JP3240149U - マスク - Google Patents
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Abstract
【課題】運動時に呼吸がしやすいマスクを提供する。【解決手段】基材3を有するマスク本体2と、マスク本体2の左右にそれぞれ設けられている紐状体6と、を備え、マスク本体2に、マスク本体2の下側端縁2Gの一部をマスク本体2の表側に張り出した形状に保持する保持部材20が設けられている。【選択図】図3
Description
実用新案法第11条において準用する特許法第30条第2項適用申請有り 令和2年6月17日に秋田市役所 教育委員会、6月26日に(株)ファミリーマート、7月21日に(株)ガンバ大阪、8月3日に石川祐希(パワー・バレー・ミラノ)及び瀬戸大也(ANA)へ試供品を配布した。
本考案は、着用者の鼻と口を覆うマスクに関する。
感染症の対策としてマスクを着用することが推奨されている。飛沫防止のためにはマスクが可能な限り顔面に密着して隙間が形成されないように着用する必要がある。ところがランニングなど屋外での運動中にマスクを着用すると、呼吸のたびにマスクが口や鼻に貼り付くため息苦しさを感じることがある。このような問題を解消するために、矩形のマスク本体のほぼ中央付近の鼻筋から下顎にかけて縦にノーズワイヤーを設置したマスクが提案されている(特許文献1)。
運動時にマスクを着用することで飛沫を遮る効果は期待できるものの、依然としてマスクの着用により熱中症や呼吸不全を引き起こすおそれがあった。そこで本考案は、運動時に呼吸がしやすいマスクを提供することを目的とする。
上記目的を達成し得た本考案のマスクの一実施態様は、基材を有するマスク本体と、マスク本体の左右にそれぞれ設けられている紐状体と、を備え、マスク本体に、マスク本体の下側端縁の一部をマスク本体の表側に張り出した形状に保持する保持部材が設けられている点に要旨を有する。上記マスクでは保持部材を設けることでマスク本体の下部と着用者の顔面との間にあえて隙間を形成している。このため、飛沫が前に飛ぶのをマスク本体で抑制しつつ、保持部材によって形成された隙間から着用者の呼気をマスクの外に排出しやすくなる。このため運動時にマスクを着用しても息苦しさを感じにくくなり、熱中症や呼吸不全等を引き起こすリスクを低減することができる。
保持部材により、マスクの着用時にマスク本体の下側端縁が着用者の顔面から浮いていることが好ましい。これにより、マスク本体の下部と着用者の顔面との間に隙間が形成されるため、着用者の呼気が隙間からマスクの外に排出されやすくなる。
基材は、表地と裏地を有する積層領域を有しており、マスクを左右に二つ折りに畳んで偏平状にしたときに、形成される折り目上の保持部材の最下点が、折り目上の積層領域の最下点と同じまたはこれよりも上に位置することが好ましい。これにより、マスク本体の下部と着用者の顔面との間に隙間が形成されやすくなる。
保持部材は、マスク本体の左右の中央部に位置していることが好ましい。これにより、着用者の顔面とマスク本体の間の隙間がマスク本体の左右の中央部に形成されやすくなるため、着用者の呼気が隙間を通じてマスクの外に排出されやすくなる。
保持部材は、マスク本体の左右に伸縮する帯状部材であり、帯状部材はその長手方向に第1端と第2端を有しており、帯状部材の長手方向の第1端部がマスク本体の右側に固定され、帯状部材の長手方向の第2端部がマスク本体の左側に固定されていることが好ましい。保持部材がこのような帯状部材であることにより、着用者の顔面とマスク本体の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなるため、マスク内の熱を逃がすことができる。
帯状部材の長手方向の伸び率が、帯状部材と同じ長さかつ同じ幅で規定されるマスク本体の下側端縁を含む部分の長手方向の伸び率よりも高いことが好ましい。このように帯状部材の伸び率を設定することにより、着用者の顔面とマスク本体の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなる。
基材は、表地と裏地を有しており、帯状部材は裏地よりも肌側に配置されており、裏地よりも表側には配置されていないことが好ましい。このように帯状部材を配置することで一見すると普通のマスクと判別が付かずに済むため、隙間が形成されているマスクの着用に対する抵抗感を減らすことができる。
マスクの着用時に帯状部材が着用者に当接し、裏地のうち帯状部材と重なっている部分は着用者に当接しないことが好ましい。このように帯状部材を設けることにより、着用者の顔面とマスク本体の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなる。
他の態様として、保持部材が、マスク本体の下側端縁に沿って配置されている第1芯材であってもよい。このように第1芯材を配置することによっても着用者の顔面とマスク本体の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなる。
紐状体は、マスク本体の上部に固定されていることが好ましい。このような位置に紐状体を固定することにより、マスクを着用したときに紐状体によってマスク本体が上側に引っ張られる結果、マスクの下部に隙間が形成されやすくなる。このため、隙間から着用者の呼気をマスクの外に排出しやすくなる。
マスク本体の左右それぞれにおいて紐状体は第1紐と第2紐を有し、第1紐と第2紐の長手方向の一方側がそれぞれマスク本体に固定されており、マスクは第1紐と第2紐の長手方向の他方側を束ねているリング部材を備えていることが好ましい。このように第1紐と第2紐がリング部材で束ねられていることで、リング部材よりも左右の内側、すなわちマスク本体の中央側にループ部が形成される。このループ部を耳に掛けることで、マスク本体を着用することができる。リング部材よりも左右の外側、つまり端部側では第1紐と第2紐は互いに固定されていないため、着用者が視認しにくい場所へのループ部の形成を抑制できる。したがって、予期しない引っ掛かりを防止することができるため、子どもであっても安全に着用可能なマスクが得られる。
マスク本体の左右の中央部において上下に延びている第2芯材がさらにマスク本体に設けられていることが好ましい。このように第2芯材を設けることにより、マスク内で鼻や口の辺りの空間が確保されやすくなるため、呼吸時のマスクの口や鼻への貼り付きを抑制することができる。
上記マスクによれば、飛沫が前に飛ぶのをマスク本体で抑制しつつ、保持部材によって形成された隙間から着用者の呼気をマスクの外に排出しやすくなる。このため運動時にマスクを着用しても息苦しさを感じにくくなり、熱中症や呼吸不全等を引き起こすリスクを低減することができる。
以下、本考案に係るマスクに関して、図面を参照しつつ具体的に説明するが、本考案はもとより図示例に限定される訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本考案の技術的範囲に包含される。
本考案に係るマスクは、着用者の少なくとも鼻と口を覆うものである。マスクは、運動時に着用するスポーツ用マスクであってもよい。マスクは、家庭用の布マスクや不織布マスクの代替品として使用してもよい。マスクは繰り返し使用可能であってもよく、使い捨てであってもよい。マスクは洗濯可能であってもよい。
マスクの裏側とはマスクを着用した際の着用者の肌に向く側を意味し、マスクの表側とはマスクを着用した際の着用者とは反対側を意味する。マスクの左右方向とは着用者の左右方向を意味し、マスクの上下方向とは着用者の身長方向を意味する。
本考案のマスクの一実施態様は、基材を有するマスク本体と、マスク本体の左右にそれぞれ設けられている紐状体と、を備え、マスク本体に、マスク本体の下側端縁の一部をマスク本体の表側に張り出した形状に保持する保持部材が設けられている点に要旨を有する。上記マスクでは保持部材を設けることでマスク本体の下部と着用者の顔面との間にあえて隙間を形成している。このため、飛沫が前に飛ぶのをマスク本体で抑制しつつ、保持部材によって形成された隙間から着用者の呼気をマスクの外に排出しやすくなる。このため運動時にマスクを着用しても息苦しさを感じにくくなり、熱中症や呼吸不全等を引き起こすリスクを低減することができる。
図1~図6を参照しながらマスクの構成について説明する。図1~図3は、本考案の一実施形態に係るマスクの斜視図、正面図、背面図を表す。図4は、図3に示したマスクのIV-IV断面図を表す。図5は、図1に示したマスクを左右に二つ折りに畳んで偏平状にした状態を示す図を表す。図6は、図1に示したマスクを着用した状態を示す図を表す。本考案の一実施形態に係るマスク1は、マスク本体2、紐状体6、保持部材20を有している。
マスク本体2は基材3を有している。基材3は表面と裏面を有する面形状であることが好ましい。基材3は、一または複数の生地から構成されることが好ましい。なお、図1~図4では、マスク本体2の基材3は、表地4と裏地5を有している。表地4は、右側表地と左側表地を互いに固定することで形成することができる。裏地5についても同様である。
生地はマスクや衣料に一般的に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、織布、編布、不織布等の布地、樹脂が積層されている布地、樹脂フィルム、これらを組み合わせた材料等を用いることができる。
織布の織組織は特に限定されないが、例えば平織、綾織、斜文織、朱子織などの組織を用いることができる。編布の編組織も特に限定はされないが、例えば、丸編み、緯編み、経編みなどの組織を用いることができる。
生地を構成する繊維としては、例えば、綿・絹・麻等の天然繊維、ポリエステル・ポリエチレン・ポリアミド・ポリウレタン等の合成繊維、キュプラ・レーヨン等の再生繊維が挙げられる。生地同士は、縫合、接着剤による接着、熱融着、超音波融着、鋲止め、またはこれらの組み合わせにより接合することができる。
基材3を構成する生地には、レーヨンやキュプラ等の熱伝導性の高い繊維が用いられていることが好ましい。特に、肌に触れる裏地5にはそのような繊維が用いられることがより好ましい。これにより生地に接触冷感機能を付与しやすくなる。
生地には、水で濡らして絞ることで気化熱が発生する繊維が用いられていてもよい。生地を構成する繊維には、速乾、吸汗、抗ウィルス、抗菌等の機能を有する材料が含まれていてもよい。
マスク本体2の通気性を良好にするためには、基材3はメッシュ生地を有することが好ましい。メッシュ生地の編組織の種類は特に限定されないが、例えば、シングルラッセル、ダブルラッセルを用いることができる。
図示していないが、表地4と裏地5の間にフィルターが配置されていてもよい。フィルターは不織布から構成されていることが好ましい。不織布のフィルターとしてはマスク用フィルターのほか、ティッシュペーパーやキッチンペーパーを使用してもよい。
フィルターはマスク本体2から出し入れ可能に配置されていてもよい。これによりマスクの使用の都度、フィルターを交換することができるため、飛沫中に含まれるウィルスを遮る効果が高められる。
マスク本体2の形状は特に限定されないが、円形状、長円形状、多角形状、またはこれらを組み合わせた形状とすることができる。マスク本体2は、左右の中央位置から左右の外側端部に向かって上下の長さが短くなっていてもよい。これにより、マスク本体2の左右の外側を着用者の顔面に密着させやすくなる。
図1~図3に示すように、マスク本体2の周縁部に縁取り部材10が設けられていてもよい。これにより、マスク本体2の周縁部からの生地のほつれを抑制することができる。なお、マスク本体2の周縁部とは、基材3の周端縁を含み、10mm以内の領域が好ましく、より好ましくは8mm以内の領域である。縁取り部材10は、例えば周端縁を含み、4mm以内、6mm以内の領域に設けられていてもよい。
図2~図3に示すように、マスク本体2の周縁部の全体に縁取り部材10が設けられていることが好ましい。縁取り部材10としては、マスク本体2の基材3として好ましく用いられる生地を使用することができる。縁取り部材10とマスク本体2の生地はそれぞれ同じ種類であってもよく、互いに異なる種類であってもよい。
縁取り部材10としてはバイアステープを用いることができる。
図1~図3に示すように、マスク1は紐状体6を備えている。紐状体6は、マスク本体2の左右にそれぞれ設けられている。紐状体6を用いることでマスク本体2を顔に装着することができる。
紐状体6は一または複数の紐から構成することができる。紐は、2つの自由端を有する紐であってもループ部を有する紐であってもよい。また、2つの自由端を有する紐の一部が束ねられてループ部が形成されていてもよい。紐状体6のループ部を耳に掛ける、または左右の紐状体6同士を後頭部で結ぶあるいは接合することで、マスク本体2を顔に装着することができる。
紐状体6は、マスク本体2の上部2Aに固定されていることが好ましい。詳細には、紐状体を構成する紐の長手方向の端部が、マスク本体2の上部2Aに固定されていることがより好ましい。このような位置に紐状体6を固定することで、マスク1を着用したときに紐状体6によってマスク本体2が上側に引っ張られる。その結果、マスク1の下部2Bに隙間が形成されやすくなる。このため、隙間から着用者の呼気をマスク1の外に排出しやすくなる。なお、マスク本体2の上部2Aとは、マスク本体2を上下に二等分割したときの上側の部分であり、マスク本体2の下部2Bとは、マスク本体2を上下に二等分割したときの下側の部分である。
マスク本体2の左右それぞれにおいて、紐状体6は第1紐7と第2紐8を有し、第1紐7と第2紐8の長手方向の一方側がそれぞれマスク本体2に固定されており、マスク1は、第1紐7と第2紐8の長手方向の他方側を束ねているリング部材9を備えていることが好ましい。このように第1紐7と第2紐8がリング部材9で束ねられていることで、図1~図3に示すようにリング部材9よりも左右の内側、すなわちマスク本体2の中央側にループ部6Aが形成される。このループ部6Aを耳に掛けることで、マスク本体2を着用することができる。リング部材9よりも左右の外側、つまり端部側では第1紐7と第2紐8は互いに固定されていないため、着用者が視認しにくい場所へのループ部の形成を抑制できる。したがって、予期しない引っ掛かりを防止することができるため、子どもであっても安全に着用可能なマスク1が得られる。
リング部材9は第1紐7および第2紐8の長手方向に移動することが好ましい。着用者がリング部材9を動かすことで、紐状体6によって形成されるループ部6Aの大きさを調整することができる。
マスク1の着用時にリング部材9が容易に動いてしまわないように、リング部材9は第1紐7および第2紐8よりも摩擦係数が高い材料から構成されていることが好ましい。例えば、リング部材9は、ゴムや熱可塑性エラストマーから構成することができる。
図1~図3に示すように、マスク本体2の周縁部に設けられている縁取り部材10が紐状体6を兼ねていてもよい。例えば、表地4の上側端縁と裏地5の上側端縁を互いに接合する第1バイアステープ11をマスク本体2の左右に延出させて、紐状体6を構成する第1紐7とし、表地4の下側端縁と裏地5の下側端縁を互いに接合する第2バイアステープ12をマスク本体2の左右に延出させて、紐状体6を構成する第2紐8としてもよい。
紐状体6は、基材3を構成する繊維と同様の繊維から構成された糸や、ゴムまたは熱可塑性エラストマーから構成される弾性糸を編む、または織ることで形成することができる。
図3~図4に示すように、保持部材20がマスク本体2に設けられている。保持部材20は、マスク本体2の下側端縁2Gの一部をマスク本体2の表側に張り出した形状に保持するものである。上記マスク1では保持部材20を設けることで、図6に示すようにマスク本体2の下部と着用者の顔面との間にあえて隙間を形成している。このため、飛沫が前に飛ぶのをマスク本体2により抑制しつつ、保持部材20によって形成された隙間から着用者の呼気をマスク1の外に排出しやすくなる。このため運動時にマスク1を着用しても息苦しさを感じにくくなり、熱中症や呼吸不全等を引き起こすリスクを低減することができる。さらに、眼鏡を着用している場合に眼鏡が曇りにくいという効果も有している。
基材3は、表地4と裏地5を有する積層領域3Aを有しており、マスク1を左右に二つ折りに畳んで偏平状にしたときに、形成される折り目1A上の保持部材20の最下点20Aが、折り目1A上の積層領域3Aの最下点3Bと同じまたはこれよりも上に位置することが好ましい。これにより、マスク本体2の下部と着用者の顔面との間に隙間が形成されやすくなる。なお、図5では、マスク1を左右に二つ折りに畳んで偏平状にしたときに、形成される折り目1A上の保持部材20の最下点20Aが、折り目1A上の積層領域3Aの最下点3Bよりも上に位置する例を示した。
図5に示すように、マスク1を左右に二つ折りに畳んで偏平状にしたときに、保持部材20がマスク1の外から見えないことが好ましい。このように保持部材20を配置することで一見すると普通のマスクと判別が付かずに済むため、隙間が形成されているマスクの着用に対する抵抗感を減らすことができる。
図6に示すように、保持部材20により、マスク1の着用時にマスク本体2の下側端縁2Gが着用者40の顔面から浮いていることが好ましい。これにより、マスク本体2の下部と着用者40の顔面との間に隙間30が形成されるため、着用者40の呼気が隙間からマスク1の外に排出されやすくなる。
マスク1には保持部材20を一または複数設けることができる。マスク本体2の下側端縁2Gの延在形状をコントロールしやすくするためには、マスク1には保持部材20が1つのみ設けられていることが好ましい。
図3に示すように、保持部材20は、マスク本体2の左右の中央部2Dに位置していることが好ましい。これにより、着用者の顔面とマスク本体2の間の隙間が、マスク本体2の左右の中央部2Dに形成されやすくなるため、着用者の呼気が隙間を通じてマスク1の外に排出されやすくなる。なお、マスク本体2の左右の中央部2Dは、例えばマスク1を広げた状態で水平な台の上に置いてマスク本体2を左右に三等分割したときの真ん中に位置する部分である。
保持部材20は、マスク本体2を左右に左側部2C、中央部2D、右側部2Eに三等分割したときの中央部2Dのみに位置し、左側部2Cと右側部2Eには位置していないことが好ましい。これにより、着用者の顔面とマスク本体2の間の隙間を適度な大きさにすることができる。
保持部材20はマスク本体2の左右に延びていることが好ましい。このように保持部材20を配することでマスク本体2の一部を左右に寄せやすくなり、マスク本体2の下部に隙間が形成されやすくなる。
保持部材20はマスク本体2の下側端縁2Gよりも上側に設けられていることが好ましく、縁取り部材10よりも上側に設けられていることがより好ましい。これにより、保持部材20が着用者の下顎に当接しやすくなり、着用者の顔面とマスク本体2の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなる。
図3~図4に示すように、保持部材20はマスク本体2の左右に伸縮する帯状部材21であってもよい。その場合、帯状部材21はその長手方向に第1端21Aと第2端21Bを有しており、帯状部材21の長手方向の第1端部がマスク本体2の右側に固定され、帯状部材21の長手方向の第2端部がマスク本体2の左側に固定されていることが好ましい。保持部材20がこのような帯状部材21であることにより、着用者の顔面とマスク本体2の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなるため、マスク1内の熱を逃がすことができる。
帯状部材21は、基材3を構成する繊維と同様の繊維から構成された糸や、ゴムまたは熱可塑性エラストマーから構成される弾性糸を編むまたは織ることで形成することができる。帯状部材21としては、例えば平ゴムを用いることができる。
帯状部材21の長手方向の伸び率が、帯状部材21と同じ長さかつ同じ幅で規定されるマスク本体2の下側端縁2Gを含む部分2Hの長手方向の伸び率よりも高いことが好ましい。このように帯状部材21の伸び率を設定することにより、着用者の顔面とマスク本体2の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなる。なお、帯状部材21と同じ長さかつ同じ幅で規定されるマスク本体2の下側端縁2Gを含む部分2Hは、図2において交差するハッチングで示されている。上記部分2Hは、マスク本体2の左右の中央位置を含む部分であることが好ましい。
帯状部材21の長手方向の伸び率と、帯状部材21と同じ長さかつ同じ幅で規定されるマスク本体2の下側端縁2Gを含む部分2Hの長手方向の伸び率は、JIS L1096:2010 織物及び編物の生地試験方法 JIS法 B法(グラブ法)に準じて測定することができる。
帯状部材21は、第1の主面がマスク本体2側を向き、第2の主面が肌側を向くように好ましく配される。
図4に示すように、基材3は表地4と裏地5を有しており、帯状部材21は裏地5よりも肌側に配置されていることが好ましい。また、基材3は表地4と裏地5を有しており、帯状部材21は裏地5よりも肌側に配置されており、裏地5よりも表側には配置されていないことがより好ましい。このように帯状部材21を配置することで一見すると普通のマスクと判別が付かずに済むため、隙間が形成されているマスクの着用に対する抵抗感を減らすことができる。
図4から理解できるように、マスク1の着用時に帯状部材21が着用者に当接し、裏地5のうち帯状部材21と重なっている部分は着用者に当接しないことが好ましい。このように帯状部材21を設けることにより、着用者の顔面とマスク本体2の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなる。
帯状部材21を長手方向に三等分割したときの中央部は、マスク本体2に固定されていないことが好ましい。このように帯状部材21をマスク本体2に固定することにより、着用者の顔面とマスク本体2の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなる。
帯状部材21とマスク本体2は、縫合、溶着、接着等の方法で互いに固定することができる。これにより、帯状部材21がマスク本体2から位置ずれしにくくなる。
図示していないが、帯状部材21とマスク本体2は接続具によって互いに固定されていてもよい。これにより、帯状部材21の第1端部と第2端部の少なくともいずれかを、マスク本体2に脱着可能に固定することができる。帯状部材21のマスク本体2への固定位置を変えることで、着用者の顔面とマスク本体2の間に形成される隙間の大きさや形状を調整することができる。
接続具としては、面ファスナー、ボタンとボタンホール、スナップボタン、ホック等を用いることができる。例えば、帯状部材21の第1端部と第2端部であって、マスク本体2に向いている側にそれぞれフック型面ファスナーが設けられており、マスク本体2の裏面に、フック型面ファスナーと係合するループ型面ファスナーが設けられていてもよい。他の態様として、帯状部材21の第1端部と第2端部であってマスク本体2に向いている側にそれぞれループ型面ファスナーが設けられており、マスク本体2の裏面に、ループ型面ファスナーと係合するフック型面ファスナーが設けられていてもよい。
帯状部材21の第1端部と第2端部のいずれか一方がマスク本体2に縫合、溶着、または接着により固定されており、第1端部と第2端部のいずれか他方が接続具を介してマスク本体2に固定されていてもよい。接続具を介して固定されている方の固定位置を変えることによって、着用者の顔面とマスク本体2の間に形成される隙間の大きさや形状を調整することができる。
図4に示すように、帯状部材21のうちマスク本体2に固定されている部分を第1固定部21C、第2固定部21Dとする。また、マスク本体2のうち帯状部材21の第1固定部21Cと固定されている部分を右側固定部2R、帯状部材21の第2固定部21Dと固定されている部分を左側固定部2Lとする。帯状部材21の長手方向において第1固定部21Cの内側端21CEから第2固定部21Dの内側端21DEまでの長さL1が、マスク本体2の下側端縁2Gに沿った右側固定部2Rの内側端2REから左側固定部2Lの内側端2LEまでの長さL2よりも短いことが好ましい。このように帯状部材21を配することで、マスク本体2の下側端縁2Gの一部をマスク本体2の表側に張り出した形状に保持しやすくなる。なお、理解を容易にするため、図4ではL1、L2を太線で示している。
図7は、図4に示したマスクの変形例を示す断面図を表す。図7に示すように、保持部材20が、マスク本体2の下側端縁2Gに沿って配置されている第1芯材25であってもよい。このように第1芯材25を配置することによっても着用者の顔面とマスク本体2の間に適度な大きさの隙間が形成されやすくなる。
第1芯材25は、長手方向を有する長尺部材であることが好ましい。その場合、第1芯材25は、その長手方向がマスク本体2の下側端縁2Gに沿うように配置されていることが好ましい。
第1芯材25は、塑性変形性を有する材料から構成されていることが好ましい。着用者の顔のサイズや形状に応じて、第1芯材25の角度や延在方向を調節できるようにするためである。
第1芯材25としては、樹脂または金属から構成されているテープやワイヤーを用いることができる。第1芯材25を構成する樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。第1芯材25を構成する金属としては、ステンレス鋼、金、銀、銅等を用いることができる。
第1芯材25の長手方向と垂直な断面の形状は、円形状、長円形状、多角形状、またはこれらの組み合わせとすることができる。
第1芯材25は、中空状または中実状に形成することができる。
基材3が表地4と裏地5を有しており、第1芯材25が裏地5よりも表側に配置されていることが好ましい。第1芯材25は、表地4と裏地5の間に配置されていることがより好ましい。このような位置に第1芯材25を配置することで、第1芯材25が着用者の肌に触れにくくなる。
第1芯材25は、その長手方向の一部を曲げた状態で形状が保持されることが好ましい。第1芯材25を曲げることで、マスク1の着用時にマスク本体2の下側端縁2Gを着用者の顔面から浮かせることができる。
第1芯材25は、その長手方向の中央部を曲げることにより凸部25Aが形成され、凸部25Aがマスク本体2の左右の中央部2Dに配されることがより好ましい。このように凸部25Aが形成されることで、マスク本体2の左右の中央部2Dに隙間が形成されやすくなる。
第1芯材25は、曲げた状態と伸ばした状態でそれぞれ形状が保持されることが好ましい。第1芯材25を曲げることで、マスク1の着用時にマスク本体2の下側端縁2Gを着用者の顔面から浮かせることができる。また、第1芯材25を伸ばすことで、マスク本体2の下部と着用者の顔面の間の隙間を小さくする、または隙間を閉じることができ、飛沫をより一層飛びにくくすることができる。したがって、運動時には第1芯材25を曲げて、非運動時など呼吸が安定しているときや人が多いところでの使用時には第1芯材25を伸ばす、というように2通りの方法で使用することができる。
図1~図3に示すように、マスク本体2の左右の中央部2Dにおいて上下に延びている第2芯材26がさらにマスク本体2に設けられていることが好ましい。このように第2芯材26を設けることにより、マスク1内で鼻や口の辺りの空間が確保されやすくなるため、呼吸時のマスク1の口や鼻への貼り付きを抑制することができる。
第2芯材26は、弾性を有する材料から構成されていることが好ましい。これにより、マスク1の使用中に第2芯材26に外力が付与されても元の形状に戻りやすくなり、マスク1内の空間を確保しやすくなる。第2芯材26は、第1芯材25よりも弾性が高いことが好ましい。
基材3は表地4と裏地5を有しており、第2芯材26は裏地5に固定されており、表地4には固定されていないことが好ましい。これにより、裏地5が表側に張り出すように保形されやすくなり、マスク1内で鼻や口の辺りの空間が確保されやすくなる。この場合、第2芯材26は表地4と接触していてもよい。
裏地5は、マスク本体2の右側に設けられる右側裏地5Aと、マスク本体2の左側に設けられる左側裏地5Bを有し、右側裏地5Aと左側裏地5Bの一部が互いに重なるように貼り合わせられていてもよい。その場合、右側裏地5Aと左側裏地5Bの貼り合わせ部と向かい合うように当て布(図示せず)が設けられており、当て布の周縁部が裏地5と固定されており、裏地5と当て布の間に形成されている隙間に第2芯材26が配置されていてもよい。このように第2芯材26を配置することで、裏地5が表側に張り出すように保形されやすくなる。
図示していないが、マスク本体2に、マスク本体2の上側端縁2Fに沿って配置されている第3芯材が設けられていてもよい。その場合、第3芯材は、着用者の鼻の下端よりも上側に配置されていることが好ましい。第3芯材を変形させることでマスク本体2の上側端縁2Fを鼻に密着させやすくなり、マスク本体2の上側から空気が漏れることを抑制できる。
マスク本体2を鼻に密着させるためには、第3芯材は、マスク本体2の左右の中央部2Dに配置されていることが好ましい。
第3芯材は、塑性変形性を有する材料から構成されていることが好ましい。着用者の顔のサイズや形状に応じて、第3芯材の角度や延在方向を調節できるようにするためである。
図示していないが、マスク本体2に、マスク本体2の左右に延びており、かつマスク本体2の上下の中央部に配置されている第4芯材が設けられていてもよい。その場合、第4芯材は、着用者の鼻の上端よりも下側であって着用者の口の下端よりも上側に配置されていることが好ましい。第4芯材が設けられていることにより、マスク1内で鼻や口の辺りの空間が確保されやすくなるため、マスク1の口や鼻への貼り付きを抑制することができる。
マスク1内での鼻や口の辺りの空間を確保しやすくするためには、第4芯材は、マスク本体2の左右の中央部2Dに配置されていることが好ましい。
第4芯材は、塑性変形性を有する材料から構成されていることが好ましい。着用者の顔のサイズや形状に応じて、第4芯材の角度や延在方向を調節できるようにするためである。
その他、第2芯材26~第4芯材の形状、マスク本体2での配置、構成材料は、第1芯材25の説明を参照することができる。
1:マスク
1A:折り目
2:マスク本体
2A:上部
2B:下部
2C:左側部
2D:中央部
2E:右側部
2F:上側端縁
2G:下側端縁
2R:右側固定部
2RE:右側固定部の内側端
2L:左側固定部
2LE:左側固定部の内側端
3:基材
4:表地
5:裏地
6:紐状体
6A:ループ部
7:第1紐
8:第2紐
9:リング部材
10:縁取り部材
11:第1バイアステープ
12:第2バイアステープ
20:保持部材
21:帯状部材
21A:第1端
21B:第2端
21C:第1固定部
21CE:第1固定部の内側端
21D:第2固定部
21DE:第2固定部の内側端
25:第1芯材
26:第2芯材
30:隙間
1A:折り目
2:マスク本体
2A:上部
2B:下部
2C:左側部
2D:中央部
2E:右側部
2F:上側端縁
2G:下側端縁
2R:右側固定部
2RE:右側固定部の内側端
2L:左側固定部
2LE:左側固定部の内側端
3:基材
4:表地
5:裏地
6:紐状体
6A:ループ部
7:第1紐
8:第2紐
9:リング部材
10:縁取り部材
11:第1バイアステープ
12:第2バイアステープ
20:保持部材
21:帯状部材
21A:第1端
21B:第2端
21C:第1固定部
21CE:第1固定部の内側端
21D:第2固定部
21DE:第2固定部の内側端
25:第1芯材
26:第2芯材
30:隙間
Claims (10)
- 基材を有するマスク本体と、
該マスク本体の左右にそれぞれ設けられている紐状体と、を備え、
前記マスク本体に、前記マスク本体の下側端縁の一部を前記マスク本体の表側に張り出した形状に保持する保持部材が設けられており、
前記保持部材は、前記マスク本体の左右に伸縮する帯状部材であり、
前記帯状部材は、前記マスク本体を左右方向に左側部、中央部、右側部に三等分割したときの中央部に位置し、左側部と右側部には位置しておらず、
前記帯状部材はその長手方向に第1端と第2端を有しており、
前記帯状部材の長手方向の第1端部が前記マスク本体の右側に固定され、
前記帯状部材の長手方向の第2端部が前記マスク本体の左側に固定されているマスク。 - 前記帯状部材の長手方向の伸び率が、前記帯状部材と同じ長さかつ同じ幅で規定される前記マスク本体の下側端縁を含む部分の長手方向の伸び率よりも高い請求項1に記載のマスク。
- 前記基材は、表地と裏地を有しており、
前記帯状部材は、前記裏地よりも肌側に配置されており、前記裏地よりも表側には配置されていない請求項1または2に記載のマスク。 - 前記マスクの着用時に、前記帯状部材が着用者に当接し、
前記裏地のうち前記帯状部材と重なっている部分は着用者に当接しない請求項3に記載のマスク。 - 前記保持部材により、前記マスクの着用時に前記マスク本体の下側端縁が着用者の顔面から浮いている請求項1~4のいずれか一項に記載のマスク。
- 前記基材は、表地と裏地を有する積層領域を有しており、
前記マスクを左右に二つ折りに畳んで偏平状にしたときに、形成される折り目上の前記保持部材の最下点が、前記折り目上の前記積層領域の最下点と同じまたはこれよりも上に位置する請求項1~5のいずれか一項に記載のマスク。 - 前記保持部材は、前記マスク本体の左右の中央部に位置している請求項1~6のいずれ
か一項に記載のマスク。 - 前記紐状体は、前記マスク本体の上部に固定されている請求項1~7のいずれか一項に記載のマスク。
- 前記マスク本体の左右それぞれにおいて、前記紐状体は第1紐と第2紐を有し、
前記第1紐と前記第2紐の長手方向の一方側がそれぞれ前記マスク本体に固定されており、
前記マスクは、前記第1紐と前記第2紐の長手方向の他方側を束ねているリング部材を備えている請求項1~8のいずれか一項に記載のマスク。 - 前記マスク本体の左右の中央部において上下に延びている第2芯材がさらに前記マスク本体に設けられており、該第2芯材の下端は、前記帯状部材の下端よりも下側にある請求項1~9のいずれか一項に記載のマスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022003390U JP3240149U (ja) | 2022-10-13 | 2022-10-13 | マスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022003390U JP3240149U (ja) | 2022-10-13 | 2022-10-13 | マスク |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020135200A Continuation JP2022030886A (ja) | 2020-08-07 | 2020-08-07 | マスク |
Publications (1)
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---|---|
JP3240149U true JP3240149U (ja) | 2022-12-09 |
Family
ID=84321826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022003390U Active JP3240149U (ja) | 2022-10-13 | 2022-10-13 | マスク |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3240149U (ja) |
-
2022
- 2022-10-13 JP JP2022003390U patent/JP3240149U/ja active Active
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