JP3241387B2 - 作動力を低減した高圧手動スプレイポンプ - Google Patents

作動力を低減した高圧手動スプレイポンプ

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JP3241387B2 JP52133197A JP52133197A JP3241387B2 JP 3241387 B2 JP3241387 B2 JP 3241387B2 JP 52133197 A JP52133197 A JP 52133197A JP 52133197 A JP52133197 A JP 52133197A JP 3241387 B2 JP3241387 B2 JP 3241387B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、エアロゾル状スプレーを供給するための改
良型非エアロゾルスプレーポンプ、特に、超微細スプレ
ーに必要な高液圧を発生することができる改良型非エア
ロゾルスプレーポンプに関する。
発明の背景 今日では、ヘアスプレー用の手持ち式スプレーディス
ペンサは、一般的に手動スプレイポンプ式か、エアロゾ
ルスプレー式の何れかである。エアロゾルスプレーディ
スペンサは、超微細スプレーを生成するために「フラッ
シュ」する液体噴射剤を用いている。これらの超微細ス
プレーは、平均液滴径、即ち、平均粒径が約40ミクロン
程度である。噴射剤が「フラッシュ」すると、相転移に
よって液体が線状または液滴に分解される。エアロゾル
によって生じる超微細スプレーの小さい平均液滴径は、
髪に望ましい乾燥感を残し易いが、エアロゾルは環境に
関する論議の対象として取り上げられている。従って、
多くの消費者は手動スプレイポンプディスペンサの使用
を好む。
手動スプレイポンプディスペンサ、即ち、フィンガポ
ンプは、消費者がポンプエンジン内に液圧を発生するこ
とによって流体を送り出す。殆どのポンプエンジンは、
一般的に、この液圧を発生するために標準的なピストン
およびシリンダ構造を使用している。このため、消費者
がピストンを押し下げて作動力を加えると、シリンダ内
の流体の液圧が上昇する。例えば、圧力渦流ノズル形ス
プレーポンプディスペンサでは、ポンプエンジン内に発
生した液圧が流体を圧力渦流ノズルへ押し進め、そこで
流体に回転運動を与える。流体はノズル内で旋回して、
薄い円錐形の層を形成し、それが大気中へ放出されて、
線状または液滴に分解する。
手動スプレイポンプディスペンサによって適当に送り
出されるために高液圧の発生を必要とする流体の中で、
最近注目されているものの一つは、ヘアスプレーであ
る。殆どの手動スプレイポンプディスペンサは、現在市
販されている多くのヘアスプレー液に使用する場合、平
均液滴径が約55ミクロンよりも小さいスプレーを発生さ
せることができなかった。従来の手動スプレーポンプに
より発生する大きい平均粒径、即ち、約55ミクロン以上
の平均粒径では、消費者が「湿った」と呼ぶスプレーに
なる。このようなスプレーによる湿ったべとつき感は、
大きい粒子を乾燥させるために長時間の乾燥時間を必要
とすることから生ずる。従来の手動式スプレーポンプに
より生じる平均粒子径を小さくするための幾つかの方法
が提案されている。その1つは、スプレーポンプ内で発
生する液圧を増大させることである。一般的に、殆どの
従来のスプレーポンプは約90psig(620kPa)の液圧で作
動している。調査の結果、従来のスプレーポンプの液圧
を約200psig(1379kPa)付近まで上昇させると、渦流形
ノズルを使用した場合、約40ミクロン以下の平均液滴径
が得られることが分かった。
約200psigの高液圧を発生する一つの方法は、所望の
高液圧(即ち、200psig)に達するまで開かない予荷重
または予圧縮形出口弁を必要としている。このような高
液圧を得るために、通常予圧縮ばねの剛性を高めてい
る。そして、剛性の高い予圧縮ばねにより、所望の高液
圧基準に達するまで、出口弁の開放を阻止している。し
かし、この形式の出口弁構造の場合は、従来のスプレー
ポンプから流体を送り出すために、プランジャに加える
作動力を約10lbf(44.5N)から約20lbf(89N)の範囲と
する必要がある。この範囲内の作動力は、通常の殆どの
消費者には大き過ぎる。作動力をこのレベルにすると、
殆どのフィンガポンプの一般的な使用者はいうまでもな
く、最も肉体的に強靭な人でも指や手がすぐに疲れてし
まう。
従って、必要な作動力を増大させることなく、従来の
スプレーポンプよりも相当に高い液圧を与えることがで
き、非エアロゾルディスペンサから超微細スプレーを供
給できる手動スプレイポンプが要望されている。
発明の要約 本発明の1つの態様では、流体送出用の手動スプレイ
ポンプが提供されている。このスプレーポンプは、流体
を送り出すノズルとポンプエンジンとを備えている。ポ
ンプエンジンは、タンク、蓋体およびプランジャを有す
る。また、タンクは、開放上部、閉鎖底部および内表面
を有している。プランジャは、外表面および貫通する長
手方向通路を有している。さらに、プランジャは、内部
に取り付けられた出口弁と、上端部と、下端部とを有し
ている。プランジャの下端部は、タンクの開放上部内に
摺動可能に配置されて、タンク内に内部室を形成してい
る。内部室は、環状室と主室とを有する。環状室は、主
室と流体連通している。また、環状室は、プランジャの
外表面と内表面とが摩擦接触しないように、タンクの内
表面から間隔を置いたプランジャの外表面によって形成
されている。蓋体は、タンクの開放上部に取り付けられ
ており、プランジャが内部室を気密に閉鎖するように蓋
体内を摺動可能に延出する開口を備えている。主室は、
内部室の残りの部分から形成されている。従って、環状
室と主室とは、内部室の部分であって、プランジャがタ
ンク内を移動する間に、容積が逆に変化する。作動力を
加えている間は、環状室の容積が増加し、主室の容積が
減少する。ノズルは、長手方向通路がノズルと流体連通
するように、プランジャの上端部に取り付けられてい
る。内部室は、出口弁によって長手方向通路から分離さ
れている。このスプレーポンプは、作動力がノズルに加
えられることにより作動し、プランジャをタンク内で移
動させ、内部室内の流体を加圧するため、プランジャの
移動に応じて高液圧が内部室内に発生する。出口弁が高
液圧に応じて開放することによって、流体の一部分が内
部室から長手方向通路を通ってノズルへ流れることがで
きるが、このような高液圧を発生するために使用される
作動力は、同じ高液圧を発生する従来のスプレーポンプ
に比し小さい。
本発明の第2の態様では、補助リングがプランジャの
外表面に固定されており、タンクの内表面に摺動可能に
接触している。補助リングは、環状室と主室との間を分
離している、即ち、その間の環境を定めている。また、
補助リングは、貫通する流路を有し、この流路により環
状室を主室と流体連通ている。
本発明の別の態様では、補助リングは、タンクの内表
面まで延出する上部シール面と、タンクの内表面まで延
出する下部シール面とを備えている。上部シール面およ
び下部シール面は、タンクの内表面に摺動可能に密着し
ている。
図面の簡単な説明 本明細書は発明を特に指摘して明確に要求する請求の
範囲で締めくくられているが、本発明は、付随した請求
の範囲および添付の図面に関連させた以下の説明によ
り、さらに理解されるであろう。尚、図面において同一
番号は同一部材を表す。
第1図は、従来のスプレーポンプの縦断面図である。
第2a図は、ポンプエンジンの簡略した部分断面図であ
って、従来のスプレーポンプにおける力の釣り合いを説
明している。
第2b図は、ポンプエンジンの簡略化した部分断面図で
あって、本発明を組み込んだスプレーポンプにおける力
の釣り合いを説明している。
第3図は、本発明を組み込んだスプレーポンプの縦断
面図であって、最上ストローク位置で示されている。
第3a図は、第3図のスプレーポンプの3a−3a線に沿っ
た全環状断面図である。
第4図は、第3図のスプレーポンプの縦断面図であっ
て、後退した状態、即ち終端ストローク位置の状態で示
されている。
第5図は、本発明を組み込んだスプレーポンプの第1
変更実施例の縦断面図である。
第6図は、本発明を組み込んだスプレーポンプの第2
変更実施例の縦断面図である。
発明の詳細な説明 次に図面を参照しながら説明する。第1図は、従来の
スプレーポンプを100で示しており、本発明はこの従来
の改良品である。第1図に示されているように、従来の
スプレーポンプ100は、全体的に10で示されたノズル
と、全体的に20で示されたポンプエンジンからなる。
尚、ポンプエンジン20は、送り出す流体を保管できる容
器(図示せず)に連結されている。ノズル10は、アクチ
ュエータヘッド12と、チャネル34と、出口オリフィス18
を有するノズルインサート14とを含む。ノズルインサー
ト14は、チャネル34と流体が連通するように、アクチュ
エータヘッド12に圧入されている。渦流室16は、ノズル
インサート14内に形成され、加圧流体を霧化スプレーに
変化させている。
第1図に示されているポンプエンジン20は、ステム即
ちプランジャ30、タンク95、蓋体50、予圧縮ばね90、戻
しばね70、ポペット40、リテーナカップ60、閉鎖底部82
を備えている。プランジャ30は、外表面35を有し、ノズ
ル10内を、チャネル34から下向きに延在しており、ノズ
ル10へ流体を搬送するための長手方向通路32を備えてい
る。また、プランジャ30は、下端部28に、即ち、プラン
ジャの上端部26に取り付けられたノズル10と対向する位
置に、ピストン即ち補助リング44を有している。この補
助リング44は、プランジャ30の半径方向外側にあり、こ
の補助リング44から上向きに延出した上部シール面36
と、補助リング44から下向きに延出した下部シール面面
39とを備えている。この上下シール面36および39は、環
状であって、補助リング44とタンク95の内表面93との間
を気密にシールしている。
円筒形のタンク95は、該タンク95の開放上部52で、プ
ランジャ30の近くの蓋体50に連結されている。タンク95
は下向きに延在しており、容器(図示せず)に配設され
ている。環状隙間91は、タンク95の内表面93と補助リン
グ44の上部及び下部シール面36および39との間に形成さ
れている。タンク95は、内表面93からタンク95の外に通
ずる通気穴96を有しており、この通気穴96が環状隙間91
からの空気抜きを形成している。タンク95は、内表面93
から内向きに突出した呼び水ブリップ97を有している。
この呼び水ブリップ97は、内表面93の円周上に連続的に
存在しているのではない。また、この呼び水ブリップ97
は、内表面93の円周上の1カ所に配置することができ
る。更に、弁座98が、タンク95の閉鎖底部82に配置され
ている。この閉鎖底部82は、ボール80が弁座98内に収ま
るように、ボール80と弁座98とが協働することにより形
成される。このように構成されていることにより、閉鎖
底部82は、容器(図示せず)から内部室78への流体の移
送を制御する入口弁82を形成する。ボス99は、弁座98の
下方の位置でタンク95に設けられている。このボス99
は、ディップ管(浸漬チューブ)(図示せず)をはめ込
むことができる。ディップ管(図示せず)は、容器(図
示せず)から入口弁82へ流体を搬送するために使用され
る。
第1図に示されているように、タンク95の内部室78
は、プランジャ30の補助リング44の下方に配置されてい
る。このため、内部室78は、全体的に補助リング44の下
方に位置している。そのような従来のスプレーポンプ10
0の特徴および部材の更なる詳細な説明は、例えば、199
1年11月12日に発行されたモンタナ(Montaner)他の米
国特許第5,064,105号、および1991年6月25日に発行さ
れたモンタナ他の米国特許第5,025,958号に記載されて
おり、これらは参考として本説明に含まれる。この一般
形式の従来のスプレーポンプ100は、例えばカルマー・
ディスペンシング・システムズ社(Calmar Dispensing
Systems Inc.)が「マークIV・ファイン・ミスト・スプ
レーヤ(Mark IV Fine Mist Sprayer)」の商品名で市
販している商品である。
本発明によれば、第1図に示されている従来のスプレ
ーポンプ100で必要とされる作動力は、補助リング44の
面積を小さくすることによって低減できることが確認さ
れている。これは、液圧が作用する有効面積を小さくす
ることによって達成できる。例えば、固体の円形表面が
一定の直径を有し、従って一定の測定可能な面積を有す
る場合で、この直径を小さくする場合は、この直径を減
少させることにより、固体の円形表面の測定可能な面積
を減少させることができる。力の方程式は、圧力に面積
を掛けたもの、即ち、F=力、P=圧力、A=面積とす
ると、力は圧力に面積を乗じたもの、即ち、F=P×A
であるので、全表面に一定の圧力Pが垂直に作用すると
すれば、面積Aを減少すると、Fがそれに比例して減少
する。有効面積Aは、プランジャ30の断面積により定ま
り、これにプランジャ30がタンク95内を移動する距離を
乗ずると、流体押しのけ容積と等しくなる。本発明にお
いて、補助リング44の有効面積Aを減少させると、これ
によって、内部室78に液体Pを発生させるために必要な
作動力Fが減少する。この作動力は、好ましくは、を約
10lbf(44.5N)以下とし、より好ましくは、約7lbf(3
1.1N)以下とする。
第2a図は、従来のスプレーポンプ100のポンプエンジ
ン20の簡略化した部分断面図であり、第2b図は本発明に
従った高圧手動スプレイポンプ300のポンプエンジン120
の簡略化した部分断面図である。第2b図に示されている
本発明のポンプエンジン120は、補助リング144の有効面
積Aを減少させる新規な方法、即ち、必要な作動力を減
少させる新規な方法を提供している。補助リング144の
有効面積Aは、補助リング144を貫通して主室179と環状
室133との間に延在する少なくとも1つの流路131を設け
ることによって減少される。この流路131によって、流
体が主室179から環状室133に流れ,環状室133と連通し
て環状室133を加圧することができる。
第2a図には、ポンプエンジン20のプランジャ30および
補助リング44が、F1=P1×A1の作動力を有するように示
されている。それと対比して、第2b図に示されているよ
うに本発明を組み込んだポンプエンジン120の補助リン
グ144およびプランジャ130は、F2=P1×A2の作動力を有
する。全ての表面A1およびA2に垂直に作用するP1は常に
正の数であり、また、A2はA1より小さいので、作動力F2
はF1より小さい。繰り返し述べると、本発明は、補助リ
ング144の有効面積を小さくすることによって力の方程
式を変更し、それによって流体を送り出すために必要な
作動力を減少させている。しかし、この面積の減少の結
果、同じストローク長さでポンプエンジン120から送り
出される流体が減少する。
第3図および第4図は、本発明の高圧手動スプレイポ
ンプ300を詳細に示している。第3図は、最上ストロー
ク位置にある高圧手動スプレイポンプ300を示している
のに対して、第4図は、後退した状態、即ち終端ストロ
ーク位置の状態にある高圧手動スプレイポンプ300を示
している。第3図に示されているように、本発明は、第
1図に示されている従来のスプレーポンプ100と同じ部
材や作動特徴を多く有しており、この従来品の改良品で
ある。しかし、第3図に示されているスプレーポンプ30
0は、補助リング144に流路131を組み込んでいる。この
流路131によって、流体が主室179から下部シール面139
を通過し、さらに上部シール面136を通過し、好ましく
は、補助リング144の上方に設けられた環状室133に流入
することができる。内部室178は、主室179、環状室133
及び流路131を有し、それらを含んでいる。このため、
内部室178は、入口弁182及び出口弁142が閉鎖している
ときに、環状室133と流体連通しているタンク195内の全
ての自由空間を含む。本実施例では、環状室133は、タ
ンク195の内表面193と外表面135の間であって、上部シ
ール面136とプランジャ130の外表面135の間に形成され
ている。環状室133は、様々な他の方法で、また様々な
他の部材間に形成することができる。例えば、これに制
約されるものではないが、環状室133をプランジャ130内
に完全に入った空洞として形成することができ、あるい
は、環状室133を蓋体150の内側リップ156内に部分的に
入った空洞として、あるいは、これらや他の様々な部材
の組み合わせに形成することができる。環状室133は、
送り出しサイクルの開始前には、主室179より容積が小
さく、主室179の上方に位置していることが好ましい。
このため、環状室133と主室179とは、それぞれ内部室17
8の一部分であって、プランジャ130がタンク195内を移
動する間は、容積が正反対に変化する。また、環状室13
3は環状であることが好ましいが、様々な容積形状また
は幾何学的構造にすることができる。主室179は、環状
室133または流路131を含まないものであって、閉鎖底部
182まで延在した内部室178の残り部分で形成されてい
る。また、閉鎖底部182は入口弁182を形成しているのが
好ましい。また、この閉鎖底部182は、入口弁182を形成
する弁座198とボール180とを有し、内側の内部室178に
流体の流入を許すものであることが好ましい。
第3図に示されているように、プランジャ130は、そ
の軸方向に貫通した長手方向通路132と、上端部126と、
下端部128とを備えている。ノズル110がプランジャ130
の上端部126に固定され、長手方向通路132がノズル110
と流体連通している。プランジャ130の上端部126に固定
されたノズル110に対向して、プランジャ130の下端部12
8に補助リング144が配置または形成されている。補助リ
ング144は、プランジャ130から半径方向外向きに拡大し
ているのが好ましい。さらに、補助リング144はプラン
ジャ130と一体に形成されているのがより好ましい。代
替案として、補助リング144を別部材として形成し、こ
れをプランジャ130の外表面135に取り付けることもでき
る。本実施例では、補助リング144は、タンク195の内表
面193まで延びた上部シール面136と、タンク195の内表
面193まで延びた下部シール面139とを備えている。上部
シール面136は、補助リング144の半径方向外向きに、且
つ、実質的に上方まで延び、下部シール面139は、補助
リング144の半径方向外向きに、且つ、実質的に下方ま
で延びていることが好ましい。また、上部及び下部シー
ル面136および139は環状であることが好ましい。上部シ
ール面136と下部シール面139は、タンク195の内表面193
と摺動可能に密着している。このように、スプレーポン
プ300はタンク195を有し、このタンク195の内表面193
は、補助リング144とタンク195の内表面193との間を漏
れ防止密封する上部及び下部シール面136および139と滑
り接触している。補助リング144は、上部及び下部シー
ル面136および139によって内表面193から間隔を置いて
配置されていることが好ましい。さらに、補助リング14
4は、貫通する少なくとも1つの軸方向流路131を有しこ
の流路131により流体が内部室178と連通し、また主室17
9から環状室133への流体を流入できるようにすることが
好ましい。
流路131を流れる流体の圧力降下を概算する方程式は
次の通りである。
△P=[128×Q×μ×L]/[π×Dh 4] 但し、△Pは流路131における圧力降下、μは流体の
粘度、Qは流路131を流れる流量、Dhは流路131の水力直
径、Lは流路131の長さである。水力直径Dhは、流路131
の総面積の有効直径に相当する。流量Qの流体が環状室
133に流入する場合、流路113における圧力降下△Pは、
水力直径Dhの減少に伴って増大する。水力直径Dhが十分
に小さくなると、圧力降下△Pが非常に大きくなって、
環状室133と主室179の圧力が異なってくる。この状態が
発生した場合、内容物を送り出すために消費者がアクチ
ュエータヘッド112に加えなければならない作用力F
は、主室179内の液圧Pの上昇に応じて増加する。
次に、第3a図はスプレーポンプ300の3a−3a線に沿っ
た全環状部の断面図であるが、この図において、流路13
1が詳細に示されている。また、この断面図には、タン
ク195、環状隙間191、補助リング144、内部室178および
ポペット240が全て示れている。補助リング144は、貫通
する多数の流路131を有していることが分かる。流路131
は、ほぼ矩形に示されているが、様々な他の形状および
形態を用いることができる。更に、これに制約されるも
のではないが、具体例を掲げると、第3a図に示されてい
る流路131は、円形、楕円形、正方形、八角形、不定
形、のこ歯形、正弦波形、長楕円形等にすることができ
る。更に、第3図に示されているように、これらの流路
131は軸方向にテーパ状になっている。しかしながら、
流路131を多くの他の形態に構成するコトガできる。即
ち、これに制約されるものではないが、具体例を掲げる
と、円錐形、湾曲状、収束状、拡散状、平行、不規則状
態等に構成することもできる。これらの流路131は、流
体が流路131を流通することができる限り、多くの異な
った形状および形態にすることができる。
第3図に示されているように、蓋体150はプランジャ1
30およびタンク195の周りを取り囲んでいる。蓋体150
は、タンク195の開放上部152に取り付けられており、ま
た、一つの開口を有し、その内部において、プランジャ
130が蓋体150を摺動可能に貫通し、内部室178を密封閉
鎖している。更に、蓋体150は、蓋体150を容器(図示せ
ず)に気密に取り付けるために、雌ねじ154を有するこ
とが好ましい。尚、蓋体150は、様々な変更方法により
容器150に取り付けることができる。さらに、蓋体150
は、内側リップ156を有し、これにより、内側リップ156
をタンク195の開放上部152に係合させ、蓋体150をタン
ク195に取り付けている。内側リップ156は、開放上部15
2と気密に係合して、内部室178の環状室133に近接した
部分で内部室178を密封している。また、内側リップ156
は、蓋体150の開口部の円周を定めており、内側リップ1
52は、上端部126と下端部128の間の位置で、プランジャ
130の外表面135に摺動可能に密着している。本実施例で
は、第3図に示されている様に、内部室178の密封は、
摩擦または摺動可能とするように嵌め合い部材の寸法を
定め、環状室133からの漏れを防止し、内部室178を密封
するように行われている。代替案としては、第5図に示
されているように、ワイパーシール形式のステムシール
164とすることもできるが、このステムシール164は、内
側リップ256と一体化して設けることが好ましい。ま
た、多くのシール構造体を追加して用いることができ
る。例えば、第6図に示されているように、外側蓋体シ
ール362およびステムシール364を用い、環状室333から
の流体の漏れを防止することができる。なお、外側蓋体
シール362は、好ましくは、開放上部352付近の蓋体350
とタンク395との間に配置する。また、ステムシール362
は、好ましくは、プランジャ330と蓋体350の間に配置さ
れて、環状室333からプランジャ330の周囲を通ってノズ
ル310内へ流体が漏れないようにしている。また、外側
蓋体シール362とステムシール364とは、弾性材料で構成
されていることが好ましい。
さらに、第3図に示されているように、ポンプエンジ
ン120はプランジャ130の下端部128に取り付けられたリ
テーナキャップ160を有し、このリテーナキャップ160
は、主室179内へ延びており、また、ポンプエンジン120
は、長手方向通路132に隣接した位置でリテーナキャッ
プ160内に摺動または移動可能に配置されたポペット240
を備えている。出口弁142は、図示のように、予圧縮ば
ね190によって長手方向通路132に押し付けられたポペッ
ト240によって形成されている。ポペット240は、長手方
向通路132から離れる方向へ摺動または移動できるよう
に、プランジャ130の下端部128内に配置されている。ポ
ペット240の移動は、ポペット240が長手方向通路132を
閉鎖する第1位置から、長手方向通路132から離れる方
向の第2位置へ、または、その逆に移動する可逆形の移
動であることが好ましい。予圧縮ばね190は、好ましく
は、ポペット240の外周を囲むように配置される。ポペ
ット240と予圧縮ばね190は、共にリテーナカップ160内
に配置され、そして、このリテーナカップ160は、リテ
ーナカップ160とプランジャ130とがスナップ係合するこ
ぶ168と窪み169とによって、プランジャ130の下端部128
に連結されている。こぶ168と窪み169は、好ましくは、
多数のプロングに形成され、このプロング間の自由空間
を流体が流れて下端部128付近でポペット240を包囲する
ことができるようにする。予圧縮ばね190は、リテーナ
カップ160と協働してポペット240を上方へ押し付けてお
り、これによりポペット240が長手方向通路132に押し付
けられて出口弁142を形成する。この出口弁142は、内部
室178の内部が所定の液圧に達したときに開くことが好
ましい。戻しばね170は、内部室178内のタンク195とリ
テーナキャップ160の間に配置されており、リテーナカ
ップ160に巻装されているのが好ましい。戻しばね170
は、リテーナカップ160に設けられたリム166と係合し、
それを押し付けている。戻しばね170は、リテーナカッ
プ160、プランジャ130およびノズル110を上方へ押し付
け、これらを送り出しサイクルの開始前の最上ストロー
ク位置に維持している。
更に、高い液圧を補償するため、予圧縮ばね190の剛
性を高くすることができる。剛性が高い予圧縮ばね190
としては、例えば大径の、または剛性の高い材料のワイ
ヤコイルを使用することができる。予圧縮ばね190の剛
性を高くすると、ポペット240を長手方向通路132から離
すために必要な液圧が増加するため、所望の高い液圧基
準に達するまで、出口弁142の開放が阻止される。剛性
の高い予圧縮ばね190を使用するときは、耐久性を高め
るために、強度の高い、例えば、中空ではない中実構造
のポペット240を用いることができる。また、ポペット2
40の摩耗を低減させるために、出口弁142の位置でポペ
ット240に平らなポペット表面141を設けることができ
る。
本発明の高圧手動スプレイポンプ300は、第1図に示
されている従来のスプレーポンプ100と同様に作動させ
ることができるが、容器の通気手段が変更されている。
容器(図示せず)を通気するため、蓋体通気穴138が蓋
体150に設けられており、縦溝137がノズル110に設けら
れている。縦溝137は、好ましくは、ノズル表面113の窪
み部分で形成される。スプレーポンプ300が最上ストロ
ーク位置にあるとき、ノズル110のアクチュエータヘッ
ド112は、ノズル表面113の外周を取り囲む蓋体150の上
部スカート15との接触を維持することによって、アクチ
ュエータヘッド112の円周が密封されている。次に、第
4図の記載から分かるように、アクチュエータヘッド11
2は、作動中、作動力が加わることにより下方へ移動す
る。アクチュエータヘッド112が下方へ移動したとき、
縦溝137は、上部スカート15のすぐ内側に整合し、この
後退位置では、上部スカート15がノズル表面113から離
れるため、容器の通気を行うためのエアギャップが形成
される。このため、空気は、蓋体の通気穴138を介して
容器と大気との間で連通することができる。あるいは、
第6図に示されているように、容器の通気は、スプレー
ポンプ500が最上ストローク位置にあるとき、スカート
表面319とノズル表面313とが円周方向に接触するよう
に、ノズル表面313とスカート表面319とをテーパ状、即
ち、傾斜面とすることにより行われている。しかし、ア
クチュエータヘッド312が下方へ移動したとき、エアギ
ャップがスカート表面319とノズル表面313の間に形成さ
れ、これにより容器が通気される。作動力を増加させる
可能性がある容器通気手段は、例えば、ノズル110また
は蓋体150上の突起であって、これらは別の部材を撓ま
せてエアギャップを形成するように使用される。この手
段は、好ましくないであろうが、他の様々な通気手段と
共に、当業界の専門家には周知であり、ここに開示され
ている発明から逸脱することなく設けることができる。
第4図に示されているように、内部室178は最初空気
で満たされているので、ポンプエンジン120の呼び水
は、プランジャ130を下方へ移動させて内部室178内の空
気を加圧することによって行われる。プランジャ130が
下方へ移動するとき、補助リング144の下部シール面139
が呼び水ブリップ197と接触し、これにより、下部シー
ル面139の一部が浮き上がって内表面193から離れ、空気
が環状隙間191へ流入し、通気穴196を通って流出するこ
とができる。このように内部室178から空気を逃がすこ
とによって、戻しばね170がプランジャ130およびノズル
110を最上ストローク位置へ押し戻すので、このプラン
ジャ130の戻りストローク中に内部室178内が真空とな
る。このように真空が形成されることにより入口弁182
から内部室178へ流体が引き込まれ、そして、内部室178
の主室179が流体で満たされる。
送り出しサイクルを開始するためには、ユーザは、手
または指でアクチュエータヘッド112を押し下げて作動
力を加える。この作動力は約10lbf(44.5N)より小さい
方が好ましく、さらに、作動力は約7lbf(31.3N)より
小さい方がより好ましい。この作動力は、ノズル110、
プランジャ130および補助リング144を押し付けて、これ
らをタンク195内の下方へ移動させる。この結果、内部
室178内の流体が加圧される。本発明では、液圧が内部
室178全体で発生し、プランジャ130が下方へ移動するの
で、環状室133の容積が増加し、主室179の容積が減少す
る。そして、主室179に入っている流体の一部は、流路1
31を通って環状室133へ流入する。また、主室179と環状
室133とが流路131を介して流体連通しているので、これ
ら各室179、133内の液圧は本質的に内部室178全体でほ
ぼ等しい。
プランジャ130と補助リング144とが、ノズル110のア
クチュエータヘッド112に作用する作動力に応じてタン
ク195内を下方へ移動するに従い、内部室178全体の流体
が次第に高圧となる。予圧縮ばね190は、そのばね力が
所定の高液圧で屈するように選択されている。内部室17
8内の圧力が所定の高液圧に達したとき、予圧縮ばね190
のばね力が屈して、ポペット240が高液圧によって長手
方向通路132から押し離されるため、出口弁142が開く。
ここで使用する高液圧は、内部室178内で液圧が到達で
きる最高値である。好ましくは、内部室178内の液圧の
最高値を、少なくとも約120psig(827kPa)から200psig
(1379kPa)の間とし、さらに好ましくは、約200psig
(1379kPa)とする。出口弁142が開くと、加圧流体は、
長手方向通路132を上り、チャネル134を介してノズル11
0を流れ、出口オリフィス118から送り出される。そし
て、流体は、超微細スプレーの状態でスプレーポンプ30
0から送り出されるのが好ましい。ここで使用する超微
細スプレーは、平均粒径が約40ミクロン以下である。下
向き作動ストロークの終点では、内部室178内の液圧
は、ノズル110から流体が放出されることにより所定の
高液圧より低くなる。この結果、予圧縮ばね190は、再
びポペット240を長手方向通路132に押し付け、出口弁14
2を閉じる、これにより流体の流れが止まる。ユーザが
作動力を取り除いてアクチュエータヘッド112を解放す
ると、戻しばね170はリテーナカップ160のリム166を押
し付け、リテーナカップ160、プランジャ130およびノズ
ル110を、最初の最上ストローク位置へ押し戻す。リテ
ーナカップ160およびプランジャ130が上方へ移動する
と、内部室178内に真空が発生して、ボール180が弁座19
8から浮き上がるため、流体が引き上げられて入口弁182
を通り過ぎ、次の送り出しサイクルに備えて内部室178
に流体が補給される。
前記作動力は、流体がスプレーポンプ300から送り出
される方法と、プランジャ130を下向きに移動する速度
とによって決められる。このスプレーポンプ300の作動
力は、例えば、送り出しサイクルを発生させるためにイ
ンストロン(Instron)型番8501の万能試験機を用い、
測定値を記録してデータを回収するためにニコレット
(Nicolet)型番410のデジタルオシロスコープを用い測
定される。そして、一般的な消費者がプランジャ130を
下向きに移動させるのをシミュレートするために、イン
ストロン型番8501により、ノズル110のアクチュエータ
ヘッド112を毎秒約3インチの速度で押し下げる。約0.2
2インチの距離は、全ポンプストロークに等しいプラン
ジャ130の合計移動距離である。全ポンプストローク
は、タンク195の長さと、内部室278の構造によって制限
される。そして、時間、距離および作動力を表すデータ
プロットが作成され、約72゜Fの室温状態で試験が実施
される。
第4図からわかるように、環状室133の寸法は、プラ
ンジャ130と補助リング144とがタンク195内を下方へ移
動したときに伸びている。主室179からの流体の一部
は、流路131を通って補助リング144の上方の環状室133
へ移動し、また、主室179からの流体の一部は、長手方
向通路132を通ってノズル110から送り出されている。こ
のように、本発明は、補助リング144の有効面積を減少
させることができ、これによって、ポンプエンジン120
から流体を送り出すために必要な作動力を減少させてい
る。
流体の一部が、送り出しサイクル中に主室179から補
助リング144の上方の環状室133へ移動するので、ノズル
110から送り出すことができる流体の量は、プランジャ1
30の同一ストローク長さに対し減少する。1回の送り出
しサイクル中に送り出される流体の量は、全ポンプスト
ロークの長さにプランジャ130の有効面積を掛けた値に
相当するポンプ量のことを言う。ポンプ量の変化を補償
するために、ポンプストロークを長くしたり、短くした
りして、従来のスプレーポンプに供給されていたものと
ほぼ同等のポンプ量を提供している。ポンプ量は、この
ような方法により増減できることがわかるであろう。本
好適な実施例では、ポンプエンジン120内の様々な他の
構成部材と共に、タンク195、プランジャ130および戻し
ばね170を長くすることによって、ポンプストロークを
増加させている。このようにして、同等か、他の所望の
ポンプ量を得ることができる。
第5図に示されている高圧手動スプレイポンプ400の
第1変更実施例では、第3図の補助リング144は、省略
されるか、または、直径を小さくされており、環状室23
3は、主室279と直接的に流体連通され、このようにして
内部室278が形成されている。また、直径を小さくする
と、第3図の補助リング144の直径は、プランジャ230の
直径、または、大径ないしは小径の中間部分とほぼ同じ
となり、第3図の流路131が単純にプランジャ230の円周
上の環状リングになって、環状室233に一体的に組み込
まれる。第5図に示されているように、環状室233は、
プランジャ230の外表面235と、タンク295の内表面293お
よび蓋体250との間に形成される。従って、本実施例に
おいて、内部室278内の流体は、環状室233と主室279の
間を自由に流れることができる。
第5図に示されているように、第3図の補助リング14
4の有効面積は、小さくなっており、実質的にプランジ
ャ230の有効面積と同じになっている。プランジャ230お
よびポペット240は、作動中、ノズル210に加えられる作
動力に応じてタンク295内を下方へ移動するので、流体
は、内部室278内で変位され、次第に加圧されるように
なる。内部室278内の液圧が所定の高液圧に達すると、
ポペット240は、長手方向通路232から押し離されて、長
手方向通路232を通して流体を逃がし、さらに、チャネ
ル234からノズル210を介して流体を送り出す。更に、球
状部265が、プランジャ230の外表面235のステムシール1
64の上方位置において、プランジャ230の外周に部分的
に設けられており、球状部265が下方へ移動してステム
シール164と接触し、空気を内部屋278から逃がすことに
より、内部室278の通気が行われる。
第3図に示されているように、本発明は、予圧縮ばね
190と戻しばね170を備えたスプレーポンプに関して説明
されてきたが、本発明を他の形式の二重ばねポンプと共
に多くの単一ばね形スプレーポンプにも適用できること
を理解されたい。第6図に示されている様に、第2変更
実施例は、第3図の予圧縮ばね190および第3図の戻し
ばね170を単一のばね390に置き換えた物であって、高圧
手動スプレイポンプ500として示されている。さらに、
本第2実施例では、第3図のリテーナカップ160も省略
されている。第6図に示されているように、ポペット34
0は、液圧の増加または減少に伴い長手方向通路332に対
して離脱または接触するように移動し、それによって出
口弁342を開閉するように構成されている。単一ばね390
は、この単一ばね390がポペット340と協働してプランジ
ャ330およびノズル310を最上ストローク位置へ戻す点を
除いては、先行実施例と同様に機能する。また、この第
2変更実施例は、第3図に示されている実施例と同様
に、補助リング344の上方に環状室333を備えており、こ
の環状室333は補助リング344内の少なくとも1つの流路
331を介して主室379と流体連通している。作動力がノズ
ル310の作動ヘッド312に加えられたとき、流体は内部室
378内で加圧される。この内部室378は、環状室333、流
路331及び主室379で構成されている。所定の高液圧に達
したとき、内部室378内の流体の一部は、出口弁342を通
って長手方向通路332内へ移動し、ノズル310から送り出
される。従って、流路331は、先行実施例と同様に、補
助リング344の有効面積を小さくする手段となってお
り、送り出しサイクルを開始するために必要な作動力を
大幅に増加させることなく、高圧手動スプレイポンプ50
0内で高液圧を発生することができる。
本発明は、液体を送り出すための高圧手動スプレイポ
ンプ500に関して説明されてきたが、好ましくは、流体
にヘアスプレーを含む。しかしながら、本発明は、様々
な流体、例えば、ヘアスプレー、化粧品、香水、脱臭
剤、発汗抑制剤、硬質表面クリーナ、カーペットクリー
ナ、油性製品、しみ抜き剤、洗濯製品等の送り出しに使
用できることを理解されたい。このスプレーポンプの構
造には多くの材料が使用されるが、予圧縮ばね190、戻
しばね170および単一ばね390はステンレス鋼等の螺旋状
の金属材からなり、また、ボール80は金属またはステン
レス鋼等の金属材で構成され、このスプレーポンプの他
の全ての部材はポリエチレン、プリプロピレン等のプラ
スチック材で製作されることが好ましい。現時点で好適
なプラスチックの製造方法は射出成形である。
以上に本発明の特定の形式および実施例を図示して説
明してきたが、本発明の教示から逸脱しないで様々な変
更をこの高圧手動スプレイポンプに加えることができ
る。本発明の説明に使用されている用語は、それの説明
のために使用されているのであって、制限のためではな
く、それの相当物は全て添付の請求の範囲に含まれるも
のとする。
以上の実施例は、上首尾に製作された流体とスプレー
ポンプとの組み合わせを示しており、上記に説明されて
いる様々なパラメータの関係を示している。
実施例 本発明に従ったスプレーポンプに使用するのに適した
流体は、以下の成分(重量%)で調製したヘアスプレー
製品である。
上記製品に供するために、第3図に記載されている本
発明の実施例に従ったスプレーポンプ模範品が、以下の
仕様で製作された。
ポンプエンジン モンテュラス ソシエテ アノ
ニム製 M300フィンガーポンプ 予圧縮ばね K=26.2ポンド/インチ 流路直径 0.018インチ 流路の数 30 上記流体とスプレーポンプとの組み合わせ品は、上述
の試験方法を用いて検査され、出口弁が開放し始めると
きに7.66lbf(34N)の作動力が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ランド,マーク トーマス アメリカ合衆国オハイオ州、ウエスト、 チェスター、ボドフォード、ドライブ 9361 (72)発明者 ハーシー,ドナルド エマーソン アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナ チ、ウィリス、アベニュー 3156 (56)参考文献 特開 平2−52061(JP,A) 特開 昭54−52305(JP,A) 特公 平7−114988(JP,B2) 実公 平7−206(JP,Y2) 実公 昭49−19937(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 11/00 101 B65D 47/20 B65D 47/34 B65D 83/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体が送出されるノズルと、タンク、蓋体
    およびプランジャを有するポンプエンジンとを備えてお
    り、 前記タンクは、開放上部と、閉鎖底部と、内表面とを有
    しており、 前記プランジャは、外表面と、貫通した長手方向通路と
    を有し、更に、該プランジャは、内部に取り付けられた
    出口弁と、上端部と、下端部とを有し、 該下端部は、タンクの開放上部内に摺動可能に配置され
    て内部室を形成してなる流体送出用の手動スプレイポン
    プにおいて、 前記内部室は、環状室と主室とを含み、 更に、前記プランジャは、前記外表面に固定され、か
    つ、前記内表面と摺動可能に接触している補助リングを
    有し、 該補助リングは、前記環状室を主室から分離するととも
    に、前記環状室を前記主室に流体連通させる貫通状の流
    路を有し、 前記蓋体は、前記タンクの開放上部に取り付けられ、前
    記内部室を気密に閉鎖するように、前記プランジャを摺
    動可能に蓋体内に延出せしめ、 前記ノズルは、前記長手方向通路が前記ノズルと流体連
    通するように前記プランジャの上端部に取り付けられ、 前記内部室は、前記出口弁により前記長手方向通路から
    分離されており、 更に、前記スプレイポンプは、作動力が前記ノズルに加
    えられることにより作動し、前記プランジャを前記タン
    ク内で移動させて前記内部室内の流体を加圧し、該プラ
    ンジャの移動に応じて前記内部室内に高液圧を発生せし
    め、該高液圧に応じて前記出口弁を開放することによっ
    て、流体の一部分を前記内部室から長手方向通路を通っ
    て前記ノズルへ流動せしめるものであって、該高液圧を
    発生するために使用される作動力が従来のスプレーポン
    プに比し小さいことを特徴とする液体送出用手動スプレ
    イポンプ。
  2. 【請求項2】前記閉鎖底部は、入口弁を有することを特
    徴とする請求項1に記載の流体送出用手動スプレイポン
    プ。
  3. 【請求項3】前記出口弁は、所定液圧で開放されること
    を特徴とする請求項1または2に記載の流体送出用手動
    スプレイポンプ。
  4. 【請求項4】前記出口弁は、予圧縮ばねによって長手方
    向通路に押し付けられたポペットを有することを特徴と
    する請求項1〜3の何れか1項に記載の流体送出用手動
    スプレイポンプ。
  5. 【請求項5】前記内部室内の高液圧の圧力値は、約120p
    sig(827kPa)ないし約200psig(1379kPa)であること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の流体送
    出用手動スプレイポンプ。
  6. 【請求項6】前記作動力は、約10lbfより小さいことを
    特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の流体送出
    用手動スプレイポンプ。
  7. 【請求項7】前記蓋体は内側リップを有し、該内側リッ
    プは前記タンクの開放上部に取り付けられ、かつ、前記
    プランジャの前記上端部と前記下端部との間の位置で前
    記プランジャの前記外表面に摺動可能にシールされてい
    ることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の
    流体送出用手動スプレイポンプ。
  8. 【請求項8】前記流体は、ヘアスプレーであることを特
    徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の流体送出用
    手動スプレイポンプ。
  9. 【請求項9】前記ポンプエンジンは、前記プランジャの
    下端部に取り付けらて前記主室内へ延出しているリテー
    ナカップを有していることを特徴とする請求項1〜8の
    何れか1項に記載の流体送出用手動スプレイポンプ。
  10. 【請求項10】前記ポンプエンジンは、前記長手方向通
    路に近接した位置でリテーナカップ内に移動可能に配置
    されたポペットを有し、該ポペットは、前記長手方向通
    路を閉鎖する第1位置と該長手方向通路から離れた第2
    位置との間で移動可能とされていることを特徴とする請
    求項1〜9の何れか1項に記載の流体送出用手動スプレ
    イポンプ。
JP52133197A 1995-12-06 1996-11-27 作動力を低減した高圧手動スプレイポンプ Expired - Fee Related JP3241387B2 (ja)

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US568,211 1995-12-06

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