JP3240321U - 微粉砕処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】原料の常温供給によるデメリットを解消しつつ、凍結粉砕よりも低廉なコストにて所望の微粉砕処理を行い得る微粉砕処理システムを提供する。【解決手段】微粉砕処理システム1は、被処理物原料を微粉砕処理する粉砕機と、原料を粉砕機に供給する原料供給機と、を有し、原料供給機として、原料を凍結状態として粉砕機に供給する凍結原料供給機2を使用する。また、粉砕機として、原料を冷却した状態で微粉砕処理を行う水冷粉砕機3を使用する。水冷粉砕機には凍結された原料が供給され、凍結状態のまま冷却粉砕処理が実施される。水冷粉砕機は、円筒形の回転子と、回転子が回転自在に収容される固定子と、回転子と固定子の間に形成され被処理物が微粉砕される環状の粉砕空間と、を備え、固定子及び回転子の内部にはそれぞれ、固定子及び回転子を冷却する冷媒が流通する冷媒流路が設けられる。【選択図】図1

Description

本考案は、粉末の微粉砕処理を行う微粉砕処理システムに関し、特に、3Dプリンタに用いられる熱可塑性樹脂や、顔料、粉体塗料、トナー等のように熱によって変質したり、軟化溶融したりする性質を持つ成分を含む粉末の微粉砕処理に好適な微粉砕処理システムに関する。
従来より、合成樹脂や薬剤、食品等の微粉末を生産する装置として、円筒状の回転子を備えた特許文献1のような機械式粉砕装置が知られている。この機械式粉砕装置は、内表面に粉砕溝を形成した円筒状の固定子と、その内側に環状の粉砕空間を介して配設された円筒状の回転子と、を備えており、回転子と固定子の間隙(環状粉砕空間)に被処理粉末を投入してミクロンオーダーの粒子を生成する。
また、このような粉砕装置を用いた微粉砕処理は、原料や装置の温度状態によって、通常、次の3つの方式に大別される。すなわち、常温の原料を非冷却の粉砕機に供給する常温粉砕と、常温の原料を水冷状態の粉砕機に供給する冷却粉砕と、凍結した原料を、機内を凍結温度に保った凍結粉砕機に供給する凍結粉砕の3方式が存在する。各方式は、被処理物原料の性質や用途等に応じて適宜選択され、所望の微粉砕処理が行われる。
実用新案登録第3140509号公報 特開2021-53887号公報 特公昭52-48719号公報
しかしながら、上記の3方式にはそれぞれ一長一短があり、必ずしもニーズに見合った処理方式を採用できない、という課題があった。例えば、常温粉砕の場合、装置設備等のユーティリティが最小限で済む、というメリットがある一方、原料の性状によっては粉砕時に発生する熱で被処理物が溶融し粉砕が不可能になる、油分の多い原料は粉砕できない、大気の温度で原料の品温が変動し、場合によっては性状が変化して粉砕ができなくなる、などのデメリットがあった。この場合、夏季と冬季では粉砕状況が変化してしまうなど、一部の樹脂や粘弾性の高いゴム質の原料は特にこの傾向が強い、という問題があった。
また、冷却粉砕では、粉砕時に発生する熱で溶融してしまう弱熱性原料でも粉砕可能、比較的少額の設備コストアップで実施可能、というメリットはあるものの、やはり、常温原料が供給されることから、油分の多い原料は粉砕不可能であったり、大気の温度で原料の品温が変動し、場合によっては性状が変化して粉砕ができなくなったりする、など前述同様のデメリットがあった。
これに対し、凍結粉砕は、物質の低温脆性を利用した処理方式であり、原料を凍結させたまま粉砕するため、油分の多い原料でも粉砕可能であり、常温粉砕では衝撃で伸びてしまう樹脂などでも良好な粉末状となる、液体窒素を用いて凍結しながら粉砕するため、原料が季節(大気温度)の影響を受けない、物質の酸化反応を抑えながら粉砕できるなどのメリットがある。ところが、その反面、装置が超低温対応の特殊仕様となるためイニシャルコストが大きくなる、液体窒素を供給機及び粉砕機に使用するためランニングコストが膨大になる、など、他方式に比してコスト面でデメリットがあった。
本考案の目的は、原料の常温供給によるデメリットを解消しつつ、凍結粉砕よりも低廉なコストにて所望の微粉砕処理を行い得る微粉砕処理システムを提供することにある。
本考案の微粉砕処理システムは、被処理物を微粉砕処理する粉砕機と、前記被処理物を前記粉砕機に供給する原料供給機と、を有する微粉砕処理システムであって、前記原料供給機は、前記被処理物を凍結状態にて前記粉砕機に供給する凍結原料供給機であり、前記粉砕機は、前記被処理物を冷却した状態で微粉砕処理を実施する水冷粉砕機であることを特徴とする。
本考案にあっては、被処理物を微粉砕処理する粉砕機と、被処理物を粉砕機に供給する原料供給機と、を有する微粉砕処理システムにて、原料供給機として、被処理物を凍結状態として粉砕機に供給する凍結原料供給機を使用し、粉砕機として、被処理物を冷却した状態で微粉砕処理を実施する水冷粉砕機を使用する。これにより、水冷粉砕機によって、被処理物を凍結させたまま冷却粉砕処理が実施され、常温原料を供給する水冷粉砕では処理が困難であった原料も良好に微粉砕処理される。
前記微粉砕処理システムにおいて、前記水冷粉砕機は、円筒形の回転子と、前記回転子が回転自在に収容される固定子と、前記回転子と前記固定子の間に形成され前記被処理物が微粉砕される環状の粉砕空間と、を備え、前記固定子及び前記回転子の内部に、該固定子及び回転子を冷却する冷媒が流通する冷媒流路を設けるようにしても良い。
また、前記固定子に、該固定子の外部に取り付けられたジャケットと、該ジャケットと前記固定子の本体との間に形成された前記冷媒流路と、前記ジャケットに設けられ前記冷媒流路と連通する冷媒流入口及び冷媒流出口と、を設け、前記冷媒は、前記冷媒流入口から前記冷媒流路に供給され、前記固定子を冷却しつつ前記冷媒流出口から排出されるようにし、前記回転子に、該回転子の外周部に軸方向に沿って設けられた前記冷媒通路と、内部に前記冷媒通路を備えた前記回転子の回転軸と、該回転軸の両端に設けられたロータリージョイントと、を設け、前記冷媒は、一端側の前記ロータリージョイントを介して前記冷媒流路に供給され、前記回転子を冷却しつつ他端側の前記ロータリージョイントから排出されるようにしても良い。
この場合、前記被処理物が、米粉、ウコン、乾燥ショウガ、生薬、漢方薬、食品添加物、乾燥茶葉、ポリウレタン、ポリカーボネート、硬質塩化ビニルの何れかであっても良い。
前記微粉砕処理システムにおいて、前記水冷粉砕機は、ケーシングに取り付けられた円板状の固定子と、前記ケーシング内に前記固定子と対向して設けられた円板状の回転子と、前記固定子と前記回転子の間に形成され前記被処理物が微粉砕される粉砕空間と、を備え、前記固定子及び前記回転子の内部に、該固定子及び回転子を冷却する冷媒が流通する冷媒流路を設けるようにしても良い。
また、前記固定子に、前記粉砕空間に臨んで設けられた放射状に延びる固定溝刃を設けると共に、該固定溝刃の内部に前記冷媒流路を形成し、また、前記回転子に、前記粉砕空間に臨んで前記固定溝刃と対向して設けられた放射状に延びる回転溝刃を設けると共に、該回転溝刃の内部に前記冷媒流路を形成し、前記冷媒は、前記冷媒流路を流通して前記固定溝刃及び前記回転溝刃を冷却するようにしても良い。
この場合、前記被処理物が、ポリエチレン、ポリプロピレン、生分解性樹脂、スポンジゴム、軟質塩化ビニル、エチレンビニルアルコール、ナイロン、エンジニアリングプラスチックの何れかであっても良い。
さらに、前記微粉砕処理システムに、前記水冷粉砕機に前記冷媒を循環供給するチラーユニットを設けても良い。
一方、前記微粉砕処理システムにおいて、前記凍結原料供給機に、前記被処理物が投入・貯留されるホッパと、前記ホッパの底部に接続されたフィーダ部と、を設け、前記ホッパに前記被処理物と液体窒素を供給し、前記ホッパ内に貯留された前記液体窒素中に前記被処理物を供給、浸漬して凍結状態とし、前記フィーダ部に、一端側に前記ホッパが取り付けられた筒状のケースと、前記ケース内に収容された前記被処理物を前記一端側から他端側に送給するスクリューと、を設け、前記ケースを、前記ホッパ内に一定量の液体窒素を貯蔵するため、前記ホッパと接続された一端側より他端側の方が上方に位置するよう水平に対して傾斜した状態で設置するようにしても良い。
また、前記ホッパに前記液体窒素の液面位置を検知するためのレベルセンサを設け、前記凍結原料供給機は、一定量の前記液体窒素が前記ホッパ内に流入すると前記ホッパへの前記液体窒素の流入を停止させ、前記液面が所定以下の位置となった場合は前記液体窒素の供給を開始するようにしても良い。
本考案の微粉砕処理システムによれば、被処理物を微粉砕処理する粉砕機と、被処理物を粉砕機に供給する原料供給機と、を有する微粉砕処理システムにて、原料供給機を、被処理物を凍結状態として粉砕機に供給する凍結原料供給機とし、粉砕機を、被処理物を冷却した状態で微粉砕処理を実施する水冷粉砕機としたので、凍結させた被処理物を水冷粉砕機によって、凍結させたまま冷却粉砕処理を実施することが可能となる。このため、従来、常温原料を供給する水冷粉砕では処理が困難であった原料も良好に微粉砕処理することが可能となる。
また、粉砕機として、従来からある水冷粉砕機をそのまま使用できるため、凍結粉砕方式に比して、システムのイニシャルコストを低減することが可能となる。さらに、液体窒素の使用も原料供給機のみで足りるためランニングコストの低減も図られる。
本考案の実施の形態1である微粉砕処理システムの全体構成を示す説明図である。 図1の微粉砕処理システムで使用される原料供給機の構成を示す説明図である。 図1の微粉砕処理システムで使用される粉砕機の構成を示す説明図である。 本考案の実施の形態2である微粉砕処理システムに使用される粉砕機の構成を示す説明図である。
(実施の形態1)
以下、本考案の実施の形態について説明する。図1は、本考案の実施の形態1である微粉砕処理システムの全体構成を示す説明図である。本考案の微粉砕処理システム1は、凍結粉砕方式における原料凍結供給と、冷却粉砕方式にて使用される水冷粉砕機を組み合わせたハイブリッド粉砕方式を採用しており、図1に示すように、超低温対応の凍結原料供給機2(以下、供給機2と略記する)から、原料(被処理物)を凍結状態で水冷粉砕機3(以下、粉砕機3と略記する)に供給して微粉砕処理を行う。当該微粉砕処理システム1により、原料を凍結状態で供給し、それを冷却粉砕する微粉砕処理方法が実施される。
微粉砕処理システム1では、粉砕機3内で粉砕された原料は、ブロワ4を備えたサイクロン5に送給され、粉砕製品と微量の微粉末を含んだ空気に分離される。サイクロン5で微粉末を含んだ空気と分離された粉砕製品は、ロータリーバルブ6を配したサイクロン下部から適宜回収される。一方、微粉末を含んだ空気は、バグフィルタ7を備えた集塵機8に入り、微粉が除去された空気はブロワ4から大気に解放される。また、バグフィルタ7によって除去された微粉は、集塵機8の底部に溜まり、バタフライ弁9の開閉により適宜集塵機8から排出される。
本考案の微粉砕処理システム1では、原料の供給手段として、超低温対応の供給機2が使用される。図2は、供給機2の構成を示す説明図である。図2に示すように、供給機2は、原料が投入・貯留されるホッパ11と、ホッパ11の底部に接続されたフィーダ部12とから構成されている。ホッパ11には、被処理物原料と液体窒素(-196°C)がそれぞれ図示しない供給源から供給される。ホッパ11内には液体窒素が貯留され、そこに原料が供給、浸漬されて凍結状態とされる。凍結された原料は、ホッパ11からフィーダ部12に供給される。ホッパ11内部には液体窒素の液面位置を検知するレベルセンサ13が取り付けられており、一定量の液体窒素が流入するとホッパ11への液体窒素の流入を止め、液面が所定以下の位置となった場合は再度液体窒素の供給を開始する。
フィーダ部12は、一端側にホッパ11が取り付けられた筒状のケース14(長さ約1200mm)と、ケース14内に収容され原料を一端側から他端側に送給するスクリュー15と、を備えている。ケース14は、ケース外への液体窒素の流出を抑えつつ、ホッパ11内に一定量の液体窒素を貯蔵するため、水平に対して傾斜した状態で設置されている。すなわち、ケース14では、原料流入口16側(一端側)よりも原料送出口17側(他端側)の方が上方に位置している。また、ケース14内における液体窒素の液面は、液体窒素が原料送出口17から流出しないよう、ランニングコストを考慮し、原料送出口17の直前の位置に調整されている。
ホッパ11からフィーダ部12に供給された原料は、スクリュー15の回転数を適宜制御することにより、任意の速度で下流側に搬送され、原料送出口17から排出されて粉砕機3に供給される。その際の原料の温度は、原料送出口17に設けられた温度センサ18によって検出され、モニタされている。
このような超低温対応の供給機2から粉砕機3に対し、凍結状態となった原料が供給される。ここで、微粉砕処理システム1では、粉砕機3として、水冷式の微粉砕装置が使用される。図3は、粉砕機3の構成を示す説明図である。図3に示すように、粉砕機3はロータタイプの装置となっており、円筒形のロータ(回転子)21と、ロータ21が回転自在に収容されたステータ(固定子)22(内径約250~600mm)とから構成されている。
ロータ21とステータ22との間には、環状の粉砕空間23が形成されている。ロータ21の外表面とステータ22の内表面には、粉砕空間23に臨んで、図示しない粉砕溝が形成されている。原料供給口24から供給された原料は粉砕空間23に送られ、ロータ21とステータ22の粉砕溝にて微粉砕処理が行われ、原料排出口25から排出される。粉砕空間23にて微粉砕処理された原料は原料排出口25から排出され、前述のように、サイクロン5に送給されて製品として回収される。
ロータ21とステータ22の内部にはそれぞれ、不凍液等の冷媒が流通する冷媒流路26,27が設けられており、粉砕空間23を内外から除熱するようになっている。ロータ21の冷媒流路26は、ロータ21の外周部内側全周に軸方向に沿って設けられており、ロータ回転軸28の内部に延設されている。ロータ回転軸28の両端にはロータリージョイント29a,29bが取り付けられており、冷媒流路26には一端側のロータリージョイント29aから冷媒が供給される。ロータ回転軸28の一端側から冷媒流路26に供給された冷媒は、ロータ21を冷却した後、他端側のロータリージョイント29bを介して装置外に排出される。
ステータ22の冷媒流路27は、ステータ22の外側に取り付けられたジャケット31とステータ本体22aとの間に形成されている。ジャケット31には、冷媒流入口32a、冷媒流出口32bが設けられており、冷媒流路27には、冷媒流入口32aから冷媒が供給される。冷媒流入口32aから冷媒流路27に供給された冷媒は、ステータ22を冷却した後、冷媒流出口32bを介して装置外に排出される。冷媒流路26,27は別途設けられたチラーユニット33に接続されており、冷媒流路26,27に対してはこのチラーユニット33から冷媒が循環供給される。
粉砕機3には、供給機2から原料供給口24に凍結状態の原料が供給される。原料供給口24から機内に流入した凍結原料は粉砕空間23に至り、ロータ21とステータ22の粉砕溝によって粉砕され、所望の粒度の微粉末製品が生成される。その際、粉砕機3では、冷媒流路26,27を流れる冷媒によってロータ21とステータ22が冷却されており、粉砕熱による原料の温度上昇が抑制される。すなわち、水冷のロータ21、ステータ22の除熱効果により、粉砕熱の影響で凍結状態が迅速に解かれないようにして微粉砕処理を実施する。これにより、粉砕機3では、粉砕過程で凍結状態が解かれてしまう前に原料を粉砕することが可能となり、従来、常温原料を供給する常温粉砕や冷却粉砕では処理が困難であった原料についても、良好な微粉砕処理が可能となる。
したがって、当該微粉砕処理システム1により、微粉砕処理が難しかった原料、例えば、米粉やウコン、乾燥ショウガ、生薬、漢方薬、食品添加物、乾燥茶葉などの食品・医薬品関係のものや、ポリウレタンやポリカーボネート、エンジニアリングプラスチック、硬質塩化ビニルなどの合成樹脂の微粉砕処理を好適に行うことが可能となる。なお、考案者の検討では、上述のタイプの粉砕機3を用いたシステムは、油分を含む材料や天然ゴム、軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、生分解性樹脂、スポンジゴム、エチレンビニルアルコール、ナイロン、金属酸化物、パルプ関係などの微粉砕処理には不向きであった。
(実施の形態2)
次に、本考案の実施の形態2として、実施の形態1とは異なるタイプの粉砕機を用いた例を説明する。図4は、実施の形態2である微粉砕処理システム40に使用される水冷粉砕機41(以下、粉砕機41と略記する)の構成を示す説明図である。前述の粉砕機3がロータタイプの装置であったのに対し、当該粉砕機41は、ディスクタイプの装置となっており、粘弾性を持つ熱可塑性樹脂の微粉砕に特に有効である。なお、実施の形態2の微粉砕処理システム40は、粉砕機以外は実施の形態1の微粉砕処理システム1と同様の構成となっており、以下では、粉砕機41の構成についてのみ説明し、先の微粉砕処理システム1と同様の装置等は同一の符号を使用しその説明は省略する。
図4に示すように、粉砕機41は、固定円板(固定子)42と、固定円板42と対向して設けられた回転円板(回転子)43(外径約300~450mm)とを有しており、両円板42,43の間に形成された粉砕空間44にて原料を微粉砕するようになっている。固定円板42はケーシング45の内部に取り付けられており、外周部に放射状に延びる固定溝刃46が形成されている。回転円板43は回転軸47に取り付けられており、ケーシング45内に回転自在に配設されている。回転円板43の外周部にも放射状に延びる回転溝刃48が形成されている。固定溝刃46と回転溝刃48は粉砕空間44に臨んで設けられており、粉砕空間44内にて対向配置されている。両溝刃46,48間のギャップは、中心部から外周部に向かって徐々に狭まる構造となっている。
ケーシング45の中央には原料供給口49が設けられており、原料供給口49から供給された原料は両円板42,43の中心部から外周部に向かって粉砕空間44内を気流と共に旋回しながら移動し、徐々に粉砕される。粉砕空間44にて微粉砕処理された原料は、ケーシング45の上部に設けられた原料排出口51から排出される。原料排出口51から排出された原料は、前述同様、サイクロン5に送給されて製品として回収される。
粉砕機41においても、固定円板42と回転円板43の内部に不凍液等の冷媒が流通する冷媒流路52,53が設けられている。固定円板42の冷媒流路52には、ケーシング45の端面に設けられた冷媒流入口54aから冷媒が供給される。冷媒流路52は固定溝刃46の内部を通っており、冷媒は固定溝刃46を冷却した後、冷媒流出口54bから排出される。回転円板43の冷媒流路53には、回転軸47に設けられた冷媒供給路55aから冷媒が供給される。冷媒流路53は回転溝刃48の内部を通っており、冷媒は回転溝刃48を冷却した後、冷媒排出路55bから排出される。冷媒流路52,53に対しては、チラーユニット33から冷媒が循環供給される。
粉砕機41には、供給機2から原料供給口49に凍結状態の原料が供給される。原料供給口49から機内に流入した凍結原料は粉砕空間44に至り、固定溝刃46と回転溝刃48によって粉砕され、所望の粒度の微粉末製品が生成される。その際、粉砕機41では、冷媒流路52,53を流れる冷媒によって固定円板42と回転円板43が冷却されており、粉砕熱による原料の温度上昇が抑制される。すなわち、水冷の固定円板42、回転円板43の除熱効果により、粉砕熱の影響で凍結状態が迅速に解かれないようにして微粉砕処理を実施する。これにより、粉砕機41では、粉砕過程で凍結状態が解かれてしまう前に原料を粉砕することが可能となり、従来、常温原料を供給する常温粉砕や冷却粉砕では処理が困難であった原料についても、良好な微粉砕処理が可能となる。
したがって、当該微粉砕処理システム40により、微粉砕処理が難しかった原料、例えば、ポリエチレンや、ポリプロピレン、生分解性樹脂、スポンジゴム、エチレンビニルアルコール、ナイロン、エンジニアリングプラスチックなどの微粉砕処理を好適に行うことが可能となる。また、考案者の検討では、上述のタイプの粉砕機41を用いたシステムは、油分を含む材料や天然ゴム、軟質塩化ビニル、金属酸化物、パルプ関係などの微粉砕処理には不向きであった。
このように、本考案の微粉砕処理システムにあっては、液体窒素を用いた凍結粉砕用の原料供給機を既存の水冷粉砕機に適用する「ハイブリッド粉砕方式」を採用することにより、従来の冷却粉砕では困難であった原料を既存の装置にて粉砕処理することが可能となる。すなわち、当該微粉砕処理システムでは、水冷式の粉砕機によって、原料が解凍される前に冷却粉砕処理を行うことにより、常温原料を供給する冷却粉砕では処理が困難であった原料、例えば、粉砕時に熱溶解してしまうような原料も良好に粉砕処理することが可能となる。
また、凍結粉砕とは同性能とまでは言えないものの、常温粉砕では衝撃で伸びてしまう樹脂なども良好な粉末状の製品にすることが可能となる。さらに、液体窒素を用いて原料を凍結しながら粉砕するため、原料が大気温度の影響を受けず、季節による処理状況の変化を抑えることが可能となる。
加えて、供給機のみが超低温対応となり、粉砕機としては、凍結粉砕には転用できない装置(例えば、冷却粉砕方式専用の粉砕機)をそのまま使用できる。このため、凍結粉砕方式に比してシステムのイニシャルコストを低減することが可能となり、粉砕機の用途拡大も図られる。また、液体窒素の使用も供給機のみで足りるため、粉砕処理時のランニングコスト低減も図られる。この場合、凍結粉砕方式のシステムでは、液体窒素の使用量は粉砕機の方が圧倒的に多く(供給機の約4倍)、したがって、本考案のシステムにより、凍結粉砕方式に比して、ランニングコストを1/5程度に低減することが可能となる。
本考案は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施形態における装置の寸法等はあくまでも一例であり、被処理物の種類、物性、処理量、製品の仕様等によってこれらは適宜変更可能である。また、前述の実施形態では、各粉砕機のタイプにより好適な原料を例示したが、当該微粉砕処理システムにて微粉砕処理可能な原料は前述のものには限定されない。ただし、前述のように、本考案のようなハイブリッド微粉砕処理にも処理対象に向き不向きがあり、処理対象となる原料の選択と共に、原料に応じて、粉砕機のタイプを適宜選択することが好ましい。
1 微粉砕処理システム
2 凍結原料供給機
3 水冷粉砕機
4 ブロワ
5 サイクロン
6 ロータリーバルブ
7 バグフィルタ
8 集塵機
9 バタフライ弁
11 ホッパ
12 フィーダ部
13 レベルセンサ
14 ケース
15 スクリュー
16 原料流入口
17 原料送出口
18 温度センサ
21 ロータ
22 ステータ
22a ステータ本体
23 粉砕空間
24 原料供給口
25 原料排出口
26 冷媒流路
27 冷媒流路
28 ロータ回転軸
29a ロータリージョイント
29b ロータリージョイント
31 ジャケット
32a 冷媒流入口
32b 冷媒流出口
33 チラーユニット
40 微粉砕処理システム
41 水冷粉砕機
42 固定円板
43 回転円板
44 粉砕空間
45 ケーシング
46 固定溝刃
47 回転軸
48 回転溝刃
49 原料供給口
51 原料排出口
52 冷媒流路
53 冷媒流路
54a 冷媒流入口
54b 冷媒流出口
55a 冷媒供給路
55b 冷媒排出路

Claims (10)

  1. 被処理物を微粉砕処理する粉砕機と、
    前記被処理物を前記粉砕機に供給する原料供給機と、を有する微粉砕処理システムであって、
    前記原料供給機は、前記被処理物を凍結状態にて前記粉砕機に供給する凍結原料供給機であり、
    前記粉砕機は、前記被処理物を冷却した状態で微粉砕処理を実施する水冷粉砕機であることを特徴とする微粉砕処理システム。
  2. 請求項1記載の微粉砕処理システムにおいて、
    前記水冷粉砕機は、円筒形の回転子と、前記回転子が回転自在に収容される固定子と、前記回転子と前記固定子の間に形成され前記被処理物が微粉砕される環状の粉砕空間と、を備え、
    前記固定子及び前記回転子の内部にはそれぞれ、該固定子及び回転子を冷却する冷媒が流通する冷媒流路が設けられてなることを特徴とする微粉砕処理システム。
  3. 請求項2記載の微粉砕処理システムにおいて、
    前記固定子は、該固定子の外部に取り付けられたジャケットと、該ジャケットと前記固定子の本体との間に形成された前記冷媒流路と、前記ジャケットに設けられ前記冷媒流路と連通する冷媒流入口及び冷媒流出口と、を有し、前記冷媒は、前記冷媒流入口から前記冷媒流路に供給され、前記固定子を冷却しつつ前記冷媒流出口から排出され、
    前記回転子は、該回転子の外周部に軸方向に沿って設けられた前記冷媒通路と、内部に前記冷媒通路を備えた前記回転子の回転軸と、該回転軸の両端に設けられたロータリージョイントと、を有し、前記冷媒は、一端側の前記ロータリージョイントを介して前記冷媒流路に供給され、前記回転子を冷却しつつ他端側の前記ロータリージョイントから排出されることを特徴とする微粉砕処理システム。
  4. 請求項2記載の微粉砕処理システムにおいて、
    前記被処理物が、米粉、ウコン、乾燥ショウガ、生薬、漢方薬、食品添加物、乾燥茶葉、ポリウレタン、ポリカーボネート、硬質塩化ビニルの何れかであることを特徴とする微粉砕処理システム。
  5. 請求項1記載の微粉砕処理システムにおいて、
    前記水冷粉砕機は、ケーシングに取り付けられた円板状の固定子と、前記ケーシング内に前記固定子と対向して設けられた円板状の回転子と、前記固定子と前記回転子の間に形成され前記被処理物が微粉砕される粉砕空間と、を備え、
    前記固定子及び前記回転子の内部にはそれぞれ、該固定子及び回転子を冷却する冷媒が流通する冷媒流路が設けられてなることを特徴とする微粉砕処理システム。
  6. 請求項5記載の微粉砕処理システムにおいて、
    前記固定子は、前記粉砕空間に臨んで設けられた放射状に延びる固定溝刃を有し、該固定溝刃の内部には前記冷媒流路が形成され、
    前記回転子は、前記粉砕空間に臨んで前記固定溝刃と対向して設けられた放射状に延びる回転溝刃を有し、該回転溝刃の内部には前記冷媒流路が形成され、
    前記冷媒は、前記冷媒流路を流通して前記固定溝刃及び前記回転溝刃を冷却することを特徴とする微粉砕処理システム。
  7. 請求項5記載の微粉砕処理システムにおいて、
    前記被処理物が、ポリエチレン、ポリプロピレン、生分解性樹脂、スポンジゴム、軟質塩化ビニル、エチレンビニルアルコール、ナイロン、エンジニアリングプラスチックの何れかであることを特徴とする微粉砕処理システム。
  8. 請求項2~7の何れか1項に記載の微粉砕処理システムにおいて、
    該微粉砕処理システムは、前記水冷粉砕機に前記冷媒を循環供給するチラーユニットを有することを特徴とする微粉砕処理システム。
  9. 請求項1~7の何れか1項に記載の微粉砕処理システムにおいて、
    前記凍結原料供給機は、前記被処理物が投入・貯留されるホッパと、前記ホッパの底部に接続されたフィーダ部と、を有し、
    前記ホッパには、前記被処理物と液体窒素が供給され、前記ホッパ内に貯留された前記液体窒素中に前記被処理物が供給、浸漬されて凍結状態とされ、
    前記フィーダ部は、一端側に前記ホッパが取り付けられた筒状のケースと、前記ケース内に収容された前記被処理物を前記一端側から他端側に送給するスクリューと、を備え、
    前記ケースは、前記ホッパ内に一定量の液体窒素を貯蔵するため、前記ホッパと接続された一端側より他端側の方が上方に位置するよう水平に対して傾斜した状態で設置されてなることを特徴とする微粉砕処理システム。
  10. 請求項9記載の微粉砕処理システムにおいて、
    前記ホッパは、前記液体窒素の液面位置を検知するためのレベルセンサを有し、
    前記凍結原料供給機は、一定量の前記液体窒素が前記ホッパ内に流入すると前記ホッパへの前記液体窒素の流入を停止させ、前記液面が所定以下の位置となった場合は前記液体窒素の供給を開始することを特徴とする微粉砕処理システム。
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