JP3239528U - Ｓ字フック - Google Patents

Abstract

【課題】棒材及び上下のフック部の雄ねじを接続ナットに螺合させて組み立てつつ、上下のフック部のそれぞれを掛け易い方向に向けることのできるＳ字フックの提供。【解決手段】棒材２の両端とフック部３ａ、３ｂの基端とに雄ねじ４を形成する。雄ねじ４を筒状の接続ナット５に螺合させて、棒材２及びフック部３ａ、３ｂを着脱自在に接続する。フック部３ａ、３ｂと接続ナット５との間に滑り止めとしてのＯリング６を介装する。上下のフック部３ａ、３ｂを例えば互いに反対方向の所定の方向に向けて安定させることができる。【選択図】 図１

Description

本考案は、例えば、店舗の高い天井から観葉植物やパネルなどを所定の高さに吊り下げることのできるＳ字フックに関するものである。

一般に、各種物品を簡単に吊り下げるための手段としてＳ字フックを用いることが多く、例えば、店舗の高い天井から観葉植物やパネルなどを所定の高さに吊り下げるような場合には、棒材の上下端にフックが形成された長いＳ字フックが用いられる。

ただ、長いＳ字フックは、その持ち運びが不便であるだけでなく、吊り下げ高さに応じて種々の長さのものを準備する必要がある。

これに対して、特許文献１は、連結杆（棒材）１０１の上下端に連結具１０２を介して上下の掛け具（フック部）１０３を連結した吊下げ具を開示している（図６参照）。この吊下げ具は、連結杆（棒材）１０１及び上下の掛け具（フック部）１０３を連結して組み立てるものであり、各部品を小型化して、その持ち運びを容易にすると共に、吊り下げ高さに応じた長さの変更を容易にすることができる。

特許文献１における連結具１０２は、縦方向に分割した筒状の連結部材１０４で連結杆（棒材）１０１及び掛け具（フック部）１０３の端部を挟み、その両端を外周側から締付用筒１０５で締め付けて固定するものである。この連結具１０２は、連結杆（棒材）１０１及び掛け具（フック部）１０３の端部の径と連結部材１０４の内径の大きさとを調節することにより、掛け具（フック部）１０３を回転可能としたり固定したりすることができる。

さらに、特許文献１の吊下げ具について、連結具１０２の代わりに、例えば特許文献２が開示する接続ナット（図７参照）を用いることにより、連結杆（棒材）１０１と上下の掛け具（フック部）１０３とをより簡単に接続することができる。特許文献２の接続ナットは、棒材１０６、１０７の先端に雄ねじ１０８を刻設し、これを接続ナットの両側からねじ込んで接続するものであり、この点で、技術分野を問わず幅広く用いられる周知技術であって、特許文献３、４を始めとする多数の文献に同様の技術が記載されている。

実開昭６２－１９０５８１（実用新案登録請求の範囲、第６頁の下から５行目～第７頁６行目、第６図） 実開昭６０－１６２７１０（第３図） 実開昭６０－４４９１６ 特開２０１７－１７２６３７

ところで、Ｓ字フックは、上側のフックを天井などの固定側に掛けて、下側のフックに各種物品を掛けるものであり、上下のフックのそれぞれを掛け易い方向に向けて、例えば、上下のフックを反対側に向けたＳ形、あるいは上下のフックを同じ側に向けたＣ形に構成する必要がある。

しかしながら、棒材及びフック部に形成した雄ねじを接続ナットに螺合させてＳ字フックを組み立てる場合、単に接続ナットを最後まで締め付けただけでは、フック部が所定の方向とは異なる方向に向けて固定されるおそれがある。さらに、フック部を所定の方向に向けるように、接続ナットを最後まで締め付けずにおくと、フック部の回転を十分に止めることができず、フック部の向きが安定しない。

本考案は、棒材及び上下のフック部の雄ねじを接続ナットに螺合させて組み立てつつ、上下のフック部のそれぞれを掛け易い方向に向けることのできるＳ字フックの提供を目的とする。

上記目的を達成するために、本考案に係るＳ字フックは、棒材の上下端にフック部が着脱自在に接続されたものであり、棒材の両端とフック部の基端とに雄ねじを形成し、この雄ねじに螺合する筒状の接続ナットを介して棒材及びフック部を接続し、フック部と接続ナットとの間に、フック部の滑り回転を抑える滑り止めを介装したものである。

上記構成によれば、フック部と接続ナットとの間に、フック部の滑り回転を抑える滑り止めを介装するので、棒材及び上下のフック部の雄ねじを接続ナットに螺合させて組み立てつつ、上下のフック部のそれぞれを所定の方向に向けて安定させることができる。

また、棒材を、複数の棒状の分割材を長さ方向に着脱自在に接続して構成し、各分割材の両端に雄ねじを形成し、この雄ねじに螺合する筒状の接続ナットを介して、互いに隣接する分割材を接続するようにしてもよい。

この構成によると、複数の棒状の分割材を長さ方向に着脱自在に接続して棒材を構成するので、Ｓ字フックの部品をより小型化することができると共に、吊り下げ高さに応じて、分割材の本数を変えることにより、Ｓ字フックの長さを容易に変更することができる。

以上のとおり、本考案によると、Ｓ字フックを構成する棒材の両端とフック部の基端とに雄ねじを形成し、筒状の接続ナットを介して、棒材の上下端にフック部を着脱自在に接続すると共に、フック部と接続ナットとの間に滑り止めを介装して、フック部の滑り回転を抑えるようにしている。

これにより、Ｓ字フックを小型の部品に分割して、その持ち運びを容易にすることができ、しかも、フック部をそのままで、棒材の長さを変更するだけで、吊り下げ高さに応じて、Ｓ字フックの長さを容易に変更することができる。さらに、フック部と接続ナットとの間に滑り止めを介装することにより、上下のフック部のそれぞれを所定の方向に向けて安定させ、上側のフックを天井などの固定側に掛け易くすると共に、下側のフックに各種物品を掛け易くすることができる。

本考案に係るＳ字フックの側面図で、（ａ）は組立状態を示し、（ｂ）は分解状態を示す 分割材の接続を示す要部断面図 棒材とフック部との接続を示し、接続ナットの中央部を破断して内部を示した図 図３のＡ－Ａ断面図 本考案の別の実施形態を示す側面図 従来の吊下げ具を示す図 従来の接続ナットを示す図

以下、本考案に係るＳ字フックを実施するための形態について、図面を用いて説明する。

図１～図４に示すように、本発明に係るＳ字フック１は、棒材２の上下端にフック部３ａ、３ｂを着脱自在に接続したものであり、棒材２の両端とフック部３ａ、３ｂの基端とに雄ねじ４を形成し、この雄ねじ４に螺合する筒状の接続ナット５を介して棒材２及びフック部３ａ、３ｂを接続し、さらに、フック部３ａ、３ｂと接続ナット５との間に、フック部３ａ、３ｂの滑り回転を抑える滑り止めとしてのＯリング６を介装したものである。

棒材２は、例えば合成樹脂製で断面円形の２本の棒状の分割材７を長さ方向に着脱自在に接続したものであり、各分割材７の両端に雄ねじ４を形成し、この雄ねじ４に螺合する接続ナット５を介して、互いに隣接する分割材７を接続するようにしている。

フック部３ａ、３ｂは、例えば合成樹脂製で、基端側を分割材７と同径の軸状に形成して、先端側を分割材７よりもわずかに小径でＣ形のフック状に形成した構造とされ、基端に雄ねじ４が形成されると共に、その雄ねじ４の外周側にＯリング６が配置される。

雄ねじ４は、分割材７と同径の接続ナット５を螺合するよう、棒材２の分割材７よりも小径に設定される。

接続ナット５は、外径が分割材７と同径で、長さが分割材７及びフック部３ａ、３ｂの雄ねじ４の長さの合計よりもわずかに長い例えば合成樹脂製の筒体とされ、その内面に雌ねじ８が形成されている。

接続ナット５の両側に２本の分割材７の雄ねじ４を螺合して接続することにより、棒材２が構成される。さらに、棒材２の両端の雄ねじ４にそれぞれ接続ナット５を螺合し、両接続ナット５にフック部３ａ、３ｂの雄ねじ４を螺合して固定することにより、Ｓ字フック１が組み立てられる。その際、フック部３ａ、３ｂの雄ねじ４の外周側にＯリング６を配置して、フック部３ａ、３ｂと接続ナット５との間に介装することにより、フック部３ａ、３ｂの滑り回転が抑えられ、フック部３ａ、３ｂの向きが例えば互いに反対方向に向けた状態で安定する。

上記構成によれば、Ｓ字フック１をフック部３ａ、３ｂ及び分割材７に分割して、その持ち運びを容易にすることができ、しかも、フック部３ａ、３ｂをそのままで、分割材７の長さを変更するだけで、吊り下げ高さに応じて、Ｓ字フック１の長さを容易に変更することができる。さらに、フック部３ａ、３ｂと接続ナット５との間にＯリング６を介装するので、上下のフック部３ａ、３ｂのそれぞれを例えば互いに反対方向の所定の方向に向けた状態で安定させることができ、上側のフック部３ａを天井などの固定側に掛け易くすると共に、下側のフック部３ｂに各種物品を掛け易くすることができる。

なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、図５に示すように、２本の分割材７を接続して棒材２を構成する代わりに、３本の分割材７を接続して棒材９を構成するようにしてもよい。また、分割材７に分割することなく、１本の棒材を用いることもできる。

１ Ｓ字フック
２ 棒材
３ａ、３ｂ フック部
４ 雄ねじ
５ 接続ナット
６ Ｏリング
７ 分割材
８ 雌ねじ
９ 棒材

Claims (2)

1. 棒材の上下端にフック部が着脱自在に接続されたＳ字フックであって、
   前記棒材の両端とフック部の基端とに雄ねじが形成され、該雄ねじに螺合する筒状の接続ナットを介して棒材及びフック部が接続され、前記フック部と前記接続ナットとの間に、フック部の滑り回転を抑える滑り止めが介装されたことを特徴とするＳ字フック。
2. 前記棒材は、複数の棒状の分割材を長さ方向に着脱自在に接続してなり、各分割材の両端に雄ねじが形成され、該雄ねじに螺合する筒状の接続ナットを介して、互いに隣接する分割材が接続されたことを特徴とする請求項１に記載のＳ字フック。

Images