JP3232170U - 殺菌機能を有する収納箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩素などの化学成分や液体成分などを使用することなく、紫外線を物品に満遍なく照射して収納中に殺菌できる、殺菌機能を有する収納箱を提供する。【解決手段】殺菌機能を有する収納箱1は、外形を構成する本体部2と、本体部の中に備わる複数の棚板3と、本体部の内部に物品を出し入れする開口部4と、開口部を開閉する開閉ドア5と、本体部内部に備わり紫外線を照射する紫外線照射部6と、を備え、複数の棚板のそれぞれは、紫外線を透過させる空隙31を有し、棚板の上に、物品100が収納される。【選択図】図1

Description

本考案は、デバイスや機器を収納する収納箱であって、収納の最中に収納物を殺菌できる殺菌機能を有する収納箱に関する
近年、様々な感染症の流行が問題となっている。SARSやMERSといったある地域を基点として流行する感染症や、2020年に世界を襲った新型コロナウイルスなどの感染症などがたびたび問題となっている。このような感染症は、グローバル化の進展や世界中の人々や物品が移動する大移動の時代にあっては、地域にとどまることなく、このような感染症が世界中に広まる問題がある。
このような感染症は、あるウイルスや細菌に基づく感染症が収束しても、また別のウイルスや細菌による流行が始まる問題がある。あるいは、同じウイルスが変異して、流行期間を延ばしたり、新たな流行を引き起こしたりすることがある。このような感染症の流行や広がりが生じると、多くの人々の生活様式に影響を与える。
例えば、日常生活の中でのマスク着用、手指消毒などの必要性が生じる。また、これら以外においても、衛生観念を高めることが求められている。
上記は、ヒトに係る感染症であるが、ヒト以外でも、鳥インフルエンザや豚インフルエンザなどの家畜などに流行する感染症の問題もたびたび生じている。家畜におけるウイルスや細菌による感染症が発生すると、畜産業者に大きな打撃になり経済活動や人々の食生活へ影響を与えてしまう。また、家畜における感染症が流行すると、ウイルス変異などによって家畜からヒトへの感染が始まる懸念もある。
このように、グローバル化や物流のサプライチェーン、人口増加や人々の生活レベル向上に伴って、様々な感染症の問題が広まっている。これはヒトでも家畜などの動物でも同じであり、かつヒトと家畜との間でも同様である。
上述のように、マスク着用や手指消毒などの生活様式や衛生対策が行われていても、ウイルスや細菌は、生活や行動の中で様々に付着する。いわゆる体液を介する付着、エアロゾルレベルでの付着、あるいは空気中の浮遊ウイルスや浮遊菌による付着などがあり得る。
これらの付着が生じると、マスク着用や手指消毒だけでは、感染や感染を広げることへの対応が不十分となりえる。特に、人が使用する多くの物品に、人体を介したり浮遊菌を介したりして、細菌やウイルスが付着してしまうことがある。電子機器、携帯端末、タブレット端末、電子端末、筆記用具、医療機器、医療デバイス、衛生器具、食器、身の回り品など、人が使用する可能性のある様々な物品には、人による使用で人体から細菌やウイルスが付着する可能性がある。また、室内などを浮遊する細菌やウイルスが付着する可能性もある。
特に、施設や場所によっては、これらの物品(全体を総称してデバイスや機器とする)は不特定多数あるいは不特定少数の人によって使用されることがある。例えば、病院においては、医療行為などに用いられるタブレット端末、携帯機器、筆記用具、医療機器、医療デバイスが、不特定の人に使用されうる。不特定の人に使用されうるとは、使用する側(医療関係者)であることもあるし、使用される側(患者など)であることもある。
ある例としては、聴診器のような医療機器や医療デバイスは、使用者が特定の医師であっても、使用される患者は不特定多数である。また、医療支援や治療記録などに使用されるタブレット端末や携帯端末は、複数の医療関係者に使用されることがある。2020年の新型コロナウイルスの病院クラスターの発生原も、このような医療関係者が共用するタブレット端末が原因であったことがある。
また、公共施設、飲食店、商店、スポーツ施設、宿泊施設などにおいては、レンタルされる電子機器、携帯端末、筆記用具、食器、鍵、身の回り品等が、不特定多数の人に使用される。例としては、宿泊施設の各居室にテレビやエアコンのリモコンが設置されている。このようなリモコンも不特定多数の人に使用される。
これらのデバイスや機器などの多くの物品は、不特定多数の人により、接触状態で使用される。あるいは、ある場所に設置された状態となっている。これらも、不特定多数に使用されることで、細菌やウイルスが付着することがある。このような付着により、次の使用者が使用すると、次の使用者の人体に細菌やウイルスが付着してしまい、感染が広がってしまうことになりかねない。
もちろん、衣服や靴などの着衣物も同様である。
これらは、人に係る細菌やウイルスだけでなく、鳥インフルエンザなどの動物に係る細菌やウイルスであっても同様である。様々な物品の共用による使用を介して、細菌やウイルスが他の人間や動物に伝搬してしまうことがある。これにより、感染が広まってしまうことがある。
着衣物の場合には、着衣物にウイルスや細菌が付着している可能性がある中で、この状態を放置して着衣物を収納することは好ましくない。例えば、ウイルスや細菌が付着している可能性のある靴を靴箱に収納して、そのまま履くことは好ましくない。使用者における感染可能性が高まるからである。
また、靴や衣服を介して、室内などにウイルスや細菌を広げる懸念もある。
また、病院、宿泊施設、公共施設などで、室内用の履物に履き替えることが求められることがある。この室内用の履物(例えばスリッパなど)は、不特定多数の人に共用される。この共用によって、同じ履物が異なる人によって使用される。履物にウイルスや細菌が付着している場合には、この履物を介して、他人にウイルスや細菌が感染することになりかねない。このような履物を始めとする着衣物は、収納箱に収納されている。
このように、靴や衣服などの着衣物を保管する際に、ウイルスや細菌を減少させる殺菌(厳密にはウイルスは殺菌ではないが、細菌だけでなくウイルスも死滅させることを殺菌として含むものとする)を行うことが求められている。特に、収納箱に収納されている間に着衣物を殺菌することが求められている。勿論、着衣物に限られず、様々な物品についても、収納中に殺菌することが求められている。
このような環境の中で、収納中に靴を殺菌する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録3195890号公報
特許文献1は、上面に作業靴を挿入可能な開口部22を設けたケーシング20と、前記ケーシング20の内部で波長185nmと、照度数十mW/cm2以上の波長254nmの紫外線を照射可能な紫外線照射手段30と、前記ケーシング20の内部で塩素成分を含むミストを噴霧可能な噴霧手段40と、を備える。ケーシング20は、開口部22の下部にグレーチング24を設けている。グレーチング24は、所定寸法の孔を複数等間隔に配置して網状に形成されたものであり、作業靴の靴底と接触する。またグレーチング24は、殺菌消毒を行う作業者の体重を支える所定の強度を備えている。ケーシング20には、グレーチング24の下方に紫外線照射手段30を取り付けている靴用殺菌装置を開示する。
しかしながら、特許文献1は、塩素成分を噴霧することで、靴を殺菌する。このため、靴に塩素成分が付着してしまい、靴の劣化などを生じさせる懸念がある。また、紫外線を照射しているが、靴においては、表面だけではなく靴底や靴の内部にもウイルスや細菌が付着していることがある。これらに対しての殺菌対応が難しい問題がある。
また、デバイスや機器などの様々な物品を、殺菌することが難しい問題もある。塩素成分のみでの殺菌は不十分であることもあるし、ウイルスの種類によっては、これを消失させることは塩素成分では不十分である問題もある。勿論、電子機器や携帯端末などは、塩素噴霧による故障などの問題がある。
本考案は、塩素などの化学成分や液体成分などを使用することなく、紫外線を物品に満遍なく照射して収納中に殺菌できる、殺菌機能を有する収納箱を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本考案の殺菌機能を有する収納箱は、外形を構成する本体部と、
前記本体部の中に備わる複数の棚板と、
前記本体部の内部に物品を出し入れする開口部と、
前記開口部を開閉させる開閉ドアと、
前記本体部内部に備わり、紫外線を照射する紫外線照射部と、を備え、
前記複数の棚板のそれぞれは、前記紫外線を透過させる空隙を有し、
前記棚板の上に、前記物品が収納される。
本考案の殺菌機能を有する収納箱は物品を収納している間に、付着しているウイルスや細菌を殺菌することができる。また、紫外線照射による殺菌であるので、化学成分や液体成分(ミスト状態などを含む)を、物品に付着させずに済む。
また、棚板には紫外線を透過させる孔などが備わっていることで、設置されている物品の底面などにも紫外線照射ができて殺菌できる。また、ドアや背板などに紫外線の反射板を備えることで、紫外線を物品に満遍なく照射することができる。これにより、物品の様々な場所に付着しているウイルスや細菌を殺菌することができる。
また、収納箱内部に備わる小物入れにより、筆記用具のような不定形であったり小型であったりする物品も収納しつつ殺菌することが可能となる。また、タブレット端末のような板状のデバイスを立てて収納できるスタンドラックを収納箱内部に備えることで、板状デバイスに満遍なく紫外線を当てることができる。
このように、収納箱に収納されているときに殺菌が行われることで、様々な施設や場所で不特定多数の人に使用される物品を介した感染を防止することができる。
本考案の実施の形態における殺菌機能を有する収納箱の斜視図である。 本考案の実施の形態における殺菌機能を有する収納箱の内部透視状態での斜視図である。 本考案の実施の形態1における収納箱内部を示す斜視図である。 図3の状態を収納箱全体として示す斜視図である。 本考案の実施の形態における収納箱の斜視図である。 本考案の実施の形態における開閉ドアの開いた状態の収納箱を示す正面図である。 本考案の収納箱内部での紫外線照射の流れを示す模式図である。 本考案の実施の形態における物品の載せられた棚板の斜視図である。 本考案の収納箱の斜視図である。
本考案の第1の考案に係る殺菌機能を有する収納箱は、外形を構成する本体部と、
前記本体部の中に備わる複数の棚板と、
前記本体部の内部に物品を出し入れする開口部と、
前記開口部を開閉させる開閉ドアと、
前記本体部内部に備わり、紫外線を照射する紫外線照射部と、を備え、
前記複数の棚板のそれぞれは、前記紫外線を透過させる空隙を有し、
前記棚板の上に、前記物品が収納される。
この構成により、物品の様々な面に紫外線が照射される。特に、棚板に置かれている物品の底面にも紫外線が照射されて、ウイルス除去や細菌の殺菌が確実に行われる。すなわち、物品の不使用時間において物品に付着しているウイルスや細菌を除去・殺菌できる。
本考案の第2の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第1の考案に加えて、前記物品は、着衣物、デバイスおよび機器の少なくとも一つを含み、
前記デバイスおよび機器は、電子機器、携帯端末、タブレット端末、電子端末、筆記用具、医療機器、医療デバイス、衛生器具、食器、身の回り品、調理機器、厨房器具、案内用具、靴ベラ、ヘアードライヤー、介護用品、防災用品、文房具、リネン用品、衛生用品、電子機器のリモコンおよび鍵の少なくとも一つを含む。
この構成により、不特定多数の人に共用されうる物品を、収納しながら殺菌することができる。この殺菌により、共用を通じたウイルスや細菌の拡散や伝搬を防止できる。
本考案の第3の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第1または第2の考案に加えて、前記本体部の中に、物品の少なくとも一部を格納可能な格納ボックスを更に備え、
前記格納ボックスの外形は、紫外線を透過させる空隙を有する。
この構成により、小型や不定形の物品であっても収納しながら確実に殺菌できる。
本考案の第4の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第1から第3のいずれかの考案に加えて、前記本体部の中に、前記物品の内で板状の物品(以下、「板状物品」という)を立てて設置可能な設置スタンドを更に備え、
前記設置スタンドの外形は、紫外線を透過させる空隙を有する。
この構成により、タブレット端末や携帯端末などのような板状物品であっても、本体部の中に効率的に収納できる。加えて、板状物品の表面や裏面に満遍なく紫外線を照射して殺菌することができる。これらのタブレット端末や携帯端末は、複数の人に使用されるので、不使用時間において殺菌されていることは、感染防止などの観点から好ましい。
本考案の第5の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第1から第4のいずれかの考案に加えて、前記空隙は、前記棚板に設けられるスリット、隙間、孔およびメッシュの少なくとも一つを含む。
この構成により、空隙は容易に紫外線の一部を透過させることができる。
本考案の第6の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第1から第5のいずれかの考案に加えて、前記開閉ドアの内側、前記棚板、前記本体部の内部底面、前記本体部の内部背面の少なくとも一つに、前記紫外線を反射する反射部を更に備える。
この構成により、収納箱の本体部内部に、より適切に紫外線を拡散させることができる。
本考案の第7の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第1から第6のいずれかの考案に加えて、前記紫外線照射部は、前記本体部の内部底面、前記本体部の内部背面および前記本体部の内部上面の少なくとも一つに設けられる。
この構成により、収納箱内部において、紫外線の拡散をより確実にできる。
本考案の第8の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第1から第7のいずれかの考案に加えて、前記紫外線照射部を制御する照射制御部を更に備える。
この構成により、紫外線照射のコントロールを実現して、適切な殺菌などを行なえる。
本考案の第9の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第8の考案に加えて、前記照射制御部は、前記開閉ドアが開いている状態では、前記紫外線照射部からの紫外線照射を停止させる。
この構成により、使用者の安全を確保できる。
本考案の第10の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第8または第9の考案に加えて、前記照射制御部は、前記本体部内部に収納される前記物品の種類、殺菌対象のウイルスや細菌の種類および外部環境の少なくとも一つに基づいて、前記紫外線照射部から照射される紫外線の強度、照射時間、照射間隔および照射角度の少なくとも一つを変化させる。
この構成により、状況に応じた最適な殺菌などを行なえる。
本考案の第11の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第8の考案に加えて、前記照射制御部は、時間帯によって、前記紫外線照射部からの紫外線強度を変化させる。
この構成により、安全性とのバランスをとって殺菌などの実効性を高めることができる。
本考案の第12の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第8の考案に加えて、前記照射制御部は、殺菌対象のウイルスや細菌の耐性が強い場合には、前記紫外線照射部からの紫外線強度を高くする。
この構成により、より確実な殺菌などが実現できる。
本考案の第13の考案に係る殺菌機能を有する収納箱では、第8の考案に加えて、前記本体部内部の重量変化を検出する重量変化検出部を更に備え、前記重量変化検出部が重量変化を検出する場合には、前記照射制御部は、前記紫外線照射部からの紫外線強度を強化する。
この構成により、物品の出入りがあった場合には、ウイルスや細菌の殺菌を強化すべきであるとして、殺菌などの強化を行える。
以下、図面を参照しながら、本考案の実施の形態を説明する。
(実施の形態)
(殺菌が必要となる状況)
本考案のきっかけとなった、細菌やウイルスが付着して、この除去(総称して殺菌という)が必要となる物品は、様々な場面で生じうる。
(病院などの医療機関)
病院などの医療機関においては、患者の使用するスリッパや検査衣服など、不特定多数が使用する着衣物がある。また、医師が使用する聴診器、診察器具、治療器具などの医療器具や医療機器は、使用する使用者が様々に変化することもあり得るし、使用される側の患者が様々に変化することもある。例えば、聴診器は、一人の医師が使用するが、使用されるのは、不特定多数の患者である。
その他の医療器具や医療機器も同様である。このため、これらの医療器具や医療機器は、使用する側と使用される側の両方において、人体に触れることになる。すなわち、人体を介して細菌やウイルスが付着する。言い換えると、医療器具や医療機器を介して、他人に細菌やウイルスが伝搬してしまい、感染を生じさせることがあり得る。
また、医療機関においては、作業管理や診療作業のために、携帯端末、電子端末、タブレット端末、電子機器などが使用されることも多い。これらのタブレット端末などは、複数の医療関係者によって使用されることがある。また、連絡作業用の電子端末や情報端末などは、その性質上、複数の医療関係者に使用される。特に、このような電子端末や情報端末は、タッチパネルを備えており、手で操作される。医療デバイス、衛生機器、食器なども同様である。
このため、電子端末や情報端末においても、人体に触れて細菌やウイルスが付着することがあり得る。言い換えれば、電子端末や情報端末を介して、細菌やウイルスによる感染が広がることがあり得る。医療機関においては、このような懸念がある。
(商店や公共施設など)
商店や公共施設、あるいは人が集まる民間施設においても、様々な物品が不特定多数の人に使用されうる。着衣物もそうであるし、携帯端末、電子機器、食器、筆記用具などが、不特定多数の人に使用される。飲食店における食器などは当然であるし、受付で貸し出される筆記用具や文房具も同様である。
また、施設内の機械や機器を使用するために携帯端末や電子端末が貸し出されることもある。あるいは、設置されているこれらが不特定多数の人に使用されることがある。すなわち、商店や施設などにおいては、携帯端末や電子端末が不特定多数の人によって触られる状態がある。このため、携帯端末や電子端末に、人体を介して細菌やウイルスが付着しうる。言い換えれば、商店、公共施設、民間施設などの場所において、携帯端末、電子機器、電子端末、食器、筆記用具などの種々の物品を介した、細菌やウイルスの感染が広がる懸念がある。
(宿泊施設など)
ホテルなどの宿泊施設は、まさしく不特定多数の宿泊者が利用する施設である。不特定多数の宿泊者が、毎日フロントで手続きを行い、宿泊室に宿泊する。このため、フロントなどに備わる筆記用具、チェックインやチェックアウトを行う電子端末や情報端末などは、不特定多数の人に次々と使用される。
また、宿泊施設内部には、テレビ、エアコン、照明装置などのリモコンが設置してある。このリモコンは、宿泊者のそれぞれに使用される。すなわち、不特定多数の人に使用される。
清掃業者は、室内清掃に合わせて、これらのリモコンをアルコールなどで消毒するが、忘れてしまったり不十分な消毒になってしまったりする可能性もある。新しい宿泊者は、これを把握することができず、設置されているリモコンなどを使用することにためらいを感じることもある。
実際に消毒忘れや不十分があると、リモコンに細菌やウイルスが付着して、感染を広げてしまう懸念がある。
これらは、物品を介した感染の一例であるが、これらのように、様々な場面で様々な物品による細菌やウイルスの伝搬や感染が生じてしまうことがあり得る。これらの物品は、使用していない時間においては、殺菌されていることが好ましい。本考案は、このような物品を、その不使用時間において殺菌をしつつ収納することを目的としている。
(全体概要)
図1は、本考案の実施の形態における殺菌機能を有する収納箱の斜視図である。図2は、本考案の実施の形態における殺菌機能を有する収納箱の内部透視状態での斜視図である。図2は、図1の収納箱の内部透視状態とした図面である。
殺菌機能を有する収納箱(以下、必要に応じて「収納箱」と略す)1は、本体部2、複数の棚板3、開口部4、開閉ドア5、紫外線照射部6を備える。また、複数の棚板3のそれぞれは、空隙31を有する。
本体部2は、収納箱1の外形を構成する。図1、図2のように、収納箱1が箱形状であれば、本体部2は、この箱形状を有している。この箱形状によって、収納箱1は、箱形状を有するようになる。本体部2は、収納箱1の全体形態を構成する。勿論、本体部2が筒型やその他の形態であれば、収納箱1の全体形態も筒型やその他の形態になる。
本体部2は、金属、合金、木材、樹脂、その他の素材で形成されればよい。収納箱1の使用目的、設置場所、収納対象物などによって、素材が選択されればよい。収納箱1は、物品100を収納する。図1、図2では、物品100の例として、スリッパが示されている。既述したように、スリッパは、病院や施設などで、不特定多数に使用される。このため、不使用の時間においては、この殺菌機能を有する収納箱1の内部に収納されつつ殺菌されることが適当である(殺菌とは、細菌やウイルスの消滅や除去を含む)。
本体部2の中には、複数の棚板3が備わる。複数の棚板3の上に、収納対象物である物品100が収納される。図1、図2では、物品100の例としてのスリッパが、棚板3の上に置かれている。
開口部4は、本体部2の内部に物品100を出し入れするために備わる。図1、図2では、本体部2の正面に開口部4が備わる。この開口部4から、使用者が物品100を収納箱1の中に入れたり、収納箱1から取り出したりする。この出し入れの際に、使用者は、物品100を棚板3の上に載せたり棚板3から取り出したりする。
開閉ドア5は、開口部4を開閉する。図1、図2などでは、開閉部4が本体部2の正面にあり、この開閉部4に開閉ドア5が備わっている。この開閉ドア5を開けると、開口部4が開口した状態となる。開口した状態となれば、物品100を出し入れできる。出し入れなどの作業が不要のときには、開閉ドア5を閉じていればよい。
紫外線照射部6は、本体部2内部に備わり、紫外線を照射する。この紫外線が、物品100に付着したウイルスや細菌を殺菌する(殺菌との用語を使っているが、ウイルス除去を含む意味である)。一例として、本体部2の内部であって背面に紫外線照射部6が備わる。紫外線照射部6は、本体部2の内部空間に紫外線を広げるように照射する。また、背面以外の場所に、紫外線照射部6が取り付けられてもよい。例えば、底面あるいは上面に取り付けられて、下方から紫外線を照射したり、上方から紫外線を照射したりしてもよい。
また、複数の紫外線照射部6が本体部2の内部に備わることでもよい。この場合には、背面、上方、下方などの複数の方向から紫外線が照射されることもよい。複数の方向から紫外線が照射されることで、本体部2内部において、紫外線が満遍なく照射される。言い換えると、本体部2内部に収納されている物品100には、様々な方向から満遍なく紫外線が照射される。すなわち、物品100の各面や各箇所が確実に殺菌される。
つまり、内部空間の底面、背面、上面の少なくとも2か所以上に、紫外線照射部6が備わってもよい。あるいは、背面において、複数の紫外線照射部6が備わることでもよい。複数の場所に紫外線照射部6が備わることで、本体部2の内部空間に対して、満遍なく紫外線を照射できるようになる。
複数の棚板3のそれぞれは、紫外線を透過させる空隙31を有する。図1、図2などには、この空隙31が示されている。空隙31があることで、棚板3に照射された紫外線は、そのすべてが棚板3により反射させられるのではなく、一部が透過する。物品100が置かれている場合には、物品100の底の部分であっても、棚板3の下方からくる紫外線が、この空隙31を透過して、物品100の底にあたる。
このようにして、物品100の底面に対しても、収納中に紫外線が照射される。
また、棚板3に空隙31が備わることで、物品100が置かれていない場所においても、棚板3にあたる紫外線の一部が透過できる。複数の棚板3のそれぞれで、この現象が発生する。この現象の結果、本体部2の内部空間には、満遍なく紫外線が照射される。
収納箱1には、複数の物品100が収納される。複数の物品100は、複数の棚板3の様々な場所に置かれる。このような状況では、収納箱1の様々な場所に満遍なく紫外線を照射することが求められる。物品100の確実な殺菌やウイルス除去のためである。
棚板3に空隙31が備わることで、紫外線照射部6からの紫外線が、棚板3に邪魔されることなく満遍なく内部空間に広がる。また、棚板3において、空隙31以外において紫外線は反射する。反射した紫外線は、更に、内部空間に満遍なく広がる。
すなわち、本体部2の内部空間において、透過した紫外線と反射した紫外線とが相まって生じる。この結果、内部空間でより広い範囲に紫外線の照射や到達が実現できる。これにより、収納箱1に収納されている物品100の表面、底面、内面などに、紫外線が満遍なく照射される。
結果として、物品100に付着している細菌やウイルスは、確実に殺菌・除去される。例えば、物品100が図1のようにスリッパであると、その表面、足の乗る面、底面など、更に足の入る部分なども含めて紫外線が照射されやすくなる。このようなスリッパでも、収納箱1の中で、確実に殺菌できる。
病院、介護施設、公共施設などでは、不特定多数の人間が使用する施設では、外履きをスリッパなどの上履きに履き替えて入室することが多い。このときに、不特定多数に使用されるスリッパなどは、収納箱1で殺菌されていることが好ましい。一方で、多くのスリッパなどを収納できることも必要である。複数の棚板3に載せて、多くのスリッパなどを収納できることが必要である。
本考案の収納箱1は、多くのスリッパなどを収納できると共に、これらを収納している間に、満遍なく紫外線を当てることで細菌やウイルスを殺菌・除去することができる。特に、満遍なく照射することで、確実に殺菌などをできる。
また、物品100は、スリッパのような着衣物だけではなく、様々なものを含む。物品100は、着衣物、デバイスおよび機器の少なくとも一つを含む。デバイスおよび機器は、電子機器、携帯端末、タブレット端末、電子端末、筆記用具、医療機器、医療デバイス、衛生器具、食器、身の回り品、調理機器、厨房器具、案内用具、靴ベラ、ヘアードライヤー、介護用品、防災用品、文房具、リネン用品、衛生用品、電子機器のリモコンおよび鍵の少なくとも一つを含む。勿論、ここに列挙されたものは物品100の例であり、これらに限定されない。不特定多数の人が使用する、あるいは、不特定多数の人に使用される物品100であれば、本考案の収納箱1での収納対象物である。特に、不特定多数の人の人体に接触する物品100は、細菌やウイルスの付着の懸念があるので、この収納箱1の収納対象物(殺菌対象物)として、考えられる。
図3は、本考案の実施の形態1における収納箱内部を示す斜視図である。収納箱1の本体部2には、食器101、携帯端末102、タブレット端末103が収納されている。これらの食器101、携帯端末102、タブレット端末103も、施設や場面によっては、不特定多数の人に使用されうる。既述した通りである。
このため、食器101,携帯端末102,タブレット端末103も、本体部2の中に収納される。図3のように棚板3の上に載置されればよい。棚板3には、空隙31が備わっており、紫外線照射部6からの紫外線が空隙31を透過して携帯端末102などの底面などにも照射される。これにより、携帯端末102やタブレット端末103の表面、裏面などが、満遍なく殺菌される。
もちろん、携帯端末102やタブレット端末103を含む情報端末や電子機器などは、図3のような収納される状態で、殺菌されればよい。これらの情報端末などは、不使用の時間がある。この不使用の時間帯に、収納箱1に収納される。整理のための収納をしている状態で、殺菌も同時に行われる。これにより、収納が終わって次に使用される時には、これらの情報端末や食器などは殺菌された状態で使用される。
この殺菌後の使用により、細菌やウイルスが、物品100を介して伝搬して感染が広がることが防止できる。
図4は、図3の状態を収納箱全体として示す斜視図である。収納箱1の本体部2には、このような様々な物品100が収納される。図3、図4には示していないが、電子端末、筆記用具、医療機器、医療デバイス、衛生器具、食器、身の回り品、電子機器のリモコンおよび鍵などであってもよい。例えば、医療機関であれば、聴診器や診察器具などが殺菌をされながら収納される。あるいは、宿泊施設であれば、居室の鍵やテレビやエアコンなどのリモコンが、殺菌されながら収納される。
収納箱1は、管理室に置かれてもよい。例えば、病院のナースセンターに置かれたり、ホテルのフロントに置かれたりしてもよい。あるいは、居室に置かれてもよい。居室に収納箱1が設置されており、この中に宿泊客が使用するリモコンなどが殺菌状態で収納されていることで、宿泊者は安心して使用することができるからである。
特に、使用者から見て、確実に殺菌されている状態が判明することで、安心感が増す。
図5は、本考案の実施の形態における収納箱の斜視図である。このような殺菌機能を有する収納箱1が、管理室や個室に設置されている。これにより、その施設で使用される物品100が、不使用時間中に殺菌される。勿論、収納そのものもなされる。
(内部の収納の工夫)
本体部2の中に、物品100の少なくとも一部を格納可能な格納ボックスを備えることも好適である。例えば、筆記用具や身の回り品などの棚板3に置きにくいものなどは、格納ボックスに入れて収納することも好適である。この格納ボックスの外形も、紫外線を透過させる空隙を有することが好適である。紫外線を透過させることで、格納ボックス内部に格納されている物品100の表面に、満遍なく紫外線が照射される。これにより、格納ボックスに収納されている物品100の殺菌が確実に行われる。空隙があるとは、例えば、フレームだけで格納ボックスが作られていることでもよい。
格納ボックスが備わることで、棚板3に置きにくいあるいは置くよりは立てる方がよいような物品100でも、殺菌しつつ収納できる。
また、本体部2の中に物品100の内で板状の物品である板状物品を立てて設置可能な設置スタンドを備えることも好適である。例えば、図3などに示されるタブレット端末103は、棚板3に寝かせた状態で置くよりも、立てた状態で置くことがベターであることも多い。より多くの数のタブレット端末103を収納できるからである。タブレット端末103に限らず、携帯端末102や情報端末などは、板状物品であることが多い。
これらの板状物品は、設置スタンドにより立てて収納されることも好適である。より多くの数の板状物品が収納されるからである。
ここで、設置スタンドの外形が紫外線を透過させる空隙を有することもよい。紫外線が透過することで、設置スタンドに建てられている板状物品の表面、裏面などに満遍なく紫外線が照射される。例えば、設置スタンドの外形部材に孔やメッシュが備わっていた李、設置スタンドがフレームのみで作られたりしていることで、空隙が備わる。
設置スタンドに立てて収納されているタブレット端末103などの板状物品は、満遍なく紫外線が照射されることで、確実に殺菌が行われる。収納能力の向上と、確実な殺菌の実現とが両立できる。
(開いた状態での説明)
図6は、本考案の実施の形態における開閉ドアの開いた状態の収納箱を示す正面図である。開閉ドア5が開いて、内部空間が露出した状態を示している。複数の棚板3があり、これの上に物品100が乗っている。図6には示していないが、携帯端末102などが乗っていてもよい。あるいは、格納ボックスや設置スタンドが備わっていてもよい。
また、紫外線照射部6は、内部空間の背面と側面(開閉ドア5の内側)に紫外線照射部6を備えている。このように、様々な場所に紫外線照射部6が備わることも好適である。
開閉ドア5が開くことで、物品100を出し入れできる。入れられて収納されている物品100は、その間に殺菌などがなされる。
(紫外線照射部)
紫外線照射部6は、本体部2の内部空間の底面、内部空間の背面、内部空間の上面の少なくとも一つに設けられれば良い。図6のように開閉ドアの根元に設けられてもよい。また、複数の場所に複数の紫外線照射部6が設けられてもよい。また、複数の紫外線照射部6が設けられてもよい。
また、図6に示されるように、紫外線照射部6を制御する照射制御部8を更に備えることも好適である。照射制御部8は、開閉ドア5が開いている状態では、紫外線照射部6からの紫外線の照射を停止させる。このとき、図6のように、開閉検出部7が備わることも好適である。開閉ドア5と電気的に導電する部材であって、開閉ドア5が閉じていると通電して開閉ドア5が締まっている状態として検出できる。通電していないときは、開閉ドア5が開いている状態として検出できる。
この開いている状態を検出できると、照射制御部8は、紫外線照射部6からの紫外線の照射を停止させる。これにより、使用者が開閉ドア5を開けたときに、紫外線を浴びる心配がなくなり、安全面も確保される。
また、開閉検出部7で開閉ドア5が閉じていることが検出されると、照射制御部8は、紫外線照射部6から紫外線照射を再開する。すなわち、開閉ドア5が閉じている間は、紫外線照射部6は紫外線を照射し、開閉ドア5が開いている間は、紫外線照射部6は、紫外線照射を停止する。
必要で安全性の確保された状態での殺菌・ウイルス除去が実現される。また、紫外線照射部6が照射する紫外線は、殺菌などに有効性があると考えられる波長のものを含む。いわゆるUV−A、UV−B、UV−Cなどを含む。波長の広い範囲の紫外線を照射してもよいし、場所や対象に応じて、いずれかの波長が選択されることでもよい。
また、照射制御部8は、本体部2内部に収納される物品100の種類、殺菌対象のウイルスや細菌の種類および外部環境の少なくとも一つに基づいて、紫外線照射部6からの紫外線の強度、照射時間、照射間隔および照射角度の少なくとも一つを変化させる。これらを変化させることで、より効率的な紫外線照射ができる。
例えば、物品100が大きなものであったり複雑な形状をしていたりする場合には、紫外線の照射時間が長いことや照射強度が高いことが好ましい。より十分かつ強く殺菌などをすべきだからである。このような場合には、照射制御部8は、紫外線照射部6からの紫外線強度を高くしたり、照射時間を長くしたりとの制御を行う。
あるいは、殺菌対象のウイルスや細菌によって最適な照射強度や照射必要時間がある場合がある。この場合には、照射制御部8は、照射する紫外線の照射強度や照射時間を最適なレベルに制御する。これにより、確実な殺菌などを行なえるからである。
あるいは、物品100の種類によっては、照射角度をある角度にすることが好ましい場合もある。あるいは、ウイルスや細菌の種類によって浮遊しやすいものものある。このような場合でも、紫外線の照射角度を適切に制御することが求められる。照射制御部8は、紫外線照射部6の向きを変更させるなどして、照射角度を制御することも好適である。
また、紫外線照射による殺菌などと、物品100へのストレスとのバランスなどを考慮して、照射を断続的に行うこともありえる。この場合の照射間隔を変化させることも適当である。
また、照射制御部8は、時間帯によって紫外線照射部6からの紫外線強度を変化させることも好適である。例えば、夜間などは、開閉ドア5が開けられることは少ない。このような時間帯は、紫外線強度を上げても使用者への影響は少ない。よって、夜間においては、照射制御部8は、紫外線強度を上げさせることも好適である。勿論、逆に弱くすることでもよい。
あるいは、照射制御部8は、殺菌対象のウイルスや細菌の耐性が強い場合には、紫外線照射部6からの紫外線強度を高くすることも好適である。確実な殺菌などを行なえるようにするためである。
照射制御部8は、このような環境や状況に対応して、紫外線照射部6による紫外線照射を適切に制御できる。上述したように、紫外線照射に係る時間をタイマー的に制御することも含む。
また、本体部2内部の重量変化を検出する重量変化検出部を更に備え、この重量変化に基づいて照射制御部8が、紫外線照射部6の照射を制御することも好適である。本体部2には、殺菌および収納対象となる物品100が出し入れされる。このため、この出し入れに伴って本体部2内部の重量は変化する。例えば、新しい物品100が入れられた場合には、重量は増加方向に変化する。
新しい物品100は、殺菌が必要な状態である。誰かに使用された後であることが多いからである。このため、重量変化は、新しい物品100が入れられた場合を示している可能性が高い。このような重量変化を検出した場合、照射制御部8は、紫外線照射部6から照射される紫外線強度を上げる。紫外線強度が上がることで、収納されたばかりの物品100の殺菌が確実かつ早期に行えるようになる。
特に、収納されたばかりの物品100に付着している細菌やウイルスが本体部2の中で浮遊するなどしてたの物品100に付着することを、低減できる。結果として、殺菌の済んでいる他の物品100の殺菌状態を維持できる。また、効率的な殺菌が可能となる。
(紫外線照射の流れ)
図7は、本考案の収納箱内部での紫外線照射の流れを示す模式図である。図7は、収納箱1を側面から見た状態で、紫外線照射部6から照射された紫外線が、棚板3や底面などで反射して内部空間に広がる様子を示している。また、紫外線は、棚板3の空隙31を介して透過する。このような反射や透過の組み合わせによって、内部空間の中を紫外線が縦横無尽に広がっていく。
結果として、収納箱1の内部空間において、満遍なく紫外線が照射される。これは、収納されている物品100の様々な部分に、満遍なく紫外線が照射されることである。
(棚板と空隙)
図8は、本考案の実施の形態における物品の載せられた棚板の斜視図である。棚板3は、スリッパのような物品100を載せている。このようにして、収納箱1は、多数の物品100を収納できる。
棚板3は、空隙31を備える。ここで、空隙は棚板3に設けられるスリット、隙間、孔およびメッシュの少なくとも一つの形態を含む。スリットやメッシュなどが棚板3に備わることで、空隙31が棚板3に形成される。空隙31が形成されることで、図7などで説明したように、棚板3にあたる紫外線が、この空隙31を透過して、収納箱1内部を拡散する。この拡散によって、紫外線は、満遍なく物品100にあたるようになる。
また、物品100の底面にも、空隙31を透過した紫外線が当たり、底面も殺菌などされる。
このようにスリットや隙間などによって、棚板3には容易かつ広く空隙31が形成される。また、空隙31以外の部分では、棚板3は、紫外線を反射する。この反射と空隙31での透過とが相まって、収納箱1内部に満遍なく紫外線が到達することになる。これにより、複数の物品100の様々な個所が、適切に殺菌などされる。
(反射部)
図9は、本考案の収納箱の斜視図である。図9では、開閉ドア5の裏に反射部9が備わる状態が示されている。開閉ドア5の内側、棚板3、本体部2の内部底面および本体部2の内部背面の少なくとも一つに、紫外線を反射する反射部9を備えることも好適である。
反射部9が備わることで、紫外線照射部6から照射される紫外線を反射する。あるいは、紫外線照射部6から照射された後で、反射や透過した紫外線を反射する。別の反射部9が反射した紫外線を反射することもある。
このような反射部9が備わることで、収納箱2内部での紫外線の拡散がさらに効率的になる。結果として、満遍なく紫外線が広がって、物品100に照射される。特に、光源である紫外線照射部6の数が少ない場合でも、収納箱2内部での紫外線の拡散を実現できる。
このようにして、収納箱2に収納されている物品100は、確実に殺菌などされる。
また、開閉ドア5にガラスや樹脂部分が備わる場合には、このようなガラスや樹脂は紫外線を透過しない素材が使用される。また、強化ガラスや強化プラスチックが使用されて、安全性や強度が確保される。
なお、実施の形態で説明された殺菌機能を有する収納箱は、本考案の趣旨を説明する一例であり、本考案の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 殺菌機能を有する収納箱
2 本体部
3 棚板
31 空隙
4 開口部
5 開閉ドア
6 紫外線照射部
8 照射制御部
9 反射部
100 物品
101 食器
102 携帯端末
103 タブレット端末

Claims (13)

  1. 外形を構成する本体部と、
    前記本体部の中に備わる複数の棚板と、
    前記本体部の内部に物品を出し入れする開口部と、
    前記開口部を開閉させる開閉ドアと、
    前記本体部内部に備わり、紫外線を照射する紫外線照射部と、を備え、
    前記複数の棚板のそれぞれは、前記紫外線を透過させる空隙を有し、
    前記棚板の上に、前記物品が収納される、殺菌機能を有する収納箱。
  2. 前記物品は、着衣物、デバイスおよび機器の少なくとも一つを含み、
    前記デバイスおよび機器は、電子機器、携帯端末、タブレット端末、電子端末、筆記用具、医療機器、医療デバイス、衛生器具、食器、身の回り品、調理機器、厨房器具、案内用具、靴ベラ、ヘアードライヤー、介護用品、防災用品、文房具、リネン用品、衛生用品、電子機器のリモコンおよび鍵の少なくとも一つを含む、請求項1記載の殺菌機能を有する収納箱。
  3. 前記本体部の中に、物品の少なくとも一部を格納可能な格納ボックスを更に備え、
    前記格納ボックスの外形は、紫外線を透過させる空隙を有する、請求項1または2記載の殺菌機能を有する収納箱。
  4. 前記本体部の中に、前記物品の内で板状の物品(以下、「板状物品」という)を立てて設置可能な設置スタンドを更に備え、
    前記設置スタンドの外形は、紫外線を透過させる空隙を有する、請求項1から3のいずれか記載の殺菌機能を有する収納箱。
  5. 前記空隙は、前記棚板に設けられるスリット、隙間、孔およびメッシュの少なくとも一つを含む、請求項1から4のいずれか記載の殺菌機能を有する収納箱。
  6. 前記開閉ドアの内側、前記棚板、前記本体部の内部底面、前記本体部の内部背面の少なくとも一つに、前記紫外線を反射する反射部を更に備える、請求項1から5のいずれか記載の殺菌機能を有する収納箱。
  7. 前記紫外線照射部は、前記本体部の内部底面、前記本体部の内部背面および前記本体部の内部上面の少なくとも一つに設けられる、請求項1から6のいずれか記載の殺菌機能を有する収納箱。
  8. 前記紫外線照射部を制御する照射制御部を更に備える、請求項1から7のいずれか記載の殺菌機能を有する収納箱。
  9. 前記照射制御部は、前記開閉ドアが開いている状態では、前記紫外線照射部からの紫外線照射を停止させる、請求項8記載の殺菌機能を有する収納箱。
  10. 前記照射制御部は、前記本体部内部に収納される前記物品の種類、殺菌対象のウイルスや細菌の種類および外部環境の少なくとも一つに基づいて、前記紫外線照射部から照射される紫外線の強度、照射時間、照射間隔および照射角度の少なくとも一つを変化させる、請求項8または9記載の殺菌機能を有する収納箱。
  11. 前記照射制御部は、時間帯によって、前記紫外線照射部からの紫外線強度を変化させる、請求項8記載の殺菌機能を有する収納箱。
  12. 前記照射制御部は、殺菌対象のウイルスや細菌の耐性が強い場合には、前記紫外線照射部からの紫外線強度を高くする、請求項8記載の殺菌機能を有する収納箱。
  13. 前記本体部内部の重量変化を検出する重量変化検出部を更に備え、前記重量変化検出部が重量変化を検出する場合には、前記照射制御部は、前記紫外線照射部からの紫外線強度を強化する、請求項8記載の殺菌機能を有する収納箱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102319629B1 (ko) * 2021-05-28 2021-11-01 신수정 자외선 살균소독 및 정화 기능을 갖는 다용도 교구장

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