JP3241588U - 多段真空ポンプにおける圧送流体のための真空ポンプ冷却器 - Google Patents

多段真空ポンプにおける圧送流体のための真空ポンプ冷却器 Download PDF

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Abstract

【課題】改善された冷却効果、改善されたポンプ性能、及び、圧送流体の中間冷却をもたらす真空ポンプ冷却器及び真空ポンプを提供すること。【解決手段】多段真空ポンプの圧送流体を冷却するための真空ポンプ冷却器112、114であって、真空ポンプ冷却器は、第1の表面302、322と、第1の表面と反対側の第2の表面304、324と、冷却流体が流れることができる流路308とを含むプレート300、320と、プレートの第2の表面から延びる1又は2以上のフィン306、326と、を備える。【選択図】図3

Description

本考案は、多段真空ポンプにおける圧送流体を冷却する真空ポンプ冷却器に関する。
真空ポンプは、様々な技術的プロセスにおいて、プロセスチャンバからガスを排出して、それによって各プロセスのための低圧状態を作り出すために使用される。
多段真空ポンプでは、ガスは連続したポンプ段を通って圧送される。
流体が多段真空ポンプの連続する段を通って圧送される場合、圧送流体の温度は上昇する傾向がある。これは、例えば、ポンプのポンプ機構による流体の作動(例えば、圧縮)に起因する場合がある。
多段真空ポンプ内の熱負荷を管理することは、例えば、良好な作動温度の維持、ポンプ内の正しいクリアランスの維持、及び様々な構成要素と作動流体の所望の動作の保証において重要である。熱管理が不十分な場合は、ポンプの性能及び信頼性を損なう可能性がある。
従来、圧送流体の圧縮によって生じる熱を除去する試みのために真空ポンプの外側本体は冷却される。
本考案者らは、流体がある段から別の段へ移動する段間領域で圧送流体を冷却することで、より効果的な冷却が達成できることに気付いた。このような冷却は、「中間冷却」と見なすことができる。
本考案の態様は、改善された冷却効果、従って改善されたポンプ性能及び信頼性を提供するために、圧送流体の中間冷却をもたらす真空ポンプ冷却器及び真空ポンプを提供する。
一態様では、多段真空ポンプにおける圧送流体を冷却するための真空ポンプ冷却器が提供される。真空ポンプ冷却器は、第1の表面と、第1の表面と反対側の第2の表面と、冷却流体が流れることができる流路とを備えるプレートを備える。真空ポンプ冷却器は、プレートの第2の表面から延びる1又は2以上のフィンをさらに備える。
真空ポンプ冷却器は、複数のフィンを含むことができる。
流路は、少なくとも部分的に、第1の表面に形成された凹部によって画定することができる。
流路は、蛇行した経路を画定することができる。
流路の少なくとも一部は、1又は2以上のフィンに形成することができる。
1又は2以上のフィンのうちの1又は2以上は、実質的にU字形の断面を有することができる。
プレートは、1又は2以上のポートをさらに備えることができ、各ポートは、それぞれのブローオフバルブを収容するように構成されている。
プレートは、第1の表面と第2の表面との間に延びる開口をさらに備えることができ、開口は、真空ポンプの入口又は出口を画定する。
真空ポンプ冷却器は、単一の一体型要素とすることができる。
真空ポンプ冷却器は、鉄、鉄の合金、鋼、陽極酸化アルミニウム、及びアルミニウムの合金からなる材料群から選択された材料から形成することができる。
さらなる態様では、多段真空ポンプが提供され、多段真空ポンプは、第1の入口及び第1の出口を有する第1のポンプ室を含む第1の段と、第2の入口及び第2の出口を有する第2のポンプ室を含む第2の段と、第1の出口と第2の入口を流体的に接続する段間ダクトと、請求項1から10のいずれかに記載の真空ポンプ冷却器とを備え、真空ポンプ冷却器は、1又は2以上のフィンが段間ダクトの中に延びるように配置されている。
多段真空ポンプは、追加的な真空ポンプ冷却器をさらに備え、追加的な真空ポンプ冷却器は、いずれかの先行する態様の真空ポンプ冷却器であり、追加的な真空ポンプ冷却器の1又は2以上のフィンは、段間ダクトの中に延びるように配置されている、
真空ポンプ冷却器及び追加的な真空ポンプ冷却器は、第1の段、第2の段、及び段間ダクトを収容するハウジングの反対側の壁を画定する。
真空ポンプ冷却器は、真空ポンプ冷却器の第1の表面と第2の表面との間に延びる第1の開口を備えることができ、第1の開口は、多段真空ポンプの入口を画定する。追加的な真空ポンプ冷却器は、追加的な真空ポンプ冷却器の第1の表面と第2の表面との間に延びる第2の開口を備えることができ、第2の開口は、多段真空ポンプの出口を画定する。
真空ポンプの側面断面図を示す正確な縮尺ではない概略図である。 真空ポンプの正面断面図を示す正確な縮尺ではない概略図である。 真空ポンプのハウジングの分解斜視図を示す正確な縮尺ではない概略図である。 真空ポンプのハウジングのさらなる分解斜視図を示す正確な縮尺ではない概略図である。 真空ポンプ冷却器の斜視図を示す正確な縮尺ではない概略図である。
本明細書において、上及び下、水平及び垂直、上部及び下部、前面及び背面などの相対的な用語は、単に図面への参照を容易にするために用いられており、これらの用語はそのように限定するものではなく、真に上及び下、水平及び垂直、上部及び下部などではなく、何らかの2つの異なる方向又は位置などを満たすことができることを理解されたい。
図1は、多段真空ポンプ100の側面断面図を示す正確な縮尺ではない概略図である。
図2は、多段真空ポンプ100の正面断面図を示す正確な縮尺ではない概略図である。
本実施形態では、多段真空ポンプ100は、ルーツ型真空ポンプである。
本実施形態では、多段真空ポンプ100は、ハウジング102を備える。ハウジング102は、上流端壁104と、上流端壁104と反対側の下流端壁106と、第1の側壁108と、第1の側壁108と反対側の第2の側壁110と、第1の真空ポンプ冷却器112と、第2の真空ポンプ冷却器114と、を備える。第1の真空ポンプ冷却器112は、ハウジング102の頂壁又は上壁を形成する。第2の真空ポンプ冷却器114は、ハウジング102の底壁又は下壁を形成する。第2の真空ポンプ冷却器114は、第1の真空ポンプ冷却器112の反対側に配置されている。
第1の真空ポンプ冷却器112及び第2の真空ポンプ冷却器114、並びにそれらの機能については、図3及び図4を参照して以下に詳細に説明する。
ハウジング102は、複数のポンプ段、すなわち、第1のポンプ段121、第2のポンプ段122、第3のポンプ段123、第4のポンプ段124、第5のポンプ段125、及び第6のポンプ段126を画定する。多段真空ポンプ100のポンプ段121-126は、ハウジング102内の隔壁128によって画定される。隔壁128は、例えば、上流端壁104、下流端壁106、第1の側壁108、及び第2の側壁110のうちの1又は2以上と一体とすることができる。
各ポンプ段121-126に関して、ハウジング102は、ステータボアを備えるそれぞれのステータを画定する。従って、ハウジングは、第1のステータボア131、第2のステータボア132、第3のステータボア133、第4のステータボア134、第5のステータボア135、及び第6のステータボア136を画定する。
多段真空ポンプ100は、2つのシャフト、すなわち第1のシャフト141及び第2のシャフト142を含むロータ組立体を備える。2つのシャフト141、142は、平行な回転軸の周りを反対方向に回転するように構成されている。第1のシャフト141は、第1の回転軸143の周りを回転するように構成されている。第2のシャフト142は、第2の回転軸144の周りを回転するように構成されている。
各シャフト141、142は、複数のロータを備える。各シャフト141、142の各ロータは、ステータボア131-136のうちのそれぞれの中に位置する。従って、各ステータボア131-136は、その内部にそれぞれの一対のロータを配置し、一対のロータの各ロータは、2つのシャフト141、142のそれぞれに取り付けられる。
図1は、複数の第1のロータ146を示し、第1のロータ146の各々は、それぞれのステータボア131-136内に配置される。図2は、第1のステータボア131に配置される一対のロータ、すなわち第1のロータ146及び第2のロータ148を示す。
ロータ146、148の各々は、3ローブロータである。
各ステータボア131-136に関して、その中に位置する一対のロータ146、148は、ステータボア131-136の中で回転するように構成された協働ロータである。各ステータボア131-136に関して、その中に取り付けられたロータ146、148は、ステータボア131-136と協働する寸法を有し、ステータボア131-136の中で回転する際に、他方のロータ146、148から遠く離れた各ロータの外縁は、ステータボア131-136でシールされるようになっている。
ステータボア131-136の各々は、それぞれの入口及びそれぞれの出口を備える。詳細には、本実施形態では、第1のステータボア131は、第1の入口151及び第1の出口161を備え、第2のステータボア132は、第2の入口152及び第2出口162を備え、第3のステータボア133は、第3の入口153及び第3の出口163を備え、第4のステータボア134は、第4の入口154及び第4の出口164を備え、第5のステータボア135は、第5の入口155及び第5の出口165を備え、第6のステータボア136は、第6の入口156及び第6の出口166を備える。
多段真空ポンプ100は、ポンプ段121-126を流体的に一緒に接続し、連続するポンプ段121-126を通る流体流を可能にする複数の段間ダクトを備える。本実施形態では、段間ダクトは、ステータの外面の周りを通過する。第1の段間ダクト(図2において参照数字171で示される)は、第1の出口161を第2の入口152に流体的に接続する。また、第2の段間ダクトは、第2の出口162を第3の入口153に流体的に接続する。また、第3の段間ダクトは、第3の出口163を第4の入口154に流体的に接続する。また、第4の段間ダクトは、第4の出口164を第5の入口155に流体的に接続する。また、第5の段間ダクトは、第5の出口165を第6の入口156に流体的に接続する。
多段真空ポンプ100は、ポンプ入口170及びポンプ出口172を備える。ポンプ入口170は、第1のステータボア131の第1の入口151に接続する。ポンプ出口172は、第6のステータボア136の第6の出口166に接続する。
作動時、シャフト141、142は、回転するので(例えば、電気モータによって)、ステータボア131-136の中のロータ146、148の回転が生じる。第1のステータボア131の中のロータ146、148の回転は、ポンプ入口170及び第1の入口151を通って第1のステータボア131の中にガスを引き込む。この多段真空ポンプ100へのガスの流れは、図1及び図2に破線矢印及び参照数字180で示されている。ステータボア131-136内のロータ146、148の連続的な回転は、段間ダクトを介して連続するポンプ段121-126を通ってガスを移動させる。詳細には、この実施形態では、圧送ガスは、以下のように多段真空ポンプ100を通って圧送される。すなわち、ガスは、第1の出口161を介して第1のステータボア131から排出され、第1の段間ダクト171を通って第2の入口152に圧送され、第2の入口152を介して第2のステータボア132に入り(このガスの流れは、図1及び2において破線矢印及び参照数字182で示される);次に、ガスは、第2の出口162を介して第2のステータボア132から排出され、第2の段間ダクトを通って第3の入口153に圧送され、第3の入口153を介して第3ステータボア133に入り;次に、ガスは、第3の出口163を介して第3ステータボア133から排出され、第3の段間ダクトを通って第4の入口154に圧送され、第4の入口154を介して第4のステータボア134に入り;次に、ガスは、第4の出口164を介して第4のステータボア134から排出され、第4の段間ダクトを通って第5の入口155に圧送され、第5の入口155を介して第5のステータボア135に入り;次に、ガスは、第5の出口165を介して第5のステータボア135から排出され、第5の段間ダクトを通って第6の入口156に圧送され、第6の入口156を介して第6のステータボア136に入り;次に、ガスは、第6の出口166を介して第6のステータボア136から排出され、ポンプ出口172を介してポンプ100から排出される。この多段真空ポンプ100から外へのガスの流れは、図1において破線矢印及び参照数字184で示されている。
図3は、ハウジング102の分解斜視図を示す正確な縮尺ではない概略図である。
図4は、ハウジング102のさらなる分解斜視図を示す正確な縮尺ではない概略図である。
本実施形態において、第1の真空ポンプ冷却器112は、ハウジング102の上壁を形成する。第1の真空ポンプ冷却器112は、組立体の上面に取り付けられ、組立体は、上流端壁104、下流端壁106、第1の側壁108、及び第2の側壁110を備える。第1の真空ポンプ冷却器112は、複数の締結具を使用するような何らかの適切な手段によって組立体に取り付けることができる。
第1の真空ポンプ冷却器112は、第1の表面302と、第1の表面302と反対側の第2の表面304とを有する第1のプレート300を備える。
本実施形態では、第1の表面302は、第1のプレート300の上面であり、第2の表面304は、第1のプレート300の底面である。第1の真空ポンプ冷却器112が組立体の上面に取り付けられると、第1の表面302は、ハウジング102の外面を形成する。また、第1のプレート300の第2の表面304は、上流端壁104、下流端壁106、第1の側壁108、及び第2の側壁110の上縁に接触する。第1のプレート300の第2の表面304は、例えばその間に配置されたOリング又はシールガスケットによって、上流端壁104、下流端壁106、第1の側壁108、及び第2の側壁110の上縁をシールことができる。
第1の真空ポンプ冷却器112は、第1のプレート300の第2の表面304から下方に延びる複数の第1のフィン306をさらに備える。本実施形態では、8枚の第1のフィン306が存在する。好ましくは、第1のフィン306は、第1のプレート300と一体的に形成される。これは、第1のフィン306と第1のプレート300との間の隙間又は接合部を低減又は排除して、その間の改善された熱伝導率及び改善された熱伝達を可能にするのに役立つ。
第1の真空ポンプ冷却器112が、ハウジング102の上壁を形成するために組立体の上面に取り付けられると、第1のフィン306は段間ダクトの中に延びる。1又は2以上の第1のフィン306は、段間ダクトの各々の中に延びることができる。より好ましくは、複数の第1のフィン306は段間ダクトの各々の中に延びる。図2に示すように、少なくとも1枚の第1のフィン306は、第1のプレート300の第2の表面304から第1の段間ダクト171の中に下向きに延びる。
本実施形態では、正面から見ると、第1のフィン306は、実質的にU字形のフィンであるように見える、すなわち実質的にU字形の断面を有すると見なすことができる。これは、第1のフィン306が、ステータの両側の周りの段間ダクトを貫通して延びることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、下から見たとき、第1のフィン306は、実質的にU字形のフィンであるように見えること、すなわち、実質的にU字形の断面を有すると見なすことができる。これは、第1のフィン306が、段間ダクトに沿って延びることを可能にすることができる。第1のフィン306の形状は、用途に依存する可能性があり、ハウジング102が組み立てられた場合に第1のフィン306が延びる段間ダクトのサイズ及び形状に依存する可能性がある。
第1のプレート300は、第1の流路を備える。第1の流路308は、冷却流体が流れることができる流路である。本実施形態では、第1の流路308は、第1のプレート300の第1の表面302に形成された凹部によって画定される。本実施形態では、第1の流路308は、第1のプレート300の第1の表面302の上に蛇行した又は複雑な経路を画定する。いくつかの実施形態では、第1の流路は、1又は2以上の空隙又はキャビティで構成することができる。
本実施形態では、第1のプレート300は、複数のポート310を備える。各ポート310は、第1の表面302から第2の表面304まで第1のプレート300を貫通して延びる開口である。各ポート310は、それぞれのブローオフバルブを収容するように構成されている。
本実施形態において、組み立てられた多段真空ポンプ100には、複数のブローオフバルブが設けられている。各ブローオフバルブは、複数のポート310のそれぞれに配置される。1又は2以上のブローオフバルブは、多段真空ポンプ100のステータボア131-136内の圧力を解放するように構成された圧力解放システムである。1又は2以上のブローオフバルブは、ステータボア131-136の1又は2以上の圧力が閾値圧力未満である場合に閉位置を取るように構成され、それによってそこを通るガス流を防止又は妨害する。1又は2以上のブローオフバルブは、1又は2以上のステータボア131-136内の圧力が閾値圧力以上である場合に開くように構成され、それによって1又は2以上のステータボア131-136から外部雰囲気へのガスの流出が許容される。このようにして、多段真空ポンプ100の中の圧力を解放することができる。これは、有利には、ロータ146、148の負荷を低減し、圧送されるガス過圧縮を防止するのに役立つ。
本実施形態では、第1のプレート300は、第1の開口312をさらに備える。第1の開口312は、第1の表面302から第2の表面304まで第1のプレート300を貫通して延びる。第1の開口312は、ポンプ入口170を第1の入口151に流体的に接続する。従って、第1の開口312は、少なくとも部分的に多段真空ポンプ100の入口を画定すると見なすことができる。作動時、ガスは、第1の開口312を通ってポンプ入口170に圧送され、次に、第1の入口151を通って第1のステータボア131に圧送される。
本実施形態では、第1の真空ポンプ冷却器112は、単一の一体型要素である。第1の真空ポンプ冷却器112は、モノリシック部品又は製品とすることができる。本明細書で使用される場合、用語「モノリシック」は、いくつかの実施形態において、接合部又は継ぎ目なしに形成、構成、又は作成され、実質的に均一であるが必ずしも剛性ではない、全体を構成する単一部品とすることができる、実質的に単一のユニットを構成することを意味することができる。第1の真空ポンプ冷却器112は、未分化型とすること、すなわち単一の材料で形成することができる、これは、その部分全体が実質的に均質とすることができる。
第1の真空ポンプ冷却器112は、熱伝導性材料、例えば、鉄、鉄の合金、鋼、陽極酸化アルミニウム、及びアルミニウムの合金からなる材料群から選択される材料から形成される。
第1の真空ポンプ冷却器112は、限定されるものではないが、固体ワークピース又はブランクからの機械加工、鋳造、又は付加製造によるものを含む、何らかの適切な製造技術によって製作することができる。
本実施形態では、第2の真空ポンプ冷却器114は、第1の真空ポンプ冷却器112によって形成された上壁とは反対側のハウジング102の底壁を形成する。第2の真空ポンプ冷却器114は、組立体の底面に取り付けられ、組立体は、上流端壁104、下流端壁106、第2の側壁108、及び第2の側壁110を含む。第2の真空ポンプ冷却器114は、複数の締結具を使用するような何らかの適切な手段によって組立体に取り付けることができる。
第2の真空ポンプ冷却器114は、第1の表面322と、第1の表面322と反対側の第2の表面324とを有する第2のプレート320を備える。
本実施形態では、第1の表面322は、第2プレート300の底面であり、第2の表面324は、第2プレート320の上面である。第2の真空ポンプ冷却器114が組立体の底面に取り付けられると、第1の表面322は、ハウジング102の外面を形成する。また、第2のプレート320の第2の表面324は、上流端壁104、下流端壁106、第1の側壁108、及び第2の側壁110の底縁に接触する。第2のプレート320の第2の表面324は、例えばその間に配置されたOリング又はシールガスケットによって、上流端壁104、下流端壁106、第1の側壁108、及び第2の側壁110の底縁をシールすることができる。
第2の真空ポンプ冷却器114は、第2のプレート300の第2の表面304から上方に延びる複数の第2フィン326をさらに備える。本実施形態では、13枚の第2フィン306が存在する。好ましくは、第2のフィン326は、第2のプレート320と一体的に形成される。これは、第2のフィン326と第2のプレート320との間の空隙又は接合部を低減又は排除して、その間の改善された熱伝導率及び改善された熱伝達を可能にするのに役立つ。
第2の真空ポンプ冷却器114がハウジング102の下壁を形成するために組立体の底面に取り付けられると、第2のフィン326は段間ダクトの中に延びる。1又は2以上の第2のフィン326は、段間ダクトの各々の中に延びることができる。より好ましくは、複数の第2のフィン326は段間ダクトの各々の中に延びることができる。図2に示すように、少なくとも1枚の第2のフィン326は、第2のプレート320の第2の表面324から第2の段間ダクト171の中に上向きに延びる。
本実施形態では、正面から見ると、第2のフィン326は、実質的にU字形のフィンであるように見える、すなわち、実質的にU字形の断面を有すると見なすことができる。これは、第2のフィン326が、ステータの両側の周りの段間ダクトを貫通して延びることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、上から見たとき、第2のフィン326は、実質的にU字形のフィンであるように見えること、すなわち、実質的にU字形の断面を有すると見なすことができる。これは、第2のフィン326が、段間ダクトに沿って延びることを可能にすることができる。第2のフィン326の形状は、用途に依存する可能性があり、ハウジング102が組み立てられた場合に第2のフィン326が延びる段間ダクトのサイズ及び形状に依存する可能性がある。
第2のプレート320は、第2の流路328を備える。第2の流路328は、冷却流体が流れることができる流路である。本実施形態では、第2の流路328は、第2のプレート320の第1の表面322に形成された凹部によって画定される。本実施形態では、第2の流路328は、第2のプレート320の第1の表面322の上に蛇行した又は複雑な経路を画定する。
本実施形態では、第2のプレート320は、第2の開口332をさらに備える。第2の開口332は、第1の表面322から第2の表面324まで第2のプレート320を貫通して延びる。第2の開口332は、ポンプ出口172を第6の出口166に流体的に接続する。従って、第2の開口332は、少なくとも部分的に多段真空ポンプ100の出口を画定すると見なすことができる。作動時、ガスは、第6の出口166を通って第6のステータボア136から排出され、第2の開口332を通り、次にポンプ出口172を通って排出される。
本実施形態では、第2の真空ポンプ冷却器114は、単一の一体型要素である。第2の真空ポンプ冷却器114は、モノリシック部品又は製品とすることができる。
第2の真空ポンプ冷却器114は、熱伝導性材料、例えば、鉄、鉄の合金、鋼、陽極酸化アルミニウム、及びアルミニウムの合金からなる材料群から選択される材料から形成される。
第2の真空ポンプ冷却器114は、限定されるものではないが、固体ワークピース又はブランクからの機械加工、鋳造、又は付加製造によるものを含む、何らかの適切な製造技術によって製作することができる。
作動時、ガスは、上記でより詳細に説明したように、多段真空ポンプ100の連続する段121-126を通って圧送される。圧送ガスは、第1のダクト171などの段間ダクトを介して、ポンプ100の連続する段121-126の間を移動する。圧送ガスが段間ダクトを移動すると、段間ダクト内に配置されている第1のフィン306及び第2のフィン326の上を移動する(すなわち、接触する)。圧送ガスが第1及び第2のフィン306、326の上を移動すると、ガスからの熱はフィン306、326に伝達される。従って、圧送ガスが冷却される。第1及び第2のフィン306,326は、それぞれ第1及び第2のプレート300,320と一体である(又は少なくとも取り付けられている)ので、フィン306、326に伝達された熱は、プレート300、320に伝達される。また、作動時、冷却流体(すなわち、水又は防錆添加剤を含む水などの、ガス又は液体の冷却剤)は、第1及び第2のプレート300、320にそれぞれ形成された第1及び第2の流路308、328に沿って流れるようにされる。この流路308、328を通る冷却流体の流れは、プレートを冷却する。従って、フィン306、326によって圧送ガスからプレート300、320に伝達された熱は、プレートから除去される。
本実施形態では、有利には、冷却流体は、真空ポンプ冷却器112、114に直接適用される。これは、真空ポンプ冷却器112、114からのより効果的な熱伝達、従って圧送ガスのより効果的な冷却を可能にするのに役立つ。
冷却流体は、多段真空ポンプ100の外部にある冷却流体源から、第1及び第2のプレート300、320に形成された第1及び第2の流路308、328に流入することができる。冷却流体は、第1及び第2のプレート300、320に形成された第1及び第2の流路308、328から多段真空ポンプ100の外部にある冷却流体シンクに流出することができる。
上記の真空ポンプ冷却器は、多段真空ポンプの段間領域において、圧送ガスの「中間冷却」、すなわち圧送ガスの冷却を可能にする。
ルーツ型多段真空ポンプは、逆クロー(reversed-claw)ポンプ又はスクリューポンプなどの他の真空ポンプに比べ、段間のガス通路が比較的長くなる傾向がある。上記の真空ポンプ冷却器は、これらの比較的長い段間ガス経路又はダクトを利用して、効果的な中間冷却を可能にする。
有利には、上記の真空ポンプ冷却器によってもたらされる傾向のある改善された冷却は、ポンプの良好な作動温度の維持及びポンプ内の正しいクリアランスの維持を容易にし、様々な構成要素及び作動流体が所望のように作動することを保証するのに役立つ。
上記の真空ポンプ冷却器によってもたらされる傾向のある改善された冷却は、改善されたポンプ性能及び信頼性を提供するのに役立つ。
有利には、真空ポンプ冷却器は、熱伝導性材料で形成された一体成形のモノリシック要素である。従って、アルミニウム又は銅のような高伝導材料で構成された場合に疲労破壊を起こす可能性のある冷却管のような小さな構成要素の使用を回避するのに役立つ。
有利には、上記の真空ポンプ冷却器は、第2の材料の鋳物などの支持構造体に少なくとも部分的に埋め込まれた第1の材料のパイプの使用を回避する。そのため、2つの異なる材料の間の断熱エアポケットの可能性が排除される傾向にある。上記の冷却器は、所定の又は所望の熱伝導率を有する単一の材料から実質的に形成することができる。従って、上記の真空ポンプ冷却器は、改善された熱伝導率を提供し、その結果として圧送流体をより効果的に冷却するのに役立つ。
有利には、上記の真空ポンプ冷却器は、例えば、真空ポンプによって圧送される腐食性ガス及び/又は高温ガスによって引き起こされる疲労及び破損に対して堅牢である傾向がある。
上記の真空ポンプ冷却器は、例えば洗浄又は点検のために、ハウジングから容易に分解することができる。
上記の実施形態では、多段真空ポンプはルーツ型真空ポンプである。しかしながら、他の実施形態では、多段真空ポンプは、異なるタイプの多段真空ポンプ、例えば、多段クローポンプである。
上記の実施形態では、多段真空ポンプは、2つの真空ポンプ冷却器を備える。しかしながら、他の実施形態では、ポンプは、単一の冷却器のみ、又は3以上の冷却器など、様々な数の真空ポンプ冷却器を備える。例えば、いくつかの実施形態では、第1又は第2の真空冷却器のうちの1つが省略され、標準的な又は従来のハウジング壁に置き換えることができる。
上記の実施形態では、第1の真空ポンプ冷却器は、ハウジングの頂壁又は上壁を形成する。しかしながら、他の実施形態では、第1の真空冷却器は、ハウジングの側壁など、ハウジングの異なる壁を形成する。
上記の実施形態では、第2の真空ポンプ冷却器は、ハウジングの底壁又は下壁を形成する。しかしながら、他の実施形態では、第2の真空冷却器は、ハウジングの側壁など、ハウジングの異なる壁を形成する。
上記の実施形態では、多段真空ポンプは6段で構成されている。しかしながら、他の実施形態では、多段真空ポンプは、異なる段数、すなわち、6段より少ない段数、又は6段より多い段数で構成される。
上記の実施形態では、各ポンプ段は、それぞれの対の協働ロータを備える。しかしながら、他の実施形態では、1又は2以上のポンプ段は、異なるタイプのポンプ機構、例えば、異なる数のロータを有するポンプ機構を備えることができる。
上記の実施形態では、ロータは、3ローブロータである。しかしながら、他の実施形態では、ロータの1又は2以上は、異なる数のローブ、例えば2つのローブ、又は4以上のローブを有する。
上記の実施形態では、第1の真空ポンプ冷却器は、8枚の第1のフィンを備える。しかしながら、他の実施形態では、第1の真空ポンプ冷却器は、異なる数の第1のフィン、例えば8枚未満の第1のフィン、又は8枚よりも多い第1のフィンを備える。第1の真空ポンプ冷却器のフィンの数は、用途に依存する可能性があり、限定されるものではないが、ポンプ段の数及び段間ダクトの寸法を含む要因に依存する可能性がある。
上記の実施形態では、第2の真空ポンプ冷却器は、13枚の第2のフィンを備える。しかしながら、他の実施形態では、第2の真空ポンプ冷却器は、異なる数の第2のフィン、例えば13枚未満の第2のフィン、又は13枚より多い第2のフィンを備える。第2の真空ポンプ冷却器のフィンの数は、用途に依存する可能性がある。第2の真空ポンプ冷却器のフィンの数は、限定されるものではないが、ポンプ段の数及び段間ダクトの寸法を含む要因に依存する可能性がある。
上記の実施形態では、第1のフィンは、実質的にU字形のフィンとすること、すなわち、実質的にU字形の断面を有すると見なすことができる。しかしながら、他の実施形態では、1又は2以上の第1のフィンは、U字形以外の異なる形状を有する。
上記の実施形態では、第2のフィンは、実質的にU字形のフィンとすること、すなわち、実質的にU字形の断面を有すると見なすことができる。しかしながら、他の実施形態では、1又は2以上の第2のフィンは、U字形以外の異なる形状を有する。
上記の実施形態では、第1のプレートは、ブローオフバルブを収容する複数のポートを備える。しかしながら、他の実施形態では、第1のプレートは、図示とは異なる数のポート及びブローオフバルブを備える。いくつかの実施形態では、ポート及びブローオフバルブは省略される。いくつかの実施形態では、ポート及びブローオフバルブの一部又は全部は、第1の真空冷却器以外のハウジングの異なる壁、すなわち上壁に配置される。例えば、他の実施形態では、上流端壁、下流端壁、第1の側壁、第2の側壁、及び底壁(すなわち、第2の真空冷却器)のうちの1又2以上は、それぞれのブローオフバルブを収容することができる1又は2以上のポートを備えることができる。
上記の実施形態では、第1及び第2のプレートの各々は、冷却流体が流れるようにされるそれぞれの流路を備える。しかしながら、他の実施形態では、第1及び第2のプレートの一方又は両方は、異なる数のそのような流路、すなわち、複数の流路を備える。1又は複数の流路は、何らかの適切な形状を有することができる。
従って、真空ポンプ冷却器の一方又は両方は、上記とは異なる形状又は構成を有することができる。図5は、さらなる実施形態による第1及び第2の真空ポンプ冷却器112、114を示す概略図である。図5に示す実施形態では、フィン306、326の数及び形状、第1の流路308の形状及び構成、並びにポート310の数及び構成は、図3及び図4に示して上述したものとは異なっている。
上記の実施形態では、冷却流体流路は、第1のプレート及び第2のプレートの第1の表面に設けられた凹部によって形成されている。しかしながら、他の実施形態では、流路の一方又は両方の少なくとも一部は、真空ポンプ冷却器の表面の凹部によって形成されていない。例えば、いくつかの実施形態では、流路の1又は2以上は、真空ポンプ冷却器のプレートを貫通して形成されたダクト、管、又はボアである。いくつかの実施形態では、真空ポンプ冷却器の流路の少なくとも一部は、1又は2以上のフィンの本体の中に延びるダクト、管、又はボアである。換言すると、流路の少なくとも一部は、1又は2以上のフィンに形成することができる。従って、冷却流体は、フィンの1又は2以上を通過するようにすることができる。これは、フィンの冷却、従って圧送ガスの冷却を改善するのに役立つ。
100 多段真空ポンプ
102 ハウジング
104 上流端壁
106 下流端壁
108 第1の側壁
110 第2の側壁
112 第1の真空ポンプ冷却器
114 第2の真空ポンプ冷却器
121 第1のポンプ段
122 第2のポンプ段
123 第3のポンプ段
124 第4のポンプ段
125 第5のポンプ段
126 第6のポンプ段
128 隔壁
131-136 ステータボア
141 第1のシャフト
142 第2のシャフト
146 第1のロータ
148 第2ロータ
151-156 入口
161-166 出口
170 ポンプ入口
171 段間ダクト
172 ポンプ出口
180、182、184 ガス流れ方向
300 第1のプレート
302 第1のプレートの第1の表面
304 第1のプレートの第2の表面
306 第1のフィン
308 第1の流路
310 ポート
312 第1の開口
320 第2のプレート
322 第2のプレートの第1の表面
324 第2のプレートの第2の表面
326 第2のフィン
328 第2の流路
332 第2の開口

Claims (14)

  1. 多段真空ポンプの圧送流体を冷却するための真空ポンプ冷却器であって、
    第1の表面と、
    前記第1の表面と反対側の第2の表面と、
    冷却流体が流れることができる流路と、を有するプレートと、
    前記プレートの第2の表面から延びる1又は2以上のフィンと、を備えている、
    ことを特徴とする真空ポンプ冷却器。
  2. 複数のフィンを備える、
    請求項1に記載の真空ポンプ冷却器。
  3. 前記流路は、少なくとも部分的に、前記第1の表面に形成された凹部によって画定される、
    請求項1又は2に記載の真空ポンプ冷却器。
  4. 前記流路は、蛇行経路を画定する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の真空ポンプ冷却器。
  5. 前記流路の少なくとも一部は、前記1又は2以上のフィンに形成される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の真空ポンプ冷却器。
  6. 前記1又は2以上のフィンの1又は2以上は、実質的にU字形の断面を有する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の真空ポンプ冷却器。
  7. 前記プレートが1又は2以上のポートをさらに備え、前記ポートの各々は、ブローオフバルブを収容するように構成されている、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の真空ポンプ冷却器。
  8. 前記プレートが、前記第1の表面と前記第2の表面との間に延びる開口をさらに備え、前記開口は、前記真空ポンプの入口又は出口を画定する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の真空ポンプ冷却器。
  9. 前記真空ポンプ冷却器は、単一の一体型要素である、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の真空ポンプ冷却器。
  10. 前記真空ポンプ冷却器は、鉄、鉄の合金、鋼、陽極酸化アルミニウム、及びアルミニウムの合金からなる材料群から選択された材料から形成される、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の真空ポンプ冷却器。
  11. 多段真空ポンプであって、
    第1の入口及び第1の出口を有する第1のポンプ室を含む第1の段と、
    第2の入口及び第2の出口を有する第2のポンプ室を含む第2の段と、
    前記第1の出口と前記第2の入口を流体的に接続する段間ダクトと、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の真空ポンプ冷却器と、を備え、
    前記真空ポンプ冷却器は、前記1又は2以上のフィンが前記段間ダクトの中に延びるように配置されている、多段真空ポンプ。
  12. 追加的な真空ポンプ冷却器をさらに備え、前記追加的な真空ポンプ冷却器は、請求項1から10のいずれかに記載の真空ポンプ冷却器であり、前記追加的な真空ポンプ冷却器の前記1又は2以上のフィンは、前記段間ダクトの中に延びるように配置されている、
    請求項11に記載の多段真空ポンプ。
  13. 前記真空ポンプ冷却器及び前記追加的な真空ポンプ冷却器は、前記第1の段、前記第2の段、及び前記段間ダクトを収容するハウジングの反対側の壁を画定する、
    請求項12に記載の多段真空ポンプ。
  14. 前記真空ポンプ冷却器は、前記真空ポンプ冷却器の前記第1の表面と前記第2の表面との間に延びる第1の開口を備え、前記第1の開口は、前記多段真空ポンプの入口を画定し、
    前記追加的な真空ポンプ冷却器は、前記追加的な真空ポンプ冷却器の前記第1の表面と前記第2の表面との間に延びる第2の開口を備え、前記第2の開口は、前記多段真空ポンプの出口を画定する、
    請求項12又は13に記載の多段真空ポンプ。
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