JP3239005U - 冷感マット - Google Patents

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Abstract

【課題】被収容物の形状をゲル状のまま保持できる冷感マットを提供する。【解決手段】上材2aと下材2bとからなる収容体2に収容された被収容物3を備えた冷感マット1であって、被収容物3はポリアクリル酸ナトリウムからなる吸水性ポリマーとカルボキシメチルセルロースを含む収容水とからなる。収容体2は、ポリエステル生地とビニール生地との積層材からなる上材2aと下材2bとからなり、上材2aと下材2bの周縁を圧着する周縁部4を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本考案は、冷蔵庫で冷却しなくても、簡便に、被収容物の形状をゲル状のまま保持できる冷感マットに関する考案である。
従来の冷感マットは、ビニールなどの収容体に被収容物を充填したものである。被収容物はそのほとんどが水であって、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、ポリエチレングリコール等の相変化材料を加えられている。相変化材料は熱量を吸収した場合は固体から液体に変化し、熱量を発散する場合はその形状は液体から固体へと変化する。相変化材料を充填した冷感マットは寝具等に利用され、相変化材料の熱量の移動により使用者が冷感を感じるものである。
しかし、相変化材料は、液体から固体、もしくは固体から液体へと相変化が繰り返されるが、相変化に時間を要したり、相変化を起こさず固体のままであるため使用者が冷感マットの被収容物を固く痛いと感じたりする。また、被収容物を包む収容体の細孔が粗いため、被収容物が収容体から漏れ出してしまい、漏れ出した被収容物が冷感マットを覆うようにクリーム状になったり、冷感マット自体のボリュームが少なくなり、熱量の移動量も少なくなり使用者は冷感マットに対して効果を感じづらくなる欠点があった。
本考案が解決しようとする技術的課題は、相変化材料が適切に状態変化を発生させ使用者が違和感を感じづらい冷感マットを提供することにある。これに加え、従来技術では強い冷感を与えることを目的としているが、触った瞬間にひんやりする体感と弱冷感で持続力を有し、冷感機能が使用頻度により復元しやすくすることが使用に適していることに着目し、これらを実現することを課題としている。
上記問題を解決するために、本考案の冷感マットは、収容体と、前記収容体の内部空間に収容された被収容物と、からなる冷感マットであって、前記被収容物は、ポリアクリル酸ナトリウムからなる吸水性ポリマーと、カルボキシメチルセルロースを加えた被収容水とからなることを特徴とするものである。
また、収容体は、ポリエステル生地とビニール生地との積層材からなる上材と下材とからなり、前記上材と前記下材の周縁を圧着する周縁部を有することが好ましい。
また、収容体の内部にウレタン板を有することが好ましい。
また、収容体の内部に立体メッシュを有することが好ましい。
請求項1に記載の考案により、簡便に熱量を発散、吸収して使用者が即座に冷感を感じることができ、従来品で発生していた固定化・硬化することなく被収容物を固いと感じにくくする冷感マットが実現可能となる。さらに強い冷感ではなく比較的弱い冷感を持続的に行うことができ、使用頻度が高くなっても冷感機能を維持することを可能としている。
請求項2に記載の考案により、上材と下材とを周縁にてプレス圧着することにより、簡易な構成で冷感マットを提供することができ、小さく折りたたむことが可能となる。
請求項3に記載の考案により、被収容物にクッション性が加わり、冷感マットの底つき感がなくなる。また、ウレタン板が被収容物の移動を妨げるため、使用中の被収容物に偏りが生じにくくなる。
請求項4に記載の考案により、被収容物に弾力性が加わり、冷感マットの底つき感がなくなる。また、立体メッシュが被充填材の過度な移動を妨げることで使用中の被収容物に偏りが生じにくしつつ、冷感マットの厚み形状を一定に保つことが可能になる。
本考案の実施の一例を示す斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 本考案の第2実施形態であって、図2の断面状態から内部にウレタン材を含んだものである。 本考案の第3実施形態であって、図2の断面状態から内部に立体メッシュを含んだものである。
本考案の実施の形態について説明する。図1及び図2に示すように本考案の冷感マット1は収容体2と、収容体2の内部空間に収容される被収容物3とからなる。本実施形態の収容体2は、上材2aと下材2bとからなる。
収容体2は、ポリエステル生地とビニールをロール圧着した二層構造としている。本実施形態は上材2aと下材2bとを同じ材質としているが、異なるものであってもよい。収容体2は、上材2aと下材2bとの周縁とを互いに接した状態でプレス圧着することで一体化した周縁部4を形成している。冷感マット1の横断面において(図2参照)、前記上材2aと前記下材2bの中央は前記周縁部4に比べ、中央が盛り上がるように内部空間が形成され、上下に対称になっている。
収容体2の内部空間には被収容物3が充填されており、前記被収容物3は工業用水とポリアクリル酸ナトリウムからなる高吸水ポリマーにカルボキシメチルセルロースを添加した混合物である。
ポリアクリル酸ナトリウムはカルボキシル基を有するポリマーで、高吸水性高分子の一種である。その高い吸水性を利用して、自重の数百倍の水を吸収、保持可能であり、紙おむつ、保冷剤、生理用品、ローション、園芸、緑化材料などに使用されている。本実施形態の前記被収容物3に含むことにより多量の水を吸水し保持可能としたゲル状となる。
また、カルボキシメチルセルロースはセルロースを原料として得られるアニオン系水溶性高分子で、優れた増粘性・吸水性・保水性を有しており、食品添加物、飼料添加物、化粧品、増粘剤・粘結剤・バインダーや吸水材・保水剤として利用されている。カルボキシメチルセルロースを前記被収容物3に添加することによって、前記被収容物3は、その形状をゲル状に維持しようとする。
前記被収容物3にポリアクリル酸ナトリウムとカルボキシルメチルセルロースを加えることによって、前記被収容物3に含まれる結晶は固形化が容易ではなくなり、使用者が本考案の冷感マット1を使用する際に違和感を感じづらくなる。
また、他の実施形態として、図3に示すように、冷感マット1の内部空間に板状のウレタン板5を加えてもよい。また、その他の実施形態として図4に示すように立体メッシュ6を加えてもよい。前記ウレタン板5もしくは前記立体メッシュ6は被収容空間を区切るように配置され、その周縁部は前記上材2aと前記下材2bの周縁4に挟み込まれるようにプレス圧着されて固定される。
挟み込まれた前記ウレタン板5もしくは前記立体メッシュ6は前記被収容体3が染み込みつつ、移動を妨げ、前記被収容物3の内部空間内での偏りが生じにくくなり、使用者が本考案の冷感マット1を使用する際に違和感を感じづらくなる。また前記被収容物3にクッション性が加わり、冷感マット1を使用した際に使用者が底つきを感じにくくなり、より快適な冷感マット1とすることができる。
本実施形態で使用するウレタン板5は、厚みを上材2a、下材2bと同程度とする板であり、上材2aや下材2bよりも硬質なものとなる。また、立体メッシュ6も同じく同程度の厚みで硬質のものであり、格子状や蜂の巣状に適宜空洞が生じる立体形状のものを指している。図4に示す立体メッシュ6は内部にジグザグ状の部材を配する立体物として例示している。
本実施形態の冷感マット1は冷却しなくても使用をすることが可能であるが、冷蔵庫(-15℃~-5℃)内に置いて冷却しても、被収容物3は固形化が従来の冷感マットに比べ遅く発生する。固形化したとしても常温下(25℃)では、形状を固体から液体に容易に変化することが可能であり、繰り返し使用することが可能である。
また、本実施形態の冷感マット1は炎天下(35℃以上)での使用時は、より熱量の移動を発生させ、使用者は快適さを感じることが可能である。
具体的な使用例としてアイマスクや、クールネック、リストバンドなどとして使用したり、敷きパッド、枕パッド、クッションなどの寝具に具備することもできる。
なお、冷感マット1の寸法は特に限定されるものではなく、生地化することも可能である。その一例として、前記上材2a及び前記下材2bの高さを0.3mm、前記ウレタン材5又は前記立体メッシュ6の高さを0.3mmとした冷感マット1を形成することも可能である。
1…冷感マット、2…収容体、2a…上材、2b…下材、3…被収容物、4…周縁部、5…ウレタン板、6…立体メッシュ。

Claims (4)

  1. 収容体と、前記収容体の内部空間に収容された被収容物と、からなる冷感マットであって、
    前記被収容物は、ポリアクリル酸ナトリウムからなる吸水性ポリマーと、カルボキシメチルセルロースを加えた被収容水とからなることを特徴とする冷感マット。
  2. 収容体は、ポリエステル生地とビニール生地との積層材からなる上材と下材とからなり、前記上材と前記下材の周縁を圧着する周縁部を有することを特徴とする請求項1の冷感マット。
  3. 収容体の内部にウレタン板を有することを特徴とする請求項2の冷感マット。
  4. 収容体の内部に立体メッシュを有することを特徴とする請求項2の冷感マット。
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