JP3230460B2 - 生体磁気計測装置 - Google Patents

生体磁気計測装置

Info

Publication number
JP3230460B2
JP3230460B2 JP15985697A JP15985697A JP3230460B2 JP 3230460 B2 JP3230460 B2 JP 3230460B2 JP 15985697 A JP15985697 A JP 15985697A JP 15985697 A JP15985697 A JP 15985697A JP 3230460 B2 JP3230460 B2 JP 3230460B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic sensor
biomagnetic
biomagnetic data
data group
invalid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15985697A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH114815A (ja
Inventor
昇一 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP15985697A priority Critical patent/JP3230460B2/ja
Publication of JPH114815A publication Critical patent/JPH114815A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3230460B2 publication Critical patent/JP3230460B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被検体の関心部
位の生体活動電流源から発生する生体磁気を計測し、こ
の生体磁気データに基づいて、生体活動電流源の状態を
把握する生体磁気計測装置に係り、特に、前記生体磁気
を精度よく計測する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内に生じる生体活動電流に伴って微
小な磁気が、生体から発生する。例えば、脳から発生す
る生体磁気は脳磁と呼ばれ、生体に刺激を与えることに
より発生する誘発脳磁や、α波やてんかんのスパイク波
のように脳から自然に発生する自発脳磁などがある。
【0003】近年、生体からの微小な生体磁気を計測す
る磁束計として、SQUID(Superconducing Quantum
Interference Device:超電導量子干渉計)を用いたマ
ルチチャンネルSQUIDセンサが開発されている。こ
のマルチチャンネルSQUIDセンサは、デュアーと呼
ばれる容器内に多数個の磁気センサを液体窒素などの冷
媒に浸漬して収納している。
【0004】このマルチチャンネルSQUIDセンサ
(以下、「磁束計」と呼ぶ)を被検体の関心部位である
例えば頭部の外側に置き、頭部内に生じた生体活動電流
源から発生する微小な生体磁気を磁束計に収納された複
数個の磁気センサで無侵襲に計測することができる。こ
の磁気センサごとの生体磁気データをカラーモニタなど
の表示装置に波形や磁界強度分布等として表示すること
で、被検体の関心部位内の生体活動電流源の状態を把握
することができる。
【0005】従来、被検体の関心部位である頭部内の生
体活動電流源で発生した微小な生体磁気を計測する手法
として、被検体に対し同じ刺激を数百回繰り返すこと
で、刺激回数と同数個の生体磁気データを磁気センサご
とに得る。この複数個の生体磁気データ群に基づいて、
加算平均処理を施すことで、生体活動電流源から発生す
る生体磁気が強調された生体磁気データ群を求めてい
る。
【0006】この加算平均処理とは、生体磁気を計測す
る度に得られる磁気センサごとの生体磁気データを加算
し平均することで、計測された生体磁気データに含まれ
るノイズのみを圧縮する方法である。この生体磁気デー
タを加算し平均した場合、生体活動電流源から送られる
生体信号は、計測する度に同じ信号成分であるので、加
算し平均しても、もとの信号成分と変わらない。しか
し、ノイズは毎回信号成分が異なるので、加算し平均す
ると、ノイズの信号成分どうしが打ち消しあう。このよ
うに、加算平均処理を施すことで、ノイズを圧縮した生
体磁気データ群に基づく波形や磁界強度分布等を観察す
ることで、被検体の関心部位内の生体活動電流源の大き
さや向き等の状態を把握する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。計測対象となる誘発脳磁は極めて微弱であり、被
検体の関心部位内の自発脳磁に起因するノイズや、装置
等からの突発的なノイズが、生体磁気データに混入する
ことがある。このノイズが誘発脳磁に対して極めて大き
い場合には、加算平均処理を施してもノイズを圧縮しき
れない。このノイズを含む生体磁気データに基づく波形
や磁界強度分布等からは、生体活動電流源の状態を正確
に把握することができないという問題がある。また、生
体磁気の計測終了後の生体磁気データ群に基づいて、加
算平均処理を行うので、この生体磁気データ群全体に雑
音が混入しているような場合には、再度、磁界計測から
しなくてはならず、検査期間が長期化すると共に、被検
体である患者に対する負担も過大になるという問題があ
る。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、磁界計測中に逐次、計測された生体
磁気データが有効か無効かを容易に判断することができ
る生体磁気計測装置を提供することを目的とする。ま
た、この発明の他の目的は、前記有効な生体磁気データ
を用いて、短い検査期間で精度よく生体活動電流源の状
態を把握することができる生体磁気計測装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、被検体の関心部位内の生
体活動電流源から生じる生体磁気を、複数個の磁気セン
サで個別に計測し、この計測を多数回繰り返して得た多
数個の生体磁気データ群に対して加算平均処理を施し、
前記加算平均処理後の生体磁気データ群に基づいて、前
記生体活動電流源の状態を把握する生体磁気計測装置に
おいて、(a)前記磁気センサごとに個別に計測された
生体磁気データが、有効か無効かを判定するための判定
値を、前記磁気センサごとの感度に基づいて算出する個
別判定値算出手段と、(b)前記個別判定値算出手段に
よって算出された磁気センサごとの判定値を記憶する第
1の記憶手段と、(c)前記第1の記憶手段に記憶され
ている前記磁気センサごとの判定値と、前記磁気センサ
ごとに計測された生体磁気データとを比較することによ
り、前記生体磁気データ群が有効か、無効かを判断する
比較判断手段と、(d)前記比較判断手段によって判断
された有効な生体磁気データ群を記憶する第2の記憶手
段と、(e)前記第2の記憶手段内の所定個数の有効な
生体磁気データ群に対して、加算平均処理を施す加算平
均処理手段と、(f)前記比較判断手段によって判断さ
れた複数個の無効な生体磁気データ群に基づいて、判定
値を外れた生体磁気データを計測した磁気センサを、前
記無効な生体磁気データ群ごとに特定する磁気センサ特
定手段と、(g)前記磁気センサ特定手段で特定された
無効な生体磁気データ群ごとの磁気センサの内、無効な
生体磁気データ群ごとに同じ磁気センサが特定されてい
る場合、この磁気センサに対応する第1の記憶手段内の
判定値を、さらに大きな値の判定値に書換える判定値書
換え手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
【0011】〔作用〕 請求項1に記載の発明の作用は次のとおりである。前記
複数個の磁気センサは、磁気センサごとに固有の感度を
持っている。この磁気センサの感度に基づく判定値を、
全磁気センサについて算出し、これらの判定値を第1の
記憶手段に記憶する。次に、被検体に同じ刺激を与える
度に、生体活動電流源から発生する生体磁気を計測する
ことで磁気センサごとに生体磁気データ、すなわち、生
体磁気データ群を得る。前記磁気センサごとの生体磁気
データと、前記判定値との比較を前記全磁気センサにつ
いて行うことで、生体磁気データ群が有効か否かを判断
する。この有効な生体磁気データを第2の記憶手段に記
憶する。第2の記憶手段に所定個数の有効な生体磁気デ
ータ群が集まれば、この所定個数の有効な生体磁気デー
タ群に基づいて、加算平均処理を施すことで、ノイズの
影響のない生体磁気データを得ることができる。さら
に、比較判断手段によって判断された複数の無効な生体
磁気データ群に基づいて、判定値を外れた生体磁気デー
タを計測した磁気センサを、無効な生体磁気データ群ご
とに特定する。無効な生体磁気データごとに同じ磁気セ
ンサが特定される場合、この磁気センサに対応する判定
値を、さらに大きな値の判定値に書換えれば、特定の磁
気センサ自体に起因する異常を排除することができる。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】<参考例> 以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
図1は実施例に関連した参考例に係る生体磁気計測装置
の概略構成を示すブロック図である。本実施例および参
考例では、被検体の関心部位を例えば頭部として、この
頭部内の生体活動電流源を計測するものとする。
【0014】図中、符号1はマルチチャンネルSQUI
Dセンサを示す。このマルチチャンネルSQUIDセン
サ1は、被検体Mの頭部の外側に近接配備されている。
マルチチャンネルSQUIDセンサ1は、デュアー1a
内にm個の磁気センサS1 〜Sm を冷媒に侵漬して収納
した構成である。これらマルチチャンネルSQUIDセ
ンサ1(以下、「磁束計1」と呼ぶ)や被検体Mは、磁
気シールドルーム11内に配置される。なお、この磁気
センサS1 〜Sm は、磁気を検出するピックアップコイ
ル部と検出した磁気を電圧等に変換するSQUIDセン
サ部とから構成されている。
【0015】刺激装置3は、被検体Mに電気的刺激(あ
るいは音、光刺激など)を与えるためのものである。こ
の刺激装置3は、被検体Mに同じ刺激を数百回繰り返し
与え、被検体の関心部位の生体活動電流源から数百回の
生体磁気を発生させる。磁気センサS1 〜Sm は、刺激
の付与がある度に発生する生体磁気を逐次計測する。こ
の計測された生体磁気データ群は、データ変換部4でデ
ジタルデータに変換された後、データ収集部5に集めら
れる。
【0016】データ処理部6は、後述する説明から明ら
かになるように、この発明における個別判定値算出手
段、比較判定手段、加算平均処理手段および判定値書換
え手段としての機能を備える。また、第1メモリ7a、
第2メモリ7bは、この発明の第1の記憶手段、第2の
記憶手段に相当する。第3メモリ7cには、データ処理
部6での処理に応じて、各種のデータが記憶される。デ
ータ処理部6に関連して設けられたカラーモニタ8やカ
ラープリンタ9は、計測された生体磁気データに基づく
波形や磁界強度分布等を出力するものである。
【0017】以下、図2フローチャートを参照して参考
例で行われる処理手順について説明する。
【0018】ステップS1(判定値を算出) 磁気センサS1 〜Sm は、それぞれの性能のバラツキに
応じて磁束電圧変換係数δ1 〜δm を持っている。この
磁束電圧変換係数とは、それぞれの磁気センサの感度を
最大限に保つための係数であり、ピックアップコイル部
で検出した磁気をSUQIDセンサ部で電圧に変換する
場合の変換の度合いを示すものである。例えば、磁気セ
ンサS1 で磁気B1 を検出し、電圧Aに変換される場合
がある。一方、磁気センサS2 で磁気B2 を検出し、電
圧Aに変換される場合があるとする。このとき、磁気セ
ンサS1 、S2 は、同じ電圧Aを得ている。しかし、磁
気センサ間での性能のバラツキがあるので、必ずしも磁
気B1 とB2 とは等しくならない。このような場合、磁
気センサを介して得られる電圧に基づいて、実際に磁気
センサで検出されている磁気の強さを特定するために、
磁束電圧変換係数が用いられる。
【0019】データ処理部6は、予め与えられた磁束電
圧変換係数δ1 〜δm から判定値L 1 〜Lm を算出す
る。この算出式を次式(1)に示す。
【0020】 Lk =A×δk ×3.0×10-12 ・・・・・(1) Lk :k番目の磁気センサの判定値(k=1〜m) A :A/D変換時のサンプリング値 δk :k番目の磁気センサの磁束電圧係数の値(k=1
〜m) 3.0×10-12 :ノイズの磁場強度(任意の値)
【0021】式(1)は、3pT(ピコテスラ)以上の
ノイズが混入した生体磁気を磁気センサSk で計測した
場合に、この磁気センサSk の磁束電圧変換係数δk
3pTを乗じる。さらに、この値は、デジタルデータに
変換されるのでサンプリング値Aが乗じられている。こ
のサンプリング値Aは、±5Vを16bitでサンプリ
ングをする場合、A=216/5で算出することができるも
のとする。
【0022】磁束電圧変換係数δ1 〜δm を式(1)に
それぞれ与えることで、判定値L1〜Lm を算出する。
ステップS1は、この発明の個別判定値算出手段で行わ
れる機能に相当する。これら判定値L1 〜Lm を第1の
記憶手段である第1メモリ7aに記憶する。
【0023】ステップS2(生体磁気計測) ステップS1で判定値L1 〜Lm を算出した後、刺激装
置3によって被検体Mに刺激を与えることで、関心部位
内に生体活動電流源が生じる。この生体活動電流源から
発生する生体磁気を磁束計1内の磁気センサS1 〜Sm
で個別に計測することで、生体磁気データ群が得られ
る。この生体磁気データ群は、各磁気センサで計測され
る生体磁気データの集まりである。この生体磁気データ
群は、データ変換部4でデジタルデータに変換された
後、データ収集部5に集められる。
【0024】ステップS3(判定値より小さい?) ステップS2で得られた生体磁気データ群に基づいて、
磁気センサS1 〜Smで計測された各生体磁気データの
ピーク値をそれぞれ求める。これら各ピーク値は、正負
の値が考えられるので、ピーク値の絶対値をそれぞれ求
める。これら各ピーク値と、判定値L1 〜Lm とをそれ
ぞれ比較する。この比較によって全てのピーク値が、対
応する判定値より小さければ、この生体磁気データ群
は、有効な生体磁気データ群とする。一方、ピーク値
が、対応する判定値以上となるものが1つでもあれば、
無効な生体磁気データ群とする。図3にk番目の磁気セ
ンサで計測された生体磁気データが判定値を越える場合
と越えない場合とを模式図で示す。図中、符号Pはピー
ク値を示す。また、Lk 、−Lk は、判定値を示す。
【0025】上述した判定処理によって、有効な生体磁
気データ群となる場合は、第2の記憶手段である第2メ
モリ7bにこの生体磁気データを記憶する。また、無効
な生体磁気データの場合は、この生体磁気データ群を破
棄する。ステップS3は、この発明の比較判断手段で行
われる機能に相当する
【0026】ステップS4(有効データは、所定個数
?) 第2メモリ7bに記憶された有効な生体磁気データ群
が、所定個数集まったか否かを調べる。有効な生体磁気
データ群が所定個数に足りなければ、所定個数になるま
で、ステップS1〜S3で行われる処理を繰り返す。こ
の繰り返しによって、第2メモリ内の有効な生体磁気デ
ータ群が所定個数になれば、次のステップS5に進む。
【0027】ステップS5(加算平均処理) 第2メモリ7b内の有効な生体磁気データ群に基づい
て、加算平均処理を行う。例えば所定個数をN個とし、
磁気センサSk で計測されるN個の生体磁気データBkn
を加算平均して、加算平均後の生体磁気データMk を求
めるために、次式(2)を用いる。
【0028】Mk =(ΣBkn)/N ・・・・・(2) Mk :k番目の磁気センサBk での加算平均後の生体磁
気データ Bkn:k番目の磁気センサBk で1〜N回目に計測され
る生体磁気データ Σ :一収集単位で得られた生体磁気デ─タの加算
【0029】式(2)によって、k番目の磁気センサS
k で計測された有効な生体磁気データの平均が算出され
る。この処理を、磁気センサS1 〜Sm についてそれぞ
れ行うことで、有効な生体磁気データ群の平均が求ま
る。この有効な生体磁気データ群は、ノイズが圧縮さ
れ、生体活動電流源に基づく生体磁気の信号だけが強調
された生体磁気データ群となっている。ステップS5
は、この発明の加算平均処理手段の機能に相当する。
【0030】ステップS6(表示装置に出力) ステップS5で算出された磁気センサS1 〜Sm での加
算平均後の生体磁気データに基づいて、磁気センサごと
に捉えた生体磁気を波形表示や、全磁気センサで捉えた
磁界強度分布としてカラーモニタ8に表示したり、カラ
ープリンタ9に印刷出力したりする。例えば、カラーモ
ニタ8に表示される画面は、図4に示すようになる。
【0031】図中、符号40は表示画面全体を示す。表
示画面40には、磁束計1内の磁気センサS1 〜Sm
配置面に対応する分割画面41と、各磁気センサS1
mで計測される磁界に基づく拡大波形を示す分割画面
42と、全磁気センサで捉えた磁界強度分布を示す分割
画面43とが表示される。
【0032】分割画面41には、磁気センサS1 〜Sm
に対応する位置41aに、各磁気センサで計測される磁
界を3方向の成分に分けて、波形表示する。また、分割
画面42には、分割画面41内に表示されている波形が
拡大して表示される。また、分割画面43には、全磁気
センサで捉えた磁界強度分布を磁界の3方向の成分ごと
に表示する。
【0033】上述した手順によって求められた生体磁気
データ群は、予測される大きさのノイズ成分を計測した
時点で直ちに除去するので、比較的大きなノイズの乗っ
ていない生体磁気データだけで構成される。さらに、こ
の生体磁気データに含まれる微小なノイズを圧縮するこ
とで、関心部位内の生体活動電流源に基づく生体磁気の
信号だけが強調されている。この生体磁気データ群に基
づく波形表示や磁界強度分表示を観察することで、関心
部位における生体活動電流源の状態を正確に把握するこ
とができる。
【0034】<実施例> 本実施例において、装置の概略構成は図1に示した参考
例と同様である。また、参考例のステップS1〜S6ま
での処理は、共通するのでここでの説明は省く。以下、
参考例のステップS3で無効な生体磁気データ群となっ
た場合に、この無効な生体磁気データ群に基づいて、新
たな判定値を算出する処理をステップS31として、こ
のステップS31で行われる処理を図5、図6のフロー
チャートを参照して詳細に説明する。このステップS3
1は、次のステップV1〜V4から構成される。
【0035】ステップV1(磁気センサを特定) ステップS3によって無効な生体磁気データ群と判断さ
れる度に、この無効な生体磁気データ群に基づいて、磁
気センサS1 〜Sm で得られる各生体磁気データと、各
磁気センサに対応する判定値L1 〜Lm とを比較する。
この比較によって判定値L1 〜Lm を外れる生体磁気デ
ータを計測した磁気センサSx を特定する。磁気センサ
x と、生体磁気データとを第3メモリ7cに記憶す
る。第3メモリ7cには、無効な生体磁気データ群ごと
に磁気センサSx が個別に記憶される。ステップV1
は、この発明の磁気センサ特定手段の機能に相当する。
【0036】ステップV2(磁気センサを探索) データ処理部6は、第3メモリ7cに記憶されている磁
気センサSx が連続して特定されているか否かを調べ
る。この時、同じ磁気センサが連続して特定されている
場合は、ステップV3へ進む。同じ磁気センサが特定さ
れていない場合は、ステップS31の処理を終了する。
ここでは、同じ磁気センサが連続して特定されるか否か
を判断したが、この発明はこれに限定するものではな
く、例えば任意の回数同じ磁気センサが特定された場合
にステップV3へ進むようにしてもよい。
【0037】ステップV3(新判定値を算出) 磁気センサSx の生体磁気データからピーク値を求め
る。参考例に示した式(1)のノイズの磁場強度の代わ
りに、このピーク値を代入して新たな判定値lxを算出
する。ステップV3では、ピーク値に基づいて新判定値
x を算出したが、この発明はこれに限定するものでは
なく、例えば新判定値lx を無限大に設定することもで
きる。
【0038】ステップV4(新判定値に書換え) 第1メモリに記憶されている磁気センサSx の判定値L
x を、ステップV3で算出された磁気センサSx の新判
定値lx に書換える。以降、ステップS3での生体磁気
データと判定値との比較は、この書換え後の第1メモリ
内の判定値に基づいて処理が行われる。ステップV2〜
V4は、この発明の判定値書換え手段の機能に相当す
る。
【0039】上述した処理を行うことで、判定値を外れ
たとして何度も特定される磁気センサは、磁気センサ自
体に異常があると認められる。この磁気センサの判定値
を、より大きな値にすることで、この磁気センサで計測
される生体磁気データに基づく無効な判断を無くすこと
ができる。したがって、計測された生体磁気自体に異常
が無い場合は、いつでも有効な生体磁気データ群として
扱うことができるので、効率のよい生体磁気計測を行う
ことができる。さらに、異常が発生した磁気センサを早
期に発見することができる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明に係る生体磁気計測装置によれば、被検体の関
心部位からの生体磁気を計測する度に、磁気センサごと
に生体磁気データを得る。この磁気センサごとの感度に
応じて予め算出しておいた判定値と、前記磁気センサご
とに得られた生体磁気データとを比較するので、突発的
なノイズを正確に除去することができる。この磁気セン
サごとの有効な生体磁気データ、すなわち有効な生体磁
気データ群を第2の記憶手段に逐次記憶する。この第2
の記憶手段内の所定個数の有効な生体磁気データ群に基
づき加算平均処理を施すので、被検体の関心部位内の生
体活動電流源からの生体磁気だけが強調された生体磁気
データ群を得ることができる。この生体磁気データ群か
ら被検体の関心部位内の生体活動電流源の大きさ、向き
等の状態を正確に把握することができる。また、生体磁
気データ群を収集した後に、ノイズ等の影響によって再
度計測をやり直す場合に比べて、患者への負担が小さ
く、また、スループットも向上させることができる。さ
らに、判定値と生体磁気データとの比較において、無効
であると特定された無効な生体磁気データ群から無効な
生体磁気データを得た磁気センサを検出する。この検出
された磁気センサが、他の無効な生体磁気データからも
検出される場合に、この磁気センサの判定値を新たな判
定値に書換える。この新たな判定値に基づいて有効か否
かを判断するので、磁気センサ自体の異常に起因する
「無効な生体磁気データ群である」の判断を回避するこ
とができる。したがって、生体磁気を計測する検査時間
を短くすることができるとともに、装置の異常を早期に
発見することができる。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例および参考例にかかる生体磁気計測装
置の概略構成図である。
【図2】本参考例の生体磁気計測装置で行われる処理手
順を示すフローチャートである。
【図3】有効な生体磁気データと無効な生体磁気データ
とを示す模式図である。
【図4】本実施例および参考例にかかる生体磁気計測装
置での生体磁気データ群の1表示例である。
【図5】本実施例の生体磁気計測装置で行われる処理手
順を示すフローチャートである。
【図6】本実施例の生体磁気計測装置で行われるステッ
プS31の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1 … マルチチャンネルSQUIDセンサ 1a… デュアー 4 … データ変換部 5 … データ収集部 6 … データ処理部 7a… 第1メモリ 7b… 第2メモリ 4 … データ変換部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の関心部位内の生体活動電流源か
    ら生じる生体磁気を、複数個の磁気センサで個別に計測
    し、この計測を多数回繰り返して得た多数個の生体磁気
    データ群に対して加算平均処理を施し、前記加算平均処
    理後の生体磁気データ群に基づいて、前記生体活動電流
    源の状態を把握する生体磁気計測装置において、(a)
    前記磁気センサごとに個別に計測された生体磁気データ
    が、有効か無効かを判定するための判定値を、前記磁気
    センサごとの感度に基づいて算出する個別判定値算出手
    段と、(b)前記個別判定値算出手段によって算出され
    た磁気センサごとの判定値を記憶する第1の記憶手段
    と、(c)前記第1の記憶手段に記憶されている前記磁
    気センサごとの判定値と、前記磁気センサごとに計測さ
    れた生体磁気データとを比較することにより、前記生体
    磁気データ群が有効か、無効かを判断する比較判断手段
    と、(d)前記比較判断手段によって判断された有効な
    生体磁気データ群を記憶する第2の記憶手段と、(e)
    前記第2の記憶手段内の所定個数の有効な生体磁気デー
    タ群に対して、加算平均処理を施す加算平均処理手段
    と、(f)前記比較判断手段によって判断された複数個
    の無効な生体磁気データ群に基づいて、判定値を外れた
    生体磁気データを計測した磁気センサを、前記無効な生
    体磁気データ群ごとに特定する磁気センサ特定手段と、
    (g)前記磁気センサ特定手段で特定された無効な生体
    磁気データ群ごとの磁気センサの内、無効な生体磁気デ
    ータ群ごとに同じ磁気センサが特定されている場合、こ
    の磁気センサに対応する第1の記憶手段内の判定値を、
    さらに大きな値の判定値に書換える判定値書換え手段と
    を備えたことを特徴とする生体磁気計測装置。
JP15985697A 1997-06-17 1997-06-17 生体磁気計測装置 Expired - Fee Related JP3230460B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15985697A JP3230460B2 (ja) 1997-06-17 1997-06-17 生体磁気計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15985697A JP3230460B2 (ja) 1997-06-17 1997-06-17 生体磁気計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH114815A JPH114815A (ja) 1999-01-12
JP3230460B2 true JP3230460B2 (ja) 2001-11-19

Family

ID=15702733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15985697A Expired - Fee Related JP3230460B2 (ja) 1997-06-17 1997-06-17 生体磁気計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3230460B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6336043B1 (en) 1997-10-02 2002-01-01 Hitachi, Ltd. Method for processing biomagnetic field data, magnetic field contour mapping, forming their waveforms and a biomagnetic instrument using the same
US6473518B1 (en) 1997-10-02 2002-10-29 Hitachi, Ltd. Method of measuring a biomagnetic field, method of analyzing a measured biomagnetic field, method of displaying biomagnetic field data, and apparatus therefor
KR100476043B1 (ko) 1999-06-21 2005-03-10 비오이 하이디스 테크놀로지 주식회사 전계 방출 표시 소자 및 그 제조방법
JP6694733B2 (ja) * 2016-02-26 2020-05-20 日本光電工業株式会社 誘発電位測定装置
JP6748499B2 (ja) * 2016-07-13 2020-09-02 株式会社アドバンテスト 磁場測定装置及び磁場測定方法
WO2020138170A1 (ja) 2018-12-26 2020-07-02 旭化成エレクトロニクス株式会社 磁場計測装置
JP7365915B2 (ja) * 2019-03-08 2023-10-20 旭化成エレクトロニクス株式会社 測定装置
JP2021003380A (ja) * 2019-06-26 2021-01-14 株式会社リコー 生体データ処理装置、生体データ計測システム、及びプログラム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2842409B2 (ja) * 1996-09-06 1999-01-06 日本電気株式会社 誘発波形計算装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH114815A (ja) 1999-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3473210B2 (ja) 生体磁気計測装置
JP4068763B2 (ja) 生体信号計測装置
US20020173714A1 (en) Biomagnetic field measuring method and apparatus
JP2007029401A (ja) 運動機能測定装置
Parkkonen Instrumentation and data preprocessing
JP2002320596A (ja) 生体磁場計測装置
JP6890484B2 (ja) 磁界計測装置および計測磁界表示方法
JP3230460B2 (ja) 生体磁気計測装置
Wang et al. Detection of P300 brain waves using a Magneto-Impedance sensor
JP2000037362A (ja) 環境雑音磁場の除去装置
Lamarque et al. A new concept of virtual patient for real-time ECG analyzers
Adachi et al. Biomagnetic measurement system for supine subjects with expanded sensor array and real-time noise reduction
JP3387236B2 (ja) 生体磁気計測装置
JP3409551B2 (ja) 生体磁気計測装置
JP7002416B2 (ja) 磁界計測装置
JP4006543B2 (ja) 生体活動電流源推定装置
Zhang et al. Quantitative evaluation of signal integrity for magnetocardiography
JPH10286244A (ja) 生体活動電流源推定装置
JPH119567A (ja) 生体磁気計測装置
JP3298312B2 (ja) 生体活動電流源推定装置
JP3591121B2 (ja) 生体磁気計測装置
JP3237581B2 (ja) 生体信号計測装置
JPH114814A (ja) 生体磁気データ表示装置
JPH10127592A (ja) 生体磁気計測装置
UA21299U (en) Method for recording magnetocardiogram

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees