JP3232840B2 - スクロール型流体機械 - Google Patents
スクロール型流体機械Info
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- JP3232840B2 JP3232840B2 JP32865393A JP32865393A JP3232840B2 JP 3232840 B2 JP3232840 B2 JP 3232840B2 JP 32865393 A JP32865393 A JP 32865393A JP 32865393 A JP32865393 A JP 32865393A JP 3232840 B2 JP3232840 B2 JP 3232840B2
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- Japan
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- scroll
- movable
- regulating
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C17/00—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクロール型流体機械
に関し、詳しくは自転防止機構の改良に関する。
に関し、詳しくは自転防止機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール型流体機械、例えばス
クロール型圧縮機として、特開昭62−199983号
公報記載のものが知られている。この圧縮機では、ハウ
ジングに固定側板及び固定渦巻体からなる固定スクロー
ルが固定され、この固定スクロールには可動側板及び可
動渦巻体からなる可動スクロールが互いに180°位相
をずらして噛合されている。ハウジングには軸受を介し
て駆動軸が回転自在に支承されており、この駆動軸の内
端には駆動ピンが突設されている。この駆動ピンには軸
受を介して可動側板のボスが支承され、駆動ピンの放射
位置ではハウジングと可動側板との間に複数組の自転防
止機構が設けられている。ここで、各自転防止機構は、
ハウジングに固定され、軸方向に延在する円柱状の第1
規制ピンと、可動側板に固定され、軸方向に延在する円
柱状の第2規制ピンと、第1規制ピン及び第2規制ピン
が挿入され、軸方向に延在された規制内面が第1規制ピ
ン及び第2規制ピンの周面と摺接することにより可動ス
クロールの公転のみを許容する規制リングとからなる。
クロール型圧縮機として、特開昭62−199983号
公報記載のものが知られている。この圧縮機では、ハウ
ジングに固定側板及び固定渦巻体からなる固定スクロー
ルが固定され、この固定スクロールには可動側板及び可
動渦巻体からなる可動スクロールが互いに180°位相
をずらして噛合されている。ハウジングには軸受を介し
て駆動軸が回転自在に支承されており、この駆動軸の内
端には駆動ピンが突設されている。この駆動ピンには軸
受を介して可動側板のボスが支承され、駆動ピンの放射
位置ではハウジングと可動側板との間に複数組の自転防
止機構が設けられている。ここで、各自転防止機構は、
ハウジングに固定され、軸方向に延在する円柱状の第1
規制ピンと、可動側板に固定され、軸方向に延在する円
柱状の第2規制ピンと、第1規制ピン及び第2規制ピン
が挿入され、軸方向に延在された規制内面が第1規制ピ
ン及び第2規制ピンの周面と摺接することにより可動ス
クロールの公転のみを許容する規制リングとからなる。
【0003】この圧縮機では、駆動軸の回転が駆動ピン
及び自転防止機構により可動スクロールの公転運動とさ
れ、これによって固定スクロールと可動スクロールとの
噛合により形成される作動室としての圧縮室が順次容積
を縮小させながら中心方向へ移動されるため、空気を吸
入口から圧縮室内に吸入し、圧縮室内の空気を順次圧縮
して吐出口へ吐出する。このとき、この圧縮機では、各
自転防止機構の各第1、2規制ピンが各規制リングと摺
接することにより、可動スクロールの公転に伴う反力及
び圧縮反力により生じるラジアル力を受承している。
及び自転防止機構により可動スクロールの公転運動とさ
れ、これによって固定スクロールと可動スクロールとの
噛合により形成される作動室としての圧縮室が順次容積
を縮小させながら中心方向へ移動されるため、空気を吸
入口から圧縮室内に吸入し、圧縮室内の空気を順次圧縮
して吐出口へ吐出する。このとき、この圧縮機では、各
自転防止機構の各第1、2規制ピンが各規制リングと摺
接することにより、可動スクロールの公転に伴う反力及
び圧縮反力により生じるラジアル力を受承している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の圧
縮機では、各自転防止機構を第1規制ピン、第2規制ピ
ン及び規制リングのみで構成しているため、各自転防止
機構が圧縮反力により生じるスラスト力を受承すること
ができない。このため、この圧縮機では、可動スクロー
ルに傾きを生じ、可動スクロールの公転運動が滑らかに
行われにくい。
縮機では、各自転防止機構を第1規制ピン、第2規制ピ
ン及び規制リングのみで構成しているため、各自転防止
機構が圧縮反力により生じるスラスト力を受承すること
ができない。このため、この圧縮機では、可動スクロー
ルに傾きを生じ、可動スクロールの公転運動が滑らかに
行われにくい。
【0005】なお、空調用圧縮機であれば、特開昭58
−67903号公報、特開昭59−28082号公報記
載のもののように、駆動ピンを中心とするリング状の自
転防止機構を採用し、この自転防止機構がハウジング側
の軸直交面及び可動側板側の軸直交面と当接するスラス
ト軸受としてのボールを有していることから、冷媒中の
潤滑油により好適な潤滑性の下、スラスト力を受承する
ことができる。しかし、例えば圧縮機が空気圧縮用のも
のである場合には、流体中の潤滑油で潤滑を行うことが
できないことから、同公報記載の自転防止機構をそのま
ま適用することができない。このため、上記従来の圧縮
機が空気圧縮用のものである場合には、固定スクロール
との間及びハウジングとの間で衝突を生じ、これらに摩
耗を生じて耐久性が損なわれるおそれがあった。
−67903号公報、特開昭59−28082号公報記
載のもののように、駆動ピンを中心とするリング状の自
転防止機構を採用し、この自転防止機構がハウジング側
の軸直交面及び可動側板側の軸直交面と当接するスラス
ト軸受としてのボールを有していることから、冷媒中の
潤滑油により好適な潤滑性の下、スラスト力を受承する
ことができる。しかし、例えば圧縮機が空気圧縮用のも
のである場合には、流体中の潤滑油で潤滑を行うことが
できないことから、同公報記載の自転防止機構をそのま
ま適用することができない。このため、上記従来の圧縮
機が空気圧縮用のものである場合には、固定スクロール
との間及びハウジングとの間で衝突を生じ、これらに摩
耗を生じて耐久性が損なわれるおそれがあった。
【0006】また、上記従来の圧縮機を空気圧縮用のも
のに適用した場合には、自転防止機構に供給されたグリ
ース等の潤滑油が何ら制限されることなく自転防止機構
外に流出可能である。このため、可動スクロールの公転
運動によって潤滑油が圧縮室内に流入しやすく、潤滑油
の補充が頻繁に必要になったり、圧縮空気の用途によっ
ては好ましくない事態を生じてしまう。
のに適用した場合には、自転防止機構に供給されたグリ
ース等の潤滑油が何ら制限されることなく自転防止機構
外に流出可能である。このため、可動スクロールの公転
運動によって潤滑油が圧縮室内に流入しやすく、潤滑油
の補充が頻繁に必要になったり、圧縮空気の用途によっ
ては好ましくない事態を生じてしまう。
【0007】本発明の第1の課題は、スクロール型流体
機械において、ラジアル力とともにスラスト力をも受承
することができるようにすることにある。本発明の第2
の課題は、第1の課題の解決とともに、自転防止機構内
の潤滑油の流出を有効に防止することにある。
機械において、ラジアル力とともにスラスト力をも受承
することができるようにすることにある。本発明の第2
の課題は、第1の課題の解決とともに、自転防止機構内
の潤滑油の流出を有効に防止することにある。
【0008】
(1)請求項1のスクロール型流体機械は、上記課題を
解決するため、固定側板及び該固定側板の内側に突設さ
れた固定渦巻体からなる固定スクロールと、可動側板及
び該可動側板の内側に突設された可動渦巻体からなり、
該固定スクロールと噛合することにより作動室を形成す
る可動スクロールと、ハウジングに軸受を介して回転自
在に支承された駆動軸と、該駆動軸の内端に突設され、
該可動スクロールを公転させる駆動ピンと、該駆動ピン
の放射位置において該ハウジングと該可動スクロールと
の間に設けられ、該可動スクロールの自転を防止する少
なくとも3組の自転防止機構とを含み、該可動スクロー
ルの公転運動により該作動室が順次渦巻き中心方向に移
動され、これにより該作動室が流体を吸入するとともに
該流体の圧力を高めて吐出するスクロール型流体機械に
おいて、前記各自転防止機構は、前記ハウジング及び前
記可動スクロールの一方に固定され、軸方向に延在する
円柱状の規制ピンと、該ハウジング及び該可動スクロー
ルの他方に固定され、軸方向に延在された規制内面が該
規制ピンの周面と摺接することにより該可動スクロール
の公転のみを許容する規制リングと、該規制リングの外
域に設けられ、該ハウジング側の軸直交面及び該可動ス
クロール側の軸直交面と当接するスラスト軸受とを備え
たものであるという新規な構成を採用している。
解決するため、固定側板及び該固定側板の内側に突設さ
れた固定渦巻体からなる固定スクロールと、可動側板及
び該可動側板の内側に突設された可動渦巻体からなり、
該固定スクロールと噛合することにより作動室を形成す
る可動スクロールと、ハウジングに軸受を介して回転自
在に支承された駆動軸と、該駆動軸の内端に突設され、
該可動スクロールを公転させる駆動ピンと、該駆動ピン
の放射位置において該ハウジングと該可動スクロールと
の間に設けられ、該可動スクロールの自転を防止する少
なくとも3組の自転防止機構とを含み、該可動スクロー
ルの公転運動により該作動室が順次渦巻き中心方向に移
動され、これにより該作動室が流体を吸入するとともに
該流体の圧力を高めて吐出するスクロール型流体機械に
おいて、前記各自転防止機構は、前記ハウジング及び前
記可動スクロールの一方に固定され、軸方向に延在する
円柱状の規制ピンと、該ハウジング及び該可動スクロー
ルの他方に固定され、軸方向に延在された規制内面が該
規制ピンの周面と摺接することにより該可動スクロール
の公転のみを許容する規制リングと、該規制リングの外
域に設けられ、該ハウジング側の軸直交面及び該可動ス
クロール側の軸直交面と当接するスラスト軸受とを備え
たものであるという新規な構成を採用している。
【0009】(2)請求項2のスクロール型流体機械
は、上記課題を解決するため、固定側板及び該固定側板
の内側に突設された固定渦巻体からなる固定スクロール
と、可動側板及び該可動側板の内側に突設された可動渦
巻体からなり、該固定スクロールと噛合することにより
作動室を形成する可動スクロールと、ハウジングに軸受
を介して回転自在に支承された駆動軸と、該駆動軸の内
端に突設され、該可動スクロールを公転させる駆動ピン
と、該駆動ピンの放射位置において該ハウジングと該可
動スクロールとの間に設けられ、該可動スクロールの自
転を防止する少なくとも3組の自転防止機構とを含み、
該可動スクロールの公転運動により該作動室が順次渦巻
き中心方向に移動され、これにより該作動室が流体を吸
入するとともに該流体の圧力を高めて吐出するスクロー
ル型流体機械において、前記各自転防止機構は、前記ハ
ウジングに固定され、軸方向に延在する円柱状の第1規
制ピンと、前記可動スクロールに固定され、軸方向に延
在する円柱状の第2規制ピンと、該第1規制ピン及び該
第2規制ピンが挿入され、軸方向に延在された規制内面
が該第1規制ピン及び該第2規制ピンの周面と摺接する
ことにより該可動スクロールの公転のみを許容する規制
リングと、該規制リングの外域に設けられ、該ハウジン
グ側の軸直交面及び該可動スクロール側の軸直交面と当
接するスラスト軸受とを備えたものであるという新規な
構成を採用している。
は、上記課題を解決するため、固定側板及び該固定側板
の内側に突設された固定渦巻体からなる固定スクロール
と、可動側板及び該可動側板の内側に突設された可動渦
巻体からなり、該固定スクロールと噛合することにより
作動室を形成する可動スクロールと、ハウジングに軸受
を介して回転自在に支承された駆動軸と、該駆動軸の内
端に突設され、該可動スクロールを公転させる駆動ピン
と、該駆動ピンの放射位置において該ハウジングと該可
動スクロールとの間に設けられ、該可動スクロールの自
転を防止する少なくとも3組の自転防止機構とを含み、
該可動スクロールの公転運動により該作動室が順次渦巻
き中心方向に移動され、これにより該作動室が流体を吸
入するとともに該流体の圧力を高めて吐出するスクロー
ル型流体機械において、前記各自転防止機構は、前記ハ
ウジングに固定され、軸方向に延在する円柱状の第1規
制ピンと、前記可動スクロールに固定され、軸方向に延
在する円柱状の第2規制ピンと、該第1規制ピン及び該
第2規制ピンが挿入され、軸方向に延在された規制内面
が該第1規制ピン及び該第2規制ピンの周面と摺接する
ことにより該可動スクロールの公転のみを許容する規制
リングと、該規制リングの外域に設けられ、該ハウジン
グ側の軸直交面及び該可動スクロール側の軸直交面と当
接するスラスト軸受とを備えたものであるという新規な
構成を採用している。
【0010】(3)請求項3のスクロール型流体機械
は、請求項1又は2記載のスクロール型流体機械におい
て、規制ピンと規制リングとの間にはラジアル軸受が設
けられていることを特徴とする。 (4)請求項4のスクロール型流体機械は、請求項1、
2又は3記載のスクロール型流体機械において、スラス
ト軸受の外域には、規制ピン、規制リング及びスラスト
軸受を封止するシール部材が設けられていることを特徴
とする。
は、請求項1又は2記載のスクロール型流体機械におい
て、規制ピンと規制リングとの間にはラジアル軸受が設
けられていることを特徴とする。 (4)請求項4のスクロール型流体機械は、請求項1、
2又は3記載のスクロール型流体機械において、スラス
ト軸受の外域には、規制ピン、規制リング及びスラスト
軸受を封止するシール部材が設けられていることを特徴
とする。
【0011】なお、スラスト軸受の転動子等としては、
ハウジング側の軸直交面及び可動スクロール側の軸直交
面ところがり接触をするボールや、これらの軸直交面と
すべり接触をする摺動部材を採用することができる。こ
こで、スラスト軸受が適数個のボールと、各ボールを保
持するリング状の保持器とをもつ場合、保持器が規制リ
ングを兼用することができる。また、スラスト軸受の摺
動部材を両端面が各軸直交面と摺接するリング状に形成
し、この摺動部材が規制リングを兼用することもでき
る。
ハウジング側の軸直交面及び可動スクロール側の軸直交
面ところがり接触をするボールや、これらの軸直交面と
すべり接触をする摺動部材を採用することができる。こ
こで、スラスト軸受が適数個のボールと、各ボールを保
持するリング状の保持器とをもつ場合、保持器が規制リ
ングを兼用することができる。また、スラスト軸受の摺
動部材を両端面が各軸直交面と摺接するリング状に形成
し、この摺動部材が規制リングを兼用することもでき
る。
【0012】
(1)請求項1のスクロール型流体機械では、各自転防
止機構を規制ピン、規制リング及びスラスト軸受で構成
し、各規制ピンが各規制リングと摺接することにより、
可動スクロールの公転に伴う反力及び圧縮反力により生
じるラジアル力を受承する一方、スラスト軸受がハウジ
ング側の軸直交面及び可動スクロール側の軸直交面と当
接することにより、圧縮反力により生じるスラスト力を
受承する。このため、この流体機械では、可動スクロー
ルに傾きを生じにくく、可動スクロールの公転運動が滑
らかに行われる。
止機構を規制ピン、規制リング及びスラスト軸受で構成
し、各規制ピンが各規制リングと摺接することにより、
可動スクロールの公転に伴う反力及び圧縮反力により生
じるラジアル力を受承する一方、スラスト軸受がハウジ
ング側の軸直交面及び可動スクロール側の軸直交面と当
接することにより、圧縮反力により生じるスラスト力を
受承する。このため、この流体機械では、可動スクロー
ルに傾きを生じにくく、可動スクロールの公転運動が滑
らかに行われる。
【0013】(2)請求項2のスクロール型流体機械で
は、各自転防止機構を第1規制ピン、第2規制ピン、規
制リング及びスラスト軸受で構成し、各第1、2規制ピ
ンが規制リングと摺接することにより、可動スクロール
の公転に伴う反力及び圧縮反力により生じるラジアル力
を受承する一方、スラスト軸受がハウジング側の軸直交
面及び可動スクロール側の軸直交面と当接することによ
り、圧縮反力により生じるスラスト力を受承する。この
ため、この流体機械では、可動スクロールに傾きを生じ
にくく、可動スクロールの公転運動が滑らかに行われ
る。
は、各自転防止機構を第1規制ピン、第2規制ピン、規
制リング及びスラスト軸受で構成し、各第1、2規制ピ
ンが規制リングと摺接することにより、可動スクロール
の公転に伴う反力及び圧縮反力により生じるラジアル力
を受承する一方、スラスト軸受がハウジング側の軸直交
面及び可動スクロール側の軸直交面と当接することによ
り、圧縮反力により生じるスラスト力を受承する。この
ため、この流体機械では、可動スクロールに傾きを生じ
にくく、可動スクロールの公転運動が滑らかに行われ
る。
【0014】(3)請求項3のスクロール型流体機械で
は、規制ピンと規制リングとの間にラジアル軸受が設け
られているため、規制ピンと規制リングとによるラジア
ル力の受承がより好適に行われる。 (4)請求項4のスクロール型流体機械では、スラスト
軸受の外域に規制ピン、規制リング及びスラスト軸受を
封止するシール部材が設けられているため、これらの潤
滑のためにこれらにグリース等の潤滑油の給油を行う給
油装置を設けた場合でも、潤滑油がシール部材により自
転防止機構外に流出することはない。
は、規制ピンと規制リングとの間にラジアル軸受が設け
られているため、規制ピンと規制リングとによるラジア
ル力の受承がより好適に行われる。 (4)請求項4のスクロール型流体機械では、スラスト
軸受の外域に規制ピン、規制リング及びスラスト軸受を
封止するシール部材が設けられているため、これらの潤
滑のためにこれらにグリース等の潤滑油の給油を行う給
油装置を設けた場合でも、潤滑油がシール部材により自
転防止機構外に流出することはない。
【0015】
【実施例】以下、本発明のスクロール型流体機械を空気
圧縮機に具体化した実施例1〜9を図面を参照しつつ説
明する。 (実施例1)実施例1の圧縮機は請求項1及び4を具体
化したものである。
圧縮機に具体化した実施例1〜9を図面を参照しつつ説
明する。 (実施例1)実施例1の圧縮機は請求項1及び4を具体
化したものである。
【0016】すなわち、この圧縮機は、図1に示すよう
に、固定側板21と、この固定側板21と一体に形成さ
れ外郭を形成するシェル部22と、固定側板21の内側
にインボリュート曲線等により形成された固定渦巻体2
3とからなるアルミニウム系合金製の固定スクロール2
が、可動側板41と、この可動側板41の内側にインボ
リュート曲線等により形成された可動渦巻体42とから
なるアルミニウム系合金製の可動スクロール4と噛合す
ることにより、圧縮室39を形成している。固定渦巻体
23及び可動渦巻体42の先端には、それぞれ可動側板
41又は固定側板21と気密を維持しつつ好適に摺動す
べくPTFE製のチップシール23a、42aが装着さ
れている。また、可動側板41がシェル部22と摺動す
る部位にも同様のチップシール41aが装着されてい
る。
に、固定側板21と、この固定側板21と一体に形成さ
れ外郭を形成するシェル部22と、固定側板21の内側
にインボリュート曲線等により形成された固定渦巻体2
3とからなるアルミニウム系合金製の固定スクロール2
が、可動側板41と、この可動側板41の内側にインボ
リュート曲線等により形成された可動渦巻体42とから
なるアルミニウム系合金製の可動スクロール4と噛合す
ることにより、圧縮室39を形成している。固定渦巻体
23及び可動渦巻体42の先端には、それぞれ可動側板
41又は固定側板21と気密を維持しつつ好適に摺動す
べくPTFE製のチップシール23a、42aが装着さ
れている。また、可動側板41がシェル部22と摺動す
る部位にも同様のチップシール41aが装着されてい
る。
【0017】固定スクロール2のシェル部22とボルト
により結合されたフロントハウジング30内には、軸封
装置31及び主軸受32を介して駆動軸33が回転自在
に支承されており、フロントハウジング30から延出し
た駆動軸33にはプーリ33aが固着されている。ま
た、固定スクロール2のシェル部22にはフロントハウ
ジング30の他方側においてリアカバー10が図示しな
い締結手段により結合されている。そして、固定側板2
1の外周側には低圧の圧縮室39と連通すべく吸入管1
1が固着されており、固定側板21の中央には高圧の圧
縮室39と連通すべく吐出管12が固着されている。吸
入管11はリアカバー10を貫通して大気に連通され、
吐出管12はリアカバー10を貫通して外部装置に連通
されている。
により結合されたフロントハウジング30内には、軸封
装置31及び主軸受32を介して駆動軸33が回転自在
に支承されており、フロントハウジング30から延出し
た駆動軸33にはプーリ33aが固着されている。ま
た、固定スクロール2のシェル部22にはフロントハウ
ジング30の他方側においてリアカバー10が図示しな
い締結手段により結合されている。そして、固定側板2
1の外周側には低圧の圧縮室39と連通すべく吸入管1
1が固着されており、固定側板21の中央には高圧の圧
縮室39と連通すべく吐出管12が固着されている。吸
入管11はリアカバー10を貫通して大気に連通され、
吐出管12はリアカバー10を貫通して外部装置に連通
されている。
【0018】さらに、固定側板21は固定渦巻体23の
背面である外面がリアカバー10とともに空冷室5を形
成し、この空冷室5内には紙面と平行に複数の冷却フィ
ンが設けられている。この空冷室5は冷却空気を導出す
る図示しない空気導入装置と大気とに連通されている。
また、可動側板41には公転部材35が一体に固着され
ており、駆動ピン50はラジアル軸受51bを介して公
転部材35の一面に形成されたボス35aに支承されて
いる。可動側板41も可動渦巻体42の背面である外面
が公転部材35とともに空冷室7を形成しており、この
空冷室7内にも紙面と平行に複数の冷却フィンが設けら
れている。この第2空冷室7はフロントハウジング30
とシェル部22とで形成されるクランク室8と連通して
いる。クランク室8も冷却空気を導出する前記空気導入
装置と大気とに連通されている。
背面である外面がリアカバー10とともに空冷室5を形
成し、この空冷室5内には紙面と平行に複数の冷却フィ
ンが設けられている。この空冷室5は冷却空気を導出す
る図示しない空気導入装置と大気とに連通されている。
また、可動側板41には公転部材35が一体に固着され
ており、駆動ピン50はラジアル軸受51bを介して公
転部材35の一面に形成されたボス35aに支承されて
いる。可動側板41も可動渦巻体42の背面である外面
が公転部材35とともに空冷室7を形成しており、この
空冷室7内にも紙面と平行に複数の冷却フィンが設けら
れている。この第2空冷室7はフロントハウジング30
とシェル部22とで形成されるクランク室8と連通して
いる。クランク室8も冷却空気を導出する前記空気導入
装置と大気とに連通されている。
【0019】駆動軸33の内端には軸心Oから公転半径
r分偏心した駆動ピン50が突設されている。駆動ピン
50の根本にはスペーサ51が圧入されており、ボス3
5aのラジアル軸受51b前方にはこのスペーサ51と
の間で駆動ピン50を封止するゴムリップ52が装備さ
れている。なお、駆動軸33の内端にはボス35aとの
干渉を回避してカウンタウェイト53がボルトにより締
結されている。
r分偏心した駆動ピン50が突設されている。駆動ピン
50の根本にはスペーサ51が圧入されており、ボス3
5aのラジアル軸受51b前方にはこのスペーサ51と
の間で駆動ピン50を封止するゴムリップ52が装備さ
れている。なお、駆動軸33の内端にはボス35aとの
干渉を回避してカウンタウェイト53がボルトにより締
結されている。
【0020】また、駆動軸33の先端には、図示しない
グリースカップが装備され、このグリースカップは駆動
軸33及び駆動ピン50に貫設された給油通路56を介
してボス35a内に連通されている。駆動ピン50の放
射位置では、フロントハウジング30と可動スクロール
2の公転部材35との間に3組の自転防止機構R1 が設
けられている。
グリースカップが装備され、このグリースカップは駆動
軸33及び駆動ピン50に貫設された給油通路56を介
してボス35a内に連通されている。駆動ピン50の放
射位置では、フロントハウジング30と可動スクロール
2の公転部材35との間に3組の自転防止機構R1 が設
けられている。
【0021】各自転防止機構R1 では、図2及び図3に
示すように、フロントハウジング30に軸方向に延在す
る円柱状の規制ピン60が固定され、公転部材35には
軸方向に延在する規制内面61aをもつ規制リング61
が固定されている。規制内面61aの内径Dは、規制ピ
ン60の外径dと公転半径rとの間に、 D=2r+d の関係がある。このため、規制リング61の規制内面6
1aは規制ピン60の周面と摺接することにより、可動
スクロール4の公転のみを許容している。また、フロン
トハウジング30には凹部が凹設され、この凹部には表
面が軸直交面62aとされる鋼鉄製ライナー62が嵌着
されている。他方、公転部材35には表面が軸直交面6
3aとされる鋼鉄製ライナー63が嵌着されている。規
制リング61の外周面には、両軸直交面62a、63a
を転動する複数個のボール65を保持する保持器64が
装備されており、スラスト軸受はこれらボール65、保
持器64及びライナー62、63により構成されてい
る。
示すように、フロントハウジング30に軸方向に延在す
る円柱状の規制ピン60が固定され、公転部材35には
軸方向に延在する規制内面61aをもつ規制リング61
が固定されている。規制内面61aの内径Dは、規制ピ
ン60の外径dと公転半径rとの間に、 D=2r+d の関係がある。このため、規制リング61の規制内面6
1aは規制ピン60の周面と摺接することにより、可動
スクロール4の公転のみを許容している。また、フロン
トハウジング30には凹部が凹設され、この凹部には表
面が軸直交面62aとされる鋼鉄製ライナー62が嵌着
されている。他方、公転部材35には表面が軸直交面6
3aとされる鋼鉄製ライナー63が嵌着されている。規
制リング61の外周面には、両軸直交面62a、63a
を転動する複数個のボール65を保持する保持器64が
装備されており、スラスト軸受はこれらボール65、保
持器64及びライナー62、63により構成されてい
る。
【0022】また、保持器64及びボール65の外域に
は、規制ピン60、規制リング61、保持器64及びボ
ール65を封止する、シール部材としてのリング状のゴ
ムシール66が設けられており、フロントハウジング3
0にはこれら規制ピン60等の潤滑のためにこれらにグ
リースの給油を行う図示しないグリースカップが設けら
れている。以上のように構成されたこの圧縮機では、図
1に示す駆動軸33がプーリ33aにより回転されれ
ば、駆動ピン50が偏心して回転駆動され、各自転防止
機構R1 との協働により公転部材35を介して可動スク
ロール4を公転させる。そして、固定側板21、固定渦
巻体23、可動側板41及び可動渦巻体42により形成
される圧縮室39は順次容積を縮小させながら中心方向
へ移動されるため、大気中の空気が吸入管11を経て圧
縮室39に吸入される。その後、圧縮室39の移動によ
って圧縮された空気は吐出管12を経て外部装置へ導出
される。また、カウンタウェイト53は大径部が可動ス
クロール4から受ける偏心モーメントを相殺し、可動ス
クロール4の動的不均衡を吸収する。
は、規制ピン60、規制リング61、保持器64及びボ
ール65を封止する、シール部材としてのリング状のゴ
ムシール66が設けられており、フロントハウジング3
0にはこれら規制ピン60等の潤滑のためにこれらにグ
リースの給油を行う図示しないグリースカップが設けら
れている。以上のように構成されたこの圧縮機では、図
1に示す駆動軸33がプーリ33aにより回転されれ
ば、駆動ピン50が偏心して回転駆動され、各自転防止
機構R1 との協働により公転部材35を介して可動スク
ロール4を公転させる。そして、固定側板21、固定渦
巻体23、可動側板41及び可動渦巻体42により形成
される圧縮室39は順次容積を縮小させながら中心方向
へ移動されるため、大気中の空気が吸入管11を経て圧
縮室39に吸入される。その後、圧縮室39の移動によ
って圧縮された空気は吐出管12を経て外部装置へ導出
される。また、カウンタウェイト53は大径部が可動ス
クロール4から受ける偏心モーメントを相殺し、可動ス
クロール4の動的不均衡を吸収する。
【0023】このとき、この圧縮機では、各自転防止機
構R1 の各規制ピン60が各規制リング61と摺接する
ことにより、可動スクロール4の公転に伴う反力及び圧
縮反力により生じるラジアル力を受承する。一方、ボー
ル65が鋼鉄製ライナーにより形成された両軸直交面6
2a、63aと当接することにより、圧縮反力により生
じるスラスト力を好適に受承する。このため、この圧縮
機では、可動スクロール4に傾きを生じにくく、可動ス
クロール4の公転運動が滑らかに行われる。
構R1 の各規制ピン60が各規制リング61と摺接する
ことにより、可動スクロール4の公転に伴う反力及び圧
縮反力により生じるラジアル力を受承する。一方、ボー
ル65が鋼鉄製ライナーにより形成された両軸直交面6
2a、63aと当接することにより、圧縮反力により生
じるスラスト力を好適に受承する。このため、この圧縮
機では、可動スクロール4に傾きを生じにくく、可動ス
クロール4の公転運動が滑らかに行われる。
【0024】したがって、この圧縮機では、可動スクロ
ール4が固定スクロール2との間及びフロントハウジン
グ30との間で衝突を生じにくく、これらの摩耗が防止
されるので優れた耐久性を発揮することができる。ま
た、この圧縮機では、規制ピン60、規制リング61、
保持器64及びボール65を封止するゴムシール66が
設けられているため、グリースカップによるグリースが
ゴムシール66により自転防止機構R1 外に流出するこ
とはない。
ール4が固定スクロール2との間及びフロントハウジン
グ30との間で衝突を生じにくく、これらの摩耗が防止
されるので優れた耐久性を発揮することができる。ま
た、この圧縮機では、規制ピン60、規制リング61、
保持器64及びボール65を封止するゴムシール66が
設けられているため、グリースカップによるグリースが
ゴムシール66により自転防止機構R1 外に流出するこ
とはない。
【0025】このため、この圧縮機では、可動スクロー
ル4の公転運動によってグリースが圧縮室39内に流入
することはなく、グリースカップの交換を頻繁に行う必
要がない。また、圧縮空気にはグリースが混入すること
はなく、外部装置として潤滑油の混入を極力防止したい
例えばエアージェット織機を採用することができる。 (実施例2)実施例2の圧縮機は請求項2及び4を具体
化したものである。
ル4の公転運動によってグリースが圧縮室39内に流入
することはなく、グリースカップの交換を頻繁に行う必
要がない。また、圧縮空気にはグリースが混入すること
はなく、外部装置として潤滑油の混入を極力防止したい
例えばエアージェット織機を採用することができる。 (実施例2)実施例2の圧縮機は請求項2及び4を具体
化したものである。
【0026】すなわち、この圧縮機は、図4に示す自転
防止機構R2 を採用している。各自転防止機構R2 で
は、フロントハウジング30に軸方向に延在する円柱状
の第1規制ピン67が固定され、公転部材35には軸方
向に延在する円柱状の第2規制ピン68が固定され、第
1規制ピン67及び第2規制ピン68は軸方向に延在す
る規制内面69aをもつ規制リング69に挿入されてい
る。他の構成は実施例1と同一である。こうして、規制
リング69の規制内面69aは第1、2規制ピン67、
68の周面と摺接することにより、可動スクロール4の
公転のみを許容している。
防止機構R2 を採用している。各自転防止機構R2 で
は、フロントハウジング30に軸方向に延在する円柱状
の第1規制ピン67が固定され、公転部材35には軸方
向に延在する円柱状の第2規制ピン68が固定され、第
1規制ピン67及び第2規制ピン68は軸方向に延在す
る規制内面69aをもつ規制リング69に挿入されてい
る。他の構成は実施例1と同一である。こうして、規制
リング69の規制内面69aは第1、2規制ピン67、
68の周面と摺接することにより、可動スクロール4の
公転のみを許容している。
【0027】この圧縮機では、各第1、2規制ピン6
7、68が規制リング69と摺接することにより、可動
スクロール4の公転に伴う反力及び圧縮反力により生じ
るラジアル力を受承する一方、ボール65が両軸直交面
62a、63aと当接することにより、圧縮反力により
生じるスラスト力を受承する。このため、この圧縮機に
おいても、実施例1と同様の効果を奏することができ
る。
7、68が規制リング69と摺接することにより、可動
スクロール4の公転に伴う反力及び圧縮反力により生じ
るラジアル力を受承する一方、ボール65が両軸直交面
62a、63aと当接することにより、圧縮反力により
生じるスラスト力を受承する。このため、この圧縮機に
おいても、実施例1と同様の効果を奏することができ
る。
【0028】また、この圧縮機では、規制リング69を
公転部材35に固定する必要がないので、規制リング6
9の変形を防止することもできる。 (実施例3)実施例3の圧縮機は請求項1、3及び4を
具体化したものである。すなわち、この圧縮機は、図5
に示す自転防止機構R3 を採用している。各自転防止機
構R3 では、規制リング61の内側にコロ70と内輪7
1とを設け、内輪71の内面を規制内面71aとしてい
る。コロ70及び内輪71がラジアル軸受を構成してい
る。他の構成は実施例1と同一である。
公転部材35に固定する必要がないので、規制リング6
9の変形を防止することもできる。 (実施例3)実施例3の圧縮機は請求項1、3及び4を
具体化したものである。すなわち、この圧縮機は、図5
に示す自転防止機構R3 を採用している。各自転防止機
構R3 では、規制リング61の内側にコロ70と内輪7
1とを設け、内輪71の内面を規制内面71aとしてい
る。コロ70及び内輪71がラジアル軸受を構成してい
る。他の構成は実施例1と同一である。
【0029】この圧縮機では、規制ピン60と規制リン
グ61との間にコロ70と内輪71とからなるラジアル
軸受が設けられているため、規制ピン60と規制リング
61とによるラジアル力の受承がより好適に行われ、さ
らに優れた耐久性を発揮することができる。 (実施例4)実施例4の圧縮機も請求項1、3及び4を
具体化したものである。
グ61との間にコロ70と内輪71とからなるラジアル
軸受が設けられているため、規制ピン60と規制リング
61とによるラジアル力の受承がより好適に行われ、さ
らに優れた耐久性を発揮することができる。 (実施例4)実施例4の圧縮機も請求項1、3及び4を
具体化したものである。
【0030】すなわち、この圧縮機は、図6に示す自転
防止機構R4 を採用している。各自転防止機構R4 で
は、規制ピン60の周面にコロ72と外輪73とを設け
ている。コロ72及び外輪73がラジアル軸受を構成し
ている。他の構成は実施例1と同一である。この圧縮機
では、規制ピン60と規制リング61との間にコロ72
と外輪73とからなるラジアル軸受が設けられているた
め、規制ピン60と規制リング61とによるラジアル力
の受承がより好適に行われ、さらに優れた耐久性を発揮
することができる。 (実施例5)実施例5の圧縮機も請求項1、3及び4を
具体化したものである。
防止機構R4 を採用している。各自転防止機構R4 で
は、規制ピン60の周面にコロ72と外輪73とを設け
ている。コロ72及び外輪73がラジアル軸受を構成し
ている。他の構成は実施例1と同一である。この圧縮機
では、規制ピン60と規制リング61との間にコロ72
と外輪73とからなるラジアル軸受が設けられているた
め、規制ピン60と規制リング61とによるラジアル力
の受承がより好適に行われ、さらに優れた耐久性を発揮
することができる。 (実施例5)実施例5の圧縮機も請求項1、3及び4を
具体化したものである。
【0031】すなわち、この圧縮機は、図7に示す自転
防止機構R5 を採用している。各自転防止機構R5 で
は、規制ピン60の周面にプレーンベアリング74を設
けている。他の構成は実施例1と同一である。この圧縮
機では、規制ピン60と規制リング61との間にプレー
ンベアリング74が設けられているため、規制ピン60
と規制リング61とによるラジアル力の受承がより好適
に行われ、さらに優れた耐久性を発揮することができ
る。 (実施例6)実施例6の圧縮機は請求項1及び4を具体
化したものである。
防止機構R5 を採用している。各自転防止機構R5 で
は、規制ピン60の周面にプレーンベアリング74を設
けている。他の構成は実施例1と同一である。この圧縮
機では、規制ピン60と規制リング61との間にプレー
ンベアリング74が設けられているため、規制ピン60
と規制リング61とによるラジアル力の受承がより好適
に行われ、さらに優れた耐久性を発揮することができ
る。 (実施例6)実施例6の圧縮機は請求項1及び4を具体
化したものである。
【0032】すなわち、この圧縮機は、図8に示す自転
防止機構R6 を採用している。各自転防止機構R6 で
は、規制リング61の外周面に両軸直交面62a、63
aを摺動する複数個の円柱体76を保持する保持器75
が装備されており、スラスト軸受はこれら円柱体76、
保持器75及びライナー62、63により構成されてい
る。他の構成は実施例1と同一である。
防止機構R6 を採用している。各自転防止機構R6 で
は、規制リング61の外周面に両軸直交面62a、63
aを摺動する複数個の円柱体76を保持する保持器75
が装備されており、スラスト軸受はこれら円柱体76、
保持器75及びライナー62、63により構成されてい
る。他の構成は実施例1と同一である。
【0033】この圧縮機では、円柱体76によるすべり
摩擦により、実施例1と同様の効果を奏することができ
る。 (実施例7)実施例7の圧縮機も請求項1及び4を具体
化したものである。すなわち、この圧縮機は、図9に示
す自転防止機構R7 を採用している。各自転防止機構R
7 では、規制リング61の外周面に両軸直交面62a、
63aを摺動するスラスト軸受としてのリング体78を
嵌合させている。他の構成は実施例1と同一である。
摩擦により、実施例1と同様の効果を奏することができ
る。 (実施例7)実施例7の圧縮機も請求項1及び4を具体
化したものである。すなわち、この圧縮機は、図9に示
す自転防止機構R7 を採用している。各自転防止機構R
7 では、規制リング61の外周面に両軸直交面62a、
63aを摺動するスラスト軸受としてのリング体78を
嵌合させている。他の構成は実施例1と同一である。
【0034】この圧縮機では、リング体78によるすべ
り摩擦により、実施例1と同様の効果を奏することがで
きる。また、この圧縮機では、リング体78が保持器を
必要としないことから、部品点数の削減を実現すること
ができる。 (実施例8)実施例8の圧縮機も請求項1及び4を具体
化したものである。
り摩擦により、実施例1と同様の効果を奏することがで
きる。また、この圧縮機では、リング体78が保持器を
必要としないことから、部品点数の削減を実現すること
ができる。 (実施例8)実施例8の圧縮機も請求項1及び4を具体
化したものである。
【0035】すなわち、この圧縮機は、図10に示す自
転防止機構R8 を採用している。各自転防止機構R8 で
は、両軸直交面62a、63aを摺動するスラスト軸受
としてのリング体79に環状の凸部79aを設け、凸部
79aを公転部材35に固定している。このリング体7
9の内面は規制内面79bとされ、リング体79が規制
リングを兼用している。他の構成は実施例1と同一であ
る。
転防止機構R8 を採用している。各自転防止機構R8 で
は、両軸直交面62a、63aを摺動するスラスト軸受
としてのリング体79に環状の凸部79aを設け、凸部
79aを公転部材35に固定している。このリング体7
9の内面は規制内面79bとされ、リング体79が規制
リングを兼用している。他の構成は実施例1と同一であ
る。
【0036】この圧縮機では、リング体79によるすべ
り摩擦により、実施例1と同様の効果を奏することがで
きる。また、この圧縮機では、リング体79が規制リン
グを兼用していることにより、さらなる部品点数の削減
を実現することができる。 (実施例9)実施例9の圧縮機は請求項2及び4を具体
化したものである。
り摩擦により、実施例1と同様の効果を奏することがで
きる。また、この圧縮機では、リング体79が規制リン
グを兼用していることにより、さらなる部品点数の削減
を実現することができる。 (実施例9)実施例9の圧縮機は請求項2及び4を具体
化したものである。
【0037】すなわち、この圧縮機は、図11に示す自
転防止機構R9 を採用している。各自転防止機構R9 で
は、第1規制ピン67及び第2規制ピン68が軸方向に
延在する規制内面77aをもつリング体77に挿入さ
れ、このリング体77が両軸直交面62a、63aを摺
動するスラスト軸受とされている。つまり、リング体7
7が規制リングを兼用している。他の構成は実施例2と
同一である。
転防止機構R9 を採用している。各自転防止機構R9 で
は、第1規制ピン67及び第2規制ピン68が軸方向に
延在する規制内面77aをもつリング体77に挿入さ
れ、このリング体77が両軸直交面62a、63aを摺
動するスラスト軸受とされている。つまり、リング体7
7が規制リングを兼用している。他の構成は実施例2と
同一である。
【0038】この圧縮機では、リング体77によるすべ
り摩擦により、実施例1と同様の効果を奏することがで
きる。また、この圧縮機においても、リング体77が規
制リングを兼用していることにより、部品点数の削減を
実現することができる。なお、スラスト軸受が適数個の
ボール65と、各ボール65を保持するリング状の保持
器64とをもつ実施例1等の場合においても、保持器6
4に規制リングを兼用させることもできる。
り摩擦により、実施例1と同様の効果を奏することがで
きる。また、この圧縮機においても、リング体77が規
制リングを兼用していることにより、部品点数の削減を
実現することができる。なお、スラスト軸受が適数個の
ボール65と、各ボール65を保持するリング状の保持
器64とをもつ実施例1等の場合においても、保持器6
4に規制リングを兼用させることもできる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1、2のス
クロール型流体機械では、請求項1又は2の構成によ
り、ラジアル力とともにスラスト力をも受承することが
できる。このため、この流体機械では、可動スクロール
に傾きを生じにくく、可動スクロールの公転運動が滑ら
かに行われるため、固定スクロールとの間及びハウジン
グとの間で衝突を生じにくく、これらの摩耗が防止され
るので優れた耐久性を発揮することができる。
クロール型流体機械では、請求項1又は2の構成によ
り、ラジアル力とともにスラスト力をも受承することが
できる。このため、この流体機械では、可動スクロール
に傾きを生じにくく、可動スクロールの公転運動が滑ら
かに行われるため、固定スクロールとの間及びハウジン
グとの間で衝突を生じにくく、これらの摩耗が防止され
るので優れた耐久性を発揮することができる。
【0040】また、請求項3のスクロール型流体機械で
は、請求項3の構成により、可動スクロールの公転運動
をより滑らかに行うことができるため、さらに優れた耐
久性を発揮することができる。さらに、請求項4のスク
ロール型流体機械では、請求項4の構成により、自転防
止機構内の潤滑油の流出を有効に防止することができ
る。
は、請求項3の構成により、可動スクロールの公転運動
をより滑らかに行うことができるため、さらに優れた耐
久性を発揮することができる。さらに、請求項4のスク
ロール型流体機械では、請求項4の構成により、自転防
止機構内の潤滑油の流出を有効に防止することができ
る。
【0041】このため、この流体機械では、可動スクロ
ールの公転運動によって潤滑油が作動室内に流入するこ
とはなく、潤滑油の補充が頻繁に必要になったり、高圧
流体に潤滑油を混入することがなくなる。
ールの公転運動によって潤滑油が作動室内に流入するこ
とはなく、潤滑油の補充が頻繁に必要になったり、高圧
流体に潤滑油を混入することがなくなる。
【図1】実施例1の圧縮機の縦断面図である。
【図2】実施例1の圧縮機に係り、図1のII−II拡
大断面図である。
大断面図である。
【図3】実施例1の圧縮機の要部拡大断面図である。
【図4】実施例2の圧縮機の要部拡大断面図である。
【図5】実施例3の圧縮機の要部拡大断面図である。
【図6】実施例4の圧縮機の要部拡大断面図である。
【図7】実施例5の圧縮機の要部拡大断面図である。
【図8】実施例6の圧縮機の要部拡大断面図である。
【図9】実施例7の圧縮機の要部拡大断面図である。
【図10】実施例8の圧縮機の要部拡大断面図である。
【図11】実施例9の圧縮機の要部拡大断面図である。
2…固定スクロール 21…固定側板 23
…固定渦巻体 4…可動スクロール 41…可動側板 42
…可動渦巻体 39…作動室(圧縮室)30…フロントハウジング 32…軸受 33…駆動軸 50
…駆動ピン R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 …自転防止機構 60、67、68…規制ピン 61、69、77、
79…規制リング 61a、69a、71a、77a、79b…規制内面 62a、63a…軸直交面 66…ゴムシール
(シール部材) 62、63、64、65、75、76、77、78、7
9…スラスト軸受 70、71、72、73、74…ラジアル軸受
…固定渦巻体 4…可動スクロール 41…可動側板 42
…可動渦巻体 39…作動室(圧縮室)30…フロントハウジング 32…軸受 33…駆動軸 50
…駆動ピン R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 …自転防止機構 60、67、68…規制ピン 61、69、77、
79…規制リング 61a、69a、71a、77a、79b…規制内面 62a、63a…軸直交面 66…ゴムシール
(シール部材) 62、63、64、65、75、76、77、78、7
9…スラスト軸受 70、71、72、73、74…ラジアル軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311
Claims (4)
- 【請求項1】固定側板及び該固定側板の内側に突設され
た固定渦巻体からなる固定スクロールと、可動側板及び
該可動側板の内側に突設された可動渦巻体からなり、該
固定スクロールと噛合することにより作動室を形成する
可動スクロールと、ハウジングに軸受を介して回転自在
に支承された駆動軸と、該駆動軸の内端に突設され、該
可動スクロールを公転させる駆動ピンと、該駆動ピンの
放射位置において該ハウジングと該可動スクロールとの
間に設けられ、該可動スクロールの自転を防止する少な
くとも3組の自転防止機構とを含み、該可動スクロール
の公転運動により該作動室が順次渦巻き中心方向に移動
され、これにより該作動室が流体を吸入するとともに該
流体の圧力を高めて吐出するスクロール型流体機械にお
いて、 前記各自転防止機構は、前記ハウジング及び前記可動ス
クロールの一方に固定され、軸方向に延在する円柱状の
規制ピンと、該ハウジング及び該可動スクロールの他方
に固定され、軸方向に延在された規制内面が該規制ピン
の周面と摺接することにより該可動スクロールの公転の
みを許容する規制リングと、該規制リングの外域に設け
られ、該ハウジング側の軸直交面及び該可動スクロール
側の軸直交面と当接するスラスト軸受とを備えたもので
あることを特徴とするスクロール型流体機械。 - 【請求項2】固定側板及び該固定側板の内側に突設され
た固定渦巻体からなる固定スクロールと、可動側板及び
該可動側板の内側に突設された可動渦巻体からなり、該
固定スクロールと噛合することにより作動室を形成する
可動スクロールと、ハウジングに軸受を介して回転自在
に支承された駆動軸と、該駆動軸の内端に突設され、該
可動スクロールを公転させる駆動ピンと、該駆動ピンの
放射位置において該ハウジングと該可動スクロールとの
間に設けられ、該可動スクロールの自転を防止する少な
くとも3組の自転防止機構とを含み、該可動スクロール
の公転運動により該作動室が順次渦巻き中心方向に移動
され、これにより該作動室が流体を吸入するとともに該
流体の圧力を高めて吐出するスクロール型流体機械にお
いて、 前記各自転防止機構は、前記ハウジングに固定され、軸
方向に延在する円柱状の第1規制ピンと、前記可動スク
ロールに固定され、軸方向に延在する円柱状の第2規制
ピンと、該第1規制ピン及び該第2規制ピンが挿入さ
れ、軸方向に延在された規制内面が該第1規制ピン及び
該第2規制ピンの周面と摺接することにより該可動スク
ロールの公転のみを許容する規制リングと、該規制リン
グの外域に設けられ、該ハウジング側の軸直交面及び該
可動スクロール側の軸直交面と当接するスラスト軸受と
を備えたものであることを特徴とするスクロール型流体
機械。 - 【請求項3】規制ピンと規制リングとの間にはラジアル
軸受が設けられていることを特徴とする請求項1又は2
記載のスクロール型流体機械。 - 【請求項4】スラスト軸受の外域には、規制ピン、規制
リング及びスラスト軸受を封止するシール部材が設けら
れていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のス
クロール型流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32865393A JP3232840B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | スクロール型流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32865393A JP3232840B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | スクロール型流体機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07180674A JPH07180674A (ja) | 1995-07-18 |
JP3232840B2 true JP3232840B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=18212668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32865393A Expired - Fee Related JP3232840B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | スクロール型流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3232840B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5150206B2 (ja) * | 2007-10-31 | 2013-02-20 | 株式会社日立産機システム | スクロール式流体機械 |
CN107906002B (zh) * | 2017-12-15 | 2024-02-20 | 山东元清机电科技有限公司 | 一种压缩机防自转机构 |
CN113728164B (zh) * | 2019-04-30 | 2024-04-02 | 安捷伦科技有限公司 | 涡旋泵中的双面油膜推力轴承 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP32865393A patent/JP3232840B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH07180674A (ja) | 1995-07-18 |
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