JP3230873B2 - 核燃料ペレットの被覆方法 - Google Patents
核燃料ペレットの被覆方法Info
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- JP3230873B2 JP3230873B2 JP00406793A JP406793A JP3230873B2 JP 3230873 B2 JP3230873 B2 JP 3230873B2 JP 00406793 A JP00406793 A JP 00406793A JP 406793 A JP406793 A JP 406793A JP 3230873 B2 JP3230873 B2 JP 3230873B2
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- coating
- sol
- oxide
- zirconium diboride
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- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21C—NUCLEAR REACTORS
- G21C3/00—Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
- G21C3/42—Selection of substances for use as reactor fuel
- G21C3/58—Solid reactor fuel Pellets made of fissile material
- G21C3/62—Ceramic fuel
- G21C3/626—Coated fuel particles
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- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
- Chemically Coating (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核燃料ペレットの被覆
方法、さらにはゾル−ゲル法により形成される酸化金属
を用いた核燃料ペレットを被覆する方法に関する。
方法、さらにはゾル−ゲル法により形成される酸化金属
を用いた核燃料ペレットを被覆する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、通常酸化ウラン(UO2)からな
る核燃料ペレットは、核燃料一体型バーナブル吸収体
(integral nuclear fuel burnable absorbers)を製造
するために二ホウ化ジルコニウム(ZrB2)により被
覆されている。前記二ホウ化ジルコニウムによる被覆
は、燃料の燃焼中に放出される中性子を吸収し、そして
それにより燃料サイクルの開始時におけるコアの過剰な
反応度の制御を行うために、燃料ペレットに適用され
る。作業過程では、燃料棒は、被覆された核燃料ペレッ
トを長い円筒状のコンテナに詰めることにより製造され
る。次いで、これらの円筒状燃料棒は、原子力反応炉に
燃料を供給するために原子力反応炉中心部内に挿入され
る。
る核燃料ペレットは、核燃料一体型バーナブル吸収体
(integral nuclear fuel burnable absorbers)を製造
するために二ホウ化ジルコニウム(ZrB2)により被
覆されている。前記二ホウ化ジルコニウムによる被覆
は、燃料の燃焼中に放出される中性子を吸収し、そして
それにより燃料サイクルの開始時におけるコアの過剰な
反応度の制御を行うために、燃料ペレットに適用され
る。作業過程では、燃料棒は、被覆された核燃料ペレッ
トを長い円筒状のコンテナに詰めることにより製造され
る。次いで、これらの円筒状燃料棒は、原子力反応炉に
燃料を供給するために原子力反応炉中心部内に挿入され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】二ホウ化ジルコニウム
により被覆された核燃料ペレットが反応炉中で照射され
たときに、被覆中のホウ素はリチウムとヘリウムに分解
する。ホウ素が分解すると、ヘリウムが生成され、燃料
棒内のプレナム中に放出される。従って、燃料一体型バ
ーナブル吸収体棒の使用により、標準燃料棒に比べて、
照射中のヘリウム生成による棒内部の付加的な圧力が生
じる。原子力プラントは、より高い燃焼度、より長い燃
料サイクルならびにより濃縮された燃料を求めているの
で、燃料サイクルの開始時に、より高度に反応度を制御
する必要がある。もしこれが、増加した二ホウ化ジルコ
ニウムの配合量により達成されたならば、次に、燃料棒
において照射中に、10Bの変換により生成されるヘリウ
ムにより棒内部圧力が実質的に増加し、これが燃料一体
型バーナブル吸収体棒の寿命を制限する。寿命末期の燃
料棒の内部圧力を減少させながら、増大した反応度を制
御するために、ヘリウム生成を減少させる他の吸収体被
覆が必要とされる。
により被覆された核燃料ペレットが反応炉中で照射され
たときに、被覆中のホウ素はリチウムとヘリウムに分解
する。ホウ素が分解すると、ヘリウムが生成され、燃料
棒内のプレナム中に放出される。従って、燃料一体型バ
ーナブル吸収体棒の使用により、標準燃料棒に比べて、
照射中のヘリウム生成による棒内部の付加的な圧力が生
じる。原子力プラントは、より高い燃焼度、より長い燃
料サイクルならびにより濃縮された燃料を求めているの
で、燃料サイクルの開始時に、より高度に反応度を制御
する必要がある。もしこれが、増加した二ホウ化ジルコ
ニウムの配合量により達成されたならば、次に、燃料棒
において照射中に、10Bの変換により生成されるヘリウ
ムにより棒内部圧力が実質的に増加し、これが燃料一体
型バーナブル吸収体棒の寿命を制限する。寿命末期の燃
料棒の内部圧力を減少させながら、増大した反応度を制
御するために、ヘリウム生成を減少させる他の吸収体被
覆が必要とされる。
【0004】二ホウ化ジルコニウム被覆は通常、スパッ
ター法により酸化ウラン燃料ペレットに塗布される。こ
れは時間を浪費しコスト高な真空蒸着を必要とする。被
覆を目的とした二ホウ化ジルコニウムの製造は高価であ
る。加えて、スパッター法の実施のため、および真空を
作り出すのに必要なポンプ作業のために必要な設備は高
価な資本経費および運転費を生じる。さらに、スパッタ
ー法により塗布された被覆の厚みは定常的に維持され
ず、また、スパッター法を不規則な形の表面上に被覆を
塗布するために用いることもできない。従って、核燃料
ペレットに被覆を塗布するための改良された方法が必要
とされている。
ター法により酸化ウラン燃料ペレットに塗布される。こ
れは時間を浪費しコスト高な真空蒸着を必要とする。被
覆を目的とした二ホウ化ジルコニウムの製造は高価であ
る。加えて、スパッター法の実施のため、および真空を
作り出すのに必要なポンプ作業のために必要な設備は高
価な資本経費および運転費を生じる。さらに、スパッタ
ー法により塗布された被覆の厚みは定常的に維持され
ず、また、スパッター法を不規則な形の表面上に被覆を
塗布するために用いることもできない。従って、核燃料
ペレットに被覆を塗布するための改良された方法が必要
とされている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明において、核燃料
ペレットは、ゾル−ゲル法を用いて被覆される。液体ゾ
ルは金属酸化物成分を含有して形成される。金属酸化物
ゾルは、まだ液体状態にあるときに、酸化ウラン燃料ペ
レットの外表面に塗布される。液体で被覆されたペレッ
トは焼成されて、金属酸化物材料により被覆された核燃
料ペレットを形成する。ゾルのマトリックスを形成する
ために用いられる金属酸化物としては希土類金属、特に
エルビウムまたはガドリニウムの酸化物が好ましい。所
望であれば、二ホウ化ジルコニウムをゾルの酸化金属マ
トリックス中に分散させることができる。なぜなら、二
ホウ化ジルコニウムは酸化物ではないので、それ自体の
みではゾル−ゲル法により塗布されることができないか
らである。しかし、二ホウ化ジルコニウムの中性子吸収
特性は、ゾル形成中に二ホウ化ジルコニウムを金属酸化
物中に分散させることにより、酸化エルビウムもしくは
酸化ガドリニウムのゾルにおいて、利用することができ
る。
ペレットは、ゾル−ゲル法を用いて被覆される。液体ゾ
ルは金属酸化物成分を含有して形成される。金属酸化物
ゾルは、まだ液体状態にあるときに、酸化ウラン燃料ペ
レットの外表面に塗布される。液体で被覆されたペレッ
トは焼成されて、金属酸化物材料により被覆された核燃
料ペレットを形成する。ゾルのマトリックスを形成する
ために用いられる金属酸化物としては希土類金属、特に
エルビウムまたはガドリニウムの酸化物が好ましい。所
望であれば、二ホウ化ジルコニウムをゾルの酸化金属マ
トリックス中に分散させることができる。なぜなら、二
ホウ化ジルコニウムは酸化物ではないので、それ自体の
みではゾル−ゲル法により塗布されることができないか
らである。しかし、二ホウ化ジルコニウムの中性子吸収
特性は、ゾル形成中に二ホウ化ジルコニウムを金属酸化
物中に分散させることにより、酸化エルビウムもしくは
酸化ガドリニウムのゾルにおいて、利用することができ
る。
【0006】
【実施態様】酸化ウラン燃料ペレット上に被覆された酸
化エルビウム(Er2O3)と二ホウ化ジルコニウムの混合
物からなる、改良された燃料一体型バーナブル吸収体が
提供される。酸化エルビウムと二ホウ化ジルコニウムの
混合物は、燃料ペレットに、強化された出力分配能力を
提供する。
化エルビウム(Er2O3)と二ホウ化ジルコニウムの混合
物からなる、改良された燃料一体型バーナブル吸収体が
提供される。酸化エルビウムと二ホウ化ジルコニウムの
混合物は、燃料ペレットに、強化された出力分配能力を
提供する。
【0007】二ホウ化ジルコニウムと酸化エルビウムの
再生可能な混合物をスパッタリングにより酸化ウランペ
レットに塗布することは困難であるが、これは種々の望
ましい核種の粘着係数およびスパッタリング率の多様性
のためである。さらに、スパッタリング法は目的とする
高価な二次加工および高い真空度を要求し、これらは高
価な設備およびポンプ減圧による長時間の遅れを伴う。
これらの問題は、本発明においては、酸化エルビウム被
覆中に二ホウ化ジルコニウム粉末を分散させ、そしてそ
の被覆をゾル−ゲル法を用いて酸化ウラン燃料ペレット
に塗布することにより回避される。
再生可能な混合物をスパッタリングにより酸化ウランペ
レットに塗布することは困難であるが、これは種々の望
ましい核種の粘着係数およびスパッタリング率の多様性
のためである。さらに、スパッタリング法は目的とする
高価な二次加工および高い真空度を要求し、これらは高
価な設備およびポンプ減圧による長時間の遅れを伴う。
これらの問題は、本発明においては、酸化エルビウム被
覆中に二ホウ化ジルコニウム粉末を分散させ、そしてそ
の被覆をゾル−ゲル法を用いて酸化ウラン燃料ペレット
に塗布することにより回避される。
【0008】ゾル−ゲル法では、熔融工程または焼結工
程なしでガラスもしくはセラミック材料が調製される。
ゾル−ゲル法を適用するための必須条件は、液体先駆物
質がゲル化状態に転化可能でなければならないというこ
とだけである。溶液が被覆の目的に用いられる際には、
その溶液はゲル化に先立って沈着される。
程なしでガラスもしくはセラミック材料が調製される。
ゾル−ゲル法を適用するための必須条件は、液体先駆物
質がゲル化状態に転化可能でなければならないというこ
とだけである。溶液が被覆の目的に用いられる際には、
その溶液はゲル化に先立って沈着される。
【0009】被覆を作るために、二種類のゾル−ゲル溶
液を用いることができる。それらは水性溶液と非水性溶
液である。水性溶液は実際に、所望の金属を一種類かそ
れ以上含む塩類、例えば酢酸塩、硝酸塩および塩化物か
ら作られるコロイドサイズの粒子の懸濁液である。これ
らの懸濁液は、塩類を水と混合することにより形成さ
れ、非常に微細な沈殿物を生じる。適切な電解質、例え
ば酢酸の添加は粒子を帯電させることになる。帯電した
粒子の相互反発により半透明懸濁液が形成される。懸濁
液の粘性は水の添加または蒸発により調節される。もし
水が過剰に除去されたならば、被覆として沈着し得ない
透明なゲルを形成する。プロセスが正確に制御されてい
るときには、目的物、例えば燃料ペレットは簡単な手
段、例えば吹き付けまたは浸漬により液体ゾルで被覆さ
れる。液体ゾルの粘性、および燃料ペレットが浸漬され
た時には、燃料ペレットをゾルから引き上げる速度を調
節することにより、被覆の厚さは極めて正確にほぼ50
オングストローム以内に調節することができる。乾燥被
覆は、被覆された燃料ペレットを用途に応じて200℃
またはそれ以上に加熱することにより、純酸化状態に転
化される。
液を用いることができる。それらは水性溶液と非水性溶
液である。水性溶液は実際に、所望の金属を一種類かそ
れ以上含む塩類、例えば酢酸塩、硝酸塩および塩化物か
ら作られるコロイドサイズの粒子の懸濁液である。これ
らの懸濁液は、塩類を水と混合することにより形成さ
れ、非常に微細な沈殿物を生じる。適切な電解質、例え
ば酢酸の添加は粒子を帯電させることになる。帯電した
粒子の相互反発により半透明懸濁液が形成される。懸濁
液の粘性は水の添加または蒸発により調節される。もし
水が過剰に除去されたならば、被覆として沈着し得ない
透明なゲルを形成する。プロセスが正確に制御されてい
るときには、目的物、例えば燃料ペレットは簡単な手
段、例えば吹き付けまたは浸漬により液体ゾルで被覆さ
れる。液体ゾルの粘性、および燃料ペレットが浸漬され
た時には、燃料ペレットをゾルから引き上げる速度を調
節することにより、被覆の厚さは極めて正確にほぼ50
オングストローム以内に調節することができる。乾燥被
覆は、被覆された燃料ペレットを用途に応じて200℃
またはそれ以上に加熱することにより、純酸化状態に転
化される。
【0010】非水性ゾル−ゲル溶液のために、所望の金
属を含有する有機金属化学物質が出発物質として用いら
れる。この化学物質は非水性溶媒、例えばアルコールに
依然として可溶なポリマーに転化することができる。ポ
リマー溶液の外観は透明である。ゲル化は溶媒の蒸発に
より生じ、また時には、絡み合う分子の自由な動きが妨
げられるまで重合し続けることにより生じる。被覆プロ
セスでは、目的物は吹き付けもしくは浸漬により非水性
液体溶液で被覆される。水性溶液から得られると同等の
被覆を得ることができる。非水性溶液の有機部分を完全
に除去するために、被覆粒子は酸化雰囲気中で加熱され
なければならない。そうでなければ、炭素が被覆中に残
り、用途によっては許容できないことがある。
属を含有する有機金属化学物質が出発物質として用いら
れる。この化学物質は非水性溶媒、例えばアルコールに
依然として可溶なポリマーに転化することができる。ポ
リマー溶液の外観は透明である。ゲル化は溶媒の蒸発に
より生じ、また時には、絡み合う分子の自由な動きが妨
げられるまで重合し続けることにより生じる。被覆プロ
セスでは、目的物は吹き付けもしくは浸漬により非水性
液体溶液で被覆される。水性溶液から得られると同等の
被覆を得ることができる。非水性溶液の有機部分を完全
に除去するために、被覆粒子は酸化雰囲気中で加熱され
なければならない。そうでなければ、炭素が被覆中に残
り、用途によっては許容できないことがある。
【0011】従来の被覆技術のかわりにゾル−ゲル被覆
法を用いることは、多くの利点を与える。ゾル−ゲル被
覆法は、安価であり、また周囲条件下で簡単な設備を使
用できる。ゾル−ゲル被覆法は、非常に再現性が高く、
化学的に優れて均質且つ純性なフィルムを沈着させるた
めに用いることができる。ゾル−ゲル被覆法は異形の支
持体を被覆するために簡単に用いることができ、また、
それと同様に非常に大きな支持体を被覆するために用い
ることができる。
法を用いることは、多くの利点を与える。ゾル−ゲル被
覆法は、安価であり、また周囲条件下で簡単な設備を使
用できる。ゾル−ゲル被覆法は、非常に再現性が高く、
化学的に優れて均質且つ純性なフィルムを沈着させるた
めに用いることができる。ゾル−ゲル被覆法は異形の支
持体を被覆するために簡単に用いることができ、また、
それと同様に非常に大きな支持体を被覆するために用い
ることができる。
【0012】希土類金属酸化物から形成されるゾル−ゲ
ル溶液は、原子力燃料ペレットにおける中性子吸収のた
めの適切な被覆を提供する。好ましくは、用いられる希
土類金属酸化物は酸化エルビウムである。酸化エルビウ
ム被覆において、エルビウムは二ホウ化ジルコニウム被
覆におけるホウ素と同様に機能する。エルビウムは原子
力燃料の燃焼中に放出される中性子を吸収する。しか
し、エルビウムは他のエルビウム同位体に変換し、ホウ
素の場合のようにヘリウムを生成したりはしない。酸化
エルビウム被覆はヘリウムを生成しないので、酸化エル
ビウム被覆に対する照射は原子力燃料棒の内圧を増加さ
せない。従って、酸化エルビウムで被覆された燃料ペレ
ットを含む原子力燃料棒は、二ホウ化ジルコニウムで被
覆された燃料ペレットよりも強力な反応度制御および高
い燃焼度を達成することができる。さらに、酸化エルビ
ウムと同等な利益ならびに結果を有する希土類金属酸化
物として酸化ガドリニウム(GdO2)を用いることができ
る。
ル溶液は、原子力燃料ペレットにおける中性子吸収のた
めの適切な被覆を提供する。好ましくは、用いられる希
土類金属酸化物は酸化エルビウムである。酸化エルビウ
ム被覆において、エルビウムは二ホウ化ジルコニウム被
覆におけるホウ素と同様に機能する。エルビウムは原子
力燃料の燃焼中に放出される中性子を吸収する。しか
し、エルビウムは他のエルビウム同位体に変換し、ホウ
素の場合のようにヘリウムを生成したりはしない。酸化
エルビウム被覆はヘリウムを生成しないので、酸化エル
ビウム被覆に対する照射は原子力燃料棒の内圧を増加さ
せない。従って、酸化エルビウムで被覆された燃料ペレ
ットを含む原子力燃料棒は、二ホウ化ジルコニウムで被
覆された燃料ペレットよりも強力な反応度制御および高
い燃焼度を達成することができる。さらに、酸化エルビ
ウムと同等な利益ならびに結果を有する希土類金属酸化
物として酸化ガドリニウム(GdO2)を用いることができ
る。
【0013】所望であれば、二ホウ化ジルコニウムは酸
化エルビウムと共に被覆中で用いることもできる。しか
し、二ホウ化ジルコニウムは酸化物ではないので、ゾル
−ゲル法による簡単な手法で沈着させることはできな
い。しかし二ホウ化ジルコニウムが、比較的粘稠な酸化
エルビウムのゾル−ゲル溶液中に懸濁した微細粉末とし
て混和されるならば、二ホウ化ジルコニウムと酸化エル
ビウムを組合せた被覆は、本発明の方法により塗布する
ことができる。二ホウ化ジルコニウムは、ゾル−ゲル法
において、溶液の粘性が二ホウ化ジルコニウムの微細粉
末が懸濁される程度の状態の酸化エルビウムゾル−ゲル
溶液に添加される。二ホウ化ジルコニウム/酸化エルビ
ウム被覆は純粋な二ホウ化ジルコニウム被覆と等価な中
性子吸収特性を備えている。しかし、分解される二ホウ
化ジルコニウムは少ないので、燃焼する単位燃料当たり
発生するヘリウムは少い。結局、二ホウ化ジルコニウム
/酸化エルビウム被覆は二ホウ化ジルコニウム被覆より
も高度な燃料濃縮および燃焼度を可能にする。
化エルビウムと共に被覆中で用いることもできる。しか
し、二ホウ化ジルコニウムは酸化物ではないので、ゾル
−ゲル法による簡単な手法で沈着させることはできな
い。しかし二ホウ化ジルコニウムが、比較的粘稠な酸化
エルビウムのゾル−ゲル溶液中に懸濁した微細粉末とし
て混和されるならば、二ホウ化ジルコニウムと酸化エル
ビウムを組合せた被覆は、本発明の方法により塗布する
ことができる。二ホウ化ジルコニウムは、ゾル−ゲル法
において、溶液の粘性が二ホウ化ジルコニウムの微細粉
末が懸濁される程度の状態の酸化エルビウムゾル−ゲル
溶液に添加される。二ホウ化ジルコニウム/酸化エルビ
ウム被覆は純粋な二ホウ化ジルコニウム被覆と等価な中
性子吸収特性を備えている。しかし、分解される二ホウ
化ジルコニウムは少ないので、燃焼する単位燃料当たり
発生するヘリウムは少い。結局、二ホウ化ジルコニウム
/酸化エルビウム被覆は二ホウ化ジルコニウム被覆より
も高度な燃料濃縮および燃焼度を可能にする。
【0014】本発明の方法は、酸化ウラン燃料ペレット
に被覆を塗布するためのより良い、よりコスト効率の高
い方法を提供する。本方法は、生産量の大きな変化に簡
単に対応できるので、本方法は工業的に非常な柔軟性を
提供するという、付加的な利点をも有している。事実、
本発明は、高価でない装置を用いる連続的な操業におい
て実施することができる。本発明による方法は、オート
メーション化に、完全に従順である。
に被覆を塗布するためのより良い、よりコスト効率の高
い方法を提供する。本方法は、生産量の大きな変化に簡
単に対応できるので、本方法は工業的に非常な柔軟性を
提供するという、付加的な利点をも有している。事実、
本発明は、高価でない装置を用いる連続的な操業におい
て実施することができる。本発明による方法は、オート
メーション化に、完全に従順である。
【0015】本発明の現在の好ましい態様について論じ
てきたが、本発明はこれにより制限されるものではな
く、「特許請求の範囲」の主題を実態化し、実施する他
の態様をも包含し得ることは明らかである。
てきたが、本発明はこれにより制限されるものではな
く、「特許請求の範囲」の主題を実態化し、実施する他
の態様をも包含し得ることは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デボラ・パルソ・パートロウ アメリカ合衆国、ペンシルベニア州、ピ ッツバーグ、ホーソーン・コート 201 (56)参考文献 特開 平2−297096(JP,A) 特公 昭49−7838(JP,B1) 特公 昭51−21954(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 3/28 G21C 3/62
Claims (2)
- 【請求項1】 a)少なくとも一種類の希土類金属酸化
物を含有する液体ゾルを形成し、ここで二ホウ化ジルコ
ニウムの微細粉末がそこに懸濁され、; b)該液体ゾルを燃料ペレットの外表面に塗布して液体
被覆されたペレットを形成させ;そして c)該液体被覆されたペレットを焼成して固体被覆され
たペレットを形成させる工程を含むことを特徴とする、
核燃料ペレットの被覆方法。 - 【請求項2】 少なくとも一種類の希土類金属酸化物に
より被覆された酸化ウランペレットを含有する核燃料ペ
レットであって、二ホウ化ジルコニウムが、前記少なく
とも一種類の希土類金属酸化物中に分散され、前記被覆
が、液体ゾルにより形成されかつ前記酸化ウランペレッ
トの外表面になされる、核燃料ペレット。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/819,902 US5242631A (en) | 1992-01-13 | 1992-01-13 | Method for coating nuclear fuel pellets |
US07/819902 | 1992-01-13 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05264769A JPH05264769A (ja) | 1993-10-12 |
JP3230873B2 true JP3230873B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=25229388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00406793A Expired - Fee Related JP3230873B2 (ja) | 1992-01-13 | 1993-01-13 | 核燃料ペレットの被覆方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5242631A (ja) |
EP (1) | EP0551770A1 (ja) |
JP (1) | JP3230873B2 (ja) |
KR (1) | KR100305930B1 (ja) |
TW (1) | TW216464B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200496494Y1 (ko) | 2020-09-28 | 2023-02-09 | 허페이 스피록스 테크놀로지 씨오., 엘티디. | 자동 시험 장비 |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5786611A (en) * | 1995-01-23 | 1998-07-28 | Lockheed Idaho Technologies Company | Radiation shielding composition |
US5585136A (en) * | 1995-03-22 | 1996-12-17 | Queen's University At Kingston | Method for producing thick ceramic films by a sol gel coating process |
RU2131626C1 (ru) * | 1996-08-27 | 1999-06-10 | Государственный научный центр Российской Федерации "Всероссийский научно-исследовательский институт неорганических материалов им.акад.А.А.Бочвара" | Таблетка ядерного топлива с покрытием (ее варианты), способ нанесения покрытия и установка для осуществления способа |
US6165553A (en) * | 1998-08-26 | 2000-12-26 | Praxair Technology, Inc. | Method of fabricating ceramic membranes |
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