JP3230614U - 指圧・マッサージ用器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】足裏又は足回りの指圧用又はマッサージ用に使用し得る、使い易く指圧効果の高い指圧・マッサージ用器具を提供する。【解決手段】指圧・マッサージ器具は、少なくとも2本の棒状部材の組合せからなる指圧・マッサージ用器具であって、一方の棒状部材である軸部材1を他方の棒状部材である指掛部材2に軸方向に一定ストローク内で移動可能に交差させて挿通し、軸部材1の両端に、外側面がアール面に形成された指圧用の押接部3a、3bを設けてなり、押接部3a、3bが軸部材1の直径より大径の玉状又は駒状に形成され、少なくとも両押接部材3a、3bが軸部材1とは別体に形成されて軸部材1の端部に嵌合固定されている。【選択図】図1
Description
この考案は、主として人の足裏又は足回りの指圧用又はマッサージ用にも使用し得る指圧・マッサージ用器具に関する。
現在、足裏マッサージとして知られる足裏ツボの指圧やマッサージによる施術は、主として施術者の指に力や体重を掛けて行われるが、指に過大な負荷が掛かることによる指の変形や関節トラブルの他、手や指又は身体の負担による疲労が問題になっており、これらを改善するために施術者が手に持ってツボを押圧する特許文献1,2に示される指圧用具が提案されている。
上記特許文献1,2の用具は、いずれも各突出端に指に代わる大小のアール曲面(球面)を形成した複数の押接部を突設したT字形、Y字形の形状のものである。
これらの使用方法は、放射状に突出した押接部のいずれか又は各押接部が交差する中心部を手のひらで把持し、手先から突出した押接部をツボに当てて手全体の力(又は腕力)を用いて押圧するものである。
このため、指自体に過大な負荷が掛からない利点があるが、手の大きさや指の長さ等は人によって個人差があるのに対し、把持部のサイズが固定しているため人の手や指のサイズによって、押接部の突出量が不足したり、把持自体が不自然になったりする欠点がある。このため連続使用により手や指に新たな負担が生じて、これらの負担が大きくなる場合や効果的な施術が妨げられるという問題がある。
上記課題を解決するための本考案の器具は、第1に少なくとも2本の棒状部材の組合せからなる指圧・マッサージ用器具であって、一方の棒状部材である軸部材1を他方の棒状部材である指掛部材2に軸方向に一定ストローク内で移動可能に交差させて挿通し、上記軸部材1の両端に、外側面がアール面に形成された指圧用の押接部3a,3bを設けたことを特徴としている。
第2に、押接部3a,3bが軸部材の直径より大径の玉状又は駒状に形成され、少なくとも両押接部材3a,3bが軸部材1とは別体に形成されて軸部材1の端部に嵌合固定されたことを特徴としている。
第3に、一方の押接部3aの端面が強い指圧刺激を与えるように小径のアール面に、他方の押接部3bが緩やかな指圧刺激を与えるように大径のアール面に形成されたことを特徴としている。
第4に、指掛部材2の長さを長寸に、軸部材1の長さを短寸に形成して全体として両者を十字架状に交差させたことを特徴としている。
第5に、指掛部材2の軸部材1に近い一方の端面を指圧刺激の緩やかな大径のアール面に形成し、軸部材1より離れた他方の端面を指圧刺激の強い小計のアール面に形成したことを特徴としている。
以上のように構成される本考案によれば、図3にに示すように軸部材の大径押接部を手のひらの中心部又は母指球部分に当て、人差し指(示指)と中指の間に軸部材を通し、両指を掛けた状態で小径押接部を外側に突出させて足裏のツボに押接することにより、指や手の大小に影響されず、器具を把持して手の押圧力を無理なく効果的に、ツボに伝えることができる。
軸部材、指掛部材共に大径押接部を、大径押接部先端の広面積部分でのツボへの緩やかな押接や横移動マッサージを行うことができる。
尚、図4(A)に示すように、指掛部材を鉛筆等の筆記具と同様な持ち方をすることにより、甲状腺のツボ刺激等に有効に対応できる他、同図(B)に示すように親指を足裏の踵部に当てた状態で他の指を指掛部材に掛けて子宮・前立腺のツボ刺激を指と手の平の動きで行うこともできる。
その他刺激部位(ツボ)に応じて各種持ち方が選択できるが、いずれの場合も軸部材と指掛部材の大小の押接部の選択により、また軸部材が軸方向にスライド移動することにより、指や手に負担の少ない多彩な持ち方や効果的な施術が実現できる利点がある。
本考案の器具は上記のように、手や指径の大小又は指長さ等に殆ど関係なく指や手のひらで無理のない安定的な把持が可能であり、指圧やマッサージの操作が効果的に行えるほか、施術者の指や手、手首等の負担も少なくてすむという利点がある。
図面は本考案の器具の1実施形態を示し、器具は十字架状にクロスする棒状部材からなる軸部材1と指掛部材2とを備え、該軸部材1は挿通孔2aを介して軸方向移動(スライド)可能に指掛部材2に挿通される。
軸部材1の一端(先端)と他方の端部には玉状又は駒状の押接部3a,3bが固着して設けられ、この例ではそれぞれ軸部材1が差込み固定されているが、例えば軸挿入の都合で小径側は軸と一体成形し、大径側のみ別体形成して嵌合固定することもできる。この内先端側の押接部3aは、図1,2に示すように先端に向かって細く尖った形状で端面が比較的小さいアール面と形成した小径の駒状の小径押接部となっており、他方の端部に取り付けた押接部3bは全体がより大径の球状で少なくとも外側端面はより大径のアール面を形成した大径押接部となっている。
上記大小のアール面は、これを足裏のツボ等に押接した際に小面積でより強い指圧刺激を与えるが、大面積でより緩やかな指圧刺激を与えるかの違いがあり、小径押接部3aは主にツボへの押圧(点押し)で、強い刺激による凝りの分散等の用途に使用し、大径押接部3bは押圧しながらマッサージを行う場合や足や身体の軟質部位に当ててリンパの循環の向きを促す場合等に使用され、施術目的に応じて選択使用される。軸部材1は、この大小の押接部3a,3bの間でスライドし往復動する。
また指掛部材2も一端(先端)が尖った形状の小径のアール面からなる小径押接部4aを、他方の端部が比較的大径のアール面からなる大径押接部4bをそれぞれ形成しており、全体として擂粉木状の形状をしているが、後述の使用時における軸部材1の両側の指掛け部分は指が掛け易いように湾曲した凹部を形成している。
上記棒状体自体の周面はいずれも取り扱い易いようにアール面にけされる。また、両端のアール面は比較的強い押圧力を必要としない用途の時に使用されるが、軸部材1の押接部3a,3bが届き難い場合(特に小径押接4aの場合)にも使用される。
この例では肌への接触感を考慮した全体を木材製としたが、プラスチック、金属その他の材料でもよく、サイズは軸部材1の押接部3a,3bを含めた長さ80mm、指掛部材長140mm、軸部材1側の大小の押接部3a,3bの直径はそれぞれ25mm、15mm程度、指掛部材2の大径押接部4b側の径18mm程度とした。
また指掛部材2の軸部材挿通孔2aは、大径押接部4bの端部より60mm程度の位置に設けられ、軸部材1はやや大径押接部4b寄りの位置に挿通されている。
次に本考案の器具の使用方法につき説明すると、図3は軸部材1の大径押接部3bの外側面を手のひらの中心又は母指球当たりに押接した状態で、軸部材1を人差し指と中指の間に挟み、両指を指掛部材2に掛けて手のひら側に引き寄せた状態で把持した状態を示している。
この図では足の裏側の特定のツボ(左腎臓)の部分の揉み施術を矢印aで表し、これに連続する他の線状のツボ(左輸尿管)に沿ったマッサージ施術を矢印bで示している。実際の施術では図3に示すように軸部材1の小径押接部3aを使用するケースが大半を占めている。
既述のように、この使用方法につき説明すると、小径押接部3aの小さい面積の先端部でより強い指圧刺激を与え揉み施術を行う場合に用いられる。また逆に小径押接部3aを手のひら側に当て、大径押接部3bを手の手前に突出させて大径押接部3bの大きいアール面の広い端面を押接するのは、より緩やかな指圧刺激で主にツボ表面に沿ってマッサージ効果を高める場合に採用される。
図4(A)は指掛部材2を鉛筆、ボールペン等の筆記具の持ち方と同様の持ち方で持って、甲状腺のツボと解されているツボに小径押接部4aで刺激を与えている例を示し、図4(B)は親指以外の4本の指を共に指掛部材2に掛け、親指を足裏の踵部に当てて、主に指と手の平の動作により、子宮・前立腺と解されているツボに刺激を与えている例を示し、いずれも矢印はマッサージ動作の方向を示している。
尚、前記軸部材1を指圧に用いる場合と同様に、大径押接部4b先端の大きいアール面で、軸部材1の大径押接部3bより弱い(緩やかな)指圧刺激で足りる場合は、指掛部材2の向きを逆向きにして用いる(図示せず)ことも可能である。
このように本考案の器具はそれぞれのツボの施術目的その他の条件に応じて、4点の押接部3a,3b,4a,4bを任意に選択して、持ち方を自由に変化させながら使用することができる他、軸部材1が軸方向スライドできることもあり、上述した以外に多彩な使用方法ができるとともに、従来の一体物の器具に比して把持もし易く、より高い施術効果が手や指の負荷を小さくして使用できる。上述した本考案の施術者が顧客用に使用することを目的として考案されたものであるが、施術者は勿論一般の人が自己施術用に使用することも可能である。
1 軸部材
2 指掛部材
3a,3b,4a,4b 押接部
2 指掛部材
3a,3b,4a,4b 押接部
Claims (5)
- 少なくとも2本の棒状部材の組合せからなる指圧・マッサージ用器具であって、一方の棒状部材である軸部材(1)を他方の棒状部材である指掛部材(2)に軸方向に一定ストローク内で移動可能に交差させて挿通し、上記軸部材(1)の両端に、外側面がアール面に形成された指圧用の押接部(3a,3b)を設けてなる指圧・マッサージ用器具。
- 押接部(3a,3b)が軸部材の直径より大径の玉状又は駒状に形成され、少なくとも両押接部材(3a,3b)が軸部材(1)とは別体に形成されて軸部材(1)の端部に嵌合固定された請求項1記載の指圧・マッサージ用器具。
- 一方の押接部(3a)の端面が強い指圧刺激を与えるように小径のアール面に、他方の押接部(3b)が緩やかな指圧刺激を与えるように大径のアール面に形成された請求項1又は2記載の指圧・マッサージ用器具。
- 指掛部材(2)の長さを長寸に、軸部材(1)の長さを短寸に形成して全体として両者を十字架状に交差させてなる請求項1〜3のいずれかに記載の指圧・マッサージ用器具。
- 指掛部材(2)の軸部材(1)に近い一方の端面を指圧刺激の緩やかな大径のアール面に形成し、軸部材(1)より離れた他方の端面を指圧刺激の強い小計のアール面に形成してなる請求項1〜4のいずれかに記載の指圧・マッサージ用器具。
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