JP3231753U - 乳房x線撮影装置用mtfエッジの位置決め器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】エッジ法によるMTFの測定を容易にする乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具を提供する。【解決手段】乳房X線撮影装置の乳房支持台にテスト用被写体を配置してエッジ法でMTFを測定するために用いられる乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具10であって、ガイド部11と枠部12とを一体的に有する。ガイド部11は枠部12の乳房支持台への載置面に対し直角に設けられる。ガイド部11は、乳房支持台の正面に当接して枠部12を乳房支持台の上面の所定の位置に位置付け可能である。枠部12はテスト用被写体のMTFエッジ位置決め用の開口部12bを有する。【選択図】図1
Description
本考案は、乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具に関する。
乳房X線撮影の画質は、X線検出器、画像処理、撮影技術などによって異なることから、一定以上の画質を確保するため、画質基準を明確にし、精密な乳房X線撮影装置の物理評価を行う必要がある。
その物理評価のため、乳房X線撮影装置の乳房支持台にテスト用被写体を配置してエッジ法によりMTFを測定する評価方法が知られている。
ところで、乳房X線撮影装置において、放射源と検査対象とを相対的に位置決めするための位置決め装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
その物理評価のため、乳房X線撮影装置の乳房支持台にテスト用被写体を配置してエッジ法によりMTFを測定する評価方法が知られている。
ところで、乳房X線撮影装置において、放射源と検査対象とを相対的に位置決めするための位置決め装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の位置決め装置は、エッジ法によりMTFを測定するために利用されるものではない。
エッジ法によりMTFを測定するとき、MTFエッジを1.5〜3.0°の角度で傾ける必要があるが、定規や分度器などを用いてそのわずかな角度を傾ける作業は容易でないため、エッジ法によるMTFの測定には、熟練技術と慎重な作業が求められるという課題があった。
エッジ法によりMTFを測定するとき、MTFエッジを1.5〜3.0°の角度で傾ける必要があるが、定規や分度器などを用いてそのわずかな角度を傾ける作業は容易でないため、エッジ法によるMTFの測定には、熟練技術と慎重な作業が求められるという課題があった。
本考案は、このような課題に着目してなされたもので、エッジ法によるMTFの測定を容易にする乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具は、乳房X線撮影装置の乳房支持台にテスト用被写体を配置してエッジ法でMTFを測定するために用いられる乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具であって、ガイド部と枠部とを一体的に有し、前記ガイド部は前記乳房支持台の正面に当接して前記枠部を前記乳房支持台の上面の所定の位置に位置付け可能に前記枠部の前記乳房支持台への載置面に対し直角に設けられ、前記枠部は前記テスト用被写体のMTFエッジ位置決め用の開口部を有することを、特徴とする。
本考案に係る乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具は、ガイド部を乳房支持台の正面に当接させ、枠部を乳房支持台の上面の所定の位置に位置付ることにより、テスト用被写体のMTFエッジ位置決め用の開口部を乳房支持台の上面に配置し、その開口部でテスト用被写体のMTFエッジを容易に位置決めすることができる。
本考案に係る乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具は、乳房X線撮影装置の乳房支持台に長辺が短辺の2倍の長さの長方形板状のテスト用被写体を配置してエッジ法でMTFを測定するために用いられる乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具であって、前記乳房支持台は上面と、前記上面に直角の正面とを有し、前記上面と前記正面との交線に胸壁端を有し、透明なガイド部と透明な枠部とを一体的に有し、前記ガイド部は前記枠部に直角に設けられ、前記正面に当接可能なガイド面を有し、前記枠部は、前記乳房支持台への載置面を有し、前記載置面が前記ガイド面に対し直角をなし、前記枠部は内側に前記テスト用被写体の2つの短辺および1つの長辺と当接可能な正方形状の開口部を有し、前記載置面と前記ガイド面との交線に垂直の第1座標線と、前記第1座標線に対し垂直の第2座標線とを有し、前記第1座標線と前記第2座標線との交点は前記開口部の中心と一致しており、前記ガイド部は前記載置面と前記ガイド面との交線に垂直で前記第1座標線と交わる基準線を有し、前記ガイド面を前記正面に沿って配置し、前記枠部を前記上面に載置して前記乳房支持台の上面に前記胸壁端の左右中心から直角に伸びる中心線を想定したとき前記第1座標線を前記中心線に合わせ、前記開口部に前記テスト用被写体の前記短辺および前記長辺を当接させたとき、前記長辺の反対辺となる前記テスト用被写体のMTFエッジを前記中心線に対して所定の角度傾斜させて位置付け可能に、前記開口部は前記第1座標線および前記第2座標線に対し傾斜していることが好ましい。
この場合、ガイド面を乳房支持台の正面に沿って配置し、枠部を乳房支持台の上面に載置して第1座標線を乳房支持台の上面の中心線に合わせ、開口部にテスト用被写体の短辺および長辺を当接させたとき、テスト用被写体のMTFエッジを中心線に対して所定の角度傾斜させて位置付けることができる。このため、エッジ法によるMTFの測定を容易にすることができる。
本考案に係る乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具は、透明な高さ調節用ガイド部と厚板部とを一体的に有する高さ調節部材を有し、前記高さ調節用ガイド部は前記厚板部に直角に設けられ、前記正面に当接可能な高さ調節用ガイド面を有し、前記厚板部は、前記乳房支持台への厚板載置面を有し、前記厚板載置面が前記高さ調節用ガイド面に対し直角をなし、前記高さ調節用ガイド部は前記厚板載置面と前記高さ調節用ガイド面との交線に垂直の高さ調節用基準線を有し、前記厚板部は所定の厚さを有し、前記高さ調節用ガイド面を前記正面に沿って配置したとき前記正面と同一平面上に配置される端面を有し、前記厚板部は前記端面に沿って前記高さ調節用ガイド面を配置し厚板部上面に前記枠部を載置したとき、前記開口部の内側に配置可能な貫通孔を有することが好ましい。
この場合、高さ調節部材によりMTFエッジの高さを調節することができる。高さ調節部材の高さ調節用ガイド面を乳房支持台の正面に沿って配置し、厚板部を乳房支持台の上面に載置する。高さ調節部材の端面に沿ってガイド面を配置し、厚板部上面に枠部を載置して高さ調節用基準線と基準線とを一直線にする。第1座標線を乳房支持台の上面の中心線に合わせ、貫通孔を開口部の内側に配置する。開口部にテスト用被写体の短辺および長辺を当接させれば、テスト用被写体のMTFエッジを中心線に対して所定の角度傾斜させて位置付けることができる。
本考案によれば、エッジ法によるMTFの測定を容易にする乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具を提供することができる。
以下、図面に基づき、本考案の実施の形態について説明する。
図1〜図8は、本考案の実施の形態の乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具10を示している。位置決め器具10は、乳房X線撮影装置1の乳房支持台2にテスト用被写体3を配置してエッジ法でMTFを測定するために用いられる。テスト用被写体3は、長辺が短辺の2倍の長さの長方形板状のステンレス板から成っている。一例で、テスト用被写体3の寸法は、短辺が6cm、長辺が12cm、厚さ0.8mmである。
図9に示すように、乳房支持台2は上面2aと、上面2aに直角の正面2bとを有している。乳房支持台2は、上面2aと正面2bとの交線に胸壁端2cを有する。乳房支持台2の上面2aに胸壁端2cの左右中心から直角に伸びる中心線2dを想定する。
図1〜図8は、本考案の実施の形態の乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具10を示している。位置決め器具10は、乳房X線撮影装置1の乳房支持台2にテスト用被写体3を配置してエッジ法でMTFを測定するために用いられる。テスト用被写体3は、長辺が短辺の2倍の長さの長方形板状のステンレス板から成っている。一例で、テスト用被写体3の寸法は、短辺が6cm、長辺が12cm、厚さ0.8mmである。
図9に示すように、乳房支持台2は上面2aと、上面2aに直角の正面2bとを有している。乳房支持台2は、上面2aと正面2bとの交線に胸壁端2cを有する。乳房支持台2の上面2aに胸壁端2cの左右中心から直角に伸びる中心線2dを想定する。
図1〜図3に示すように、位置決め器具10の本体10aは、透明なガイド部11と透明な枠部12とを一体的に有している。ガイド部11は、板状であって枠部12に直角に設けられ、正面2bに当接可能なガイド面11aを有している。
枠部12は、板状であって乳房支持台2への載置面12aを有し、載置面12aがガイド面11aに対し直角をなしている。枠部12は、内側に正方形状の開口部12bを有している。開口部12bは、テスト用被写体3の2つの短辺および1つの長辺と当接可能な大きさを有している。一例で、開口部12bは1辺が12cmである。
枠部12は、板状であって乳房支持台2への載置面12aを有し、載置面12aがガイド面11aに対し直角をなしている。枠部12は、内側に正方形状の開口部12bを有している。開口部12bは、テスト用被写体3の2つの短辺および1つの長辺と当接可能な大きさを有している。一例で、開口部12bは1辺が12cmである。
枠部12は、載置面12aとガイド面11aとの交線に垂直の第1座標線12cと、第1座標線12cに対し垂直の2本の第2座標線12dとを有している。第1座標線12cおよび第2座標線12dは、枠部12に埋め込まれたステンレンスピンで形成されている。第1座標線12cと第2座標線12dとの交点は、正方形状の開口部12bの中心と一致している。ガイド部11は、載置面12aとガイド面11aとの交線に垂直で第1座標線12cと交わる基準線11bを有している。
開口部12bは、第1座標線12cおよび第2座標線12dに対し傾斜している。傾斜角度は、ガイド面11aを正面2bに沿って配置し、枠部12を上面2aに載置して第1座標線12cを中心線2dに合わせ、開口部12bにテスト用被写体3の短辺および長辺を当接させたとき、長辺の反対辺となるテスト用被写体3のMTFエッジ3aを中心線2dに対して所定の角度傾斜させて位置付け可能な角度である。一例で、所定の角度は、第1座標線12cおよび第2座標線12dに対し、1.5〜3.0°の角度である。
位置決め器具10を用いて、エッジ法によるMTFの測定を行う場合、図4に示すように、ガイド面11aを乳房支持台2の正面2bに沿って配置し、枠部12を乳房支持台2の上面2aに載置して第1座標線12cを中心線2dに合わせる。開口部12bにテスト用被写体3の短辺および長辺を当接させたとき、テスト用被写体3のMTFエッジ3aを中心線2dに対して所定の角度傾斜させて位置付けることができる。撮影は、水平方向と垂直方向の2方向のMTFエッジ3aについて行う。これにより、エッジ法によるMTFの測定を容易にすることができる。
図5〜図6に示すように、位置決め器具10は、本体10aと別体の高さ調節部材13を有している。高さ調節部材13は、透明な高さ調節用ガイド部14と厚板部15とを一体的に有している。高さ調節用ガイド部14は、厚板部15に直角に設けられ、乳房支持台2の正面2bに当接可能な高さ調節用ガイド面を有している。厚板部15は、直方体状の発泡樹脂から成る。発泡樹脂には、MTFの解析結果に影響を与えない素材が選択される。
厚板部15は、乳房支持台2への厚板載置面15aを有し、厚板載置面15aが高さ調節用ガイド面に対し直角をなしている。高さ調節用ガイド部14は、厚板載置面15aと高さ調節用ガイド面との交線に垂直の高さ調節用基準線14aを有している。厚板部15は所定の厚さを有している。一例で、所定の厚さは、40mmまたは70mmである。厚板部15は、高さ調節用ガイド面を正面2bに沿って配置したとき正面2bと同一平面上に配置される端面15bを有している。厚板部15は、端面15bに沿って高さ調節用ガイド面を配置し厚板部上面15cに枠部12を載置したとき、開口部12bの内側に配置可能な貫通孔15dを有している。貫通孔15dの大きさは、MTFの解析に必要な関心領域(ROI)に重ならない大きさに設定される。
高さ調節部材13は、受入試験および不変性試験を行う際に、MTFの高さ調節のために用いられる。高さ調節部材13によりMTFエッジ3aの高さを調節することができる。高さ調節用ガイド部14の高さ調節用ガイド面を乳房支持台2の正面2bに沿って配置し、厚板部15を乳房支持台2の上面2aに載置する。図8に示すように、高さ調節部材13の端面15bに沿ってガイド部11のガイド面11aを配置し、厚板部上面15cに枠部12を載置して高さ調節用基準線14aとガイド部11の基準線11bとを一直線にする。第1座標線12cを中心線2dに合わせ、貫通孔15dを開口部12bの内側に配置する。開口部12bにテスト用被写体3の短辺および長辺を当接させれば、テスト用被写体3のMTFエッジ3aを中心線2dに対して所定の角度傾斜させて位置付けることができる。これにより、MTFエッジ3aの高さを調節し、受入試験および不変性試験を容易にすることができる。特に、位置決め器具10を用いることによって、国際規格のMTF測定を容易に行うことができる。
1 乳房X線撮影装置、2 乳房支持台、2a 上面、2b 正面、2c 胸壁端、2d 中心線、3 テスト用被写体、3a MTFエッジ、10 乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具、10a 本体、11 ガイド部、11a ガイド面、11b 基準線、12 枠部、12a 載置面、12b 開口部、12c 第1座標線、12d 第2座標線、13 高さ調節部材、14 高さ調節用ガイド部、15 厚板部、15a 厚板載置面、14a 高さ調節用基準線、15 厚板部、15a 厚板載置面、15b 端面、15c 厚板部上面、15d 貫通孔
Claims (3)
- 乳房X線撮影装置の乳房支持台にテスト用被写体を配置してエッジ法でMTFを測定するために用いられる乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具であって、
ガイド部と枠部とを一体的に有し、
前記ガイド部は前記乳房支持台の正面に当接して前記枠部を前記乳房支持台の上面の所定の位置に位置付け可能に前記枠部の前記乳房支持台への載置面に対し直角に設けられ、
前記枠部は前記テスト用被写体のMTFエッジ位置決め用の開口部を有することを、
特徴とする乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具。 - 乳房X線撮影装置の乳房支持台に長辺が短辺の2倍の長さの長方形板状のテスト用被写体を配置してエッジ法でMTFを測定するために用いられる乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具であって、
前記乳房支持台は上面と、前記上面に直角の正面とを有し、前記上面と前記正面との交線に胸壁端を有し、
透明なガイド部と透明な枠部とを一体的に有し、
前記ガイド部は前記枠部に直角に設けられ、前記正面に当接可能なガイド面を有し、
前記枠部は、前記乳房支持台への載置面を有し、前記載置面が前記ガイド面に対し直角をなし、前記枠部は内側に前記テスト用被写体の2つの短辺および1つの長辺と当接可能な正方形状の開口部を有し、前記載置面と前記ガイド面との交線に垂直の第1座標線と、前記第1座標線に対し垂直の第2座標線とを有し、前記第1座標線と前記第2座標線との交点は前記開口部の中心と一致しており、前記ガイド部は前記載置面と前記ガイド面との交線に垂直で前記第1座標線と交わる基準線を有し、
前記ガイド面を前記正面に沿って配置し、前記枠部を前記上面に載置して前記乳房支持台の上面に前記胸壁端の左右中心から直角に伸びる中心線を想定したとき前記第1座標線を前記中心線に合わせ、前記開口部に前記テスト用被写体の前記短辺および前記長辺を当接させたとき、前記長辺の反対辺となる前記テスト用被写体のMTFエッジを前記中心線に対して所定の角度傾斜させて位置付け可能に、前記開口部は前記第1座標線および前記第2座標線に対し傾斜していることを、
特徴とする乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具。 - 透明な高さ調節用ガイド部と厚板部とを一体的に有する高さ調節部材を有し、
前記高さ調節用ガイド部は前記厚板部に直角に設けられ、前記正面に当接可能な高さ調節用ガイド面を有し、前記厚板部は、前記乳房支持台への厚板載置面を有し、前記厚板載置面が前記高さ調節用ガイド面に対し直角をなし、前記高さ調節用ガイド部は前記厚板載置面と前記高さ調節用ガイド面との交線に垂直の高さ調節用基準線を有し、
前記厚板部は所定の厚さを有し、前記高さ調節用ガイド面を前記正面に沿って配置したとき前記正面と同一平面上に配置される端面を有し、前記厚板部は前記端面に沿って前記高さ調節用ガイド面を配置し厚板部上面に前記枠部を載置したとき、前記開口部の内側に配置可能な貫通孔を有することを、
特徴とする請求項2記載の乳房X線撮影装置用MTFエッジの位置決め器具。
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