JP3237663B2 - 磁気ヘッドスライダ支持サスペンションの耐衝撃機構及びそれを用いた磁気ディスク装置 - Google Patents
磁気ヘッドスライダ支持サスペンションの耐衝撃機構及びそれを用いた磁気ディスク装置Info
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Description
に関し、特に磁気ヘッドスライダ支持サスペンションの
耐衝撃機構に関する。
ている磁気ディスク装置では、回転するディスク表面に
隣接して書込み/読み取りを行う磁気ヘッドが配置され
ている。磁気ヘッドは図11及び図12に示すようなロ
ードビーム9の先端部に、ジンバル13とヘッドスライ
ダ7を介した磁気ヘッドスライダ支持サスペンション機
構により取り付けられており、作動時は磁気ディスク表
面の凹凸に対応しながら磁気ディスク表面と微小な間隔
を保って保持されている。近年、主にノート型パソコン
に代表される可般機器に搭載される 2.5インチ以下の小
型磁気ディスク装置の開発が活発に行われている。これ
ら可般機器に磁気ディスク装置を導入する場合には、特
に振動、衝撃の問題が重要視されている。従来の据え置
き型コンピュータに搭載する場合には、コンピュータ内
に組み込む場合の振動、搬送時の振動、及び地震等の振
動に対する耐衝撃性が問題となっており、その仕様は、
非動作時で 200(G)以下、動作時で数(G)程度の振動に耐
えるものであれば良かった。一方、可般機器に搭載する
場合は、落下に対する保証を考慮に入れる必要が生じて
くるため、耐衝撃性の仕様は格段に厳しくなり、非動作
時で 600(G)〜1000(G)、動作時においても100(G)以上の
振動に耐えることが必要となった。
SS(Contact Start Stop)方式が広く採用されている。
CSS方式では、動作時、非動作時とも磁気ヘッドを搭載
する硬いセラミック製の浮動ヘッドスライダは磁気ディ
スク上にあって、動作時は磁気ディスクと微小間隔を保
って浮上し、非動作時は磁気ディスクと接触している。
この状態で、特に磁気ディスクに対して垂直方向に衝撃
が加わった場合、浮動ヘッドスライダとその支持サスペ
ンションの等価質量とサスペンション荷重の大きさによ
っては、浮動ヘッドスライダは磁気ディスクから跳躍し
てしまう。例えば、現在使用されているピコスライダは
質量が約 1.5(mg)であるが、サスペンション支持位置回
りの可動部等価質量を考えると、3〜6(mg)となる。但
し、サスペンションの等価質量はその荷重やスライダ浮
上量と密接に関係しており、通常ピコスライダを使用す
る場合のサスペンションによる押圧荷重範囲は0.5(gf)
〜3.0(gf)であり、荷重が約 0.5(gf)の場合等価質量は
約 7(mg)、荷重が約 3.0(gf)の場合等価質量は約 16(m
g)となっているため、単位荷重(1 gf)あたりの媒体離
脱加速度は約180(G)程度である。従って、それ以上の衝
撃力が加わった場合、浮動ヘッドスライダは磁気ディス
クより跳躍し、再度ディスクに衝突する際に磁気ディス
クに打痕を生じさせるため、ヘッドクラッシュ、データ
破損等のHDI(Head Disk Interface)上の問題の発生は避
けられない。このように、従来の CSS(Contact Start
Stop)方式にも性能上の限界が見えてきた。
ション単体の場合であって、更に磁気ディスク、スピン
ドル、サスペンションを支持する位置決めアクチュエー
タアーム等の機械部品の組み合わせによる衝撃を考える
と、媒体離脱加速度はかなり低下する事が予想されてい
る。以上の問題を解決するために、いわゆるロード/ア
ンロード機構が導入されるに至った。この方式は、装置
が非動作時にはヘッドスライダ、サスペンション系をデ
ィスク上から退避させておく機構であって、衝撃時にヘ
ッドスライダとディスクの接触を物理的に回避すること
が可能となった。ロード/アンロード機構を採用するこ
とによって、非動作時の耐衝撃性は格段に向上する事と
なったが、新たに問題点が浮かび上がってきた。
ッド支持機構は、図11〜図13に示したように、ベー
スプレート11にロードスプリング12を介してロード
ビーム9が接続され、ロードビーム9の先端部にジンバ
ル13が点溶接で接続され、このジンバル13にヘッド
スライダ7を取り付けることにより構成されている。側
面から見ると図12の通りになる。ジンバル13は図1
3に示すようにスライダ7を取り付けるためのジンバル
タング8、ジンバルタング8の一端を取り付けるジンバ
ルタング接続部2、ジンバルタング接続部2の他端から
両側に沿って伸びる可撓性のアウトリガー1及びジンバ
ルタング8とアウトリガー1の間に設けた窓16から構
成されている。特にジンバル13は浮動ヘッドスライダ
7のディスク追従性を高めるために2重に片持梁構造を
有しているため、バネレートは他のバネ機構に比べて非
常に柔軟である。
するロードビーム9の一部を支持してヘッドスライダ7
を昇降させるため、ディスク外にアンロードした状態で
衝撃が加わった場合、ヘッドスライダ7に加わる力によ
って図14に示すようにジンバル13が変形してしま
い、ヘッドスライダ7とディスクの面が適正に維持でき
なくなる。この変形を抑制する事は、ジンバル13の塑
性変形を避けるだけでなく、動作時に万一ヘッドスライ
ダ7が衝撃によって跳躍した場合においても、ヘッドス
ライダ7の姿勢を極力サスペンションのロードビーム9
と平行に維持する効果を有するため、ディスク上に打痕
等を発生させる可能性を格段に低下させることにもつな
がる。
けて、ヘッドスライダ7がディスク面上にジャンプし、
その後再接触するときの姿勢を制御することにより接触
面積の低減による損傷の増大を防ぎ、耐衝撃性能を向上
させる方法として、特開平11−66781にはロード
ビームの先端をジンバルの先端部まで伸長してジンバル
と略同じ大きのルーフ部を構成し、衝撃によりヘッドス
ライダが大きく回転しようとした場合には、該ジンバル
が該ロードビームのルーフ部に接触して、ヘッドスライ
ダの回転を抑制し、ヘッドスライダの姿勢を制御する方
法が開示されている。この方式ではヘッドスライダの回
転(ねじれ)に対しては効果があるが、振動による上下
運動に起因するヘッドスライダ7の姿勢変動を抑制する
には充分ではない。
ルタング8と呼ばれる部分の非拘束側の動きをロードビ
ーム側で規制して、ヘッドスライダ姿勢変動を抑制する
機構である。この構造は、図15(a)のようにジンバ
ルタング8の非拘束側を延長して四角に打ち抜いて枠を
形成し、次いで図15(b)の如く直角に折り曲げて立
ててジンバルタング支持フレーム14とする。一方、ロ
ードビーム9には一部を切り取って孔17を設け、この
孔の一辺にジンバルタング拘束バー15を設ける。次い
で図16に示すように該ジンバルタング支持フレーム1
4をロードビーム9に設けた孔17にはめ込み、孔17
の一部に突出しているジンバルタング拘束バー15を挿
入して、ヘッドスライダの姿勢変動を抑制する機構であ
る。図17は上記組立構造を横から見た側面図である。
この場合はジンバルタング部分のピッチング運動はかな
り抑制されるが、ジンバルとロードビームの接続部分か
らの片持梁の曲げ変形(図18(a):非衝撃時、(b):衝
撃時 参照)に対しては効果が少なくないばかりか、逆
に浮動ヘッドスライダ7の姿勢変動を助長する可能性も
ある。
ダ7の背面中心付近を拘束して、そのピッチング方向の
運動を拘束する図19及び図20に示す構造の耐衝撃機
構も提案されている。この構造はヘッドスライダ7の背
面中心付近のジンバルタング8の両側に、カギ型に折り
曲げたタング拘束バー26を設け(図19(a)参
照)、このタング拘束バー26をロードビーム9に設け
た方形の孔17に挿入し、ロードビーム9に引っかける
ようにして(図19(b)参照)ヘッドスライダのピッ
チング方向の動きを拘束するものである。図20は上記
組立構造を横から見た図である。この耐衝撃機構では、
タング拘束バー26が浮動ヘッドスライダの中心付近を
支持する事になるので、ヘッドスライダ7のピッチング
方向の振動抑制効果は高いが、このタング拘束バー26
の剛性及び長さが十分取れないと、衝撃時にロードビー
ム9から外れてしまい、サスペンションとして正常な機
能を発揮しなくなる。また、必要十分な構造とした場合
には、逆にジンバルタング8とヘッドスライダ7との接
着面積が減少し、その接着強度が維持できず、量産時の
歩留まり悪化を招く可能性が高くなる。また、タング拘
束バー26をロードビーム9に組み込む際に、ロードビ
ーム9側にかなり大きな切り欠き孔17を設けなければ
ならず、ロードビーム9の先端側の幅に制限が生じた
り、ロードビーム9そのものの剛性低下を招く恐れがあ
る。
決するため、衝撃時の浮動ヘッドスライダ姿勢変動を抑
制し、充分な強度を保持し、ジンバル設計の自由度が高
く、量産時の歩留まりを向上させることが可能な、磁気
ヘッドスライダ支持装置の耐衝撃機構及びこの耐衝撃機
構を組み込んだ磁気ディスク装置を提供することを目的
とする。
め、本発明ではジンバル両側のアウトリガーにヘッドス
ライダ支持アームを取り付けて、衝撃の際ジンバルハン
グに発生する力を受け止めると同時に、アウトリガーの
該ヘッドスライダ支持アーム取り付け部分近傍に設けた
拘束バーをロードビーム側で拘束し、ヘッドスライダの
姿勢変動、特にピッチング方向の動きと姿勢を制御する
方式を採用した。
ンバルの両側に1対の可撓性のアウトリガーを設け、該
アウトリガーの中間部分に張り出し部分を設け、該張り
出し部分にヘッドスライダ支持アームの一端を接続する
とともに先端部に拘束バーを設け、該ヘッドスライダ支
持アームの他端でヘッドスライダ近傍のジンバルタング
部を支持すると共に、前記ロードビームには前記拘束バ
ーの動きを拘束する拘束アームを設け、前記拘束バーを
前記拘束アーム中に非接触状態で抱き込んで交差させ、
もってヘッドスライダの姿勢変動を抑制するように構成
したことを特徴とする磁気ヘッドスライダ支持サスペン
ションの耐衝撃機構である。
1対の可撓性のアウトリガーを設け、該アウトリガーの
中間部分に張り出し部分を設け、該張り出し部分にヘッ
ドスライダ支持アームの一端を接続し、該ヘッドスライ
ダ支持アームの他端でヘッドスライダ近傍のジンバルタ
ング部を支持すると共に、該アウトリガーの張り出し部
の先端をさらにL型に延長してジンバル面に対して直角
に曲げてカギ型の拘束バーを形成し、さらに前記ロード
ビームには前記カギ型の拘束バーの動きを拘束する方形
の孔のみを設けて、前記拘束バーを前記方形の孔の中に
非接触状態でくぐらせてロードビームと交差させ、もっ
てヘッドスライダの姿勢変動を抑制するように構成した
ことを特徴とする磁気ヘッドスライダ支持サスペンショ
ンの耐衝撃機構である。
は第2項の発明において、ヘッドスライダ支持アームが
ジンバルタングを支持する位置が、ヘッドスライダの長
手方向の中心近傍の位置であることを特徴とする。請求
項第4項の発明は、請求項第1項から第3項のいずれか
に記載の発明において、ヘッドスライダ支持アームにフ
ランジを設けたことを特徴とする。請求項第5項の発明
は、請求項第1項または第2項の発明において、ロード
ビームのヘッドスライダ側の先端に、ヘッドスライダを
磁気ディスク上に昇降させるためのアームを設けたこと
を特徴とする。請求項第6項の発明は、請求項第1項か
ら第5項のいずれかに記載の耐衝撃機構を使用した磁気
ヘッドスライダ支持サスペンションを具備してなること
を特徴とする磁気ディスク装置である。
にスライダ支持アームを接続して、衝撃によりスライダ
から発生してジンバルタングに伝わる力を、ジンバルタ
ング接続部とヘッドスライダ支持アームで分担して受け
止める構造とした。同時に両側のアウトリガーに拘束バ
ーを設け、ロードビーム側に設けた拘束アーム若しくは
孔と組み合わせ、衝撃が発生した時のヘッドスライダの
姿勢変動を抑制するものである。ヘッドスライダ支持ア
ームは、ヘッドスライダから発生した荷重を受け止める
ので、なるべくヘッドスライダ重心に近い位置に配置す
るのが良く、ジンバルの柔軟性を損なわず、かつ充分な
剛性を有することが必要である。このためヘッドスライ
ダ支持アームは、アウトリガーのほぼ中央部に張り出し
部を設けて接続する。スライダ支持アームの長さや幅に
は特に制限はない。スライダ支持アームはジンバルと同
じ材料で形成し、フランジを設けておけば軽量かつ剛性
に富んだものとすることができる。
ダ支持アームを設け、先ず衝撃発生時にヘッドスライダ
が受ける荷重の一部をヘッドスライダ支持アームで受け
止め、次いでアウトリガーに並設した拘束バーとロード
ビーム側に設けた拘束バーの受け機構とを併用して、ヘ
ッドスライダの姿勢変動を抑制するようにした。ヘッド
スライダ支持アームと拘束バーの取り付け位置は、スラ
イダの重心に近いほど好ましいが必ずしもスライダ重心
の真横でなくても良く、拘束バーをスライダ重心の真横
からオフセットして配置しても、ヘッドスライダ支持ア
ームを傾斜させて配置することで、同様の効果を引き出
すことができ、しかもジンバル全体の設計の自由度が増
加し、作り易く量産に適したものにすることができる。
アウトリガーと拘束バーの接続は、アウトリガー上にあ
るヘッドからの信号配線を避けるため、アウトリガーに
張り出し部分を設けて行う。張り出し部分は信号配線を
挟んでアウトリガー両サイドに設ければ小さな面積で確
実な接続が可能となる。
いて説明する。本発明では、衝撃発生時にヘッドスライ
ダで発生した力がジンバルに伝わった結果生ずるジンバ
ルの動きを、上記のアウトリガーに取り付けたヘッドス
ライダ拘束バー近傍で拘束する方式とする。衝撃により
ヘッドスライダから発生する力を効果的に受け止めるた
めである。このため前記アウトリガーの張り出し部分を
利用して、拘束バーを設ける。拘束バーは前記アウトリ
ガーの張り出し部分を兼用しても良いし、張り出し部分
をさらに延長してその先端に設けても良い。拘束バーは
単なる平板状でも良いし、直角に折り曲げて起こし、カ
キ状に形成しても良い。拘束バーを平板状に構成した場
合には、ロードビーム側にカギ型の拘束アームを設け
る。拘束バーをカギ状に構成した場合には、ロードビー
ム側には単なる切り込みからなる孔を設けるのみで良
い。以上のように構成した拘束バーと拘束アームを組み
合わせて、衝撃発生時のジンバルのピッチング方向の動
きを抑制することができる。拘束バーと拘束アームの噛
み合う位置は、前記アウトリガーの張り出し部分に近い
方が好ましく、ヘッドスライダの重心近傍ならなお良
い。しかし、拘束バーをある程度丈夫にしておけば、拘
束バーの取り付け方向を調節することにより、拘束バー
の取り付け位置は特に制限を受けるものではない。
ムを、非接触状態で拘束アームが拘束バーを抱え込むよ
うに組み合わせる。あるいはまた、拘束バーがロードビ
ームの孔に入り、ロードビームの一辺を非接触状態で抱
え込むように組み合わせる。このように構成することに
より、衝撃発生時のヘッドスライダのピッチング方向の
動きを拘束することができる。
細に説明する。 (実施例1)図1〜図3は、本発明の請求項第1項に係
わる磁気ヘッドスライダ支持サスペンション耐衝撃機構
の実施例を示した図である。図1はジンバル13を示す
図である。ジンバル13を構成する1対のアウトリガー
1の左右に、内側支持アーム接続部3及び外側支持アー
ム接続部4が設けられている。これはアウトリガー1上
には通常磁気ヘッドの電気配線となる FPC(フレキシブ
ルプリントケーブル、図示省略)が設けられており、ヘ
ッドスライダ支持アーム5を取り付けられないため、電
気配線部分を避けてヘッドスライダ支持アーム5の取付
場所を確保するためである。この内側、外側のヘッドス
ライダ支持アーム接続部3、4にヘッドスライダ支持ア
ーム5の一端を接続する。一方、ヘッドスライダ支持ア
ーム5の他端では、衝撃時にヘッドスライダ7の横のジ
ンバルタング部分8が受ける力を支持するようにしてあ
る。アウトリガー1の外側の外側ヘッドスライダ支持ア
ーム接続部4にはヘッドスライダ支持アーム5が接続し
てあり、両者が重なり合った部分は、接続と同時にまっ
すぐに伸びた平板状の拘束バー25を形成している。本
実施例では外側ヘッドスライダ支持アーム4は拘束バー
25を兼ねている。
込みを入れて下方にカギ型に折り曲げて、拘束アーム1
0を形成してある。点線で示しているのは組み込まれた
ジンバル13を示している。図3は上記ジンバル13を
上記ロードビーム9の拘束アーム10に組み込んだ状態
を示す側面図である。ロードビーム9よりヘッドスライ
ダ側に折曲げて構成した拘束アーム10とロードビーム
9とが作る空間20内に、上記拘束バー25を非接触状
態で位置させる。このように構成することにより、衝撃
を受けた場合の拘束バー25の移動範囲は、該空間20
に依って制限される狭い範囲となる。その結果、ヘッド
スライダ7に生じた力はジンバルハング8、ヘッドスラ
イダ支持アーム5、拘束バー25、拘束アーム10を通
じてロードビーム9に受け止められるので、ヘッドスラ
イダ7の姿勢変動は狭い範囲内に収めることができる。
狭い範囲に制限するのは、実際にヘッドスライダ7が磁
気ディスク上を空気膜浮上する際に、ジンバル13とロ
ードビーム9が干渉してしまうと、20(nm)に近い浮上隙
間を保ちながら磁気ディスクのうねり等に追従すること
ができなくなるからである。ロードビーム9の厚さは通
常ジンバル13の2倍以上あって剛性が高いため、拘束
アーム10は短くても衝撃に対して十分な剛性を確保す
る事が可能である。拘束バー25はロードビーム9側に
設けた拘束アーム10によって可動範囲が拘束される。
一方、拘束バー25は、ヘッドスライダ支持アーム5と
アウトリガー1のヘッドスライダ支持アーム接続部3、
4との接合により剛性が上がるため、全体としてスライ
ダ7を高い剛性で支持する事が可能となり、なおかつジ
ンバルタング部8にはヘッドスライダ接着領域が十分確
保され、更にジンバル13及びロードビーム9の設計自
由度を大幅に稼ぐ事が可能となっている。従って加工し
やすく、量産には適したものとなる。
項第2項に係わる磁気ヘッドスライダ支持サスペンショ
ン耐衝撃機構の第1の実施例を示した図である。ここで
は、上記実施例1に於いてアウトリガー1に設けた外側
支持アーム接続部4の先端部を伸ばし、さらにL字型に
形成する。次いでこのL字型部分を上向きに折り曲げて
カギ状の拘束バー24を構成している。一方、ロードビ
ーム9側には長方形の孔30のみを設けてある。このよ
うに構成した後、前記カギ型の拘束バー24を、前記ロ
ードビーム9側に設けた長方形の孔30に挿入して非接
触状態で交差させることで、衝撃時の拘束機構としてい
る。図4は本実施例に使用するジンバル13の平面図で
ある。図5はロードビーム9の平面図であり、上記ジン
バル13を点線で示している。図6は拘束バー24を孔
30に組み込んだ状態を側面から見た図である。本実施
例では、L字型の拘束バー24はジンバル13と一体成
形されているので衝撃方向に対して厚み強度の増加とし
て働き、更にロードビーム9側に片持ちの拘束アームを
必要としないため衝撃に対する剛性は更に向上する。
項に係わる磁気ヘッドスライダ支持サスペンション耐衝
撃機構における、第2の実施例で使用するジンバル13
を示した平面図である。この実施例では上記実施例2の
場合のL字型の拘束バー24が、ロードビーム9のベー
スプレート11側にオフセットして設けられている。ま
たヘッドスライダ支持アーム5はヘッドスライダ7に直
交するのではなく、斜めに接続してある。こうすること
によって、ヘッドスライダ7横のジンバルタング部の任
意の位置が支持可能になる。以上の配置によって、ジン
バルタング幅によってロードビーム幅が制限される割合
が減少するため、サスペンション機構の設計の自由度を
更に向上させることが可能になる。
に係わる磁気ヘッドスライダ支持サスペンション耐衝撃
機構におけるジンバルの実施例を示した平面図である。
この例では前記実施例3において、ヘッドスライダ支持
アーム5がジンバルタング8を支持する位置を、ヘッド
スライダ7の長手方向中心近くに設定したものである。
このようにヘッドスライダ7の重心により近い位置で支
持する配置とすることにより、ヘッドスライダ7が磁気
ディスクから跳躍したり、非動作時に衝撃を受けた際の
ヘッドスライダ7の姿勢変動(特にピッチング方向)を
一層抑制する事ができる。
に係わる磁気ヘッドスライダ支持サスペンション耐衝撃
機構の実施例で使用するヘッドスライダ支持アームを示
した外観図である。この例では、ヘッドスライダ支持ア
ーム5の側面を曲げてフランジ51を設けることで、そ
の支持剛性を上げたものである。これにより、衝撃時の
変形をさらに抑制してヘッドスライダ7の姿勢変動を厳
しく抑制する事ができる。
項に係わる磁気ヘッドスライダ支持サスペンション耐衝
撃機構の実施例に用いるロードビーム9を示した平面図
である。この例では、ロードビーム9先端にヘッドスラ
イダ7を昇降させるロードアンロード用のアーム70が
設けられている。アーム70はヘッドスライダ7を昇降
させ際に、ロードビーム9の負担を分散させるものであ
る。ロードビーム9先端に設けることにより、ロードス
プリング12の負担を軽減することができる。
たが、磁気ヘッドスライダ支持サスペンション耐衝撃機
構に用いるヘッドスライダ支持アームの材料は、軽量、
発塵性の少ないものであれば何でもよく、自身が衝撃緩
衝作用あるいは衝撃吸収作用を有するものであっても良
い。通常はステンレス鋼の薄板が使用される。ヘッドス
ライダの取り付けに接着剤を用いるほかはスポット溶接
を利用して作製する。また、ヘッドスライダ支持アーム
はジンバルと一体成形されたものであってもよく、本発
明の趣旨に沿った変更は可能である。さらに、拘束バー
や拘束アームもジンバルと一体成形されたものであって
も良く、あるいは後から接合して形成しても良い。
ダ支持サスペンション機構に磁気ヘッドを搭載し、ピボ
ットベアリングとボイスコイルモーターからなるキャリ
ッジにより所定の半径位置に位置決めして、さらにスピ
ンドルに支持された磁気ディスク等と共にベースに固定
して、カバーを掛けて密封して磁気ディスク装置とす
る。
本発明による磁気ヘッドスライダ支持サスペンション耐
衝撃機構を使用することによって、ヘッドスライダの姿
勢変動抑制を主とする、耐衝撃特性に優れたヘッドスラ
イダ・サスペンション機構を構成することが可能となる
ため、信頼性の高い磁気ディスク装置を提供することが
できる。また、本発明によれば、ジンバルタング上での
スライダ搭載面積が充分確保でき、かつジンバル設計上
の自由度も増加し、加工もし易いので量産に適したもの
となる。
る平面図である。
す平面図である。
る平面図である。
す平面図である。
面図である。
面図である。
ムの構造を説明する外観図である。
平面図である。
ョンの例を示した図である。
ションの側面図である。
ションに用いられたジンバルの構造を示す平面図であ
る。
ョンが衝撃により変形した例を示した図である。
る。
んだ図である。
を示した図である。
ョンの他の例を示した図である。
・内側ヘッドスライダ支持アーム接続部、4・・・外側ヘッ
ドスライダ支持アーム接続部、5・・・ヘッドスライダ支
持アーム、6・・・ジンバル接続部、7・・・ヘッドスライ
ダ、8・・・ジンバルタング、9・・・ロードビーム、10・・
・拘束アーム、11・・・ベースプレート、12・・・ロード
スプリング、13・・・ジンバル、14・・・ジンバルタング
支持フレーム、15・・・ジンバルタング拘束バー、16・
・・窓、17・・・孔、18・・・ピポット、20・・・空間、2
4・・・カギ型の拘束バー、25・・・拘束バー、30・・・
孔、51・・・フランジ、70・・・アーム
Claims (6)
- 【請求項1】 ロードビームの先端部に、ジンバルとヘ
ッドスライダを介して磁気ヘッドを取り付けた磁気ヘッ
ドスライダ支持サスペンション機構において、前記ジン
バルの両側には1対の可撓性のアウトリガーを設け、該
アウトリガーの中間部分に張り出し部からなるヘッドス
ライダ支持アーム接続部を設け、該ヘッドスライダ支持
アーム接続部にヘッドスライダ支持アームの一端を接続
するとともに、他端でヘッドスライダ近傍のジンバルタ
ング部を支持するように構成し、ヘッドスライダ支持ア
ームの一端が接続されたヘッドスライダ支持アーム接続
部の先端には拘束バーを設け、一方、前記ロードビーム
には拘束バーの動きを拘束する拘束アームを設け、前記
拘束バーを前記拘束アーム中に非接触状態で抱き込んで
交差させ、もってヘッドスライダの姿勢変動を抑制する
ように構成したことを特徴とする磁気ヘッドスライダ支
持サスペンションの耐衝撃機構。 - 【請求項2】 ロードビームの先端部に、ジンバルとヘ
ッドスライダを介して磁気ヘッドを取り付けた磁気ヘッ
ドスライダ支持サスペンション機構において、前記ジン
バルの両側には1対の可撓性のアウトリガーを設け、該
アウトリガーの中間部分に張り出し部からなるヘッドス
ライダ支持アーム接続部を設け、該ヘッドスライダ支持
アーム接続部にヘッドスライダ支持アームの一端を接続
するとともに他端でヘッドスライダ近傍のジンバルタン
グ部を支持するように構成し、ヘッドスライダ支持アー
ムの一端が接続されたスライダ支持アーム接続部の先端
にはカギ型の拘束バーを設け、一方、前記ロードビーム
には前記カギ型拘束バーの動きを拘束する方形の孔を設
け、前記拘束バーを前記方形の孔の中に非接触状態でく
ぐらせて交差させ、ロードビームで拘束バーの動きを拘
束し、もってヘッドスライダの姿勢変動を抑制するよう
に構成したことを特徴とする磁気ヘッドスライダ支持サ
スペンションの耐衝撃機構。 - 【請求項3】 ヘッドスライダ支持アームが支持するジ
ンバルタングの位置が、ヘッドスライダの長手方向の中
心近傍の位置であることを特徴とする請求項第1項また
は第2項に記載の磁気ヘッドスライダ支持サスペンショ
ンの耐衝撃機構。 - 【請求項4】 ヘッドスライダ支持アームにフランジを
設けたことを特徴とする請求項第1項から第3項のいず
れかに記載の磁気ヘッドスライダ支持サスペンションの
耐衝撃機構。 - 【請求項5】 ロードビームのヘッドスライダ側の先端
に、ヘッドスライダを磁気ディスク上に昇降させるため
のアームを設けたことを特徴とする請求項第1項または
第2項に記載の磁気ヘッドスライダ支持サスペンション
の耐衝撃機構。 - 【請求項6】 請求項第1項から第5項のいずれかに記
載の耐衝撃機構を使用した磁気ヘッドスライダ支持サス
ペンションを具備してなることを特徴とする磁気ディス
ク装置。
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JP21597399A JP3237663B2 (ja) | 1999-07-29 | 1999-07-29 | 磁気ヘッドスライダ支持サスペンションの耐衝撃機構及びそれを用いた磁気ディスク装置 |
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