JP3237501U - トロリ線塗油装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】凍結防止剤の飛散と無駄を防止する、トロリ線塗油装置を提供する。【解決手段】トロリ線塗油装置1は、トロリ線2をガイドする溝3が、外周面に渡って形成された車輪4と、該車輪の上部を突出させて挿入する共に、該車輪を回転自在に枢支した、上端が開口した油受け槽5と、上記トロリ線に凍結防止剤を吹き付ける電動吹付器7とよりなり、上記電動吹付器は、吹付器本体7aと、上記吹付器本体から所望の長さ延びる吹付ノズル部7cとよりなり、該吹付ノズル部の吹付口7dは上記車輪の溝上のトロリ線の上面から側面側に渡って吹き付けることができる位置に設けられていることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本考案は、トロリ線塗油装置、特に、トロリ線(電車線)に凍結防止剤を塗油するための装置に関するものである。
冬季に、トロリ線の着霜や着氷を防止するため、トロリ線に凍結防止剤を塗油する必要がある。そして、その総延長距離は40km以上にもなる。
従来の塗油作業は、軌陸車の作業台または絶縁タワーから、作業員による噴霧器による吹付けか、洗車ブラシやウエスによる手塗が主であった。
そして、手塗は、塗油精度が高く、まんべんなくトロリ線に凍結防止剤を塗油できる利点があるが、時間がかかり、また、作業員が凍結防止剤を浴びてしまうなどの安全性に問題があった。
また、噴霧器は、手塗に比べて作業効率は高いが、付着が悪く、悪天候時では、霧状の凍結防止剤が宙を舞い、一般車や家屋に飛散するため、苦情を受ける場合があった。
また、作業車に電動噴霧装置を設け、作業車をトロリ線に沿って移動しながら、電動噴霧装置の噴射ノズルからトロリ線に凍結防止剤を塗油するものもある。
作業車に設けた自動噴霧装置としては、例えば、特許文献1がある。
しかしながら、移動中に、自動噴霧装置の噴射ノズルに対して、トロリ線がずれてしまうと、凍結防止剤がトロリ線に付着しない場合があった。
また、トロリ線にまんべんなく塗油するためには、2つの噴射ノズルを用いて、トロリ線の上下から塗油するか、或いは、1つの噴射ノズルによる場合には、噴霧量多くする必要があり、凍結防止剤の飛散が問題になった。
本考案は、上記の欠点を除くようにしたものである。
本考案のトロリ線塗油装置は、トロリ線をガイドする溝が、外周面に渡って形成された車輪と、該車輪の上部を突出させて挿入する共に、該車輪を回転自在に枢支した、上端が開口した油受け槽と、上記トロリ線に凍結防止剤を吹き付ける電動吹付器とよりなり、上記電動吹付器は、吹付器本体と、上記吹付器本体から所望の長さ延びる吹付ノズル部とよりなり、該吹付ノズル部の吹付口は上記車輪の溝上のトロリ線の上面から側面側に渡って吹き付けることができる位置に設けられていることを特徴とする。
また、上記吹付口は、上記車輪の溝の上端より前方側の溝上方に設けられることを特徴とする。
また、上記油受け槽で受けた凍結防止剤を、上記電動吹付器に供給する油供給手段を更に設けたことを特徴とする。
本考案によれば、トロリ線に確実に塗油できるようになる。
また、凍結防止剤の飛散を防ぐことができるようになる。
また、凍結防止剤の無駄を防止することができるようになる。
以下図面によって本考案の実施例を説明する。
本考案のトロリ線塗油装置1は、トロリ線2をガイドする凹状の溝3が、外周面中央に渡って形成された車輪4と、該車輪4を、上部を突出させて挿入すると共に、該車輪4を回動自在に枢支した、上端が開口した箱状の油受け槽5と、上記車輪4を挟んで、上記油受け槽4の上部に、上方に突出して前後に設けた、上記トロリ線2を前後においてガイドするガイドローラー部6、6と、上記トロリ線2に凍結防止剤を吹き付ける電動吹付器7と、上記油受け槽5内の凍結防止剤を、上記電動吹付器7に供給する油供給手段8とよりなり、上記電動吹付器7は、吹付器本体7aと、該吹付器本体7aに設けた、凍結防止剤が貯められた凍結防止剤貯蔵部7bと、上記吹付器本体7aから所望の長さ延びる吹付ノズル部7cとよりなる。
そして、上記吹付ノズル部7cの先端の吹付口7dは、上記車輪4の溝3の上方であって、上記トロリ線2の上面から側面側に渡って、凍結防止剤を吹き付けることができる位置に設けるようにする。
なお、トロリ線2に付着しなかった凍結防止剤が上記溝3内に落ち、この凍結防止剤が、トロリ線2が溝3を通過する時に、上記トロリ線2の下面に付着できるように、上記吹付口7dを、上記車輪4の上端より前方側の溝3上方に設けるのが好ましい。
但し、例えば、予め、車輪4の溝3に凍結防止剤が付着しているように場合には、上記吹付口7dを、上記車輪4の上端、または上端よりも後方側の溝3上方に位置させてもよい。
また、上記前後の各ガイドローラー部6は、例えば、上記油受け槽5の上部に固定した基部6aと、該基部6aに対して、上下方向に所望量移動自在に設けられると共に、圧縮バネ(図示せず)により、常時上方に付勢されたスライド部6bと、該スライド部6bの上端に回転自在に設けた円柱状のローラー6cとよりなる。
そして、上記前後のガイドローラー部6,6が上下方向に移動自在にすることにより、上記トロリ線2が、上記前後のガイドローラー部6,6と、上記車輪4により、常に3点でトロリ線2をガイドできるようになる。
また、上記油供給手段8は、例えば、上記吹付器本体7aが、上記油受け槽5の下方に位置する場合には、例えば、上記油受け槽5の底部に形成した開口部8aと、該開口部8aと、上記電動噴霧器7の貯蔵部7bとを連結する移送管8bとよりなり、上記油受け体5に貯まった凍結防止剤が、重力により、上記貯蔵部7bに移送されるようになる。
なお、上記油受け槽5の後方側の上部に、上記トロリ線2まで傾斜して延びる短冊状のスクレーパー9を1又は2設け、該スクレーパー9の先端を上記トロリ線に接するようにして、余剰の凍結防止剤をはぎ取り、該はぎ取られた凍結防止剤を上記スクレーパー9を伝って、上記油受け槽5内に貯まるように形成してもよい。
また、上記油受け槽5の上部開口の左右壁上端に、それぞれ、例えば、ゴム状の起立板10を設け、吹き付けられた凍結防止剤が、上記油受け槽5以外に飛散しないようにしてもよい。
次に本考案のトロリ線塗油装置の作用と効果を説明する。
本考案のトロリ線塗油装置は、例えば、軌陸車(図示せず)の作業台に固定する。
そして、上記前後のガイドローラー部6、6上と、上記車輪4の溝3内に、トロリ線2を配置する。
そして、上記軌陸車をトロリ線2に沿って前方に移動すると共に、上記トロリ線塗油装置の電動吹付器7を駆動して、上記吹付ノズル部7cの吹付口7dから、凍結防止剤を上記トロリ線2の上面から側面側に渡って吹き付けるようにする。
これにより、上記トロリ線2の上面から側面側には、凍結防止剤が塗油されるようになり、そして、下方に流れた凍結防止剤が、上記トロリ線2の下側も塗油されるようになる。
さらに、上記トロリ線2に付着しなかった凍結防止剤は、上記車輪4の溝3内に落ちて貯まり、そして、上記トロリ線2が上記車輪4の溝3を通過する時に、該トロリ線2の下面に接して塗油され、これにより、トロリ線2にまんべんなく塗油されるようになる。
また、上記トロリ線2は、上記車輪4の溝3内にガイドされているので、吹付ノズル部7cに対して、トロリ線2がずれることがなく、確実に塗油できるようになる。
従って、従来のように、2つのノズル部を用いることなく、また、全体に塗油されるように、吹付量を増やすことなく、本考案においては、トロリ線をまんべんなく、塗油できるようになる。
また、上面から側面側のみに吹き付けるようにすればよいので、強く吹き付ける必要がないので、凍結防止剤の飛散を防止することができる。
また、凍結防止剤の吹付量を、上記車輪4の溝3内に収まるようにすることにより、凍結防止剤の飛散を防止することができるようになる。
また、凍結防止剤が、溝やスクレーパーを伝わって、貯蔵部に移送されるようになりなるので、凍結防止剤の再利用ができ、経済性が良くなる。
1 トロリ線塗油装置
2 トロリ線
3 溝
4 車輪
5 油受け槽
6 ガイドローラー部
6a 基部
6b スライド部
6c ローラー
7 電動吹付器
7a 吹付器本体
7b 凍結防止剤貯蔵部
7c 吹付ノズル部
7d 吹付口
8 油供給手段
8a 開口部
8b 移送管
9 スクレーパー
10 起立板
2 トロリ線
3 溝
4 車輪
5 油受け槽
6 ガイドローラー部
6a 基部
6b スライド部
6c ローラー
7 電動吹付器
7a 吹付器本体
7b 凍結防止剤貯蔵部
7c 吹付ノズル部
7d 吹付口
8 油供給手段
8a 開口部
8b 移送管
9 スクレーパー
10 起立板
Claims (3)
- トロリ線をガイドする溝が、外周面に渡って形成された車輪と、
該車輪の上部を突出させて挿入する共に、該車輪を回転自在に枢支した、上端が開口した油受け槽と、
上記トロリ線に凍結防止剤を吹き付ける電動吹付器とよりなり、
上記電動吹付器は、吹付器本体と、上記吹付器本体から所望の長さ延びる吹付ノズル部とよりなり、
該吹付ノズル部の吹付口は、上記車輪の溝上のトロリ線の上面から側面側に渡って吹き付けることができる位置に設けられていることを特徴とするトロリ線塗油装置。 - 上記吹付口は、上記車輪の溝の上端より前方側の溝上方に設けられることを特徴とする請求項1に記載のトロリ線塗油装置。
- 上記油受け槽で受けた凍結防止剤を上記電動吹付器に供給する油供給手段を更に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のトロリ線塗油装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022000865U JP3237501U (ja) | 2022-03-18 | 2022-03-18 | トロリ線塗油装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022000865U JP3237501U (ja) | 2022-03-18 | 2022-03-18 | トロリ線塗油装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3237501U true JP3237501U (ja) | 2022-05-18 |
Family
ID=81593617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022000865U Active JP3237501U (ja) | 2022-03-18 | 2022-03-18 | トロリ線塗油装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3237501U (ja) |
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2022
- 2022-03-18 JP JP2022000865U patent/JP3237501U/ja active Active
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Legal Events
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