JP3230945B2 - イオン源及びイオン注入装置 - Google Patents
イオン源及びイオン注入装置Info
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Description
装置に係り、特に放電室にマイクロ波を導入してプラズ
マを発生させるイオン源、及びそのイオン源を備えたイ
オン注入装置に関する。
管と、この導波管に接続された円形断面をなす放電室と
から構成され、放電室に導波管から特定周波数(例えば
2.45GHz)のマイクロ波を導入することにより、
放電室内にプラズマを発生させるものである。そして、
放電室内のプラズマからイオンビームを引き出し、この
イオンビームを試料に注入したり、照射することによ
り、試料表面を改質したり、あるいは試料を加工したり
する装置に適用される。
開昭64−43950号公報,特開平2−30038号
公報に示すものがある。これらの従来技術では何れも、
矩形断面の導波管が円形断面の放電室に直接接続されて
いるので両者のインピーダンスが異なるため、導波管の
放電室との接続部分の導入窓には複数枚からなる多層誘
電体(石英,アルミナ,ボロンナイトライド)を設け、
これら各々の誘電体の厚さ及び誘電率を異ならせしめて
導波管と放電室間におけるマイクロ波とプラズマとをイ
ンピーダンス整合させている。
従来技術は、多層誘電体の各々の厚さ及び誘電率を異な
らせしめることによってインピーダンス整合をとるよう
にしているものの、導波管が矩形断面であってかつ放電
室が円形断面となっているので、導波管と放電室との接
合部においてどうしてもインピーダンス不整合が起こ
り、そのため、上記した接合部でマイクロ波の反射が発
生し、マイクロ波のプラズマへの十分な伝播が行われな
くなり、その結果、大電流のイオンビームを引き出すこ
とができない問題があった。このような問題は、プラズ
マのインピーダンスが実際には、試料に対するガスの流
量,磁場強度,マイクロ波電力などのようなイオン源の
動作条件や放電室の大きさ、或いは引出し電極の間隔等
の構造によつて微妙に変化するので、設計上から誘電体
の厚さ及び誘電率の違いのみを単に求めても、インピー
ダンス整合をとることが困難なことに起因する。
のインピーダンスマッチング(負荷整合)をとるため
に、例えば導波管に3本の棒が設けられ、各棒の長さを
調整する3スタブチューナ等の調整手段を用い、該手段
を手動で操作してインピーダンス整合をとっているが、
この場合、3本の操作棒を微妙に操作しなければならな
いので、調整作業にかなりの手間を要し、煩雑となる問
題があった。しかも、調整時には感電等の危険性も起こ
り得る問題があった。
鑑み、マイクロ波とプラズマとを確実かつ容易にインピ
ーダンス整合させ、以て大電流化を実現することができ
るイオン源を提供することにあり、他の目的は、上記イ
オン源を用いて高速処理を実現し得るイオン注入装置を
提供することにある。
の本発明に係るイオン源は、放電室と、該放電室にプラ
ズマを形成するためのマイクロ波を導入する導波管と、
該導波管と放電室間に介設された整合管とを備え、前記
整合管は、その断面形状がマイクロ波の進行方向に沿っ
て、対向する二つの平面と円弧部より成る部分から円形
部分に変化していることを特徴とする。また、本発明に
係るイオン源は、断面円形の放電室と、該放電室にプラ
ズマを形成するためのマイクロ波を導入する断面矩形の
導波管と、該導波管と放電室間に介設された整合管とを
備え、前記整合管は、該整合管を通るマイクロ波の電気
力線を導波管部の直線状から放電室の円弧部とは反対向
きの円形に近づくように彎曲させて前記導波管と放電室
間におけるマイクロ波とプラズマとをインピーダンス整
合し得るものであることを特徴とする。また、本発明に
係るイオン源は、断面円形の放電室と、該放電室にプラ
ズマを形成するためのマイクロ波を導入する断面矩形の
導波管と、該導波管と放電室間に介設された整合管とを
備え、前記整合管は、前記導波管側が相対向する二つの
面とこの面間の端部を結ぶ円弧部とを有する通路部と、
前記放電室側が円形状の通路部からなることを特徴とす
る。また、本発明に係るイオン源は、断面円形の放電室
と、該放電室にプラズマを形成するためのマイクロ波を
導入する断面矩形の導波管と、該導波管と放電室間に介
設された整合管と、該整合管と導波管の間に介設され、
マイクロ波の進行方向に絞られているテーパ形状を有す
る断面矩形のテーパ導波管とを備え、前記整合管は、前
記テーパ導波管側が該テーパ導波管と略同様な断面矩形
に形成され、かつ、前記放電室側が該放電室とほぼ同様
な断面円形に形成されていることを特徴とする。また、
本発明に係るイオン源は、断面円形の放電室と、該放電
室にプラズマを形成するためのマイクロ波を導入する断
面矩形の導波管と、該導波管と放電室間に介設された整
合管と、該整合管と導波管の間に介設され、マイクロ波
の進行方向に絞られているテーパ形状を有する断面矩形
のテーパ導波管とを備え、前記整合管は、断面円形の前
記放電室の一部と同形状の円形部と、矩形断面の前記テ
ーパ導波管の一部と同形状の矩形部とが組み合わされて
形成され、その周長が、前記テーパ導波管の矩形断面の
周長と前記放電室の断面円形の周長との間にあることを
特徴とする。また、本発明に係るイオン源は、断面円形
の放電室と、該放電室にプラズマを形成するためのマイ
クロ波を導入する断面矩形の導波管と、該導波管と放電
室間に介設された整合管と、該整合管と導波管の間に介
設され、マイクロ波の進行方向に絞られているテーパ形
状を有する断面矩形のテーパ導波管とを備え、前記整合
管は、その内部に断面が円弧部と直線部とから成り、か
つ、相対向する部分に平行な面をもつ二つの充填物が離
間して配置され、各充填物間で形成されるマイクロ波の
通路部と、断面が円形状に形成されるマイクロ波の通路
部とから構成されることを特徴とする。
記いずれかの特徴を有するイオン源と、該イオン源から
引き出されたイオンから特定のイオンを分離する質量分
離器と、該質量分離器によって分離された特定のイオン
を所定のエネルギーに加速する加速管と、該加速管で加
速された特定のイオンを所望位置に集束させるレンズ手
段と、特定のイオンの不純物を除去して所望方向に偏向
させる偏向器と、該偏向器で偏向された特定のイオンを
照射し、ワークを処理する処理室とを備えていることを
特徴とする。
波を供給すると、そのマイクロ波が整合管を経て放電室
内に導入され、該放電室内にプラズマが生成される。こ
の場合、導波管,整合管の夫々の内部をマイクロ波が通
過すると、導波管,整合管のそれぞれの断面形状の違い
によってインピーダンスが異なり、マイクロ波が反射す
るおそれがある。
介設され、通過するマイクロ波の反射を、マイクロ波の
進行方向に沿って段階的に抑制し得る整合管を有してい
るので、該整合管によりマイクロ波とプラズマとを確実
にかつ容易にインピーダンス整合させることができる。
そのため、従来技術のように放電室の導入窓に複数枚の
誘電体を設けることが不要になるばかりでなく、3スタ
ブチューナ等の調整手段が不要になり、調整手段を用い
ることによる問題を解消し得、マイクロ波のプラズマへ
の伝播を的確に行うことができ、大電流化を実現し得
る。
ン源として、矩形断面をなす導波管と前記放電室間に介
設され、通過するマイクロ波の反射を、マイクロ波の進
行方向に沿って段階的に抑制し得る整合管を有し、該整
合管によりインピーダンス整合されかつ大電流化したイ
オンビームを照射できるので、安定した高速処理を実現
することができる。
説明する。図1乃至図4は本発明によるイオン源の一実
施例を示している。
び図2に示すように、導波管1と、これに接続される放
電室7とを有して構成されている。
45GHz)のマイクロ波を導入することにより放電室
7にプラズマを発生させるためのものであり、内部が図
3(a)に示すように、矩形の断面をなしている。
よりマイクロ波が導入されると共に、図示しないガス供
給口からガスが供給され、コイル8a,8bにより電子
サイクロトロン共鳴(ECR)条件の直流磁場がマイク
ロ波電界に対し直角方向に印加されると、これらの相互
作用により供給されたガスからプラズマを生成する。そ
して、生成したプラズマから加速電極9,減速電極1
0,アース電極11よりなるイオン引出し電極系により
イオンビームが下流側に引き出されるようになってい
る。そのため、加速電極9,減速電極10,アース電極
11の夫々は、放電室7の下流側に絶縁物12〜14に
より夫々支持されている。
極11は、放電室7のプラズマからイオンを引き出せる
ように複数個の穴あるいはスリットを有し、これらの電
極9,10及び11は、プラズマからのイオンビームに
よって加熱されるので耐熱性のある高融点金属、例えば
モリブデンからなっている。絶縁物12〜14は、炭素
繊維強化プラスチック(FRP)やアルミナ等で構成さ
れている。
円形の断面をなす円筒形状に形成され、マイクロ波の導
入部(左側)にはマイクロ波導入窓が取付けられてい
る。該マイクロ波導入窓は本例では、第1の導入窓5と
第2の導入窓6とからなっている。そのうち、第1の導
入窓5は、放電室7を真空に保つための真空封止用で、
気泡を含まない材質のもの、例えば石英,アルミナ,窒
化アルミ,ベスペル等からなっている。第2の導入窓6
は、放電室7内で発生するプラズマや逆流電子によって
第1の導入窓5が損傷するのを防止するためのものであ
り、高温に耐える材質のもの、例えばボロンナイトライ
ド,窒化アルミ等からなっている。なお、これら第1の
導入窓5と第2の導入窓6の厚さは、導波管1によるマ
イクロ波の伝送の妨げとならないような厚さ、即ちマイ
クロ波の管内波長の1/4以下の厚さとなるように選定
されている。また、第1の導入窓5として窒化アルミを
用いた場合、これが真空封止機能及び逆流電子による損
傷防止機能の双方を兼ね備えているので、第2の導入窓
6を特に設ける必要はなく、そのときの第1の導入窓5
の厚さも考慮されるのは勿論である。
波とプラズマとをインピーダンス整合し得る整合管4が
介設されている。
すように、導波管1にテーパ状導波管2を介し接続され
ている。テーパ状導波管2は、市販品の導波管1を使用
する寸法上の関係から用いたものであって、マイクロ波
の導入側としての一端が導波管1の導出部に接続され、
その他端側の長手方向寸法b′が図3(b)に示すよう
に、導波管1における長手方向の寸法bより狭めた寸法
の矩形断面をなしている。従って、テーパ状導波管2の
一端が導波管1と同形状をなし、そこから他端に至るに
従い、短手方向の寸法aのみが導波管1の短手方向の寸
法aと同じであって、かつ長手方向の寸法b′が導波管
1の長手方向の寸法bから次第に絞り込まれた矩形断面
のテーパ形状をなしている。
る一端がテーパ状導波管2の導出側に接続され、かつマ
イクロ波の導出側である他端が放電室7に接続され、マ
イクロ波の伝送方向である軸方向に適宜の長さをもつと
共に、放電室7と同様に円形の断面形状をなしている。
また、整合管4内の導入側の位置には充填物3a,3b
が対向して設置されている。これら充填物3a,3b
は、整合管4及びテーパ状導波管2と同様の材質、例え
ばステンレス等の非磁性材からなっている。この充填物
3a,3bは図1及び図2では実線にて示し、また図3
(c)では二点鎖線にて示すように、互いに対向する二
つの面が平行な面をなすと共に、その反対側が円弧をな
す半月状に形成され、整合管4内の導入側の位置におい
て軸心を中心として互いに対向配置され、しかも軸方向
に沿い適宜の長さをなして配置されている。従って、整
合管4内の導入側においては充填物3a,3bによって
円形が切欠かれた通路部3Aが画成され、該通路部3A
より下流側が放電室7と同様の断面形状をなす円形の通
路部3Bが画成されている。
は、導波管1の長手方向と対応する面が、該導波管1の
長手方向寸法bより小さい寸法の平面に形成される一
方、導波管1の短手方向寸法aと対応する面が、該導波
管短手方向寸法aより大きい寸法cをもつ円弧形状に形
成されている。従って、通路部3Aの断面形状3′は、
二つの平面と円弧部とより形成されている。また、この
断面形状3′は、断面形状3′の周長がテーパ状導波管
2における整合管4との接続部分の断面2′と、整合管
4の円形の通路部3Bの断面(即ち、放電室7内の断
面)4′との夫々の周長の幾何平均となるように設定さ
れている。
法bが9.6cmでかつ短手方向寸法aが2.7cmと
なる矩形断面1′の導波管1を用い、マイクロ波の周波
数が2.45GHzとした場合、整合管4により該整合
管4の基本モードであるTE11のみを伝送しようとす
ると、円形の通路部3Bの断面4′の直径が7.2〜
9.3cmとなる。ここで、円形の通路部3Bの断面
4′の直径を8cmとし、またテーパ状導波管2におけ
る整合管4との接続部分が整合管4に内接し得る大きさ
とし、その断面形状2′を図3(b)に示す如く、長手
方向寸法b′が7.5cm、短手方向寸法aが2.7c
mの大きさとすれば、整合管4における通路部3Aの断
面3′の周長は22.64cmとなる。この場合、断面
3′において寸法c側の円弧部の径が円形の通路部3B
の断面4′をなす径と同じであるので、寸法cは4.4
cmとなる。
用について述べる。導波管1によりマイクロ波を供給す
ると、そのマイクロ波は、テーパ状導波管2及び整合管
4を経て放電室7内に導入され、放電室7でプラズマが
生成される。この場合、導波管1,テーパ状導波管2,
整合管4の夫々の内部をマイクロ波が通過すると、導波
管2,整合管4のインピーダンスの違いによってマイク
ロ波が反射するおそれがある。
気力線eは、導波管1内では矩形断面1′をなしている
ので、図4(a)に示す如く幅方向寸法aに沿う平行な
ものとなり、またテーパ状導波管2も矩形断面2′をな
しているので、ここでも同図(b)に示す如く同様に平
行である。しかし、整合管4内では導入側に位置する通
路部3Aの断面形状3′が上述の如く、導波管1の幅方
向と対応する部分が円弧をなしているので、その円弧形
状に近い外側寄りの電気力線eは、次第に円弧形状と反
対向きの形態で彎曲し円形の電気力線に近くなり、断面
円形の放電室7と断面矩形の導波管1とのインピーダン
ス整合がとれることにより、マイクロ波の反射を抑える
ことができる。そして、整合管4の導出側である円形の
通路部3Bは放電室7と同様に円形の断面形状4′であ
るので、電気力線eはさらに彎曲し、インピーダンス整
合がさらにとれることとなり、マイクロ波の反射をより
抑えることができる。
3Aから円形の通路部3B側を通過するに伴い、電気力
線eが次第に彎曲してくるので、マイクロ波が反射する
のを段階的に抑制することができる。そのため、従来技
術のように放電室の導入窓に複数枚の誘電体を設けるこ
とが不要(但し、真空を保持するための透過窓は必要)
になるばかりでなく、3スタブチューナ等の調整手段を
用いなくとも、インピーダンス整合をとることができ、
マイクロ波の反射を抑制できるので、調整手段を用いる
ことによる問題を解消し得、大電流化を実現し得る。
状導波管2,円形断面の整合管4を接続する場合、整合
管4の通路部3Aの断面として、それより前の通路の断
面をなす大きさ(縦寸法×横寸法)と、それより後の通
路の断面をなす大きさとの平均をとった断面の形状を用
いることが考えられる。そこで、円形が正方形の四つ角
を丸めたものと考えると、図3におけるテーパ状導波管
2の断面2′の寸法aと、整合管4の円形の通路部3B
の断面4′の直径2rとの平均が、通路部3Aの断面
3′の幅方向寸法cとなる。しかしこの場合、通路部3
Aの断面3′は円形に近い形状となってしまう結果、テ
ーパ状導波管2を整合管4の円形の通路部3Bに直接接
続したものと大差なくなってしまい、通路部が矩形断面
から円形断面に急激に変化してしまう。
管2の矩形の断面2′の周長(2a+2b′)と整合管
4の円形の通路部3Bの断面4′の周長(2πr)との
平均、即ち線分の平均である幾何平均を用いて通路部3
Aの断面3′の周長とし、通路部3Aの断面3′の幅方
向寸法cを選定したので、テーパ状導波管2と整合管4
の通路部3Aとを、矩形形状から無理なくほぼ円形形状
に変換して接続することができ、マイクロ波の反射を確
実に抑えることができる。本実施例によれば、矩形断面
の導波管1,テーパ状導波管2,通路部3Aを有する整
合管4を上述の如き寸法に形成したとき、放電室7での
マイクロ波の反射率を10%以下に抑えることができ
た。
整合管4の内部に充填物3a,3bを対向配置すること
により画成されるので、整合管4としてステンレスのよ
うに成形しにくい材料を用いているにも拘らず、容易に
製作することができる。また、整合管4と導波管1と
が、上述の如く、テーパ状導波管2を介し接続される
と、導波管1として市販品を利用することができるの
で、それだけ安価にできる。
導波管1を用いているため、該導波管1と整合管4との
間にテーパ状に絞り加工されたテーパ状導波管2を用い
た例を示したが、導波管1が整合管4に寸法上接続し得
る大きさであれば、テーパ状導波管2が不要になり、そ
れだけ部品点数を削減することができるのは当然であ
る。
ン注入装置の一例を示している。このイオン注入装置
は、図1内至図4に示す構成のイオン源21と、該イオ
ン源21からの特定ガスを分離し、イオン源21からの
イオンを特定方向に偏向させる質量分離器22と、質量
分離器22を経たイオンを通過させることにより、所定
のエネルギーをもつように加速させる後段加速管23
と、加速したイオンを所望位置に集束させる四重極レン
ズ24と、そのイオンの向きを偏向させる偏向器25
と、注入されたイオンを回転ホルダ26上のウエハに照
射し、所望の処理を行う注入室27とを有している。
ンが質量分離器22によって特定のイオンだけに分離さ
れ、該分離された特定のイオンが所定のエネルギーとな
るように後段加速管23によって加速され、加速された
イオンが四重極レンズ24によって所望位置に集束さ
れ、そのイオンが偏向器25により偏向されることによ
り、イオンに含まれている不純物が除去され、除去され
たほぼ純粋のイオンが注入室27内に設置され、かつ軸
周りに回転する回転ホルダ26に搭載されているウエハ
に照射されることにより、ウエハに所望の処理を行うよ
うにしている。
間でマイクロ波のインピーダンス整合のとれたイオン源
21を用いるので、大電流のイオンを注入室27に安定
して供給することができ、そのため、注入室27での処
理を安定してかつ短時間で処理することができる。
するものとして注入装置のみ図示した例を示したが、例
えば、イオンビームを照射することによって試料を所望
形状に形成するスパッタリング装置にも同様に適用する
ことができ、大電流のイオンビームにより高速処理が安
定して実現し得る。
6によれば、導波管と放電室間に設けた整合管により、
導波管と放電室間でマイクロ波とプラズマとをインピー
ダンス整合し、マイクロ波の反射を抑制するように構成
したので、従来技術のように放電室の導入窓に複数枚の
誘電体を設けることや3スタブチューナ等の調整手段を
用いることも不要になり、大電流化を実現し得る効果が
ある。
で、マイクロ波の反射を確実に段階的に抑制できると云
う効果がある。
合管の間に設けられたテーパ状導波管を有し、該テーパ
状導波管により、導波管と整合管との間で矩形形状から
略円形形状に変換して接続したので、整合管に入る前の
段階でマイクロ波の反射をも抑えることができる。さら
に請求項6によれば、整合管に充填物を設けて構成した
ので、整合管としてステンレスのように成形しにくい材
料を用いていても、容易に製作することができ、しかも
導波管として市販品を利用することができるので、それ
だけ安価にできると云う効果もある。
イオン源を用いて構成したので、安定した高速処理を実
現することができる。
斜視図である。
示し、図2のA−A線断面図(a),図2のB−B線断
面図(b),図2のC−C線断面図(c),図2のD−
D線断面図(d)である。
示す図3(a)〜(d)に対応した説明図である。
の一例を示す概略説明図である。
B…通路部、3a,3b…充填物、4…整合管、5…第
1の導入部、6…第2の導入部、7…放電室、8a,8
b…コイル、9…加速電極、10…減速電極、11…ア
ース電極、12〜14…絶縁物、21…イオン源、22
…質量分離器、23…後段加速管、24…四重極レン
ズ、25…偏向器、27…注入室。
Claims (7)
- 【請求項1】 放電室と、該放電室にプラズマを形成す
るためのマイクロ波を導入する導波管と、該導波管と放
電室間に介設された整合管とを備え、前記整合管は、そ
の断面形状がマイクロ波の進行方向に沿って、対向する
二つの平面と円弧部より成る部分から円形部分に変化し
ていることを特徴とするイオン源。 - 【請求項2】 断面円形の放電室と、該放電室にプラズ
マを形成するためのマイクロ波を導入する断面矩形の導
波管と、該導波管と放電室間に介設された整合管とを備
え、前記整合管は、該整合管を通るマイクロ波の電気力
線を導波管部の直線状から放電室の円弧部とは反対向き
の円形に近づくように彎曲させて前記導波管と放電室間
におけるマイクロ波とプラズマとをインピーダンス整合
し得るものであることを特徴とするイオン源。 - 【請求項3】 断面円形の放電室と、該放電室にプラズ
マを形成するためのマイクロ波を導入する断面矩形の導
波管と、該導波管と放電室間に介設された整合管とを備
え、前記整合管は、前記導波管側が相対向する二つの面
とこの面間の端部を結ぶ円弧部とを有する通路部と、前
記放電室側が円形状の通路部からなることを特徴とする
イオン源。 - 【請求項4】 断面円形の放電室と、該放電室にプラズ
マを形成するためのマイクロ波を導入する断面矩形の導
波管と、該導波管と放電室間に介設された整合管と、該
整合管と導波管の間に介設され、マイクロ波の進行方向
に絞られているテーパ形状を有する断面矩形のテーパ導
波管とを備え、前記整合管は、前記テーパ導波管側が該
テーパ導波管と略同様な断面矩形に形成され、かつ、前
記放電室側が該放電室とほぼ同様な断面円形に形成され
ていることを特徴とするイオン源。 - 【請求項5】 断面円形の放電室と、該放電室にプラズ
マを形成するためのマイクロ波を導入する断面矩形の導
波管と、該導波管と放電室間に介設された整合管と、該
整合管と導波管の間に介設され、マイクロ波の進行方向
に絞られているテーパ形状を有する断面矩形のテーパ導
波管とを備え、前記整合管は、断面円形の前記放電室の
一部と同形状の円形部と、矩形断面の前記テーパ導波管
の一部と同形状の矩形部とが組み合わされて形成され、
その周長が、前記テーパ導波管の矩形断面の周長と前記
放電室の断面円形の周長との間にあることを特徴とする
イオン源。 - 【請求項6】 断面円形の放電室と、該放電室にプラズ
マを形成するためのマイクロ波を導入する断面矩形の導
波管と、該導波管と放電室間に介設された整合管と、該
整合管と導波管の間に介設され、マイクロ波の進行方向
に絞られているテーパ形状を有する断面矩形のテーパ導
波管とを備え、 前記整合管は、その内部に断面が円弧部と直線部とから
成り、かつ、相対向する部分に平行な面をもつ二つの充
填物が離間して配置され、各充填物間で形成されるマイ
クロ波の通路部と、断面が円形状に形成されるマイクロ
波の通路部とから構成されることを特徴とするイオン
源。 - 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
イオン源と、該イオン源から引き出されたイオンから特
定のイオンを分離する質量分離器と、該質量分離器によ
って分離された特定のイオンを所定のエネルギーに加速
する加速管と、該加速管で加速された特定のイオンを所
望位置に集束させるレンズ手段と、特定のイオンの不純
物を除去して所望方向に偏向させる偏向器と、該偏向器
で偏向された特定のイオンを照射し、ワークを処理する
処理室とを備えていることを特徴とするイオン注入装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03707895A JP3230945B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | イオン源及びイオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03707895A JP3230945B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | イオン源及びイオン注入装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001128917A Division JP2002025455A (ja) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | イオン源及びイオン注入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08236061A JPH08236061A (ja) | 1996-09-13 |
JP3230945B2 true JP3230945B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=12487524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03707895A Expired - Lifetime JP3230945B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | イオン源及びイオン注入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3230945B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3284886B2 (ja) * | 1996-06-20 | 2002-05-20 | 株式会社日立製作所 | イオン源及びイオン注入装置 |
-
1995
- 1995-02-24 JP JP03707895A patent/JP3230945B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08236061A (ja) | 1996-09-13 |
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