領域の基端部から前記他端までの長さをAとしたときに、前記第2の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍から3.7倍までの範囲の長さとするとともに、前記第1の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍より長く前記第2の熱収縮チューブの長さを超えない範囲の長さとされ、
前記ブラケットは、少なくとも前記金属ケースよりも大きい面積を有しており、
前記ブラケットには、前記抵抗器の収容部に沿って延びる一対の立壁を備え、
前記一対の立壁間に前記抵抗器および前記第1の熱収縮チューブが位置するように前記抵抗器が配置されており、
前記立壁は、当該立壁の長さが前記一方向に延びた前記一対のリード端子の他端間の距離よりも長いものとされるとともに、当該立壁の高さが前記抵抗器の高さと同一もしくはそれ以上の高さとされていることを特徴とする通電制御装置である。
上記の別の側面によれば、車両に設けた点滅制御回路に流れる電力量を低減することが可能となる。抵抗器(キャンセラー抵抗)の発熱により被覆電線コードの被覆部分の溶融を抑制した通電制御装置を提供することができる。熱収縮チューブとして2つの製品を重ねているので、その部分の熱容量を大きくすることができ、抵抗器による発熱の影響を低減することができる。抵抗器による発熱の影響を抑制することができるので、被覆電線コードとの接続部の防水性能を維持することができ、接続部や被覆電線コードの中の金属線に水分が付着して劣化する問題を抑制することができる。また、熱収縮チューブとして流通量が少なく高価となる高い耐熱性製品、例えば耐熱温度150℃以上の製品を利用しなくても発熱の影響を抑制し、防水性を維持することが可能となる。さらに、立壁を設けたブラケットに固定した構造としているので、立壁が放熱フィンとしても機能する。これにより抵抗器による発熱の影響をより一層低減した通電制御装置を提供することができる。
上記構成によれば、簡単な構成によって、抵抗器の発熱による影響を抑制する。発熱による被覆電線コード他の損傷を低減することができるので防水性を維持することができる。したがって、コスト上昇を抑制しつつターンランプおよびターンランプ用の通電制御装置の信頼性を高めることができる、という利点がある。
図1は、ターンランプを搭載した車両(自動車)を模式的に示す上面図である。 図2は、一実施形態のターンランプ本体10を説明する概略断面図である。 図3は、光源14がバルブ部16の内部にフィラメントを有する白熱バルブである場合における電気的な接続の概略を示す説明図である。 図4は、光源14がバルブ部16の内部にLED16aを有するLEDバルブである場合における電気的な接続の概略を示す説明図である。 図5は、本実施形態の通電制御装置20を示す上面図および正面図である。 図6は通電制御装置20の側面図である。 図7は、抵抗器21の内部を示す模式的断面図である。 図8は、抵抗器と被覆電線コードとの接続を説明するために一部を透過状態とした概略上面図である。 図9は、抵抗器と被覆電線コードとの接続部を説明するための概略断面図である。 図10は、投入電力が10Wの場合における熱収縮チューブの実測温度を測定した試験結果を示す表である。 図11は、投入電力が15Wの場合における熱収縮チューブの実測温度を測定した試験結果を示す表である。 図12は、投入電力が20Wの場合における熱収縮チューブの実測温度を測定した試験結果を示す表である。
以下、本考案に係る車両用ターンランプについて好適な実施の形態を挙げて、図面を参照して説明する。
最初にターンランプの全体構成を図1および図2を用いて説明する。図1は、ターンランプを搭載した車両(自動車)を模式的に示す上面図である。自動車(四輪自動車)の進行方向を前側として上面から俯瞰した状態である。なお、自動車の種類は特定の種類に限定するものではなく、二輪車や他の特殊車両など種々の種類の車両に適用する。以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、自動車前方にヘッドライトを設置した状態において運転者から見た方向を指すものとする。従って「前」はヘッドライトからの光の照射方向である車両の前方(進行方向)に相当し、「後」は車両の後方側(運転者の背面方向)に相当する。「左」は車両の走行方向を基準としたときの左側に相当する。「下」は路面側(運転者の足元側)に相当する。
車両(自動車)は、運転手が座るシートなどを設けた車室部と、車輪を駆動する推進力を発生するエンジンやモーターなどの駆動源などを収容する動力部とを設けた車体3と、車体3に取り付けられた車輪とを備え、車体3の前方側にはヘッドランプ2が固定されている。ヘッドランプ2は、車体3の前方左隅領域および前方右隅領域にそれぞれ配置されている。車体3の前方の左側側面および右側側面には、方向指示を行うターンランプ本体10(ターンランプアッセンブリ(方向指示灯アッセンブリ))を備えている。車両1には、ターンランプ本体10に電源電力の供給および点滅制御を行う制御部5および図示しない電源(バッテリー)も備えている。また、車体3の後方にはリアコンビネーションランプ6が固定されている。リアコンビネーションランプ6は、車体3の後方左隅領域および後方右隅領域にそれぞれ配置されており、内部にはテールランプ、ストップランプ、ターンランプ、バックランプの機能を発揮するそれぞれのランプアッセンブリを備えている。
図2は、一実施形態のターンランプ本体10を説明する概略断面図であり、図1にてA部として示す前方右側側面に取り付けられている。ターンランプ本体10は、車両側方に向かって開口し、内部に光源14を収容する空間を形成するハウジング12と、ハウジング12の開口を覆い光源14を収容するランプ収容部18を形成するアウターレンズ11とを備える。アウターレンズ11は、ハウジング12の周囲縁部に設けたシール部12aとアウターレンズ11とを溶着することで水密となるように一体化する構成とされている。アウターレンズ11は、内面にレンズ素子(屈折素子)11aを形成した透光製カバーである。レンズ素子11aは、光源14から照射された光がターンランプとしての機能を満たすために必要な所定の配光パターンを形成するように多数を形成している。アウターレンズ11がターンランプ4の発光部となる。
ランプ収容部18には、図2のように光源14の発光中心となるバルブ部16を収容可能な大きさとされている。また、図示はしないが光源14から出光した光を反射するためのリフレクタを設けても良い。光源14は、ハウジング12に設けた光源取付口13に交換可能に固定されている。光源14は、バルブ部16およびソケット部15を備え、ソケット部15のランプ収容部18の外部に位置する部分より光源コード19が延びている。光源コード19は、車両コード7と接続することによって図1に示した点滅制御回路5と電気的に接続している。なお、本実施形態では、光源コード19としてアースラインと電源ラインの2本のみが延びるものとしたが、これに限るものではない。なお、光源14としてソケット部15とバルブ部16とを着脱可能に構成する。バルブ部16をソケット部15に対して着脱可能とすれば、ソケット部15および光源コード19をターンランプ本体10に固定し、バルブ部16のみを交換すれば良いものとなる。
図2のターンランプ本体10において、光源14は交換可能なものとしてある。図3は、光源14がバルブ部16の内部にフィラメント16aを有する白熱バルブ(白熱電球)である場合における電気的な接続を概略的に示す説明図である。白熱バルブを光源14として用いている場合を白熱バルブ14と称する。制御部5は、車両1に設けられておりターンランプの光源14に電源電力を供給すると同時に光源14の点滅制御を行う点滅制御回路5aと光源14の断線を検知するためのランプ断線検出回路5bとを含む。点滅制御およびランプ電線検出の方法としては公知の技術を用いることができる。制御部5は例えばICを用いる。制御部5から延びる車両コード7は、車体3の内部を引き回してタ―ンランプ本体10の近くまで配線されている。この車両コード7に光源14から延びる光源コード19を接続する。光源コード19は車両コード7の一部となる。なお、符号17は電源に接続している電源回路であり制御部5に電力を出力している。
ターンランプ4は、発光部を有するターンランプ本体10と、ターンランプ本体の点灯を制御する制御部5とを有する。制御部5にはランプ断線検出回路5bを備えている。ここで、ランプ断線検出回路5bの動作について説明する。
光源14として白熱バルブ14を用いている場合(図3参照)において、白熱バルブ14の断線、例えばフィラメント16aの断線が生じたときには、制御部5のランプ断線検出回路5bが断線を検知し、その断線検知信号を点滅制御回路5aに送信する。断線検知信号を受け取った点滅制御回路5aは、点滅のタイミングを高速化するハイフラッシャ制御を行う。断線検知信号が供給されないときには通常モード、すなわちハイフラッシャ制御との点滅よりも低速で点滅するための信号を白熱バルブ14に供給する。
LEDバルブ14は白熱バルブ14に比べて消費電力が小さい。一般的なターンランプに使用される白熱バルブ14はS25またはT20であり消費電力は21Wである。S25またはT20と互換可能なLEDバルブ14の消費電力は約3W程度であり1桁小さい。そこで、光源14としてLEDバルブ14を用いる場合においても断線検出回路5bが正しく動作するために、通電制御装置20を設ける(図4参照)。
図4は、本実施形態の電気的な接続の概略を示す説明図である。光源14としてフィラメント16aの代わりにLED28aを用いたLEDバルブ27を用いたときである。光源14を図3に示した白熱バルブからLEDバルブ27に交換したときには、図4に示したように光源14をLEDバルブ27に交換する。同時に、抵抗器21を含む通電制御装置20を取り付ける。本実施形態では、LEDバルブ14に抵抗器を内蔵させるのではなく、LEDバルブ14とは別体とした通電制御装置20としている。
制御部5は、図3の場合と同じ点滅制御回路5aとランプ断線検出回路5bとを含んでおり、車両1に設けられている。光源14は、白熱バルブを用いた場合とLEDバルブ27とで交換可能にしているのに対して、制御部5は交換可能なものとして形成していない。すなわち、制御部5に含む点滅制御回路5aとランプ断線検出回路5bは、図3で説明した点滅制御回路5aおよびランプ断線検出回路5bと同一である。制御部5から延びる車両コード7は、車体3の内部を引き回してタ―ンランプ本体10の近くまで配線されている。この車両コード7に光源14からの延びる光源コード19を接続する。この点も図3と同一である。
LEDバルブ27は白熱バルブ14と互換性を有する光源である。ソケット部15および光源から延びる光源コード19についてはLEDバルブ27と白熱バルブとは同様の構成である。そこで、図3と図4において同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。LEDバルブ27のバルブ部28は、図4に示したように内部にLED28aを有する点がフィラメント16aを用いたバルブ部16を有する白熱バルブと異なる。
本実施形態においては、図4に示したように通電制御装置20は、車両コード7にコネクタ26を介して抵抗器21が電気的に接続されている。抵抗器21は、金属製のブラケット24の一方の表面側に前記金属ケースからの熱が伝導するように固定され一体化されている。ブラケット24は、車体に取付ける車体3の金属露出部に接触するように固定することで放熱性を高めることができる。抵抗器21の両端からは一対のリード端子22が導出しており、リード端子21には、車両コード7と接続するための被覆電線コード23が電気的に接続されている。被覆電線コード23は一方の端部をリード端子22と接続し、他方の端部がコネクタ29を介して車両コード7と接続する。
抵抗器21は、LED28aを含むLEDバルブ28と並列接続となるように電気的に接続されている。ここで、光源14(LEDバルブ28)が断線、例えばLED28aが故障して断線状態となったときには、抵抗器21が並列接続されているので、抵抗器21の抵抗値が所定のものであれば、制御部5のランプ断線検出回路5bが断線を検知可能となる。所定の抵抗値とは、白熱バルブを光源としたときの電力とLEDバルブ28と抵抗器21とを合せたときの電力が同一となる抵抗値である。同一とは、ランプ断線検出回路5bが断線と判断しない電力となる範囲であり、完全同一に限るものではない。光源14として白熱バルブ14からLEDバルブ28への交換と同時に抵抗器21を接続することよって、白熱バルブ14を用いた場合と同じ動作をする。すなわち、ランプ断線検出回路5bが断線を検知したときには、断線検知信号を点滅制御回路5aに送信する。断線検知信号を受け取った点滅制御回路5aは、点滅のタイミングを高速化するハイフラッシャ制御を行う。断線検知信号が供給されないときには通常モード、すなわちハイフラッシャ制御との点滅よりも低速で点滅するための信号をLEDバルブ28に供給する。
図5は、本実施形態の通電制御装置20を示す上面図および正面図、図6は通電制御装置20の側面図である。通電制御装置20は、前述した抵抗器21と、ブラケット24と、被覆電線コード23と、抵抗器21と被覆電線コード23との接続部を覆う熱収縮チューブ25とを含む。ブラケット24は、例えば板厚を2mmとしたSPCC(Steel Plate Cold Commercia)を用いることができる。SPCCは低炭素鋼の金属板であり、加工性、剛性および放熱性に優れ流通量が多く安価に入手できる。ブラケット24は、図5および図6に示したように抵抗器21を収容する収容部24cを形成する一対の立壁24dを備える。立壁24dは、抵抗器21を搭載する一方の表面である抵抗器搭載面24a側に金属板を折り曲げて形成されており、本実施形態では、正面側と背面側の2つの立壁24dが形成されている。正面側および背面側とは、収容部24cに沿った方向に延びている側であり、抵抗器21からリード端子22が引き出されていない抵抗器21の側面に対向する側となる。本実施形態では図5に示すように抵抗器21の短手となる両側の端面から抵抗器21の長手方向に沿って一対のリード端子が延びている。
一対の立壁24dは、一対の立壁24dの間に抵抗器21および熱収縮チューブが位置する大きさに形成されており、ヒートシンクの放熱フィンとしても作用する形状としている。立壁24dは、長手方向の長さが抵抗器21の両端間の距離よりも長いものとされ、天地方向の高さが抵抗器21の高さと同一に形成されている。天地方向とは、立壁24dの基端部である収容部24cを地面と仮定し、立壁24dの先端、すなわち基端部の反対側の端部側を天面と仮定したときの地面と天面とを結んだ方向をいい、図5(a)は天面方向(上方向)から観察した状態を示すものである。
ブラケット24は、抵抗器の収容部24cが少なくとも抵抗器21の金属ケース21bよりも大きい面積を有している。抵抗器の収容部24cは、一対の立壁24dで金蔵ケース21bの側面を覆うものとしているが、さらに抵抗器の両端側に対応する位置にも立壁を設けても良い。但し、リード端子22および被覆電線コードを引き出しているので、それらの引き回しの邪魔にならないように高さの低いものとする。部分的に高さを低くするために干渉する部分に切欠きを設けるなどとしても良い。抵抗器の収容部24cの面積を大きくすること、立壁の面積を増加することは、ともに放熱性向上に寄与する。
図7は、抵抗器21の内部を示す模式的断面図、図8は、抵抗器と被覆電線コードとの接続を説明するために一部を透過状態とした概略上面図、図9は、抵抗器と被覆電線コードとの接続部を説明するための概略断面図である。抵抗器21は、図7から図8に示したように一方向に延びる中空の収容部21aを設けた金属ケース21bと、収容部21aに設置した抵抗素子21cと、抵抗素子21cと金属ケース21bとの間に充填されているモールド樹脂21dと、一対のリード端子22とからなる。金属ケース21bは、側面にブラケット24に固定するための取付穴を設けた取付部が形成された概略四角柱形状をなす。収容部21aは両側の端面を通る円柱形状をなす。収容部21aの中に図7に示したように巻き線の抵抗素子21cが例えば絶縁性のセラミックに巻き回している形成している。抵抗素子21cにはリード端子が接続され金属ケース21bの両側の端面から引き出されている。収容部21a内にはモールド樹脂が充填され、抵抗素子およびリード線を金属ケース21bから絶縁するとともに金属ケース21bへの熱伝導を行う。
一対のリード端子22は、図8に示したように金属ケース21bの両端から突出する。各リード端子22の一端が抵抗素子21cに接続し、他端がモールド樹脂21dを通って金属ケース21bのそれぞれの両端に位置する収容部21aの開口部から一方向に延びている。リード端子22の他端部には、図9に示したように電線固定孔22aが形成されている。この電線固定孔22aに、被覆電線コード23の被覆層を除去して電線を露出させた電線露出部23aを挿通させた状態でハンダなどを用いて固定する。さらに、この接続部を覆うように熱収縮チューブ25を設けている。
熱収縮チューブ25は加熱することにより内径方向に収縮する円筒形状のチューブである。本実施形態では、熱収縮チューブ25は、接着剤を混入した内側層ILと熱収縮性を示す樹脂材料からなる外側層OLの2層構造のものを使用する。また、100℃以上の耐熱性を有する材料からなる。収縮前の熱収縮チューブの内側層ILには加熱により溶融して接着性を示す接着剤を含む熱溶融性接着剤層とされている。熱収縮チューブ25を加熱することにより内側層ILに含まれていた接着剤がリード端子22と電線露出部23aとが接触している接続箇所を中心とした周囲の隙間を埋めて接着する。同時に外側層OLが収縮する。これにより防水性を担保した保護が可能となる。また、本実施形態では、図9に示したように2個の熱収縮チューブを重ねて用いる。最初に接続部を被覆する熱収縮チューブ25を第1の熱収縮チューブ25aと呼び、さらに第1の熱収縮チューブ25aの上に重ねて設ける熱収縮チューブを第2の熱収縮チューブ25bと呼ぶ。第1の熱収縮チューブ25aおよび第2の熱収縮チューブ25bについては後述する。
次に熱収縮チューブ25に関する試験について、図10から図12に示した試験結果のテーブルを参照しながら説明する。
(予備試験)
最初の予備試験として、接着剤つきの2層構造の防水タイプの熱収縮チューブを使用した。外側層OLがポリオレフィン系樹脂のもので、その長さを25mmとした。最初に電線固定孔22aからリード端子先端22bまでの間のリード端子22と電線露出部23aとが直接に接触する区間を覆うものとして、基端部から設ける場合と、基端部と電線固定孔22aとの間の中間位置から覆うようにする場合の両方の取付け方にてサンプルを作成した。リード端子の抵抗器からの突出部の長さは15mmである。なお、接着剤つきの2層構造の防水タイプの熱収縮チューブのかわりに接着剤層を有さない1層構造の熱収縮チューブについてもサンプルを作成したが、防水性の点で劣るため、予備試験および本試験では2層構造の熱収縮チューブを用いた。
抵抗器21に通電して熱収縮チューブの温度測定を行う予備試験を実施した。その結果、両者で大きな違いは見られなかった。しかしながら、基端部からリード端子22全体を覆うようにしたものの方が、放熱性に優れていた。これは、抵抗器21の発熱を考えると熱収縮チューブ25と抵抗器21とが接触もしくは接触に近い状態のときには熱収縮チューブ25に伝熱して放熱面積が大きくなることが理由と推察される。防水性を考えたときには、できる限り電線固定孔22aからリード端子先端22bまでの間のみを覆う構造にするのではなく、その前後を含む長い区間を覆うほうが好ましい。そこで、以後の試験においては、熱収縮チューブ25を基端部から設けるものとし、熱収縮チューブ25を抵抗器21の端面に接触させた位置のまま加熱してチューブを収縮させるようにした。
上記の予備試験において、投入する電力量を多くして意図的に抵抗器21の発熱量を多くして熱熱収縮チューブの耐熱温度を超える温度まで上昇するようにした。この試験において、抵抗器21はブラケット24に固定せずに実施した。熱収縮チューブの温度は、どちらの場合も熱収縮チューブの耐熱温度を超える温度となった。ここで耐熱温度とは、連続使用可能温度の高温側温度をいいクラックが生じることなく数日保つことができる温度である。熱収縮チューブの耐熱温度を超えて使用する場合には、防水絶縁保護性能および機械的保護性能が劣化するおそれがある。
(本試験)
図9に示したようにモールド樹脂21dから延びるリード端子22は、金属ケース21bの端面よりも外側部分がモールド樹脂21dにより覆われていない露出部分となる。モールド樹脂21dで覆われていない領域の基端部から他端(リード端子先端22b)までの長さをAとする。基端部から第1の熱収縮チューブ25aの先端までの長さをA1とし、基端部から第2の熱収縮チューブ25bの先端までの長さをA2する。リード端子22のモールド樹脂21dにより覆われていない露出部分の長さAは短い。電線固定孔22aはその半分の距離の位置に形成されているので、リード端子22と被覆電線コード23の電線露出部23aとが接続する部分の長さもAの約1/2程度となる。本テストでは、抵抗器21として50Wのメタルクラッド抵抗を用いた。なお、長さAは予備テストと同じく15mmである。
ターンランプ1を安定的に使用するためには、ターンランプ1を点灯した場合でも熱収縮チューブ25の温度上昇が、熱収縮チューブ25の耐熱温度よりも小さいものとしなければならない。LEDバルブ27と白熱バルブ14とでは消費電力が1桁異なる。この消費電力差および電源電圧(12Vまたは24V)を考慮して必要な抵抗値を求めることができる。そこで抵抗器21としては放熱性の高いメタルクラッド抵抗を求めることが望ましい。しかしながらメタルクラッド抵抗を用いることで放熱性を高めた場合であっても金属ケースの温度は上昇する。消費電力およびターンランプの作動時間として例えば10分間作動すると仮定して定格電力を消費電力に比べて2倍以上となる。定格電力を大きくすれば抵抗焼損のリスクを低減できる。実際の車に搭載した場合には、何ら対策を行わず抵抗器21を単に並列に接続し空中に浮かして設置した場合には50Wのもので100℃以上となり、交換した光源の種類および車両によっては180℃程度まで温度上昇する場合もある。
本試験では、投入電力を10Wから25Wまで変化させて、抵抗器21の発熱量を増加させた場合の温度変化をみた。投入電力10Wに比べて投入電力25Wの方が発熱量は多くなる。図10は、投入電力が10Wの場合における熱収縮チューブの実測温度を測定した試験結果を示す表である。図11は投入電力を15Wとした場合、図12は投入電力20Wの場合である。熱収縮チューブ25は、住友電気工業株式会社製のスミチューブ(熱収縮チューブ)より二層構造で、連続使用可能温度範囲の上限が130℃のものを使用した。それぞれの表において、第1の熱収縮チューブ25aは、長さAを基準として長さA1を1.7倍から3.7倍まで長さを変更した。第2の熱収縮チューブ25bは、長さAを基準としてなしから3.0倍まで長さA2を変更した。なお、「なし」とは第2の熱収縮チューブ25bを設けずに第1の熱収縮チューブ25aのみを設けた場合をいい、第2の熱収縮チューブ長A2が1.7倍から3.0倍とは、第1の熱収縮チューブ25aの上に第2の熱収縮チューブ25bを設ける場合の、その長さをいう。
図10、図11および図12において、第1の熱収縮チューブ25aのみを設けた場合(A2が「なし」の場合)には、第1熱収縮チューブ長A1が長くなるほど温度上昇を低減できている。このことより、第1の熱収縮チューブ25aが放熱部材として作用しており、第1の熱収縮チューブ25aが長いほど放熱部が大きくなって温度上昇を抑制できていることを示している。これは第1の熱収縮チューブ25aを設けることで、その体積が大きくなり熱容量および表面積が増加したことが理由と推定される。
第1の熱収縮チューブ25aの長さA1を1.7倍(25mm)とし、第1の熱収縮チューブ25aの上を被覆する第2の熱収縮チューブ25bの長さA2の長さを変更したときの温度変化を見ると、長さA2が長い方が温度を低くすることができる。また、第1の熱収縮チューブ25aの長さA1を3.0倍(45mm)とし、第1の熱収縮チューブ25aの上を被覆する第2の熱収縮チューブ25bの長さA2の長さを変更したときの温度変化を見ても温度低下については同様の傾向を示している。これらのことから、熱収縮チューブ25全体の体積が大きくなることで熱容量および表面積が増加したことが理由と推定される。なお、図12の場合においては、長さA2をなし(0mm)から2.3倍(35mm)にかけて次第に温度低下する傾向を示すもののその低減率は小さい。また、3.0倍(45mm)となると逆に温度上昇している。さらに、いずれの条件の場合も150℃以上の温度、すなわち熱収縮チューブ25の耐熱温度よりも高い。このことから、20W投入の場合には、本試験で使用した熱収縮チューブ25の耐熱温度を超えているため、熱収縮チューブによる放熱効果について正しい評価はできないものと考えられる。
図10および図11において、第1の熱収縮チューブ25aのみを設けた場合における(A2が「なし」の場合)の長さ1.7倍(25mm)と3.0倍(45mm)の温度差と、第1の熱収縮チューブ25aの長さA1を1.7倍(25mm)としその上に第2の熱収縮チューブ25bを設けた場合におけるA2の長さ1.7倍(25mm)と3.0倍(45mm)の温度差とを比較する。10Wの場合には第2の熱収縮チューブを設けない場合の方が温度低下が大きい。15Wの場合には第2の熱収縮チューブを設けた場合の方が温度差を大きくすることができる。耐熱温度に近い温度にまで上昇する15Wを投入したときにおいて、放熱効果が高くなる第2の熱収縮チューブを設ける場合の方が第2の熱収縮チューブを設けない場合よりも有利であることを示している。
図10から図12に示した試験結果より、第2の熱収縮チューブ25bの長さA2は、第1の熱収縮チューブ25aと同一か、もしくは第1の熱収縮チューブ25aより長くして第1の熱収縮チューブ25aを覆う長さとすると良い。これにより防水性と熱収縮チューブの体積を増加して放熱性を高めることができる。また、第2の熱収縮チューブ25bの長さA2は、Aの1.5倍から3.7倍までの範囲の長さとすると良い。Aと同一の長さでは防水性の点で信頼性にかける。Aの1.5倍以上ならば防水性を確保することができる。またAの3.7倍を超えても放熱効果は3.7倍以下の場合に比べて大きく変わることがないから上限を3.7倍とした。
熱収縮チューブ25を第1の熱収縮チューブ25aと、それと同一長さもしくはそれよりも長くした第2の熱収縮チューブ25bを重ねることで、熱収縮チューブとして耐熱性を高くした特殊材料のものでなく、入手が容易な汎用品を利用することができ安価にすることができる。耐熱温度として130℃のものを用いて試験を実施したが、耐熱温度(連続使用可能温度の上限値)125℃のものでも同じ条件で利用可能であろう。ターンライトに使用する使用する場合の投入電力が小さい光源を使用すれば発熱温度も低くなる。2つの熱収縮チューブを重ねることで放熱性能を高める点は同じなので、耐熱温度を105℃のものでも同じ傾向を示し、投入電力が小さい場合には利用可能であろう。
次に、ブラケット24による放熱などについて説明する。
ブラケット24には、前述したように一対の立壁24dを設けている。立壁24dの高さについて熱シミュレーションを実施した。立壁24dの高さをメタルクラッド抵抗(50W)の高さの1/2とした場合、1/1(同一)とした場合、立壁を設けない場合の3通りについて比較した。メタルクラッド抵抗とブラケットとの接続は、リベット24bを用いて金属ケース21bの底面がブラケット24の抵抗器搭載面24aと接触した状態となるようにして固定した。抵抗器搭載面24aの面積は全て同一とした。立壁を設けない場合に比べて、立壁を設けることで放熱性は高くなった。高さ1/2よりも高さ1/1(抵抗器21と同一高さ)の場合の方が放熱性に優れていた。立壁24dの数を増加させればより一層放熱効果を高めることができる。しかしながら、立壁24dを増加させることはコスト上昇となる。折り曲げにて形成可能な数量にしてコスト低減を図ることが好ましい。従って立壁24dの形状としては、2回の折り曲げで形成できる山形の立壁24dを形成するか1回の折り曲げで形成した図5及び図6に示した形状が好適である。
ブラケット24は車体3の金属部分に取り付ける。抵抗器21による発熱はブラケット24の立壁24dにより大気中に放熱すると同時に、ブラケット24を介して車体3に伝熱することで冷却することができる。車両には様々な種類があり乗用車ならば、ボンネット内部もしくはリアランプ周囲の車体部分、特にリアコンテナのメンテナンス用のスペースから確認できる車体3に固定する。トラック、特に大型トラックなどの場合にはバンパー近くの架台の車体外側に取り付けることが多くなる。そのような場合には、特に立壁24dの高さを高くすることで、水はねや、飛び石からの保護することができる。
立壁24dの長さもリード端子先端22bが一対の立壁24dの両端間を結んで囲んだ領域の範囲内に位置するようにすると、抵抗器のみでなくリード端子先端22bまでの領域を保護することができ好適である。それゆえ、物理的な保護の面からも立壁24dを1/1(抵抗器21と同一高さ)とすると、抵抗器21および熱収縮チューブ25で覆っている接続部を物理的に保護することができ好適である。従って、立壁24dの長さは一対のリード端子の先端間の距離よりも長いものと良い。また、車両内部に取り付ける場合においても、他の配線などが抵抗器21に直接接触することを防止することができる。従って、立壁24は抵抗器の高さと同一かそれ以上の高さとすることが好ましい。一方、取付場所を小さくするためには立壁24dが高すぎるのも好ましくない。そこで、抵抗器の高さを基準として1倍から2倍、より好ましくは1.1倍から1.5倍の高さとするとコンパクトでありながら放熱性と物理的な保護の両立を図ることができる。
以上に、本考案の実施形態を説明したが、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本考案は限定的に解釈されるものではない。本考案はその趣旨から逸脱することなく他の様々な形で構成の付加、省略、置換及びその他の変更が可能である。例えば、ブラケットを箱形状とし箱の内部に抵抗器21を設けるもとすることも考えられる。
自動車を始めとした車両のターンランプに適用できる。
1…車両(自動車)
2…ヘッドランプ
3…車体
4…ターンランプ(方向指示灯)
5…制御部
6…リアコンビネーションランプ
7…車両コード
10…ターンランプ本体(ターンランプアッセンブリ)
11…アウターレンズ
12…ハウジング
13…光源取付口
14…光源
15…ソケット部
16…バルブ部
17…電源回路
18…ランプ収容部
19…光源コード
20…通電制御装置
21…抵抗器
22…リード端子
23…被覆電線コード
24…ブラケット
24d…立壁
25…熱収縮チューブ
25a…第1の熱収縮チューブ
25b…第2の熱収縮チューブ
26…コネクタ
27…LEDバルブ
28…バルブ部

Claims (5)

  1. 交換式の光源を備えたターンランプ光学系を有し車両に固定されるランプ本体と、車両本体に設けられ前記ターンランプに電源電力を供給および点滅制御を行う制御回路と、前記車両内に設けられ前記光源と前記制御回路とを電気的に配線する車両コードとを備えたターンランプであって、
    前記車両コードには、前記光源がLEDの場合に前記光源と並列接続となるように抵抗器を接続可能とされ、
    前記抵抗器は、一方向に延びる中空の収容部を設けた金属ケースと、前記収容部に設置した抵抗素子と、前記抵抗素子と前記金属ケースとの間に充填されているモールド樹脂と、一端が前記抵抗素子に接続し他端が前記モールド樹脂を通って前記金属ケースのそれぞれの開口部から前記一方向に延びて外部に露出する一対のリード端子とを備えており、
    前記抵抗器は、金属製のブラケットの一方の表面側に前記金属ケースからの熱が伝導するように固定され一体化した状態で前記車体に取付可能とされ、
    前記一対のリード端子のそれぞれの前記他端側には、前記車両コードと接続するための被覆電線コードが電気的に接続されており、
    前記リード端子と前記被覆電線コードとの接続部には、第1の熱収縮チューブと、前記第1の熱収縮チューブの全体を覆う第2の熱収縮チューブが設けられており、
    前記第1の熱収縮チューブおよび前記第2の熱収縮チューブは、接着剤を混入した内側層とその外側を被覆する2層構造を備えた100℃以上の耐熱性を有する材料からなり、 前記第1の熱収縮チューブおよび前記第2の熱収縮チューブは、前記基端部から前記リード端子の他端および前記被覆電線コードの一部を覆っており、
    前記リード端子の前記モールド樹脂で覆われていない領域の基端部から前記他端までの長さをAとしたときに、前記第2の熱収縮チューブは、当該第2の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍から3.7倍までの範囲の長さにするとともに、前記第1の熱収縮チューブは、当該第1の熱収縮チューブ長さがAの1.5倍より長く前記第2の熱収縮チューブの長さを超えない範囲の長さとされており、
    前記ブラケットは、少なくとも前記金属ケースよりも大きい面積を有していることを特徴とする車両用ターンランプ。
  2. 前記抵抗器が定格電力が35Wから60Wの範囲のメタルクラッド抵抗であり、
    前記熱収縮チューブンの耐熱温度が120℃から130℃の間の温度であることを特徴とする請求項1に記載の車両用ターンランプ。
  3. 前記ブラケットは、前記抵抗器の収容部に沿って延びる一対の立壁を備え、
    前記一対の立壁間に前記抵抗器および前記第1の熱収縮チューブが位置するように前記抵抗器が配置されており、
    前記立壁は、当該立壁の長さが前記一方向に延びた前記一対のリード端子の他端間の距離よりも長いものとされるとともに、当該立壁の高さが前記抵抗器の高さと同一もしくはそれ以上の高さとされていることを特徴とする請求項2に記載の車両用ターンランプ。
  4. 車両に設けられた交換式の光源を備えたターンランプ光学系と、車両本体に設けられ前記ターンランプに電源電力を供給および点滅制御を行う制御回路と、前記車両内に設けられ前記光源と前記制御回路とを電気的に配線する車両コードとを備えたターンランプのための通電制御装置であって、
    前記通電制御装置は、前記光源がLEDの場合に前記光源と並列接続となるように前記車両コードに接続する一端部を備えた一対の被覆電線コードと、前記一対の被覆電線コードのそれぞれの他端部と接続する抵抗器と、前記抵抗器が固定された金属製のブラケットとを備え、
    前記抵抗器は、金属製のブラケットの一方の表面側に前記金属ケースからの熱が伝導するように固定され一体化した状態で前記車体に取付可能とされ、
    前記一対のリード端子のそれぞれの前記他端側には、前記車両コードと接続するための被覆電線コードが電気的に接続されており、
    前記リード端子と前記被覆電線コードとの接続部には、第1の熱収縮チューブと、前記第1の熱収縮チューブの全体を覆う第2の熱収縮チューブが設けられており、
    前記第1の熱収縮チューブおよび前記第2の熱収縮チューブは、接着剤を混入した内側層とその外側を被覆する2層構造を備えた100℃以上の耐熱性を有する材料からなり、 前記リード端子の前記モールド樹脂で覆われていない領域の基端部から前記他端までの長さをAとしたときに、前記第2の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍から3.7倍までの範囲の長さとするとともに、前記第1の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍の長さを超えない範囲の長さとされ、
    前記第1の熱収縮チューブおよび前記第2の熱収縮チューブは、前記基端部から前記リード端子の他端および前記被覆電線コードの一部を覆っており、
    前記第1の熱収縮チューブ前記リード端子の前記モールド樹脂で覆われていない領域の基端部から前記他端までの長さをAとしたときに、前記第2の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍から3.7倍までの範囲の長さとするとともに、前記第1の熱収縮チューブの長さがAの1.5倍より長く前記第2の熱収縮チューブの長さを超えない範囲の長さとされ、
    前記ブラケットは、少なくとも前記金属ケースよりも大きい面積を有しており、
    前記ブラケットには、前記抵抗器の収容部に沿って延びる一対の立壁を備え、
    前記一対の立壁間に前記抵抗器および前記第1の熱収縮チューブが位置するように前記抵抗器が配置されており、
    前記立壁は、当該立壁の長さが前記一方向に延びた前記一対のリード端子の他端間の距離よりも長いものとされるとともに、当該立壁の高さが前記抵抗器の高さと同一もしくはそれ以上の高さとされていることを特徴とする通電制御装置。
  5. 前記抵抗器の定格電力が35Wから60Wの範囲のメタルクラッド抵抗であり、
    前記熱収縮チューブの耐熱温度が120℃から130℃の間の温度であることを特徴とする請求項4に記載の通電制御装置。
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