JP3230579U - マスク - Google Patents

マスク Download PDF

Info

Publication number
JP3230579U
JP3230579U JP2020003518U JP2020003518U JP3230579U JP 3230579 U JP3230579 U JP 3230579U JP 2020003518 U JP2020003518 U JP 2020003518U JP 2020003518 U JP2020003518 U JP 2020003518U JP 3230579 U JP3230579 U JP 3230579U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
wearer
mask
air outlet
suction port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020003518U
Other languages
English (en)
Inventor
英寿 松波
英寿 松波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sosai Kosei Kai Clinical Foundation Matsunami Research Park
Original Assignee
Sosai Kosei Kai Clinical Foundation Matsunami Research Park
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sosai Kosei Kai Clinical Foundation Matsunami Research Park filed Critical Sosai Kosei Kai Clinical Foundation Matsunami Research Park
Application granted granted Critical
Publication of JP3230579U publication Critical patent/JP3230579U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Respiratory Apparatuses And Protective Means (AREA)

Abstract

【課題】装着時に不快感や行動の制約を与えずにウイルスの移動を適切に遮断することの可能なマスクを提供する。【解決手段】マスク10は、装着者の頭部よりも上の空間より空気を取り込む第1の空気吸入口142を有する第1の部材14と、装着者の顔面の前方に位置し空気を吹き出すことが可能な第1の空気吹出口111を有するとともに第1の空気吸入口142で取り込んだ空気を第1の空気吹出口111に供給する第1の気道を有する第2の部材11と、装着者の顔面の下部前方に位置し空気を吸入することが可能な第2の空気吸入口121を有するとともに第2の空気吸入口121で吸入した空気を排出する第2の気道を有する第3の部材12と、を有し、第1の空気吹出口111と第2の空気吸入口121とを結んだ面が少なくとも装着者の口の前方を覆うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、マスクに関する。本発明の一実施形態は、特に、ウイルスの移動を適切に遮断することの可能なマスクに関する。
令和2年(2020年)初頭以降、世界各地で新型コロナウイルス(SARS−CoV−2)による感染症(COVID−19)の罹患者が増加している。新型コロナウイルスに感染すると、発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多いことが報告されている。罹患しても約8割は軽症で経過し、治癒する例も多いことが報告されているが、他方で、季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高いことが報告されている。しかしながら、現時点では、有効性が確認された特異的な抗ウイルス薬やワクチンは存在せず、治療方法としては対症療法が中心である。なお、本件特許出願の時点ではワクチンも存在しない。
新型コロナウイルス感染症の感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染であるが、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等の症状がなくても感染を拡大させるリスクがあるとされている。集団感染が生じた場の共通点を踏まえると、特に(1)密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、(2)密集場所(多くの人が密集している)、(3)密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件が同時に重なる場では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられている。
新型コロナウイルスは、患者が咳やくしゃみをした時のしぶきに含まれるウイルスを周囲の人が吸い込むなどにより、体内に取り込むことで感染が広がっていく。そこで、感染の広がりを予防する方法として、ウイルスの移動経路を遮断することが必要である。
ウイルスの移動経路を遮断する方法として布又は紙を用いたマスクが、一般用途及び医療用途ともに用いられてきた。マスクは、装着者がウイルスを取り込まないこと及び装着者がウイルスを撒き散らさないことの2点で効果が期待されてきた。
しかしながら、布又は紙を用いたマスクがウイルスの移動経路を遮断する効果はそれほど高くない。新型コロナウイルスは1〜3μmの飛沫核や5〜10μmの飛沫によって移動するところ、この大きさの飛沫核や飛沫は空気中に極めて長時間滞留し、布又は紙を用いたマスクの隙間を経由して容易に装着者に吸入され、速やかに気道や肺胞に達する。湿気の高い密室では数メートル離れていても、くしゃみや咳だけでなく、呼気に含まれる1μm程度の飛沫核さえ感染性を保持して浮遊し、マスクを介した吸気によって気道や肺胞で感染する。布又は紙を用いたマスクではウイルスの移動経路を遮断する効果は十分ではない。
さらに、布又は紙を用いたマスクは、顔面表面を圧迫し装着者に不快感を与えるとともに、メガネが水蒸気を含んだ呼気によって曇る原因にもなる。また、布又は紙を用いたマスクを装着したままでは食事や飲み物の摂取が不可能である。マスクを一時的に外す際やマスクの位置ずれを調整する際には隙間から飛沫核や飛沫を吸引する可能性もある。近時はスマートフォンに顔認証機能が搭載されることがあるが、マスクをしたままでは顔認証をすることができない。
特開平6−170007号公報 特開2005−165242号公報 特開2010−196232号公報
本発明の目的の1つは、装着者に不快感や行動の制約を与えず、ウイルスの移動遮断の効果が高いマスクを提供することである。
本発明の一実施形態によると、装着者の頭部よりも上の空間より空気を取り込む第1の空気吸入口を有する第1の部材と、装着者の顔面の前方に位置し空気を吹き出すことが可能な第1の空気吹出口を有するとともに第1の空気吸入口で取り込んだ空気を第1の空気吹出口に供給する第1の気道を有する第2の部材と、装着者の顔面の下部前方に位置し空気を吸入することが可能な第2の空気吸入口を有するとともに第2の空気吸入口で吸入した空気を排出する第2の気道を有する第3の部材と、を有し、第1の空気吹出口と第2の空気吸入口とを結んだ面が少なくとも装着者の口の前方を覆うことができるように構成したことを特徴とするマスクが提供される。
第1の空気吹出口と第2の空気吸入口との距離が調整可能であり、第1の装着状態では第1の空気吹出口は装着者の目よりも下の位置にあって第1の空気吹出口と第2の空気吸入口とを結んだ面は装着者の口の前方を覆い、第2の装着状態では第1の空気吹出口は装着者の目よりも上の位置にあって第1の空気吹出口と第2の空気吸入口とを結んだ面は装着者の目、鼻及び口の前方を覆ってもよい。
第1の空気吸入口で取り込んだ空気を第1の気道に向けて加圧して供給する加圧手段と、第2の気道を減圧して第2の空気吸入口で取り込んだ空気を排出する減圧手段と、を有してもよい。
第2の部材と装着者の顔面又は第3の部材と装着者の顔面との間の領域の全部又は一部に形成され空気の移動を制限する膜部材と、を有してもよい。
第1の部材、第2の部材及び第3の部材を装着者の両耳にて固定する固定部材を有してもよい。また、第1の部材、第2の部材及び第3の部材を装着者の頭部にて固定する頭部固定部材を有してもよい。また、第1の部材及び第2の部材を装着者の頭部にて固定する固定部材を有し、第3の部材を装着者の首まわりに固定してもよい。
第1の空気吹出口は装着者の左右方向に延在してもよい。
加圧手段及び減圧手段を収納するケースと、このケースを装着者に固定するケース固定部材を有してもよい。
さらに、加圧手段は動作を制御可能であり、加圧手段が動作中であることを示す表示手段を有してもよい。また、加圧手段は第1の空気吹出口から吹き出される空気の流速を調整可能であり、第1の空気吹出口から吹き出される空気の流速に応じてその状態を表示する表示手段を有してもよい。
本発明の一実施形態によると、装着者に不快感や行動の制約を与えず、ウイルスの移動遮断の効果が高いマスクが提供される。
本発明の一実施形態に係るマスクの装着者を左斜め前方から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの装着者を左側から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの装着者が上方を見上げた状態で右側から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(拡散防止状態)の装着者を左斜め前方から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(拡散防止状態)の装着者を左側から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの装着者を背後から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの外観図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の装着者を背後から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の外観図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの制御部の内部構成を示した図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの装着者を左斜め後方から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの装着者を右斜め前方から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスクの装着者を左側から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の装着者を右斜め前方から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の外観図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の外観図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の装着者を左斜め前方から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の装着者を左側から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の装着者を左斜め前方から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の装着者を左側から見た図である。 本発明の一実施形態に係るマスク(変形例)の空気吹出口の拡大図である。 本発明の変形例に係るマスク(変形例)の空気吹出口の拡大断面図である。
本明細書を通じて、「上」及び「下」はマスクの装着者が直立した状態における上及び下を意味し、「上方」及び「下方」並びに「上部」及び「下部」はマスクの装着者が直立した状態における上方及び下方並びに上部及び下部を意味するものとして用いる。また、本明細書を通じて、「U字状」とは直線でない一定の曲線状の経路をいい、コの字状や半円状を含むものとして用いる。
図1〜図5は本発明の一実施形態に係るマスク10を装着したときの図である。マスク10は上方から下方に向かう空気の流れを装着者の頭部前方に形成することで感染予防機能や拡散防止機能を果たす。
(新型コロナウイルス(SARS−CoV−2)の特徴)
新型コロナウイルス(SARS−CoV−2)による感染症(COVID−19)の感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染である。新型コロナウイルスは1〜3μmの飛沫核や5〜10μmの飛沫によって移動するところ、この大きさの飛沫核や飛沫は空気中に極めて長時間滞留する。飛沫核や飛沫は主としてくしゃみや咳とともに罹患者の口から吐き出されて空気中に放出される。そして飛沫核や飛沫は数分から数時間かけて地面に到達する。このような飛沫核や飛沫の挙動から、平均的な人の口の位置である地面から高さ150cmから低い位置に飛沫核や飛沫核が多く滞留し、他方で、平均的な人の口の位置である地面から高さ150cmより高い位置で飛沫や飛沫核の数が極端に減少する。したがって、人が頭部より高い位置の空間にある空気を吸引することで新型コロナウイルスを取り込む可能性を著しく減らすことができる。
(本発明の一実施形態に係るマスクの構造)
マスク10は、装着者の頭部よりも上の空間より空気を取り込む空気吸入口142を有する部材14を有する。部材14は煙突状に上部に突出した円筒状の部材であり、内部は取り込んだ空気を運搬する気道(管)になっている。
マスク10は、さらに、U字状の部材11とU字状の部材12を含む。U字状の部材11とU字状の部材12はヒンジ13で回動可能に接続され、装着者の耳に引っ掛けて固定する固定部材(先セル)16と回動可能に接続されている。
U字状の部材11は内部に気道(管)を有するとともに、装着者の顔面の上部前方である眉の近傍に位置し空気を吹き出すことが可能な空気吹出口111を有する。空気吹出口111は図1に示すとおり、多数の開口列によって形成される。空気吹出口111は、U字状の部材11の長軸に沿って下方(装着者の顔面の下方向)に配置される。U字状の部材11の内部の気道(管)は部材14の空気吸入口142で取り込んだ空気を空気吹出口111に供給する。
U字状の部材12は内部に気道(管)を有するとともに、装着者の顔面の下部前方である下唇の近傍に位置し、空気を吸入することが可能な空気吸入口121を有する。空気吸入口121は図1に示すとおり、多数の開口列によって形成される。空気吸入口121は、U字状の部材12の長軸に沿って上方(装着者の顔面の上方向)に配置される。すなわち、空気吹出口111と空気吸入口121とは対向するように配置される。U字状の部材12の内部の気道(管)は、空気吸入口121で吸入した空気を後述する排出口208から排出する。
部材11、12、14はポリアクリルやポリエチレンテレフタート等の樹脂で形成してもよいしガラスや金属で形成してもよいが、人が装着するものである以上できるだけ軽量な樹脂材料を用いることが望ましい。
(感染予防を目的としたマスクの使用形態)
マスク10は、装着者が未だウイルス感染をしていない状況における感染予防の機能と、既にウイルス感染をしている装着者が口から飛沫等を放出し拡散することを防止する拡散防止の機能とを併有する。感染予防の機能を奏するためには、ウイルスを運ぶ飛沫等が人体に侵入する経路である目(眼窩は鼻腔と接続されている。)、鼻(鼻腔はウイルス感染がおこりやすい上下気道や肺胞と接続されている。)及び口(口も上下気道や肺胞と接続されている。)をガードする必要がある。そこで、マスク10を装着するときには、空気吹出口111が目よりも上(例えば、眉の位置)、かつ空気吸入口121が口よりも下(例えば、下顎の位置)に位置するように部材11を固定する。
(感染予防に必要な風速)
空気吹出口111と空気吸入口121とを結んだ曲面は目、鼻及び口を含む装着者の顔面の前面を覆う。空気吹出口111と空気吸入口121との間には空気の層流が形成され、その流速は0.1m/s以上であればよいが、0.5m/s以上であることが望ましい。1〜10μm程度の飛沫や飛沫核は極めて軽いため、0.1m/s程度の弱い層流さえ横切って通過することができない。しかし、飛沫や飛沫核の量が多い場合に備えて0.5m/s以上であればより厳重にガードが可能である。その結果、空気吹出口111と空気吸入口121との間に形成される空気の層流の外の飛沫や飛沫核を装着者が口を通じて取り込むことがない。つまり、層流によるシールドが形成可能である。空気吹出口111と空気吸入口121との間に形成される空気の層流で目、鼻及び口をガードすることができる。
(層流によるシールドの内部)
空気吹出口111と空気吸入口121とで構成される曲面(層流によるシールド)の内部は、部材14の空気吸入口142から取り込んだ空気で充満される。前述したとおり、新型コロナウイルスは1〜3μmの飛沫核や5〜10μmの飛沫によって移動するところ、この大きさの飛沫核や飛沫は平均的な人の口の位置である地面から高さ150cmより高い位置で飛沫や飛沫核の数が極端に減少する。したがって、人の頭部より高い位置の空間にある空気を空気吸入口142によって吸引することで新型コロナウイルスを取り込む可能性を著しく減らすことができる。
(膜による飛沫等の侵入遮断)
図1及び図3に示すとおり、部材11及び部材12と装着者の顔面との間の領域に膜112及び膜122が張られている。膜112は空気吹出口111から空気吸入口121へと流れる空気の層流によって部材11直上の空気が巻き込まれてシールド内に移動するのを制限する。膜122は装着者が強く呼吸するときにマスク10の下方から空気を吸い上げるのを防ぐ。このように、膜112及び膜122を張架することによって飛沫等の侵入遮断の効果を高めることが可能となる。膜112及び膜122はいずれか一方のみを具備しても良い。
膜112及び膜122は装着者の顔面と接する可能性があるため柔軟性を有する材料、例えばポリエチレン、ポリビニール等であることが望ましい。もちろん、一定の剛性を有するアクリル、ポリエチレンテレフタレート、ガラス等であってもよい。膜112及び膜122は光の遮断を防ぐために透光性を有することが望ましい。サンバイザーのように直射日光の侵入を防ぐ効果を得るために半透光性を有してもよいし、紫外線除去能を有する膜を用いても良い。
(拡散防止を目的としたマスクの使用形態)
前述したとおり、感染予防の機能とともに拡散防止の機能も期待されている。拡散防止の機能を奏するためには、装着者が咳やくしゃみをしたときに口からでる飛沫等を効果的に遮断する必要がある。この目的からすれば、マスク10を装着するときに、空気吹出口111が口よりも上(例えば、鼻や上唇)に位置するように部材11を固定する。このように固定した状態を図4及び図5に示す。
(拡散防止に必要な風速)
空気吹出口111と空気吸入口121とで構成される曲面は少なくとも口を含む装着者の顔面の前面を覆う。図1、2及び3に示すように目より上部に空気吹出口111を位置させる場合には、強い圧力で空気を吹き出す必要があるが、図4及び5に示すように上唇の上部に空気吹出口111を位置させる場合には、弱い圧力で空気を吹き出すことで足りる。空気吹出口111と空気吸入口121との間には空気の層流が形成される。くしゃみや咳によって移動する飛沫の秒速は1〜100m/s程度である。この飛沫の移動速度を拡散を防止する程度まで低下させるには層流の流速は0.5m/s以上であればよいが、2m/s以上であることが望ましい。他方で、層流の流速が100m/sを超えると層流に巻き込まれて循環対流する空気を顔面の皮膚で感じることがある。これはマスク装着による不快感につながる。
(本発明の一実施形態に係るマスクの外観)
図6は本発明の一実施形態のマスク10の装着者を後部から見た図である。図7は本発明の一実施形態に係るマスク10の外観を示した図である。部材11、部材12、部材14、膜112、膜122、ヒンジ13、固定部材16等は既に説明したとおりである。さらに、図7に示すとおり、部材14の空気吸入口142を減圧状態にして空気を吸引し、空気吹出口111を加圧状態にして空気を吹き出し、空気吸入口121を減圧状態にして空気を吸引するのを制御する制御ユニット20が追加されている。マスク10は、さらに、制御ユニット20に部材14の気道(管)を通じて移動してきた空気をさらに移動させるチューブ15と、制御ユニット20を装着者の後頭部に固定するバンド21を有する。部材14は複数の円筒状部材を層状に設けることによって、長さを伸縮自在に調整することができるように構成する。例えば、床や椅子に着座しているときには、部材14を長く伸ばし、直立しているときには、部材14を頭と同じ高さ程度まで短くする、という使い方が可能である。
(本発明の一実施形態(変形例)に係るマスクの外観)
図8は本発明の一実施形態(変形例)のマスク10の装着者を後部から見た図である。図9は本発明の一実施形態(変形例)に係るマスク10の外観を示した図である。図6及び図7で示した本発明の一実施形態との違いは、制御ユニット20の位置である。図8及び図9の例においては、装着者は制御ユニット20を、リュックサックのように背負って保持する。制御ユニット20を装着者の後背部に固定するバンド17も装着者の肩から掛けられるように一定の長さを有している。なお、制御ユニット20の位置は特に限定されない。装着者とともに移動可能であればよい。
(制御ユニットの構成)
図10は制御ユニット20の構成を示した図である。吸入口204はチューブ15を介して部材14に接続され、空気吸入口142で吸入された空気が供給される。ファン201(加圧装置)は吸入口204に減圧状態を作り出すとともに、排気口203に加圧状態を作り出す。排気口203はチューブ15を介して部材11と接続され、空気吹出口111を加圧状態とする。ファン201では十分な加圧が行われない場合は、小型のタービンや小型のコンプレッサを用いてもよい。ファン、タービン、コンプレッサ等の数は特に限定しない。また、ファン201の代わりに吸入口204から直接、酸素ボンベやドライアイス、二酸化炭素等を用いて加圧してもよい。吸入口204と排気口203との間には、必要に応じて、フィルタ202や消毒装置210を挿入してもよい。フィルタ202は例えば目の粗いメッシュにより構成しホコリや粉塵等を捕獲するように構成してもよいし、さらに進んで、静電気によってウイルスを吸着する高圧メッシュや、抗菌、抗カビ、ウイルスの不活性化・除去作用のある活性炭フィルタなどを配置してもよい。消毒装置210は、微量の次亜塩素酸ナトリウムを含有する雰囲気に空気を通過させるもの、紫外線を照射するもの、静電気を利用するもの、マイナスイオン(陰イオン)を利用するもの等であってもよい。消毒装置210と排気口203との間には、噴霧装置などを配置してもよい。噴霧装置などは、例えば、アロマなどの香料、ミスト、イオン、粒子を捕獲するような機能を有する物質などを噴霧してもよい。
制御ユニット20は、さらに、部材12にチューブ15を介して接続された吸入口207と排出口208を有する。ファン211(減圧装置)は吸入口207に減圧状態を作り出すことによって、空気吸入口121を減圧状態とする。ファン211では十分な減圧が行われない場合は、小型のタービンや小型のコンプレッサを用いてもよい。ファン、タービン、コンプレッサ等の数は特に限定しない。吸入口207と排出口208との間には、必要に応じて、フィルタ205を挿入してもよい。フィルタ205は例えばウイルスを被着させ破壊するようにアルコールを含有したポーラス状のブロックで構成する。さらに、図示しない消毒装置を挿入してもよい。なお、図には示していないが、部材11、12、14に接続されるチューブ15はそれぞれ独立している。チューブ15は、3本であってもよいし、3重であってもよい。
制御ユニット20にはファン201及びファン211の動作を制御する制御回路209及び制御回路209、ファン201及びファン211に電力を供給する蓄電池206(例えば、リチウムイオン電池)が備えられている。制御回路209は、例えば、マイクロコンピュータ及びメモリが構成され、ファン201及びファン211の動作を制御する。ファン201及びファン211のオン・オフを制御してもよいし、回転速度(加圧/減圧の程度)を制御するようにしてもよい。制御回路はBluetooth等の無線通信ユニットを具備していてもよい。マスク10はスマートフォン等と無線通信を介して接続され、スマートフォン等の操作によって動作制御することが可能となる。
制御ユニット20は、さらに、図示しない圧縮空気ボンベを搭載しても良い。常に圧縮空気ボンベからの空気を空気吹出口111に供給してもよい。
(流速の切り替え)
例えば、感染予防モードのときにはマスク10の前面に流れる層流の流速を0.1m/s以上の一定の値(例えば0.5m/s)に、拡散防止モードのときにはこの流速を0.5m/s以上の一定の値(例えば5m/s)とするように、ファン201及びファン211の回転数を制御してもよい。このような流速の切り替えスイッチはマスクのどこか、例えば、ヒンジ13の位置に設けても良い。人がくしゃみや咳をする際は、まず自分自身がくしゃみや咳をするということを認識し、ついで、現実にくしゃみや咳をする。つまり、くしゃみや咳をするまでに数秒の余裕がある(その間、くしゃみや咳を意識的に止めることができる)。したがって、人がくしゃみや咳を予測した場合に、感染予防モードであったところ、スイッチを切り替えて拡散防止モードに切り替えることができる。また、この制御回路209は、図示しない、マイクやジャイロセンサと接続されてもよく、くしゃみや咳をする直前の独特の音や身体の動きに反応して感染予防モードから拡散防止モードに切り替えてもよい。
制御ユニット20が、さらに、図示しない圧縮空気ボンベを搭載する場合において、感染予防モードにおいてはファン201によって生成される加圧状態によって空気吹出口111から空気が吹き出すところ、拡散防止モードにおいては圧縮空気ボンベの力を借りて加圧状態が生成されるようにしてもよい。
(動作状態の表示)
紙や布のマスクの場合は着用しているかどうかがすぐに分かるが、本発明の一実施形態によるマスク10は、動作の有無を容易に確認することができない。そこで、マスク10の目立つ位置(例えば部材11の中心部や部材14の先端)にLED等の発光素子を備え、発光の有無で動作状態を示すことが望ましい。具体的には、2色発光のLEDを設け、感染予防モードのときは緑発光をし、拡散防止モードのときは赤発光をする。発光の制御は、制御回路209によって行う。
さらに、空気吹出口111から吹き出す空気に微量のカラーパウダーや染色した水飛沫を混ぜて動作状態を示しても良い。また、空気吹出口111から吹き出す空気に水飛沫を含ませ、さらに、発光素子からの光(赤、青といった着色光であることが望ましい)を乱反射させて層流による面自体を発光させても良い。この場合、カラーカーテンのような美的効果を奏することが可能となる。
(本発明の一実施形態に係るマスクの変形例)
図11、図12及び図13は本発明の一実施形態に係るマスクの変形例を示した図である。本発明の一実施形態に係るマスク10はヒンジ13によって部材11及び部材12が回動可能である。図11、図12及び図13は本発明の一実施形態に係るマスクの変形例において、部材12に空気吸入口121とは別に下向きに空気吹出口121が設けられている。この場合、部材12には空気吹出口121に連通するチューブ15が設けられていて、制御ユニット20の排気口203と接続されている。部材11及び部材12は、いずれも装着者の顔面の上部前方に回動させて空気吹出口111及び空気吹出口121を眉の近くに位置するようにする。その結果、顔面の前方に二重のエアシールドが形成される。
(本発明の一実施形態に係るマスクの変形例(帽子/制御ユニット収納型))
図14及び図15は本発明の一実施形態に係るマスクのさらに別の変形例を示した図である。マスク30は帽子形状をしており、頭を覆うクラウン部36とプリム(ツバ)部35を有する。プリム部35の周縁にはU字状の部材31を具備する。さらに、マスク30はU字状の部材32を含む。U字状の部材31とU字状の部材32はヒンジ33で回動可能に接続され、クラウン部36によって装着者の頭に固定されている。
U字状の部材31は内部に気道(管)を有するとともに、装着者の顔面の上部前方に位置し、空気を吹き出すことが可能な空気吹出口311を有する。空気吹出口311は図14に示すとおり、多数の開口列によって形成される。空気吹出口311は、U字状の部材31の長軸に沿って下方(装着者の顔面の下方向)に配置される。U字状の部材31の内部の気道(管)は部材34の空気吸入口342で取り込んだ空気を空気吹出口311に供給する。
U字状の部材32は内部に気道(管)を有するとともに、装着者の顔面の下部前方である下唇の近傍に位置し空気を吸入することが可能な空気吸入口321を有する。空気吸入口321は図14に示すとおり、多数の開口列によって形成される。空気吸入口321は、U字状の部材32の長軸に沿って上方(装着者の顔面の上方向)に配置される。すなわち、空気吹出口311と空気吸入口321とは対向するように配置される。U字状の部材32の内部の気道(管)は、空気吸入口321で吸入した空気を排出口208から排出する。
部材31、32、34はポリアクリルやポリエチレンテレフタート等の樹脂で形成してもよいしガラスや金属で形成してもよいが、人が装着するものである以上できるだけ軽量な樹脂材料を用いることが望ましい。
(層流によるシールドの内部)
空気吹出口311と空気吸入口321とで構成される曲面(層流によるシールド)の内部は、部材34の空気吸入口342から取り込んだ空気で充満される。前述したとおり、新型コロナウイルスは1〜3μmの飛沫核や5〜10μmの飛沫によって移動するところ、この大きさの飛沫核や飛沫は平均の人の口の位置である地面から高さ150cmより高い位置で飛沫や飛沫核の数が極端に減少する。したがって、人の頭部より高い位置の空間にある空気を空気吸入口342によって吸引することで新型コロナウイルスを取り込む可能性を著しく減らすことができる。
制御ユニット20はクラウン部36の内部(装着者の頭頂部直上)に設置される。この位置に設置されることによって、制御ユニット20が装着者にとって邪魔にならないという効果がある。
(膜による飛沫等の侵入遮断)
図14及び図15に示すとおり、部材32と装着者の顔面との間の領域に膜322が張られている。膜322は装着者が強く呼吸するときにマスク30の下方から空気を吸い上げるのを防ぐ。このように、膜322を張架することによって飛沫等の侵入遮断の効果を高めることが可能となる。
膜322は装着者の顔面と接する可能性があるため柔軟性を有する材料、例えばポリエチレン、ポリビニール等であることが望ましい。もちろん、一定の剛性を有するアクリル、ポリエチレンテレフタレート、ガラス等であってもよい。
(本発明の一実施形態に係るマスクの変形例(帽子/制御ユニット背負型))
図16は、図14及び図15に示した本発明の一実施形態に係るマスクのさらに別の変形例を示した図である。装着者は制御ユニット20を、リュックサックのように背負って保持する。制御ユニット20を装着者の背部に固定するバンド17は装着者の肩から掛けられるように一定の長さを有している。なお、制御ユニット20の位置は特に限定されない。装着者とともに移動可能であればよい。
(本発明の一実施形態に係るマスクの変形例(カチューシャとネックレス))
図17及び図18は本発明の一実施形態に係るマスクのさらに別の変形例を示した図である。マスク40はカチューシャとネックレス形状をしており、U字状の部材41と連結部材42と、固定部材43と、U字状の部材45とを含む。U字状の部材41は、連結部材42を介して固定部材43に固定される。固定部材43は、弾性を有するC字状のヘッドバンドで、頭頂部の上を介して両耳の後ろを挟んで装着者の頭に固定されている。U字状の部材45は、装着者の首まわりまたは肩に固定されている。マスク40は、さらに、制御ユニット20に部材44の気道(管)を通じて移動してきた空気をさらに移動させるチューブ15を有する。
U字状の部材41は内部に気道(管)を有するとともに、装着者の頭部の上部前方に位置し、空気を吹き出すことが可能な空気吹出口411を有する。空気吹出口411は図17に示すとおり、多数の開口列によって形成される。空気吹出口411は、U字状の部材41の長軸に沿って下方(装着者の顔面の下方向)に配置される。U字状の部材41の内部の気道(管)は部材44の空気吸入口442で取り込んだ空気を、制御ユニット20を介して空気吹出口411に供給する。
連結部材42および固定部材43は内部に気道(管)を有するとともにU字状の部材41に空気を提供する。部材43には空気吹出口411に連通するチューブ15が設けられていて、制御ユニット20の排気口203と接続されている。図17では8本の連結部材42がU字状の部材41を固定部材43に連結している場合を示したが、連結部材42の数は特に限定しない。連結部材42の数が多いほど、U字状の部材41に空気を分散して供給することができ、空気吹出口411に均等に空気を供給することができる。
U字状の部材45は内部に気道(管)を有するとともに、装着者の胸部の上部前方である鎖骨の近傍に位置し空気を吸入することが可能な空気吸入口451を有する。空気吸入口451は図17に示すとおり、多数の開口列によって形成される。空気吸入口451は、U字状の部材45の長軸に沿って上方(装着者の顔面の上方向)に配置される。すなわち、空気吹出口411と空気吸入口451とは対向するように配置される。部材45は、制御ユニット20の吸入口207と接続されている。U字状の部材45の内部の気道(管)は、空気吸入口451で吸入した空気を、制御ユニット20を介して排出口208から排出する。
部材41、44、45はポリアクリルやポリエチレンテレフタート等の樹脂で形成してもよいしガラスや金属で形成してもよいが、人が装着するものである以上できるだけ軽量な樹脂材料を用いることが望ましい。
(層流によるシールドの内部)
空気吹出口411と空気吸入口451とで構成される曲面(層流によるシールド)の内部は、部材44の空気吸入口442から取り込んだ空気で充満される。前述したとおり、新型コロナウイルスは1〜4μmの飛沫核や5〜10μmの飛沫によって移動するところ、この大きさの飛沫核や飛沫は平均の人の口の位置である地面から高さ150cmより高い位置で飛沫や飛沫核の数が極端に減少する。したがって、人の頭部より高い位置の空間にある空気を空気吸入口442によって吸引することで新型コロナウイルスを取り込む可能性を著しく減らすことができる。
制御ユニット20はU字状の部材45の一端または両端(装着者の首後)に設置される。この位置に設置されることによって、制御ユニット20が装着者にとって邪魔にならないという効果がある。しかしながら、制御ユニット20の位置は特に限定されない。装着者は制御ユニット20を、リュックサックのように背負って保持してもよい。装着者とともに移動可能であればよい。
42および45は装着者の体と接することから柔軟性を有する材料、例えばポリエチレン、ポリビニール等であることが望ましい。もちろん、一定の剛性を有するアクリル、ポリエチレンテレフタレート、金属等であってもよい。
(感染予防と拡散防止を目的としたマスクの使用形態の変形例)
マスク40は、装着者が未だウイルス感染をしていない状況における感染予防の機能と、既にウイルス感染をしている装着者が口から飛沫等を放出し拡散することを防止する拡散防止の機能とを併有する。拡散防止の機能を奏するためには、装着者が咳やくしゃみをしたときに口からでる飛沫等を効果的に遮断する必要がある。この目的からすれば、U字状の部材45はあったほうがよい。一方で、感染予防の機能を奏するためには、U字状の部材45はなくてもよい。
(拡散防止に必要な風速)
空気吹出口411と空気吸入口451とで構成される曲面は少なくとも口を含む装着者の顔面の前面を覆う。図17及18に示すように頭部に空気吹出口411を位置させる場合には、より強い圧力で空気を吹き出す必要がある。空気吹出口411と空気吸入口451との間には空気の層流が形成される。くしゃみや咳によって移動する飛沫の秒速は1〜100m/s程度である。この飛沫の移動速度を拡散を防止する程度まで低下させるには層流の流速は0.5m/s以上であればよいが、2m/s以上であることが望ましい。他方で、層流の流速が100m/sを超えると層流に巻き込まれて循環対流する空気を顔面の皮膚で感じることがある。これはマスク装着による不快感につながる。
(感染予防に必要な風速)
空気吹出口411から吹き出す空気の層流(層流によるシールド)は目、鼻及び口を含む装着者の顔面の前面を覆う。空気吹出口411から吹き出す空気の層流の流速は0.1m/s以上であればよいが、0.5m/s以上であることが望ましい。1〜10μm程度の飛沫や飛沫核は極めて軽いため、0.1m/s程度の弱い層流さえ横切って通過することができない。しかし、飛沫や飛沫核の量が多い場合に備えて0.5m/s以上であればより厳重にガードが可能である。その結果、空気吹出口411から吹き出す空気の層流の外の飛沫や飛沫核を装着者が口を通じて取り込むことがない。つまり、層流によるシールドが形成可能である。空気吹出口411から吹き出す空気の層流で目、鼻及び口をガードすることができる。
(本発明の一実施形態に係るマスクの変形例(カチューシャとネックレスの変形例))
図19及び図20は、図17及び図18に示した本発明の一実施形態に係るマスクのさらに別の変形例を示した図である。マスク50はカチューシャとネックレス形状をしており、送気部材52と、固定部材53と、U字状の部材55とを含む。すなわち、頭部におけるU字状の部材を含まない。マスク50は、さらに、制御ユニット20に部材54の気道(管)を通じて移動してきた空気をさらに移動させるチューブ15を有する。
送気部材52は内部に気道(管)を有するとともに、空気を吹き出すことが可能な空気吹出口522が装着者の頭部の上部前方に位置する。空気吹出口522は、下方(装着者の顔面の下方向)に向けて配置される。送気部材52の内部の気道(管)は部材54の空気吸入口542で取り込んだ空気を、制御ユニット20を介して空気吹出口522に供給する。
固定部材53は内部に気道(管)を有するとともに送気部材52に空気を提供する。部材53には送気部材52に連通するチューブ15が設けられていて、制御ユニット20の排気口203と接続されている。図19では8本の送気部材52が固定部材53に接続している場合を示したが、送気部材52の数は特に限定しない。送気部材52の数が多いほど、空気吹出口522と空気吸入口551とで構成される曲面(層流によるシールド)に均一に空気を供給することができる。
図21は、図19及び図20に示した本発明の一実施形態に係るマスクの空気吹出口522の拡大図である。図21(a)において、送気部材52aの空気吹出口522aは円筒型である。このため、空気は空気吹出口522aから直線的に吹き出す。図21(b)において、送気部材52bの空気吹出口522bは円筒の先が拉げている。空気吹出口522bは、装着者の顔面に対して垂直方向に押しつぶされている。さらに、空気吹出口522bは、装着者の顔面に対して横(左右)方向に広げられている。このため、空気は空気吹出口522bから装着者の顔面に対して横(左右)方向に広がりながら面状に吹き出し、より確実な空気の層流によるシールドを形成することができる。
(空気吹出口・空気吸入口の変形例)
空気吹出口111、空気吸入口121、空気吹出口121、空気吹出口311、空気吸入口321、空気吹出口411、空気吸入口451、空気吸入口551は、長軸沿いに並ぶ多数の開口列を設ける例を説明した。さらに、空気吹出口111、空気吸入口121、空気吹出口121、空気吹出口311、空気吸入口321、空気吹出口411、空気吸入口451、空気吸入口551は、長軸方向に延在する1つまたは複数のスリットであってもよい。
図22に本発明の一変形例に係る空気吹出口の形状を示す。図22は、例えば、図17のU字状の部材41の断面図である。図22(A)において、部材41の断面(気道の断面)は円形である。空気吹出口411aは、U字状の部材41の下端に長軸方向(円弧方向)に延在し、連続する1つのスリットである。空気吹出口411aの開口は下方(装着者の顔面の下方向)にむけて配置される。空気吹出口411aがこのように構成されることによって、開口同士の間隙を減らす、又はなくすことができ、より確実な空気の層流によるシールドを形成することができる。
図22(B)において、部材41の断面(気道の断面)は、円形が下方(装着者の顔面の下方向)に延びている。部材41の断面(気道の断面)が下方に延びていることで、制御ユニット20から送られる空気圧の差を部材41内で緩和することができる。空気吹出口411bは、U字状の部材41の内側(顔側)上部に長軸方向(円弧方向)に延在し、連続する1つのスリットである。空気吹出口411bは、部材41の内側壁上部41aが内側壁下部41bに被さるように構成される。したがって空気吹出口411bは、内側壁上部41aと内側壁下部41bとに挟まれた隙間を介して下方(装着者の顔面の下方向)にむけて配置される。空気吹出口411bがこのように構成されることによって、空気吹出口411bから吹出す空気の分散を抑制することができる。空気吹出口411bから吹出す空気は、U字状の部材41の内側壁下部41bに沿って延長する下方に向かって層流によるシールドを形成することができる。
空気吹出口411bの幅(内側壁上部41aと内側壁下部41bとに挟まれた隙間)は、例えば約1.3mmであってもよい。このように狭い空気吹出口411bから高速で空気を送り出すことで、層流によるシールドはコアンダ効果によってさらに周囲の空気の対流を生み出す。このようにして巻き込まれた周囲の空気は、部材41のU字の内側に上方から下方に向けて流れ込む。すなわち、層流によるシールドの内側には部材41の上方の空気が下方に向けて流れ込む。しかしながらこれに限定されず、例えばU字状の部材の内側に膜を張ったり、帽子形状である場合、空気の対流を制限することもできる。
(その他の変形例)
以上、U字状の部材を単体で用いる例、帽子のプリム(ツバ)部の周辺に設ける例、及びカチューシャとネックレス型の例を説明した。さらに、頭部のU字状の部材を王冠やティアラのように頭上に載置してもよい。このように構成すれば装着にかかる負担が少なく装飾効果も期待できる。
本発明は上記の実施形態および変形例に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、各実施形態および変形例は適宜組み合わせることが可能である。
10 マスク
11、12、14 部材
13 ヒンジ
16 固定部材

Claims (8)

  1. 複数の開口が列状に並ぶ空気吹出口を有し、前記空気吹出口と接続する気道を有する部材と、
    前記気道に接続するチューブと、
    前記チューブに接続する排気口と、前記排気口に接続する吸入口と有し、前記吸入口と前記排気口の間の流路に配置されるフィルタおよび加圧装置と、前記加圧装置を制御する制御回路と、前記加圧装置および前記制御回路を駆動する蓄電池と、を含む制御ユニットと、
    前記部材を装着者に固定する固定部材と、
    を有するマスク。
  2. 前記蓄電池はリチウムイオン電池である、請求項1記載のマスク。
  3. 前記加圧装置はファンである、請求項1記載のマスク。
  4. 前記フィルタは、静電気によってウイルスを吸着する、請求項1記載のマスク。
  5. 前記空気吹出口から吹き出す空気の流速は調整できる、請求項1記載のマスク。
  6. 前記制御部は、前記吸入口と前記排気口の間に配置される消毒装置をさらに含む、請求項1記載のマスク。
  7. 前記制御ユニットを前記装着者の肩から掛けられるように一定の長さを有するバンドをさらに含む、請求項1記載のマスク。
  8. 前記固定部材は前記部材の位置を調整できる、請求項1記載のマスク。
JP2020003518U 2020-04-06 2020-08-19 マスク Active JP3230579U (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020068691 2020-04-06
JP2020068691 2020-04-06
JP2020075668 2020-04-21
JP2020075668 2020-04-21

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020138665 Continuation 2020-08-13

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3230579U true JP3230579U (ja) 2021-02-12

Family

ID=74529463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020003518U Active JP3230579U (ja) 2020-04-06 2020-08-19 マスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3230579U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6983352B1 (ja) * 2021-06-28 2021-12-17 竹村 泉 顔面空気カーテン生成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6983352B1 (ja) * 2021-06-28 2021-12-17 竹村 泉 顔面空気カーテン生成装置
JP2023005290A (ja) * 2021-06-28 2023-01-18 竹村 泉 顔面空気カーテン生成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2407567C1 (ru) Способ защиты органов дыхания и глаз от аэрозолей и защитное устройство для его осуществления
US10758751B2 (en) Respirator
US11471711B2 (en) Smart mask with a transparent mouth-covering portion and impellor- driven air filtration
US11465001B2 (en) Smile-Through™ transparent smart mask
US20060230485A1 (en) See-through mask
US20220266068A1 (en) Pathogen-Filtering Transparent Face Mask with an Air Impellor on the Back of the Head or Neck
US20150151147A1 (en) Powered adaptor for respirator masks
US11383107B2 (en) Pathogen-filtering face mask with transparent mouth-covering portion and active air circulation
CN111437531B (zh) 一种呼入呼出分滤式口罩
US20220161065A1 (en) Personal Protective Facemask System
JP3230579U (ja) マスク
CN111298316A (zh) 防疫呼吸器(口罩)及其使用方法
JP2021168898A (ja) マスク
WO2021206061A1 (ja) 制御ユニット、マスクおよびシールド
KR20220025620A (ko) 통기량이 확대되는 투명 마스크 장치
US20230115249A1 (en) Locally directed filtered air environment apparatus
KR102359502B1 (ko) 강제 흡배기 기능을 갖는 마스크
US20220088421A1 (en) Air Purification System
JP2022159730A (ja) 制御ユニット、マスクおよびシールド
JP2021172905A (ja) 医療用マスク
JP2021180827A (ja) シールド
JP6792925B1 (ja) マスク間隙空間へ外部空気を送風する大規模施設用送風システム
CN104014084A (zh) 具有吸气腔和呼气腔的隔离式口罩
EP4178388B1 (en) Individual protection filtering device aiming at safeguarding the respiratory tract and at preventing infectious diseases
CN211961005U (zh) 一种纳米硅胶抗菌防护口罩

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3230579

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250