JP3237904U - インクジェット方式による半田印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メタルマスクが不要で効率的に電子回路基板に半田ペーストを印刷可能な装置を提供する。【解決手段】本考案の半田印刷装置は、インクジェット方式で半田ペーストを印刷する装置であり、半田印刷対象である電子回路基板2を支える基板支持部3と、半田ペーストをインクジェット方式で吐出するヘッド5を有している。半田印刷装置のヘッド5は、ピエゾ素子、圧力室、ノズルの組合せからなる半田ペースト吐出手段を多数(例えば数百セット)具備している。電圧を加えることによるピエゾ素子の機械的な動きによって、(ピエゾ素子の変位量に応じて)圧力室の体積が変化し、その結果、圧力室の半田ペーストが粒状となってヘッド底面のノズルから吐出する。【選択図】図1

Description

本考案は、ICやLSIなどの電子部品の実装に用いられる電子回路基板(プリント基板)に対し半田を印刷する際に用いる装置に関するものである。
ICやLSIなどの電子部品を電子回路基板に実装するためには、あらかじめ電子回路基板に半田を印刷しておく必要があるが、そのような半田印刷の方法として、従来より、メタルマスクを利用した方法が一般的に採用されている。
メタルマスクを利用した半田印刷では、メタルマスク上に供給された半田ペースト(クリーム半田)を、スキージを使ってメタルマスクの孔から電子回路基板の所定位置にあるパッド上に半田を転写する。
しかしながら、メタルマスクを利用した半田印刷方法は、大量生産には向いているが、少量多品種の場合には、製造する多品種の各基板に対してそれぞれ専用のメタルマスクを作成しなければならないため、かえってコスト高になるといった問題があった。
そこで、本考案の目的は、近年の少量多品種化を鑑みて電子部品の実装コストを抑えるべく、メタルマスクが不要で効率的に電子回路基板に半田ペーストを印刷可能な装置を提供することにある。
上記目的は、
半田印刷対象である電子回路基板を支えるための基板支持部と、
前記基板支持部で支える電子回路基板に対し、半田ペーストをインクジェット方式で吐出するためのヘッドと、
を備えたインクジェット方式による半田印刷装置によって達成される。
この半田印刷装置において、ヘッドは、前記電子回路基板と向かい合うノズル面を有している。また、ヘッドのノズル面には、半田ペーストをインクジェット方式で吐出するノズルが複数設けられている、
上記半田印刷装置は、ノズル面が電子回路基板と向かい合った状態でヘッドを水平方向に移動させるためのモータと移動機構を有している。
そして、ヘッドは、その移動範囲が電子回路基板の全域をカバーするように設けられている。すなわち、ヘッドは、電子回路基板の上面全域に対し半田ペーストをインクジェット方式で塗布できるように、水平方向に移動可能に設けられている。
また、上記半田印刷装置において、ヘッドのノズル面は、例えば図1に示すように、半田印刷対象である電子回路基板の一部をカバーする面積を有している。
また、上記半田印刷装置において、ヘッドのノズル面は、例えば図2に示すように、半田印刷対象である電子回路基板の横断方向の全域をカバーする面積を有している。
本考案に係るインクジェット方式による半田印刷装置によれば、メタルマスクが不要で効率的に電子回路基板に半田を印刷することが可能である。また、少量多品種の基板製造の要請に対し低コストで対応することが可能である。
インクジェット方式による半田印刷装置の一例を示す斜視図である。 インクジェット方式による半田印刷装置の他の例を示す斜視図である。 半田印刷装置のヘッド(ヘッドノズル面)の一例を示す底面図である。 半田印刷装置のヘッドの一例を示す斜視図である。 インクジェット方式による半田印刷装置の具体的実施例を示す斜視図である。 図5の半田印刷装置の一部を拡大して示す部分拡大斜視図である。 インクジェット方式による半田印刷装置の機能的構成を示すブロック図である。 インクジェット方式による半田印刷の原理(ヘッドからの半田ペーストの吐出原理)を示す図である。
はじめに、図1~図6に基づいて、本考案に係るインクジェット方式による半田印刷装置の構成について説明する。
(インクジェット方式による半田印刷装置の構成)
本考案に係るインクジェット方式による半田印刷装置は、
・半田印刷対象である電子回路基板2を支えるためのテーブル等の基板支持部3と、
・半田ペーストをインクジェット方式で吐出するためのヘッド5と、
・基板支持部3で支える電子回路基板2の上でヘッド5を水平方向に移動させるためのモータとギヤやガイドレール等の移動機構(図示せず)を
有している。
基板支持部3は、例えば、半田印刷対象である電子回路基板2を載置可能なステージやテーブルなどで構成される。半田印刷対象である電子回路基板2(図1、図2において二点鎖線で示す)は、基板支持部3の半田ペースト塗布エリア4内に載置される。
ヘッド5は、基板支持部3に載せた電子回路基板2に対し、半田ペーストをインクジェット方式で吐出可能に構成されている。このヘッド5は、その底面が、電子回路基板と向かい合うノズル面として構成されている。
図3に示すように、ヘッド5の底面であるノズル面6は、半田ペーストをインクジェット方式で吐出するノズル7を多数(例えば数百個から数千個)具備している。ヘッド底面のノズル面6から吐出された半田ペーストが電子回路基板5に塗布されることで、当該半田ペーストが電子回路基板2に印刷される。
ヘッド5は、その移動範囲が半田ペースト塗布エリア4の全域をカバーするように設けられている。すなわち、ヘッド5は、半田ペースト塗布エリア4の上面の全域(所定部位)に対し半田ペーストをインクジェット方式で吐出できるように、水平方向で移動可能に設けられている。したがって、ヘッド5は、半田ペースト塗布エリア4の範囲内であれば、いかなる部位(予め定めた基板上のパッド部分)に対しても半田ペーストを塗布することが可能である。
図示しないモータと移動機構はヘッド5を水平方向に移動させる。ヘッド5が移動している間、ヘッド5のノズル面6は電子回路基板(上面の半田印刷面)と所定間隔をあけて向かい合った状態を保つ。ここでいう「水平方向」とは、図1に示す例ではx方向・y方向であり、図2に示す例ではx方向である。なお、この出願で「x方向」「y方向」とは、水平方向であって互いに直交する方向である。
図1に例示する第1実施形態では、ヘッド5のノズル面6(ヘッド5の底面)は、半田ペースト塗布エリア4の一部をカバーする面積(ヘッド底面の面積)を有している。図1に示す例では、半田印刷装置のヘッド5は、半田ペースト塗布エリア4のy方向(基板幅方向)で往復動しつつ、少しずつx方向にも移動して、対象の電子回路基板2の所定部位(予め定めた基板上のパッド部分)に対し半田ペーストを塗布する。
図2に例示する第2実施形態では、ヘッド5のノズル面6(ヘッド5の底面)は、半田ペースト塗布エリアの横断方向をカバーする面積(ヘッド底面の面積)を有している。すなわち、ヘッドノズル面6は、半田ペースト塗布エリアのy方向(幅方向)の全域をカバーする面積を有している。したがって、この例では、半田印刷装置のヘッド5は、(y方向では移動することはなく固定であり)x方向にのみ移動して、対象の電子回路基板2の所定部位(予め定めた基板上のパッド部分)に対し半田ペーストを塗布する。
なお、図1に示す例では、ヘッド5をx方向・y方向に移動させているが、ヘッド5をy方向に移動させつつ、基板支持部3をx方向に移動させてもよい。すなわち、本考案に係る半田印刷装置は、基板支持部3を水平方向に移動させるためのモータや移動機構などを具備してもよい。
次に、図5、図6に基づいて、本考案に係る半田印刷装置の具体的実施例について説明する。図5、図6に示す半田印刷装置は、図1に示す技術思想の半田印刷装置を具現化したものである。
図5、図6に示す具体例としての半田印刷装置は、
・基板支持部により支持された半田印刷対象である電子回路基板2と、
・半田ペーストをインクジェット方式で吐出するヘッド5を
有している。
ヘッド5は、半田印刷対象である電子回路基板2の真上に位置するように設けられ、y方向に移動可能に設けられたベース31に固定されている。
ヘッド5を具備するベース31は、ベース33にスライド可能に設けられている。このベース31は、ベース33が具備するガイドレール41に沿って、y方向に自在に移動できるように設けられている。
ベース33は、ベース31をy方向に自在に移動させるためのガイドレール41を有している。このベース33は、半田印刷装置の両サイドに設けられたガイドレール43に沿って、x方向に自在に移動できるように設けられている。
(インクジェット方式による半田印刷の仕組み)
次に、図7、図8に基づいて、本考案に係るインクジェット方式による半田印刷の仕組みについて説明する。
本考案に係るインクジェット方式による半田印刷装置は、図7に示すように、
・半田ペーストを貯留するためのタンク13と、
・半田ペーストをインクジェット方式で吐出する多数のノズルを備えたヘッド5と、
・タンク13からヘッド5へ向けて半田ペーストを供給するためのポンプ14と、
を有している。
また、半田印刷装置が具備するヘッド5は、図8に示すように、
・電圧を加えることで変形するピエゾ素子21(圧電素子)と、
・タンクから供給された半田ペーストを一時的に貯留可能な圧力室23と、
・半田ペーストを圧力室23から基板へ向けて吐出するためのノズル7を
有している。
本考案では、上述したピエゾ素子21、圧力室23、ノズル7の組合せを1セットとする半田ペースト吐出手段を多数(例えば数百セットから数千セット)具備している。一つ一つのノズル(開口部)は、図3に示すように、ヘッドの底面(ヘッドノズル面)に露出している。ノズルの吐出方向は、ヘッド5の真下にセットされた基板上面に向けられている。
ピエゾ素子21は、電圧を加えることで変形する。そして、電圧を加えることによるピエゾ素子21の機械的な動きによって、(ピエゾ素子21の変位量に応じて)圧力室23の体積が急激に変化し、その結果、図8の下に示すように、圧力室23の半田ペーストが粒状となってノズル7から吐出する。
また、ピエゾ素子を駆動する電圧波形を精密に制御することで、ノズル7から吐出される半田ペースト粒の量をコントロールする。これにより、半田ペースト粒を正確な位置に必要な量だけ吐出することが可能になる。
上述した特徴を具備するインクジェット方式による半田印刷装置によれば、メタルマスクが不要で効率的に電子回路基板に半田を印刷することが可能である。また、少量多品種の基板製造の要請に対し低コストで対応することが可能である。
2 電子回路基板(半田印刷対象)
3 基板支持部
4 半田ペースト塗布エリア
(移動するヘッドにより半田ペーストを塗布可能なエリア)
5 ヘッド(インクジェット式半田ペースト塗布手段)
6 ヘッドノズル面(多数のノズルが露出したヘッド底面)
7 ノズル
13 タンク
14 ポンプ
21 ピエゾ素子(圧電素子)
23 圧力室
31 y方向可動式ベース
33 x方向可動式ベース
41 y方向ガイドレール
43 x方向ガイドレール

Claims (4)

  1. 半田印刷対象である電子回路基板を支えるための基板支持部と、
    前記基板支持部で支える電子回路基板に対し、半田ペーストをインクジェット方式で吐出するためのヘッドと、を備えており、
    前記ヘッドは、前記電子回路基板と向かい合うノズル面を有し、
    前記ヘッドのノズル面には、半田ペーストをインクジェット方式で吐出するノズルが複数設けられている、ことを特徴とするインクジェット方式による半田印刷装置。
  2. 前記半田印刷装置は、前記ノズル面が電子回路基板の上面と向かい合った状態で前記ヘッドを水平方向に移動させるためのモータと移動機構を有しており、
    前記ヘッドは、その移動範囲が前記電子回路基板の上面の全域をカバーするように設けられている、ことを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット方式による半田印刷装置。
  3. 前記ヘッドのノズル面は、半田印刷対象である前記電子回路基板の一部をカバーする面積を有している、ことを特徴とする、請求項2に記載のインクジェット方式による半田印刷装置。
  4. 前記ヘッドのノズル面は、半田印刷対象である前記電子回路基板の横断方向の全域をカバーする面積を有している、ことを特徴とする、請求項2に記載のインクジェット方式による半田印刷装置。
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