JP3231955B2 - 磁歪を有する金属薄帯を用いたトルクセンサ及びその製造方法 - Google Patents

磁歪を有する金属薄帯を用いたトルクセンサ及びその製造方法

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JP3231955B2 JP19040694A JP19040694A JP3231955B2 JP 3231955 B2 JP3231955 B2 JP 3231955B2 JP 19040694 A JP19040694 A JP 19040694A JP 19040694 A JP19040694 A JP 19040694A JP 3231955 B2 JP3231955 B2 JP 3231955B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁歪合金薄帯を用いた
非接触検出可能なトルクセンサ及びその製造方法に関す
る。さらに詳しくは、たとえば自動車とくに電気自動車
などのハンドルの回転操作力を検知したり、合成繊維な
どの巻き取り機のトルクを検知したり、物質の粘度など
を検知するのに用いられるトルクセンサ及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、磁歪を有する非晶質磁性合金
や鉄系合金を応用したトルクセンサは知られている。例
えば特公平3−26339号公報では、金属製軸の表面
に応力に敏感なアモルファス磁歪合金薄帯を接着した構
成のトルクセンサが提案されている。このトルクセンサ
のアモルファス磁歪合金薄帯には、軸表面に接着したと
きに軸長さ方向に対して+45゜と−45゜方向に細長
いスリットを形成してある。前記従来技術を図面を用い
て説明する。図10は、従来のアモルファス磁歪合金薄
帯21を示したものである。展開図全体の大きさは、た
てa´=35.8mm(i´=1mm,h´=1m
m)、横b´25.0mm(c´=10.5mm,d´
=10.5mm,e´=1mm,f´=2mm,g´=
1mm)、スリット幅sは0.3mmで、繰り返しピッ
チ(スリットとスリットの間の長さ)tは2.0mmで
あった。スリットの角度εは45°である。なお前記に
おいて、トルクセンサに用いるときには、たてa´の方
向が円周方向となる。また、スリットは、トルクの方向
を検出するためのものである。アモルファス磁性合金薄
帯の外側に磁気特性を検出するためのコイル手段を配置
してある。軸へのトルク印加により、軸表面の軸長さ方
向に対して+45゜と−45゜方向の引っ張りと圧縮応
力が発生する。これに起因して、前記アモルファス磁歪
合金薄帯の+45゜と−45゜スリット部分の磁気特性
変化が生じる。この両者の磁気特性変化の差をコイル手
段により電気的に検出することでトルクの方向と大きさ
を検出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成のトル
クセンサを作製する場合、平板状のアモルファスを円柱
状に強制的に丸めて接着固定する工法と予め熱処理によ
り軸径に近い円柱形に加工した後接着する工法がある。
前者の工法では、平たい金属薄帯を丸めて円筒形に接着
するため、金属薄帯に形成した複数条のスリットが曲げ
られる際によじれが発生したりして特性バラツキの原因
や金属薄帯の破損の原因になっていた。後者の方法で
は、金属薄帯を円筒形に加工するため、金属製円柱治具
に巻き付け固定して熱処理するなどの工法を用いるが、
治具への取り付け工程でスリット部分がよじれたりして
薄帯が破損する問題があった。たとえば図11中、磁歪
合金薄帯22の円で囲った部分u1 〜u7 のように、ス
リットの一部が破損しやすかった。このため、製品の歩
留まりが低いという問題があった。またスリットによる
磁気異方性の付与では、破損しない場合であっても内部
歪みが出やすく、広いトルク範囲での良好な直線性の出
力が得られなかった。
【0004】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、磁歪合金薄帯のスリット形状を改良し、トルクセン
サ作製時での磁歪合金薄帯の破損とトルクセンサ出力特
性バラツキを低減することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のトルクセンサは、軸表面に磁歪合金薄帯を
固定し、その外側に磁気変化を検知する手段を配置した
構成のトルクセンサであって、前記磁歪合金薄帯が、軸
長さ方向に対し所定の角度を為す方向に並んだ複数個の
孔群を複数条有し、かつ前記所定の角度を為す方向と同
様の方向にスリットを有しないことを特徴とする。
【0006】前記構成においては、磁歪合金薄帯を円筒
状にし、長さ方向が実質的に垂直になるように立て、上
部に均一荷重をかけたとき、10g以上の荷重に耐えら
れることが好ましい。
【0007】また前記構成においては、磁歪合金薄帯を
円筒状にし、長さ方向が実質的に垂直になるように立
て、上部に均一荷重をかけたとき、80g以上の荷重に
耐えられることが好ましい。
【0008】また前記構成においては、前記孔群を構成
する孔が、長さ2〜5mm、幅0.1〜2mmの範囲で
あることが好ましい。また前記構成においては、孔群が
列を形成し、同じ列の孔と孔の間が0.1〜1mm、孔
群の列と列の間が0.5〜5mmの範囲であることが好
ましい。
【0009】また前記構成においては、複数の孔の列群
が、軸の長さ方向に対して2方向の斜め方向に配列して
いることが好ましい。また前記構成においては、斜め方
向が、実質的な+45°と−45°であることが好まし
い。
【0010】また前記構成においては、前記孔の形状が
曲線で形成されることが好ましい。また前記構成におい
ては、曲線が、円、だ円及び長円から選ばれる少なくと
も一つであることが好ましい。
【0011】また前記構成においては、磁歪金属薄帯が
アモルファス磁歪合金であることが好ましい。また前記
構成においては、アモルファス磁歪合金が、Fe−Cr
−Si−B系,Fe−Nb−Si−B系,Fe−V−S
i−B系,Fe−Co−Si−B系,Fe−W−Si−
B系,Fe−Ni−Cr−Si−B系,Fe−Ni−N
b−B系及びFe−Ni−Mo−B系から選ばれる少な
くとも一つであることが好ましい。
【0012】また前記構成においては、アモルファス磁
歪合金が、Fe75Cr4 Si12.5 8.5 (Fe:75 ato
m%,Cr:4 atom%,Si:12.5 atom%,B:8.5 atom%
を意味する。以下同様に表示する。)であることが好ま
しい。
【0013】また前記構成においては、磁気変化(磁束
密度の変化)を検知する手段がコイルであることが好ま
しい。また前記構成においては、トルクが0kgfcm
のときの出力電圧のばらつきが、トルクのフルスケール
(100kgfcm)に対して10%以下の範囲である
ことが好ましい。
【0014】また前記構成においては、トルクを検出す
る出力電圧カーブが実質的に直線または直線に近い曲線
であることが好ましい。次に本発明のトルクセンサの製
造方法は、軸表面に磁歪合金薄帯を固定し、その外側に
磁気変化を検知する手段を配置した方法であって、まず
磁歪合金薄帯をエッチングして所定の角度を為す方向に
並んだ複数個の孔群を複数条設け、前記軸と実質的に同
一直径の円筒状の内部構造体に、前記複数個の孔群を複
数条設けられた磁歪合金薄帯を巻き付け、円筒状の中空
部を有する外部構造体の中に、前記巻き付けられた磁歪
合金薄帯を内部構造体とともに挿入し、前記磁歪合金薄
帯を熱処理して巻き癖を付与することを特徴とする。
【0015】前記構成においては、熱処理温度が、35
0〜600℃の範囲であることが好ましい。とくに前記
磁歪合金薄帯の結晶化温度以下の温度であって、かつ巻
き癖を付与できる温度で処理することが好ましい。
【0016】前記構成においては、熱処理のときの雰囲
気が、不活性ガス雰囲気及び減圧雰囲気から選ばれる少
なくとも一つの非酸化性雰囲気であることが好ましい。
また前記構成においては、減圧雰囲気が、1torr〜1×
10-6torrの範囲であることが好ましい。
【0017】また前記構成においては、不活性ガス雰囲
気が、Ar,He,Ne,N2 ,COから選ばれる少な
くとも一つのガスであることが好ましい。また前記構成
においては、内部構造体が熱膨張率の高い材料であり、
外部構造体が熱膨張率の低い材料であることが好まし
い。
【0018】また前記構成においては、内部構造体と外
部構造体との隙間が、10〜500μmの範囲であるこ
とが好ましい。
【0019】
【作用】前記本発明のトルクセンサの構成によれば、磁
歪合金薄帯が、軸長さ方向に対し所定の角度を為す方向
に並んだ複数個の孔群を複数条有することにより、トル
クセンサ作製時での磁歪合金薄帯の破損とトルクセンサ
出力特性バラツキを低減できる。この理由は、従来のス
リットに変えて、複数個の孔群を複数条形成したので、
磁歪合金薄帯の面方向に対して連続する部分が多くな
り、これにより、応力がかかっても力が一か所に集中せ
ず分散するので、強度的に強くなったからである。
【0020】前記において、磁歪合金薄帯を円筒状に
し、長さ方向が実質的に垂直になるように立て、上部に
均一荷重をかけたとき、10g以上の荷重に耐えられる
という好ましい例によれば、さらにトルクセンサ作製時
での磁歪合金薄帯の破損とトルクセンサ出力特性バラツ
キを低減できる。
【0021】また前記において、磁歪合金薄帯を円筒状
にし、長さ方向が実質的に垂直になるように立て、上部
に均一荷重をかけたとき、80g以上の荷重に耐えられ
るという好ましい例によれば、さらにトルクセンサ作製
時での磁歪合金薄帯の破損とトルクセンサ出力特性バラ
ツキを低減できる。
【0022】また前記において、前記孔群を構成する孔
が、長さ2〜5mm、幅0.1〜2mmの範囲であると
いう好ましい例によれば、さらにトルクセンサ作製時で
の磁歪合金薄帯の破損とトルクセンサ出力特性バラツキ
を低減できる。
【0023】また前記において、孔群が列を形成し、同
じ列の孔と孔の間が0.1〜1mm、孔群の列と列の間
が0.5〜5mmの範囲であるという好ましい例によれ
ば、同様にトルクセンサ作製時での磁歪合金薄帯の破損
とトルクセンサ出力特性バラツキを低減できる。
【0024】また前記において、複数の孔の列群が、軸
の長さ方向に対して2方向の斜め方向に配列していると
いう好ましい例によれば、軸の長さ方向と回転方向の歪
みをさらに正確に検知できる。とくに、斜め方向が、実
質的な+45°と−45°であることが好ましい。
【0025】また前記において、前記孔の形状が曲線で
形成されるという好ましい例によれば、力がかかっても
簡単に破損しない。とくに、曲線が、円、だ円及び長円
から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
【0026】また前記において、磁歪金属薄帯がアモル
ファス磁歪合金であるという好ましい例によれば、トル
クの検出を正確に行える。とくに、アモルファス磁歪合
金が、Fe−Cr−Si−B系,Fe−Nb−Si−B
系,Fe−V−Si−B系,Fe−Co−Si−B系,
Fe−W−Si−B系,Fe−Ni−Cr−Si−B
系,Fe−Ni−Nb−B系及びFe−Ni−Mo−B
系から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
【0027】また前記において、磁気変化を検知する手
段がコイルであるという好ましい例によれば、トルクの
検出を正確に行える。また前記において、トルクが0k
gfcmのときの出力電圧のばらつきが、トルクのフル
スケール(100kgfcm)に対して10%以下の範
囲であるという好ましい例によれば、トルクの検出を正
確に行える。また、トルク0〜100kgfcmを検出
する出力電圧カーブが実質的に直線または直線に近い曲
線であることが好ましい。
【0028】上記構成により従来構成のトルクセンサ作
製段階で発生していたスリットねじれの発生が無く、結
果的に破損を防げるほか、トルクセンサ出力再現性が向
上できる。
【0029】次に本発明の製造方法によれば、前記トル
クセンサを効率良く合理的に製造できる。前記におい
て、熱処理温度が、350〜600℃の範囲であるとい
う好ましい例によれば、磁歪金属薄帯に良好な巻き癖を
与えることができる。
【0030】前記において、熱処理のときの雰囲気が、
不活性ガス雰囲気及び減圧雰囲気から選ばれる少なくと
も一つの非酸化性雰囲気であるという好ましい例によれ
ば、磁歪合金薄帯の酸化を防止して良好な巻き癖を与え
ることができる。好ましい非酸化性雰囲気条件は、減圧
雰囲気が1torr〜1×10-6torrの範囲、または不活性
ガス雰囲気が、Ar,He,Ne,N2 ,COから選ば
れる少なくとも一つのガスである。
【0031】また前記において、内部構造体が熱膨張率
の高い材料であり、外部構造体が熱膨張率の低い材料で
あると、室温の状態での隙間をある程度大きく取って
も、熱処理時には隙間が小さくなり、磁歪金属薄帯に均
一な巻き癖を与えることができる。また、室温で外部構
造体に内部構造体を挿入する作業効率を高めることがで
きる。前記内部構造体に用いる熱膨張率の高い材料とし
ては、真鍮(黄銅)、銅、アルミニウムなど比較的柔ら
かい金属材料が好ましく、外部構造体に用いる熱膨張率
の低い材料としては、チタン、チタン鋼、鉄鋼、鉄−ニ
ッケル鋼、ステンレス鋼、ニッケルなどが好ましい。
【0032】また前記において、内部構造体と外部構造
体との隙間が、10〜500μmの範囲であるという好
ましい例によれば、磁歪金属薄帯にさらに好ましい均一
な巻き癖を与えることができる。
【0033】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。本発明で用いることができるアモルファス磁
歪合金薄帯の一例材料としては、表1のものがある。そ
の組成を結晶化温度とともに示す。
【0034】
【表1】 次に図1は、本発明の一実施例のトルクセンサに用いる
アモルファス磁歪金属薄帯の展開図である。図1におい
て、2はアモルファス磁歪金属薄帯である。アモルファ
ス磁歪合金薄帯2の組成は、atom%でFe75Cr4
Si12.58.5で、厚み32μm、結晶化温度460
℃、飽和磁歪定数22ppmであった。この磁歪合金薄
帯2は、超急冷片ロール法(たとえば1400℃から室
温まで10000℃/秒の速度で超急冷)により作製し
た。展開図全体の大きさは、たてa=35.8mm(i
=1mm,h=1mm)、横b25.0mm(c=11
mm,d=11mm,e=1mm,f=1mm,g=1
mm)、孔群(孔列)の角度αは45°とした。孔列と
隣の孔列の中心距離Jとkはいずれも2mmであった。
前記孔群はエッチング加工によって形成した。なお前記
において、トルクセンサに用いるときには、たてaの方
向が円周方向となる。また、図1の白い孔と斜線を加え
た孔とは、やや大きさが異なるので、これを図2で説明
する。
【0035】図2の白い孔(楕円形)と斜線を加えた孔
(楕円形)とは図1に対応している。白い孔の長さl1
〜l3 は4mmとし、幅p1 は0.3mmとした。また
斜線を加えた孔の長さl4 は2.95mmとし、幅p2
は0.3mmとした。また孔列と隣の孔列の中心距離n
=2mmであった。
【0036】次に図3は、本発明の一実施例のトルクセ
ンサに用いる磁歪金属薄帯2の円筒状形成図である。こ
れはエッチング加工したアモルファス磁歪合金薄帯2を
熱処理(440℃)により、図5(a)の内部構造体4
の外周に合わせて、円筒状の巻き癖をつけたものであ
る。図5(a)に、アモルファス磁歪合金2に、巻き癖
を与える工程の1例を示した。図中4は外周が軸直径と
同じ外径(11.80mm、ただし温度20℃のとき)
を有する真鍮製の内部構造体である。5は内径が内部構
造体の外周直径より約130μm程度大きく加工された
外部構造体(内直径11.93mm、ただし温度20℃
のとき)である。材質はチタン鋼材料を使用している。
図5(b)に示すように磁歪合金薄帯を内部構造体4と
外部構造体5の隙間にいれて円柱状に変形させ、この状
態で真空中、結晶化温度以下の温度440℃で40分熱
処理を実施し、巻き癖を与えた。
【0037】前記において、チタン鋼の熱膨張係数は
9.4×10-6/℃、真鍮の熱膨張係数は22×10-6
/℃である。440℃の熱処理時の内部構造体の外周の
直径寸法は、11.8mm×[1+22×10-6×(440-20) ]=11.9
09mmである。440℃の熱処理時の外部構造体の内周の
直径寸法は、11.93mm×[1+9.4×10-6×(440-20) ]=1
1.977mmである。外部構造体の内周の直径と内部構造体
の外周の直径の差は、0.068mmであり、この半分
の長さ0.034mm(34μm)が隙間であった。こ
のように熱膨張の異なる材質を用いることにより、室温
で内部構造体に巻き付けた円筒状磁歪金属薄帯を外部構
造体に挿入する際の作業効率を高めることができる。
【0038】以上のようにして得られた図3に示す円筒
状磁歪金属薄帯の強度特性を測定した。図9は、本発明
の磁歪金属薄帯と従来例を比較するための、荷重強度測
定方法を示す図である。円筒状磁歪金属薄帯11をガラ
ス板12の上に置き、上部に重さ2gのガラス板13を
のせ、その上に分銅14をのせて、その荷重を増やしつ
つ、目視で円筒状磁歪金属薄帯11が変形するときの荷
重を調べた。その結果、本実施例の図3に示す円筒状磁
歪金属薄帯は、80〜120gまで変形しなかった。
【0039】これに対して、図10に示す従来のスリッ
トタイプの円筒状磁歪金属薄帯は、4〜6gで変形し
た。この理由は、従来のスリットタイプは、応力がかか
ったとき、力が一か所に集中するので、強度的に極めて
弱いものであるからと考えられる。これに対して、本実
施例品は、複数個の孔群を複数条形成したので、磁歪合
金薄帯の面方向に対して連続する部分が多くなり、これ
により、応力がかかっても力が一か所に集中せず分散す
るので、強度的に強くなったからと考えられる。実際に
従来の図10に示す非晶質合金(図中スリット幅s=
0.3mmで、繰り返しピッチt=2.0mm)は、前
記のトルクセンサを形成する工程で、熱処理治具に取り
付け、更に熱処理後に治具から磁歪合金薄帯21を取り
外し軸に取り付ける間の工程において頻繁に破損が発生
した。特に熱処理後の場合のほうが破損確率は高かっ
た。多数の実験により整理した破損パターンを図11に
示した。図11中、磁歪合金薄帯22の円で囲った部分
1 〜u7 に示すようにスリットの中央部やスリットの
角付近に集中して破損が発生した。破損の原因は、明確
ではないが、外力によるスリットのねじれなどにより角
部分に応力集中するためと思われる。
【0040】次に図4は、本発明による一実施例のトル
クセンサの構造である。図中1は、チタン鋼製の軸で直
径rは11.8mmである。磁歪合金薄帯2は、超急冷
片ロール法(たとえば1400℃から室温まで1000
0℃/秒の速度で超急冷)により作製したアモルファス
磁歪合金薄帯で、軸長さ方向に対し+45゜と−45゜
方向の螺旋にそった複数の長円形孔2aと2bの孔群を
複数条エッチング加工してある。アモルファス磁歪合金
薄帯2の組成は、atom%でFe75Cr4 Si12.5
8.5 で、厚み32μm、結晶化温度460℃、飽和磁歪
定数22ppmであった。アモルファス磁歪合金薄帯2
は、接着剤を軸1に所定重量塗布後、磁歪合金薄帯を取
り付け、250℃で10気圧の窒素ガス加圧下で接着し
た。接着固定した磁歪合金薄帯の外側にコイル手段3a
と3bを配置してトルクセンサを作製した。このトルク
センサの検出精度特性は、のちに説明する。
【0041】次に、図6と図7と図8に本発明のほかの
実施例の磁歪合金薄帯のエッチングの例を示した。図6
(a)(b)において、楕円形状の孔の好ましい長さl
5 は2〜5mm、幅p3 は0.1〜2mmの範囲であ
る。楕円形状の孔と孔との間の好ましい距離m4 は0.
2〜1mmである。よって、ピッチ(l5 +m4 )は
2.2〜6mmである。また孔列の中心と隣の孔列の中
心との好ましい距離n2 は0.5〜5mmである。さら
に孔列の角度βは任意の角度とすることができるが、4
5°が最も好ましい。
【0042】次に図7(a)(b)において、長円形状
の孔の好ましい長さl6 は2〜5mm、幅p4 は0.1
〜2mmの範囲である。長円形状の孔と孔との間の好ま
しい距離m5 は0.2〜1mmである。よって、ピッチ
(l6 +m5 )は2.2〜6mmである。また孔列の中
心と隣の孔列の中心との好ましい距離n3 は0.5〜5
mmである。さらに孔列の角度γは任意の角度とするこ
とができるが45°が最も好ましい。
【0043】次に図8(a)(b)において、長方形の
孔の好ましい長さl7 は2〜5mm、幅p5 は0.1〜
2mmの範囲である。長方形の孔と孔との間の好ましい
距離m6 は0.2〜1mmである。よって、ピッチ(l
7 +m6 )は2.2〜6mmである。また孔列の中心と
隣の孔列の中心との好ましい距離n4 は0.5〜5mm
である。さらに孔列の角度δは任意の角度とすることが
できるが、45°が最も好ましい。
【0044】前記の形状の孔を有する磁歪薄帯に対して
上述した破損の評価をした。試料数は各々40枚用い
た。図6と図7に示すように孔の形状が角を持たない場
合に破損はなかった。図8に示した長方形の孔の場合、
極僅かであるが破損した試料があった。しかしながら、
いずれの孔の場合もスリットを用いた場合に比較して格
段に破損確率が低下した。
【0045】図1〜3、7,8,10に示した4種類の
形状の非晶質薄帯を接着しトルクセンサの構成にし、検
出回路を組み込んで出力特性を評価した。検出部はコイ
ル手段3aと3bに抵抗を結線しブリッヂ回路構成とし
コイル手段3aと3bの両端電圧のピ−ク値の差を出力
とした。磁歪合金の接着むらが発生した場合にコイル手
段3a,3b のインピ−ダンスに差が生じる。この結果、ト
ルクを印可しない場合(トルク=0kgfcm )にも見かけ
の出力が発生する。従って、横軸トルクで縦軸をセンサ
出力とした場合に、トルク0kgfcm のときの出力電圧は
0(V)に近いほど理想的接着がなされた状態となる。
【0046】図1〜3の磁歪合金薄帯を用いたトルクセ
ンサについて、実際の出力ばらつきデータを図12に示
す。測定はすべて室温で実施した。図中斜線部分は、作
製したセンサの特性バラツキの範囲を示している。また
実線は最も接着バラツキが小さい理想的接着ができたと
思われる場合の出力を示している。測定はトルク範囲1
00kgfcmの範囲で実施した。
【0047】同様にして、図7の磁歪合金薄帯を用いた
トルクセンサについて、実際の出力ばらつきデータを図
13に示す。また図8の磁歪合金薄帯を用いたトルクセ
ンサについて、実際の出力ばらつきデータを図14に示
す。また図10の磁歪合金薄帯(従来例)を用いたトル
クセンサについて、実際の出力ばらつきデータを図15
に示す。
【0048】図1〜3、図7、図8と図10を比較し
て、同じトルクでの出力電圧はスリットを用いた従来構
成のトルクセンサが最も大きかった。しかしながら、出
力の再現性、左右対称性については本発明による孔群を
形成したトルクセンサの方がはるかに良好であった。孔
の形状による差は比較的少なかった。また原因は明確で
はないが図1〜3に示した楕円孔の場合が直線性は最も
良かった。理由は、形状による磁気異方性の効果と作製
工程での薄帯が受ける各種曲げ応力が孔の配置により複
雑に変化する等の影響が考えられる。原因の解明により
孔の形状や配置により出力直線性を改善できる可能性が
ある。
【0049】本発明の実施例の測定出力データの図12
と、従来技術の測定出力データの図15と比較すると、
下記のことが確認できた。 (1)本発明の実施例は、トルクが0kgfcmのとき
の出力電圧のばらつきが、トルクのフルスケール(10
0kgfcm)に対して10%以下の範囲、とくに2%
以下の範囲になっている。これに対して従来例のもの
は、約20%のばらつき範囲である。 (2)本発明の実施例は、トルク0〜100kgfcm
を検出する出力電圧カーブが実質的に直線または直線に
近い曲線である。これに対して従来例のものは、S字カ
ーブを描いており、直線性がない。このことは従来品は
データの信頼性が良くないことを意味する。
【0050】なお、図1〜3、図7と図8に示した孔と
孔の間隔mに関し破損との関連を詳細に検討したところ
間隔mが小さいほど出力が上昇するが、mが0.1mm
以下になると作製工程での破損の発生確率が大きくなる
ことがわかった。また、mを0.2mmに固定したと
き、孔の長さlは長いほどトルクセンサ出力が大きくな
るが4mm以上になると次第に破損確率が高くなること
が分かった。また、いずれの場合も長方形の孔の破損が
幾分発生した。
【0051】以上は45゜の方向に一連の孔群が並んだ
場合について述べたが、他の角度の場合にも同様の効果
があることは容易に類推できる。前記した以外に、孔の
長軸方向、孔の形状には様々な変形が可能である。たと
えば前記実施例においては、軸の直径が11.8mmの
トルクセンサでトルク検出範囲100gcmの例を説明
したが、さらに大きなトルクを検出する場合には、理論
的に軸の直径の3乗に比例してトルク検出範囲を大きく
できる。たとえば、軸の直径を20mmにした場合、図
12〜14に示したトルクの目盛りを4.87倍した出
力曲線を得ることができる。すなわち、トルク検出範囲
を487gcmまで拡大できる。
【0052】ほかの例としては、軸の直径に合わせて、
図1に示した磁歪合金薄帯の寸法aとbを1.69倍大
きくした場合にも、金属薄帯の破損防止の目的を達成す
るには、図2に示した孔の寸法l1 〜l4 ,m1
3 ,p1 ,p2 ,nは、前記同様に白い孔の長さl1
〜l3 は4mm、幅p1 は0.3mm、斜線を加えた孔
の長さl4 は2.95mm、幅p2 は0.3mm、孔列
と隣の孔列の中心距離n=2mmが好ましい。
【0053】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のトルクセン
サによれば、磁歪合金薄帯が、軸長さ方向に対し所定の
角度を為す方向に並んだ複数個の孔群を複数条有するこ
とにより、トルクセンサ作製時での磁歪合金薄帯の破損
とトルクセンサ出力特性バラツキを低減できる。これ
は、従来のスリットに変えて、複数個の孔群を複数条形
成したので、磁歪合金薄帯の面方向に対して連続する部
分が多くなり、これにより、応力がかかっても力が一か
所に集中せず分散するので、強度的に強くなったからで
ある。
【0054】前記において、磁歪合金薄帯を円筒状に
し、軸方向が実質的に垂直になるように立て、上部に均
一荷重をかけたとき、10g以上の荷重に耐えられると
いう好ましい例によれば、さらにトルクセンサ作製時で
の磁歪合金薄帯の破損とトルクセンサ出力特性バラツキ
を低減できる。
【0055】また前記において、磁歪合金薄帯を円筒状
にし、軸方向が実質的に垂直になるように立て、上部に
均一荷重をかけたとき、80g以上の荷重に耐えられる
という好ましい例によれば、さらにトルクセンサ作製時
での磁歪合金薄帯の破損とトルクセンサ出力特性バラツ
キを低減できる。
【0056】また前記において、前記孔群を構成する孔
が、長さ2〜5mm、幅0.1〜2mmの範囲であると
いう好ましい例によれば、さらにトルクセンサ作製時で
の磁歪合金薄帯の破損とトルクセンサ出力特性バラツキ
を低減できる。
【0057】また前記において、孔群が列を形成し、同
じ列の孔と孔の間が0.1〜1mm、孔群の列と列の間
が0.5〜5mmの範囲であるという好ましい例によれ
ば、同様にトルクセンサ作製時での磁歪合金薄帯の破損
とトルクセンサ出力特性バラツキを低減できる。
【0058】また前記において、複数の孔の列群が、軸
の長さ方向に対して2方向の斜め方向に配列していると
いう好ましい例によれば、軸の長さ方向と回転方向の歪
みをさらに正確に検知できる。とくに、斜め方向が、実
質的な+45°と−45°であることが好ましい。
【0059】また前記において、前記孔の形状が曲線で
形成されるという好ましい例によれば、力がかかっても
簡単に破損しない。とくに、曲線が、円、だ円及び長円
から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
【0060】また前記において、磁歪金属薄帯がアモル
ファス磁歪合金であるという好ましい例によれば、トル
クの検出を正確に行える。とくに、アモルファス磁歪合
金が、Fe−Cr−Si−B系,Fe−Nb−Si−B
系,Fe−V−Si−B系,Fe−Co−Si−B系,
Fe−W−Si−B系,Fe−Ni−Cr−Si−B
系,Fe−Ni−Nb−B系及びFe−Ni−Mo−B
系から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
【0061】また前記において、磁気変化を検知する手
段がコイルであるという好ましい例によれば、トルクの
検出を正確に行える。また前記において、トルクが0k
gfcmのときの出力電圧のばらつきが、トルクのフル
スケール(100kgfcm)に対して10%以下の範
囲であるという好ましい例によれば、トルクの検出を正
確に行える。また、トルクを検出する出力電圧カーブが
実質的に直線または直線に近い曲線であることが好まし
い。
【0062】上記構成により従来構成のトルクセンサ作
製段階で発生していたスリットねじれの発生が無く、結
果的に破損を防げるほか、トルクセンサ出力再現性が向
上できる。
【0063】次に本発明の製造方法によれば、前記トル
クセンサを効率良く合理的に製造できる。前記におい
て、熱処理温度が、350〜600℃の範囲であるとい
う好ましい例によれば、磁歪金属薄帯に良好な巻き癖を
与えることができる。
【0064】前記構成においては、熱処理のときの雰囲
気が、不活性ガス雰囲気及び減圧雰囲気から選ばれる少
なくとも一つの非酸化性雰囲気であることが好ましい。
また前記構成においては、減圧雰囲気が、1torr〜1×
10-6torrの範囲であることが好ましい。
【0065】また前記構成においては、不活性ガス雰囲
気が、Ar,He,Ne,N2 ,COから選ばれる少な
くとも一つのガスであることが好ましい。また前記構成
においては、内部構造体が熱膨張率の高い材料であり、
外部構造体が熱膨張率の低い材料であることが好まし
い。
【0066】また前記構成においては、内部構造体と外
部構造体との隙間が、10〜500μmの範囲であるこ
とが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のトルクセンサに用いる磁歪
金属薄帯の展開図である。
【図2】図1の孔の部分を示す部分拡大図である。
【図3】本発明の一実施例のトルクセンサに用いる磁歪
金属薄帯の円筒状形成図である。
【図4】本発明の一実施例のトルクセンサの構成図であ
る。
【図5】本発明の一実施例の磁歪金属薄帯を円筒状に形
成するプロセスを説明する図で、(a)は内部構造体に
磁歪金属薄帯を円筒状に巻き付ける工程図、(b)はそ
の上に外部構造体を挿入して、加熱処理する工程図であ
る。
【図6】本発明の一実施例の楕円の孔を形成した磁歪金
属薄帯の部分拡大図で、(a)は複数孔の説明図、
(b)は1つの孔の説明図である。
【図7】本発明の一実施例の細長い円の孔を形成した磁
歪金属薄帯の部分拡大図で、(a)は複数孔の説明図、
(b)は1つの孔の説明図である。
【図8】本発明の一実施例の長方形孔を形成した磁歪金
属薄帯の部分拡大図で、(a)は複数孔の説明図、
(b)は1つの孔の説明図である。
【図9】図9は、本発明の磁歪金属薄帯と従来例を比較
するための、荷重強度測定方法を示す図であり、(a)
は円筒状磁歪金属薄帯をガラス板の上に置き、上部にガ
ラス板をのせた工程を示す図、(b)は上部のガラス板
の上に分銅をのせた工程を示す図である。
【図10】従来のスリットを形成した磁歪金属薄帯の展
開図である。
【図11】従来のスリットを形成した磁歪金属薄帯の破
損箇所の説明図である。
【図12】本発明の一実施例の楕円孔を形成したトルク
センサの最適出力例とバラツキ範囲を示す図。
【図13】本発明の一実施例の細長い円形孔を形成した
トルクセンサの最適出力例とバラツキ範囲を示す図。
【図14】本発明の一実施例の長方形孔を用いたトルク
センサの最適出力例とバラツキ範囲を示す図。
【図15】従来のスリットを形成したトルクセンサ出力
のバラツキと最適出力例を示す図である。
【符号の説明】
1 チタン鋼製軸 2 磁歪合金薄帯 2a,2b 複数個の孔群 3a,3b コイル手段 4 内部構造体 5 外部構造体 11 円筒状磁歪金属薄帯 12 ガラス板 13 ガラス板 14 分銅 21,22 従来のアモルファス磁歪合金薄帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 3/10

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸表面に磁歪合金薄帯を固定し、その外
    側に磁気変化を検知する手段を配置したトルクセンサで
    あって、前記磁歪合金薄帯が、軸長さ方向に対し所定の
    角度を為す方向に並んだ複数個の孔群を複数条有し、か
    つ前記所定の角度を為す方向と同様の方向にスリットを
    有しないことを特徴とするトルクセンサ。
  2. 【請求項2】 磁歪合金薄帯を円筒状にし、円筒状帯の
    長さ方向が実質的に垂直になるように立て、上部に均一
    荷重をかけたとき、10g以上の荷重に耐えられる請求
    項1に記載のトルクセンサ。
  3. 【請求項3】 磁歪合金薄帯を円筒状にし、長さ方向が
    実質的に垂直になるように立て、上部に均一荷重をかけ
    たとき、80g以上の荷重に耐えられる請求項1に記載
    のトルクセンサ。
  4. 【請求項4】 孔群を構成する孔が、長さ2〜5mm、
    幅0.1〜2mmの範囲である請求項1に記載のトルク
    センサ。
  5. 【請求項5】 孔群が列を形成し、同じ列の孔と孔の間
    が0.1〜1mm、孔群の列と列の間が0.5〜5mm
    の範囲である請求項1に記載のトルクセンサ。
  6. 【請求項6】 複数の孔の列群が、軸の長さ方向に対し
    て2方向の斜め方向に配列している請求項1に記載のト
    ルクセンサ。
  7. 【請求項7】 斜め方向が、実質的に+45°と−45
    °である請求項6に記載のトルクセンサ。
  8. 【請求項8】 孔の形状が曲線で形成されている請求項
    1に記載のトルクセンサ。
  9. 【請求項9】 曲線が、円、だ円及び長円から選ばれる
    少なくとも一つである請求項8に記載のトルクセンサ。
  10. 【請求項10】 磁歪金属薄帯がアモルファス磁歪合金
    である請求項1に記載のトルクセンサ。
  11. 【請求項11】 アモルファス磁歪合金が、Fe−Cr
    −Si−B系,Fe−Nb−Si−B系,Fe−V−S
    i−B系,Fe−Co−Si−B系,Fe−W−Si−
    B系,Fe−Ni−Cr−Si−B系,Fe−Ni−N
    b−B系及びFe−Ni−Mo−B系から選ばれる少な
    くとも一つである請求項10に記載のトルクセンサ。
  12. 【請求項12】 アモルファス磁歪合金が、Fe75Cr
    4 Si12.58.5 である請求項1に記載のトルクセン
    サ。
  13. 【請求項13】 磁気変化を検知する手段がコイルであ
    る請求項10に記載のトルクセンサ。
  14. 【請求項14】 トルクが0kgfcmのときの出力電
    圧のばらつきが、トルクのフルスケール(100kgf
    cm)に対して10%以下の範囲である請求項1に記載
    のトルクセンサ。
  15. 【請求項15】 トルクを検出する出力電圧カーブが実
    質的に直線または直線に近い曲線である請求項1に記載
    のトルクセンサ。
  16. 【請求項16】 軸表面に磁歪合金薄帯を固定し、その
    外側に磁気変化を検知する手段を配置したトルクセンサ
    の製造方法であって、 まず磁歪合金薄帯をエッチングして所定の角度を為す方
    向に並んだ複数個の孔群を複数条設け、 前記軸と実質的に同一直径の円筒状の内部構造体に、前
    記複数個の孔群を複数条設けられた磁歪合金薄帯を巻き
    付け、 円筒状の中空部を有する外部構造体の中に、前記巻き付
    けられた磁歪合金薄帯を内部構造体とともに挿入し、 前記磁歪合金薄帯を熱処理して巻き癖を付与することを
    特徴とするトルクセンサの製造方法。
  17. 【請求項17】 熱処理温度が、350〜600℃の範
    囲である請求項15にトルクセンサの製造方法。
  18. 【請求項18】 熱処理のときの雰囲気が、不活性ガス
    雰囲気及び減圧雰囲気から選ばれる少なくとも一つの非
    酸化性雰囲気である請求項15にトルクセンサの製造方
    法。
  19. 【請求項19】 減圧雰囲気が、1torr〜1×10-6to
    rrの範囲である請求項18に記載のトルクセンサの製造
    方法。
  20. 【請求項20】 不活性ガス雰囲気が、Ar,He,N
    e,N2 ,COから選ばれる少なくとも一つのガスであ
    る請求項18に記載のトルクセンサの製造方法。
  21. 【請求項21】 内部構造体が熱膨張率の高い材料であ
    り、外部構造体が熱膨張率の低い材料である請求項15
    に記載のトルクセンサの製造方法。
  22. 【請求項22】 内部構造体と外部構造体との隙間が、
    10〜500μmの範囲である請求項15に記載のトル
    クセンサの製造方法。
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