JP3231632U - フラッシュパネルおよび家具 - Google Patents
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Abstract
【課題】リモコンに用いられる赤外線が透過可能なフラッシュパネル、およびこのようなフラッシュパネルを用いた家具を提供する。【解決手段】枠体2の両側に板状部材3を取り付けてなるフラッシュパネル1であって、前記板状部材3は、赤外線透過作用のある透明又は半透明のベース板31と、このベース板31の外側面に貼付された赤外線透過作用のある化粧シート32と、からなり、全体として赤外線透過可能に構成されているフラッシュパネル1とした。ベース板31が樹脂製であり、化粧シート32が木材を薄くスライスしてなる薄板材である。【選択図】図1
Description
本考案は、フラッシュパネルおよび家具に関する。
フラッシュパネルは、枠体の両側に板状部材が取り付けられた基本構成を有しており、木材資源を有効利用することができるとともに、大量生産でコストを安くすることが可能なことなどから、家具などに広く用いられている。
一方、現代生活において、ディスプレイ装置や録画装置などの各種機器はリモコン操作されることが殆どであり、家具についてもこれら各種機器が収納される場合が多い。
そして、録画装置などをテレビボードなどの家具に収納する場合には、リモコン操作を可能とするために、前面が開口した又は前面がガラス扉となっている収納部に収納する場合が多かった。こうすれば、リモコン操作に用いられる赤外線がリモコン端末から各種機器の受光部に到達し、各種機器をコントロールすることができるからである。ここで、前面がガラス扉となっている家具は、例えば、特許文献1に記載されている。
このような従来の家具では、収納した録画装置などが家具正面から視認されてしまうことになる。しかし、インテリアデザインなどの観点から、収納した録画装置などが隠れるようにして欲しいといったニーズがあった。
そこで、収納部に木製扉(単板扉や従来のフラッシュパネル扉)などを取り付けたり、ガラス扉を木製扉などに変更したりすれば、収容した録画装置が視認されなくなるものの、そうするとリモコン操作ができなくなっていた。
本考案は、上述の事柄に留意してなされたものであって、リモコンに用いられる赤外線が透過可能なフラッシュパネル、およびこのようなフラッシュパネルを用いた家具を提供する。
上記課題を解決するために、本考案のフラッシュパネルは、枠体の両側に板状部材を取り付けてなるフラッシュパネルであって、前記板状部材は、赤外線透過作用のある透明又は半透明のベース板と、このベース板の外側面に貼付された赤外線透過作用のある化粧シートと、からなり、全体として赤外線透過可能に構成した。
このフラッシュパネルは、通常のパネルの外観を呈しながらも赤外線透過可能であるという特徴を有する。即ち、リモコン端末と各種機器との間にフラッシュパネルが介在する場合であっても、赤外線が透過可能であるため、各種機器をリモコン操作することが可能なものである。
ベース板が樹脂製であり、化粧シートが木材を薄くスライスしてなる薄板材である、フラッシュパネルとすることができる。
ベース板が樹脂製であることで、フラッシュパネル製造時においてベース板の加工が容易になる。また、化粧シートが木材を薄くスライスしてなる薄板材であることで、あたかも木製単板のような外観を呈しながらも赤外線透過可能なフラッシュパネルとなる。木材を薄くスライスしてなる薄板材は、スライスウッド又は突板などと称されることがある。
ここで、ベース板の厚みは1〜5mmが好ましい。厚みが1mm未満であると強度不足となる場合があり、厚みが5mmを越えると赤外線が透過しにくくなるとともにコストアップする。ベース板の厚みは、1〜3mmがより好ましく、1.5〜2.5mmが最も好ましい。
一方、木材を薄くスライスしてなる薄板材の厚みは0.1〜1mmが好ましい。厚みが0.1mm未満であると木質感が薄れる場合があり、厚みが1mmを越えると赤外線が透過しにくくなる。木材を薄くスライスしてなる薄板材の厚みは0.1〜0.3mmがより好ましく、0.15〜0.25mmが最も好ましい。
ここで、ベース板の厚みは1〜5mmが好ましい。厚みが1mm未満であると強度不足となる場合があり、厚みが5mmを越えると赤外線が透過しにくくなるとともにコストアップする。ベース板の厚みは、1〜3mmがより好ましく、1.5〜2.5mmが最も好ましい。
一方、木材を薄くスライスしてなる薄板材の厚みは0.1〜1mmが好ましい。厚みが0.1mm未満であると木質感が薄れる場合があり、厚みが1mmを越えると赤外線が透過しにくくなる。木材を薄くスライスしてなる薄板材の厚みは0.1〜0.3mmがより好ましく、0.15〜0.25mmが最も好ましい。
このとき、枠体の両側の板状部材は、両側の板状部材の薄板材で木目方向が概ね直交するように構成されている、フラッシュパネルとすることが好ましい。
木材を薄くスライスしてなる薄板材は、天然素材であるため、場所によって赤外線透過率が異なる場合がある。具体的には、木目方向に沿って赤外線透過率の高い箇所と低い箇所とが平行に存在することがある。そのため、薄板材の木目方向を両側の化粧シートで揃えると、赤外線透過率の低い箇所が幅広状に現れる現象が生じることがあった。
そこで、薄板材の木目方向が両側の化粧シートで概ね直交するように構成することで、上記現象が生じにくくなり、赤外線透過率のバランスを保つことを可能とした。
そこで、薄板材の木目方向が両側の化粧シートで概ね直交するように構成することで、上記現象が生じにくくなり、赤外線透過率のバランスを保つことを可能とした。
中空構造であるフラッシュパネルとすることもできる。
フラッシュパネルが中空構造であれば、パネル内部で赤外線が遮られることが殆どない。
内部に透明又は半透明の補強部材を備えたフラッシュパネルとすることもできる。
大型のフラッシュパネルの場合には、パネル強度を確保する観点などから、補強部材を設けることが好ましい場合がある。この場合であっても、補強部材を透明又は半透明とすることで、パネル内部での赤外線の減衰を低く抑えることができる。
このとき、補強部材が、上部および下部が開口した複数のセルが連続して形成されてなる、フラッシュパネルとすることが好ましい。
補強部材が、上部および下部が開口した複数のセルが連続して形成されていることで、パネル内部での赤外線の減衰をより低く抑えることができる。ここで、セルの形状は、特に限定されず、六角形(いわゆるハニカム状)のほか、正方形や長方形などであってもよい。
またこのとき、補強部材が、赤外線透過作用のある透明又は半透明の袋体の内部に気体が充填されてなる、フラッシュパネルとすることも好ましい。
補強部材が、赤外線透過作用のある透明又は半透明の袋体の内部に気体が充填されていることで、パネル内部での赤外線の減衰をより低く抑えることができる。
また、上記フラッシュパネルを用いた家具は、リモコンに用いられる赤外線がフラッシュパネルを透過可能なものである。例えば、上記フラッシュパネルを家具の扉に用いれば、家具の内部に収納した録画装置などを外部から視認することができない状態に保ちながらリモコン操作することができる。
本考案により、リモコンに用いられる赤外線が透過可能なフラッシュパネル、およびこのようなフラッシュパネルを用いた家具を提供することができる。
以下、図を用いてフラッシュパネル1を例示説明する。フラッシュパネル1は、枠体2の両側に板状部材3を取り付けてなる。そして、板状部材3は、ベース板31と化粧シート32で構成されている。以下、各構成要素について例示説明するが、本考案およびその構成要素は、以下の説明に限定されるものではない。
1.枠体
枠体2は、例えば従来のフラッシュパネルのものを用いることができる。本実施形態では、四本の木製角材21を矩形状に組んで枠体2としてある。
枠体2は、例えば従来のフラッシュパネルのものを用いることができる。本実施形態では、四本の木製角材21を矩形状に組んで枠体2としてある。
2.板状部材
板状部材3は、枠体2の両側に取り付けられる。そして、板状部材3はベース板31と化粧シート32で構成されている。
板状部材3は、枠体2の両側に取り付けられる。そして、板状部材3はベース板31と化粧シート32で構成されている。
ベース板31は、透明又は半透明で赤外線透過作用を備える。ベース板31の材質としてはガラスや樹脂を用いることができる。ここで、樹脂としては、透明又は半透明で赤外線透過作用を備えていれば特に制限されないが、ポリエステル、アクリル、ポリスチレン、ポリカーボネートなどを用いることができる。
化粧シート32は、赤外線透過作用を備える。化粧シート32の材質としては和紙やプリントシートなども用いることができるが、木材を薄くスライスしてなる薄板材を用いることが好ましい。化粧シート32は、ベース板31の外側面(フラッシュパネル1の外側面に相当する面)に貼付される。貼付する際には、赤外線透過作用に優れた透明接着剤などを用いることができる。
ベース板31に化粧シート32を貼付して、板状部材3が得られる。
3.フラッシュパネル
そして、板状部材3を枠体2の両側に取り付ける。このとき、化粧シート32として薄板材を用いる場合には、その木目方向が両側の薄板材同士で概ね直交するように板状部材3を準備して枠体2に取り付けることが好ましい。
そして、板状部材3を枠体2の両側に取り付ける。このとき、化粧シート32として薄板材を用いる場合には、その木目方向が両側の薄板材同士で概ね直交するように板状部材3を準備して枠体2に取り付けることが好ましい。
得られたフラッシュパネル1は、全体として厚み方向に赤外線透過可能なものである。より具体的には、リモコンなどから照射された赤外線が、枠体2の両側に取り付けた板状部材3の両方を透過して、各種機器に到達するのである。
本実施形態のフラッシュパネル1は、図3に例示するように、中空構造である。なお、本実施形態では、枠体2の両側に板状部材3を取り付け、その端部に、化粧用縁材6を設けてある。
4.第一別例のフラッシュパネル
図4に第一別例のフラッシュパネル1を例示する。このフラッシュパネル1は、内部に透明又は半透明の補強部材4を備えている。
図4に第一別例のフラッシュパネル1を例示する。このフラッシュパネル1は、内部に透明又は半透明の補強部材4を備えている。
そして、補強部材4は、上部および下部が開口した複数のセル(区画)41が連続して形成されてなるハニカム状のものである。本第一別例では、複数の四角形のセル41が連続して形成された補強部材を有する。
5.第二別例のフラッシュパネル
図5に第二別例のフラッシュパネル1を例示する。このフラッシュパネル1も、内部に透明又は半透明の補強部材5を備えている。
図5に第二別例のフラッシュパネル1を例示する。このフラッシュパネル1も、内部に透明又は半透明の補強部材5を備えている。
そして、本第二別例では、補強部材5は、赤外線透過作用のある透明又は半透明の袋体51の内部に気体52が充填された構成である。
内部に充填する気体52としては特に制限されないが、窒素ガスや空気を用いることができる。気体52は、透明又は半透明であることが好ましい。
6.フラッシュパネルを用いた家具
上記フラッシュパネル1は、家具に用いることができる。特に、家具の扉、具体的にはリモコン端末で操作する各種機器を収容する収容部の扉に用いることで、収納した各種機器を隠しつつリモコン操作することができるのである。
上記フラッシュパネル1は、家具に用いることができる。特に、家具の扉、具体的にはリモコン端末で操作する各種機器を収容する収容部の扉に用いることで、収納した各種機器を隠しつつリモコン操作することができるのである。
以上、特定の実施形態を参照して本考案を例示説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、当該技術分野における熟練者等により、本出願の願書に添付された実用新案登録請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び修正が可能である。
例えば、図4に例示した第一別例のフラッシュパネルは、四角形のセルが連続して形成された補強部材を用いているが、これに限定されない。六角形(いわゆる蜂の巣状)のセルが連続して形成されていてもよい。
例えば、図5に例示した第二別例のフラッシュパネルは、補強部材5(赤外線透過作用のある透明又は半透明の袋体の内部に気体が充填された構成)を一つだけ備えているが、これに限定されない。複数個の補強部材を備えていてもよい。
1 フラッシュパネル
2 枠体
21 木製角材
3 板状部材
31 ベース板
32 化粧シート
4 補強部材(ハニカム状)
41 セル
5 補強部材(袋体)
51 袋体
52 気体
6 化粧用縁材
2 枠体
21 木製角材
3 板状部材
31 ベース板
32 化粧シート
4 補強部材(ハニカム状)
41 セル
5 補強部材(袋体)
51 袋体
52 気体
6 化粧用縁材
Claims (7)
- 枠体の両側に板状部材を取り付けてなるフラッシュパネルであって、
前記板状部材は、
赤外線透過作用のある透明又は半透明のベース板と、
このベース板の外側面に貼付された赤外線透過作用のある化粧シートと、からなり、
前記ベース板は厚みが1〜3mmの樹脂製であり、
前記化粧シートが木材を薄くスライスしてなる厚みが0.1〜0.3mmの薄板材であり、
全体として赤外線透過可能に構成されていることによって、リモコン端末で操作する各種機器を収容する収容部の扉に用いた場合、収容した各種機器を隠しつつリモコン操作することができる、フラッシュパネル。
- 枠体の両側の板状部材は、
両側の板状部材の薄板材で木目方向が概ね直交するように構成されている、
請求項1に記載のフラッシュパネル。
- 中空構造である、請求項1又は2に記載のフラッシュパネル。
- 内部に透明又は半透明の補強部材を備えた、
請求項1又は2に記載のフラッシュパネル。
- 補強部材が、
上部および下部が開口した複数のセルが連続して形成されてなる、
請求項4に記載のフラッシュパネル。
- 補強部材が、
赤外線透過作用のある透明又は半透明の袋体の内部に気体が充填されてなる、
請求項4に記載のフラッシュパネル。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のフラッシュパネルを用いた家具。
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