JP3240953B2 - 生理活性測定方法およびその装置 - Google Patents

生理活性測定方法およびその装置

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JP3240953B2 JP09263997A JP9263997A JP3240953B2 JP 3240953 B2 JP3240953 B2 JP 3240953B2 JP 09263997 A JP09263997 A JP 09263997A JP 9263997 A JP9263997 A JP 9263997A JP 3240953 B2 JP3240953 B2 JP 3240953B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は生理活性測定方法
およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、細菌、細
胞などに対する薬剤感受性、BOD(Biologic
al Oxygen Demand)などの環境計測、ア
レルゲン測定、DNA量の測定、血管障害の検出などの
生理活性を測定するための方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、細菌、細胞などに対する薬剤
感受性を測定するための標準的な方法として、KBディ
スク法が知られている。このKBディスク法は、予め薬
剤を添加してあるろ紙の周囲のどの程度の範囲まで細
菌、細胞の増殖を抑制するかを目視により判定する方法
である。したがって、目視で判定できる程度にまで細
菌、細胞を増殖させることが必要であり、所要時間が著
しく長くなってしまうという不都合がある。特に、抗生
物質の迅速投与、抗がん剤の手術中投与などのように、
薬剤感受性を迅速に測定する必要がある場合には到底対
処することができない。
【0003】このような不都合を解消するために、薬剤
を添加した液体培地に細菌、細胞などを植え付け、呼吸
活性(=酸素消費量)を酸素電極を用いて測定し、細
菌、細胞などに対する薬剤感受性を測定する方法が提案
されている(特開昭56−140898号公報参照)。
この方法を採用すれば、薬剤感受性を迅速に測定するこ
とができると思われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭56−
140898号公報に記載された方法は、単純に液体培
地中の溶存酸素量(溶存酸素濃度)を測定するのである
が、薬剤の濃度が著しく濃く、細菌、細胞などの活動を
完全に停止させない限り時間とともに溶存酸素量が減少
してゆくとともに、液体培地中の初期溶存酸素量が一定
ではないので、例えば、測定開始から一定時間が経過し
た時点で溶存酸素量を測定するようにしても、薬剤感受
性を正確に測定することは到底不可能である。
【0005】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、短時間で薬剤感受性などの生理活性を正
確に測定することができる生理活性測定方法およびその
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の生理活性測定
方法は、生理活性測定対象物質を添加した培地と、生理
活性測定対象物質および生理活性測定用試薬を添加した
培地とを準備し、両培地中の溶存酸素量を酸素電極を用
いて測定し、測定された溶存酸素量を比較することによ
り生理活性を測定するに当って、酸素電極に対して測定
のためのバイアス電圧を印加した後、第1の所定時間が
経過してから第2の所定時間が経過するまでの時間範囲
内における溶存酸素量の変化割合に基づいて生理活性を
測定する方法である。
【0007】請求項2の生理活性測定方法は、第1の所
定時間として、酸素電極に対して測定のためのバイアス
電圧を印加した後、溶存酸素量に依存しない過渡的な電
流の割合が第1の所定割合以下になるまでの時間を採用
し、第2の所定時間として、培地中の溶存酸素量が当初
の溶存酸素量に対して第2の所定割合以下になるまでの
時間又は一定時間を採用する方法である。
【0008】請求項3の生理活性測定装置は、生理活性
測定対象物質を添加した培地と、生理活性測定対象物質
および生理活性測定用試薬を添加した培地と、両培地中
の溶存酸素量を測定する酸素電極と、測定された溶存酸
素量を比較することにより生理活性を出力する生理活性
測定結果出力手段とを含み、生理活性測定結果出力手段
として、酸素電極に対して測定のためのバイアス電圧を
印加した後、第1の所定時間が経過してから第2の所定
時間が経過するまでの時間範囲内における溶存酸素量の
変化割合に基づいて生理活性を測定し、出力するものを
採用している。
【0009】請求項4の生理活性測定装置は、第1の所
定時間として、酸素電極に対して測定のためのバイアス
電圧を印加した後、溶存酸素量に依存しない過渡的な電
流の割合が所定割合以下になるまでの時間を採用し、第
2の所定時間として、培地中の溶存酸素量が当初の溶存
酸素量に対して所定割合以下になるまでの時間を採用す
るものである。
【0010】
【作用】請求項1の生理活性測定方法であれば、生理活
性測定対象物質を添加した培地と、生理活性測定対象物
質および生理活性測定用試薬を添加した培地とを準備
し、両培地中の溶存酸素量を酸素電極を用いて測定し、
測定された溶存酸素量を比較することにより生理活性を
測定するに当って、酸素電極に対して測定のためのバイ
アス電圧を印加した後、第1の所定時間が経過してから
第2の所定時間が経過するまでの時間範囲内における溶
存酸素量の変化割合に基づいて生理活性を測定するので
あるから、両培地中の溶存酸素量の変化割合に有意な差
が有るか否かに基づいて生理活性を測定することができ
る。また、所要時間に関しては、第1の所定時間が経過
してから第2の所定時間が経過するまでの時間範囲内に
おける溶存酸素量の変化割合を測定すればよいのである
から、KBディスク法と比較して所要時間を著しく短縮
することができる。さらに、生理活性測定の正確さに関
しては、溶存酸素量の変化割合を用いるとともに、両培
地中の溶存酸素量の変化割合に有意な差が有るか否かを
判定するようにしているのであるから、特開昭56−1
40898号公報に記載された方法と比較して正確さを
著しく高めることができる。
【0011】請求項2の生理活性測定方法であれば、第
1の所定時間として、酸素電極に対して測定のためのバ
イアス電圧を印加した後、溶存酸素量に依存しない過渡
的な電流の割合が第1の所定割合以下になるまでの時間
を採用し、第2の所定時間として、培地中の溶存酸素量
が当初の溶存酸素量に対して第2の所定割合以下になる
までの時間又は一定時間を採用するのであるから、請求
項1と同様の作用を達成することができる。
【0012】請求項3の生理活性測定装置であれば、生
理活性測定対象物質を添加した培地と、生理活性測定対
象物質および生理活性測定用試薬を添加した培地とを準
備し、両培地中の溶存酸素量を酸素電極により測定し、
測定された溶存酸素量を生理活性測定結果出力手段によ
って比較することにより生理活性を出力するに当って、
生理活性測定結果出力手段において、酸素電極に対して
測定のためのバイアス電圧を印加した後、第1の所定時
間が経過してから第2の所定時間が経過するまでの時間
範囲内における溶存酸素量の変化割合に基づいて生理活
性を測定し、出力することができる。したがって、両培
地中の溶存酸素量の変化割合に有意な差が有るか否かに
基づいて生理活性を測定することができる。また、所要
時間に関しては、第1の所定時間が経過してから第2の
所定時間が経過するまでの時間範囲内における溶存酸素
量の変化割合を測定すればよいのであるから、KBディ
スク法と比較して所要時間を著しく短縮することができ
る。さらに、生理活性測定の正確さに関しては、溶存酸
素量の変化割合を用いるとともに、両培地中の溶存酸素
量の変化割合に有意な差が有るか否かを判定するように
しているのであるから、特開昭56−140898号公
報に記載された方法と比較して正確さを著しく高めるこ
とができる。
【0013】請求項4の生理活性測定装置であれば、第
1の所定時間として、酸素電極に対して測定のためのバ
イアス電圧を印加した後、溶存酸素量に依存しない過渡
的な電流の割合が所定割合以下になるまでの時間を採用
し、第2の所定時間として、培地中の溶存酸素量が当初
の溶存酸素量に対して所定割合以下になるまでの時間を
採用するのであるから、請求項3と同様の作用を達成す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の態様】以下、添付図面を参照しながらこ
の発明の実施の態様を詳細に説明する。図1はこの発明
の生理活性測定装置の一実施態様を概略的に示すブロッ
ク図、図2は酸素電極の構成および装着状態の一例を示
す概略図である。なお、この実施態様は、細菌の生理活
性のうち、薬剤感受性を測定するためのものである。
【0015】この実施態様においては、液体培地(例え
ば、従来公知の液体培地)のみを収容した第1測定セル
1と、液体培地および細菌を収容した第2測定セル2
と、液体培地、細菌および薬剤を収容した第3測定セル
3とを予め準備し、各セルにそれぞれ酸素電極4を設け
ている。この酸素電極4は、例えば、セラミックス基板
40上に印刷焼成により作用極43、参照極42、対極
44を形成し、不要部分をレジスト41により覆って各
極の露出面積が所定面積になるようにしてある。そし
て、各極にそれぞれ電気的に接続された引き出し端子4
5、46、47を形成してある。ただし、参照極42を
省略した構成の酸素電極を採用してもよい。
【0016】また、第1、第2、第3測定セル1、2、
3にそれぞれ設けられた酸素電極4に対して、ポテンシ
ョスタット11、21、31によってバイアス電圧を印
加している。このバイアス電圧は、例えば、参照極42
に対して−0.45Vの電圧であり、このバイアス電圧
を作用極43に印加するようにしている。このようにバ
イアス電圧が作用極43に印加されている状態におい
て、作用極43から出力される電流(溶存酸素量に対応
する電流であり、以下測定電流と称する)を電流−電圧
変換器12、22、32によって電圧信号に変換し、電
流−電圧変換器12、22、32から出力される電圧信
号をA/D変換器51によってディジタル電圧信号に変
換し、データ処理装置(例えば、パソコン)52に供給
し、データ処理装置52において薬剤感受性の測定を行
う。
【0017】ただし、第1測定セル1を省略してもよ
い。上記の構成の生理活性測定装置の作用を、図3に示
す測定電流の経時変化および図4に示すフローチャート
を参照しながら詳細に説明する。ステップSP1において
各酸素電極4に対してバイアス電圧を印加することによ
り薬剤感受性の測定を開始し、ステップSP2において、
測定開始から第1の所定時間t1(図3参照)が経過し
たか否かを判定し、第1の所定時間t1が経過していな
いと判定された場合には再びステップSP2の判定を行
う。逆に、第1の所定時間t1が経過したと判定された
場合には、ステップSP3において、測定開始から第2の
所定時間t2(図3参照)が経過したか否かを判定し、
第2の所定時間t2が経過していないと判定された場合
にはステップSP4において、各酸素電極4からの測定電
流を電圧信号に変換し、かつディジタル電圧信号に変換
してデータ処理装置52に取り込み、再びステップSP3
の判定を行う。逆に、ステップSP3において第2の所定
時間t2が経過したと判定された場合には、ステップSP
5において、取り込んだディジタル電圧信号のうちか
ら、測定タイミングが所定時間(例えば、10分間)の
ずれになる2つずつのディジタル電圧信号を抽出し、ス
テップSP6において、2つずつのディジタル電圧信号の
差分を算出し、ステップSP7において、算出された全て
の差分の平均値(差分平均値)を算出し、ステップSP8
において、第1、第2、第3測定セル1、2、3に対応
する差分平均値を比較することにより薬剤感受性の有無
を判定し、そのまま一連の処理を終了する。
【0018】なお、第1の所定時間は、酸素電極4にバ
イアス電圧を印加した直後の過渡的な電流が支配的な状
態が解消される時間である。換言すれば、酸素電極4の
表面の電気二重層への充電電流および電極近傍での酸素
の定常的拡散層を形成するまでの酸素消費のための電流
が減少して、溶存酸素量に依存しない過渡的な電流の割
合が第1の所定割合(例えば、20〜25%)以下にな
るまでの時間(例えば、1〜30分であり、細菌の薬剤
感受性を測定する場合には、5〜15分)である。ただ
し、予め設定した所定電流(例えば、経験的に定められ
る所定電流)よりも少なくなるまでの時間であってもよ
い。
【0019】第2の所定時間は、酸素電極4の近傍で安
定な拡散層が形成され、溶液中の酸素濃度に比例した電
流が流れ、かつ溶液中の溶存酸素量が細菌の呼吸が不可
能なレベルにまで減少する時間である。換言すれば、溶
液中の溶存酸素量が当初の溶存酸素量に対して第2の所
定割合(例えば、50〜3%)以下になるまでの時間
(例えば、1分〜数日であり、細菌の薬剤感受性を測定
する場合には、数時間)である。ただし、溶液中の酸素
が細菌の呼吸により消費されて殆どなくなり、酸素濃度
減少速度が所定速度(例えば、ゼロに近い所定速度)よ
りも遅くなるまでの時間であってもよい。
【0020】第1、第2の所定時間は、溶液の量、電極
の面積、温度、溶液の粘度、溶液の組成(培地種)、電
極表面の粗度、細菌種とその濃度、溶液の空気との接触
面積、気圧、印加電圧、電極材料、薬剤の種類と濃度な
どの影響を受けるのであるから、これらの要因に基づい
て予め経験的に定めておくことが好ましい。図5は、細
菌としてE.coliを採用し、細菌濃度が10E8個
/ccのものと、細菌濃度が10E7個/ccのもの
と、細菌なしのものとを準備し、酸素電極から出力され
る測定電流値のみに基づく測定結果を示す図であり、細
菌濃度が10E8個/ccのものと細菌なしのものとを
識別することができるが、細菌濃度が10E7個/cc
のものと細菌なしのものとを識別することができないこ
とが分かる。
【0021】これに対して図6は、細菌としてE.co
liを採用し、細菌濃度が10E7個/ccのものと、
細菌なしのものとを準備し、酸素電極から出力される測
定電流値の変化率(測定時刻が20分だけずれた時点に
おける測定電流値どうしの差分)に基づく測定結果を示
す図であり、細菌濃度が10E7個/ccのものと細菌
なしのものとを識別することができることが分かる。
【0022】なお、何れの図においても、0が細菌なし
のものを、7が細菌濃度が10E7個/ccのものを、
8が細菌濃度が10E8個/ccのものをそれぞれ示し
ている。また、0、7、8に続く数は、酸素電極の識別
番号を示している。図5と図6とを比較すれば、測定電
流値の変化率に基づく測定を行うことにより、測定感度
を高め得ることが分かる。
【0023】図7は薬剤としてIPM(イミペネム)を
採用し、IPMの濃度(mcg/ml)を異ならせた場
合における測定電流の計時変化を示す図であり、このま
までは薬剤感受性の有無を判定することができない。し
かし、図8に示すように、測定電流値の変化率の経時変
化を採用すれば、薬剤感受性の有無を簡単に、かつ確実
に判定することができる。
【0024】図9はがん細胞に対する1%エタノールの
毒性を測定するための測定電流の経時変化を示す図であ
り、図10は酸素電極から出力される測定電流値の変化
率(測定時刻が1分だけずれた時点における測定電流値
どうしの差分)の経時変化を示す図である。なお、両図
において、黒丸は培地のみを、黒三角は培地と1%エタ
ノールを、白丸は培地とがん細胞(myeloma
3.3E6/ml)を、白三角は培地とがん細胞(my
eloma 3.3E6/ml)と1%エタノールを、
それぞれ示している。
【0025】この場合には、測定電流の経時変化を採用
しても、測定電流値の変化率の経時変化を採用しても、
がん細胞に対する1%エタノールの毒性を判定すること
ができるように思われるが、初期の溶存酸素濃度によっ
ては、測定電流の経時変化を採用した場合には、がん細
胞に対する1%エタノールの毒性を判定することができ
ない可能性がある。しかし、測定電流値の変化率の経時
変化を採用すれば、初期の溶存酸素濃度に拘らずがん細
胞に対する1%エタノールの毒性を判定することができ
る。
【0026】また、図1、図2に示す実施態様におい
て、第3測定セル3の数を増加させ、それぞれの第3測
定セル3に濃度を異ならせた薬剤を添加しておくことに
より、薬剤感受性の有無のみならず、治療効果を期待で
きる薬剤の濃度をも測定することができる。以上から明
らかなように、測定所要時間を1時間以下にできるの
で、抗生物質の迅速投与、抗がん剤の手術中投与などの
用途に好適に適用することができる。
【0027】さらに、動物実験の代替、BODの測定、
環境指標生物の呼吸量の測定、血管障害の検出、DN
A、アレルギーの検出などに適用することが可能であ
る。DNAの検出を行う場合には、次の(1)〜(6)
の処理を行えばよい。 (1)酸素電極を金属表面加工剤(例えば、N−ヒドロ
キシサクシニマイド)で修飾する。
【0028】(2)検出したいDNAと相補的なDNA
(プローブ)にリンカー(例えば、アミノリンカー2)
を付ける。 (3)(1)と(2)を付け、検出電極とする。 (4)検出電極にサンプルDNAを添加し、DNAハイ
ブリタイゼーションを行う。
【0029】(5)未反応のサンプルDNAを除去し、
DNAの非特異吸着剤(例えば、ポリアミン、2価の金
属イオン)を作用させる。 (6)溶液中で酸素出力(溶存酸素量を示す出力)を測
定し、コントロール(サンプルDNAの影響を受けない
出力)と比較して、サンプルDNA量を算出する。
【0030】アレルゲンの検出を行う場合には、次の
(1)〜(5)の処理を行えばよい。 (1)酸素電極を金属表面加工剤(例えば、N−ヒドロ
キシサクシニマイド)で修飾する。 (2)アレルゲンに対する抗体を電極表面に吸着させ、
検出電極とする。 (3)検出電極にサンプルアレルゲンを添加し、抗原抗
体反応を行う。
【0031】(4)未反応のサンプルアレルゲンを除去
し、蛋白の非特異吸着剤(例えば、ポリアミン、2価の
金属イオン)を作用させる。 (5)溶液中で酸素出力(溶存酸素量を示す出力)を測
定し、コントロール(サンプルアレルゲンの影響を受け
ない出力)と比較して、サンプルアレルゲン量を算出す
る。
【0032】なお、アレルゲンの検出を行う方法を採用
して、他の蛋白(ケミカルメディエーターなど)を測定
することが可能である。さらに、細菌の薬剤感受性の測
定を行う方法と同様の方法を採用して、動物細胞(ヒト
癌細胞、動物実験代替)、BODを測定することが可能
である。さらにまた、一酸化窒素は酸素電極で直接測定
することができるので、血管障害の検出に適用すること
ができる。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明は、両培地中の溶存酸素
量の変化割合に有意な差が有るか否かに基づいて生理活
性を測定することができ、しかも所要時間を著しく短縮
することができるとともに、正確さを著しく高めること
ができるという特有の効果を奏する。
【0034】請求項2の発明は、請求項1と同様の効果
を奏する。請求項3の発明は、両培地中の溶存酸素量の
変化割合に有意な差が有るか否かに基づいて生理活性を
測定することができ、しかも所要時間を著しく短縮する
ことができるとともに、正確さを著しく高めることがで
きるという特有の効果を奏する。
【0035】請求項4の発明は、請求項3と同様の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の生理活性測定装置の一実施態様を概
略的に示すブロック図である。
【図2】酸素電極の構成および装着状態の一例を示す概
略図である。
【図3】測定電流の経時変化を示す図である。
【図4】薬剤感受性測定処理を説明するフローチャート
である。
【図5】細菌としてE.coliを採用し、細菌濃度が
10E8個/ccのものと、細菌濃度が10E7個/c
cのものと、細菌なしのものとを準備し、酸素電極から
出力される測定電流値のみに基づく測定結果を示す図で
ある。
【図6】細菌としてE.coliを採用し、細菌濃度が
10E7個/ccのものと、細菌なしのものとを準備
し、酸素電極から出力される測定電流値の変化率に基づ
く測定結果を示す図である。
【図7】薬剤としてIPMを採用し、IPMの濃度を異
ならせた場合における測定電流の計時変化を示す図であ
る。
【図8】薬剤としてIPMを採用し、IPMの濃度を異
ならせた場合における測定電流の変化率の計時変化を示
す図である。
【図9】がん細胞に対する1%エタノールの毒性を測定
するための測定電流の経時変化を示す図である。
【図10】酸素電極から出力される測定電流値の変化率
の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
4 酸素電極 52 データ処理装置
フロントページの続き (72)発明者 新井 潤一郎 茨城県つくば市御幸が丘3番地 ダイキ ン工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−9497(JP,A) 特開 平6−249825(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/00 - 1/34 G01N 27/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生理活性測定対象物質を添加した培地
    と、生理活性測定対象物質および生理活性測定用試薬を
    添加した培地とを準備し、両培地中の溶存酸素量を酸素
    電極(4)を用いて測定し、測定された溶存酸素量を比
    較することにより生理活性を測定する方法であって、 酸素電極(4)に対して測定のためのバイアス電圧を印
    加した後、第1の所定時間が経過してから第2の所定時
    間が経過するまでの時間範囲内における溶存酸素量の変
    化割合に基づいて生理活性を測定することを特徴とする
    生理活性測定方法。
  2. 【請求項2】 第1の所定時間は、酸素電極(4)に対
    して測定のためのバイアス電圧を印加した後、溶存酸素
    量に依存しない過渡的な電流の割合が第1の所定割合以
    下になるまでの時間であり、第2の所定時間は、培地中
    の溶存酸素量が当初の溶存酸素量に対して第2の所定割
    合以下になるまでの時間又は一定時間である請求項1に
    記載の生理活性測定方法。
  3. 【請求項3】 生理活性測定対象物質を添加した培地
    と、生理活性測定対象物質および生理活性測定用試薬を
    添加した培地と、両培地中の溶存酸素量を測定する酸素
    電極(4)と、測定された溶存酸素量を比較することに
    より生理活性を出力する生理活性測定結果出力手段(5
    2)とを含む装置であって、 生理活性測定結果出力手段(52)は、酸素電極(4)
    に対して測定のためのバイアス電圧を印加した後、第1
    の所定時間が経過してから第2の所定時間が経過するま
    での時間範囲内における溶存酸素量の変化割合に基づい
    て生理活性を測定し、出力するものであることを特徴と
    する生理活性測定装置。
  4. 【請求項4】 第1の所定時間は、酸素電極(4)に対
    して測定のためのバイアス電圧を印加した後、溶存酸素
    量に依存しない過渡的な電流の割合が所定割合以下にな
    るまでの時間であり、第2の所定時間は、培地中の溶存
    酸素量が当初の溶存酸素量に対して所定割合以下になる
    までの時間である請求項3に記載の生理活性測定装置。
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