JP3233393B2 - メタルハライドランプ - Google Patents

メタルハライドランプ

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JP3233393B2
JP3233393B2 JP26628198A JP26628198A JP3233393B2 JP 3233393 B2 JP3233393 B2 JP 3233393B2 JP 26628198 A JP26628198 A JP 26628198A JP 26628198 A JP26628198 A JP 26628198A JP 3233393 B2 JP3233393 B2 JP 3233393B2
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/82Lamps with high-pressure unconstricted discharge having a cold pressure > 400 Torr
    • H01J61/827Metal halide arc lamps
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/12Selection of substances for gas fillings; Specified operating pressure or temperature
    • H01J61/125Selection of substances for gas fillings; Specified operating pressure or temperature having an halogenide as principal component

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  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
  • Discharge Lamp (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶プロジェクシ
ョンディスプレイなどの投射装置や、主に反射鏡に組み
込まれて用いられる一般照明装置等に適用されるメタル
ハライドランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、文字や図形を拡大投影して表示す
るために、液晶プロジェクションシステムが普及しつつ
ある。
【0003】この種の装置では、光源ランプからの光が
反射鏡を介して液晶パネルに入射され、投射光学系であ
る集光光学系を介して、スクリーンに投射されるように
なっている。そのため、反射鏡における焦点近傍の限ら
れた領域から発せられる光しか有効に利用されない。こ
のため、光源であるランプは、アークによる発光ができ
るだけ集中していることが好ましく、発光領域が小さい
ほど、光の利用効率が高くなってスクリーン照度が大き
くなる。この傾向は、特に、装置の小型化や軽量化、低
価格化を図るために反射鏡等の小型化が進むほど、顕著
になる。
【0004】また、光源ランプは、スクリーンに映し出
される映像の色再現性が良好であるためには、可視域全
域にわたって発光していることが好ましい。すなわち、
赤、緑、および青の発光バランスがよければ、例えば人
肌が健康的な人間の素肌に見える映像を表示することが
できる。一方、相対的に赤領域の発光が少ないと、健康
的な人間の生き生きとした素肌として映し出されるべき
映像が、青っぽく、貧相に、不健康に映し出されてしま
う。
【0005】そこで、従来の液晶プロジェクションシス
テムなどにおいては、上記のような点を考慮して、光源
ランプとしてメタルハライドランプや超高圧水銀ランプ
などが用いられている。
【0006】上記メタルハライドランプは、高圧水銀蒸
気中に種々の金属ハロゲン化物を添加した形式の高圧放
電ランプである。具体的には、例えば照明学会誌,第7
3巻,第9号,平成元年,pp.18-24「メタルハライドラ
ンプの発光原理と点灯動作の理論解析」(東忠利著)に
記載されたものが知られている。このランプには、Sc
(スカンジウム)とNa(ナトリウム)とのヨウ化物が
封入され、ランプの単位入力電力あたりの光束の大きさ
(以下「発光効率」という。)が90(lm/W)と高
い効率を有している。これは、ScとNaとから、それ
ぞれ単体の蒸気圧に比べて、より蒸気圧の高い複合ヨウ
化物(おそらくNa2ScI5)が生成されるためである
と考えられる(C.Hirayama et al.「Complex halide va
pors inmetal halide type HID lamps」JOURNAL of the
ILLUMINATING ENGINEERING SOCIETY, July 1977, pp.2
09-214)。このランプの分光分布特性を図7に示す。同
図に示すように、可視域に多数の輝線スペクトルが見ら
れ、比較的高い演色性を有している。
【0007】また、本願発明者らは、本願発明の完成に
至る過程において、図8に示すような構成のメタルハラ
イドランプを試作した。このランプの発光管101は、
石英から成る透光性容器であり、略球形状で、内径が1
0.8mm、内容積が約0.7ccに形成されている。
発光管101の両端は、それぞれ封止部106,106
によって封止されている。発光管101の内部には、1
対のタングステン製の電極102,102が設けられて
いる。この電極102,102は、それぞれモリブデン
箔103,103を介して外部リード線104,104
に接続されている。また、上記電極102,102に
は、それぞれタングステン製のコイル105,105が
溶接によって接続されている。上記電極102,102
の先端間の距離(電極間距離)は、2.2mmに設定さ
れている。発光管101内には、封入物107として、
InI(ヨウ化インジウム)が0.6mg、TmI
3(ヨウ化ツリウム)が1mg、アルゴンが常温で0.
2気圧、水銀が49mg封入されている。このメタルハ
ライドランプを水平方向に保持して定格電力で点灯させ
たときの発光効率は、約80(lm/W)であった。ま
た、このランプの発光光を、楕円面反射鏡を介して、7
°の取り込み角で40インチスクリーンへ投射し、スク
リーン上に到達する光束の大きさを測定したところ、ラ
ンプの単位入力電力あたりの上記光束の大きさ(以下
「投射効率」という。)は、4(lm/W)であった。
なお、従来公知のメタルハライドランプは、上記のもの
よりも電極間距離が長く設定され(例えば3mm程
度)、したがって、投射効率は上記よりもさらに低くな
っている。また、分光分布特性に関しては、図9に示す
ように、可視域全域にわたって豊富な発光があり、特
に、前記ScとNaのヨウ化物が封入されたメタルハラ
イドランプに比べて、赤領域の発光が相対的に多く、映
像等を投射した場合に、より良好な色再現性が得られ
る。
【0008】一方、前記超高圧水銀ランプは、例えば特
開平2−148561号公報に開示されているように、
封入物として主に水銀を用い、動作中の水銀の圧力が非
常に高圧になるように構成されている。なお、他の金属
のハロゲン化物は含まれていない。この超高圧水銀ラン
プは、定格点灯させたときの効率が約60(lm/W)
であり、投射効率は、11(lm/W)であった。ま
た、このランプは図10に示すような分光分布特性を有
している。すなわち、高圧動作をさせることによって、
比較的低い圧力で動作する水銀ランプに比べれば、その
ようなランプでは不足しがちな、波長が600〜650
nm付近の赤領域の発光量が多少増強されている。しか
し、前記メタルハライドランプに比べると、この600
〜650nm付近の赤領域の発光はかなり少ない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のメタルハライドランプは、上記のように発光効率は
比較的高いものの、高い投射効率を得ることが困難であ
るという問題点を有している。この原因は、発光領域を
小さくすることが困難であることに起因している。すな
わち、発光領域の大きさを示す指標としてアークの太さ
を測定したところ、前記超高圧水銀ランプは0.7mm
であったのに対して、前記Inを含む試作メタルハライ
ドランプは1.1mmと太いことが確認された。また、
前記Naを含むメタルハライドランプも、超高圧水銀ラ
ンプよりもアークが太い点は同様である。このため、特
に、反射鏡が小さい場合や、投射光学系における投射レ
ンズの入射光取り込み角が小さい場合などには、十分な
スクリーンの明るさを得ることが困難である。上記のよ
うにアークが太くなるのは、「ELECTRIC DISCHARGE LAM
PS」(John F. Waymouth, The M.I.T. Press)p.220 に
記載されているように、Naなどのアルカリ金属は、単
体でのイオン化ポテンシャルが5.14eVと低いた
め、アーク周辺部の温度の低い領域でも容易にイオン化
し、自由電子を供給して、電流の通路、すなわちアーク
の幅を広げるからである。
【0010】一方、超高圧水銀ランプは、前記のように
投射効率が11(lm/W)であり、上記メタルハライ
ドランプの約3倍の高効率を有しているが、前記のよう
に赤領域の発光量が従来の水銀ランプに比べると改善さ
れてはいるものの、発光種が水銀だけであるため、メタ
ルハライドランプのように可視域全域にわたる良好な発
光バランスを得ることが困難である。
【0011】本発明は、上記の点に鑑み、アークが細く
て、投射効率が高く、しかも分光分布特性における発光
バランスが良好なメタルハライドランプの提供を目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、1対の電極が設けられた発光管内に、希
ガスと、水銀を含む金属元素とを含む封入物が封入され
たメタルハライドランプであって、上記金属元素は、単
体でのイオン化ポテンシャルが6eV以上の金属元素で
あるとともに、上記1対の電極の先端間の距離が、安定
な放電が行われる距離に設定され、上記1対の電極の各
先端と、上記発光管の内壁との距離が、上記1対の電極
の先端間の距離の1.5倍以上に設定されていることを
特徴としている。
【0013】上記のように、金属元素として、単体での
イオン化ポテンシャルが6eV以上のものだけが含まれ
ることによって、細いアークが形成され、したがって、
高い輝度および投射効率が得られ、スクリーン照度を大
きくすることができる。また、水銀ランプのように発光
種が水銀だけではないため、可視域全域にわたる良好な
分光分布特性を有する高い演色性を得ることができる。
【0014】ここで、従来のメタルハライドランプで
は、アークを安定化させるためにNaなどを添加してい
たが、これは、電極間距離が10mm程度と長い場合に
必要なものであったと考えられる。すなわち、本願発明
者らは、種々試みた結果、電極間距離を例えば2.5m
m以下、好ましくは2mm以下程度に設定することによ
り、Naなどを添加しなくても、安定なアークを形成し
得ること、また、Naなどを添加しないために蒸気圧が
低いであろうにもかかわらず、高い輝度が得られること
を見い出し、本願発明を完成させるに至った。なお、特
公昭63−62066号公報には、アルカリ金属を含ま
ず、電極の端部間の距離が電極の端部から管壁までの距
離に等しく設定されたランプが開示されている。しか
し、これは、管壁の影響によってアークの安定化を図る
もので、例えば50〜75W程度の比較的小さい入力電
力で発光させる場合には有効な技術であるが、それより
も大きな入力電力で、かつ、電極間距離が比較的短い場
合には、管壁の損傷等を生じるため、適用することがで
きない。これに対し、本発明は、管壁を電極から遠ざ
け、入力電力を大きくできるようにするとともに、電極
間距離を短く設定することによって、アークの安定化お
よび発光量の増大を図ることができるものである。ま
た、一般に、輝度の増大等を図るために、電極間距離を
短くして短アーク化を図る試みは従来よりなされていた
ことであるが、大幅に電極間距離を短くすることは、ラ
ンプ寿命の低下を招くため困難であった。これに対し
て、本発明のメタルハライドランプは、従来のメタルハ
ライドランプと比較して、同一電力で点灯した場合の電
流が少ない。具体的には、例えば電極間距離が2mmと
すると、封入物がScI3とNaIである場合には、電極
間電圧は約40Vであり、入力電力を200Wにするた
めには5Aの電流を流す必要があるのに対し、NaIを
含まない場合には、電極間電圧が約60Vになり、入力
電力を同じ200Wにするためには3.3Aの電流を流
せばよい。それゆえ、ランプ寿命の低下を招くことな
く、安定なアークを形成し得るような短い電極間距離に
設定することが容易にできる。
【0015】上記単体でのイオン化ポテンシャルが6e
V以上の金属元素としては、以下のような特性を有して
いることが好ましい。
【0016】 ・蒸気圧が高いこと ・可視域での発光が強く、かつ発光バランスが良好であ
ること ・単体でのイオン化ポテンシャルが高いこと 具体的には、例えばスカンジウムを用いることができ
る。これにより、スカンジウムによる、波長が630n
m付近の発光の影響により、600〜650nmの波長
にわたる赤領域の発光が豊富な分光分布特性を得ること
が容易にできる。スカンジウムは、例えばヨウ化スカン
ジウム(ScI3)や臭化スカンジウム(ScBr3)な
どのハロゲン化物とすれば、発光管内への封入を容易に
することができる。
【0017】また、さらに、ヨウ化ツリウム(Tm
3)などの希土類のハロゲン化物などを発光管内に封
入して、より分光分布特性を向上させるようにしてもよ
い。
【0018】また、発光管として透光性石英管を用いれ
ば、そのような発光管は、例えばセラミック管などに比
べて透明度が高く散乱性が低いため、上記のようにアー
クが細いことによる点光源化の効果がより有効に発揮さ
れる。
【0019】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)実施の形態1の
メタルハライドランプは、図1に示すように、ほぼ球形
状の発光管201中に封入物207が封入されて構成さ
れている。上記発光管201は、石英から成る透光性容
器により形成されている。この発光管201の両端は、
それぞれ封止部206,206によって封止されてい
る。発光管201の内部には、1対のタングステン製の
電極202,202が設けられている。この電極20
2,202は、それぞれ封止部206,206内に気密
に封止されたモリブデン箔203,203を介して、外
部リード線204,204に接続されている。また、上
記電極202,202には、それぞれタングステン製の
コイル205,205が溶接によって接続されている。
このメタルハライドランプの主要寸法は以下のように設
定されている。
【0020】 発光管の内径 :10.8 mm 発光管の内容積 : 0.7 cc 電極間距離 : 2.5 mm 発光管の内壁と電極との距離:約5.4 mm また、封入物207の成分は以下の通りである。
【0021】 ScI3(ヨウ化スカンジウム): 1 mg アルゴン :0.2 気圧(常
温) 水銀 : 35 mg 上記のように構成されたメタルハライドランプを水平方
向に保持し、270Hzの矩形波電圧を印加して、ラン
プ電力が200Wで一定になるように電流および電圧を
制御し、アークの太さを測定した。ここで、アークの太
さは、図2(a)(b)に示すように定義した。すなわ
ち、1対の電極202,202の先端どうしを結ぶ線分
をX軸(電極軸)とし、電極202,202間の中心を
通り、X軸に垂直な方向の線分をY軸として、Y軸方向
の輝度分布を測定し、最大輝度に対して50%の輝度を
有するY軸上の位置間の距離をアークの太さとする。こ
のようにして求めたアークの太さは、0.7mmであ
り、前記試作メタルハライドランプの1.1mmに対し
てかなり細く、前記超高圧水銀ランプと同等であった。
【0022】また、発光効率(ランプの単位入力電力あ
たりの光束の大きさ)は、93(lm/W)であり、前
記試作メタルハライドランプの80(lm/W)に比べ
て多少増大している程度であったが、最大輝度は、試作
メタルハライドランプの約3倍であった。さらに、投射
効率、すなわち、ランプの発光光を、楕円面反射鏡を介
して、7°の取り込み角で40インチスクリーンへ投射
したときにスクリーン上に到達する光束における、ラン
プの単位入力電力あたりの大きさは、試作メタルハライ
ドランプの約3倍であった。すなわち、入力電力が同じ
であれば、約3倍のスクリーン照度が得られる。これ
は、前記超高圧水銀ランプとほぼ同等の投射効率であ
る。
【0023】上記のように輝度および投射効率が高くな
るのは、次のような理由によると考えられる。すなわ
ち、金属元素として、単体でのイオン化ポテンシャルが
低いNa(イオン化ポテンシャルは5.14eV)やI
n(同、5.79eV)などを含まず、6eV以上のS
c(同、6.7eV)や水銀(同、10.44eV)だ
けを含むとともに、電極間距離が2.5mmと短く設定
されていることにより、細く、かつ安定なアークが形成
される。そこで、アークのエネルギ密度が高くなり、ア
ーク温度が高くなるため、複合ヨウ化物が生成される場
合のように蒸気圧が大幅に上昇しなくても、単位Sc原
子あたりの光放射量が増加する。それゆえ、単位領域あ
たりの発光量が多くなり、上記のような高い輝度および
投射効率が得られると考えられる。
【0024】また、発光管201の内壁と電極202,
202との間の距離が、電極202,202間距離の約
2倍に設定されていることにより、発光管201の損傷
等を生じることなく発光させることができる。また、ア
ークが細いことにより、電流パスが狭くなるため電極間
電圧が高くなる。そこで、従来のメタルハライドランプ
と同一の入力電力にするための電流は減少する。それゆ
え、上記のように電極間距離が短く設定されていても、
ランプ寿命が低下することはない。
【0025】一方、分光分布特性は図3に示すようであ
った。すなわち、可視域全域にわたって発光があり、特
に、前記超高圧水銀ランプ(図10)に比べて、Scに
よる波長が630nm付近の発光の影響により、600
〜650nmの波長にわたる赤領域の発光が豊富であっ
た。このScによる発光の影響は、Naが添加されてい
る場合よりも、相対的に大きなものとなっている。した
がって、前記超高圧水銀ランプや、Naが添加されたメ
タルハライドランプよりも良好な演色性が得られる。
【0026】なお、電極202,202間距離は、上記
のように2.5mmに限るものではない。例えば2mm
以下など、短いほど、より高い輝度等が得られる。
【0027】また、発光管201の内壁と電極202,
202との間の距離は、電極202,202間距離の約
1.5倍以上であれば、発光管201の損傷等を生じる
ことなく、大きな入力電力で、安定したアークにより発
光させることができる。
【0028】(実施の形態2)実施の形態2のメタルハ
ライドランプは、前記実施の形態1のメタルハライドラ
ンプと比べて、さらにTmI3(ヨウ化ツリウム)が1m
g添加されている点、および電極間距離が2.2mmに
設定されている点のみが異なる。
【0029】このメタルハライドランプを前記実施の形
態1と同様に点灯させたところ、アークの太さは0.7
mm、発光効率は93(lm/W)で、実施の形態1と
同じであり、最大輝度は、前記試作メタルハライドラン
プの約2.7倍であった。すなわち、TmI3を添加し
ても、アークが太くなることはなく、したがって、高い
輝度および投射効率が得られる。
【0030】一方、分光分布特性は、図4に示すよう
に、実施の形態1よりもさらに可視域全域にわたる発光
が多く、特に600〜650nmの波長にわたる赤領域
の発光がより豊富であった。これは、Tm(ツリウム)
が可視域全域に発光を持つためである。したがって、実
施の形態1のメタルハライドランプよりさらに良好な演
色性が得られる。
【0031】なお、Tm以外の希土類もアークの太さに
与える影響はTmと同様であると考えられる。それゆ
え、Tmと同様に可視域全域に発光を有するHo(ホル
ミウム)やEr(エルビウム)のハロゲン化物(HoI3
やErI3など)を添加しても、やはり高輝度で、かつ演
色性の良好なメタルハライドランプを得ることができ
る。
【0032】(実施の形態3)実施の形態3のメタルハ
ライドランプは、前記実施の形態1のメタルハライドラ
ンプと同様の形状を有しているが、主要寸法は、以下の
ように設定されている。
【0033】 発光管の内径 :12.0 mm 発光管の内容積 : 1.0 cc 電極間距離 : 1.3 mm 発光管の内壁と電極との距離:約6.0 mm また、封入物は実施の形態1と同じである。
【0034】このメタルハライドランプを実施の形態1
と同様に200Wの入力電力で点灯させると、やはり、
高い輝度および投射効率が得られた。また、分光分布特
性は図5に示すようになり、やはり、良好な演色性が得
られた。
【0035】(実施の形態4)実施の形態4のメタルハ
ライドランプは、前記実施の形態3のメタルハライドラ
ンプと比べて、ScI3(ヨウ化スカンジウム)に代え
てScBr3(臭化スカンジウム)が用いられる点、お
よび電極間距離が1.9mmに設定されている点のみが
異なる。
【0036】このメタルハライドランプを、入力電力が
250Wである点を除き、同様にして点灯させると、や
はり、高い輝度および投射効率が得られた。また、分光
分布特性は図6に示すようになり、実施の形態3のメタ
ルハライドランプよりも、さらに、可視域全域にわたっ
て発光バランスがよく、より良好な発光が得られた。
【0037】また、矩形波の交流電圧を印加した場合だ
けでなく、直流成分を有する電圧を印加するなどして
も、同様の輝度や分光分布特性が得られる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0039】すなわち、発光管内にSc(スカンジウ
ム)のハロゲン化物と水銀と希ガスを封入するなど、金
属元素として、単体でのイオン化ポテンシャルが6eV
以上のものだけを用いることにより、細いアークが形成
され、高い輝度および投射効率が得られる。しかも、S
c(スカンジウム)等を含ませることにより、波長が6
30(nm)付近の赤領域の発光が豊富になるため、色
再現性に優れたランプを得ることができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のメタルハライドランプの構成
を示す断面図。
【図2】 アークの太さの定義を示す説明図。
【図3】 実施の形態1のメタルハライドランプの分光
分布特性を示すグラフ。
【図4】 実施の形態2のメタルハライドランプの分光
分布特性を示すグラフ。
【図5】 実施の形態3のメタルハライドランプの分光
分布特性を示すグラフ。
【図6】 実施の形態4のメタルハライドランプの分光
分布特性を示すグラフ。
【図7】 従来のメタルハライドランプの分光分布特性
を示すグラフ。
【図8】 本願発明の完成に至る過程において、試作し
たメタルハライドランプの構成を示す断面図。
【図9】 同メタルハライドランプの分光分布特性を示
すグラフ。
【図10】従来の超高圧水銀ランプの分光分布特性を示
すグラフ。
【符号の説明】 201 発光管 202 電極 203 モリブデン箔 204 外部リード線 205 コイル 206 封止部 207 封入物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−169441(JP,A) 特開 昭57−128446(JP,A) 特開 平5−129004(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/20 H01J 61/88

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の電極が設けられた発光管内に、希
    ガスと、水銀を含む金属元素とを含む封入物が封入され
    たメタルハライドランプであって、 上記金属元素は、単体でのイオン化ポテンシャルが6e
    V以上のものだけであり、 上記金属元素は、スカンジウムとエルビウムとを少なく
    とも含み、 上記1対の電極の先端間の距離が、安定な放電が行われ
    る距離に設定され、 上記1対の電極の各先端と、上記発光管の内壁との距離
    が、上記1対の電極の先端間の距離の1.5倍以上に設
    定されていることを特徴とするメタルハライドランプ。
  2. 【請求項2】 請求項のメタルハライドランプであっ
    て、 上記スカンジウムがハロゲン化物であり、上記ハロゲン
    化物がヨウ化スカンジウム(ScI3)であることを特
    徴とするメタルハライドランプ。
  3. 【請求項3】 請求項のメタルハライドランプであっ
    て、 上記スカンジウムがハロゲン化物であり、上記ハロゲン
    化物が臭化スカンジウム(ScBr3)であることを特
    徴とするメタルハライドランプ。
  4. 【請求項4】 請求項1のメタルハライドランプであっ
    て、 上記1対の電極の先端間の距離が、2.5mm以下であ
    ることを特徴とするメタルハライドランプ。
  5. 【請求項5】 請求項のメタルハライドランプであっ
    て、 上記1対の電極の先端間の距離が、2mm以下であるこ
    とを特徴とするメタルハライドランプ。
  6. 【請求項6】 請求項1のメタルハライドランプであっ
    て、 上記発光管が、透光性石英管であることを特徴とするメ
    タルハライドランプ。
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